JP4937304B2 - プライマー及び特定植物の検出方法 - Google Patents
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いう。)を含む加工食品については、当該特定原材料を含む旨を商品に記載しなければならない(厚生労働省医薬局食品保健部長通知、食品衛生法施行規則及び乳及び乳製品の成分規格等に関する省令の一部を改正する省令等の施行について、平成13年3月15日、食発
第79号)。また、アワビ、イカ、エビ、カニ、サケ、サバ、鶏肉、豚肉、いくら、牛肉、ゼラチン、オレンジ、キウイフルーツ、くるみ、大豆、まつたけ、もも、やまいも、りんご及び、バナナの20品目(以下「特定原材料に準ずるもの」という。)についても、食物アレルギーの実態及びアレルギー誘発物質の解明に関する研究において、特定のアレルギー体質を持つ人に、過去に一定の頻度で重篤な健康危害が見られていることから、これらを原材料として含む加工食品については、当該食品を原材料として含む旨を可能な限り表示するよう努めることが推奨されている(厚生労働省医薬局食品保健部長通知、食品衛生法施行規則及び乳及び乳製品の成分規格等に関する省令の一部を改正する省令等の施行について、平成13年3月15日、食発第79号)(食品衛生法施行規則及び乳及び乳製品の成分規格等に関する省令の一部を改正する省令等の施行について、平成13年3月15日、食発第79号、改正 平成16年12月24日、食安発第1224002号)。
ウェスタンブロッド法あるいはPCR法を用いた方法が確立されており、当該検出法は、検
査キットとして商用的に入手、利用可能となっている(厚生労働省医薬局食品保健部長通知、アレルギー物質を含む食品の検査方法について、平成14年11月06日、食発第1106001
号)。一方、「特定原材料に準ずるもの」に対する検出法は、鶏肉、豚肉、牛肉において報告されているが(特開2003-230383号「牛、豚、鶏検出用プライマー」)(Meyer R., C. Hofelein, J. Luthy, and U. Candrian; Polymerase chain reaction-restriction fragment length polymorphism analysis: a simple method for species identification in food; Journal of AOAC International, 78: 1542-1551, 1995)(松永孝光、柴田清弘、山田順一、新村裕; マルチプレックスPCR法による食肉及び食肉製品の肉種鑑別; 日本食品科学工学会誌, 46: 187-194, 1999)、アワビ、イカ、エビ、カニ、サケ、サバ、いくら、ゼラチン、オレンジ、キウイフルーツ、くるみ、大豆、まつたけ、もも、やまいも、りんご及び、バナナの検出法については、現在まで明確な報告はない。従って、これらの検出法が定かでない「特定原材料に準ずるもの」に相当する特定動植物の混入の有無に関して、科学的な検証をもって品質管理を行うことは、現在、困難な状況にある。
質を含む食品の検査方法について、平成14年11月06日、食発第1106001号)。一般に、蛋
白質は、DNAと比べて、食品製造工程における様々な加工処理に対する安定性が低いため
、蛋白質を検出する方法は、高度に加工された被験食品に対しては適用できない可能性が高い。それ故に、蛋白質よりも加工処理に比較的強いとされるDNAの塩基配列を標的とし
た検出方法は、様々な加工処理工程を経た食品原料や製品中から検出対象生物の混入の有無を調べる手法として、有望な方法と考えられる。また、動植物のDNA塩基配列には、rRNA遺伝子クラスターのようにコピー数の多い塩基配列が存在し、このような多コピー数の塩基配列を標的配列に使用できれば、検出法の感度を高めることも可能となる。さらに、細胞中に複数存在するクロロプラスト由来DNAあるいはミトコンドリア由来DNAの塩基配列を標的配列とする場合も、同様に検出法の感度の向上化に寄与する。
の場合、個々の動植物に対して個別に特異的な蛋白質を選定する必要がある。また、このような特異的な蛋白質が選定できたとしても、そのDNA塩基配列のコピー数が少ない場合
には、必要な検出感度が得られない場合があり、微量に混入する動植物の検出には、不都合となる。
また、くるみ科くるみ属の分子系統分類を行うために、rRNA遺伝子のITS(internal transcribed spacer)領域及び5.8S rRNA遺伝子配列、あるいは、クロロプラストのmatK(maturase-encoding gene)遺伝子配列を比較分析する方法が報告されている(非特許文献3)。これらの方法は、くるみ属以外の各種植物の上記の遺伝子をそれぞれ増幅可能なユニバーサルPCRプライマーによって増幅されたPCR増幅産物の塩基配列分析を比較する方法であり、くるみ属以外の植物DNAを含む場合、当然、そのような植物DNA由来のPCR増幅産物も生じることになる。それ故に、複数の植物種が混在するような試料の場合、これらの方法では、くるみ属を特異的に検出することは非常に困難となる。
同様に、クロロプラストのmatK遺伝子配列に関する多重並列配列図とPCRプライマー配列
との関係から、上述の文献におけるmatKを増幅するPCRプライマーセット[trnK1(F)(ctcaacggtagagtactcg:配列番号31)及びtrnK2r(R)(aactagtcggatggagtag:配列番号32)]は、クルミ科クルミ属のくるみ以外に、イネ科(イネ、トウモロコシ)やナス科(タバコ、ジャガイモ)の植物を検出すると予測される。
の特性上、複数の植物種が混合するような試料の場合、使用されるPCRプライマーは、他
の植物DNAとも反応する可能性が非常に高いために、りんごを特異的に検出することは困
難となる。それ故に、複数の植物を含む食品中のりんごDNAを特異的に検出するために、
この方法を使用することはできない。
の植物種が混合するような試料の場合、使用されるPCRプライマーは、他の植物DNAとも反応する可能性が非常に高いために、やまいもを特異的に検出することは困難となる。それ故に、複数の植物を含む食品中のやまいもDNAを特異的に検出するために、この方法を使
用することはできない。
このPCRプライマーの大豆DNAに対する検出能力は、十分な性能を保有していると考えられるのだが、このPCRプライマーの標的DNAは染色体DNAであり、一般に、その検出感度は、
ミトコンドリア由来DNAやクロロプラスト由来DNAを標的としたPCRプライマーよりも低い
ことが予測される。
することを課題とする。
の核酸分析を行うことで、キウイフルーツ、くるみ、りんご、やまいも、バナナ、及び大豆をそれぞれ簡便に検出し得ることを知見し、更に鋭意検討を重ねて、本発明を完成するに至った。
(1) 配列表の配列番号1における塩基番号11〜25の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩
基のDNAからなるPCRプライマー。
(2) 配列表の配列番号2における塩基番号12〜26の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩
基のDNAからなるPCRプライマー。
(3) 配列表の配列番号3における塩基番号11〜25の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩
基のDNAからなるPCRプライマー。
(4) 配列表の配列番号4における塩基番号11〜25の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩
基のDNAからなるPCRプライマー。
(5) 配列表の配列番号5における塩基番号7〜21の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプライマー。
(6) 配列表の配列番号6における塩基番号9〜23の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプライマー。
(7) 配列表の配列番号7における塩基番号5〜19の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプライマー。
(8) 配列表の配列番号8における塩基番号5〜19の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプライマー。
(9) 配列表の配列番号9における塩基番号5〜19の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプライマー。
(10) 配列表の配列番号10における塩基番号7〜21の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩
基のDNAからなるPCRプライマー。
(11) 配列表の配列番号11における塩基番号7〜21の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩
基のDNAからなるPCRプライマー。
(12) 配列表の配列番号12における塩基番号5〜19の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩
基のDNAからなるPCRプライマー。
(13) 配列表の配列番号1の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプラ
イマー。
(14) 配列表の配列番号2の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプラ
イマー。
(15) 配列表の配列番号3の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプラ
イマー。
(16) 配列表の配列番号4の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプラ
イマー。
(17) 配列表の配列番号5の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプラ
イマー。
(18) 配列表の配列番号6の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプラ
イマー。
(19) 配列表の配列番号7の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプラ
イマー。
(20) 配列表の配列番号8の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプラ
イマー。
(21) 配列表の配列番号9の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプラ
イマー。
(22) 配列表の配列番号10の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプライマー。
(23) 配列表の配列番号11の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプライマー。
(24) 配列表の配列番号12の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプライマー。
大30塩基のDNAからなる項1に記載のPCRプライマー。
項2に記載のPCRプライマー。
項3に記載のPCRプライマー。
項4に記載のPCRプライマー。
項5に記載のPCRプライマー。
項6に記載のPCRプライマー。
項7に記載のPCRプライマー。
項8に記載のPCRプライマー。
項9に記載のPCRプライマー。
項10に記載のPCRプライマー。
(25) 項2記載のプライマーと項3記載のプライマーとからなるPCRプライマーセット。
(26) 項4記載のプライマーと項5記載のプライマーとからなるPCRプライマーセット。
(27) 項6記載のプライマーと項7記載のプライマーとからなるPCRプライマーセット。
(28) 項8記載のプライマーと項9記載のプライマーとからなるPCRプライマーセット。
(29) 項10記載のプライマーと項11記載のプライマーとからなるPCRプライマーセット。
(30) 項12記載のプライマーと項13記載のプライマーとからなるPCRプライマーセット。
(31) 項14記載のプライマーと項15記載のプライマーとからなるPCRプライマーセット。
(32) 項16記載のプライマーと項17記載のプライマーとからなるPCRプライマーセット。
(33) 項18記載のプライマーと項19記載のプライマーとからなるPCRプライマーセット。
(34) 項20記載のプライマーと項21記載のプライマーとからなるPCRプライマーセット。
(35) 項22記載のプライマーと項23記載のプライマーとからなるPCRプライマーセット。
(36) 項24記載のプライマーと項25記載のプライマーとからなるPCRプライマーセット。
ット。
ット。
ット。
ット。
ーセット。
ーセット。
ーセット。
ーセット。
ーセット。
ーセット。
ーセット。
ーセット。
のプライマーセットを用いてPCRを行う工程と、増幅されたDNAを検出することにより試料中にバナナが存在しているか否かを検出する工程とを含む特定植物の検出方法。
キウイフルーツ、くるみ、りんご、やまいも、バナナ、大豆)由来DNAの検出を可能とし
、被験食品原料や被験食品中に、上記特定植物が混入しているか否か、又は、使用されているか否かといった品質管理検査の実施を可能にするという効果を奏する。また、食物アレルギーの未然防止、アレルギー症状が生じた際の原因物質の調査等にも寄与する。
特定植物検出用PCRプライマーセット
本発明の特定植物検出用PCRプライマーセットには、キウイフルーツに対して特徴的な
塩基配列を有するもの、くるみに対して特徴的な塩基配列を有するもの、りんごに対して特徴的な塩基配列を有するもの、やまいもに対して特徴的な塩基配列を有するもの、バナナに対して特徴的な塩基配列を有するもの、及び大豆に対して特徴的な塩基配列を有するものがある。
ロロプラストのmatK(maturase-encoding gene)遺伝子配列を既知のDNAデータベース(GenBank nucleotide sequence database)から取得し、りんごについては当該遺伝子配列を独自に解析することによって取得した。また、類縁の植物として、りんご、ナシ、イチゴ、オレンジ、ユズ等の当該遺伝子配列を独自に解析することによって取得した。さらに、それらの厖大な塩基配列の多重並列配列図を作成後、それらの塩基配列の類似性や特異性等の性状を詳細に比較検討することによって、キウイフルーツ、くるみ、及びりんごの各々に特異的な当該遺伝子配列領域を選出し、それらの領域からプライマーセットを新規に設計した。設計の際には、検出目的とする生物種の当該遺伝子配列領域とは、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするが、検出目的としない生物種とはハイブリダイズしないように創意工夫して、設計した。
コンドリアのrbcL(large subunit gene for riburose-1,5-bisphosphate carboxylase)遺伝子配列を既知のDNAデータベースから取得した。また、バナナについては当該遺伝子
配列を独自に解析することによって取得した。さらに、類縁の植物として、りんご、ナシ、オレンジ、ユズ、ネギ等の当該遺伝子配列を独自に解析することによって取得した。それらの厖大な塩基配列の多重並列配列図を作成後、それらの塩基配列の類似性や特異性等の性状を詳細に比較検討することによって、やまいも、バナナ、及び大豆の各々に特異的な当該遺伝子配列領域を選出し、それらの領域からプライマーセットを新規に設計した。設計の際には、検出目的とする生物種の当該遺伝子配列領域とは、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするが、検出目的としない生物種とはハイブリダイズしないように創意工夫して、設計した。
いる可能性があるので、100〜500 bp 程度の短めのPCR増幅産物を形成するようなPCRプライマーが、高感度分析のために好ましい。それ故に、PCRプライマーの設計の際には、PCR増幅産物の長さが500 bp以下となるように工夫して設計した。また、これらのPCRプライ
マーセットのPCR反応条件を同一条件にすることは、実際の分析における、PCR反応回数の低減化に寄与する。それ故に、PCR反応において、その反応条件を最も左右するPCRプライマーのアニーリング温度とアニーリング時間が同一となるように、具体的には64℃で10秒間のアニーリング条件となるように工夫して、PCRプライマーを設計した。さらに、各々
のPCRプライマーセットを設計する際には、センスプライマーとアンチセンスプライマー
のハイブリダイズや、個々のプライマー自身によるハイブリダイズを生じないように、すなわち、いわゆるプライマーダイマーの形成を極力回避するように工夫を施した。
ができる。
を表し、ASはアンチセンスプライマーを表す。
配列番号1(キウイフルーツS):GTGGTGTCAACCAGGAAGGATTCAG
配列番号2(キウイフルーツAS):CTGGCTTACTAACGGGATGTCCTAAG
配列番号3(くるみS):GATCTATATTGTTGGAAAATGTAGC
配列番号4(くるみAS):GGTTAGAATCATTAGTGGAAATCAG
配列番号5(りんごS):GTAATCCACGATTATTCTTGC
配列番号6(りんごAS):ACGAAGACTTCTTCTACAGGATC
配列番号7(やまいもS):TTTCAAAGACCTACGAGCC
配列番号8(やまいもAS):GCATCTCAATAGGGGACGG
配列番号9(バナナS):TCGTCACCTATTGGGATGC
配列番号10(バナナAS):GCTTTAATAAGTGCTTCGGTG
配列番号11(大豆S):TTCCGAGTAACTCCTCAACCA
配列番号12(大豆AS):CCAGCAACAGGTTCAAGGC
また、上記の各プライマーは、その5'末端側には任意の配列が付加されて全体として最大30塩基のプライマーであってもよい。この30塩基のDNAからなるプライマーとしては、例えば、以下の塩基配列のものを挙げることができる。(Sはセンスプライマーを表し、ASはアンチセンスプライマーを表す。また、下記配列番号13〜20の小文字の塩基記号は、配列番号1〜12のプライマーにおいて、それぞれ30塩基のプライマーにな
るように付加された塩基を表す。)
配列番号13(キウイフルーツS):tacatGTGGTGTCAACCAGGAAGGATTCAG
配列番号14(キウイフルーツAS):cagaCTGGCTTACTAACGGGATGTCCTAAG
配列番号15(くるみS):aaataGATCTATATTGTTGGAAAATGTAGC
配列番号16(くるみAS):attttGGTTAGAATCATTAGTGGAAATCAG
配列番号17(りんごS):tttcaaaaaGTAATCCACGATTATTCTTGC
配列番号18(りんごAS):atcattaACGAAGACTTCTTCTACAGGATC
配列番号19(やまいもS):aatgtatttggTTTCAAAGACCTACGAGCC
配列番号20(やまいもAS):ggtttaatagtGCATCTCAATAGGGGACGG
配列番号21(バナナS):aacaagtatggTCGTCACCTATTGGGATGC
配列番号22(バナナAS):tcggcctgcGCTTTAATAAGTGCTTCGGTG
配列番号23(大豆S):ttggcagcaTTCCGAGTAACTCCTCAACCA
配列番号24(大豆AS):gattttcttccCCAGCAACAGGTTCAAGGC
本発明は、まず第1のプライマーとして、配列表の配列番号1における塩基番号11〜25の塩基配列を3´末端側に含む最短15最大30塩基のDNAからなるPCRプライマーを提案する。
次に、第2のプライマーとして、配列表の配列番号2における塩基番号12〜26の塩基配列を3´末端側に含む最短15最大30塩基のDNAからなるPCRプライマーを提案する。第1及び第2
のプライマーは、キウイフルーツ検出用に好適に使用できる。
双方ともキウイフルーツのクロロプラストのmatK遺伝子に特異的に結合するが、その他の生物由来クロロプラストのmatK遺伝子を検出可能に増幅しないので、キウイフルーツDNA
を検出するのためのPCR用プライマーセットとして使用できる。また、当該第1のプライマーをセンスプライマーとし、第2のプライマーをアンチセンスプライマーとしたプライマーセットとすることで、高感度に当該DNAを検出することができる。
末端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプライマー(1´)(最も好ましくは配列番号1の塩基配列のDNAからなるプライマー)、第2のプライマーの好ましい態様として、配列表の配列番号2の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプライマー(2´
)(最も好ましくは配列番号2の塩基配列のDNAからなるプライマー)を提案する。これらのプライマーはキウイフルーツ検出用に好適に使用できる。当該各プライマーにおいても、それぞれをプライマーセットとして使用することが好ましく、配列番号1のプライマーと配列番号2のプライマーとをセットで用いることが最も好ましい。なお、30塩基からなる(1´)の具体例としては配列番号13のプライマー、(2´)の具体例としては配列番号14のプライマーを例示できる。
。次に、第4のプライマーとして、配列表の配列番号4における塩基番号11〜25の塩基配列を3´末端側に含む最短15最大30塩基のDNAからなるPCRプライマーを提案する。第3及び第4のプライマーは、くるみ検出用に好適に使用できる。
双方ともくるみのクロロプラストのmatK遺伝子に特異的に結合するが、その他の生物由来クロロプラストのmatK遺伝子を検出可能に増幅しないので、くるみDNAを検出するのため
のPCR用プライマーセットとして使用できる。また、当該第3のプライマーをセンスプライマーとし、第4のプライマーをアンチセンスプライマーとしたプライマーセットとするこ
とで、高感度に当該DNAを検出することができる。
端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプライマー(3´)(最も好ましくは配列番号3の塩基配列のDNAからなるプライマー)第4のプライマーの好ましい態様として、配列表の配列番号4の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプライマー(4´)(
最も好ましくは配列番号4の塩基配列のDNAからなるプライマー)を提案する。これらのプライマーはくるみ検出用に好適に使用できる。当該各プライマーにおいても、それぞれを
プライマーセットとして使用することが好ましく、配列番号3のプライマーと配列番号4のプライマーとをセットで用いることが最も好ましい。なお、30塩基からなる(3´)の具
体例としては配列番号15のプライマー、(4´)の具体例としては配列番号16のプラ
イマーを例示できる。
の塩基配列を3´末端側に含む最短15最大30塩基のDNAからなるPCRプライマーを提案する
。次に、第6のプライマーとして、配列表の配列番号6における塩基番号9〜23の塩基配列
を3´末端側に含む最短15最大30塩基のDNAからなるPCRプライマーを提案する。第5及び第6のプライマーは、りんご検出用に好適に使用できる。
双方ともりんごのクロロプラストのmatK遺伝子に特異的に結合するが、その他の生物由来クロロプラストのmatK遺伝子を検出可能に増幅しないので、りんごDNAを検出するのため
のPCR用プライマーセットとして使用できる。また、当該第5のプライマーをセンスプライマーとし、第6のプライマーをアンチセンスプライマーとしたプライマーセットとするこ
とで、高感度に当該DNAを検出することができる。
端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプライマー(5´)(最も好ましくは配列番号5の塩基配列のDNAからなるプライマー)、第6のプライマーの好ましい態様として、配列表
の配列番号6の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプライマー(6´
)(最も好ましくは配列番号6の塩基配列のDNAからなるプライマー)を提案する。これらのプライマーはりんご検出用に好適に使用できる。当該各プライマーにおいても、それぞれをプライマーセットとして使用することが好ましく、配列番号5のプライマーと配列番
号6のプライマーとをセットで用いることが最も好ましい。なお、30塩基からなる(5´)の具体例としては配列番号17のプライマー、(6´)の具体例としては配列番号18の
プライマーを例示できる。
の塩基配列を3´末端側に含む最短15最大30塩基のDNAからなるPCRプライマーを提案する
。次に、第8のプライマーとして、配列表の配列番号8における塩基番号5〜19の塩基配列
を3´末端側に含む最短15最大30塩基のDNAからなるPCRプライマーを提案する。第7及び第8のプライマーは、やまいも検出用に好適に使用できる。
双方ともやまいものクロロプラストのrbcL遺伝子に特異的に結合するが、その他の生物由来クロロプラストのrbcL遺伝子を検出可能に増幅しないので、やまいもDNAを検出するの
ためのPCR用プライマーセットとして使用できる。また、当該第7のプライマーをセンスプライマーとし、第8のプライマーをアンチセンスプライマーとしたプライマーセットとす
ることで、高感度に当該DNAを検出することができる。
端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプライマー(7´)(最も好ましくは配列番号7の塩基配列のDNAからなるプライマー)、第8のプライマーの好ましい態様として、配列表の配列番号8の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプライマー(8´)
(最も好ましくは配列番号8の塩基配列のDNAからなるプライマー)を提案する。これらのプライマーはやまいも検出用に好適に使用できる。当該各プライマーにおいても、それぞれをプライマーセットとして使用することが好ましく、配列番号7のプライマーと配列番
号8のプライマーとをセットで用いることが最も好ましい。なお、30塩基からなる(7´)
の具体例としては配列番号19のプライマー、(8´)の具体例としては配列番号20の
プライマーを例示できる。
の塩基配列を3´末端側に含む最短15最大30塩基のDNAからなるPCRプライマーを提案する
。次に、第10のプライマーとして、配列表の配列番号10における塩基番号7〜21の塩基配
列を3´末端側に含む最短15最大30塩基のDNAからなるPCRプライマーを提案する。第9及び第10のプライマーは、バナナ検出用に好適に使用できる。
めのPCR用プライマーセットとして使用できる。また、当該第9のプライマーをセンスプライマーとし、第10のプライマーをアンチセンスプライマーとしたプライマーセットとすることで、高感度に当該DNAを検出することができる。
端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプライマー(9´)(最も好ましくは配列番号9の塩基配列のDNAからなるプライマー)、第10のプライマーの好ましい態様として、配列表
の配列番号10の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプライマー(10
´)(最も好ましくは配列番号10の塩基配列のDNAからなるプライマー)を提案する。こ
れらのプライマーはバナナ検出用に好適に使用できる。当該各プライマーにおいても、それぞれをプライマーセットとして使用することが好ましく、配列番号9のプライマーと配
列番号10のプライマーとをセットで用いることが最も好ましい。なお、30塩基からなる(9´)の具体例としては配列番号21のプライマー、(10´)の具体例としては配列番号22のプライマーを例示できる。
、双方とも大豆のクロロプラストのrbcL遺伝子に特異的に結合するが、その他の生物由来クロロプラストのrbcL遺伝子を検出可能に増幅しないので、大豆DNAを検出するのためのPCR用プライマーセットとして使用できる。また、当該第11のプライマーをセンスプライマーとし、第12のプライマーをアンチセンスプライマーとしたプライマーセットとすることで、高感度に当該DNAを検出することができる。
末端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプライマー(11´)(最も好ましくは配列番号11の塩基配列のDNAからなるプライマー)、第12のプライマーの好ましい態様として、配
列表の配列番号12の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプライマー
(12´)(最も好ましくは配列番号12の塩基配列のDNAからなるプライマー)を提案する
。これらのプライマーは大豆検出用に好適に使用できる。当該各プライマーにおいても、それぞれをプライマーセットとして使用することが好ましく、配列番号11のプライマーと配列番号12のプライマーとをセットで用いることが最も好ましい。なお、30塩基からなる(11´)の具体例としては配列番号23のプライマー、(12´)の具体例としては配列番号24のプライマーを例示できる。
としての塩基配列の適切な長さが15〜30程度であること、また、3´末端側最短15個以上
の塩基配列を特定するのは、3´末端側15個程度がPCRの特異的な増幅反応において重要であって、5´末端側の塩基配列が若干異なっていたり、配列の長さが多少違っていたりし
ても、PCRの反応自体への悪影響が、たいていの場合、小さいためである。
配列番号25(くるみS):GATTTAGGCAACATGACTTCCTATC
配列番号26(りんごS):GATCCTGTAGAAGAAGTCTTCG
配列番号27(りんごAS):GAGACCACACATAAGAATGACAC
配列番号28(大豆S):GCATGAAGAAGCAGGTGCC
(Sはセンスプライマーを表し、ASはアンチセンスプライマーを表す。)
特定植物検出法
本発明の特定植物検出方法は、試料からDNAを抽出する工程と、このDNAを鋳型として、上記説明した本発明のプライマーセットを用いてPCRを行う工程と、増幅されたDNAを検出することにより試料中にキウイフルーツ、くるみ、りんご、やまいも、バナナ、又は、大豆が存在しているか否かを検出する工程とを含む方法である。
等で核酸分析することにより、試料中の特定植物を特異的に検出することが可能となる。
このとき、キウイフルーツを検出する場合には、キウイフルーツ検出用PCRプライマーセ
ットを使用し、同様にくるみ、りんご、やまいも、バナナ、及び大豆を検出する場合には、それぞれくるみ検出用PCRプライマーセット、りんご検出用PCRプライマーセット、やまいも検出用PCRプライマーセット、バナナ検出用PCRプライマーセット、及び大豆検出用PCRプライマーセットを使用すればよい。
記本発明の特定植物検出用プライマーセットを用いて、試料中のDNAにおける標的塩基配
列を選択的に増幅させ、PCR増幅産物の有無をアガロース電気泳動によって検出する方法
である。PCR増幅産物をアガロースゲル電気泳動により分離し、エチジウムブロマイドや
サイバーグリーンIなどの核酸染色によって行うことができる。
装置の検出システムにより自動的にPCR増幅産物の有無を確認する方法である。例えば、PCR反応液中にサイバーグリーンIを添加した場合、サイバーグリーンIが二本鎖DNAに結合
したときに発する蛍光量に依存したPCR増幅産物量をサイクル毎にモニターすることがで
きる。さらに、PCR後に、PCR増幅産物の融解曲線分析を行い、その分析からPCR増幅産物
の融解温度(Tm)値を導くことにより、PCR増幅産物が目的の増幅産物であるか否かを確
認できる。状況によっては、このTm値による判断が困難な場合も想定されるが、そのような場合には、先述のアガロースゲル電気泳動によって増幅産物の有無とそのサイズを確認すればよい。
幅産物のTm値は約83.9℃であり、PCR増幅産物のサイズは約242 bpである。融解曲線分析
において、当該Tm値を得た場合、又は、アガロース電気泳動において当該サイズの増幅産物を検出した場合、被験試料中にキウイフルーツが存在していたことを示唆する。
のTm値は約80.1℃であり、PCR増幅産物のサイズは約120 bpである。融解曲線分析におい
て、当該Tm値を得た場合、又は、アガロース電気泳動において当該サイズの増幅産物を検出した場合、被験試料中にくるみが存在していたことを示唆する。
のTm値は約81.8℃であり、PCR増幅産物のサイズは約172 bpである。融解曲線分析におい
て、当該Tm値を得た場合、又は、アガロース電気泳動において当該サイズの増幅産物を検出した場合、被験試料中にりんごが存在していたことを示唆する。
のTm値は約87.2℃であり、PCR増幅産物のサイズは約139 bpである。融解曲線分析におい
て、当該Tm値を得た場合、又は、アガロース電気泳動において当該サイズの増幅産物を検出した場合、被験試料中にやまいもが存在していたことを示唆する。
て、当該Tm値を得た場合、又は、アガロース電気泳動において当該サイズの増幅産物を検出した場合、被験試料中にバナナが存在していたことを示唆する。
物のTm値は約88.7℃であり、PCR増幅産物のサイズは約158 bpである。融解曲線分析にお
いて、当該Tm値を得た場合、又は、アガロース電気泳動において当該サイズの増幅産物を検出した場合、被験試料中に大豆が存在していたことを示唆する。
増幅産物の内部塩基配列とハイブリダイズするような蛍光物質標識プローブを反応液に添加し、該プローブがPCR増幅産物にハイブリダイズ後、該プローブが分解されるときに生
じる蛍光量をリアルタイムPCR装置で自動的に検出することによって、PCR増幅産物の有無を確認する方法が挙げられる。この他にも、PCR増幅産物をプローブで検出する方法とし
て、Molecular Beacon法、CycleavePCR法、ハイブリプローブを利用する方法等が挙げら
れる。これらの方法で使用するPCRプライマーは、本発明の特定植物検出用PCRプライマーセットの何れかを使用すればよく、各々のPCRプライマーセットで増幅されるPCR増幅産物の内部塩基配列から標的とする生物種に共通な塩基配列領域を別途選択し、その領域に基づいたプローブを使用すればよい。
品保健部長通知、アレルギー物質を含む食品の検査方法について、平成14年11月06日、食発第1106001号)や市販の各種DNA抽出キット[例えば、Nucleon PhytoPure, plant and fungal DNA extraction kits(Amersham Biosciences Corp., USA)、DNA Extraction IsoplantII kit(Nippon Gene Co. Ltd., Japan)、DNeasy Plant Mini Kit(Qiagen GmbH, Hilden, Germany)等]によって、DNAの回収が可能な試料であれば、上記の検出法に適用することができる。上記のDNA抽出法によって、ゲノムDNA及び細胞小器官由来DNA(ミトコンドリアDNAやクロロプラストDNA)を、通常、試料から抽出することができる。
特定植物検出用キット
本発明は、また、特定植物検出キットを提供する。当該キットは、上記説明した本発明の特定植物検出用PCRプライマーセットの少なくとも1セットを含んで成るものであれば
、その構成は特に限定されない。
側に含む最大30塩基のDNAからなるプライマーとのセット;
配列番号3における塩基番号11〜25の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAから
なるプライマーと、配列番号4における塩基番号11〜25の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるプライマーとのセット;
配列番号5における塩基番号7〜21の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるプライマーと、配列番号6における塩基番号9〜23の塩基配列を3´末端側に含む最大30
塩基のDNAからなるプライマーとのセット;
配列番号7における塩基番号5〜19の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるプライマーと、配列番号8における塩基番号5〜19の塩基配列を3´末端側に含む最大30
塩基のDNAからなるプライマーとのセット;
配列番号9における塩基番号5〜19の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるプライマーと、配列番号10における塩基番号7〜21の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるプライマーとのセット;及び
配列番号11における塩基番号7〜21の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAから
なるプライマーと、配列番号12における塩基番号5〜19の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるプライマーとのセットの1セット以上を含む特定植物検出キットが
挙げられる。
配列番号3の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるプライマーと、配列
番号4の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるプライマーとのセット;
配列番号5の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるプライマーと、配列
番号6の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるプライマーとのセット;
配列番号7の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるプライマーと、配列
番号8の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるプライマーとのセット;
配列番号9の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるプライマーと、配列
番号10の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるプライマーとのセット;及び
配列番号11の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるプライマーと、配列番号12の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるプライマーとのセットの1
セット以上を含む特定植物検出キットが挙げられる。
配列番号2の塩基配列からなるプライマーとのセット;配列番号3の塩基配列からなるプライマーと、配列番号4の塩基配列からなるプライマーとのセット;配列番号5の塩基配列からなるプライマーと、配列番号6の塩基配列からなるプライマーとのセット;配列番号7の塩基配列からなるプライマーと、配列番号8の塩基配列からなるプライマーとのセット;
配列番号9の塩基配列からなるプライマーと、配列番号10の塩基配列からなるプライマー
とのセット;及び配列番号11の塩基配列からなるプライマーと、配列番号12の塩基配列からなるプライマーとのセットの1セット以上を含む特定植物検出キットが挙げられる。
このキットには、使用目的等に応じて、適当な試薬や各種容器等を含めることができる。具体的には、PCRプライマー伸長生成物を合成するための重合用試薬、例えば、耐熱性DNAポリメラーゼ、デオキシリボヌクレオチド、マグネシウム及び、PCR反応用緩衝液、並び
に、それらの品質を適切に保持可能な保存容器等を含めることができる。
実施例
以下に、実施例を用いて、さらに、本発明を詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定して解釈されるものではない。また、本発明の要旨を逸脱することなく、適宜変更することが可能である。
実施例1
各種動物、植物、真菌及び、細菌由来DNAに対する特定植物用PCRプライマーセットの検出特異性の確認
本発明の特定植物用PCRプライマーセットを使用したPCR分析法の有効性を確認するために、各種生物由来DNAに対するPCRの検出特異性を調べる実験を、下記のように実施した。
マイン社(CeMines, LLC, USA)から購入したものを使用した。
ルチビーズショッカー(安井器械、大阪)で破砕した試料からNucleon PhytoPure, plant
and fungal DNA extraction kits(Amersham Biosciences Corp., USA)または、DNA Extraction IsoplantII kit(Nippon Gene Co. Ltd., Japan)を用いて調製したものを使用した。
液[150 mM NaCl,50 mM Tris-HCl(pH 7.6)]で洗浄後、マルチビーズショッカーで粉
砕した試料からNucleon PhytoPure, plant and fungal DNA extraction kitsを用いて調
製したものを使用した。
した試料からNucleon PhytoPure, plant and fungal DNA extraction kitsを用いて調製
したものを使用した。
アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger IFO 9642)、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae IFO 0282)、大腸菌(Escherichia coli JCM 1649T)、
及びバチルス・セレウス菌(Bacillus cereus DSM 4312)の精製DNAは、各々の菌株を適
切な培地で培養後、その培養液からPuregene Yeast and Gram-Positive DNA Isolation kit(Gentra Systems Inc., USA)を用いて調製したものを使用した。
なお、いずれの精製DNAもRNA分解酵素によるRNAの除去操作を実施してある。
いて、動物、植物、及び真菌DNAの濃度を1 ng/μLに、細菌DNAの濃度を50 pg/μLに調製
した。調製した1 μLのDNA試料液を含む20 μL容量の反応液は、タカラバイオ社のEx Taq
キットのR-PCRバージョン(Takara Bio Inc., Japan)を用いて調製した。このキットは、10X R-PCR buffer(Mg2+ free)、250 mM MgCl2 solution, 10 mM dNTP mixture、及び5 unit/μL Taq DNA polymerase(ホットスタートタイプ)を含む。反応液は、R-PCR bufferをベースとし、0.005% SYBR Green I(FMC Bioproducts, USA)、250 nMセンスプライマー、250 nMアンチセンスプライマー、200 μM dNTP mixture(各々200 μMのdATP、dTTP、dCTP、及びdGTP)、0.05 unit/μL Taq DNA polymerase、及び2.5 mM MgCl2(くるみ及び大豆検出プライマーの場合)、または、2.0 mM MgCl2、(キウイフルーツ、りんご、やまいも、及びバナナ検出プライマーの場合)を含む組成として、調製した。PCR反応は、LightCycler(Roche Diagnostics GmbH, Germany)で行い、増幅反応条件は以下の通りである。
95℃で1分間のサイクルを一回実施後、20℃/秒の速度で95℃まで昇温後、5秒間同温度で
保温、次に20℃/秒の速度で64℃まで降温後、10秒間同温度で保温、さらに10℃/秒の速度で72℃まで昇温後、20秒間同温度で保温する3つのステップからなる増幅サイクルを35回
実施した。PCR増幅産物は、SYBR Green I依存性の蛍光量として、各々のサイクルの最終
ステップに記録した。増幅サイクル終了後、メルティングカーブは、20℃/秒の速度で95
℃まで昇温後、次に20℃/秒の速度で60℃まで降温し、10秒間同温度で保温後、さらに0.2℃/秒の速度で97℃に至るまでのゆるやかな昇温中に、0.2秒毎の蛍光強度を記録することによって得た。同PCR装置のソフトウェアによってメルティングカーブから得られたPCR増幅産物のTm値は、PCRによる特異的な増幅産物の有無を推定するために使用した。さらに、1.6%(wt/vol)アガロースゲル電気泳動によってPCR増幅産物(反応液の2 μL)を分離し、分離後のゲルをエチジウムブロマイドで染色後、UV照射下において増幅産物を視覚化することによって、増幅産物の有無を確認した。分子量マーカーとして100bp DNA Ladder(New England BioLabs Inc., USA)を使用した。これらのPCRの結果を表1に記載した。
表中の+(プラス)は電気泳動により標的サイズの増幅産物が検出されたことを示し、−(マイナス)は当該増幅産物が検出されなかったことを示す。
ウイ)DNA、及びマタタビDNAを使用した場合のみ242 bp前後の増幅産物が確認され(表1
)、これらの増幅産物のTm値は、約83.9℃であった。他の植物を含むその他の生物種DNA
を使用した場合には、増幅産物は見られなかった(表1)。マタタビ属キウイフルーツ(Actinidiadeliciosa、Actinidia chinensis)と形態的にも酷似するマタタビ属のサルナシ(ベビーキウイ)(Actinidia arguta)は、キウイフルーツの主要なアレルゲンとして知られるアクチニジンをキウイフルーツより多く含んでいることが知られている(山中美穂、大田忠親、福田哲生、西山一朗; マタタビ属果実における果汁中アクチニジン濃度およびプロテアーゼ活性の品種間差異; 日本食品科学工学会誌, 51: 491-494, 2004)。当該PCRプライマーを用いたPCRは、マタタビ属のキウイフルーツの他に、サルナシ及びマタタビを検出した。なお、既知及び独自に解析した各種生物のクロロプラストのmatK遺伝子配列に関する多重並列配列図とPCRプライマー配列との関係から、当該PCRプライマーを用いたPCRは、マタタビ科マタタビ属のキウイフルーツDNA、サルナシ(ベビーキウイ)DNA、シマサルナシDNA、及びマタタビDNAを検出できるが、近縁種である同科Clematoclethra属の藤山柳DNA、及び他の植物を含むその他の生物種DNAを検出しないことが強く示唆されている。
た場合のみ172 bp前後の増幅産物が確認され(表1)、この増幅産物のTm値は、約81.8℃
であった。近縁種であるナシ(幸水、ラフランス)DNAやモモ(清水白桃、白鳳)DNA、及び他の植物を含むその他の生物種DNAを使用した場合には増幅産物は見られなかった(表1)。なお、既知及び独自に解析した各種生物のクロロプラストのmatK遺伝子配列に関する多重並列配列図とPCRプライマー配列との関係から、当該PCRプライマーを用いたPCRは、バラ科ナシ亜科リンゴ属のりんご(フジ、ジョナゴールド、陸奥、王林、及び紅玉)DNAを検出できるが、近縁種である同科同亜科ナシ属のナシDNA、ナシ(ラフランス)DNA、同科同亜科サンザシ属のサンザシDNA、同科サクラ亜科サクラ属のモモDNA、アーモンドDNA、アンズDNA、チョークチェリーDNA、同科バラ亜科バラ属のバラDNA、ハマナスDNA、同科バラ亜科キイチゴ属のラズベリー、クラウドベリー、ブラックベリー、同科バラ亜科イチゴ属のイチゴDNA、及び他の植物を含むその他の生物種DNAを検出しないことが強く示唆されている。
や植物を含むその他の生物種DNAを使用した場合には増幅産物は見られなかった(表1)。なお、既知及び独自に解析した各種生物のクロロプラストのrbcL遺伝子配列に関する多重並列配列図とPCRプライマー配列との関係から、当該PCRプライマーを用いたPCRは、ヤマ
ノイモ科ヤマノイモ属のやまいも(山芋、長芋、山の芋、及び大和芋)DNA、を検出でき
るが、近縁種である同科タシロイモ属のタシロイモDNAや、他の植物を含むその他の生物
種DNAを検出しないことが強く示唆されている。
を使用した場合は、バナナ(フィリピン産、モンキーバナナ、モラードバナナ)DNAを使
用した場合のみ186 bp前後の増幅産物が確認され(表1)、これらの増幅産物のTm値は、
約84.8℃であった。他の植物を含むその他の生物種DNAを使用した場合には、増幅産物は
見られなかった(表1)。なお、既知及び独自に解析した各種生物のクロロプラストのrbcL遺伝子配列に関する多重並列配列図とPCRプライマー配列との関係から、当該PCRプライマーを用いたPCRは、ショウガ目バショウ科バショウ属のバナナを検出できるが、近縁種である同科エンセテ属のエンセテDNA、同科ムセラ属のムセラDNA、同目ショウガ科のショウガDNA、及び他の植物を含むその他の生物種DNAを検出しないことが強く示唆されている。
特定植物用PCRプライマーセットを用いたPCRの検出感度の確認
実施例1で使用した特定植物用PCRプライマーセットを用いたPCRの検出感度を調べるた
めに、下記のような実験を実施した。
実施例1で調製したキウイフルーツ(グリーン種)、くるみ(アメリカ産)、りんご(フ
ジ)、やまいも(長芋)、バナナ(フィリピン産)、及び大豆(黄色系統)の各DNAを滅
菌水で希釈し、1 pg/μL、10 pg/μL、100 pg/μL、1000 pg/μLのDNA溶液の希釈系列を
作製し、これらの希釈した被験DNA液の1 μLを、実施例1に記載したPCR反応条件で、PCR
に供した。PCR反応後、実施例1に記載したようにして、PCR増幅産物のTm値を求め、さら
に、増幅産物の有無をアガロースゲル電気泳動によって確認した。
図1に示すように、キウイフルーツ検出用PCRプライマー(配列番号1及び2からなるPCRプ
ライマーセット)を使用した場合の検出感度は、1 pg DNA/分析であり、くるみ検出用PCRプライマー(配列番号3及び4からなるPCRプライマーセット)を使用した場合の検出感度
は、10 pg DNA/分析であり、りんご検出用PCRプライマー(配列番号5及び6からなるPCRプライマーセット)を使用した場合の検出感度は、1 pg DNA/分析であり、やまいも検出用PCRプライマー(配列番号7及び8からなるPCRプライマーセット)を使用した場合の検出感
度は、1 pg DNA/分析であり、バナナ検出用PCRプライマー(配列番号9及び10のPCRプライマーセット)を使用した場合の検出感度は、1 pg DNA/分析であり、大豆検出用PCRプライマー(配列番号11及び12からなるPCRプライマーセット)を使用した場合の検出感度は、10 pg DNA/分析であった。
実施例3
特定植物用PCRプライマーセットを用いたPCRによる特定動植物含有食品中の特定植物由来DNAの検出
キウイフルーツ、くるみ、りんご、やまいも、バナナ、あるいは大豆を原料として含有する市販食品等に対する本発明の特定植物用PCRプライマーセットを用いたPCR分析を下記のように行い、本発明の実用性を検討した。
表2、図2(C)]、これらの増幅産物のTm値は、約82.2℃であった。他の食品試料由来DNAを使用した場合には、増幅産物は見られなかった[表2、図2(C)]。なお、PCR増幅産物の塩基配列解析の結果、ドライフルーツ&ナッツグラノーラ(イオン)及び果物のチップス(イオン)由来DNAから増幅されたPCR増幅産物の塩基配列は、何れもりんごのクロロプラストのmatK遺伝子配列と一致した。すなわち、当該PCRプライマーを用いたPCRは、複数の市販食品において、りんご非含有食品試料からりんご由来DNAやその他のDNAを検出しないが、りんご含有食品試料からりんご由来DNAを特異的に検出できることを確認した。
Claims (3)
- (1-1) 配列表の配列番号3における塩基番号11〜25の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプライマーと、
(2-1) 配列表の配列番号4における塩基番号11〜25の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプライマー
とからなるPCRプライマーセット。 - (1-2) 配列表の配列番号3の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプライマーと、
(2-2) 配列表の配列番号4の塩基配列を3´末端側に含む最大30塩基のDNAからなるPCRプライマー
とからなるPCRプライマーセット。 - 試料からDNAを抽出する工程と、このDNAを鋳型として、請求項1又は2記載のプライマーセットを用いてPCRを行う工程と、増幅されたDNAを検出することにより試料中にくるみが存在しているか否かを検出する工程とを含むくるみの検出方法。
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