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JP4906840B2 - 改善された機械的強度を持つ金属の連続鋳造のための方法及びこの方法により得られた製品 - Google Patents
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Description

本発明は溶融金属、特に鋼の連続鋳造のための新規な方法に関し、その方法は、その化学組成がより大きな機械的強度を与えるために元素の添加により変性されるように、積層、連続焼なまし等のような続く熱機械的処理前に、スラブ、ビレット、ワイヤー等のような中間製品を得ることを可能とする。
以下の説明は鋼の連続鋳造に対して特に言及する。しかし、この選択は例示にすぎず、本発明の如何なる限定も伴わない。
本発明はまた、本方法により得られた改善された機械的特徴を有する製品に関する。
鋼の連続鋳造技術は周知である。それは本質的に、溶融金属を取鍋からまたはタンディッシュから底端部で開放している“連続鋳造鋳型”と呼ばれる冷却された銅または銅合金型中に供給すること、及びこの開口から部分的に凝固した連続シートの形の鋳塊を引出すことからなる。
一般的に、溶融鋼は少なくとも一つのノズル、すなわちタンディッシュと鋳型との間に配置された一般的に管状の要素により鋳型中に供給される。ノズルの底端部は通常、ノズルの軸上または側面上に設けられた一つまたは二つの出口開口を備えており、かつ鋳型に存在する溶融鋼がないレベルの下に出現する。
タンディッシュから来る熱過ぎる溶融鋼の改善された冷却を達成することを意図されたノズルの開発もまた知られている。この目的はその鋼の鋳型中への流入時にペーストの形で鋼を得ることである。これらのノズルは特に、水冷銅管または偏向体またはドームを備えた熱交換器を含むことができる。水冷銅管または偏向体またはドームは過熱鋼をノズルの壁に沿って薄層でしたたり落とすよう強制する目的を持ち、それは熱交換面積を著しく増やすことができる。導管の冷却は鋼からの過剰熱の除去を確実とし、鋼をその鋳型中への流入時にペーストに変える固体部分の出現を起こす。導管内への加圧下の保護ガス、例えばアルゴンの導入は溶融鋼の酸化またはアルミナの形成及びノズルの詰まりを導く溶融鋼を通るいかなる空気流も防ぐ過負荷を起こす。特許EP−B−269180に記載されたこの技術は中空ジェットによるまたはHJNすなわち中空ジェットノズルによる鋳造と呼ばれる。
特許EP−B−605379に記載された別の開発は空気のいかなる流入も防ぐために大気圧に関してわずかに高い圧力のベクトルとして非酸化性ガスを使用することによる微粉金属材料の幾らかの量の中空ジェット中への注入に関する。場合に依存して、その目的は新しい凝固種を作ることによる凝固構造の改善または鋼の基本的化学組成の変性を得ることである。
特許BE−A−1012037に記載のように、回転ジェットを持つ連続鋳造ノズルもまた知られており、それはその上方部に分配装置またはドームを持つ垂直導管から構成され、この分配装置またはドームの機能はまた、ノズルに流入する金属を前記導管の内部表面に向けて偏向することであり、それはノズル軸に関して星パターンで配置されかつ水平に関して傾斜した三本の腕を含む。これらの腕は内壁に沿ってらせん状回転運動を溶融鋼に与えるような形状をしている。溶融鋼はそのときノズルの二つの側面出口を通して同じ流れを持つ従来のノズルで得られる速度より有意に低い速度で出て行き、それは引き出される鋳塊の品質を改善する(より少ない混在物及びより少ない気泡)。
混合された化学薬品または二成分組成を持つ鋼系製品の連続鋳造はまた、長い製品及び平坦な製品の両者で極めて多数の特別の用途で大きな興味を起こした(例えば積層製品の亜鉛メッキへの適合性を改善するためのスラブの表面のケイ素レベルの低減;包晶鋼の鋳造流れを改善するためにそれらの表面での炭素含量の変更;例えば表面での大きな強度及びコア内の高い延性のような厚さに沿って機械的性質が変わる製品の鋳造など)。二成分という用語は研究される製品のその位置に依存して変わる、例えばコアと比べて表皮が異なる鋼の化学組成を持つ製品を言う。この要求に合致するように、本出願人は国際特許出願WO−A−02/30598で、溶融鋼を二つの流れ、内部流と外部流、二つの物理的に十分に分離された領域に分離するように設計された、上部にドームを持つ分配装置を含む連続鋳造ノズルを提案した。ドームの下で内部領域中にガス、液体または微粉固体材料(典型的には100ミクロンより大きい粒子寸法を持つ粉末)を注入するための手段は基本鋼、すなわち外部領域の鋳造体の化学組成と異なる化学組成を持つ鋼の形成を可能とする。
加えて、例えば鋼のミクロ組織(マルテンサイト、ベイナイト等)によるまたは内因性析出による鋼の機械的特徴を改善することを目的とした伝統的な熱機械的処理は、最終的に得られた鋼の構造が製品の熱的後処理(例えば溶接、亜鉛メッキ等)により悪影響を受けるかもしれないという欠点を持つことが知られている。従って、少なくとも幾つかの場合で、製品が受けるかもしれないいずれかの続く処理を通して安定な構造、従って機械的性質を持つ製品を直接鋳造することができることが望ましいであろう。
文献DE−A−10253577は分散により硬化された鉄製品を製造する方法に関し、それによれば粉末が鉄製品と混合される。この発明による方法は、前記粉末が1〜200nmの直径を有するセラミック粒子を含むこと、及び制御された凝固が溶融体の過冷却によりもたらされることを特徴とする。
本発明は、従来技術の欠点を克服することを可能とする解決策を提供することを目的とする。
本発明は特に、積層前に鋼に大きな機械的強度を与えるのに適応した変性された化学組成のスラブまたはビレットを製造可能とする連続鋳造法を提供することを目的とする。
本発明は、鋳造に続いての熱機械的処理及び/または積層工程に関して安定化された構造及び/または均質な化学組成の鋼を得ることを目的とする。
本発明の一つの特別な目的は、微粉セラミック粒子を連続鋳造ノズルを通して注入するために中空ジェット技術を利用することである。
本発明の第一目的は、取鍋またはタンディッシュと連続鋳造鋳型との間に配置されたノズル内の中空ジェットの形での金属の連続鋳造のための方法に関し、前記ノズルがその上方部に、ノズルの入口に到達する溶融金属の少なくとも一部をそれが鋳型に入る前にノズルの内壁に向けて偏向することができる分配装置を含み、前記方法が200nm未満、好ましくは100nm未満の特徴的寸法を持つ工業用セラミックのナノ粒子を含む微粉固体材料の中空ジェットの内部容積内への注入を含み、前記ナノ粒子がノズル中への注入の前に、10〜1000ミクロンの、好ましくは100〜200ミクロンの寸法のマイクロ粒子に集塊されるものにおいて、前記ナノ粒子が鋳造金属と同じ金属または異なる金属から作られた金属マトリックス内のマイクロ粒子に集塊されることを特徴とする。
有利には、工業用セラミックのナノ粒子は酸化物、窒化物、炭化物、ホウ化物、ケイ化物及び/またはそれらの複合体のナノ粒子を含む。
酸化物は好ましくはAl,TiO,SiO,MgO,ZrOまたはYである。
更なる利点としてナノ粒子の寸法は10〜100nmである。
更に、本発明によれば、溶融金属中に混入されるナノ粒子の量は鋳造金属の重量で5重量%より少ないかまたは5重量%に等しく、好ましくは0.1〜1重量%である。
本発明の好適実施態様によれば、ノズルの中空ジェットの内部容積中へ注入されるセラミックナノ粒子は非酸化性ガス、好ましくはアルゴン中に懸濁されており、前記ガスは大気圧に関してわずかに高い圧力にあり、最大でも鋳造金属の鋳型中への流入時の鋳造金属の静圧に等しい。
本発明の別の好適実施態様によれば、集塊されたセラミックナノ粒子はウォームスクリューのような機械的運搬装置によりノズルの中空ジェットの内部容積中に注入される。
特別な利点として、ナノ粒子はノズル中へのそれらの注入の前に本質的に10〜1000ミクロン、好ましくは100〜200ミクロンの寸法のミクロ粒子に集塊される。
更に有利には、ナノ粒子のノズル中への注入の前に、ナノ粒子は鋳造金属と同じ金属または異なる金属から作られた金属マトリックスにおいて集塊される。
鋳造金属は好ましくは溶融鋼であり、金属マトリックスは鉄マトリックスであり、または金属マトリックスは鉄以外の合金金属を含む。
更なる利点として、ナノ粒子の集塊はセラミックナノ粒子をマイクロメーターの鉄粒子、すなわち10ミクロンを越えかつ好ましくは20ミクロン未満の寸法の鉄粒子と混合することにより得られる。
第一の好適方法によれば、前記混合物はスラリー中の予備混合、続いての乾燥、粉砕、静水圧プレス成形及び更なる粉砕により製造される。
第二の好適方法によれば、前記混合物は、セラミックを鉄マトリックス中に混入するように“機械的合金化”の高エネルギータッピングにより製造される。
第一の有利な実施態様によれば、使用される中空ジェットノズルは回転ジェット形式のものであり、すなわちそれはその上方部にドームを有する分配装置を持つ垂直導管を含み、その機能はノズルに入る溶融金属を前記導管の内部表面に向けて偏向することであり、それはノズルの軸に関して星パターンで対称的に配置されかつ水平に関して傾斜された一連の腕を含み、前記腕はノズルの内壁に沿って溶融鋼に対しらせん状回転運動を与えるように配置されている。
別の有利な実施態様によれば、使用される中空ジェットノズルはその上方部に、溶融金属を二つの流れ、内部流と外部流に、二つの物理的に十分に分離された領域に分離するように設計されたドームを有する分配装置を含み、ドームの下の内部領域内へのセラミックナノ粒子の注入は基本金属、すなわち外部領域内の鋳造体の化学組成と異なる化学組成を持つ金属の形成を可能とする。
これに代えて、セラミックナノ粒子の注入はノズルの外部領域内で実行されることができる。
本発明の第二目的は、高い機械的強度を持ち、鋳塊の鋳造後にその連続鋳造鋳型から出るときに連続シートの形を取り、特に上述の方法により得られたかつ鋳塊の少なくとも一部分に均質に分配された工業用セラミックを1重量%未満含む、金属、好ましくは鋼に関する。
本発明が基本とする思想は、続く熱処理(単数または複数)のために劣化しない安定な性質を鋼に与えるセラミック粒子の微細分散により硬化された鋼を開発することである。
一例として、鋼の連続鋳造の場合が考えられるであろう。
従って、標準的な基本鋼を鋳造することが提案され、この標準基本鋼には要求により希望の強度特性を得るのに必要な一定量の粒子が添加される。利点として、溶融金属への粒子の添加は連続鋳造ノズルのレベルで直接的に実行される。というのも一般的に使用されかつ上記される実施態様では連続鋳造ノズルは一般的に、ノズルを通過する溶融金属の少なくとも一部分内に合金元素または酸化物を挿入するための手段を含むからである。
本発明によれば、添加される粒子はセラミック粒子である。当業者は工業用または産業用セラミックが非金属及び無機である製造された材料の種類に関することを知っている。それらは二つの主要な群:酸化物(例えばAl,TiO,SiO,MgO,ZrO,Y等)及び非酸化物(窒化物、炭化物、ホウ化物、ケイ化物等)に分類される。更に、本発明の条件のためには、セラミック粒子は次の操作的限定に従わねばならない:それらはナノメートル寸法、典型的には10−100ナノメートル(1nm=10−9m)であり、溶融鋼中に混入した後にそれらは本質的に鋳造製品の全区域を通して均質的に分配されていること。粒子の“寸法”はここでは粒子の最大寸法を意味する。含有物のための粒子のナノメートル寸法の性質は実際に製品の強化に欠くことができない。対照的に、マイクロメートルの包含物は製品をより弱くする欠陥、すなわち不均質領域を構成する。
溶融鋼に添加されるナノ粒子の量は最大1重量%である。
溶融鋼中の粒子の湿潤性は粒子の選択のために最も重要な判断基準であり、この技術的問題の解決は本発明の核心である。溶融鋼中のナノ粒子の均質な分配は欠くことができず、それは溶融鋼の表面に注入された粉末の拘束を排除する。
本発明によれば、粒子は有利にはHJNノズルを通して注入されることができるように100−200μmの寸法まで集塊されることができる。
溶融鋼中の粒子の湿潤性を改善するために、ナノメートルのセラミック粒子は特徴的な最終寸法が100−200μmである複合体を得るために鉄または金属マトリックスにおいて集塊されることができる。鉄または金属マトリックスは溶融鋼中の粒子の分散を助ける。この複合体を得るために、ナノメーターのセラミック粒子はマイクロメーターの鉄粒子(その寸法は例えば10から20ミクロンである)と混合して使用される。この混合物は次のいずれかにより製造される:
− スラリー中に混合し、次いで乾燥、粉砕、静水圧プレス成形及び次いで再粉砕する;
− セラミックが鉄マトリックス中に混入されることを確実にするために高エネルギータッピング(機械的合金化)する。
タッピングは元素を第一元素とは異なる一つまたは幾つかの元素から形成された組合せと接触させて元素上に力を働かせることによりそれを組合せ中に導入することからなる操作である。
有利には、これらの複合体はガス状雰囲気下でHJNノズル中に注入される(特許EP−B−605379参照)。ノズル中に発生する強い乱流はかくして溶融鋼中への粒子の混入を可能とする。

Claims (20)

  1. 取鍋またはタンディッシュと連続鋳造鋳型との間に配置された中空ジェットノズル内の金属の連続鋳造のための方法であって、前記ノズルが取鍋またはタンディッシュの近くの部分に、ノズルの入口に到達する溶融金属の少なくとも一部をそれが鋳型に入る前にノズルの内壁に向けて偏向することができる分配装置を含み、前記方法が200nm未満の寸法を持つ工業用セラミックのナノ粒子を含む微粉固体材料を分配装置の下で注入することを含み、前記ナノ粒子がノズル中へのそれらの注入の前に10〜1000ミクロンの寸法のマイクロ粒子に集塊されているものにおいて、前記ナノ粒子が金属マトリックス内のマイクロ粒子に集塊されることを特徴とする方法。
  2. ナノ粒子の寸法が100nm未満であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. ナノ粒子の寸法が10〜100nmであることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. マイクロ粒子の寸法が100〜200ミクロンであることを特徴とする請求項1,2または3に記載の方法。
  5. 金属マトリックスが鋳造金属と同じ金属から作られていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の方法。
  6. 工業用セラミックのナノ粒子が酸化物、窒化物、炭化物、ホウ化物、ケイ化物及び/またはそれらの複合体のナノ粒子を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の方法。
  7. 酸化物がAl,TiO,SiO,MgO,ZrOまたはYであることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 溶融金属中に混入されるナノ粒子の量が鋳造金属の0.1〜1重量%であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載の方法。
  9. 分配装置の下で注入される集塊されたセラミックナノ粒子が非酸化性ガス中に懸濁されており、前記ガスが、最大でも鋳造金属が鋳型に入るときの鋳造金属の静圧に等しいことを特徴とする請求項1から8のいずれか一つに記載の方法。
  10. 集塊されたセラミックナノ粒子が機械的運搬装置により分配装置の下で注入されることを特徴とする請求項1から8のいずれか一つに記載の方法。
  11. 鋳造金属が溶融鋼であり、金属マトリックスが鉄マトリックスであることを特徴とする請求項1から10のいずれか一つに記載の方法。
  12. 金属マトリックスが鉄以外の合金金属を含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. ナノ粒子の集塊がセラミックナノ粒子をマイクロメーターの鉄粒子と、すなわち10ミクロンを越える寸法を持つ鉄粒子と混合することにより得られることを特徴とする請求項11または12に記載の方法。
  14. 前記マイクロメーターの鉄粒子が20ミクロン未満の寸法を持つことを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 前記混合物がスラリーへの混合、続いての乾燥、粉砕、静水圧プレス成形及び再粉砕により製造されることを特徴とする請求項13または14に記載の方法。
  16. 前記混合物が、セラミックが鉄マトリックス中に混入されるのを確実にする高エネルギータッピングにより製造されることを特徴とする請求項13または14に記載の方法。
  17. 使用される中空ジェットノズルが回転ジェット形式のものであること、すなわちそれが取鍋またはタンディッシュの近くの部分にドームを有する分配装置を持つ垂直導管を含み、分配装置の機能がノズルに入る溶融金属を前記導管の内部表面に向けて偏向することであり、分配装置がノズルの軸に関して星パターンに対称的に配置されかつ水平に関して傾斜した一連の腕を含み、前記腕がノズルの内壁に沿って溶融鋼にらせん状回転運動を与えるように配置されていることを特徴とする請求項1から16のいずれか一つに記載の方法。
  18. 使用される中空ジェットノズルが取鍋またはタンディッシュの近くの部分に、溶融金属を二つの流れ、すなわち内部流と外部流に、二つの物理的に十分に分離された領域に、分離するように設計されたドームを有する分配装置を含み、ドームの下の内部領域内へのセラミックナノ粒子の注入が基本金属、すなわち外部領域内の鋳造体の化学組成と異なる化学組成を持つ金属の形成を可能とすることを特徴とする請求項1から16のいずれか一つに記載の方法。
  19. セラミックナノ粒子の注入が代替的に外部領域内でなされることを特徴とする請求項18に記載の方法。
  20. 請求項1から19のいずれか一つに記載の方法により得られることができる鋳塊の鋳造後に連続鋳造鋳型から出たときに連続シートの形を持つ金属であって、鋳塊の少なくとも一部分に均質に分配された工業用セラミックを1重量パーセント未満含むことを特徴とする金属。
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