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JP4933293B2 - カード用コネクタ - Google Patents
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JP4933293B2 - カード用コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、カード用コネクタに関する。特に、本発明は、SD(Secure Digital)カードなどのメモリカードが挿入されたこと検知するスイッチを備えるカード用コネクタの構造に関する。
カード型の記憶装置であるメモリカードは、記憶媒体としてフラッシュメモリを採用している。メモリカードは非常に小型であり、データの読み書きにほとんど電力を消費しないため、例えば、カメラ付き携帯電話やPDA(Personal Digital Assistance)に代表される携帯型情報機器の記録メディアとして普及している。
フレキシブルディスク(FD)や光磁気ディスク(MO)などのディスク型の記憶装置に比較して、このメモリカードは記憶容量が小さく、又、高価であるとされてきた。しかし、近年の技術進歩やメモリカードを使用する機器の普及に伴う量産効果により、最大で128MB程度の大記憶容量となり、低価格となってきている。
更に、メモリカードは、データの読み書きにFDやMOなどのように駆動装置を必要としないというメリットがあるため、消費電力や携帯性が重要視されるデジタルカメラやノート型パソコン、携帯音楽プレーヤーには好適である。
このようなメモリカード用のコネクタとして、メモリカードがコネクタから不用意に飛び出すことを防止でき、又、より簡易な構成のロック機構を有するメモリカード用コネクタが発明されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1のメモリカード用コネクタは、ハウジングにカバーが覆うように取り付けられている。カード保持部は、メモリカードが挿入されるカード挿入口を有している。メモリカードの面上接続端子と電気的に接触する複数のカンチレバーコンタクトは、カード挿入口に対向して配列されている。圧縮コイルばねは、揺動スライダを反挿入方向に付勢している。揺動スライダは、メモリカードの挿入側隅部に当接される第1爪と、メモリカードの側面に形成されている凹部に出入りする第2爪とを備えている。そして、揺動スライダは、ハート状のカム溝の軌跡に従動してメモリカードの凹部に係合、又は変位解除される。
又、特許文献1のメモリカード用コネクタは、カード保持部の一方の案内壁側にカード検知スイッチが設けられている。カード検知スイッチは、メモリカードが装着位置に在ることを電気的に検知する。カード検知スイッチは、接触板と被接触板で構成されている。
接触板の屈曲部は、一方の案内壁側から突出している。メモリカードが装着位置に在るときは、メモリカードの側面に押されて、接触板における屈曲部の先端が被接触板に当接する。すなわち、接触板と被接触板は電気的に接続状態となる。
メモリカードをカード用コネクタから抜去すると、接触板の屈曲部は復帰して接触板と被接触板は電気的に遮断状態となる。これら接触板と被接触板の終端は、このコネクタが実装されるプリント基板のカード検知回路に電気的に接続されている。
特開2005−71666号公報
特許文献1によるカード用コネクタは、カード保持部の一方の案内壁側(側壁)から接触板の屈曲部が突出するように配置しているので、カードが排出されるときに、カードの姿勢が傾くということが懸念される。カードの挿入方向と対向するカード保持部の対向壁に、カードの先端縁と対向するように接触板の屈曲部を配置することにより、カードの姿勢が傾くという懸念が払拭される。
そして、カード検知スイッチをカード保持部の対向壁に配置することにより、弾性体である接触板がカードを排出することを援助できる。又、カード検知スイッチをカード保持部の対向壁に配置することにより、接触板の屈曲部が開角して、接触板の先端が被接触板を摺動する、いわゆるセルフクリーニングする摺動長を長くできるというメリットがある。
一般に、このようなカード検知スイッチは、接触板の先端(接点)が被接触板に近接するように配置されている。そして、カードを装着すると、直ちに接触板の先端が被接触板に接触して、カードの装着状態が検知される。
しかし、このようなカード検知スイッチをもつ電子機器に振動や衝撃が付加されると、カードが装着されていないにも係わらず、接触板の先端が被接触板に接触することがあり得る。いわゆる、誤検出の問題がある。
振動や衝撃で、接触板の先端が被接触板に容易に接触しないように、接触板の先端を被接触板から十分に離間して配置すると、カード用コネクタの挿入方向の外形が大きくなる。又、接触板の撓み量も大きくなり、接触板の寿命に影響を及ぼすことが懸念される。接触板の先端は被接触板に近接して配置されているが、振動や衝撃で、接触板の先端が被接触板に容易に接触しないカード検知スイッチを備えるカード用コネクタが求められる。そして、以上のことが本発明の課題といってよい。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、振動や衝撃で、接触板の先端が被接触板に容易に接触しないカード検知スイッチを備えるカード用コネクタを提供することを目的とする。
発明者は、ハウジングとハウジングを覆うカバーとを備えるカード用コネクタであって、カード検知スイッチの接触板の動作を抑制する制動手段をカバーに設けることにより、接触板の不用意な動作が防止されることを見出し、これに基づいて、以下のような新たなカード検知スイッチを備えるカード用コネクタを発明するに至った。
(1) 略矩形に形成されたカードが挿抜される開口を形成する凹部を有する板状のハウジングと、この凹部を覆うカバーと、を備えるカード用コネクタであって、前記凹部の開口に対向する対向壁に配置され、接触板と被接触板で構成されるカード検知スイッチを備え、前記接触板は、前記対向壁に固定される基端部と、この基端部から延びて前記カードの先端縁に当接する屈曲片と、を有し、前記被接触板は、前記対向壁に固定される基端部と、前記屈曲片の先端に近接配置される接触部と、を有し、前記カバーは、前記屈曲片の動作を抑制する制動手段を有するカード用コネクタ。
(1)の発明によるカード用コネクタは、板状のハウジングとカバーを備えている。ハウジングは、略矩形に形成されたカードが挿抜される開口を形成する凹部を有している。カバーは、ハウジングの凹部を覆っている。又、(1)の発明によるカード用コネクタは、凹部の開口に対向する対向壁に配置されるカード検知スイッチを備えている。カード検知スイッチは、接触板と被接触板で構成されている。
接触板は、基端部と屈曲片を有している。接触板の基端部は、対向壁に固定される。屈曲片は、基端部から延びて、カードの先端縁に当接する。被接触板は、基端部と接触部を有している。被接触板の基端部は、対向壁に固定される。接触部は、屈曲片の先端に近接配置される。そして、カバーは、屈曲片の動作を抑制する制動手段を有している。
ここで、ハウジングは絶縁性を有している。絶縁性のハウジングとは、非導電性の材料からなるハウジングのことであってよく、合成樹脂を成形して、所望の形状の絶縁性のハウジングを得ることができる。
ハウジングは、対向する一対の側壁と、一対の側壁と直交してカードの先端縁と対向する対向壁を有し、一対の側壁と対向壁で囲われた薄直方体状の空間を「カードが挿抜される凹部」と規定できる。又、薄直方体状の空間をカード保持部とすることもできる。
例えば、このカード用コネクタは、ハウジングに対して進退可能なスライダを備えてよく、一方の側壁はスライダの側壁を利用し、他方の側壁をハウジングに形成してもよい。そして、この凹部がカバーで覆われることにより、対向壁と対向してカードが挿入される長方形の開口が形成される。ここで、対向する一対の側壁の距離は、カードの幅よりも僅かに広く、一対の側壁によりカードの姿勢(傾き)が規制される。
カバーは、金属薄板からなり、展開された金属薄板を成形加工することにより、所望の形状のカバーを得ることができる。カバーは、導電性の金属薄板からなることが好ましく、カバーがハウジングを覆うことによりシールド効果が得られる。
カバーは、両翼が直角に折り曲げ加工されてよく、これらの折り曲げ片に矩形穴を形成し、ハウジングの両側面に突出するランスに係止するようにしてもよい。又、プリント基板にはんだ接合されるリード部をカバーに設けてよく、プリント基板との接合強度を補強でき、カバーをプリント基板のグランドに接地することもできる。ここで、凹部と対向するカバーの面には、後述する制動手段となる板ばねを設けることができる。
凹部の対向壁には、カードが装着位置に在ることを電気的に検知するカード検知スイッチが配置される。カード検知スイッチは、接触板と被接触板で構成されてよく、カードが装着位置に在るときは、カードに押されて接触板が変位して接触板と被接触板とが電気的に接続状態となる。カードを抜去すると、接触板は復帰して接触板と被接触板は電気的に遮断状態となる。このようにカードの有無が検知される。
接触板及び被接触板の各基端部は、対向壁に圧入によりそれぞれ固定することができ、ハウジングと一体にモールディングすることにより、対向壁に固定することもできる。接触板及び被接触板は、展開された金属板を折り曲げ加工して成形してよく、所望の形状を得ることができる。接触板及び被接触板は、導電性の金属板が好ましく、例えば、銅合金などが適用されるが、銅合金に限定されない。
接触板は、ばねの働きが片持ち梁である弾性変形可能な板ばねであってよく、基端部から延びる屈曲片を有している。屈曲片は、L字状に形成されてよく、凹部の開口に向けて突出するように配置される。被接触板は、ばねの働きが片持ち梁である弾性変形可能な板ばねであってよく、基端部から延びて屈曲片の先端に近接配置される接触部を有している。被接触板は、L字状に形成されてよく、カードが挿入される方向と略直交する方向に配置してもよい。
カードを挿入すると、カードの先端縁が屈曲片の頂部に当接する。カードを更に挿入すると、接触板の基端部が固定支持されているので、屈曲片は曲げモーメントが作用して、屈曲片の先端が接触部に向かって変位する。屈曲片の先端は円弧状に湾曲形成されてよく、屈曲片の先端が接触部をセルフクリーニングすべく摺動する。カードの装着状態では、屈曲片の先端が接触部を所定圧力で付勢して、接触板と被接触板は電気的に接続状態となる。
カードを抜去すると、カードの先端縁は屈曲片の頂部から離反する。屈曲片の先端は、接触部から離間し、接触板と被接触板は電気的に遮断状態となる。接触板及び被接触板の各基端部は、リード部を設けてよく、各リード部は、このカード用コネクタが実装されるプリント基板の表面にはんだ接合できる。このカード用コネクタを備える電子機器は、カード検知回路を設けてよく、カード検知スイッチによるカード検知を電気的に確認できる。
(1)の発明によるカード用コネクタは、カード検知スイッチの接触板の動作を抑制する制動手段をカバーに設けることにより、振動や衝撃などによる接触板の不用意な動作が防止される。接触板の先端が被接触板の接触部に不用意に短絡することを防止できるということもできる。
(2) 前記制動手段は、前記カバーから前記凹部の底面の対向壁側に向かって傾斜配置され、基端側が当該カバーに固定され、先端側が屈曲片の移動を抑制するように付勢する板ばねである(1)記載のカード用コネクタ。
(2)の発明によるカード用コネクタは、制動手段となる板ばねの基端部が、カバーに固定されてよく、板ばねの先端側は、カバーから凹部の底面の対向壁側に向かって傾斜配置される。板ばねの先端側は、屈曲片の移動を抑制するように付勢している。
板ばねは、ばねの働きが片持ち梁である弾性変形可能な板片であってよく、カードを挿入すると、カードの先端縁に押されて、板ばねの先端側は、凹部の底面から離反する方向に移動(変形)する。カードが接触板に近接した状態では、板ばねの先端側は、屈曲片から離反しており、接触板は被接触板に接触できる。カードを抜去すると、板ばねの先端側は、凹部の底面に向かう方向に弾性復帰できる。
(2)の発明によるカード用コネクタは、接触板の屈曲片の動作を抑制する制動手段が、カードの挿抜の有無により、機能する板ばねとなっている。
(3) 前記カバーは、前記板ばねを一体成形している(2)記載のカード用コネクタ。
例えば、展開された金属薄板には、板ばねの基端部を除いて、この板ばねの輪郭が形成されるように、予め打ち抜き加工されてよく、次に、板ばねが折り曲げ加工されることにより、カバーは板ばねを一体成形できる。前記打ち抜き加工と前記折り曲げ加工が一括される複合金型を用いてもよい。
(3)の発明によるカード用コネクタは、接触板の屈曲片の動作を抑制する板ばねがカバーに一体成形されるので、カード用コネクタの製造原価を低減することに寄与できる。
本発明によるカード用コネクタは、カード検知スイッチの接触板の動作を抑制する制動手段をカバーに設けることにより、振動や衝撃などによる接触板の不用意な動作が防止される。接触板の先端が被接触板の接触部に不用意に短絡することを防止できるということもできる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、本発明によるカード用コネクタ(以下、コネクタと略称する)の一実施形態を示す斜視分解組立図である。図2は、前記実施形態によるコネクタの斜視分解組立図であり、図1と異なる方向からコネクタを観ている。図3は、前記実施形態によるコネクタの平面図であり、カバーを取り外した状態図である。
図4は、前記実施形態によるコネクタに備わるスライダの斜視外観図であり、スライダを裏面から観ている。図5は、前記実施形態によるコネクタに備わるカバーの斜視外観図であり、カバーを裏面から観ている。図6は、前記実施形態によるコネクタの斜視外観図であり、カードが装着された状態図である。図7は、前記実施形態によるコネクタに備わるスライダの側面図である。
図8は、前記実施形態によるコネクタの要部を拡大した斜視外観図であり、カバーの一部を破断している。図9は、前記実施形態によるコネクタの要部を拡大した斜視外観図であり、スライダを断面で示している。図10は、前記実施形態によるコネクタの要部平面図であり、スライダの一連の状態変化を示している。
図11は、前記実施形態によるコネクタの縦平面図であり、カードが挿入された状態図である。図12は、前記実施形態によるコネクタの縦平面図であり、図11より更にカードが挿入された状態図である。図13は、前記実施形態によるコネクタの縦平面図であり、カードが装着された状態図である。
最初に、本発明によるコネクタの構成を説明する。図1又は図2において、コネクタ10は、板状のハウジング2とカバー3を備えている。ハウジング2は、カード1が挿抜される開口22を形成する凹部21を有している。カバー3は、ハウジング2の凹部21を覆っている。ハウジング2は、絶縁性の合成樹脂材で矩形状に成形されている。カバー3は、金属板で形成され、両翼がL字状に折り曲げられている。
又、図1から図3において、コネクタ10は、スライダ4、板ばね5、圧縮コイルばね6を備えている。スライダ4は、カード1の挿抜方向と平行する方向に進退するように、凹部21の片翼に配置されている。又、スライダ4は、ハート型のカム溝42を表面に形成している。板ばね5は、基端側がスライダ4に固定され、先端側が凹部21の開口22に向かって突出している。圧縮コイルばね6は、ハウジング2に保持され、スライダ4をカード1が排出される方向に力を付勢している。
更に、図1又は図2において、スライダ4は、凹部21の片翼側から凹部21に突出し、カード1の側面途上に形成された斜辺1aに当接する係合片41を有している。板ばね5は、カード1の斜辺1aに隣接される略方形の凹部1bに表面側から出入りし、凹部1bに弾性をもって係止する半円弧爪51を先端部に有している。
図1又は図2において、コネクタ10は、ハウジング2にカバー3が取り付けられることにより、カード1が挿入される開口22を形成し、薄直方体形状のカード保持部が形成される(図6参照)。そして、ハウジング2の凹部21に8本のコンタクト7が並設配置されている。複数のコンタクト7は、カード1の表面に形成された複数の接続端子(図示せず)と一体一に電気的及び機械的に接触する。
図3において、コンタクト7は、ばねの働きが片持ち梁であるカンチレバーコンタクトであってよく、弾性アームと固定アームで構成される。弾性アームは、凹部21の底面から突出して、カード1に形成された接続端子(図示せず)に接触する接点71が設けられる(図1参照)。固定アームは、凹部21に保持されている。又、リード部72が固定アームの端部に形成され、リード部72をプリント基板1pにはんだ接合することにより、コネクタ10を表面実装用コネクタとすることができる(図2参照)。
図3において、ハウジング2は、対向する一対の側壁21a・21bと、一対の側壁21a・21bと直交してカード1の先端縁と対向する対向壁21cを有している。一方の側壁21aは、実質的にスライダの側壁41aを利用している。一対の側壁41a・21bと対向壁21cで囲われた薄直方体状の空間を凹部21とすることができる。そして、凹部21がカバー3で覆われることにより、対向壁21cと対向してカード1が挿入される長方形の開口22が形成される。対向する一対の側壁41a・21bの距離は、カード1の幅よりも僅かに広く、一対の側壁41a・21bによりカード1の姿勢が規制され、カード1の接続端子とコンタクト7とが正しく位置合わせできる。
図1又は図2において、カバー3は、両翼が直角に折り曲げ加工されている。これらの折り曲げ片には複数の矩形穴3aが形成されている。複数の矩形穴3aがハウジング2の両側面に突出するランス2rに係止することにより、カバー3が組み込まれる(図6参照)。又、カバー3には、プリント基板1pにはんだ接合されるリード部3rが設けられている(図2参照)。凹部21と対向するカバー3の面30には、後述する、板ばね31及び板ばね32が設けられている。
図1から図3において、凹部21の一方の片翼には、スライダ4が配置されている。凹部21の対向壁21cには、カード1が装着位置に在ることを電気的に検知するカード検知スイッチ8が配置されている。カード検知スイッチ8は、接触板81と被接触板82で構成されている。カード1が装着位置に在るときは、カード1に押されて接触板81が変位して、接触板81と被接触板82とが電気的に接続状態となる。カード1を抜去すると、接触板81は復帰して、接触板81と被接触板82とは電気的に遮断状態となる。このようにカードの有無が検知される。
図3において、接触板81は、対向壁21cに固定される基端部81aと、基端部81aから延びてカード1の先端縁に当接する屈曲片81bを有している。被接触板82は、対向壁21cに固定される基端部82aと、屈曲片81bの先端に近接配置される接触部82bを有している。そして、カバー3は、屈曲片81bの動作を抑制する制動手段となる板ばね31を有している(図1及び図2参照)。
図1から図3において、接触板81及び被接触板82の各基端部81a・82aは、ハウジング2と一体にモールディングすることにより、対向壁21cに固定されている。接触板81及び被接触板82は、展開された導電性の金属板が折り曲げ加工して成形されている。
図3において、接触板81は、ばねの働きが片持ち梁である弾性変形可能な板ばねであって、基端部81aから延びる屈曲片81bを有している。屈曲片81bは、L字状に形成されており、凹部21の開口22に向けて突出するように配置されている。被接触板82は、ばねの働きが片持ち梁である弾性変形可能な板ばねであってよく、基端部82aから延びて屈曲片81bの先端に近接配置される接触部82bを有している。被接触板82は、L字状に形成されてよく、カード1が挿入される方向と略直交する方向に配置されている。
図3において、接触板81及び被接触板82の各基端部81a・82aは、リード部81r・82rを設けている。各リード部81r・82rは、コネクタ10が実装されるプリント基板1pの表面にはんだ接合できる(図1参照)。
図1又は図2において、ハウジング2の片翼には、スライダ4を移動可能に案内する溝23が設けられている。スライダ4は、溝23に規制されてカード1の挿抜方向と平行する方向に進退できる。スライダ4は、進退する直線運動のみが許容される。
図4に示されるように、スライダ4には、溝23と平行に突出する第1円柱突起4aが形成されている(図1又は図2参照)。一方、ハウジング2には、第1円柱突起4aに対向し、溝23と平行に突出する第2円柱突起2aが形成されている(図1又は図2参照)。図3に示されるように、圧縮コイルばね6の両コイル端部を第1及び第2円柱突起4a・2a間に装架することにより、スライダ4をカード1が排出される方向に力を付勢することができる(図1又は図2参照)。カード1が挿入されない状態では、スライダ4は圧縮コイルばね6に付勢されて、凹部21の開口22側に停止している(図3参照)。
図1又は図2に示されるように、ハウジング2には、溝23と、溝23に連通する通路24を有している。溝23は、スライダ4を移動可能に案内する。通路24は、板ばね5の先端縁が近接して移動する(図8及び図9参照)。そして、通路24の底面は、凹部21の開口側から奥側に向かう途上まで開口される矩形の開口25を有し、この途上から終端に至るまでは封鎖されている。
図1又は図2に示されるように、溝23は、略長方形に開口されて、ハウジング2の平面の一部が陥没するように形成されている。溝23にスライダ4が進退可能に収納されている(図3参照)。ハウジング2の凹部21の底面が段差となって、溝23の一方の側面が形成されている。溝23の一方の側面に沿って、係合片41が移動する。通路24は、凹部21の一部を含み、凹部21の底面から陥没した方形の通路24が形成される。通路24は、溝23と平行に形成されており、一端は凹部21の開口22に連通し、他端は溝23に連通している。
図5において、接触板81の屈曲片81bの動作を抑制する制動手段となる板ばね31が、カバー3に設けられている(図11参照)。板ばね31の基端部は、カバー3に固定されている。板ばね31の先端側は、カバー3から凹部21の底面の対向壁21c側に向かって傾斜配置されている。板ばね31の先端側は、屈曲片81bの移動を抑制するように付勢している(図11参照)。
図5において、板ばね32の基端部は、カバー3に固定されている。板ばね32の先端部32aは、僅かに突出しており、スライダ4の表面に穿設されたハート型のカム溝42に連結する(図1又は図2参照)。板ばね32の先端部32aは、ハート型のカム溝42に従動できる。板ばね32は、ばねの働きが片持ち梁であってよく、板ばね32の先端部32aがハート型のカム溝42に従動することにより、曲げモーメントが作用して弾性変形する。
図5において、カバー3は、二つの板ばね31・32を一体成形している。例えば、カバー3は、展開された金属薄板が成形される。この展開された金属薄板は、板ばね31及び板ばね32の基端部を除いて、板ばね31及び板ばね32の輪郭が形成されるように、予め打ち抜き加工される。次に、板ばね31及び板ばね32が折り曲げ加工されることにより、カバー3は、板ばね31及び板ばね32を一体成形できる。この打ち抜き加工と折り曲げ加工とが一括される複合金型を用いて、カバー3を成形してもよい。
図1又は図2において、スライダ4と板ばね32とは、カムと従動節が相対変位するカム装置を構成している。カム溝42は、ハート型の軌跡を描く平面曲線となっており(図3参照)、カム溝42の底面は平坦に形成されている。カバー3に設けられた板ばね32の先端部32aは、ハート型のカム溝42の軌跡に従動して、揺動するように弾性変形する。(図5参照)。ここで、スライダ4と板ばね32とで構成されるカム装置は、スライダ4の停止位置を規定できる。
図3において、ハート型のカム溝42は、始点A1からの行き行程の軌跡と、始点A1に戻る帰り行程の軌跡と、を描いている。ハート型のカム溝42の軌跡は、板ばね32の先端部32aが部分的に逆行することはあっても、全行程において板ばね32の先端部32aが逆行しない不可逆の連続軌跡を描いている。そして、ハート型のカム溝42は、行き行程の軌跡と帰り行程の軌跡の分岐点に、V字状に陥没するV字溝A2が形成されている。
図2又は図7に示されるように、板ばね5は、基端側がスライダ4に圧入されて固定されている。そして、板ばね5の先端側が凹部21の開口22に向かって突出するように配置されている(図3参照)。板ばね5とスライダ4とは、一体となって進退する。板ばね5は、ばねの働きが片持ち梁であってよく、板ばね5の先端部に形成された半円弧爪51に荷重が作用することにより、弾性変形する。
図1又は図2に示されるように、カード1は、略矩形に形成されており、接続端子(図示せず)が配置される先端側は、基端側より幅が狭くなっている。カード1の先端側は、平行する両側面の内、一方の側面が鈍角に開角された斜辺1aを形成し、基端側に平行する両側面の内の一方の側面に連続している。カード1の先端側は、一方の隅部が片刃状に切り欠かれた形状となっている。又、略方形の凹部1bがカード1の斜辺1aに隣接されている。
次に、本発明によるコネクタの動作及び作用を説明する。図1又は図2に示された状態から、カード1を凹部21に挿入すると、カード1の斜辺1aが半円弧爪51に当接する(図8参照)。更に、カード1を挿入すると、半円弧爪51は斜辺1aとスライドしつつ、押し下げられる。そして、斜辺1aが係合片41の先端縁に当接した状態では、半円弧爪51はカード1の表面をスライドして、カード1の凹部1bに突出する(図8参照)。なお、係合片41の先端縁は、カード1の斜辺1aと同じ勾配をもつ斜面が形成されている。続いて、カード1を押すと、スライダ4は凹部21の奥方向に移動する(図3参照)。
図6において、カード1を押し切って、若干戻った状態で、板ばね32の先端部32aがV字溝A2に係止して、カード1の装着位置で、スライダ4がハウジング2にロックされる(図10(D)参照)。図10(D)に示されるカード1の装着位置では、板ばね5の先端部にある半円弧爪51がカード1の凹部1bに弾性をもって係止しているので、カード1の装着状態を確実に維持できる(図9参照)。
図9に示されるカード1の装着状態から、カード1を一旦押すと、板ばね32の先端部32aはV字溝A2から解放されて、帰り行程に移動する(図10(E)参照)。そして、圧縮コイルばね6に付勢されて、スライダ4は、カード1を凹部21の開口22側に移動させる。板ばね32の先端部32aがハート型のカム溝42の始点A1に相対的に戻った時点で、スライダ4が停止する(図3参照)。ここで、カード1には、慣性力が作用するが、半円弧爪51がカード1の凹部1bに弾性をもって係止しているので、カード1の不用意な飛び出しを確実に防止できる。そして、カード1を比較的強い力で引く抜くことによりカード1をコネクタ10から離脱できる。
次に、ハート状のカム溝42を有するスライダ4と、板ばね32の先端部32aとの相対運動を図10により説明する。
図10(A)は、カード1がコネクタ10に装着される前の状態図であり、板ばね32の先端部32aは、ハート型のカム溝42の始点A1に位置している。図10(B)は、カード1がコネクタ10に挿入されて、スライダ4が移動途上の状態図であり、板ばね32の先端部32aは、ハート型のカム溝42の一方の斜面に当接している。
図10(C)は、カード1を更に挿入した状態図であり、板ばね32の先端部32aは、ハート型のカム溝42の一方の斜面に沿って変位している。図10(C)に示された状態図では、板ばね32は最大に撓んでいる。図10(D)は、カード1を押し切って、若干戻った状態図であり、板ばね32は弾性復帰して、板ばね32の先端部32aがV字溝A2に係止できる。すなわち、カード1の装着状態をロック(維持)できる。なお、このロック状態は、圧縮コイルばね6が援助すべく作用している(図3参照)。
図10(E)は、カード1の装着状態から、カード1を一旦押すことにより、板ばね32の先端部32aがV字溝A2から解放された状態図である。図10(D)の状態図では、板ばね32の先端部32aは、ハート型のカム溝42の帰り行程に弾性復帰する余力を残している。板ばね32の先端部32aがV字溝A2から解放されることにより、板ばね32の先端部32aは、ハート型のカム溝42の帰り行程に移動する。なお、図10(E)の状態では、板ばね32は弾性変形していない。
図10(F)は、圧縮コイルばね6に付勢されて、スライダ4が復帰途上の状態図である。板ばね32の先端部32aは、ハート型のカム溝42の他方の斜面に沿って変位している。板ばね32は、ハート型のカム溝42の他方の斜面に沿って弾性変形している。図10(G)は、板ばね32の先端部32aがハート型のカム溝42に沿って、始点A1に相対的に戻った状態図である。図10(G)の状態では、スライダ4は圧縮コイルばね6に付勢されて、停止している。板ばね32は弾性復帰して、図10(A)の状態と同じの初期の状態に戻っている。
このように、スライダ4と板ばね32とは、カムと従動節が相対変位するカム装置を構成している。又、ハート型のカム溝42の軌跡は、全行程において板ばね32の先端部32aが逆行しない不可逆の連続軌跡を描いている。
本発明によるカード用コネクタは、スライダに半円弧爪を有する板ばね片を設け、この半円弧爪がカードに形成された方形の凹部に嵌合することにより、カードの不用意な飛び出しをより確実に防止でき、かつ、カードの装着状態を確実に維持できる。カードの制動(ブレーキ)手段として、金属体の板ばねを用いているので、耐摩耗性に優れている。
又、図9に示されるように、通路24の底面は、凹部21の開口22側から奥側に向かう途上まで開口され、この途上から終端に至るまでは封鎖されている。図9において、通路24の底面が開口されることにより、半円弧爪51の先端縁が開口25に向けて撓みことができる。一方、通路24の底面が封鎖されることにより、半円弧爪51の先端縁が通路24の底面に当接して、撓み困難である。
本発明によるコネクタは、このように、板ばねの先端縁が近接して移動する通路が構成されているので、カードの装着状態では、半円弧爪が容易に撓むことなく、カードを確実に保持する。一方、カードを排出するときは、前述のとおり、カードの飛び出しをより確実に防止でき、カードの装着状態と比較して弱い力で、カードを引き抜くことができる。
又、本発明によるカード用コネクタは、ハート型のカム溝に連結する板ばねがカバーに一体成形されるので、カード用コネクタの製造原価を低減することに寄与できる。
実施の形態において、本発明によるコネクタは、microSDカードが挿抜されるカード用コネクタを開示したが、microSDカードに限定されることなく、斜辺と凹部を有するカード物にも応用できる。又、本発明によるコネクタは、プリント基板の表面にはんだ接合される表面実装用コネクタであってよく、スライダの表面にハート型のカム溝が形成されているので、実装高さを低く(低背化)できる。更に、本発明によるコネクタは、構成品を少なくしており、製造原価の低減に寄与できる。
本発明によるコネクタ10は、図11に示されるように、板ばね31の先端側が接触板81の屈曲片81bを付勢しているので、接触板81の動作が抑制される。振動や衝撃などによる接触板81の不用意な動作が防止される(図3及び図6参照)。接触板81の先端が被接触板82の接触部82bに不用意に短絡することを防止できる(図3参照)。
図3において、カード1を凹部21に挿入すると、カード1の先端縁が屈曲片81bの頂部に当接する(図1、図2、及び図13参照)。カード1を更に挿入すると、接触板81の基端部81aが固定支持されているので、屈曲片81bは曲げモーメントが作用して、屈曲片81bの先端が接触部に向かって変位する。屈曲片81bの先端は円弧状に湾曲形成されており、屈曲片81bの先端が接触部82bをセルフクリーニングすべく摺動する。カード1の装着状態では、屈曲片81bの先端が接触部82bを所定圧力で付勢して、接触板81と被接触板82は電気的に接続状態となる。
図3において、カード1を抜去すると、カード1の先端縁は屈曲片81bの頂部から離反する。屈曲片81bの先端は、接触部82bから離間し、接触板81と被接触板82は電気的に遮断状態となる。
図12において、カード1を凹部21挿入すると、カード1の先端縁に押されて、板ばね31の先端側は、凹部21の底面から離反する方向に変形する。図13において、カード1が接触板81に近接した状態では、板ばね31の先端側は、屈曲片81bから離反しており、接触板81は被接触板82に接触できる(図3参照)。カード1を抜去すると、板ばね31の先端側は、凹部21の底面に向かう方向に弾性復帰できる(図11参照)。
このように、本発明によるカード用コネクタは、接触板の屈曲片の動作を抑制する制動手段が、カードの挿抜の有無により、機能する板ばねとなっている。
本発明によるカード用コネクタは、カード検知スイッチの接触板の動作を抑制する制動手段をカバーに設けることにより、振動や衝撃などによる接触板の不用意な動作が防止される。接触板の先端が被接触板の接触部に不用意に短絡することを防止できる。
本発明によるカード用コネクタの一実施形態を示す斜視分解組立図である。 前記実施形態によるカード用コネクタの斜視分解組立図であり、図1と異なる方向からコネクタを観ている。 前記実施形態によるカード用コネクタの平面図であり、カバーを取り外した状態図である。 前記実施形態によるカード用コネクタに備わるスライダの斜視外観図であり、スライダを裏面から観ている。 前記実施形態によるカード用コネクタに備わるカバーの斜視外観図であり、カバーを裏面から観ている。 前記実施形態によるカード用コネクタの斜視外観図であり、カードが装着された状態図である。 前記実施形態によるカード用コネクタのスライダの側面図である。 前記実施形態によるカード用コネクタの要部を拡大した斜視外観図であり、カバーの一部を破断している。 前記実施形態によるカード用コネクタの要部を拡大した斜視外観図であり、スライダを断面で示している。 前記実施形態によるカード用コネクタの要部平面図であり、スライダの一連の状態変化を示している。 前記実施形態によるカード用コネクタの縦平面図であり、カードが挿入された状態図である。 前記実施形態によるカード用コネクタの縦平面図であり、図11より更にカードが挿入された状態図である。 前記実施形態によるカード用コネクタの縦平面図であり、カードが装着された状態図である。
符号の説明
1 カード
2 ハウジング
3 カバー
10 コネクタ(カード用コネクタ)
21 凹部
21c 対向壁
22 開口
31 板ばね(制動手段)
81 接触板
81a 基端部(接触板の基端部)
81b 屈曲片
82 被接触板
82a 基端部(被接触板の基端部)
82b 接触部

Claims (3)

  1. 略矩形に形成されたカードが挿抜される開口を有する凹部を形成する板状のハウジングと、
    この凹部を覆うカバーであって、前記凹部の底面に対向する広い面とこの広い面の両翼が屈曲されて前記ハウジングの両側面を覆う一対の折り曲げ片を有するカバーと、
    前記凹部の開口に対向する対向壁に配置され、接触板と被接触板で構成されるカード検知スイッチと、を備え、
    前記接触板は、
    前記対向壁に固定される基端部と、
    この基端部から前記凹部の開口側に延びて前記カードの先端縁に当接可能な屈曲片と、を有し、
    前記被接触板は、
    前記対向壁に固定される基端部と、
    前記カードを前記凹部に挿入しない状態では、前記屈曲片の先端に近接配置される接触部と、を有し、
    前記カバーは、基端部が当該カバーの広い面に固定され、先端部が前記凹部の底面の対向壁側に向かって傾斜配置される板ばねを有し、
    前記カードを前記凹部に挿入しない状態では、前記板ばねは、その先端側が前記屈曲片の移動を抑制するように当該屈曲片に力を付勢しているカード用コネクタ。
  2. 前記カードを前記凹部に挿入すると、前記カードの先端縁に押されて、前記板ばねの先端側は、前記凹部の底面から離反する方向に変形すると共に、
    前記屈曲片の先端は、前記被接触板の接触部に接触する請求項1記載のカード用コネクタ。
  3. 前記カバーは、前記板ばねを一体成形している請求項1又は2記載のカード用コネクタ。
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