JP4899039B2 - 平板加工情報の取得方法および平板加工方法 - Google Patents
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Description
一方、平板材料を線状加熱によって目的とする曲面に形成するに際し、曲げ加工後の仕上げ切断を不要にすべく、正確な板取をするために、予め個々の線状加熱の固有ひずみ、固有変形を求めてデータベースとして蓄積しておき、目的とする曲面形状が与えられた時点で曲げ加工を遂行する線状加熱方法を策定したうえで、生成固有ひずみ分布目的曲面形状に付加して自由に変形させるFEM(有限要素法)弾性シミュレーションを行って曲面を平面形状に展開する方法が知られている(例えば特許文献1参照。)。
また、本発明者らは、測地線を用いた面内歪の求め方を開示している(例えば、非特許文献1参照。)。
曲面形状を有する板材を平板から成形するのに必要な平板加工情報の取得方法において、
目的の曲面形状を関数化する第1の工程と、
第1の工程に引き続き、関数化された曲面に対し測地線を描く第2の工程と、
第2の工程に引き続き、平面上で平行な条件を満たす測地線上での間隔の変化から面内ひずみ分布を求める第3の工程と、
第3の工程に引き続き、目的の曲面形状を得るための主曲率分布および初期曲率分布を求める第4の工程と、
を有することを特徴とする。
又、本発明に係る平板加工情報の取得方法は、好ましくは、第4の工程に引き続き、主曲率分布および初期曲率分布の差分から追加する曲率分布を求める第5の工程をさらに有することを特徴とする。
この展開に必要な変形量の定量化は一般に困難とされている。特に伸び縮み変形に分類される面内変形量はその定量化が困難である。面内変形量が正確でなかった場合には、例えば球面上に紙を貼ったときのように、必ずどこかに「しわ」がよってしまう(図2および図3参照)。「しわ」の量的な分布を知ることができ、これを予め取り除いておくことができれば、きれいな曲面を成形できることになる。
まず、例えば船舶の船殻の一部となる外殻の曲面形状、すなわち、目的の曲面形状を関数化し、目的曲面形状を付与する(図1中、S10)。
目的の曲面形状として、例えば、図形情報から離散的な空間座標を受け取り、z=z(x、y)の形式で曲面を近似する。このとき、関数には、例えばシグモイド関数を利用したニューラルネットワークを用い、曲面上の(x、y)座標の入力に対しz座標が出力となるよう学習させる。これにより、コンピュータに(x、y)座標を与えると、曲面上のz座標がわかる。
先に説明した球面上に紙を貼ったときで言えば、例えば、図2に示す例では、まず辺ABを球面上に貼り、つづいてAD、BCなど縦方向に伸びる接着位置を貼ってゆく。ここで、辺ABが上記測地線の幹線に対応し、線AD、BCが上記測地線の枝線に対応する。これに対して、図3に示す例では、正方形の中心点Oをまず貼り、つづいて点Oから放射状に貼ってゆく。結果として生じるであろう「しわ」を模式的に両図(a)に示している。これらの場合、球面上の領域ABCDの展開図には正方形ABCDが対応し、面内変形には「しわ」が対応することは言うまでもない。機械的に処理を行うためには「しわ」の向きをできるだけ揃えておいた方が便利で、そのためには規則正しい貼り方が必要である。図2の場合、展開図上で「しわ」の向きは1方向である。したがって図2に示す方法は面内変形量を独立した直交2方向成分に分解する必要がなく簡単な表記となりうるため、好適である。
(1)接着部は展開図上では直線である。
(2)接着部は、一本の基線(幹線)とそれに垂直に交わる複数の枝線から構成される。
(3)展開図は、接着後、曲面に上記(1)の直線で接している。
(4)曲面上で上記(3)を満たす接線は測地線と呼ばれる幾何学的に特徴のある線である。
以上のことから、曲面上に基線(幹線)ならびに基線に垂直な枝線に相当する測地線を描けば、それがすなわち接着位置である。
すなわち、図4に示すように、始点をx‐y平面上に点S(x、y)として決定する。曲面を現す関数にこの(x、y)座標を与えれば、容易にz座標を知ることができ、これがG1点で、測地線の始点になる。点Dは測地線を引く方向をx‐y平面上で示すベクトルSDの終点である。SDに垂直なx‐y面上の直線上に点Sを挟んで等距離に点S1、S2を定める。点S1、S2のx、y座標に対応する曲面P上のz座標を曲面関数を用いて求め、曲面上の点h1、f1を定める。
線分h1f1に垂直な面内にあり、中心をそれぞれ点h1、f1に持つ同一半径の円を点C1、C2とする。円C1、C2と曲面Pの交点のうち、測地線の進行方向側の点をh2、f2をとする。
さらに、円C1、C2と同じ大きさで円C1、C2に平行な面内で中心をG1に持つ円と曲面Pの交点のうち、測地線の進行方向側の点をG2とする。
先に線分h1f1と点G1に対してして行った操作を、線分h2f2および点G2に対して行い、順次G点を求めその座標を記録すると、1本の測地線上の点を等間隔で区切った(x、y、z)座標を測地線の離散座標として得ることができる。
図4では、点h1、h2を通る直線と点G1での接線との間に、平均値の定理を利用している。したがって、点Sは必ずしも点S1とS2の中点である必要はなく、特別な場合として、点Sが点S1とS2のどちらかと一致する場合も許される。
こうして、基線となる測地線とそれに直交する枝線となる測地線を曲面上に描くことができる。
基線および枝線を描いた紙を曲面上に基線と枝線の位置で貼ったときに生じる「しわ」すなわち面内ひずみの大きさは、隣り合う枝線上の基線から等距離の位置にある点(例えば図5で、N1とN2)の間隔の変化で表される。枝線間の距離が変化しないとき「しわ」は生じる必要はない。また、今までは「しわ」とだけ呼んできたが「ひきつり」すなわち紙が伸びる場合も実際にはありうる。測地線上の点の座標は既に求められているので、枝線上の点間距離ならびにその変化量も容易に知ることができる。
ここで、曲面形成に必要な面内ひずみ分布を求めるに当たり、曲面上の特定の測地線上の面内ひずみを零に指定し、曲面形成に必要な面内ひずみを、先の測地線と平行なひずみのみの成分として算出する。
これにより、平板加工を行なう者(ユーザー)がひずみを与えたくない場所を指定でき、かつ、平板加工を行なう者の希望する一方向のひずみ分布として加工法案の作成が可能になる。このひずみ分布を従来の作業の三角焼きに対応させることができる。
可展面とは、developable surfaceのことで、Gaussの曲率が0で平均曲率が0でない曲面のことである。別の言い方をすると、2つの主曲率のうち一方が0、さらに平たく言うと表面に紙を貼っても「しわ」がよらない曲面のことであり、円柱や円錐の側面がこれに相当する。
非可展面とは2つの主曲率がともに0でない曲面であり、さらにGaussの曲率が0でない曲面とも言え、平均曲率についてはどうでも良くてundevelopable surfaceと英訳される曲面のことである。
本発明では曲面に紙を貼ったときに「しわ」がよることを想定しているから、対象となる曲面は非可展面の方である。すなわち、本発明で対象となる曲面、すなわち、面内ひずみ分布が求められるときの関数化された曲面(図1中、S10)は、非可展面である。
図6に示す形状はトーラスと呼ばれ、図中の寸法Rとrで形状が決まる。図5に示す2点間の長さの変化を調べるために設けた点(隣り合う枝線上の基線から等距離の位置にある点、例えば図5で、N1とN2 以下、これを標点という。)と展開線を平面に描き、幹線とx-y面が一致するように配置し平面上の標点と展開線をトーラス表面に移す。標点は間隔1の格子点上に設ける。
トーラスでは、x-y面とトーラスの交線上の長さを基準にしたひずみの理論解が既知である。
曲面上の任意点近傍は、2つの主曲率を持つトーラス曲面となっている。主曲率が場所によって変化する場合にも、十分狭い範囲では、トーラス曲面として扱うことができる。
板を予め円筒形に曲げた型をつけ、そこに面内ひずみを与えると曲面を形成することができるが、与える面内ひずみが同じであっても最初の円筒形の半径が異なれば、出来上がる曲面の主曲率は同じではない。このため、これらの関係を、弾性力学に基づいて導き出し、曲面全体に渡って計算することで、曲面全体を成形するための初期曲率分布を求めることができる。
図7に、45°間隔で離散的に求めた測地線上の点を示す。各方向の測地線上の3点から求められる曲率半径をR3〜R6とすると、R3方向と主曲率方向の成す角θとの間には、次式の関係がある。この式より、主曲率方向が求まる。
そこで、与えた面内歪の影響で初期曲率が別の大きさの曲率に変化することを見込んで、計算目的の主曲率半径をRT1、RT2とし、それを得るための初期曲率半径R0の関係が必要になる。
弾性論により、種々の半径の円筒形に、目的の主曲率半径を得るための面内ひずみを与えたときに得られる主曲率をR1、R2とし、初期曲率半径R0との関係を図8に示す。ここで、目的曲率半径の相乗平均をRAVとおいている。
目的曲面上の主曲率分布から各点のR0を求めることで、曲面形成に必要な初期曲率分布が得られ、すなわち初期曲率が推定される(図1中、S24)。
ここで、平板に与えることができる初期曲率には制約がある。円筒形または円錐形といったいわゆる可展面の形状以外の形状に平板を変形させることはできない。
上記の手順では、可展面として表すことのできる初期曲率の分布が推定される。
以上により、曲面形成に要する加工情報として、初期曲率および追加曲率が得られる。
上記した本発明に係る平板加工情報の取得方法の一連の手順を実施することで、平板加工のガイドとなる情報を得ることができる。また、この平板加工情報に基づいて、平板加工することで、熟練工が行う作業手順をできるだけ再現することができる。
ここでは、追加曲率を与えていないが、△と実線は概ね一致していることが分かる。
Claims (3)
- 曲面形状を有する板材を平板から成形するのに必要な平板加工情報の取得方法において、
目的の曲面形状を関数化する第1の工程と、
第1の工程に引き続き、関数化された曲面に対し測地線を描く第2の工程と、
第2の工程に引き続き、平面上で平行な条件を満たす測地線上での間隔の変化から面内ひずみ分布を求める第3の工程と、
第3の工程に引き続き、目的の曲面形状を得るための主曲率分布および初期曲率分布を求める第4の工程と、
を有することを特徴とする平板加工情報の取得方法。 - 第4の工程に引き続き、主曲率分布および初期曲率分布の差分から追加する曲率分布を求める第5の工程をさらに有することを特徴とする請求項1記載の平板加工情報の取得方法。
- 請求項1または2に記載の平板加工情報の取得方法により得られる平板加工情報に基づいて曲面形状を有する板材を平板から成形することを特徴とする平板加工方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2005082504A JP4899039B2 (ja) | 2005-03-22 | 2005-03-22 | 平板加工情報の取得方法および平板加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2005082504A JP4899039B2 (ja) | 2005-03-22 | 2005-03-22 | 平板加工情報の取得方法および平板加工方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
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| JP2006263751A JP2006263751A (ja) | 2006-10-05 |
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Family Applications (1)
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| JP2005082504A Expired - Lifetime JP4899039B2 (ja) | 2005-03-22 | 2005-03-22 | 平板加工情報の取得方法および平板加工方法 |
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| KR102554788B1 (ko) * | 2023-03-17 | 2023-07-12 | 기득산업 주식회사 | 판재의 곡률 측정 방법 |
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2005
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| JP2006263751A (ja) | 2006-10-05 |
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