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JP4914779B2 - 給電装置の異音防止構造 - Google Patents
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Description

本発明は、例えば自動車のスライドドアに常時給電を行うべく搭載され、スライドドアの開閉等に伴う異音を防止した給電装置の異音防止構造に関するものである。
図3〜図5は、従来の給電装置の異音防止構造の一形態を示すものである(例えば特許文献1,2参照)。
この給電装置は、自動車のスライドドア41に縦置きに配設され、ワイヤハーネス43を屈曲自在に収容する合成樹脂製のプロテクタ50と、プロテクタ内でワイヤハーネス43を上向きに付勢する金属製の板ばね44とを備え、プロテクタ50の垂直な壁部53の内面に、ワイヤハーネス43との干渉音を防止するシート状の緩衝部材56を固着したものである。
プロテクタ50はプロテクタベース51とプロテクタカバー52とで成り、プロテクタベース51とプロテクタカバー52の各壁部53にゴム材等の緩衝部材56が設けられている。緩衝部材56は図3のスライドドア41の全閉時にワイヤハーネス43に接触する位置に配置され、車両走行中の振動でワイヤハーネス43がプロテクタ50に干渉して異音等を生じないようになっている。プロテクタベース51とプロテクタカバー52はワイヤハーネス43や板ばね44や緩衝部材56を組み付けた後、相互に係止固定される。
板ばね44はワイヤハーネス43と共にプロテクタ50の前端下部側に固定され(固定部を符号59で示す)、板ばね44の先端に合成樹脂製のキャップ49が固定され、キャップ49でワイヤハーネス43を摺接自在に支持している。
ワイヤハーネス43は複数本の電線43aを合成樹脂製のコルゲートチューブ43bで覆って構成され、コルゲートチューブ43bの前端下部がプロテクタ50にテープ巻き等で固定されている。コルゲートチューブ43bは凹溝と凸条とを蛇腹状に交互に有して良好な屈曲性を発揮する。
ワイヤハーネス43の一方の電線部分43aがプロテクタ50の前部から導出されてスライドドア側の補機に接続され、ワイヤハーネス43の他方のコルゲートチューブ部分43bがプロテクタ50の長形の下部開口55から渡り空間46(図5)を経て車両ボディ47側の固定具60まで揺動自在に配索されている。渡り空間46においてワイヤハーネス43の各電線43aがコルゲートチューブ43bによって外部との干渉や水滴や塵等から安全に保護されている。
図3はスライドドア41の全閉状態、図5は同じく全開間近の半開状態をそれぞれ示している。スライドドア41の全閉状態でワイヤハーネス43は後方へ引っ張られ、スライドドア41の全開状態でワイヤハーネス43は前方へ引っ張られ、特にスライドドア41の半開状態でワイヤハーネス43は下向きに弛もうとするが、板ばね44で上向きに付勢されて弛み(余長)が吸収され、垂れ下がりによる挟み込み等が防止される。
図6は、上記プロテクタ50内の板ばね44に設けた合成樹脂製のキャップ49と、プロテクタ50の壁部53の内面との干渉音を防止するために、キャップ49の後端側に緩衝部材57を配設した例を示すものである(特許文献3参照)。説明の便宜上、図3と同様の構成部分には同じ符号を付している。
緩衝部材57は柔軟なフェルトで形成され、スリット状の孔部58に板ばね44の先端の幅狭部44aを挿入し、幅狭部44aにキャップ49を外挿して係止させて、キャップ49の後端と板ばね44の幅広部との間に緩衝部材57を配置している。緩衝部材57の幅はキャップ49の幅よりも広く、緩衝部材49によってキャップ49とプロテクタ50(図3)との干渉音が防止されている。本例のコルゲートチューブ43は断面長円形のもので、プロテクタ50(図3)が薄型化されている。
特開2001−354085号公報(図4,図7) 特開2006−20375号公報(図1,図2) 特開2003−335190号公報(図4)
しかしながら、上記従来の各給電装置の異音防止構造にあっては、ワイヤハーネス43とプロテクタ50との干渉防止や、板ばね44のキャップ49とプロテクタ50との干渉防止というように、別々に緩衝部材56,57を設けなければならず、緩衝部材56,57のコストや緩衝部材56,57の組付に要する工数が割高になり、構造も複雑化するという問題があった。また、スライドドア41の開閉に伴ってワイヤハーネス43が揺動した際に、プロテクタ内に貼った緩衝部材56の端部にキャップ49やコルゲートチューブ43bが当たって緩衝部材56が捲れたり剥がれたりし兼ねないという懸念があった。
本発明は、上記した点に鑑み、板ばねのキャップ(ハーネス支持具)とプロテクタとの干渉防止や、ワイヤハーネスとプロテクタとの干渉防止を簡単な構造で低コストで効率良く、緩衝部材の捲れ等なく確実に行わせることのできる給電装置の異音防止構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る給電装置の異音防止構造は、プロテクタ内に、ハーネス支持具を有する弾性部材を設け、該ハーネス支持具で支持したワイヤハーネスを該弾性部材で弛み吸収方向に付勢し、該ワイヤハーネスを屈曲させつつ該プロテクタの長形の開口から揺動自在に導出させた給電装置において、前記プロテクタの対向する内壁面のうちの少なくとも一方の内壁面に、異音防止用の一枚の緩衝部材が設けられ、該一枚の緩衝部材は、前記ワイヤハーネスの揺動時における前記ハーネス支持具の軌跡に対応した位置に配置され、該ハーネス支持具が該一枚の緩衝部材の範囲内で移動し、該ワイヤハーネスが揺動した際に、該ワイヤハーネスの一部が常に該一枚の緩衝部材に沿って位置し、前記弾性部材の付勢に抗して該ワイヤハーネスが揺動しつつ小径に屈曲した際に、該ワイヤハーネスの小径な屈曲部分を沿わせる位置に該一枚の緩衝部材が配置されたことを特徴とする。
上記構成により、例えばプロテクタをスライドドアに搭載し、プロテクタからワイヤハーネスを車両ボディに配索した場合、スライドドアの全閉時にプロテクタ内でワイヤハーネスが弾性部材の付勢に抗して大径に屈曲しつつ開口から一方向に引き出され、スライドドアの半開時にワイヤハーネスが弛もうとするが弾性部材の付勢力で弛み吸収され、スライドドアの全開時にプロテクタ内でワイヤハーネスが弾性部材の付勢に抗して小径に屈曲しつつ開口から他方向に引き出され、これらスライドドアの開閉に伴って弾性部材が付け根側を支点として片持ち支持で拡縮(伸縮)しつつ、ハーネス支持具が緩衝部材に沿って緩衝部材の範囲内で移動する。これにより、ハーネス支持具が常時、緩衝部材に接してプロテクタとの打音や擦れ音等の干渉音が防止される。ワイヤハーネスはハーネス支持具で支持されながらプロテクタ内を屈曲しつつ開口に沿って揺動するが、この際に緩衝部材に沿って移動するので、同様に緩衝部材に接してプロテクタとの打音や擦れ音等の干渉音が防止される。
また、スライドドアの全閉時にワイヤハーネスが大径に屈曲してプロテクタからほぼ直線的に引き出される時に較べて、スライドドアの全開時にワイヤハーネスが小径に屈曲した(巻かれた)時の方が、プロテクタ内でのワイヤハーネスの暴れが大きく、ワイヤハーネスとプロテクタとの干渉音を生じやすいが、この際にワイヤハーネスの屈曲部分が比較的長い範囲で緩衝部材に接することで、干渉音が確実に防止される。
請求項1記載の発明によれば、ワイヤハーネスの屈曲及び揺動に伴って弾性部材のハーネス支持具が緩衝部材の範囲で緩衝部材に沿って移動するから、常にハーネス支持具とプロテクタとの干渉音が防止されると共に、ハーネス支持具と緩衝部材の端部との干渉が起こらず、緩衝部材の捲れや剥がれが防止されて、防音効果が長期に渡って維持される。また、ワイヤハーネスもハーネス支持具と共に同じ緩衝部材に沿って移動するから、ワイヤハーネスとプロテクタとの緩衝音も同時に防止される。これらにより、給電装置の商品価値が高まる。また、ハーネス支持具用の緩衝部材とワイヤハーネス用の緩衝部材とを共通化することができるから、緩衝部材やその組付等にかかるコストが低減され、構造も簡素化される。
また、プロテクタ内でワイヤハーネスが小径に屈曲した際の暴れによるプロテクタとの干渉音が緩衝部材で確実に防止され、給電装置の商品価値が高まる。
図1〜図2は、本発明に係る給電装置の異音防止構造の一実施形態を示すものである。従来と同様ないし類似の構成部分には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図1の如く、この給電装置1は、従来同様のプロテクタベース51とプロテクタカバー(図示せず)とで成る合成樹脂製のプロテクタ50と、プロテクタ内に配置された金属製の板ばね(弾性部材)44と、板ばね44の先端に固定された合成樹脂製のキャップ(ハーネス支持具)49と、プロテクタ内で屈曲しつつキャップ49で安定に支持されるワイヤハーネス43と、プロテクタベース51の内壁面53とプロテクタカバーの内壁面(図示せず)とに対向して設けられた各一枚のシート状の緩衝部材2とを備えるものである。
緩衝部材2は縦長矩形状に形成され、プロテクタ50の中央よりも後寄りの部分においてプロテクタ50の円弧状の周壁54の下側から水平な長形の下部開口55の少し上側に至る範囲で上下方向に配置されている。
すなわち、緩衝部材2は、ワイヤハーネス43の巻き時すなわち従来同様の自動車のスライドドア(図3の符号41)の全開時にワイヤハーネス43に接するように配置され、且つ図2の如く、スライドドアの全開及び全閉時に板ばね44のキャップ49が上下に揺動する全ての範囲において常にキャップ49に接するように配置されている。なお、明細書における前後上下左右の方向は車両の方向に一致させている。
図1に鎖線で示すワイヤハーネス43はスライドドアの全閉時のものであり、プロテクタ内で屈曲したワイヤハーネス43の後半の上側部分43cが緩衝部材2の上部に接する。図2に線で示す上側の板ばね44の位置がスライドドアの全閉時のもので、線で示す下側の板ばね44の位置がスライドドアの全開時のものである。
図1でスライドドアの半開時にワイヤハーネス43は板ばね44で付勢されて鎖線の位置よりも少し上昇して弛み(余長)吸収されるが、その際にもワイヤハーネス43は緩衝部材2から上側に外れることなく緩衝部材2の上部に位置する。図2でスライドドアの半開時に板ばね44は鎖線の位置よりも少し上昇するが、その際にも板ばね44のキャップ49は緩衝部材2から上側に外れることなく緩衝部材2の上部に位置する。
なお、図1で全開時の板ばね44とワイヤハーネス43とは小さな径で屈曲しているが、最大限(最小径)の屈曲時よりも余裕をもってそれら43,44の径が設定されている(最大限の屈曲時には板ばね44がプロテクタ50の環状の屈曲規制壁61に接する)。最大限の屈曲時にも対応するには、緩衝部材2を屈曲規制壁61に向けて前方向にもう少し幅広に形成することが好ましい。
図1に実線で示すワイヤハーネス43がスライドドアの全開時のものであり、プロテクタ内で小径に屈曲したワイヤハーネス43の屈曲部43dの後半の円弧状の屈曲部分43d´が上から下までハーネス長手方向に全ての範囲で縦長の緩衝部材2に接して位置している。ワイヤハーネス43が円弧状の屈曲部分43d´の長い(大きな)範囲で緩衝部材2に接するから、円弧状部分以外のハーネス部分(例えば符号43dを付した部分)はプロテクタ50の内壁面53に干渉することがなく、縦長の緩衝部材2が一枚(プロテクタベース側とプロテクタカバー側との計二枚)で異音防止が可能である。
ワイヤハーネス43の外周面と緩衝部材2の外面2aとの間には、ワイヤハーネス43をスムーズに揺動及び屈曲させるための隙間があることは言うまでもない。ワイヤハーネス43の揺動及び屈曲時にワイヤハーネス43が暴れてプロテクタ50の厚み方向に強く振れた際に緩衝部材2に当接(衝接)して、異音やワイヤハーネス43の外周面すなわちコルゲートチューブ43bの摩耗等が防止される。ワイヤハーネス43の暴れは図1の鎖線の伸長時(スライドドア閉じ操作時)よりも実線の巻き時(スライドドア開き操作時)に起こりやすく、図1の形態の緩衝部材2の配置はそのためにも有効である。
図2の如く、板ばね44のキャップ49は緩衝部材2に沿って上下に移動しつつ前後に進退する。すなわち、スライドドア全閉時に板ばね44が鎖線の如く拡径しつつ上昇するに伴って、キャップ49が緩衝部材2の上半且つ後半に移動し、スライドドア全開時に板ばね44が実線の如く縮径しつつ下降するに伴って、キャップ49が緩衝部材2の下半且つ前半に移動する。
従来のようにキャップ49に緩衝部材を設ける必要がなく、異音防止構造が簡素化・低コスト化される。しかもキャップ49が緩衝部材2の端部2bを通過しないから、緩衝部材2の捲れや剥がれも起こらない。また、スライドドアの全開時と全閉時でワイヤハーネス43の一部43d´,43cが常に緩衝部材2に接しているから、ワイヤハーネス43の揺動・屈曲に伴う緩衝部材2の捲れや剥がれも起こり難い。
図1で、符号60は車両ボディ側のハーネス固定具、43aはワイヤハーネス43の電線部分、62はプロテクタ50の電線導出口をそれぞれ示している。プロテクタ50の形状は簡略化して図示しているが、図3と同様のものや類似する既存の形状のものが好ましい。
また、本例ではプロテクタ50の前部に板ばね44を配置し、スライドドアの閉じ時にプロテクタ50の後部から車両ボディ側にワイヤハーネス43を導出させた例で説明したが、例えば、図1とは前後対称にプロテクタ50の後部に板ばね44を配置し、プロテクタ50の前部から車両ボディ側のハーネス固定具60にワイヤハーネス43を導出させたものにおいて、緩衝部材2を図1とは前後対称の位置に配置することも可能である。
また、プロテクタ50からスライドドア側へのワイヤハーネス43の導出位置は、プロテクタ50の前端開口62に限らず、例えば環状の屈曲規制壁61を貫通して屈曲規制壁61の内側の貫通孔63から導出させることも可能である。
また、板ばね44に代えてコイル状のばねや棒状のばね等(図示せず)の弾性部材を使用することも可能である。また、ワイヤハーネス43として、複数本の絶縁被覆電線43aにコルゲートチューブ43bではなく網状チューブ等(図示せず)を装着したり、これら保護チューブを用いずに複数本の電線43aをテープ等で粗巻きして用いることも可能である。また、ハーネス支持具であるキャップ49の形状は適宜変更可能であり、例えば、ワイヤハーネス43を全周に渡って保持する形態のものを用いることも可能である。
また、上記実施形態においては、緩衝部材2の形状を矩形状としたが、例えばキャップ49の移動軌跡やワイヤハーネス43の円弧状の屈曲部分43d´に対応して緩衝部材2を円弧状に形成することも可能である。また、上記実施形態においては、緩衝部材2をシート状のものとして説明したが、例えば、プロテクタ50の内面に不織布や短いブラシ状のものや板状のエラストマ材等(図示せず)を一体樹脂成形等で設けることも可能である。
また、上記実施形態においては、スライドドア41にプロテクタ50を縦置き(垂直)に配置した例で説明したが、例えば、スライドドア又は車両ボディにプロテクタ50を横置き(水平)に配置する場合は、緩衝部材2は下側のプロテクタベース51又は上側のプロテクタカバー(図示せず)に計一枚のみ設ければ済む。たとえ縦置きの場合でも、プロテクタベース51又はプロテクタカバーに緩衝部材2を計一枚設けることで、異音は軽減される。
また、上記実施形態においては、自動車のスライドドア41に適用する例で説明したが、自動車のスライドドア以外に例えば自動車のスライドシートや自動車以外の車両や検査装置等のスライドドア等に上記給電構造を適用することも可能である。
本発明に係る給電装置の異音防止構造の一実施形態を示す正面図である。 同じく給電装置の板ばね部分の動きを示す正面図である。 従来の給電装置の異音防止構造の一形態を示す分解斜視図である。 図3のA−A断面図である。 同じく給電装置の動作を示す斜視図である。 従来の給電装置の異音防止構造の他の形態を示す要部斜視図である。
符号の説明
1 給電装置
2 緩衝部材
43 ワイヤハーネス
43d´ 屈曲部分
44 板ばね(弾性部材)
49 キャップ(ハーネス支持具)
50 プロテクタ
53 内壁面
55 開口

Claims (1)

  1. プロテクタ内に、ハーネス支持具を有する弾性部材を設け、該ハーネス支持具で支持したワイヤハーネスを該弾性部材で弛み吸収方向に付勢し、該ワイヤハーネスを屈曲させつつ該プロテクタの長形の開口から揺動自在に導出させた給電装置において、
    前記プロテクタの対向する内壁面のうちの少なくとも一方の内壁面に、異音防止用の一枚の緩衝部材が設けられ、該一枚の緩衝部材は、前記ワイヤハーネスの揺動時における前記ハーネス支持具の軌跡に対応した位置に配置され、該ハーネス支持具が該一枚の緩衝部材の範囲内で移動し、
    該ワイヤハーネスが揺動した際に、該ワイヤハーネスの一部が常に該一枚の緩衝部材に沿って位置し、前記弾性部材の付勢に抗して該ワイヤハーネスが揺動しつつ小径に屈曲した際に、該ワイヤハーネスの小径な屈曲部分を沿わせる位置に該一枚の緩衝部材が配置されたことを特徴とする給電装置の異音防止構造。
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