JP4936581B2 - 光モジュールの接続構造体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に光通信機器等に使用される光モジュールの接続構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の光モジュールは、モジュール本体にピグテールコードが設けられ、外部の光ファイバコードとコネクタにより接続するピグテール型と、直接モジュール本体のアダプタに外部の光ファイバコードを接続するレセプタクル型の2種類に大別することができる。
【0003】
ピグテール型の光モジュールでは、被覆部を有する光ファイバコードがモジュール内に存在し、熱に弱い被覆部が劣化してしまう懸念があるために、電気回路基板上への実装時にリフロー半田付けによる一括搭載が困難である。このため、例えば、電気回路基板上へ熱の影響をあまり受けない部品をリフロー半田付けなどにより一括搭載された後、電気回路基板上で手作業によって光モジュールを組み立てるようにしていたので、その組立作業は光モジュールが多数必要な場合には、非常に煩雑なものとなっていた。
【0004】
また、レセプタクル型の光モジュールでは、光モジュールに接続される外部光ファイバコードを発光素子に近接させることが困難であるので、レンズなどの光部品が必要となり、小型化が困難となるといった問題がある。
【0005】
これらの不具合を解決するために、図8に示すような光モジュールの接続構造が知られている。ここで、光モジュールJ1は、パッケージ61内に収容された基板62上に、光素子(半導体レーザダイオード)63とこれに一端部を光結合させる短尺光ファイバ64とが配設され、さらに短尺光ファイバ64の他端部に装着された不図示のフェルールを収容したスリーブ65をパッケージ61の一端部に配設して成るものである。この光モジュールJ1では、そのスリーブ65に、光ファイバコードK1の端部に設けられたフェルール67を挿入することにより、光モジュールJ1側と光ファイバコードK1側との光結合が実現される(例えば、特許第2654538号公報を参照)。
【0006】
上記光モジュールJ1の接続構造によれば、光モジュールJ1と光ファイバコードK1とは互いに分離可能に構成されているので、これらを電気回路基板上へ実装する際には、まず、光ファイバコードK1を取り外した状態で回路基板をリフロー等に通し、その後、光ファイバコードK1を回路基板へ実装すれば、熱に弱い光ファイバコードK1をリフロー炉にさらすことなく回路基板上へ実装することが可能となる。
【0007】
一方、パーソナルコンピュータのPCカードスロットの低背化を図るために、図9に示すようなカード型の光データリンクJ2が提案されている(例えば、特開平7−225327号公報を参照)。これは、PCカードの一部に光モジュールが搭載されたものであり、光データリンクJ2のコネクタ部71と光ファイバが収容されたプラグK2のコネクタ部72とを接続するものである。このように構成することにより、接続構造全体の低背化を実現しようとしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような光モジュールJ1においては、短尺ファイバを内包するフェルールやスリーブによる光コネクタ構造とし、高精度で且つ強度を確保するために、フェルールやスリーブを小さくすることに制限があり、例えば、一般的に使用されるフェルール径の1.25mm程度に制限されているのが現状である。
【0009】
また、フェルールが小型化された場合でも、細い径のフェルール同士を突き合わせる必要がある。その際、互いの端面を傷つけることなく細径のフェルールを微小領域に差し込む必要があり、専用の治具を使用するなど、光ファイバコードの締結作業がきわめて困難となる。
【0010】
また、光結合を十分に保つためにフェルールを9.8N程度の力で押し当てるが、そのためのバネ構造が必要となり、着脱の際にボード上スペースが余分に必要とされる。特に、フィジカルコンタクトと称される接続をするために、5mm程度の弦巻バネを配置し押圧力を得ていたが、バネの配置のためにファイバ軸方向に10〜20mm程度のスペースが不可欠となり小型化を妨げていた。
【0011】
さらに、リフロー半田付け時に光ファイバの端部にゴミ等が付着することが懸念されるため、保護カバーなど余分な部材を必要とし、これによる取扱いも面倒で不要なコストも発生する。
【0012】
また、図9に示した接続構造においても、低背化がコネクタ部の厚さで制限されており、光データリンクモジュールの低背化を阻んでいる。
【0013】
また、PCカードはノート型PC(Personal Computer)本体内部に収容されるが、その際、発熱量の大きな半導体レーザ素子などがPCカード本体に形成されるため、ノート型PC本体内部で発熱が生じることになる。さらに、ノート型PC本体で他の電気モジュールにより大量に発生した熱が、熱変動に弱い半導体レーザ等の光素子へ悪影響を及ぼすことが懸念される。
【0014】
本発明は、上述の従来技術における問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、光モジュール構造を改善し、電気回路基板上への実装を確実且つ簡便に行うことが可能で信頼性にも優れた光モジュールの接続構造体を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の光モジュールの接続構造体は、基体と、前記基体の一端部の上面に引き出されている層状の接続端子と、前記基体の上面に形成され、前記接続端子に電気的に接続されている光素子と、前記基体の上面に形成され、前記光素子に光結合されている光導波体と、を配設している光モジュール、および、電気回路基板に配設されているソケット、を含み、前記接続端子の形成されている前記一端部における前記基体のエッジに斜面が形成されており、前記ソケットは、開口部に延出している板バネ形状の第2の接続端子を有し、前記ソケットの前記開口部に前記基体の前記一端部が挿入されて、前記第2の接続端子が前記接続端子に付勢して接触している。
【0017】
また、前記基体は、第1の基体と、該第1の基体に設けられている第2の基体とを含み
、前記第1の基体は、一端部に前記接続端子を備え、前記第2の基体は、前記接続端子に接続されている電極パッドと、該電極パッドに接続されている光素子と、該光素子に一端部が光結合している。
【0019】
また、前記光モジュールの前記一端部は、前記ソケットと、前記電気回路基板との間に挟まれている。また、前記ソケットが前記基体より熱伝導性の高い材料で形成されている。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わる光モジュールの接続構造体の実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
【0021】
図1(a),(b)にカード型の光モジュールM1及びそれを接続するソケットS1を示す。なお、図1(a)における光モジュールM1は、内部の様子を明らかにするために、上面に設けた蓋体を省略して図示しており、また、図1(b)は光モジュールM1及びコネクタ部をなすソケットS1の一部破断図を示している。また、ソケットS1は不図示の光素子の駆動回路を備えた電気回路基板上に実装されているものとする。
【0022】
光モジュールM1は、セラミックス等で構成された扁平状の基体であるパッケージ1の一端部1aに、銅線等から成る接続端子2が設けられ、この接続端子2に接続された光素子(半導体レーザ等の発光素子3、及びこの発光素子3のモニター用でフォトダイオード等の受光素子4)と、発光素子3に一端部を光結合させる光ファイバ5等の光導波体などを配設して成るものである。また、光ファイバ5の他端部には樹脂で光ファイバ5を覆った光ファイバコード10が接続され、少なくとも光ファイバ5の一端部をパッケージ1に配設したものである。
【0023】
ここで、基板6の主面上には、光ファイバ5を搭載するためのV溝が基板6の異方性エッチングにより高精度に形成されており、このV溝に対して発光素子3が正確に位置決めされて設けられており、また、光ファイバ5が移動しないように、その上方に押さえ板7が配設されている。これにより、発光素子3と光ファイバ5の高精度な光結合が得られる。また、基板6の主面上には、発光素子3及び受光素子4から引き出された電極パッド8が形成されている。
【0024】
このように構成された基板6はパッケージ1の内部に設けられ、基板6に形成され光素子の裏面側及び表面側に接続された電極パッド8と接続端子2とが、ボンディングワイヤ9により接続されている。
【0025】
一方、電気回路基板上に表面実装の際に使用する実装用端子11を有するソケットS1は、実装用端子11に接続されステンレスやリン青銅などの金属等で板バネ形状に形成された接続端子12を前面側が開放された開口部13に延出させている。そして、ソケットS1の開口部13に光モジュールM1の肉薄に形成されている一端部1aを挿入することにより、光モジュールM1の接続端子2とソケットS1の接続端子12とが接続される。これにより、光モジュールM1の光素子(光半導体素子)を駆動させることが可能となる。
【0026】
次に、上記ソケットS1及び光モジュールM1の電気回路基板上への実装方法について説明する。
【0027】
まず、ソケットS1は実装用端子11を用い、リフロー半田付け等によって電気回路基板上に接続される。ここで、ソケットS1はリフロー炉において電気回路基板上に固定するために通常はSnPb半田を用いるので、200℃〜300℃の高温にさらされることになる。ところが、光モジュールM1に接続された光ファイバコード10の光ファイバ周囲の被覆部分は、100℃を超える温度で劣化してしまうため、光モジュールM1をソケットS1に接続させた状態でリフロー炉を通過させることはできない。そこで、本発明においては光モジュールM1をソケットS1から外しておき、ソケットS1のみを電気回路基板上に実装するようにしている。これにより、光ファイバコード10が高温にさらされることはない。
【0028】
そして、ソケットS1がリフロー炉を通過して電気回路基板上へ実装された後に、このソケットS1に光モジュールM1の一端部を差し込むことで、電気回路基板上に光モジュールM1を実装することができる。ここで、光モジュールM1をソケットS1に挿入した状態では、光モジュールM1はソケットS1と電気回路基板との間に挟まれ、光モジュールM1のパッケージ1の下面1bは電気回路基板に当接されることになり、光モジュールM1は堅固に固定される。
【0029】
以上により、光モジュールM1の接続構造体によれば、薄型の光モジュールを電気回路基板上にリフロー実装する際に、熱に弱い光ファイバコードを高温にさらさなくともよいようになる。
【0030】
また、従来、光ファイバコードの着脱に光コネクタを使用していたために、フェルール及びスリーブ等の構造部材を使用し小型化が困難であったのに対し、本実施形態では電気的接続によるため省スペース化がしやすく、光モジュール自体の小型化が可能となる。
【0031】
また、光モジュールM1とソケットS1との間での押し付けは、電気的接触を得るにあたっては不要であり、弦巻バネなどスペースを多く必要とする部材も不要となるので、小型化が容易となる。また、着脱の際には、従来の光コネクタのように端面の保護を考慮する必要がなく、操作性も良好である。また、小さなゴミの付着によって著しく性能が劣化する光コネクタを使用する場合には、リフロー炉を通す際にその端面へのゴミの付着を防止するためにカバーの取り付け等が必要であるが、本発明の電気的接触による接続構造体では全く不要となる。
【0032】
さらに、ソケットS1は前面が開放状にされた開口部13を有し、この開口部13は電気回路基板に実装する側を切り欠いているので、ソケットS1の作製が容易であるうえに、放熱性が良好となる。
【0033】
ソケットS1内部に光素子(発光素子3及び受光素子4)を駆動するための駆動回路を含ませるようにしてもよい。一般に、駆動回路を含む光モジュールにおいて使用する駆動素子は発熱が特に大きい。先に述べたとおり光素子は熱変動の影響を受けやすいため、本実施形態のように光素子と駆動素子を分離することにより、光素子と駆動素子を同一封止筐体内に同梱するものに比べ、光モジュールの動作安定性を容易に確保することが可能となる。
【0034】
特に、光モジュールM1側よりソケットS1側を熱伝導率の高い材料で構成する、すなわち、ソケットS1本体(接続端子12を支持する部分)を光モジュールM1の基体(パッケージ1)より熱伝導性に優れた材料で形成することによって、駆動素子で発生する熱の遮断を容易に行うことができる。例えば、光モジュールM1の基体をセラミックス(アルミナ等)や樹脂等で構成(熱伝導率:50W/mK以下)し、ソケットS1本体をこれら材料より熱伝導率の高い金属(Cu−Wやステンレス等)やセラミックス(窒化アルミニウム等)で構成(熱伝導率:100〜400W/mK程度)することにより、ソケットS1内部の駆動素子で発生した熱は光モジュールM1へ伝わる前に、ソケットS1本体を伝わってソケットS1が搭載される電気回路基板上へ効率よく放熱させることができ、光モジュールM1内部の光素子への熱流入を抑えることが可能となる。
【0035】
また、一般の光モジュールの構成要素である光素子(特に、光半導体素子)及びその駆動素子は、これらの性能(特に、動作速度(周波数など))は重要なパラメータであるが、この2要素が最適にマッチングしていない場合が考えられる。例えば、光素子は10GBPSの性能を有するのに対して、駆動素子の性能がこれより低い2.5GBPSである場合がある。この場合、光モジュールは2.5GBPSの性能を示すものしか構築することができない。しかし、本実施形態によれば、この2要素がそれぞれ分離した状態で構成するため、いったん採用した光モジュールM1、またはソケットS1のいずれかを交換することが可能となる。そのため、先の例において、10GBPSの高い性能を示す駆動素子を用いたソケットが手に入った時点で、ソケットのみを交換することが可能であり、光モジュール全体の性能を10GBPSまで引き上げることが可能となる。つまり、必要な部分のみの性能を適宜に向上させることにより、システム全体の性能を引き上げることが容易に実現できる。
【0036】
また、伝送容量(周波数)の高い光モジュールでは、外部の雑音が光素子の駆動に悪影響を与え、光モジュールの性能を劣化させることが考えられる。例えば、電気信号を光に変換する発光素子に直接電波が入ることで、元々無かったはずの信号が伝送され誤作動の原因となる。ここで、電波の発生要因としては最も考えられるものとして、光素子の直近で動作している駆動素子があげられる。本実施形態においては光素子と駆動素子を別体とするため、光素子と駆動素子を別々にシールドすることが可能となり光素子に与える駆動素子からの雑音電波を除外することが容易となり、光モジュールの性能を向上させることが可能となる。
【0037】
次に、本実施形態の光モジュールの応用例について説明する。なお、以下の図において、図1と同様な部材については一部説明を省略し符号を付さないものとする。
【0038】
図2において、図1で説明したような構成の光モジュール本体15は、これを保持,係止するためのホルダ16に、図示の矢印の方向へ挿入され、光モジュール15は押さえ部材17によって外れないように保持される。ここで、光モジュール15の接続端子(コネクタ電極)18は、ホルダ16の接続側へ露出されている。このように、光ファイバコード19の端部に光モジュール本体15が係止のための押さえ部材17などに内包され、接続端子18がホルダ16を介して外部装置と電気的に接続可能に形成されたものを電光コネクタと称することにする。
【0039】
本実施形態の光モジュール本体15は、単結晶シリコン基板などを用い薄型に形成することが可能である。例えば、シリコン基板は1mm足らずでよく、パッケージも含めて光モジュール全体の厚みを約2〜3mm程度にすることが可能である。また、ホルダ16は樹脂等により肉厚0.5mm程度とすることが可能であるため、電光コネクタの厚みは5mm程度以下にすることができる。
【0040】
これにより、この電光コネクタをデータリンク用のPCカード20に接続することができる。例えば図3に示すように、データリンク用のPCカード20の接続用開口部21の近傍にソケット(図示しない)が配置されている。図2で説明した電光コネクタ22のコネクタ用の電極は、PCカード20のソケットに挿入され電気的接続が実現されるとともに、電光コネクタ22に形成した係止構造23によりPCカード20の開口部21において係止され保持される。
【0041】
PCカード20は規格によりTYPE IIと称されるものでは5mmの厚みが採用されている。従来の光コネクタを使用する場合には、フェルールなどの構造部品により厚みを薄くすることが不可能であり、図9に示した従来例ではPCカード側の一部を省略するなどの対策によっても5mmが限界であった。しかしながら、光コネクタ接続は十分な係止力が無い場合、非常に不安定な接続となり、図9に示した従来例では係止の一部が省略された形になっているために十分な光接続を確実に得るのは難しい。本実施形態の電光コネクタ22を使用することにより、5mm以下という厚みは十分なマージンを持って設計することが可能となるため、光ファイバを用いたデータ通信用のPCカード用コネクタとして必要十分な機能を提供することができる。
【0042】
また、PCカード20はPCカード接続によってノート型PC本体内部に収容される。図9に示される従来例では発熱量の大きな発光素子などがPCカード本体に配設されるため、ノート型PC本体内部で発熱を生じることになる。また、ノート型PC本体で他の電気モジュールによって大量に発生した熱が熱変動に弱い光素子へ影響することが懸念される。
【0043】
一方、本発明の電光コネクタ22は、光ファイバとともにノート型PC本体外部に配されるため、発生した熱は外部へ発散され、また、ノート型PC本体からの熱に影響されることが少なくなるメリットがある。また、PCカードにソケットを実装する際に電気回路基板と同様にリフロー半田付け等の一括搭載が可能であるため、PCカード自体の量産性をも向上することとなる。
【0044】
次に、本実施形態の光モジュールを送受信モジュールに適用した例について説明する。
【0045】
図4は図1に示したような光モジュールを送受信モジュールM2に適用したものであり、図4のソケットS2は図1のソケットと同様なものを使用することが可能である。
【0046】
すなわち、外部の光モジュール等から出力された信号が受信用ファイバ25に入力され、受信用ファイバ25に接続されたPLC(Planer Lightwave Circuit) 26へ伝達される。また、PLC26からの出力は、これに接続された送信用光ファイバ27を介して外部へ出力される。このように、2芯テープファイバ28やPLC26等を利用することにより、光モジュール送受信処理を一括して行うモジュールをも小型化することが可能になる。
【0047】
なお、PLC26は光導波体、各種光素子、その他の光部品や電子部品等を集積搭載したものである。また、このPLC26は、図1に示す基板6と同様の基板6a(すなわち、第2の基体)に配設されている。また、この基板6aは図1に示すパッケージ1と同様のパッケージ1a(すなわち、第1の基体)上に配設されている。このパッケージ1aには、先端に図1に示す接続端子2と同様の接続端子2aが形成されており、基板6aにはPLC26を接続端子2aに接続するための導体(不図示)が設けられている。
【0048】
次に、本発明に係わる光モジュールの他の実施形態について説明する。
【0049】
図5(a),(b)に示すように、光モジュールM3は、平板状の基体30上に、図1で示した光モジュールと同様な光素子(発光素子32、受光素子31)が搭載されている。また、基体30には精密に位置決めされているV溝(不図示)が形成されており、光ファイバ33をV溝上に配置することで発光素子32と光ファイバ33の光結合が得られている。さらに、基体30上には発光素子32及び受光素子31から引き出された電極パッド34が形成されている。基体30における電極パッド34の端部に斜面35が形成されている。基体30に搭載した発光素子32及び受光素子31は基体30上に設けられた透明樹脂36によって保護されている。
【0050】
なお、ソケットS3は図1におけるソケットS1と同様な構成であるので符号及びその説明を省略する。また、斜面35の存在により電極パッド34の先端がソケットS3に挿入される際にソケットS3側の接続端子と接触しても、その先端が欠けないようにすることができる。
【0051】
このように、発光素子32及び受光素子31を透明樹脂36等で保護し、光モジュール本体にサブマウントとして使用する基板自体に形成される電極パッド34を、電気接続用コネクタ端子として利用することによって、光モジュール全体を小型化することが可能となり、従来、ワイヤボンド等によってパッケージと接続していた部分が不要となり、作製工程が大幅に簡略化される。
【0052】
さらに、本発明に係わる光モジュールの他の実施形態について説明する。
【0053】
本実施形態の光モジュールは、図6に示す光モジュールM4のように構成してもよい。すなわち、セラミックや金属またはプラスチックの第1の基体であるパッケージ37には、その内側37a及び外側37bにわたって電極端子38が形成されており、第2の基体であるサブマウント39上で発光素子41及び受光素子40と光ファイバ42が位置決めされ光結合されている。なお、光ファイバ42は押さえ板43により固定されている。
【0054】
サブマウント39の一端には電極パッド44が形成されており、発光素子41及び受光素子40と各々導通が取られている。発光素子47等が載置されたサブマウント39はその電極パッド44がパッケージ側の電極端子38と不図示の導電性接着剤または半田等を介して電気的接続が取られている。この際、電気的接続に従来から用いられているワイヤボンドを利用していないため、電気回路の反射や損失を小さくすることが可能となり、特に高い周波数の信号を利用する光モジュールを構成する際にその特性が良好となる。また、従来のワイヤボンドにくらべ接触面積を大きく取ることが可能となるので、その放熱特性も良好となり、光素子に与える熱の影響を小さくすることが可能となる。
【0055】
また、本実施形態の光モジュールは、図7に示す光モジュールM5のように構成してもよい。すなわち、第2の基体であるサブマウント45には発光素子47及び受光素子46,光ファイバ48,押さえ板49等が各々配設されており、発光素子47及び受光素子46はサブマウント45上に設けられた透明樹脂50により保護されている。また、サブマウント45とは別に、コネクタ接続用の接続端子51を有するプラスチック,セラミックス,ガラス,ガラスエポキシ樹脂等の適宜の材料によって形成された第1の基体である端子基板52が配設されている。
【0056】
サブマウント45には電極パッド53が形成されており、この電極パッド53と端子基板52の接続端子51は、図6と同様にして導電性接着剤または半田等を用いて接続されている。このようにして形成されたサブマウント45は、インジェクションモールドされ、これによりサブマウント45の周囲にパッケージ筐体54が形成される。
【0057】
この光モジュールM5によれば、端子基板52を別体にすることで、この端子基板52をサブマウント45の材料とは異なる、剛性の高い材料(例えば、セラミックス)や、逆に変形させることで応力を逃がす構成とするためのやわらかい高分子材料等の可撓性材料を用いることができ、これにより、端子基板52の強度を確保することが可能になる。
なお、以上はあくまで本発明の実施の形態の例示であって、例えば、光素子である受光素子に光ファイバ等の光導波体からの光を結合させるようにしてもよく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更や改良を加えることは何ら差し支えない。
【0058】
【発明の効果】
以上のように、本発明の光モジュールの接続構造体によれば、コネクタ部(またはソケット)のみを電気回路基板上にリフロー半田付け等により実装しておき、光ファイバコードを有する光モジュールまたはその本体を後工程で取り付けることができ、光ファイバコードを高熱にさらす必要がなくなることから、電気回路基板上への実装を確実且つ簡便に行うことが可能で信頼性に優れた光モジュールを実現することができる。
【0059】
しかも、従来、非常に精度を必要とされていた光コネクタ接続を不要とすることができ、小スペースでも十分な信号伝送が可能な電気的接触によるコネクタ構造が実現され、光モジュールはもとより、電気回路ボード全体としての小型化低背化が可能となる。
【0060】
また、光コネクタをリフロー炉内に通過させる場合、塵等の付着により使用不可となる懸念をなくす光コネクタにカバーをしておく等の余分な手間がかかるのに比べ、本発明の光モジュールの接続構造体では、リフロー炉中に発生するレベルの塵などでは全く影響を受けることはないので、電気回路基板への実装時の取扱が極めて容易となる。
【0061】
また、従来の光コネクタは細径のフェルール端面が研磨加工されており、突き合わせる際に研磨端面に不要な傷を形成しないように細心の注意を払って連結させる必要があるが、本発明の光モジュールの接続構造体では、電気的な接触による信号の伝達であり、電気的接触は接触面に小さな傷があってもコンタクトが可能であることから、多少の傷があっても問題なく信号が伝送され取扱が容易となる。
【0062】
また、パッシブアライメント技術によって組立コストを大幅に低減することが可能になるとともに、外形の小さな基体を用いることによりいっそうの小型化が可能となり、実装方法がきわめて容易な低背化された光モジュールを形成することが可能となる。
【0063】
また、光モジュールに使用する基体として、異方性エッチング手法によって高精度にV溝加工が可能である単結晶シリコン基板を使用することで、V溝内に光ファイバを埋設することができ、さらなる低背化が可能となる。すなわち、高精度加工のサブマウントとしてセラミックスまたはガラスの精密加工によるサブマウントが従来から多く用いられており、加工に耐えうる強度を確保するため、ある一定以上の厚みを持つ基板に形成する必要があった。これに対し、異方性エッチングによる加工はメカニカルな加工法ではないため、基板に与える力は小さいことから外形寸法は小さくすることが可能となる。そのため、異方性エッチングを用いたシリコン基板を基体として利用することで、光モジュールのさらなる低背化が可能となる。
【0064】
そして、パーソナルコンピュータのPCカードに本実施形態の光モジュールを適用する場合、高さ寸法を大幅に抑制する必要があるが、本発明では信号の伝達部に電気的接触による薄型のソケットが利用できるので、それが可能となる。
【0065】
さらに、本実施形態の光モジュールの接続に使用されるソケットは、その電気端子が回路基板の電気回路に半田などの手段により接続されるが、この接続の際には光ファイバコードが存在しないため、リフロー半田付けなどにより他の電気回路部品と一括搭載が可能となる。リフロー炉を通過した後に、光ファイバコードを有する光モジュール本体がソケットに接続されることで光モジュールとして機能することになる。これらのことから、電気回路基板上への実装を確実且つ簡便に行うことが可能で信頼性にも優れた光モジュールの接続構造体が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る光モジュールの接続構造体の一実施形態を模式的に説明する図であり、(a)は光モジュールの蓋体を省略した光モジュール及びソケット部の平面図、(b)は(a)の一部破断側面図である。
【図2】 本実施形態に係る電光コネクタを模式的に示す分解斜視図である。
【図3】 本実施形態に係る電光コネクタのデータリンク用のPCカードに接続する様子を模式的に説明する斜視図である。
【図4】 本発明に係る光モジュールの他の実施形態を模式的に説明する一部破断平面図である。
【図5】 本発明に係る光モジュールの他の実施形態を模式的に説明する図であり、(a)は平面図、(b)は一部断面図である。
【図6】 本発明に係る光モジュールの他の実施形態を模式的に示す一部断面図である。
【図7】 本発明に係る光モジュールの他の実施形態を模式的に示す一部断面図である。
【図8】 従来の光モジュール用コネクタを示す斜視図である。
【図9】 従来のPCカード型光モジュールを示す斜視図である。
【符号の説明】
1:パッケージ(基体)
2:接続端子
3:発光素子(光素子)
4:受光素子(光素子)
5:光ファイバ(光導波体)
6:基板
7:押さえ板
10:光ファイバコード
M1,M2,M3,M4,M5:光モジュール
S1,S2,S3:ソケット(コネクタ部)
Claims (4)
- 基体と、
前記基体の一端部の上面に引き出されている層状の接続端子と、
前記基体の上面に形成され、前記接続端子に電気的に接続されている光素子と、
前記基体の上面に形成され、前記光素子に光結合されている光導波体と、を配設している光モジュール、および、
電気回路基板に配設されているソケット、を含み、
前記接続端子の形成されている前記一端部における前記基体のエッジに斜面が形成されており、
前記ソケットは、開口部に延出している板バネ形状の第2の接続端子を有し、
前記ソケットの前記開口部に前記基体の前記一端部が挿入されて、前記第2の接続端子が前記接続端子に付勢して接触している、光モジュールの接続構造体。 - 前記基体は、第1の基体と、該第1の基体に設けられている第2の基体とを含み、
前記第1の基体は、一端部に前記接続端子を備え、
前記第2の基体は、前記接続端子に接続されている電極パッドと、該電極パッドに接続されている光素子と、該光素子に一端部が光結合している光導波体とを有している、請求項1に記載の光モジュールの接続構造体。 - 前記光モジュールの前記一端部は、前記ソケットと、前記電気回路基板との間に挟まれている、請求項1または2に記載の光モジュールの接続構造体。
- 前記ソケットが前記基体より熱伝導性の高い材料で形成されている、請求項1から3のいずれかに記載の光モジュールの接続構造体。
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-
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