JP4923385B2 - ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
ポリマー、フィルムの物性およびフィルム加工品の特性は以下の方法にて測定、評価した。
(1)ポリエステルフィルムの融点(Tm)
フィルム5mgを秤量し、示差走査熱量計(セイコー電子工業社製RDC220型)により、20℃/分の昇温速度で室温〜300℃まで測定し、融解のピーク温度を融点(Tm)とした。
JIS Z 8722(2000年)に基づき、分光式色差計(日本電色工業製 SE−2000、光源 ハロゲンラン、0°−45°後分光方式)を用いて、フィルム1枚を透過法により測定し、L*値、a*値およびb*値を求めた。なお、各実験例ともフィルムの任意の5ヶ所を選び出し測定を行い、その平均値を採用した。
透過型電子顕微鏡を用いて加速電圧100kVでフィルム断面を超薄切片法で観察し、層界面を判別し、積層厚みを求めた。測定は各実験例ともフィルム幅方向での中央部の任意の5ヶ所について倍率20,000倍で観察し、その平均値から積層厚み比を求めた。なお、フィルム全体の厚みはダイアルゲージを用いて任意の5ヶ所を測定し平均値を採用した。
ポリエステルをオルソクロロフェノールに溶解し、オストワルド粘度系を用いて25℃にて測定した。なお積層フィルムからサンプルを採取する際は、各層を個別に削り取ることでサンプル採取を行った。
単層フィルムの場合は、100mgをオルトクロロフェノール1mlに溶解し、液体クロマトグラフにてエチレンテレフタレート環状三量体量を測定した。なお、積層フィルムにおいては、層(A)に相当する層のみを削り取ることによりサンプルを採取し測定を行った。
蛍光X線測定により、スルホン酸基が有するイオウ元素についてピーク強度を求め、ピーク強度と検量線の関係を予め作成しておくことでイオウ元素の含有量を定量した。イオウ元素の含有量からスルホン酸アルカリ金属塩を有する残基含有量を算出した。なお、スルホン酸アルカリ金属塩を有する残基含有量を算出した。なお、スルホン酸アルカリ金属塩を有する残基の構造が特定されていない場合は、樹脂をヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)やHFIPとクロロホルムを混合溶媒など良溶媒に溶解後、1H−NMR及び13C−NMRを用いて構造と含有量を定量することができる。
ポリエステルフイルムを24℃で、、12時間真空乾燥した時のフイルム重量w1に対して、同じフィルムを60℃、相対湿度80%の雰囲気中に72時間放置した後のフィルム重量w2を求め、〔(w2−w1)/w1〕×100(%)を吸水率とした。なお、w1、w2の値は処理雰囲気中から取り出して1分後の値を読みとった。積層フイルムにおける対象となる層の吸水率については、積層フイルムから対象部を削り取ってそのフイルム破片の吸水率を測定した。
フィルムをヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)に溶解後、1H−NMRおよび13C−NMRを用いて着色剤濃度を測定した。なお、積層フィルムの場合は、有機顔料含有層を削り取り測定することで定量を行った。なお、有機顔料の特定はラマン分光法における共鳴ラマン効果を用いてフィルム中の顔料からのラマンバンドを励起波長を変更することで得て、顔料標準サンプルのラマンバンドと比較することにより行うことができる。
フィルムを20cm四方の金属枠に両面テープで貼り付け固定し、125℃120分間のレトルト処理を行った。レトルト処理後のフィルム表面の状態を触手および走査型電子顕微鏡(SEM)で観察(倍率1000倍)し、以下の基準で耐オリゴマー析出性を評価した。
A級:手で触れても指に白粉付着せず、表面のSEM観察でもオリゴマー認められず。
B級:触れても指に白粉付着しないが、表面のSEM観察ではオリゴマー析出があった。
C級:手で触れて指に白粉が付着した。
フィルムを270℃に加熱したアルミニウム板(厚さ0.2mm)の両面に20m/分の速度で貼り合わせ、30℃の水で急冷し、フィルムラミネート金属板を作成した。この金属板から10cm四方の大きさのサンプルを切り出し、サンプル上に0.2dm3の水(20℃)を入れた容量0.3dm3のガラスビーカーを置いて、125℃5分間もしくは110℃5分間のレトルト処理を行った。その後、ビーカー設置とは反対面のフィルム状態について以下の基準で評価を行った。なお、積層フィルムは層(B)がアルミ板と接触するように貼合せを行った。
A級:フィルムに変化はなかった。
B級:110℃ではフィルムに変化はなかったが、125℃では水玉模様の斑が発生した。
C級:110℃のレトルト処理でフィルムに水玉模様の斑が発生した。
フィルムを20cm四方の金属枠に両面テープで貼り付け固定し、熱風オーブンにて150℃180分間の乾熱処理を行った。熱処理後のフィルム表面を産業用ワイパー(キムワイプ、クレシア(株)製、ワイパーS−200)で拭き、以下の基準で評価した。
A級:ワイパーに変化無かった(着色剤の付着無かった)。
B級:ワイパーが着色剤の色に着色した(顔料が析出していた)。
フィルムを幅方向に6等分した際の境界線を端部から1番位置、2番位置、・・・・、7番位置とした時の2番位置と4番位置(フィルム中央)のb*値をフィルム長さ方向に各々5ヶ所測定し、b*値のそれぞれの位置での平均値の差を以下の基準で評価した。
A級:b*値の差が2未満であった。
B級:b*値の差が2〜5であった。
C級:b*値の差が5以上であった。
以下の実験において使用したポリエステル樹脂は以下のようにして製造した。
(ポリエステルA)
テレフタル酸ジメチル100重量部、エチレングリコール70重量部の混合物に酢酸マンガン0.04重量部、三酸化アンチモン0.03重量部を加え、徐々に昇温し、最終的には220℃でメタノールを留出させながら、エステル交換反応を行った。次いで、リン酸85%水溶液0.025重量部3を添加し、徐々に昇温、減圧し、最終的に290℃、1hPaまで昇温、減圧し、極限粘度が0.65となるまで重縮合反応を行い、その後ストランド状に吐出、冷却し、カッティングしてポリエチレンテレフタレート樹脂を得た。
上記ポリエステルAを回転型真空重合装置を用いて、1hPaの減圧下、230℃で極限粘度が0.72となるまで固相重合を行い、ポリエステルBを得た。
テレフタル酸ジメチル100重量部、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチル8重量部、エチレングリコール82重量部の混合物に、酢酸マグネシウム0.06重量部、酢酸リチウム0.16重量部、三酸化アンチモン0.04重量部を加え、徐々に昇温し、最終的には220℃でメタノールを系外に留出させながらエステル交換反応を行った。次いで、リン酸85%水溶液0.045重量部、数平均分子量1000のポリエチレングリコール1.1重量部を添加して、徐々に昇温、減圧し、最終的に290℃、1hPaまで昇温、減圧し、極限粘度が0.54となるまで重縮合反応を行い、その後ストランド状に吐出、冷却し、カッティングして5−ナトリウムスルホイソフタル酸を5モル%共重合したポリエチレンテレフタレート樹脂を得た。
テレフタル酸ジメチル100重量部、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチル15重量部、エチレングリコール80重量部の混合物に、酢酸マグネシウム0.06重量部を加え、酢酸リチウム0.16重量部、三酸化アンチモン0.04重量部を添加して徐々に昇温し、最終的には220℃でメタノールを系外に留出させながらエステル交換反応を行った。次いで、リン酸85%水溶液0.045重量部を添加し、徐々に昇温、減圧し、最終的に290℃、1hPaまで昇温、減圧し、極限粘度が0.67となるまで重縮合反応を行い、その後ストランド状に吐出、冷却し、カッティングして5−ナトリウムスルホイソフタル酸を10モル%共重合したポリエチレンテレフタレート樹脂を得た。
テレフタル酸ジメチルを100重量部、エチレングリコール70重量部、1,4−シクロヘキサンジメタノール7重量部の混合物に、酢酸マンガンを0.04重量部を加え、徐々に昇温し、最終的には220℃メタノールを留出させながらエステル交換反応を行った。次いで、リン酸85%水溶液0.045重量部、二酸化ゲルマニウム0.01重量部を添加して、徐々に昇温、減圧し、最終的に275℃、1hPaまで昇温、減圧し、極限粘度が0.67となるまで重縮合反応を行い、その後ストランド状に吐出、冷却し、カッティングして1,4−シクロヘキサンジメタノールを4モル%共重合したポリエチレンテレフタレート樹脂を得た。該ポリマーを3mm径の立方体に切断し、回転型真空重合装置を用いて、1hPaの減圧下、225℃で極限粘度が0.8になるまで固相重合を行い、ポリエステルDを得た。
テレフタル酸ジメチルを100重量部、エチレングリコール60重量部、1,4−シクロヘキサンジメタノール60重量部の混合物に、酢酸マンガンを0.04重量部を加え、徐々に昇温し、最終的には220℃メタノールを留出させながらエステル交換反応を行った。次いで、リン酸85%水溶液0.045重量部、二酸化ゲルマニウム0.015重量部を添加して、徐々に昇温、減圧し、最終的に265℃、1hPaまで昇温、減圧し、極限粘度が0.82となるまで重縮合反応を行い、その後ストランド状に吐出、冷却し、カッティングして1,4−シクロヘキサンジメタノールを30モル%共重合したポリエチレンテレフタレート樹脂を得た。
ポリエステルFとポリエステルAを重量比70:30で混合した後、ベント式2軸押出機にて溶融混練し、ストランド状に押出した。水中で冷却固化しカッターによるペレット状に切断してポリエステルGを得た。
ポリエステルEとポリエステルFを重量比9:1で混合した後、ベント式2軸押出機で溶融混練し、ストランドカッターによりペレット化しポリエステルHを得た。
テレフタル酸ジメチル82.5重量部、イソフタル酸ジメチル17.5重量部、エチレングリコール67重量部の混合物に、酢酸マグネシウムを0.08重量部、三酸化アンチモン0.022重量部を加え、徐々に昇温し、最終的には220℃メタノールを留出させながらエステル交換反応を行った。次いで、リン酸85%水溶液0.019重量部を添加し、徐々に昇温、減圧し、最終的に280℃、1hPaまで昇温、減圧し、極限粘度が0.7となるまで重縮合反応を行い、その後ストランド状に吐出、冷却し、カッティングしてイソフタル酸を17.5モル%共重合したポリエチレンテレフタレート樹脂を得た。
SSIA:5−ナトリウムスルホイソフタル酸
PET:ポリエチレンテレフタレート
PEG:ポリエチレングリコール
CHDM:1,4−シクロへキサンジメタノール。
テレフタル酸ジメチル100重量部、エチレングリコール67重量部の混合物に、酢酸マンガンを0.04重量部、三酸化アンチモン0.03重量部を加え、徐々に昇温し、最終的には220℃メタノールを留出させながらエステル交換反応を行った。次いで、リン酸85%水溶液0.025重量部を添加した。さらに、平均二次粒子径2.2μmの凝集粒子のエチレングリコールスラリーを粒子濃度が2重量%となるように添加して、徐々に昇温、減圧し、最終的に290℃、70Paまで昇温、減圧し、極限粘度が0.63となるまで重縮合反応を行い、その後ストランド状に吐出、冷却し、カッティングして粒子マスターを得た。
ポリエステルAを粉末状に凍結粉砕し、そこに有機顔料カラーインデックス・ピグメントイエロー180(分子量732)を5重量%添加し、均一に混合した後、2軸ベント式押出機も供給し、溶融混練しストランド状に押出し、水中で冷却後チップ状にカットして顔料マスターを得た。
ポリエステルAを粉末状に凍結粉砕し、そこに有機顔料カラーインデックス・ピグメントイエロー95(分子量917)を4重量%添加し、均一に混合した後、2軸ベント式押出機も供給し、溶融混練しストランド状に押出し、水中で冷却後チップ状にカットして顔料マスターを得た。
ポリエステルAを粉末状に凍結粉砕し、そこに有機顔料カラーインデックス・ピグメントイエロー147(分子量600)を5重量%添加し、均一に混合した後、2軸ベント式押出機も供給し、溶融混練しストランド状に押出し、水中で冷却後チップ状にカットして顔料マスターを得た。
有機顔料を含有する層(A)と、含有しない層(B)の2層積層フィルムとした。層(A)を構成するポリエステル樹脂として、ポリエステルAとポリエステルHと粒子マスターおよび顔料マスターXを重量比で27:60:3:10の割合で混合して使用した。層(B)を構成するポリエステル樹脂としては、ポリエステルCと粒子マスターを重量比97:3の割合で混合して使用した。各々混合したポリエステル樹脂を個別に真空乾燥機にて180℃4時間乾燥し、水分を十分に除去した後、別々の単軸押出機に供給、280℃で溶融し、別々の経路にてフィルター、ギヤポンプを通し、異物の除去、押出量の均整化を行った後、Tダイの上部に設置したフィードブロック内にて層A/層B(積層厚み比11:2)となるように積層した後、Tダイより25℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。その際、直径0.1mmのワイヤー状電極を使用して静電印加し冷却ドラムに密着させ未延伸フィルムを得た。次いで、長手方向への延伸前に加熱ロールにてフィルム温度を上昇させ、最終的にフィルム温度105℃で長手方向に3.2倍延伸し、すぐに40℃に温度制御した金属ロールで冷却化した。次いでテンター式横延伸機にて予熱温度95℃、延伸温度120℃で幅方向に3.2倍延伸し、そのままテンター内にて幅方向に4%のリラックスを掛けながら温度230℃で5秒間の熱処理を行いフィルム厚み13μmの二軸配向フィルムを得た。
有機顔料を含有する層(A)と、含有しない層(B)の2層積層フィルムとした。層(A)を構成するポリエステル樹脂として、ポリエステルA、ポリエステルE、粒子マスターと顔料マスターXを重量比で29:60:3:8の割合で混合して使用した。層(B)を構成するポリエステル樹脂としては、ポリエステルDと粒子マスターを重量比95:5の割合で混合して使用した。各々混合したポリエステル樹脂を使用して、実施例1と同様の方法でフィルム厚み13μmの二軸配向フィルムを得た。
有機顔料を含有する層(A)と、含有しない層(B)の2層積層フィルムとした。層(A)を構成するポリエステル樹脂として、ポリエステルAとポリエステルGと粒子マスターと顔料マスターYを重量比で51:35:4:10の割合で混合して使用した。層(B)を構成するポリエステル樹脂としては、ポリエステルAとポリエステルCと粒子マスターを重量比67:30:3の割合で混合して使用した。各々混合したポリエステル樹脂を使用して、実施例1と同様の方法でフィルム厚み12μmの二軸配向フィルムを得た。
有機顔料を含有する層(A)と、含有しない層(B)の2層積層フィルムとした。
層(A)を構成するポリエステル樹脂として、ポリエステルAとポリエステルHと粒子マスターと顔料マスターXを重量比で25:60:3:12の割合で混合して使用した。層(B)を構成するポリエステル樹脂としては、ポリエステルCとポリエステルDと粒子マスターを重量比70:27:3の割合で混合して使用した。各々混合したポリエステル樹脂を使用して、実施例1と同様の方法でフィルム厚み12μmの二軸配向フィルムを得た。
有機顔料を含有する層(A)を構成する樹脂として、ポリエステルHと粒子マスター、顔料マスターXを重量比で92:2:6の割合で混合して使用した。顔料を含有しない層(B)は実施例1と同じ組成とした。各々混合したポリエステル樹脂を使用して、実施例1と同様の方法でフィルム厚み12μmの二軸配向フィルムを得た。
層(A)を構成するポリエステル樹脂として、ポリエステルAと粒子マスターと顔料マスターZを重量比で87:3:10の割合で混合して使用した。そのほかの条件は実施例1と同様の条件でフィルム厚み12μmの二軸配向フィルムを得た。
有機顔料を含有する層(A)と、含有しない層(B)の2層積層フィルムとした。層(A)を構成するポリエステル樹脂として、ポリエステルAとポリエステルIと粒子マスターおよび顔料マスターXを重量比で50:40:4:6の割合で混合して使用した。層(B)を構成するポリエステル樹脂としては、ポリエステルBと粒子マスターを重量比95:5の割合で混合して使用した。
イーストマンケミカル社製イースター GN071を凍結粉砕することで粉末化したもの60重量部に有機顔料カラーインデックス・ピグメントイエロー180(分子量732)を40重量部添加し、ニーダーを用いて110℃で混練を行いプレマスター得た。次にプレマスターをポリエステルAとを粉砕し、樹脂中の顔料濃度が20重量%となるようにブレンドしてベント式二軸押出機にて顔料マスターWを得た。
Claims (6)
- エチレンテレフタレート単位を主たる構成成分とし、共重合成分として1,4−シクロへキサンジメタノールを1.5〜8モル%含むポリエステル樹脂組成物からなるポリエステル樹脂層(A)を有し、かつ、層(A)中に有機顔料を0.1〜1重量%、エチレンテレフタレート環状三量体を0.2〜0.9重量%含有することを特徴とするポリエステルフィルム。
- ポリエステル樹脂層(A)の少なくとも片面に吸水率が0.3重量%以上のポリエステル樹脂層(B)を積層してなることを特徴とする請求項1記載のポリエステルフィルム。
- ポリエステル樹脂層(B)が、スルホン酸アルカリ金属塩を有する残基を1〜20モル%含有するポリエステル樹脂組成物からなることを特徴とする請求項2記載のポリエステルフィルム。
- 有機顔料の分子量が695〜1000であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステルフィルム。
- ポリエステル樹脂層(A)を構成するポリエステル樹脂組成物の極限粘度が0.5〜0.8であり、ポリエステル樹脂層(B)を構成するポリエステル樹脂組成物の極限粘度がポリエステル樹脂層(A)を構成するポリエステル樹脂組成物の極限粘度よりも0.01〜0.2低いことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のポリエステルフィルム。
- 金属板に貼り合せて用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリエステルフィルム。
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