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JP4910331B2 - 燃料電池スタックのターミナル及びその製造方法 - Google Patents
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JP4910331B2 - 燃料電池スタックのターミナル及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は燃料電池スタックのターミナル及びその製造方法に関する。
燃料電池の単位セルは、高分子固体電解質膜を空気極と水素極で挟持した構成である。単位セルのみでは十分な電力を確保できないので、当該単位セルの複数枚を直列に接合して燃料電池スタックを構成する。かかる燃料電池スタックが例えば車輌駆動用の電源として用いられる。
従来の燃料電池スタック1の構成を図1に示す。
図1において、燃料電池スタック1の端部セル2にはターミナル3の基部4として電気抵抗を低減させるために厚肉化された導電性金属板が積層されている。基部4にはその側面から基部4の面内方向に接続部5が突設されている。基部4とエンドプレート7との間には板状の絶縁材料からなるインシュレータ6が介在される。一対のエンドプレート7、7は4本のスタッドボルト8で締結され、もって燃料電池スタック1を構成する各要素が固定される。
かかる燃料電池スタック1ではターミナル3の基部4が厚肉に形成されるため、その熱容量が大きい。その結果、寒冷地において燃料電池スタック1を暖機運転する際に、特に端部セル2から暖気の熱が当該基部4に奪われてしまう。これにより、燃料電池スタック1の始動時にその端部セル2が中々昇温しない。このことが、燃料電池スタック全体としての始動特性低下の要因になる。
特許文献1で開示されるターミナルでは、その基部のほぼ中央部分から略垂直方向へ接続部を突設することにより、図1に示した例(接続部が側面に形成されている)に比べて基部の薄肉化、ひいては小熱容量化を達成している。基部の各領域から接続部までの距離が最短化されるので接続部を介してターミナルから電力を取り出すときの電気抵抗が小さくなる。よって、基部を薄肉化しても(抵抗が高くなる)全体としての電気抵抗を好ましい範囲内に収めることができる。
特許文献1によれば、接続部として円筒状の部材が採用され、これをろう付け若しくはねじ込みなどの方法で板状の基部へ固定していた。
特開2002−100392号公報
既述のように従来例では、ターミナルを構成する基部と接続部とを別体に準備して両者を組み付ける必要があるため、製造に手間がかかり、ひいては製造コストを引き上げる原因となっていた。
この発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その構成は次の通りである。
燃料電池スタックにおいて最も外側に配置される端部セルに接続されるターミナルであって、前記端部セルに接触する基部と該基部から垂直方向に突出した接続部とを備えてなるターミナルにおいて、
前記基部と前記接続部とが共に板状若しくは金網状の導電性部材からなり、かつ両者は一体かつ連続している、ことを特徴とする燃料電池スタック用のターミナル。
このように構成されたターミナルによれば、基部と接続部とが一体に形成されているので製造が容易となり、ターミナルを安価に提供可能となる。
もちろん、基部から接続部を垂直に突設する構造を採用することにより、基部の薄肉化が可能となり、その熱容量が小さくなる。よって、当該基部に接触する端部セルから奪う熱が小さくなり、燃料電池スタックの低温起動性が向上する。
この発明の第2の局面は次のように規定される。即ち、
既述の第1の局面のターミナルにおいて、前記接続部は前記基部のほぼ重心位置から突出している。
基部のほぼ重心位置に接続部を配置することにより、基部の各領域から接続部までの距離が最短化される。よって、基部の形状及び厚さが同一の条件下において、その抵抗が最も小さくなる。換言すれば、基部の形状と要求される抵抗が同一の場合、その厚さを最も薄くすることができる。これにより、ターミナルの熱容量が最小となり、端部セルから奪う熱が最も小さくなる。即ち、低温起動性がより向上することとなる。
この発明の第3の局面は次のように規定される。即ち、
既述の第1又は第2の局面のターミナルにおいて、前記基部へ全体的に凹凸が形成され、該基部がその周囲の部材に対して部分的に接触する。
このように構成されたターミナルによれば、基部が端部セルと部分的に接触することとなる。これにより、端部セルから基部への熱の伝達性がより低下して低温起動性がより向上する。更には、基部とインシュレータとの接触も部分的になるので、ターミナルの基部からインシュレータへの熱の伝達も抑制される。即ち、端部セル→ターミナルの基部→インシュレータ→エンドプレートという熱の伝達経路において「端部セル→ターミナルの基部→インシュレータ」の部分の熱伝達性が低下するので、端部セルからの放熱が小さくなり、もって低温起動性が向上することがわかる。
なお、端部セルと基部との導電性に関しては、凹凸が基部の全体に形成されているので、平板状の基部と殆ど差異はない。
この発明の第4の局面は次のように規定される。即ち、
既述の第3の局面のターミナルにおいて、前記基部の凹凸は波形を形成し、前記基部と前記接続部との接続線と同じ方向に波の頂部が形成される。
このように構成されたターミナルによれば、基部に対する接続部の曲げ方向と基部における波形の曲げ方向とが一致するので、製造方法(特に曲げ加工)が簡易に行える。よって、安価なターミナルの提供が可能となる。
この発明の第5の局面は、第1〜第4の局面で規定したターミナルが燃料電池スタックに備えられることを規定する。第1〜第4の局面と同じ作用効果が得られる。
この発明の第6の局面は第1〜第4の局面で規定したターミナルの製造方法を規定する。即ち、
板状若しくは金網状の母材から基部と接続部を両者が連続した状態で打ち抜く打抜き工程と、
前記基部に対して前記接続部を垂直に折り曲げる曲げ工程と、
を含んでなる燃料電池スタック用のターミナルの製造方法。
かかる製造方法によれば、板状若しくは金網状の母材に対し、打ち抜き工程と曲げ工程という簡易な加工を施すことでターミナルを製造することができる。よって、ターミナルの製造を安価に行える。
以下、この発明を構成する各要素について説明する。
(燃料電池スタック)
燃料電池スタックを構成する単位セルは高分子固体電解質膜を水素極と空気極で挟持し、更にこれをセパレータで挟持した構成である。車輌用の燃料電池スタックはかかる単位セルを数十〜数百単位で積層して形成される。
車輌用の燃料電池スタックではこれに空気供給系、水素供給系が付設される外、燃料電池の温度を調整するための冷却装置、生成した電力を蓄積する二次電池やキャパシタ等の補機が任意に備えられる。
更には、車輌の使用環境が多岐にわたるため、特に寒冷地での使用を想定して燃料電池スタック及びその補機にはヒータを付設することが好ましい。
(ターミナル)
この発明のターミナルは基部及び接続部が共に板状若しくは金網状の導電性部材からなり、かつ両者は一体かつ連続している。かかるターミナルは一つの板状若しくは金網状の導電性材料を母材とし、これを加工して形成される。加工容易性の見地から、当該導電性材料は金属材料とすることが好ましい。
ターミナルの基部は端部セルのセパレータに接触して燃料電池スタックの生成した電流を集電する。接続部には外部配線が接続されて、基部が集電した電流を当該外部配線へ供給する。
基部は端部セルと接触してこれから電流を集電することができるものであれば、その形状・構造は特に限定されない。平板状のものや金網状のものの外、基部を平板として当該平板へ全体的に均等に貫通孔を穿設して基部と他の部材との接触面積を低減させることができる。
基部へ凹凸を形成する場合は、その全体へ形成するものとする。凹凸が一部にしか形成されていないと、基部が端部セルに対して片あたりして集電効果が低下するおそれがある。
以下、この発明の実施例について説明する。
図2はこの発明の実施例の燃料電池スタック11を示す斜視図である。なお、図1と同一の要素には同一の符号を付してその説明を部分的に省略する。
図3には実施例の燃料電池スタック11の要部拡大断面図を示す。図4はターミナル13の分解斜視図である。
実施例のターミナル13は、図4に示すように、一組のターミナル形成片13A、13Bを組み付けてなる。各ターミナル形成片13A、13Bはそれぞれ矩形の基部14A、14Bを備え、その一縁から接続部15A,15Bが垂直に折り曲げられてなる。
接続部15A、15Bにはボルトの通し穴19A、19Bが形成され、この穴19A、19Bが連通するように接続部15A、15Bを重ね合わせることにより実施例のターミナル13が形成される。
符号20は外部配線であり、接続部15へボルト締めされる。
ターミナル形成片13Aを構成する基部14Aと接続部15Aは一枚の平板状部材から形成される。この平板状部材として厚さ0.1〜1mmの銅板へ金メッキを施したものを採用することができる。また、直径0.2〜2mmの銅線で金網を形成してこれに金メッキを施したものを採用することもできる。また、金網のほかにもパンチングメタルやエクスパンドメタルも用いることが可能である。
ターミナル形成片13Bもターミナル形成片13Aと同一部材とする。
実施例のターミナルは次のようにして形成される。
金メッキを施した銅板を母材としてこれを打ち抜く。このとき、例えば基部14Aと接続部15Aは同一平面上にある。次に、基部14Aを固定して接続部15Aを垂直に折り曲げることにより、図4に示すターミナル形成片14Aが形成される。ターミナル形成片14Bも全く同様にして形成される。
外部配線20を接続するために使用する締結装置(ボルト&ナット)を用いて、ターミナル形成片13A、13Bが連結され、ターミナル13となる。
このように、この実施例のターミナル13は汎用的でかつ簡易な加工方法により形成される。よって、ターミナル13を安価に提供可能となる。
この実施例では、接続部15においてターミナル13を線対称に2分割している。このように線対称に分割することにより、各ターミナル形成片が同一形状となり、製造工程が簡略化される。
なお、ターミナル13が大型化されたときには、A−A線、B−B線を線対称分割線として各ターミナル形成片13A、13Bを上下に分割することができる。なお、いずれのターミナル形成片においても基部と接続部とを有し、それらは一体かつ連続しているものとする。
図3から明らかように、実施例のターミナル13の基部14A、14Bが端部セル2へ接触する。その他の部分はインシュレータ16で囲繞されている。
このように形成された実施例のターミナル13は、金メッキした薄い銅板で形成されているので、その熱容量が極めて小さい。よって、装置の起動時において端部セル2からほとんど熱を奪わない。従って、燃料電池スタックの低温起動性が向上する。
また金メッキした薄い銅板を母材としてこれを打ち抜き、次に折り曲げることにより形成される。よって、製造が容易であり、安価なターミナルを提供することができる。
図5及び図6に他の実施例のターミナル23を示す。図3及び図4の例と同一の要素には同一の符号を付してその説明を部分的に省略する。
この実施例のターミナル23は、前の実施例のターミナル23において、基部24A及び基部23Bが波形に形成されている。基部24A、24Bを波形にすることにより、基部24A、24Bと端部セル2及びインシュレータ16との接触面積が低減される。これにより、端部セル2の放熱効率が低下し、もって寒冷地での起動特性が向上する。
この実施例では、基部24A、24Bにおける波の頭の方向が基部24A、24Bと接続部15A、15Bの接続線(折り曲げ線)の方向と一致する。これにより、母材の曲げ方向が一定となり、曲げ加工が容易になる。
この実施例では、基部に形成される凹凸の例として波形を採用しているが、凹凸の形状は任意に設計することができる。
この実施例のターミナル23の形成方法も前の実施例と同様である。
図7及び図8に他の実施例のターミナル33を示す。図5、図6の例と同一の要素には同一の符号を付してその説明を部分的に省略する。
この実施例のターミナル33は、前の実施例のターミナル23において接続部15Aと15Bとが連続している。従って、ターミナル23は1つの部材からなり、ターミナル形成片は存在しない。このように構成されたターミナルによれば、ターミナル形成片同士の位置合わせ作業が省略され、製造方法が簡素化される。
この発明は、上記発明の実施の形態及び実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
図1は従来例の燃料電池スタックの構成を示す斜視図である。 図2はこの発明の実施例の燃料電池スタックを示す斜視図である。 図3は同じく燃料電池スタックの要部拡大断面図である。 図4は同じく実施例のターミナルの分解斜視図である。 図5は他の実施例の燃料電池スタックの要部拡大断面図である。 図6は同じくターミナルの分解斜視図である。 図7は他の実施例の燃料電池スタックの要部拡大断面図である。 図8は同じくターミナルの斜視図である。
符号の説明
1、11 燃料電池スタック
2 端部セル
3、13、23、33 ターミナル
14、24、34 基部
5、15 接続部

Claims (2)

  1. 燃料電池スタックにおいて最も外側に配置される端部セルに接続されるターミナルであって、前記端部セルに接触する基部と該基部の重心位置から垂直方向に突出した接続部とを備えてなるターミナルにおいて、
    前記基部と前記接続部とが共に板状若しくは金網状の導電性部材からなり、かつ両者は一体かつ連続し、
    前記基部には全体的に凹凸が形成され、該基部がその周囲の部材に対して部分的に接触する、ことを特徴とする燃料電池スタック用のターミナル。
  2. 前記基部の凹凸は波形を形成し、前記基部と前記接続部との接続線と同じ方向に波の頂部が形成される、ことを特徴とする請求項に記載のターミナル。
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