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JP4929082B2 - 同期回路 - Google Patents
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Description

本発明は、同期回路に関するものである。
従来、例えば、宇宙機器向けのインターフェース規格として、IEEE1355が知られている。また、近年、次世代の宇宙機器向けのインターフェース規格として「Space Wire」が提案されている。この「Space Wire」は、欧州宇宙機関(ESA: European Space Agency)によってIEEE1355をベースに宇宙標準として提案された規格であり、IEEE1355.2とも呼ばれている(例えば、特許文献1参照)。
また、AV機器やパソコン周辺機器等を統合して接続するのに適したインターフェースとして、IEEE1394高速シリアルバスが幅広く用いられている。
上述したIEEE1355、IEEE1355.2、IEEE1394等は、送信側から送られてきた「データ」、「ストローブ」の2つの信号から受信側で送信側のクロックを再現するため、送受信の両側でクロックを同期させる必要がなく、システムを安価に構成することが可能となる。また、データ転送レートが可変なため、様々な機器に柔軟に対応できる等の利点を有している。
図5に、上記規格に用いられる同期回路の一構成例を示す。このような同期回路では、送信側から受信した「データD」と「ストローブS」との排他的論理和をとることにより、クロックCLKが生成される。このクロックCLKは、シフトレジスタ100を構成する複数段のフリップフロップFF0,FF1,〜FFnに入力される。
このような構成を備える同期回路においては、例えば、クロックCLKの立ち上がりで入力データDがシフトレジスタ100の初段に設けられたフリップフロップFF0に取り込まれ、次のクロックの立ち上がりにおいて、フリップフロップFF0に保持されていたデータがフリップフロップFF1に取り込まれるというように、順次データがクロックに同期して右側にシフトされることとなる。
米国特許第5341371号明細書
ところで、図5に示したような従来の同期回路を一般的なCPLD(Complex
Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラム可能な半導体デバイスにより実現する場合、クロックスキューの問題が発生する。クロックスキューとは、クロックCLKの伝搬遅延時間の差や配線容量などの理由により、クロックCLKの到達タイミングにずれが生ずることである。
このようなクロックスキューが発生すると、例えば、前段のフリップフロップFF0から出力されたデータが次段のフリップフロップFF1に到達する前に、クロックCLKがフリップフロップFF1に到達してしまうおそれがある。この場合、変化する前のデータが次段のフリップフロップFF1に取り込まれることとなり、本来取り込まれるべきデータと実際に取り込むデータとが異なるという、いわゆるレースコンディションが発生してしまう。
上記レースコンディションの問題を解消するために、クロックスキューが生じないような位相補償がなされている信号線を備えるCPLDやFPGAを利用して回路設計を行うことも考えられるが、このような回路は高額であることから、コストアップを余儀なくされる。
特に、上記CPLDやFPGA等を用いてルータを設計する場合には、チャネルごとに独立したクロックラインが必要となる。従って、クロックスキューに起因する上記レースコンディションを解消するためには、チャネル数以上の位相補償がされたクロックラインを有するCPLDやFPGAを利用してルータの設計を行う必要あるため、コストは更に増大する。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、位相補償がなされたクロックラインを備える高価な回路を用いることなく、クロックスキューに起因するレースコンディションを解消することのできる同期回路および通信装置並びにプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明は、クロックに同期してデータを取り込み保持する複数のデータ保持手段と、一部または全ての前記データ保持手段の各々に対応して設けられ、対となる前記データ保持手段が次のデータ取り込みタイミングで取り込むべきデータを、前記データ保持手段とは異なるデータ取り込みタイミングで取り込み保持する少なくとも1つの補助データ保持手段とを備え、対となる前記補助データ保持手段を備える前記データ保持手段は、データ取り込みタイミングにおいて、対となる前記補助データ保持手段からデータを取り込む同期回路を提供する。
このような同期回路によれば、データ保持手段のデータ取り込みタイミングにおいて、データ保持手段に取り込まれるべきデータが対となる補助データ保持手段に既に保持されているので、対となる補助データ保持手段からデータを取り込むことで、確実に変化後の正しいデータを取り込むことが可能となる。更に、位相補償がなされた高価なクロックラインを使用する必要がないため、安価なCPLDやFPGA等を利用して回路を実現させることができ、コスト増大を抑止することが可能となる。
上記同期回路において、前記データ保持手段のデータ取り込みタイミングと前記補助データ保持手段のデータ取り込みタイミングとが、半周期ずれていることが好ましい。
このような構成によれば、データ保持手段がデータを取り込むタイミングの略半周期前には、補助データ保持手段に新たなデータが取り込まれている状態とすることができる。これにより、データ保持手段がデータを取り込むタイミングと補助データ保持手段がデータを取り込むタイミングとの時間間隔を最大限に確保することが可能となる。
更に、位相を半周期ずらすことは、信号反転回路等により容易に実現することができる。
上記同期回路において、前記データ保持手段および前記補助データ保持手段は、例えば、フリップフロップである。
上記同期回路において、前記クロックが、送信側から受信したデータとストローブとの排他的論理和をとることにより生成されていることとしてもよい。
本発明は、上記同期回路を備える通信装置を提供する。
本発明は、上記同期回路をプログラミング可能な半導体デバイスにより実現するためのプログラムを提供する。プログラミング可能な半導体デバイスとは、例えば、CPLDやFPGA等である。プログラムは、例えば、VHDL(VHSIC Hardware Description Language)やVerilog HDL等のハードウェア記述言語等により記述されている。
本発明によれば、クロックスキューを解消するために位相補償がされたクロックラインを用いることなく、レースコンディションを解消することができるという効果を奏する。
以下に、本発明に係る同期回路および通信装置並びにプログラムの一実施形態について、図面を参照して説明する。ここでは、本発明に係る同期回路をシリアルパラレル変換器に適用した場合の一実施形態について詳しく説明する。
図1には、本実施形態に係るシリアルパラレル変換器1の概略構成が示されている。
図1に示されるように、シリアルパラレル変換器1は、送信機(図示略)から受信したデータDとストローブSとの排他的論理和(イクスクルーシブOR)をとることにより、クロックCLKを生成するクロック生成部2と、該クロックCLKに同期してデータを取り込むシフトレジスタ(同期回路)SFを有している。
シフトレジスタSFは、クロックCLKに同期してデータDを取り込み保持するn段のデータ保持部10a,10b,10c・・・10nと、初段に設けられたデータ保持部10a以外の各データ保持部10b,10c,・・・10nに対応して設けられ、データ保持部10b,10c,・・・10nとは異なるタイミングでデータDを取り込み保持する補助データ保持部20b,20c,・・・20nとを備えている。本実施形態では、データ保持部10a,10b,10c・・・10nおよび補助データ保持部20b,20c,・・・20nは、いずれもDフリップフロップにより構成されている。
シフトレジスタSFにおいて、補助データ保持部20b,20c,・・・20nは、対となるデータ保持部10a,10b,10c,・・・10nの前段に設けられている。この結果、シフトレジスタSFにおいて、データ保持部10a,10b,10c,・・・10nと補助データ保持部20b,20c,・・・20nとは交互に直列的に接続されている。
上記データ保持部10a,10b,10c,・・・10nは、クロックCLKの立ち上がりでデータDを取り込み保持するように構成されている。補助データ保持部20b,20c,・・・20nは、クロックCLKの立下りで、データDを取り込み保持するように構成されている。
このような構成を備えるシリアルパラレル変換器1においては、データDとストローブSとの排他的論理和がとられることによりクロック生成部2によりクロックCLKが生成され、シフトレジスタSFの各データ保持部10a,10b,10c,・・・10nに与えられるとともに、このクロックCLKが反転された信号が各補助データ保持部20b,20c,・・・20nに与えられる。
シフトレジスタSFにおいて、データDは、図2に示されるように、クロックCLKの立ち上がりで初段のデータ保持部10aに取り込まれ、クロックCLKの立下りで補助データ保持部20bに取り込まれる。そして、次のクロックの立ち上がりで、補助データ保持部20bのデータが、データ保持部10bに取り込まれ保持される。そして、このようなデータの取り込みと保持がクロックCLKに同期して繰り返し行われることにより、データDは、各補助データ保持部20c,・・・20nを経由して下段のデータ保持部10c,・・・10nに順次取り込まれ、最終的にnビットのパラレルデータとして出力される。
この場合において、図3に示すように、データ保持部10a,10b,10c,・・・10nがデータDを取り込むタイミングと、データ保持部20b,20c,・・・20nがデータを取り込むタイミングとは、略半周期ずれている。従って、データ保持部10a,10b,10c,・・・10nがデータDを取り込むときの略半周期前には、対となる補助データ保持部20b,20c,・・・20nには、次に取り込まれるべきデータが既に保持されている状態となっている。このため、クロックスキューにより、クロックCLKの位相が多少ずれたとしても、データ保持部10a,10b,10c,・・・10nは取り込むべきデータを確実に取り込むことが可能となる。
以上説明してきたように、本実施形態に係るパラレルシリアル変換器1によれば、初段以降の各データ保持部10b,10c,・・・10nに対応する補助データ保持部20b,20c,・・・20nをそれぞれ設け、各データ保持部10a,10b,10c,・・・10nがデータDを取り込むタイミングの略半周期前には、各データ保持部10a,10b,10c,・・・10nが取り込むべきデータを補助データ保持部20b,20c,・・・20nに保持させることとしたので、各データ保持部10a,10b,10c,・・・10nに正しいデータDを確実に取り込ませることが可能となる。これにより、位相補償がされたクロックラインを備える高価な回路を用いることなく、レースコンディションの問題を解消することができる。この結果、一般的なCPLDやFPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラミング可能な汎用の半導体デバイスにより、パラレルシリアル変換器1を安価に実現することができる。
なお、上述した本実施形態では、データ保持部10a,10b,10c,・・・10n、補助データ保持部20b,20c,・・・20nとしてDフリップフロップを用いたが、データ保持部および補助データ保持部は他のメモリ素子等により構成されていてもよい。
なお、上述した実施形態では、同期回路がシリアルパラレル変換器1に適用される場合について説明したが、本発明の同期回路は上記シリアルパラレル変換器1に限られず幅広く用いることが可能である。
例えば、図4には、本発明の一実施形態に係る同期回路を汎用性を持たせた形態で示した回路図が示されている。
図4に示されるように、同期回路5は、複数のデータ保持部30a、30b、30c,30dと、各データ保持部30a、30b、30c,30dに対応して設けられる補助データ保持部40a,40b,40c,40dとを備えている。各データ保持部30a、30b、30c,30dは、クロックCLKの立ち上がりで、保持していたデータD(T)を論理回路50に出力するとともに、対となる補助データ保持部40a,40b,40c,40dに保持されていたデータD(T+1)を取り込む。
論理回路50は、各データ保持部30a,30b,30c,30dから入力されたデータD(T)に基づいて、所定の演算を行う。なお、論理回路50の内部構成については特に限定されない。論理回路50により演算処理された各データD(T+1)は、クロックCLKの立下りで補助データ保持部40a,40b,40c,40dにそれぞれ取り込まれる。これにより、次のクロックCLKの立ち上がりには、補助データ保持部40a,40b,40c,40dに保持されているデータD(T+1)が各データ保持部30a,30b,30c,30dに取り込まれることとなる。
このように、図4に示される同期回路5によれば、各データ保持部30a、30b、30c,30dに対応して補助データ保持部40a,40b,40c,40dをそれぞれ設け、各データ保持部30a、30b、30c,30dがデータを取り込むタイミングに先駆けて、各補助データ保持部40a,40b,40c,40dに取り込むべきデータを保持するようにしたので、各データ保持部30a、30b、30c,30dに変化後のデータD(T+1)を確実に取り込ませることが可能となる。これにより、位相補償がなされた高価なクロックラインを備える回路を用いることなく、レースコンディションの問題を解消することができる。
また、上述した本実施形態に係る同期回路5は、幅広い分野において適用されることが可能である。また、本発明に係る同期回路5は、特に、通信装置、その中でも多数のクロック線を必要とする通信装置に利用されて好適なものである。通信装置としては、例えば、ルータ、コンピュータ間データ通信端末、機器間のデータ通信端末、リモートセンシング用通信装置、リモートコントロール用通信装置、データストレージ用通信装置等が一例として挙げられる。
また、図1に示された本発明の同期回路を備えるシリアルパラレル変換器1、或いは図4に示された本発明の一実施形態に係る同期回路5をCPLD(Complex PLD)や、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラミング可能な汎用の半導体デバイスにより実現する場合には、ハードウェア記述言語等によりハードウェア設計を行う。ハードウェア記述言語の一例としては、VHDLやVerilog HDL等が挙げられる。
このように、VHDL等のハードウェア記述言語を用いてプログラミングを行うことにより、図1または図4に示した本実施形態に係る同期回路、同期回路を備えるシリアルパラレル変換器、これを備える通信装置等を容易に実現することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
本発明の一実施形態に係る同期回路を適用したシリアルパラレル変換器の概略構成を示した図である。 図1に示したシフトレジスタのタイミングチャートの一例を示した図である。 図1に示したシリアルパラレル変換器のデータ取り込みタイミングについて説明するための図である。 本発明の同期回路を汎用的に示した回路構成図である。 従来の同期回路の一例を示した回路構成図である。
符号の説明
1 シリアルパラレル変換器
2 クロック生成部
5 同期回路
SF シフトレジスタ
10a〜10n、30a〜30d データ保持部(データ保持手段)
20b〜20n、40a〜40d 補助データ保持部(補助データ保持手段)
50 論理回路

Claims (6)

  1. クロックに同期してデータを取り込み保持する複数のデータ保持手段と、
    一部または全ての前記データ保持手段の各々に対応して設けられ、対となる前記データ保持手段が次のデータ取り込みタイミングで取り込むべきデータを、前記データ保持手段とは異なるデータ取り込みタイミングで取り込み保持する少なくとも1つの補助データ保持手段と
    を備え、
    対となる前記補助データ保持手段を備える前記データ保持手段は、データ取り込みタイミングにおいて、対となる前記補助データ保持手段からデータを取り込む同期回路。
  2. 前記データ保持手段のデータ取り込みタイミングと前記補助データ保持手段のデータ取り込みタイミングとが、半周期ずれている請求項1に記載の同期回路。
  3. 前記データ保持手段および前記補助データ保持手段は、フリップフロップである請求項1または請求項2に記載の同期回路。
  4. 前記クロックが、送信側から受信したデータとストローブとの排他的論理和をとることにより生成されている請求項1から請求項3のいずれかに記載の同期回路。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の同期回路を備える通信装置。
  6. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の同期回路をプログラミング可能な半導体デバイスにより実現するためのプログラム。
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