JP4902829B2 - サーバシステム、ゲームシステムおよび方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワークゲームにおいて、端末とデータ通信を行うサーバシステム等に関する。
【0002】
【従来の技術】
以下、ゲームシステムはスタンドアローンで実行する家庭用ゲームシステムであることとして説明する。
【0003】
プレイヤーが操作するプレイヤーキャラクタ(本明細書を通じて、PCという。)が、ある事象に遭遇(即ち、イベントが発生)したとき、例えば、PCが敵キャラクタに技を仕掛けられたときについて説明する。ここでいう敵キャラクタは、コンピュータが制御するノンプレイヤーキャラクタ(本明細書を通じて、NPCという。)である。
【0004】
PCはNPCから技を仕掛けられたことにより、何らかのアクションを示す。例えば、その技が蹴りのときは、お腹を抱え込むアクションを示し、また、その蹴りが強いときには、後方へ倒れ込むアクションを示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、「蹴られる」というイベントに対しては、「お腹を抱え込む」アクションを示し、「強く蹴られる」というイベントに対しては、「後方へ倒れ込む」アクションを示すというふうに、イベントの種類によって、アクションが一意に決定されていた。そのため、何度同じイベントが発生しても、アクションが同じであるために、面白みに欠けたり、ゲームに飽きてしまったりするといった問題があった。
【0006】
本発明は、これらの課題に鑑みてなされるものであり、ゲーム進行等に応じて同一事象に対するキャラクタのアクションを変化させるものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための第1の発明は、プロセッサによる演算・制御により、モーションデータに基づいてキャラクタの動作を制御して、所与のゲームを実行することとなるシステムに対して、同一内容の動作ではあるが、挙動の異なる複数種類のモーションデータの中から一または複数のモーションデータを、少なくとも当該キャラクタに係る所与の履歴情報パラメータ(例えば、図3のパラメータp1、p2、p3、p4およびsp)に基づいて決定する決定手段(例えば、図1のPC制御部216)、を機能させるためのゲーム情報である。
【0008】
また第7の発明は、モーションデータに基づいてキャラクタの動作を制御して、所与のゲームを実行するゲームシステムであって、同一内容の動作ではあるが、挙動の異なる複数種類のモーションデータの中から一または複数のモーションデータを、少なくとも当該キャラクタに係る所与の履歴情報パラメータに基づいて決定する決定手段、を備えるゲームシステムである。
【0009】
ここで、履歴情報パラメータとは、当該キャラクタに関するゲーム中におけるゲーム経歴(履歴)であって、例えば、特定キャラクタを含む特定オブジェクトとの遭遇回数や、特定キャラクタとの対戦回数、特定ダンジョンの攻略回数、罠に掛かった回数、特定イベントの発生回数、特定オブジェクトとの遭遇回数、キーワードの使用回数といったパラメータのことである。
【0010】
第1または第7の発明によれば、同一内容の動作に対してバリエーションのあるモーションデータを持つことができ、実際に実行されるモーションは、所与の履歴情報パラメータに従って自動的に決定される。このため、例えば、「お辞儀」に関する動作に対して、浅いお辞儀から深いお辞儀までの複数のモーションデータを記憶しておき、実際にキャラクタに「お辞儀」をさせる時の履歴情報パラメータに従って、様々な「お辞儀」を実現することができる。これにより、ゲーム進行に応じたキャラクタの動作(アクション)の変化を自動的に表現することができる。
【0011】
第2の発明は、第1の発明において、前記システムに対して、動作実行条件(例えば、図6のアクション決定テーブルT5)を満足するか否かを判定する判定手段(例えば、図1のPC制御部216)を機能させるための情報と、前記決定手段に対して、前記判定手段による判定結果に基づいて、当該キャラクタのモーションデータを決定する、ように機能させるための情報と、を含むことを特徴とするゲーム情報である。
【0012】
ここで動作実行条件は、各モーションデータ毎に定められる条件であってもよいし、各動作毎に定められる条件であってもよい。
【0013】
この第2の発明によれば、判定手段が、動作実行条件を満足するか否かを判定し、満足すると判定した場合に、決定手段がモーションデータを決定する。従って、例えば、罠に掛かったこと(動作実行条件)がなければ何のモーションも起こさないといったことや、特定キャラクタに特定回数会ったこと(動作実行条件)がなければ何のモーションも起こさないといったことを表現することができる。即ち、ゲーム進行に応じて、キャラクタの起こす動作(アクション)を自動的に変更することが可能となる。尚、変更は自動的であっても、実際にその動作(アクション)を起こすか否かは、プレイヤーが適宜選択可能であってもよいし、動作(アクション)まで自動で実行することとしてもよい。
【0014】
第3の発明は、プロセッサによる演算・制御により、複数のゲーム端末とデータ通信を行って、所与のネットワークゲームを実行することとなるシステムに対して、前記複数のゲーム端末それぞれの操作対象である各キャラクタの動作実行条件が満足するか否かを判定する判定手段(例えば、図8のパラメータ更新部214V)と、前記判定手段により前記動作実行条件を満たすと判定されたキャラクタが存在した場合に、当該キャラクタに対するモーションデータとして、同一内容の動作ではあるが、挙動の異なる複数種類のモーションデータの中から一または複数のモーションデータを、少なくとも当該キャラクタに係る所与の履歴情報パラメータに基づいて決定する決定手段(例えば、図8のパラメータ更新部214V)と、を機能させるためのゲーム情報である。
【0015】
また第8の発明は、複数のゲーム端末とデータ通信を行って、所与のネットワークゲームを実行するゲームシステムであって、前記複数のゲーム端末それぞれの操作対象である各キャラクタの動作実行条件が満足するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により前記動作実行条件を満たすと判定されたキャラクタが存在した場合に、当該キャラクタに対するモーションデータとして、同一内容の動作ではあるが、挙動の異なる複数種類のモーションデータの中から一または複数のモーションデータを、少なくとも当該キャラクタに係る所与の履歴情報パラメータに基づいて決定する決定手段と、を備えるゲームシステムである。
【0016】
第3または第8の発明によれば、第1、第2、及び第7の発明の効果をネットワークゲームに対して実現することができる。即ち、同一内容の動作に対してバリエーションのあるモーションデータを持つことができ、実際に実行されるモーションは、各キャラクタの所与の履歴情報パラメータに従って自動的に決定される。
【0017】
また、モーションデータの決定に際しては、動作実行条件の具備が条件とされるが、言い換えると、次のような効果を奏することとなる。即ち、動作実行条件を具備しない場合にはモーションデータが決定されないため、特別なモーションは実行されないが、動作実行条件を具備すると判定された場合には、自動的にモーションデータが決定され、当該モーションが実行される。このため、ゲーム進行に応じて、各キャラクタの起こす動作(アクション)を自動的に変更することが可能となる。
【0018】
第4の発明は、第1から第3の何れかの発明において、前記所与の履歴情報パラメータには対オブジェクトパラメータが含まれ、前記システムに対して、一のキャラクタと他のキャラクタとの遭遇回数、会話回数、会話時間、および会話内容の内、少なくとも1つに応じて、前記一のキャラクタ又は/及び前記他のキャラクタの対オブジェクトパラメータを変化させる手段(例えば、図1のパラメータ更新部214または図8のパラメータ更新部214V)、を機能させるための情報と、前記決定手段に対して、前記一のキャラクタと前記他のキャラクタとの遭遇時又は/及び会話時のモーションデータを決定する場合には、前記一のキャラクタ又は/及び前記他のキャラクタの対オブジェクトパラメータに基づいて決定する、ように機能させるための情報(例えば、図4の経験値テーブルT3)と、を含むことを特徴とするゲーム情報である。
【0019】
第4の発明によれば、2以上のキャラクタが遭遇して何らかの動作(アクション)を起こす場合に、その動作に対して、過去の遭遇経験を反映することができる。例えば、遭遇回数や会話回数、会話時間に応じて、徐々に、動作の大きなモーションデータを選択することとして、親密度が向上したことを表現する、といったことが可能である。
【0020】
第5の発明は、第1から第4の何れかの発明において、前記キャラクタは関節構造を有するキャラクタであって、前記システムに対して、少なくとも前記キャラクタに係る所与の履歴情報パラメータに基づいて、モーションデータに含まれる各関節の変位を変更する変更手段、を機能させるための情報、を含むことを特徴とするゲーム情報である。
【0021】
この第5の発明によれば、モーションデータそのものを変更するのではなく、モーションデータに含まれる、各関節の変位を変更することができる。このため、モーションデータのデータ量を増大させずに、バリエーションのある動作表現が可能である。
【0022】
また、第6の発明のように、第1から第5の何れかの発明のゲーム情報を記憶する情報記憶媒体を実現することとしてもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】
〔第1の実施の形態〕
以下、図を参照して本発明を適用した第1の実施の形態を詳細に説明する。
なお、説明を簡明にするため、ゲームの種類はロールプレイングゲーム(以下、RPGという。)であって、ゲームシステムはスタンドアローンで動作する家庭用ゲームシステムであることとし、プレイヤーは一つのPCだけを操作することとして説明する。
アクションには二通りあって、一つはプレイヤーの操作指示によりPCが実行するアクションであり、もう一つはゲームシステムがPCに実行させるアクションである。なお、本明細書を通じて、アクションとは後者を指すものとする。
【0024】
本第1の実施の形態におけるRPGは、主人公キャラクタ(即ち、PC)が、魔王のもとで囚われの身となった姫を助けに行こうとする勇者であって、旅の道中で出会う同志と助け合いながら、姫を救い出すというストーリーであることとする。
【0025】
ここで、主人公キャラクタが旅の途中で侍キャラクタ(即ち、NPC)と遭遇した(即ち、「遭遇」するイベントの発生)とする。侍キャラクタに初めて遭遇したときは、主人公キャラクタに何もさせない(即ち、何のアクションも実行させない)。
その後、主人公キャラクタが侍キャラクタと所与の回数遭遇すると、主人公キャラクタに会釈させる(即ち、アクションを実行させる)。
主人公キャラクタと侍キャラクタとの遭遇回数が更に増えると、主人公キャラクタに挨拶をさせる(即ち、別のアクションを実行させる)。
【0026】
即ち、主人公キャラクタの侍キャラクタに対する認識が、「見ず知らずの人」から、「面識のある人」に変化し、更には「知人」と変化している様を、遭遇(イベントの発生)回数とアクションの変化とによって表現する。このことによる効果は、二つの場合に分けられる。
一つは、プレイヤー自身も侍キャラクタのことを記憶している場合であり、もう一つは、プレイヤー自身が侍キャラクタのことを記憶していない場合である。
プレイヤー自身も侍キャラクタのことを記憶している場合には、プレイヤーと主人公キャラクタとは、その記憶において一致したアクションをとるため、まるでプレイヤーが主人公キャラクタとなったかのような効果、即ち、プレイヤーにPCとの一体感を与えることができる。また、プレイヤー自身が侍キャラクタのことを記憶していない場合には、いわばプレイヤーは主人公キャラクタの保護者や教育者といった別の人格であって、子供の成長を眺めているかのような感覚をプレイヤーに与えることができる。
【0027】
しかし、何れの場合においても主人公キャラクタに実行させるアクションはゲームの進行に応じて変化していくものとなる。即ち、イベントとアクションの関係は、一意に対応づけられるものではなく、ゲームシステムが所与の条件に従って自動的に変化していくこととなる。従って、主人公キャラクタに、プレイヤーにとって常に新鮮なアクションを実行させる(即ち、主人公キャラクタは感情の変化を反映した行動をとる)こととなる。
【0028】
次に、主人公キャラクタが道の真ん中にある落とし穴に近づいた(即ち、落とし穴から所与の範囲内に近接したというイベントの発生)とする。主人公キャラクタが、初めてその道を通るときは、落とし穴があることを知らずに、落とし穴に落ちてしまう。しかし、二度目以降に、その落とし穴に近づいた場合には、飛び越えるアクションを起こす。
【0029】
即ち、主人公キャラクタの落とし穴のある場所に対する認識が、「ごく普通の場所」から、「落とし穴がある場所」に変化している様を、落とし穴に接近する回数(即ち、イベントの発生回数)とアクションによって表現する。このことによる効果は、主人公キャラクタと侍キャラクタとが出会うときと同様に、二つの場合に分けられる。プレイヤー自身が落とし穴を記憶している場合と、そうでない場合である。
何れの場合においても、主人公キャラクタの起こすアクションは、主人公キャラクタの経験に基づいたものとなる。
【0030】
図1は、第1の実施の形態におけるシステム構成全体の概略を示す図である。同図において、ゲームシステム1は、操作部10と、処理部20と、記憶部30と、表示部40とから構成される。
【0031】
まず、記憶部30について説明する。記憶部30は、ゲームプログラム300と、モーション制御データ320と、アクション制御データ330とを記憶している。
【0032】
ゲームプログラム300には、イベント/アクション監視プログラム3100と、パラメータ更新プログラム3200と、PC制御プログラム3300が含まれる。イベント/アクション監視プログラム3100は、イベント/アクション監視部212を機能させるための情報である。パラメータ更新プログラム3200は、パラメータ更新部214を機能させるための情報である。PC制御プログラム3300は、PC制御部216を機能させるための情報である。
【0033】
モーション制御データ320には、モーションデータが含まれる。モーションデータとは、キャラクタの動作を決定する情報であって、例えば、キャラクタが関節構造を有している場合には、各関節に接続される部位の各フレームや各キーフレームにおける変位を表すものであり、各関節の変位角度や変化速度が表現されるものである。またこのモーションデータは、アクション毎に用意され、アクションに対応づけて記憶される。従って、アクション毎に異なるモーションデータを用意することとしてもよいし、一のモーションに含まれる関節の変位を変更させることとして、その変位量をもつこととしてもよい。
【0034】
アクション制御データ330には、イベント/アクションテーブルT1と、状態値テーブルT2と、経験値テーブルT3と、変化量テーブルT4と、アクション決定テーブルT5とが含まれる。
【0035】
図2はイベント/アクションテーブルT1の一例を示す図である。イベント/アクションテーブルT1は、イベントまたはアクションのIDと、イベントまたはアクションとが対応づけて格納されたデータテーブルである。例えば、「侍に遭遇」するイベントのIDはe1であり、「落とし穴に接近」するイベントのIDはe2であり、「侍に会釈」するアクションのIDはr1であり、「侍に挨拶」するアクションのIDはr2であり、「侍と会話」するアクションのIDはr3であり、「落とし穴に転落」するアクションのIDはr4であり、「落とし穴を飛越」するアクションのIDはr5である。以下、イベントおよびアクションについて、適宜このIDを代用して説明を行う。
なお、このイベント/アクションテーブルT1は固定値であってゲーム中に更新されることはない。
【0036】
図3は、状態値テーブルT2の一例を示す図である。状態値テーブルT2は、主人公キャラクタの状態を表すパラメータのIDと、その状態値とが対応づけて格納されたデータテーブルである。
本第1の実施の形態においては、主人公キャラクタの状態を表すパラメータとして、「喜のパラメータ」p1、「怒のパラメータ」p2、「哀のパラメータ」p3、「楽のパラメータ」p4および「生命力(即ち、ライフ)のパラメータ」spの5つのパラメータを用いている。以下、パラメータについて、適宜このIDを代用して説明を行う。
状態値とは、これらの主人公キャラクタの状態を表すパラメータに対する値をいう。なお、状態値テーブルT2に格納される状態値はゲーム中に更新される。
【0037】
図4に示す経験値テーブルT3は、イベントおよびアクションに対する経験回数のIDと、その経験回数とが対応づけて格納されたデータテーブルである。
本第1の実施の形態においては、イベントおよびアクションに対する経験回数として、「イベントe1に対する経験回数」e1exp、「イベントe2に対する経験回数」e2exp、「アクションr1に対する経験回数」r1exp、「アクションr2に対する経験回数」r2exp、「アクションr3に対する経験回数」r3exp、「アクションr4に対する経験回数」r4exp、「アクションr5に対する経験回数」r5expを用いている。以下、イベントおよびアクションに対する経験回数について、適宜このIDを代用して説明を行う。
経験回数とは、これらのイベントが発生した回数、または、アクションを実行させた回数をいう。経験値テーブルT3に格納される経験回数の値は、ゲーム中に更新される。
【0038】
図3(a)〜(e)および図4(a)〜(e)は、イベントの発生またはアクションの実行に伴って、状態値および経験回数を更新していく過程を示したものであり、詳細については後述する。
【0039】
変化量テーブルT4は、イベントまたはアクションのIDと、イベントの発生またはアクションの実行に伴う状態値および経験回数の変化量とが対応づけて格納されたデータテーブルである。例えば、図5に示す変化量テーブルT4において、イベントe1の発生に伴うp1の変化量は“0”であり、p2の変化量は“0”であり、p3の変化量は“0”であり、p4の変化量は“+1”であり、spの変化量は“0”であり、expの変化量は“+1”である。ここで、expは、イベントe1の発生に伴う変化量であって、経験値テーブルT3のうち「イベントe1に対する経験値」e1expに対応する。
なお、この変化量テーブルT4は固定値であって、ゲーム中に更新されることはない。
【0040】
図6は、アクション決定テーブルT5の一例を示した図である。条件式と、アクションのIDとが対応づけて格納されたデータテーブルである。条件式とは、状態値または経験回数の“範囲”を示したものであり、アクションのIDとは、状態値または経験回数が条件式に該当するときに実行させるアクションを示すIDのことである。
従って、例えば図6において、状態値または経験回数が「e1expが3以上かつ6未満」という条件式に該当する場合に、主人公キャラクタに実行させるアクションは「r1」である。
【0041】
ここで、再び図1に戻って説明を行う。
操作部10は、プレイヤーが主人公キャラクタの移動方向や、動作等を操作指示するための機能部であり、入力された指示信号は処理部20に出力される。
【0042】
処理部20は、主としてゲーム演算部210と、画像生成部220とから構成される。
ゲーム演算部210は、ゲーム空間の設定やゲームの進行の管理等を行う機能部であり、本発明を実現するための主要部として、イベント/アクション監視部212と、パラメータ更新部214と、PC制御部216とが含まれる。
【0043】
イベント/アクション監視部212は、ゲームプログラム300に含まれるイベント/アクション監視プログラム3100に従って、イベントの発生およびアクションの実行を監視し、検出する機能部である。例えば、主人公キャラクタが「落とし穴に接近」するイベントe2の発生は、次のように検出する。落とし穴はゲーム演算部210によってゲーム空間中に設定されるが、この落とし穴の周囲にイベント発生マーカーが併せて設定される。操作部10からの操作指示に従って、主人公キャラクタがゲーム空間中を移動することとなるが、イベント/アクション監視部212は、主人公キャラクタの位置情報と、イベント発生マーカーの位置情報とに基づいて、イベントe2の発生を検出する。
【0044】
また、イベント/アクション監視部212は、主人公キャラクタにアクションを実行させたか否かを監視し、実行させたアクションを検出する。
イベントまたはアクションを検出した場合、イベント/アクション監視部212は、検出したイベントまたはアクションのIDをパラメータ更新部214に出力する。
【0045】
パラメータ更新部214は、イベント/アクション監視部212から入力されるイベントまたはアクションのIDに対応する状態値および経験回数の変化量を変化量テーブルT4から読み込み、状態値テーブルT2および経験値テーブルT3の更新を行う。このパラメータ更新部214が行う処理は、パラメータ更新プログラム3200に従って実行されるものである。
【0046】
PC制御部216は、状態値および経験回数からPCに実行させるアクションの判断、および、PCの動作の決定を行う機能部である。
パラメータ更新部214が、状態値テーブルT2および経験値テーブルT3を更新した場合、PC制御部216は、主人公キャラクタにアクションを実行させるか否かを決定する。即ち、PC制御部216は、状態値テーブルT2および経験値テーブルT3に格納された状態値および経験回数を参照して、アクション決定テーブルT5に格納された条件式に該当するか否かを判定する。該当する条件式があった場合には、実行させるアクションを決定し、モーション制御データ320からそのアクションに対応するモーションデータを特定し、これに基づき、主人公キャラクタの動作を決定する。このPC制御部216が行う処理は、PC制御プログラム3300に従って実行されるものである。
【0047】
画像生成部220は、マトリクス演算がレンダリングを行うことにより、ゲーム演算部210によって設定されたPCを含むゲーム空間を所与の視点から見た画像として生成し、生成した画像を表示部40に出力する。
【0048】
以下、ゲーム演算部210の処理を図3および図4を用いて、より具体的に説明する。
【0049】
図3(a)の状態値テーブルT2および図4(a)の経験値テーブルT3は、イベントe1が発生する前の状態値および経験回数を示す図である。
イベント/アクション監視部212がイベントe1の発生を検出すると、パラメータ更新部214は、変化量テーブルT4を参照して、各状態値および経験回数を更新する。変化量テーブルT4によれば、イベントe1の発生に伴って更新する状態値および経験回数の変化量は、p4の変化量“+1”とe1expの変化量“+1”だけである。
従って、パラメータ更新部214は、図3(a)の状態値テーブルT2のうち、p4の状態値“4”を“+1”した“5”に、また、図4(a)の経験値テーブルT3のうち、e1expの経験回数 “9”を“+1”した“10”に更新する。
【0050】
イベントe1の発生に伴って更新された状態値および経験回数を、図3(b)および図4(b)に示す。即ち、p4は“5” となり、e1expは“10” となる。
【0051】
パラメータ更新部214が状態値テーブルT2および経験値テーブルT3の各値を更新したので、次に、PC制御部216は、更新された状態値および経験回数がアクション決定テーブルT5の条件式に該当するか否かを判定する。
ここでは、更新後のe1expの経験回数は“10”であり、p4の状態値は“5”であるので、アクション決定テーブルT5に示された条件式のうちr2+r3の条件式に該当する。よって、イベントe1の発生に伴って、主人公キャラクタに実行させるアクションを、r2およびr3と決定する。
【0052】
次に、PC制御部216は、モーション制御データ320に格納されているアクションr2およびr3に対応するモーションデータを特定し、これに基づき、主人公キャラクタの動作を決定する。
【0053】
アクションr2およびr3の実行に伴って、パラメータ更新部214は、変化量テーブルT4を参照して、各状態値および経験回数を更新する。
ここで、変化量テーブルT4より、アクションr2の実行に伴って更新する状態値および経験回数の変化量は、p1の変化量“+2”と、p4の変化量“+3”と、r2expの変化量 “+1”である。
また、アクションr3の実行に伴って更新する状態値および経験回数の変化量は、p1の変化量 “+4”と、p4の変化量 “+5”と、r3expの変化量 “+1”である。
【0054】
アクションr2およびr3の実行に伴って更新した状態値および経験回数を、図3(c)および図4(c)に示す。即ち、p1は“2”となり、p4は“13” となり、r2expは“5” となり、r3expは“1” となる。
【0055】
次に、イベント/アクション監視部212がイベントe2の発生を検出した場合について説明する。
イベントe2の発生に伴って、パラメータ更新部214は、変化量テーブルT4を参照して、各状態値および経験回数を更新する。
ここで、変化量テーブルT4より、イベントe2の発生に伴って更新する状態値および経験回数の変化量は、e2expの変化量“+1”だけである。
【0056】
イベントe2の発生に伴って更新した状態値および経験回数を、図3(d)および図4(d)に示す。即ち、e2expは“2” となる。
【0057】
次に、PC制御部216は、更新された状態値および経験回数がアクション決定テーブルT5の条件式に該当するか否かを判定する。
ここでは、e2expの経験回数は“2”であり、spの状態値は“182”であるので、アクション決定テーブルT5に示された条件式のうち、r5の条件式に該当する。よって、イベントe2の発生に伴って、主人公キャラクタに実行させるアクションを、r5と決定する。
【0058】
次に、PC制御部216は、モーション制御データ320に格納されているアクションr5に対応したモーションデータを特定し、これに基づき、主人公キャラクタの動作を決定する。
【0059】
アクションr5の実行に伴って、パラメータ更新部214は、変化量テーブルT4を参照して、各状態値および経験回数を更新する。
ここで、変化量テーブルT4より、アクションr5の実行に伴って更新する状態値および経験回数の変化量は、p1の変化量“+3”と、p4の変化量“+2”と、spの変化量“−10”と、r5expの変化量“+1”である。
【0060】
アクションr5の実行に伴って更新した状態値および経験回数を、図3(e)および図4(e)に示す。即ち、p1は“5”となり、p4は“15” となり、spは“172” となり、r5expは“1”となる。
【0061】
なお、イベントの発生またはアクションの実行に伴って更新した状態値および経験回数が、アクション決定テーブルT5に示された何れの条件式にも該当しないときは、PC制御部216は、主人公キャラクタにアクションを実行させない。
【0062】
なお、本第1の実施の形態において、主人公キャラクタが出会うNPCは侍キャラクタだけであるが、その他いろいろなNPCと遭遇することとしてもよい。その場合には、NPCの数だけ「〜に遭遇」というイベントを設け、経験値テーブルT3にこのイベントに対応した経験回数を格納することによって実現できる。
例えば、侍キャラクタ以外のNPCとして“仙人”がいる場合、イベント/アクションテーブルT1に「仙人に遭遇」というイベントを設定する。
【0063】
また、本第1の実施の形態において、パラメータは「喜」、「怒」、「哀」、「楽」、「生命力」、各イベントおよびアクションに対する「経験値」としたが、「疲労」、「緊張」、「根性」、「積極性」等、他のパラメータを用いてもよい。この場合には、状態値テーブルT2にその新たなパラメータの状態値を格納し、変化量テーブルT4にこの状態値を更新するための変化量を格納する。また、特有のアクションを実行させる場合には、アクション決定テーブルT5にその新たなパラメータを含んだ条件式を格納し、その特有のアクションに対応したモーションデータをモーション制御データ320に含める。このことによって実現が可能となる。
【0064】
具体的には、「疲労度のパラメータ」を用いる場合、状態値テーブルT2に「疲労度のパラメータ」の状態値を格納し、変化量テーブルT4に「疲労度のパラメータ」を更新するための変化量を格納する。更に、アクション決定テーブルT5に「疲労度のパラメータ」を含んだ条件式を格納することによって、主人公キャラクタの「疲労度」に応じたアクションを実行させることができる。なお、このアクションが特有のアクションであれば、そのアクションに対応したモーションデータをモーション制御データ320に含めることによって実現が可能となる。
【0065】
他に、イベントの発生やアクションの実行により変化しないパラメータ、例えば、主人公キャラクタの固有パラメータ(例えば、キャラクタの「年齢」、「性別」、「職業」、「能力」、「所持品」)を用いてもよい。その場合には、主人公キャラクタの固有パラメータのIDと、その状態値とが対応づけて格納されたデータテーブル(例えば、「固有値テーブル」)を記憶部30に記憶することによって実現できる。
【0066】
具体的には、「年齢のパラメータ」を用いる場合、固有値テーブルに「年齢のパラメータ」の固有値を格納する。更に、アクション決定テーブルT5に「年齢のパラメータ」を含んだ条件式を設けた場合、主人公キャラクタの「年齢」に応じたアクションを実行させることができる。
【0067】
他に、ゲーム中に主人公キャラクタが遭遇する各NPCに対するパラメータ(例えば、「親密度」)を用いてもよい。この場合には、状態値テーブルT2に各NPCに対するパラメータの状態値を格納し、変化量テーブルT4にこの状態値を更新するための変化量を格納することによって実現できる。
【0068】
具体的には、主人公キャラクタが遭遇するNPCとして、侍キャラクタと仙人キャラクタがいた場合に、侍キャラクタのIDをnpc1とし、仙人キャラクタのIDをnpc2とする。各NPCに対するパラメータとして「親密度のパラメータ」rpを用いる場合、「侍キャラクタに対する親密度のパラメータ」npc1rp と、「仙人キャラクタに対する親密度のパラメータ」npc2rpを設け、状態値テーブルT2にnpc1rp およびnpc2rpの状態値を格納し、変化量テーブルT4にnpc1rpおよびnpc2rpを更新するための変化量を格納することによって実現できる。
【0069】
また、イベント発生時からの経過時間を計測し、その時間に応じて、各パラメータを変化させることとしてもよい。この場合には、イベントの経過時間を計測するタイマーと、計測時間とパラメータとを演算する機能部を設けることによって実現できる。
【0070】
具体的には、「侍キャラクタに対する親密度のパラメータ」npc1rpを用いる場合、「侍と会話」するアクションに伴うnpc1rpの変化量が“+2”であったとする。主人公キャラクタが侍キャラクタと話す“会話時間”を分単位で計測し、npc1rpの変化量に乗じることとする。その会話時間が“2分”のときは、npc1rpの変化量“+2”に“2”を乗じるので、“+4”となり、会話時間が“5分” のときは、npc1rpの変化量“+2”に“5”を乗じるので、“+10”となる。
【0071】
なお、キーワードと、そのキーワードに対応するパラメータの変化量とを予め設定しておき、他のキャラクタとの会話中にキーワードを使用すると、「キーワードを使用した」というイベントが発生したものとして、キーワードに対応したパラメータを変化させることとしてもよい。
具体的には、「好き」をキーワードとして設定し、「好き」というキーワードに対応する親密度パラメータの変化量を“+2”とした場合に、PCが侍キャラクタとの会話中に「好き」というキーワードを使用すると、「侍キャラクタに対する親密度のパラメータ」npc1rpを“+2”変化させることで実現できる。
また、この場合に、会話文はPCに任意に入力させるものであってもよいし、予め用意された会話文から選択させるものであってもよい。予め用意された会話文から選択させる場合には、キーワードではなく、会話文に対応するパラメータの変化量を設定して、PCが選択した会話文に応じてパラメータを変化させてもよい。
【0072】
なお、パラメータに閾値を設け、パラメータがその閾値に達した場合、そのパラメータの値を閾値に固定することとしてもよい。例えば、侍キャラクタに対する親密度パラメータが閾値に達した場合に、侍キャラクタに対する親密度パラメータを閾値に固定してもよい。あるいは、侍キャラクタに対する親密度パラメータが閾値に達した場合に、侍キャラクタに「親友キャラクタ」という識別情報を与えてもよい。何れの方法によっても、PCと侍キャラクタとは「非常に親密である」という関係を、その後のイベントの発生に関わらず保持することができる。
具体的には、「親友キャラクタテーブル」を設け、親密度パラメータが閾値に達したキャラクタ、即ち、「侍キャラクタ」を格納することによって実現できる。また、それ以降は、侍キャラクタに対する親密度パラメータを変化させる必要がないため、変化量テーブルT4に格納された侍キャラクタに対する親密度パラメータを更新するための変化量を削除することにより、侍キャラクタに関するイベントが発生してもパラメータ更新処理を実行しなくて済むため、処理が軽減できる。
【0073】
なお、本第1の実施の形態においては、「ゲームシステムが主人公キャラクタに実行させるアクション」に伴って、状態値および経験回数を更新することととしたが、「プレイヤーの操作指示により主人公キャラクタが実行するアクション」に伴って、状態値および経験回数を更新することととしてもよい。
【0074】
本第1の実施の形態の処理手順について、図7のフローチャートを用いて説明する。図7は、イベントが発生する、または、主人公キャラクタにアクションを実行させる毎に、ゲーム演算部210が実行する処理の流れを示したフローチャートである。
【0075】
まず、イベント/アクション監視部212が、イベントが発生したこと、または、PC制御部216が主人公キャラクタにアクションを実行させたことを検出する(ステップS1)と、パラメータ更新部214が、変化量テーブルT4から、発生したイベントまたは実行させたアクションに対応した状態値および経験回数の変化量を読み込む(ステップS2)。
そして、状態値テーブルT2に格納された状態値と、経験値テーブルT3に格納された経験回数を更新する(ステップS3およびS4)。
【0076】
次に、PC制御部216は、状態値テーブルT2および経験値テーブルT3に格納された各状態値および経験回数が、アクション決定テーブルT5に格納された条件式の何れかに該当するかどうかを調べ、アクションを実行させるか否かを判断する(ステップS5)。アクションを実行させると判断した場合、PC制御部216は、どのアクションを実行させるかを決定する(ステップS6)。
【0077】
そして、PC制御部216は、モーション制御データ320からそのアクションに対応したモーションデータを特定する(ステップS7)。ステップS7の後、ゲーム演算部210は処理をステップS2に移行する。
【0078】
また、ステップS5において、アクションを実行させないと判断した場合、ゲーム演算部210は処理を終了する。
【0079】
〔第2の実施の形態〕
以下、図を参照して本発明を適用した第2の実施の形態について説明するが、第1の実施の形態と重複する説明を省略して、異なる点を主に説明する。
なお、本第2の実施の形態は、ネットワークゲームと呼ばれているゲームに本発明を適用する場合の実施形態である。ネットワークゲームを実現する形態としては、例えば、▲1▼家庭に設置してあるパソコンや家庭用ゲームシステム等をゲーム端末とし、インターネット網や専用線網等の電気通信回線を通じてサーバーと接続する形態、▲2▼複数のゲーム端末同士を電気通信回線で接続し、ピアツーピア型または親機と子機のような構成とする形態、▲3▼複数のゲーム端末同士を電気通信回線で接続し、その内の一台がサーバー機能を有する形態、▲4▼複数のゲーム端末が物理的に結合した、全体として一台のシステム(例えば業務用のゲームシステム)となっている形態、などがある。本発明は何れの形態に対しても適用可能であるが、本第2の実施の形態においては、▲1▼ゲーム端末と、サーバーとを所与の電気通信回線で接続した形態として説明する。
また、ゲームの種類はRPGであって、そのストーリーは第1の実施の形態に準ずるものとする。
【0080】
本第2の実施の形態において各ゲームシステムGを操作するプレイヤーは一つのPCのみを操作するものとする。また、各プレイヤーには、個別のID(以下、PCのIDという。)が付され、ネットワークゲームにおいては、このIDで各プレイヤーの操作するPCが識別されることとする。
【0081】
なお、第1の実施の形態においては、他のキャラクタとの遭遇は、イベントe1の「侍に遭遇」のように、NPCに対してだけであった。しかし、本第2の実施の形態においては、他のプレイヤーが操作するPC(以下、OPCという。)と遭遇することもある。この点が第1の実施の形態と大きく異なる点の一つである。
【0082】
図8は、本発明を適用したゲームシステムGおよびサーバーVの概略構成を示す図である。
【0083】
まず、ゲームシステムGについて説明する。図8において、ゲームシステムGは、操作部10Gと、処理部20Gと、記憶部30Gと、表示部40Gと、通信部50Gとから構成される。
【0084】
ゲームシステムGは、第1の実施の形態のゲームシステム1と略同一構成である。異なる点は、ゲーム演算部210Gと、記憶部30Gと、通信部50Gである。
ゲーム演算部210Gは、サーバーVから送信されるモーションデータを特定する情報(以下、モーション特定情報という。)に基づいて、対応するモーションデータをモーション制御データ320Gから読み出す。イベントの発生検出や、パラメータの更新といった処理は、後述する通り、サーバーVが実行する。
【0085】
通信部50Gは、インターネット網や専用線網等の電気通信回線を通じて、サーバーVと接続し、サーバーVの通信部51Vとネットワークゲームに関わる情報、例えば、PC識別情報やモーション特定情報、PCおよびOPC等の位置情報等の送受を行う。
【0086】
次に、サーバーVについて説明する。図8において、サーバーVは、処理部21Vと、記憶部31Vと、通信部51Vとから構成される。
【0087】
記憶部31Vは、主として進行管理プログラム310Vと、アクション制御データ330Vと、PC識別情報340Vとを記憶している。
【0088】
進行管理プログラム310Vには、イベント/アクション監視部212Vによって読み出されて実行されるイベント/アクション監視プログラム3100Vと、パラメータ更新部214Vによって読み出されて実行されるパラメータ更新プログラム3200Vと、PC制御部216Vによって読み出されて実行されるPC制御プログラム3300Vとが含まれる。
【0089】
アクション制御データ330Vには、イベント/アクションテーブルT1’と、状態値テーブルT2’および経験値テーブルT3’と、変化量テーブルT4と、アクション決定テーブルT5とが含まれる。
【0090】
図9は、イベント/アクションテーブルT1’の一例を示す図である。イベント/アクションテーブルT1’は、イベントまたはアクションのIDと、イベントまたはアクションとが対応づけて格納されたデータテーブルである。例えば、「遭遇」するイベントのIDはe1であり、「落とし穴に接近」するイベントのIDはe2であり、「会釈」するアクションのIDはr1であり、「挨拶」するアクションのIDはr2であり、「会話」するアクションのIDはr3であり、「落とし穴に転落」するアクションのIDはr4であり、「落とし穴を飛越」するアクションのIDはr5である。以下、イベントおよびアクションについて、適宜このIDを代用して説明を行う。
なお、このイベント/アクションテーブルT1’は固定値であってゲーム中に変更されることはない。
【0091】
図10は、状態値テーブルT2’の一例を示す図である。状態値テーブルT2’は、PCのIDと、各状態値(第1の実施の形態と同様、「喜」、「怒」、「哀」、「楽」、「生命力」のパラメータに対する状態値)および経験回数とがPC毎に対応づけて格納されたデータテーブルである。以下、パラメータについて、適宜このIDを代用して説明を行う。
なお、状態値テーブルT2’に格納される状態値はゲーム中に更新される。
【0092】
図11は、経験値テーブルT3’の一例を示す図である。経験値テーブルT3’は、PCのIDとイベントおよびアクションに対する経験回数とを、PC毎に対応づけて格納したデータテーブルである。以下、イベントおよびアクションに対する経験回数について、適宜このIDを代用して説明を行う。
経験値テーブルT3’に格納される経験回数の値は、ゲーム中に更新される。
【0093】
具体的には、例えば、図11において、PC1とPC3が「遭遇」する回数、即ち、PC1とPC3の間におけるイベントe1の発生回数は、PC1の「PC3との間にイベントe1が発生したことに対する経験値」e1exp-PC3に示される通り“5”であって、PC3の「PC1との間にイベントe1が発生したことに対する経験値」e1exp-PC1も同様に“5”である。
【0094】
その後、PC1とPC2が「遭遇」すると、PC1の「PC2との間にイベントe1が発生したことに対する経験値」e1exp-PC2が“1”となり、同様にPC2のe1exp-PC1が“1”となる。
【0095】
また、経験値テーブルT3’の行と列とは、ネットワークゲームに参加するプレイヤーの数に応じて拡張される。即ち、新たにゲームに参加するプレイヤーが増える毎に行と列が挿入される。具体的には、PC4が新規にゲームに参加した場合、PCのIDを“PC4”とする行が挿入されるとともに、このPC4に対するイベントおよびアクションの経験回数を格納する列が挿入される。
【0096】
PC識別情報340Vとは、サーバーに接続される複数のゲームシステムG,G,G・・・によって操作指示される個々のPCを識別するための情報であり、PC情報テーブルT6が含まれる。
【0097】
図12はPC情報テーブルT6の一例を示す図である。PC情報テーブルT6は、PCのIDと、職業と、ステージと、x座標と、y座標とが対応づけて格納されたデータテーブルである。ここで、職業とは各キャラクタの固有パラメータ(第1の実施の形態において説明した固有パラメータと同義である。)を決定するための情報であり、ステージとはPCが位置する現在のゲームステージを示す情報であり、x座標およびy座標はそのゲームステージにおけるPCの位置を示す情報である。
【0098】
処理部21Vには、本発明を実現するための主要部として、イベント/アクション監視部212Vと、パラメータ更新部214Vと、PC制御部216Vとが含まれる。
【0099】
イベント/アクション監視部212Vは、第1の実施の形態と同様、イベントの発生およびアクションを実行させたか否かを監視し、検出する機能部であるが、PC毎に監視および検出を行う。イベント/アクション監視部212Vは、イベントの発生またはアクションの実行を検出すると、検出したイベントまたはアクションのIDをパラメータ更新部214Vに出力する。このイベント/アクション監視部212Vが行う処理は、イベント/アクション監視プログラム3100Vに従って実行されるものである。
【0100】
パラメータ更新部214Vは、イベント/アクション監視部212Vから入力されるイベントまたはアクションのIDに対応する状態値および経験回数の変化量を変化量テーブルT4から読み込み、状態値テーブルT2’および経験値テーブルT3’の更新を行う。
【0101】
パラメータ更新部214Vが、状態値テーブルT2’および経験値テーブルT3’を更新した場合、PC制御部216Vは、PC若しくはOPCにアクションを実行させるか否かを決定する。即ち、PC制御部216Vは、状態値テーブルT2’および経験値テーブルT3’に格納された状態値および経験回数を参照して、アクション決定テーブルT5に格納された条件式に該当するか否かを判定する。該当する条件式があった場合には、実行させるアクションを決定し、サーバーVの通信部51からゲームシステムGの通信部50へ、モーション特定情報を送信する。
【0102】
ゲームシステムGのゲーム演算部210Gは、モーション特定情報をもとに、モーション制御データ320Gからモーションデータを特定し、これに基づき、PC若しくはOPCの動作を決定する。
【0103】
本第2の実施の形態の処理手順について、図13のフローチャートを用いて説明する。図13は、イベントが発生する、または、PC若しくはOPCにアクションを実行させる毎に、サーバーVの処理部21Vが実行する処理の流れを示したフローチャートである。
【0104】
まず、イベント/アクション監視部212Vが、イベントが発生したこと、または、PC制御部216VがPC若しくはOPCにアクションを実行させたことを検出する(ステップS1)と、パラメータ更新部214Vが、変化量テーブルT4から、発生したイベントまたは実行させたアクションに対応する状態値および経験回数の変化量を読み込む(ステップS2)。
そして、状態値テーブルT2’に格納された状態値と、経験値テーブルT3’に格納された経験回数を更新する(ステップS3およびS4)。
【0105】
次に、PC制御部216Vは、状態値テーブルT2’および経験値テーブルT3’に格納された各状態値および経験回数が、アクション決定テーブルT5に格納された条件式の何れかに該当するかどうかを調べ、アクションを実行させるか否かを判断する(ステップS5)。アクションを実行させると判断した場合、PC制御部216Vは、どのアクションを実行させるかを決定する(ステップS6)。
【0106】
そして、PC制御部216Vは、サーバーVの通信部51からゲームシステムGの通信部50へ、アクションに対応したモーション特定情報を送信する(ステップS7)。ステップS7の後、処理部21Vは処理をステップS2に移行する。
【0107】
また、ステップS5において、アクションを実行させないと判断したとき、処理部21Vは処理を終了する。
【0108】
〔ハードウェア構成例〕
次に、第1の実施の形態のゲームシステム1、第2の実施の形態のゲームシステムGおよびサーバーVを実現できるハードウェア構成の一例について図14を用いて説明する。同図に示すハードウェア構成は、CPU1000、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006、音生成IC1008、画像生成IC1010、I/Oポート1012および1014が、システムバス1016により相互にデータ入出力可能に接続されている。そして画像生成IC1010には表示装置1018が接続され、音生成IC1008にはスピーカ1020が接続され、I/Oポート1012にはコントロール装置1022が接続され、I/Oポート1014には通信装置1024が接続されている。
【0109】
ゲームシステム1およびゲームシステムGは、これら全ての構成要素を備えていてもよいが、サーバーVにおいては、最低限CPU1000、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006、I/Oポート1014、通信装置1024、システムバス1016を備えていれば実現可能である。
【0110】
情報記憶媒体1006は、プログラム、表示物を表現するための画像データ、音データ、プレイデータ等が主に格納されるものであり、図1における記憶部30、図8における記憶部30Gおよび記憶部31Vに相当する。例えば、情報記憶媒体としてCD−ROM、DVD、ゲームカセット等を用いてもよいし、ROM等のメモリやハードディスクを用いてもよい。
【0111】
コントロール装置1022はプレイヤーがゲームの進行に応じて行う判断の結果を処理部20または処理部20Gに入力するための装置であり、ゲームコントローラ、操作パネル等に相当する。また、図1においては操作部10に、図8においては操作部10Gに相当する。
【0112】
情報記憶媒体1006に格納されるプログラム、ROM1002に格納されるシステムプログラム(装置本体の初期化情報等)、コントロール装置1022から入力される信号等に従って、CPU1000はシステム全体の制御や各種データ処理を行う。RAM1004はこのCPU1000の作業領域等として用いられる記憶手段であり、情報記憶媒体1006やROM1002の所与の内容、あるいはCPU1000の演算結果等が格納される。
【0113】
更に、この装置には音生成IC1008と画像生成IC1010とが設けられていてゲーム音やゲーム画像の好適な出力が行えるようになっている。音生成IC1008は情報記憶媒体1006やROM1002に記憶される情報に基づいて効果音やBGM等のゲーム音を生成する集積回路であり、生成されたゲーム音はスピーカ1020によって出力される。また、画像生成IC1010は、RAM1004、ROM1002、情報記憶媒体1006等から送られる画像情報に基づいて表示装置1018に出力するための画素情報を生成する集積回路である。また表示装置1018は、CRT、LCD、TV、プラズマディスプレイ、液晶プラズマディスプレイ、プロジェクター等により実現される。
【0114】
また、通信装置1024は装置内部で利用される各種の情報を外部とやりとりするものであり、ゲームシステムGであればサーバーVと、サーバーVであればゲームシステムGと、通信回線を介してゲームプログラムに応じた所与の情報を送受するとき等に利用される。
【0115】
そして、図1〜図6および図8〜図12を参照して説明した種々の処理は、図7および図13のフローチャートに示した処理等を行うプログラムを格納した情報記憶媒体1006と、該プログラムに従って動作するCPU1000、画像生成IC1010、音生成IC1008等によって実現される。なお画像生成IC1010等で行われる処理は、CPU1000あるいは汎用のDSP等によりソフトウェア的に行うこととしてもよい。
【0116】
図15に、ゲームシステム1およびゲームシステムGを家庭用のゲームシステムに適用した場合の例を示す。プレイヤーはディスプレイ1200に映し出されたゲーム画像を見ながら、ゲームコントローラ1202、1204を操作してゲームを楽しむ。この場合、上記格納情報は、本体に着脱自在な情報記憶媒体であるCD−ROM(またはDVD)1206、ICカード1208、1212等に格納されている。
【0117】
なお、最後に確認のため付記するが、第1および第2の実施の形態においては、ゲームの種類がRPGである場合について説明したが、本発明はこれに限らず種々のゲーム(競争ゲーム、スポーツゲーム、対戦ゲーム等)にも適用が可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態におけるゲームシステムの概略を示す図。
【図2】第1の実施の形態におけるイベント/アクションテーブルの一例を示す図。
【図3】第1の実施の形態における状態値テーブルの一例を示す図。
【図4】第1の実施の形態における経験値テーブルの一例を示す図。
【図5】第1および第2の実施の形態における変化量テーブルの一例を示す図。
【図6】第1および第2の実施の形態におけるアクション決定テーブルの一例を示す図。
【図7】第1の実施の形態において、イベントの発生に伴うアクションの実行処理に係る動作を示すフローチャート。
【図8】第2の実施の形態におけるゲームシステムおよびサーバーの概略を示す図。
【図9】第2の実施の形態におけるイベント/アクションテーブルの一例を示す図。
【図10】第2の実施の形態における状態値テーブルの一例を示す図。
【図11】第2の実施の形態における経験値テーブルの一例を示す図。
【図12】第2の実施の形態におけるPC情報テーブルの一例を示す図。
【図13】第2の実施の形態において、イベントの発生に伴うアクションの実行処理に係る動作を示すフローチャート。
【図14】本実施の形態を実現できるハードウェアの構成の一例を示す図。
【図15】本発明を家庭用のゲームシステムに適用した場合の一例を示す図。
【符号の説明】
1、G ゲームシステム
V サーバー
10、10G 操作部
20、20G、21V 処理部
210、210G ゲーム演算部
212、212V イベント/アクション監視部
214、214V パラメータ更新部
216、216V PC制御部
220、220G 画像生成部
30、30G、31V 記憶部
300、300G ゲームプログラム
310V 進行管理プログラム
3100、3100V イベント/アクション監視プログラム
3200、3200V パラメータ更新プログラム
3300、3300V PC制御プログラム
320、320G モーション制御データ
330、330V アクション制御データ
340V PC識別情報
40、40G 表示部
50G、51V 通信部
Claims (4)
- 複数の端末とサーバシステムとがデータ通信を行い、各プレーヤが前記端末を用いてプレーヤキャラクタ(以下、特許請求の範囲において「PC」という。)を操作して楽しむネットワークゲームにおいて、前記端末とデータ通信を行ってPC同士の遭遇時の動作を制御する前記サーバシステムであって、
前記PC同士それぞれの遭遇回数を当該PC同士の組み合わせ毎に対応付けて記憶部に記憶させ、PC同士が遭遇する度に、該当する組み合わせに係る遭遇回数を更新する遭遇データ管理手段と、
PC同士の遭遇時の動作を、前記記憶部に記憶された当該遭遇したPC同士の組み合わせに係る遭遇回数に基づいて予め定められた複数種類の動作の中から決定し、決定した動作を当該遭遇したそれぞれのPCに行わせるために、当該決定した動作を特定するための特定情報を当該遭遇したそれぞれのPCに対応する端末に送信する遭遇時動作決定手段と、
を備えたサーバシステム。 - 複数の端末が通信接続されて構成され、各プレーヤが前記端末を用いてPCを操作して楽しむゲームシステムであって、
前記PC同士それぞれの遭遇回数を当該PC同士の組み合わせ毎に対応付けて記憶部に記憶させ、PC同士が遭遇する度に、該当する組み合わせに係る遭遇回数を更新する遭遇データ管理手段と、
PC同士の遭遇時の動作を、前記記憶部に記憶された当該遭遇したPC同士の組み合わせに係る遭遇回数に基づいて予め定められた複数種類の動作の中から決定し、決定した動作を当該遭遇したそれぞれのPCに行わせる遭遇時動作制御手段と、
を備えたゲームシステム。 - 複数の端末とサーバシステムとがデータ通信を行い、各プレーヤが前記端末を用いてPCを操作して楽しむネットワークゲームにおける前記サーバシステムが、前記端末とデータ通信を行ってPC同士の遭遇時の動作を制御する方法であって、
前記PC同士それぞれの遭遇回数を当該PC同士の組み合わせ毎に対応付けて記憶部に記憶させ、PC同士が遭遇する度に、該当する組み合わせに係る遭遇回数を更新するステップと、
PC同士の遭遇時の動作を、前記記憶部に記憶された当該遭遇したPC同士の組み合わせに係る遭遇回数に基づいて予め定められた複数種類の動作の中から決定し、決定した動作を当該遭遇したそれぞれのPCに行わせるために、当該決定した動作を特定するための特定情報を当該遭遇したそれぞれのPCに対応する端末に送信するステップと、
を含む方法。 - 各プレーヤがPCを操作するための複数の端末が通信接続されて構成されたゲームシステムが、PC同士の遭遇時の動作を制御する方法であって、
前記PC同士それぞれの遭遇回数を当該PC同士の組み合わせ毎に対応付けて記憶部に記憶させ、PC同士が遭遇する度に、該当する組み合わせに係る遭遇回数を更新するステップと、
PC同士の遭遇時の動作を、前記記憶部に記憶された当該遭遇したPC同士の組み合わせに係る遭遇回数に基づいて予め定められた複数種類の動作の中から決定し、決定した動作を当該遭遇したそれぞれのPCに行わせるステップと、
を含む方法。
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