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JP4904762B2 - 静電アクチュエータの駆動方法 - Google Patents
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JP4904762B2 - 静電アクチュエータの駆動方法 - Google Patents

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Description

この発明は静電アクチュエータの駆動方法に関する。
従来の静電アクチュエータには、4相に配線された多数の電極を有する固定子上に強誘電体層を有する移動子が移動可能に配置されたものがある(例えば、特許文献1参照)。この場合、移動子の強誘電体層には、固定子の電極に対応して、所定の極性パターンを有する残留電気分極による正負の電荷領域が形成されている。
特開平07−147786号公報
上記従来の静電アクチュエータでは、初期位置設定後において、固定子の電極に移動用の正負の電圧が印加されると、固定子と移動子との移動方向(横方向)の電荷の釣り合いが崩れることにより発生するクーロン力により、移動子が固定子上を所定の方向に1ピッチ(固定子の1電極分)移動する。
ところで、移動子の強誘電体層の電荷領域の電荷とその真下の固定子の電極の電荷とが同符号となると、その間にクーロン反発力が発生し、このクーロン反発力により移動子が前記固定子から離れようとする力が働く。逆に、移動子の強誘電体層の電荷領域の電荷とその真下の固定子の電極の電荷とが異符号となると、その間にクーロン吸引力が発生し、このクーロン吸引力により移動子が固定子に吸引されようとする力が働く。上記従来の静電アクチュエータでは、移動のステップで、移動子の強誘電体層の電荷領域の電荷とその真下の固定子の電極の電荷とが同符号となる部分だけではなく、異符号となる部分が現れ、クーロン引力も発生するため、同符号となる部分によるクーロン反発力が相殺され、移動子と固定子との間の摩擦抵抗が大きくなってしまうという問題があった。
そこで、この発明は、移動子と固定子との間の摩擦抵抗を軽減することができる静電アクチュエータの駆動方法を提供することを目的とする。
この発明は、上記目的を達成するため、4相の駆動信号が供給される4つの電極群を有する固定子に、抵抗体層を有する移動子が移動可能に配置された静電アクチュエータの駆動方法であって、前記固定子の電極に、第1の駆動パターンからなる駆動信号を印加し、その駆動パターンに応じた逆極性の電荷を前記移動子の抵抗体層に充電する充電ステップと、前記充電ステップ後に、前記固定子の電極に、前記第1の駆動パターンの整数電極分位相をずらしたものとは重ならない第2の駆動パターンからなる駆動信号を印加し、移動子を移動させる電圧切り替え移動ステップと、前記電圧切り替え移動ステップの後に、前記固定子の電極に、前記第1の駆動パターンの整数電極分位相をずらした駆動パターンを印加し、その駆動パターンに応じた逆極性の電荷を前記移動子の抵抗体層に再充電する電圧切り替え再充電ステップと、を含み、前記第1の駆動パターンと前記第2の駆動パターンのうち一方の駆動パターンは、正電圧の連続する組と負電圧の連続する組の2値からなる駆動パターンであるとともに、他方の駆動パターンは、正電圧と負電圧の間に接地電位である0Vを挟む3値からなる駆動パターンであり、前記電圧切り替え移動ステップでは、前記移動子と前記固定子との間のクーロン力により、前記移動子が前記固定子上を1.5ピッチ移動しようとする力が働き、前記電圧切り替え再充電ステップで、前記固定子の電極に、前記移動子が移動する向きに前記第1の駆動パターンの1電極分位相をずらした駆動パターンを印加し、前記移動子と前記固定子との間のクーロン力により、前記移動子が0.5ピッチ戻るような力が働くことを特徴とする。
この発明によれば、充電ステップの後の電圧切り替え移動ステップにおいて、移動子と固定子との間に発生する横方向の移動駆動力以外に垂直方向のクーロン反発力により、移動子に固定子から離れようとする力が働くので、移動子と固定子との間の摩擦抵抗を軽減した駆動方法を提供することができる。
図1はこの発明の一実施形態としての静電アクチュエータの概略構成図を示す。この静電アクチュエータは固定子1を備えている。固定子1は、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド等からなるベースフィルム2の上面にアルミニウム系金属等からなる帯状の多数の電極3が一定のピッチで互いに平行に設けられ、その上にポリイミド等からなる保護膜4が設けられた構造となっている。ここでは、わかりやすいように電極が直線方向に設けられている形態で説明するが、電極が円形状に配置されている形態であってもかまわない。(また、電極を保護する保護膜4を設けない構成としてもよい。)
多数の電極3は4相に配線されている。すなわち、図左から第1、第5、第9……の電極3は第1の接続端子5に接続されている。第2、第6、第10……の電極3は第2の接続端子6に接続されている。第3、第7、第11……の電極3は第3の接続端子7に接続されている。第4、第8、第12……の電極3は第4の接続端子8に接続されている。
固定子1上には移動子9が移動可能に配置されている。移動子9は、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド等からなるベースフィルム10の上面にカーボン等からなる抵抗体層11が設けられた構造となっている。そして、固定子1の電極3に正電圧または負電圧が印加されると、抵抗体層11のうち、当該電極3と対向する領域に当該電極3の電荷と逆極性の電荷が充電(誘導)されるようになっている。
ここで、第1〜第4の接続端子5〜8への印加される駆動信号が例えば負電圧、0V(接地電位)、正電圧、0V(接地電位)の4相の駆動パターンである場合には、以下の説明において、固定子1の電極に駆動パターン(−、0、+、0)を印加するという。また、その電圧印加状態は、図2(B)の下図のように示すこととする。ここで、図2(B)の下図に示す固定子1においては、実線で区切られた各枡目は各電極3に対応するものである(以下同じ)。なお、図2以降では固定子側12極分、移動子側8極分のみを示す。
また、「移動子9の抵抗体層11の電極3と対向する領域に当該電極3の電荷と逆極性の電荷が充電され」は、以下の説明において、「移動子9の抵抗体層に電極の電荷と逆極性の電荷が充電され」という。また、その電荷充電状態は、例えば、図2(A)の上図のように示すこととする。ここで、図2(A)の上図に示す移動子9においては、点線で区切られた各枡目は各電極3に対応する領域である(以下同じ)。
(駆動方法の第1の例)
次に、この静電アクチュエータの駆動方法の第1の例について説明する。まず、図2(A)の下図に示すように、固定子1の電極(左側から4つずつの電極、以下同じ)に第1の駆動パターン(+、+、−、−)を印加すると、移動子9の抵抗体層に電極の電荷と逆極性の電荷が充電される。このステップを(第1の)充電ステップと呼ぶことにする。
次に、図2(B)の下図に示すように、固定子1の電極に印加する駆動パターンを第2の駆動パターン(−、0、+、0)に切り替えると、電極の電荷は瞬時に入れ替わるが、移動子側の電荷配置が新たな平衡状態に変化するには、ある程度の時間を要するので、切り替え直後は移動子側の電荷は保持されており、図2(B)の上図のような電荷配置となっている。このとき、移動子9の抵抗体層の隣接する同符号の2つの電荷領域のうちの左側の電荷領域の電荷とその真下の固定子1の電極の電荷とが同符号となり、その間にクーロン反発力が発生し、このクーロン反発力により、垂直上向き矢印で示すように、移動子9に固定子1から離れようとする力が働く。ここで、第2の駆動パターンは第1の駆動パターンの電極ピッチの整数倍分位相をずらしたものとは重ならない異なる駆動パターンである。
この場合、移動子9の抵抗体層の隣接する同符号の2つの電荷領域のうちの右側の電荷領域の真下の固定子1の電極の電荷は0Vであるので、この間にクーロン力は発生しない。したがって、移動子9と固定子1との間には、垂直方向には、垂直上向き矢印で示すように、クーロン反発力により移動子9に固定子1から離れようとする力が働き、移動子9と固定子1との間の摩擦抵抗を軽減することができる。
そして、図2(B)においては、斜め方向の力ベクトルで表したように、固定子1と移動子9との横方向のクーロン引力およびクーロン反発力の釣り合いが崩れることにより、右方向への移動駆動力が発生し、この段階で、図2(C)に示すように、移動子9が固定子1上を右方向に1.5ピッチ(固定子1の1.5電極分)移動しようとする。
すなわち、図2(B)においては、移動子9の抵抗体層の隣接する同符号の2つの電荷領域のうちの右側の電荷領域は、その真下の固定子1の0Vの電極の両側の電極のうちの左側の同符号の電荷の電極側からクーロン反発力により反発され、右側の異符号の電荷の電極側にはクーロン引力により吸引され、移動子9が右方向に移動駆動力を受け、図2(C)に示すように、移動子9は、その抵抗体層の隣接する同符号の2つの電荷領域の境界部(中心部)が固定子1の異符号の電荷の電極と対向する位置つまり右方向に1.5ピッチ移動した位置まで移動しようとする。このステップを(第1の)電圧切り替え移動ステップと呼ぶこととする。
次に、移動中に移動子の電荷は一部失われるので、クーロン力(移動駆動力)が減少する。そこで、この力を維持して連続して駆動するために、図2(D)の下図に示すように、固定子1の電極に図2(A)の下図の第1の駆動パターンから右方向に1ピッチ(1電極分)ずらした駆動パターン(−、+、+、−)を印加する。すると、図2(D)の上図に示すように、固定子1と移動子9との横方向のクーロン引力およびクーロン反発力の釣り合いが崩れることにより、図2(E)に示すように、移動子9が固定子1上を左方向に0.5ピッチ戻ろうとする力が働く。この過程を(第1の)0.5ピッチ戻り過程と呼ぶことにする。
すなわち、図2(D)においては、移動子9の抵抗体層の隣接する同符号の2つの電荷領域のうちの右側の電荷領域は、その左下の固定子1の異符号の電荷の電極側にクーロン引力により吸引され、その右下の固定子1の同符号の電荷の電極側からクーロン反発力により反発され、移動子9が左方向に戻ろうとする力が働き、移動子9は、その抵抗体層の電荷領域が固定子1の異符号の電荷の電極と対向する位置つまり左方向に0.5ピッチ戻った位置で停止し、再充電される。このステップを第1の電圧切り替え再充電ステップと呼ぶことにする。実際には、上記第1の電圧切り替え移動ステップと第1の電圧切り替え再充電ステップを適切な時間間隔で切り替えることにより、第1の0.5ピッチ戻り過程は観測されず、移動子のスムーズな移動が実現され、図2(B)から移動子9は、右方向に1ピッチ進んだ位置の図2(E)の状態で停止し、再充電される。
この状態では、移動子9は、図2(A)に示す初期状態から、右方向に1ピッチ移動したことになる。また、この状態は、そのまま第2の充電ステップとなり、移動子9の抵抗体層の同一領域に電極の電荷と逆極性の電荷が再充電される。以下、上記と同様のステップが繰り返されるが、第4の電圧切り替え再充電ステップまで簡単に説明する。
次に、図3(A)の下図に示すように、固定子1の電極に図2(B)の下図の第2の駆動パターンから右方向に1ピッチ(1電極分)ずらした駆動パターン(0、−、0、+)を印加すると、垂直上向き矢印で示すように、クーロン反発力により移動子9に固定子1から離れようとする力と、右方向への移動駆動力が働く。そして、図3(B)に示すように、移動子9が固定子1上を右方向に1.5ピッチ移動しようとする(第2の電圧切り替え移動ステップ)。
次に、図3(C)の下図に示すように、固定子1の電極に図2(E)の下図から右方向に1ピッチ(1電極分)ずらした駆動パターン(つまり、図2(A)の下図の第1の駆動パターンから右方向に2ピッチ(2電極分)ずらした駆動パターン)(−、−、+、+)を印加すると、移動子9が固定子1上を左方向に0.5ピッチ戻ろうとする力が働き(第2の0.5ピッチ戻り過程)、図3(D)に示す位置で停止し、再充電される。(第2の電圧切り替え再充電ステップ)。実際は、上記第2の電圧切り替え移動ステップと第2の電圧切り替え再充電ステップを適切な時間間隔で切り替えることにより、第2の0.5ピッチ戻り過程は観測されず、移動子のスムーズな移動が実現され、図3(A)から移動子9は、右方向に1ピッチ進んだ位置の図3(D)で停止し、再充電される(以下同じ)。
この状態では、移動子9は、図2(A)に示す初期状態から、右方向に2ピッチ移動したことになる。また、この状態は、そのまま第3の充電ステップとなり、移動子9の抵抗体層の同一領域に電極の電荷と逆極性の電荷が再充電される。
次に、図3(E)の下図に示すように、固定子1の電極に図3(B)の下図から右方向に1ピッチ(1電極分)ずらした駆動パターン(つまり、図2(B)の下図の第2の駆動パターンから右方向に2ピッチ(2電極分)ずらした駆動パターン)(+、0、−、0)を印加すると、垂直上向き矢印で示すように、クーロン反発力により移動子9に固定子1から離れようとする力と、右方向への移動駆動力が働く。そして、図4(A)に示すように、移動子9が固定子1上を右方向に1.5ピッチ移動しようとする(第3の電圧切り替え移動ステップ)。
次に、図4(B)の下図に示すように、固定子1の電極に図3(D)の下図の第1の駆動パターンから右方向に1ピッチ(1電極分)ずらした駆動パターン(つまり、図2(A)の下図の第1の駆動パターンから右方向に3ピッチ(3電極分)ずらした駆動パターン)(+、−、−、+)を印加すると、移動子9が固定子1上を左方向に0.5ピッチ戻ろうとする力が働き(第3の0.5ピッチ戻り過程)、図4(C)に示す位置で停止し、再充電される(第3の電圧切り替え再充電ステップ)。
この状態では、移動子9は、図2(A)に示す初期状態から、右方向に3ピッチ移動したことになる。また、この状態は、そのまま第4の充電ステップとなり、移動子9の抵抗体層の同一領域に電極の電荷と逆極性の電荷が再充電される。
次に、図4(D)の下図に示すように、固定子1の電極に図4(A)の下図から右方向に1ピッチ(1電極分)ずらした駆動パターン(つまり、図2(B)の下図の第2の駆動パターンから右方向に3ピッチ(3電極分)ずらした駆動パターン)(0、+、0、−)を印加すると、垂直上向き矢印で示すように、クーロン反発力により移動子9に固定子1から離れようとする力と、右方向への移動駆動力が働く。そして、図4(E)に示すように、移動子9が固定子1上を右方向に1.5ピッチ移動しようとする(第4の電圧切り替え移動ステップ)。
次に、図5(A)の下図に示すように、固定子1の電極に図4(C)の下図の第1の駆動パターンから右方向に1ピッチ(1電極分)ずらした駆動パターン(つまり、図2(A)の下図の第1の駆動パターンから右方向に4ピッチ(4電極分)ずらした駆動パターン)(+、+、−、−)を印加すると、移動子9が固定子1上を左方向に0.5ピッチ戻ろうとする力が働き(第4の0.5ピッチ戻り過程)、図5(B)に示す位置で停止し、再充電される(第4の電圧切り替え再充電ステップ)。
この状態では、移動子9は、図2(A)に示す初期状態から、右方向に4ピッチ移動したことになる。ここで、図5(B)に示す状態では、固定子1の電極に図2(A)の下図の第1の駆動パターン(+、+、−、−)が印加されており、これは図2(A)に示す初期状態の場合と同様である。したがって、固定子1の電極への印加電圧のサイクルはこれで一巡したことになる。
(駆動方法の第2の例)
次に、この静電アクチュエータの駆動方法の第2の例について簡単に説明する。ここで、駆動方法の第1の例と異なる点は、図2(A)の下図の第1の駆動パターンと図2(B)の下図の第2の駆動パターンを入れ替えている点である。まず、図6(A)の下図に示すように、固定子1の電極に第1の駆動パターン(−、0、+、0)を印加すると、移動子9の抵抗体層に電極の電荷と逆極性の電荷が充電される(第1の充電ステップ)。この場合、移動子9の抵抗体層の固定子1の0Vの電極に対応する領域は、正負いずれの電荷も充電されない。
次に、図6(B)の下図に示すように、固定子1の電極に印加する駆動パターンを第2の駆動パターン(+、−、−、+)に切り替えると、垂直上向き矢印で示すように、クーロン反発力により移動子9に固定子1から離れようとする力と、右方向への移動駆動力が働く。そして、図6(C)に示すように、移動子9が固定子1上を右方向に1.5ピッチ移動しようとする(第1の電圧切り替え移動ステップ)。
この場合、図6(B)においては、移動子9の抵抗体層の電荷領域の一部は電荷が充電されないので、その真下の固定子1の電極の電荷が正負のいずれであっても、その間にクーロン力は発生しない。したがって、この場合も、移動子9と固定子1との間には、垂直方向には、垂直上向き矢印で示すように、クーロン反発力により移動子9に固定子1から離れようとする力が働き、移動子9と固定子1との間の摩擦抵抗を軽減することができる。
次に、移動中に移動子の電荷は一部失われるので、クーロン力(移動駆動力)が減少する。そこで、この力を維持して連続して駆動するために、図6(D)の下図に示すように、固定子1の電極に図6(A)の下図から右方向に1ピッチ(1電極分)ずらした駆動パターン(0、−、0、+)を印加する。すると、図6(E)に示すように、移動子9が固定子1上を左方向に0.5ピッチ戻ろうとする力が働き(第1の0.5ピッチ戻り過程)、図6(E)に示す位置で停止し、再充電される。(第1の電圧切り替え再充電ステップ)。
この状態では、移動子9は、図6(A)に示す初期状態から、右方向に1ピッチ移動したことになる。また、この状態は、そのまま次の充電ステップとなり、移動子9の抵抗体層の同一領域に電極の電荷と逆極性の電荷が再充電される。以下のステップの説明は省略する。
(駆動方法の第3の例)
次に、この静電アクチュエータの駆動方法の第3の例について簡単に説明する。ここで、駆動方法の第1の例と異なる点は、上記0.5ピッチ戻り過程が後述の0.5ピッチ進み過程となる点である。まず、図2(C)に示すように、移動子9が固定子1上を右方向に1.5ピッチ移動しようとした状態とする。移動中に移動子の電荷は一部失われるので、クーロン力(移動駆動力)が減少する。そこで、この力を維持して連続して駆動するために、図7(A)の下図に示すように、固定子1の電極に図2(A)の下図の第1の駆動パターンから右方向に2ピッチ(2電極分)ずらした駆動パターン(−、−、+、+)を印加する。すると、図7(B)に示すように、移動子9が固定子1上を右方向に0.5ピッチ進もうとする力が働く。この過程を(第1の)0.5ピッチ進み過程と呼ぶことにする。実際には、移動子のスムーズな移動が実現され、図2(B)から移動子9は、右方向に2ピッチ進んだ位置の図7(B)の状態で停止し、再充電される(第1の電圧切り替え再充電ステップ)。
この状態では、移動子9は、図2(A)に示す初期状態から、右方向に2ピッチ移動したことになる。また、この状態は、そのまま次の充電ステップとなり、移動子9の抵抗体層の同一領域に電極の電荷と逆極性の電荷が再充電される。以下のステップの説明は省略する。
このような駆動によれば、駆動方法の第1の例、駆動方法の第2の例よりも、高速な移動を実現することができる。実際には、上記電圧切り替え移動ステップと電圧切り替え再充電ステップを適切な時間間隔で切り替え、移動子のスムーズな移動が実現されるようにする。上記駆動方法の第3の例が実現できるかは、固定子と移動子との間の充電条件や摩擦条件等により変わる。
(駆動方法の第4の例)
次に、この静電アクチュエータの駆動方法の第4の例について簡単に説明する。ここで、駆動方法の第1の例と異なる点は、図2(A)の下図の第1の駆動パターンと図2(B)の下図の第2の駆動パターンを入れ替え、且つ、0.5ピッチ戻り過程が0.5ピッチ進み過程となる点である。まず、図6(C)に示すように、移動子9が固定子1上を右方向に1.5ピッチ移動しようとした状態とする。移動中に移動子の電荷は一部失われるので、クーロン力(移動駆動力)が減少する。そこで、この力を維持して連続して駆動するために、図8(A)の下図に示すように、固定子1の電極に図6(A)の下図の第1の駆動パターンから右方向に2ピッチ(2電極分)ずらした駆動パターン(+、0、−、0)を印加する。すると、図8(B)に示すように、移動子9が固定子1上を右方向に0.5ピッチ進もうとする力が働き(第1の0.5ピッチ進み過程)、図8(B)に示す位置で停止し、再充電される。(第1の電圧切り替え再充電ステップ)。
この状態では、移動子9は、図6(A)に示す初期状態から、右方向に2ピッチ移動したことになる。また、この状態は、そのまま次の充電ステップとなり、移動子9の抵抗体層の同一領域に電極の電荷と逆極性の電荷が再充電される。以下のステップの説明は省略する。
このような駆動によれば、駆動方法の第3の例と同様に、駆動方法の第1の例、駆動方法の第2の例よりも、高速な移動を実現することができる。実際には、上記電圧切り替え移動ステップと電圧切り替え再充電ステップを適切な時間間隔で切り替え、移動子のスムーズな移動が実現されるようにする。上記駆動方法の第4の例が実現できるかは、固定子と移動子との間の充電条件や摩擦条件等により変わる。
(駆動方法の第5の例)
次に、この静電アクチュエータの駆動方法の第5の例について簡単に説明する。まず、図2(A)に示す初期状態から、図2(B)の下図の第2の駆動パターンを印加し、ある程度時間が経過し、図2(C)に示すように、移動子9が固定子1上を右方向に1.5ピッチ移動した状態とする。そして、この状態において、固定子1の電極に図9(A)の下図に示すようなリセット駆動パターン(0、0、0、0)を印加する。すると、移動子9の抵抗体層の電荷が完全に放電されて消失し、図9(B)の上図のような電荷分布となる。
次に、充電ステップにおいて、図9(C)の下図に示すように、例えば、再び、固定子1の電極に図2(A)の下図と同じ第1の駆動パターン(+、+、−、−)を印加すると、移動子9の抵抗体層に電極の電荷と逆極性の電荷が充電される。この場合、移動子9の抵抗体層の各電荷充電領域は、図2(A)に示す場合と比較して、0.5ピッチずつずれている。
次に、図9(D)の下図に示すように、例えば、再び、固定子1の電極に図2(C)の下図と同じ第2の駆動パターン(−、0、+、0)を印加すると、垂直上向き矢印で示すように、クーロン反発力により移動子9に固定子1から離れようとする力と、右方向への移動駆動力が働く。したがって、この場合も、移動子9と固定子1との間の摩擦抵抗を軽減することができる。
そして、ある程度の時間が経過して、図9(E)に示すように、移動子9が固定子1上を右方向に1.5ピッチ移動する。この状態では、移動子9は、図2(A)に示す初期状態から、右方向に3ピッチ移動したことになる。以下のステップの説明は省略する。
(駆動方法の第6の例)
次に、この静電アクチュエータの駆動方法の第6の例について簡単に説明する。ここで、駆動方法の第5の例と異なる点は、図2(A)の下図の第1の駆動パターンと図2(B)の下図の第2の駆動パターンを入れ替えた点である。まず、図6(A)に示す初期状態から、図6(B)の下図の第2の駆動パターンを印加し、ある程度時間が経過し、図6(C)に示すように、移動子9が固定子1上を右方向に1.5ピッチ移動した状態とする。そして、この状態において、固定子1の電極に図10(A)の下図に示すようなリセット駆動パターン(0、0、0、0)を印加する。すると、移動子9の抵抗体層の電荷が完全に放電されて消失し、図10(B)の上図のような電荷分布となる。
次に、充電ステップにおいて、図10(C)の下図に示すように、例えば、再び、固定子1の電極に図6(A)の下図と同じ第1の駆動パターン(−、0、+、0)を印加すると、移動子9の抵抗体層に電極の電荷と逆極性の電荷が充電される。この場合も、移動子9の抵抗体層の各電荷充電領域は、図6(A)に示す場合と比較して、0.5ピッチずつずれている。
次に、図10(D)の下図に示すように、例えば、再び、固定子1の電極に図6(C)の下図と同じ第2の駆動パターン(+、−、−、+)を印加すると、垂直上向き矢印で示すように、クーロン反発力により移動子9に固定子1から離れようとする力と、右方向への移動駆動力が働く。したがって、この場合も、移動子9と固定子1との間の摩擦抵抗を軽減することができる。
そして、図10(E)に示すように、移動子9が固定子1上を右方向に1.5ピッチ移動する。この状態では、移動子9は、図6(A)に示す初期状態から、右方向に3ピッチ移動したことになる。以下のステップの説明は省略する。
上記駆動方法の第5の例、駆動方法の第6の例の駆動によれば、1.5ピッチずつのステップ駆動を実現することができる。
(その他の駆動方法)
図2(A)において、固定子1の電極に第1の駆動パターンとして、駆動パターン(−、−、+、+)を印加するようにしてもよい。この場合、図2(B)においては、固定子1の電極に第2の駆動パターンとして、駆動パターン(+、0、−、0)を印加することになる。また、図6(A)において、固定子1の電極に第1の駆動パターンとして、駆動パターン(+、0、−、0)を印加するようにしてもよい。この場合、図6(B)においては、固定子1の電極に第2の駆動パターンとして、駆動パターン(−、+、+、−)を印加することになる。
この発明の一実施形態としての静電アクチュエータの概略構成図。 図1に示す静電アクチュエータの駆動方法の第1の例を説明するために示す図。 図2に続くステップを説明するために示す図。 図3に続くステップを説明するために示す図。 図4に続くステップを説明するために示す図。 図1に示す静電アクチュエータの駆動方法の第2の例を説明するために示す図。 図1に示す静電アクチュエータの駆動方法の第3の例を説明するために示す図。 図1に示す静電アクチュエータの駆動方法の第4の例を説明するために示す図。 図1に示す静電アクチュエータの駆動方法の第5の例を説明するために示す図。 図1に示す静電アクチュエータの駆動方法の第6の例を説明するために示す図。
符号の説明
1 固定子
2 ベースフィルム
3 電極
4 保護膜
5〜8 接続端子
9 移動子
10 ベースフィルム
11 抵抗体層

Claims (7)

  1. 4相の駆動信号が供給される4つの電極群を有する固定子に、抵抗体層を有する移動子が移動可能に配置された静電アクチュエータの駆動方法であって、
    前記固定子の電極に、第1の駆動パターンからなる駆動信号を印加し、その駆動パターンに応じた逆極性の電荷を前記移動子の抵抗体層に充電する充電ステップと、
    前記充電ステップの後に、前記固定子の電極に、前記第1の駆動パターンの整数電極分位相をずらしたものとは重ならない第2の駆動パターンからなる駆動信号を印加し、移動子を移動させる電圧切り替え移動ステップと、
    前記電圧切り替え移動ステップの後に、前記固定子の電極に、前記第1の駆動パターンの整数電極分位相をずらした駆動パターンを印加し、その駆動パターンに応じた逆極性の電荷を前記移動子の抵抗体層に再充電する電圧切り替え再充電ステップと、
    を含み、
    前記第1の駆動パターンと前記第2の駆動パターンのうち一方の駆動パターンは、正電圧の連続する組と負電圧の連続する組の2値からなる駆動パターンであるとともに、他方の駆動パターンは、正電圧と負電圧の間に接地電位である0Vを挟む3値からなる駆動パターンであり、前記電圧切り替え移動ステップでは、前記移動子と前記固定子との間のクーロン力により、前記移動子が前記固定子上を1.5ピッチ移動しようとする力が働き、
    前記電圧切り替え再充電ステップで、前記固定子の電極に、前記移動子が移動する向きに前記第1の駆動パターンの1電極分位相をずらした駆動パターンを印加し、前記移動子と前記固定子との間のクーロン力により、前記移動子が0.5ピッチ戻るような力が働くことを特徴とする静電アクチュエータの駆動方法。
  2. 請求項1に記載の静電アクチュエータの駆動方法において、
    前記一方の駆動パターンは、正電圧が2つの電極分連続する組と負電圧が前記2つの電極分連続する組が交互に並ぶパターンであり、
    前記他方の駆動パターンは、前記一方の駆動パターンのときに前記正電圧が並んだ領域において、前記移動子の進行方向に沿って負電圧、接地電位である0Vが順に並び、前記一方の駆動パターンのときに前記負電圧が並んだ領域において、前記移動子の進行方向に沿って正電圧、接地電位である0Vが順に並ぶパターンであることを特徴とする静電アクチュエータの駆動方法。
  3. 請求項1に記載の静電アクチュエータの駆動方法において、
    前記一方の駆動パターンは、正電圧が2つの電極分連続する組と負電圧が前記2つの電極分連続する組が交互に並ぶパターンであり、
    前記他方の駆動パターンは、前記一方の駆動パターンのときに前記正電圧が並んだ領域において、前記移動子の進行方向に沿って接地電位である0V、負電圧が順に並び、前記一方の駆動パターンのときに前記負電圧が並んだ領域において、前記移動子の進行方向に沿って接地電位である0V、正電圧が順に並ぶパターンであることを特徴とする静電アクチュエータの駆動方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の静電アクチュエータの駆動方法において、
    前記電圧切り替え再充電ステップで、前記固定子の電極に、前記移動子が移動する向きに前記第1の駆動パターンの2電極分位相をずらした駆動パターンを印加し、前記移動子と前記固定子との間のクーロン力により、前記移動子が0.5ピッチ進むような力が働くことを特徴とする静電アクチュエータの駆動方法。
  5. 4相の駆動信号が供給される4つの電極群を有する固定子に、抵抗体層を有する移動子が移動可能に配置された静電アクチュエータの駆動方法であって、
    前記固定子の電極に、第1の駆動パターンからなる駆動信号を印加し、その駆動パターンに応じた逆極性の電荷を前記移動子の抵抗体層に充電する充電ステップと、
    前記充電ステップの後に、前記固定子の電極に、前記第1の駆動パターンの整数電極分位相をずらしたものとは重ならない第2の駆動パターンからなる駆動信号を印加し、移動子を移動させる電圧切り替え移動ステップと、を含み、
    前記第1の駆動パターンと前記第2の駆動パターンのうち一方の駆動パターンは、正電圧の連続する組と負電圧の連続する組の2値からなる駆動パターンであるとともに、他方の駆動パターンは、正電圧と負電圧の間に接地電位である0Vを挟む3値からなる駆動パターンであり、前記電圧切り替え移動ステップでは、前記移動子と前記固定子との間のクーロン力により、前記移動子が前記固定子上を1.5ピッチ移動しようとする力が働き、
    前記電圧切り替え移動ステップの後に、前記固定子の電極に、全ての電圧が接地電圧である0Vのリセット駆動パターンを印加するリセット電圧印加ステップを含むことを特徴とする静電アクチュエータの駆動方法。
  6. 請求項5に記載の静電アクチュエータの駆動方法において、
    前記一方の駆動パターンは、正電圧が2つの電極分連続する組と負電圧が前記2つの電極分連続する組が交互に並ぶパターンであり、
    前記他方の駆動パターンは、前記一方の駆動パターンのときに前記正電圧が並んだ領域において、前記移動子の進行方向に沿って負電圧、接地電位である0Vが順に並び、前記一方の駆動パターンのときに前記負電圧が並んだ領域において、前記移動子の進行方向に沿って正電圧、接地電位である0Vが順に並ぶパターンであることを特徴とする静電アクチュエータの駆動方法。
  7. 請求項5に記載の静電アクチュエータの駆動方法において、
    前記一方の駆動パターンは、正電圧が2つの電極分連続する組と負電圧が前記2つの電極分連続する組が交互に並ぶパターンであり、
    前記他方の駆動パターンは、前記一方の駆動パターンのときに前記正電圧が並んだ領域において、前記移動子の進行方向に沿って接地電位である0V、負電圧が順に並び、前記一方の駆動パターンのときに前記負電圧が並んだ領域において、前記移動子の進行方向に沿って接地電位である0V、正電圧が順に並ぶパターンであることを特徴とする静電アクチュエータの駆動方法。
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