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JP4912941B2 - 列車の運転補助システム - Google Patents
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本発明は列車の運転補助システムに係り、特に、GPS受信機から出力される列車の位置情報に基づいて制限区間を考慮した運転の補助を行う列車の運転補助システムに関するものである。
従来から、列車の位置を検出して安全な走行を行うために、ATS(Automatic Train Stop)−PシステムやATS−SXシステムなどのシステムが広く用いられている。
ATS−Cシステムは、速度照査パターンと列車速度とを比較し、列車速度が速度照査パターンに接近すると、接近警報を作動させ、運転者にブレーキ操作を促すシステムであり、運転者が速度照査パターンを超えた場合には、常用最大ブレーキを動作させるように制御するものである。
また、ATS−SXシステムは、信号機が赤の場合に、ロング地上子を通過すると、ロング地上子の情報により車上装置は警報を作動させ、作動後5秒いないに確認扱いを怠ると非常ブレーキを動作させるよう制御するものである。さらに、速度制限区間に設置された速度照査地上子からの情報により制限速度を超過した場合は、非常ブレーキを動作させるものである。
しかしながら、このようなシステムにおいては、運転者がブレーキ操作などを誤ると、ブレーキが動作するシステムであるが、熟練した運転者であれば制限区間などを正確に把握しているものの、経験の浅い運転者の場合、制限区間などを確認しながら運転しなければならず、運転者に対して負担の大きいものとなっている。
そのため、従来から、列車の細かな制御を行い、自動的に列車を走行させることのできるATO(automatic train operation)システムが広く用いられている。
しかしながら、ATOシステムにおいては、システムの設置に際して大掛かりな設備が必要であり、設置コストも高く、例えば、地方などのあまり多額の費用を掛けることができない路線については、適用が困難である。
そのため、従来から、GPS装置を用い、列車の現在の位置を把握することにより、運転者に注意を喚起したり、GPS装置による位置情報などを提供する運転支援システムが提案されている(非特許文献1、2を参照)。
第43回鉄道サイパネ・シンポジウム論文集495頁〜498頁「簡易運転支援システムの研究」(2005年12月) 第43回鉄道サイパネ・シンポジウム論文集573頁〜576頁「簡易運転支援システムの研究」(2006年12月)
しかしながら、このような非特許文献1,2に記載のシステムにおいては、GPS装置による情報に基づいて、運転者に注意を喚起したり、情報を提供するにとどまり、車両の制御を行うものではないため、運転者がGPS装置からの情報に気づかなかったり、あるいは見落とした場合に、何ら手当がなく、十分な安全性を確保することができないという問題を有している。
本発明は前記した点に鑑みてなされたものであり、大掛かりな設備を必要とせず、かつ簡単な制御で運転者による運転の補助を行うことができ、運転者の負担を低減させることのできる列車の運転補助システムを提供することを目的とするものである。
本発明は前記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、列車に搭載されGPS衛星からの信号を受信するGPS受信機と、前記GPS受信機から出力される位置情報に基づいて走行路線の制限区間を探索し、現在の列車の速度から適正な減速処理を選択して運転者に報知する運転補助装置と、を備え、前記運転補助装置は、列車の走行路線における制限区間が格納された制限区間データベースと、運転者に対する報知後、適正にノッチ操作が行われたか否かを確認するノッチ確認部と、適正なノッチ操作が行われない場合に列車のノッチ操作を行う減速処理部と、を備えていることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、GPS受信機からの位置情報に基づいて制限区間を探索し、必要な減速処理を報知するようにしているので、運転者が制限区間の確認を怠った場合でも、大掛かりな設備をもちいることなくかつ簡単な制御で、確実に必要な処理を報知することができ、運転者の負担を著しく軽減させることができる。また、ノッチ確認部により、運転者に対する報知後適正にノッチ操作が行われたか否かを確認し、適正なノッチ操作が行われない場合に、減速処理部により、列車のノッチ操作を行うようにしているので、運転者の負担を著しく軽減させることができ、その結果、列車の走行を安全に行うことが可能となる。さらに、GPS受信機からの位置情報に基づいて制限区間データベースから制限区間を探索するようにしているので、容易に制限区間を確認することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明に係る列車の運転補助システムの実施形態を示す概略図である。
図1に示すように、所定の路線を走行する列車1には、GPS衛星2からの信号を受信するGPS受信機3が搭載されており、このGPS受信機3は、現在の列車1の緯度、経度などの位置情報を出力することができるようになっている。また、列車1には、運転補助装置4が搭載されており、本実施形態においては、GPS受信機3および運転補助装置4により列車の運転補助システムが構成されている。
図2は、列車の運転補助システムの実施形態を示すブロック図である。
図2に示すように、列車の運転補助システムを構成する運転補助装置4は、GPS受信機3から出力される位置情報に基づいて現在の列車1の位置を計算する位置計算部5および列車1の走行路線における制限速度区間や停止区間などの制限区間が格納された制限区間データベース6をそれぞれ備えている。また、運転補助装置4には、位置計算部5から送られる位置情報に基づいて制限区間データベース6から進行方向に制限区間が存在するか否かを探索する制限区間探索部7が備えられている。
また、運転補助装置4には、列車1の現在の速度を計算する速度計算部8が備えられるとともに、制限区間探索部7により探索された制限区間までの距離と速度計算部8により計算された現在速度とからどの程度のブレーキパターンで走行すればよいかを計算するブレーキパターン計算部9が備えられている。
運転補助装置4には、ブレーキパターン計算部9により計算されたブレーキパターンに基づいて適正なノッチを選択するノッチ選択部10が備えられており、このノッチ選択部10では、ブレーキパターン計算部9によるブレーキパターンに基づいて、例えば、力行カットやブレーキノッチの段階を選択するものである。さらに、運転補助装置4には、ノッチ選択部10で選択されたノッチで走行する旨運転車に知らせるための報知部11が備えられており、ノッチ選択部10で選択されたノッチに従って、例えば、「○○曲線制限まで××m、力行をカット。」といった内容を報知するものである。この報知部11は、運転者に対して音声で知らせるようにしてもよいし、ディスプレイに表示することで視覚により知らせるようにしてもよい。
また、運転補助装置4には、報知部11により報知した内容に従って運転者がノッチ操作を行ったか否かを確認するノッチ確認部12が備えられている。
さらに、運転補助装置4には、ノッチ確認部12によりノッチ操作が行われていない場合に、自動的に列車1のノッチ操作を行って減速処理を行う減速処理部13が設けられている。この減速処理部13は、例えば、力行カットが必要な場合に力行カットする処理、減速が必要な場合にブレーキノッチを操作する処理、あるいは非常ブレーキが必要な場合に非常ブレーキを操作する処理を適宜行うように構成されている。
次に、本実施形態の作用について図2に示すフローチャートを参照して説明する。
本実施形態においては、GPS受信機3がGPS衛星2から現在の列車1の緯度、経度の位置情報を受信し(ST1)、この位置情報に基づいて位置計算部5により列車1の現在の位置を計算し、制限区間探索部7に出力する(ST2)。制限区間探索部7は、位置計算部5から送られる位置情報に基づいて、制限区間データベース6から列車1の進行方向に制限区間や停止区間などの制限区間が存在するか否かを探索する(ST3)。制限区間が存在しない場合は、再び、位置情報に基づいて制限区間の探索を行う。
制限区間が存在する場合には、制限区間探索部7により探索された制限区間までの距離と速度計算部8により計算された現在速度とからどの程度のブレーキパターンで走行すればよいかを計算する(ST4)。続いて、ノッチ選択部10により、ブレーキパターン計算部9により計算されたブレーキパターンに基づいて、適正なノッチを選択する(ST5)。
そして、ノッチ選択部10により力行カットが選択された場合は(ST6)、力行カットを行う旨、報知部11により報知し(ST7)、ノッチ確認部12により力行がカットされたと判断された場合には、そのまま順次位置情報に基づく制限区間の探索を行い、ノッチ確認部12により力行がカットされないと判断された場合には(ST8)、減速処理部13により力行をカットする(ST9)。
また、ノッチ選択部10により減速ノッチが選択された場合は(ST10)、ノッチ選択部10により適正な減速ノッチを選択し(ST11)、報知部11により選択された減速ノッチに操作する旨報知する(ST12)。ノッチ確認部12により減速ノッチが操作されたと判断された場合には、そのまま順次位置情報に基づく制限区間の探索を行い、ノッチ確認部12により減速ノッチが操作されないと判断された場合には(ST13)、減速処理部13により減速処理を行う(ST14)。
さらに、ノッチ選択部10により非常ブレーキが選択された場合は(ST15)、直ちに、減速処理部13により非常ブレーキ処理を行う(ST16)。
したがって、本実施形態においては、GPS受信機3からの位置情報に基づいて制限区間を探索し、必要な減速処理を報知部11により報知するとともに、運転者が減速処理を怠った場合に減速処理部13により自動的に減速処理を行うようにしているので、運転者が制限区間の確認を怠った場合でも、大掛かりな設備をもちいることなくかつ簡単な制御で、確実に必要な処理を報知することができ、運転者の負担を著しく軽減させることができる。その結果、列車1の走行を安全に行うことが可能となる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能である。
本発明に係る列車の運転補助システムの実施形態を示す概略図である。 本発明に係る列車の運転補助システムの実施形態を示すブロック図である。 本発明に係る列車の運転補助システムの実施形態の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 列車
2 GPS衛星
3 GPS受信機
4 運転補助装置
5 位置計算部
6 制限区間データベース
7 制限区間探索部
8 速度計算部
9 ブレーキパターン計算部
10 ノッチ選択部
11 報知部
12 ノッチ確認部
13 減速処理部

Claims (1)

  1. 列車に搭載されGPS衛星からの信号を受信するGPS受信機と、
    前記GPS受信機から出力される位置情報に基づいて走行路線の制限区間を探索し、現在の列車の速度から適正な減速処理を選択して運転者に報知する運転補助装置と、を備え、
    前記運転補助装置は、列車の走行路線における制限区間が格納された制限区間データベースと、運転者に対する報知後、適正にノッチ操作が行われたか否かを確認するノッチ確認部と、適正なノッチ操作が行われない場合に列車のノッチ操作を行う減速処理部と、を備えていることを特徴とする列車の運転補助システム。
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