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JP4939360B2 - Iii族窒化物結晶の成長方法 - Google Patents
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JP4939360B2 - Iii族窒化物結晶の成長方法 - Google Patents

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本発明は、液相法によるIII族窒化物結晶の成長方法に関する。
III族窒化物結晶は、各種半導体デバイスの基板などに広く用いられている。近年、各種半導体デバイスを効率的に製造するために、大型のIII族窒化物結晶が求められている。
III族窒化物結晶を成長させる方法としては、HVPE(ハイドライド気相成長)法、MOCVD(有機金属化学気相堆積)法などの気相法、溶液法、フラックス法などの液相法などがある。ここで、液相法は、気相法に比べて、その結晶成長において有毒なガスを使用しないため環境保護の面で優れている。
かかる液相法においてIII族窒化物結晶を成長させる方法として、たとえばM. Bockowski,“Growth and Doping of GaN and AlN Single Crystals under High Nitrogen Pressure”, Cryst. Res. Technol., vol.36, (2001), 8-10, p.771-787(非特許文献1)は高圧の溶液法によるGaN結晶の成長方法を開示する。また、H. Yamane, 他3名,“Preparation of GaN Single Crystals Using a Na Flux”, Chem. Mater., Vol.9, No.2, (1997), p.413-416(非特許文献2)はNaフラックス法によるGaN結晶の成長方法を開示する。また、特開2003−206198号公報(特許文献1)はNaフラックス法により板状のIII族窒化物種結晶を用いたGaN結晶の成長方法を開示する。
しかし、非特許文献1に開示された成長方法は、結晶成長条件が1500℃で1GPaと高温高圧であるため結晶の製造コストが高くなり、また種結晶を用いていないため大型の結晶を成長させることが困難である。また、非特許文献2に開示された成長方法では、800℃で10MPaと比較的実施しやすい結晶成長条件であるが、種結晶を用いていないため大型の結晶を成長させることが困難である。また、特許文献1に開示された成長方法は、用いられている板状の種結晶の口径が大きくないため、大型の結晶が得られていない。
特開2003−206198号公報 M. Bockowski,"Growth and Doping of GaN and AlN Single Crystals under High Nitrogen Pressure", Cryst. Res. Technol., vol.36, (2001), 8-10, p.771-787 H. Yamane, 他3名,"Preparation of GaN Single Crystals Usinga Na Flux", Chem. Mater., Vol.9, No.2, (1997), p.413-416
しかし、溶液法、フラックス法などの液相法によるIII族窒化物結晶の成長においては、大口径の板状のIII族窒化物結晶基板上に、基板と化学組成が同じIII族窒化物結晶をホモエピタキシャル成長させても、基板および基板上に成長させたIII族窒化物結晶にクラックが発生し、大型のIII族窒化物結晶基板を得ることが困難である。
本発明は、液相法において大型の結晶を成長させることができるIII族窒化物結晶の成長方法を提供することを目的とする。
かかるIII族窒化物結晶基板およびIII族窒化物結晶のクラックの原因について詳細に検討した結果、基板およびIII族窒化物結晶のクラックと基板の厚さとの間に相関があることを見出した。さらに、検討を進めることにより、液相法によるIII族窒化物結晶基板上におけるIII族窒化物結晶のホモエピタキシャル成長において、III族窒化物結晶基板の厚さを0.5mm以上、好ましくは0.67mm以上、より好ましくは0.84mm以上、さらに好ましくは1.0mm以上とすることにより、III族窒化物結晶基板およびその上に成長させたIII族窒化物結晶のクラックが抑制され、大型のIII族窒化物結晶の成長が可能となることを見出した。
本発明は、液相法によるIII族窒化物結晶の成長方法であって、III族窒化物結晶と同じ化学組成を有しかつ1.0mm以上2.0mm以下の厚さを有しかつ主面が20cm 2 以上の面積を有するIII族窒化物結晶基板を準備する工程と、III族窒化物結晶基板の主面に、III族金属とアルカリ金属を含む溶媒に窒素含有ガスを溶解させた溶液を接触させて、主面上にIII族窒化物結晶を成長させる工程と、を備え、溶媒は純度が99モル%以上のIII族金属と純度が99モル%以上のアルカリ金属とを含むIII族窒化物結晶の成長方法である。
本発明にかかるIII族窒化物結晶の成長方法において、窒素含有ガスは純度が99モル%以上の窒素ガスとすることができる。
本発明によれば、液相法においてクラックの発生を抑制して大型の結晶を成長させることができるIII族窒化物結晶の成長方法が提供される。
本発明にかかるIII族窒化物結晶の成長方法の一実施形態は、図1を参照して、液相法によるIII族窒化物結晶10の成長方法であって、III族窒化物結晶10と同じ化学組成を有しかつ0.5mm以上の厚さを有するIII族窒化物結晶基板1を準備する工程と、III族窒化物結晶基板1の主面1mに、III族金属とアルカリ金属を含む溶媒3に窒素含有ガス5を溶解させた溶液を接触させて、主面1m上にIII族窒化物結晶10を成長させる工程と、を備えるIII族窒化物結晶の成長方法である。
本実施形態のIII族窒化物結晶の成長方法によれば、III族窒化物結晶基板およびその基板の主面上に成長させたIII族窒化物結晶におけるクラックの発生が抑制され、大型のIII族窒化物結晶が得られる。
本実施形態のIII族窒化物結晶の成長方法は、液相法によるIII族窒化物結晶10の成長方法である。ここで、液相法とは、液相において結晶を成長させる方法をいう。
本実施形態のIII族窒化物結晶の成長方法は、成長させるIII族窒化物結晶10と同じ化学組成を有しかつ0.5mm以上の厚さを有するIII族窒化物結晶基板1を準備する工程を備える。III族窒化物結晶基板1は成長させるIII族窒化物結晶と同じ化学組成を有しているため、III族窒化物結晶基板1の主面1m上にIII族窒化物結晶10をホモエピタキシャル成長させることができる。たとえば、III族窒化物結晶10としてAlxGayIn1-x-yN結晶(0≦x、0≦y、x+y≦1)をホモエピタキシャル成長させる場合には、III族窒化物結晶基板1としてAlxGayIn1-x-yN結晶(0≦x、0≦y、x+y≦1)を用いる。
また、III族窒化物結晶基板1は0.5mm以上の厚さを有しているため、III族窒化物結晶基板1とその主面1m上に成長したIII族窒化物結晶10との間に生じた応力によるクラック発生をIII族窒化物結晶基板1の剛性により抑制することができる。かかる観点から、III族窒化物結晶基板1は、0.67mm以上の厚さを有していることが好ましく、0.84mm以上の厚さを有していることがより好ましく、1.0mm以上の厚さを有していることがさらに好ましい。一方、III族窒化物結晶基板は、高価であるため、コストの観点から基板の厚さは小さいほど好ましく、たとえば2.0mm以下の厚さを有していることが好ましい。
また、III族窒化物結晶基板1の主面1mの面積は、特に制限はないが、0.78cm2以上であることが好ましく、5cm2以上であることがより好ましく、20cm2以上であることがさらに好ましい。本実施形態の成長方法におけるIII族窒化物結晶10の成長においては、III族窒化物結晶基板1の主面1mの面積が大きくなっても、III族窒化物結晶基板1およびIII族窒化物結晶10にクラックが発生するのを抑制することができる。
ここで、本実施形態において用いられるIII族窒化物結晶基板1は、成長させるIII族窒化物結晶10と同じ化学組成を有しかつ0.5mm以上の厚さを有するものであれば、特に制限なく、溶液法、フラックス法などの液相法によって成長させたものであっても、HVPE(ハイドライド気相成長)法、MOCVD(有機金属化学気相堆積)法、MBE(分子線成長)法などの気相法によって成長させたものであってもよい。厚い結晶が得られやすい観点から、HVPE法により成長させたものが好ましい。
本実施形態のIII族窒化物結晶の成長方法は、III族窒化物結晶基板1の主面1mに、III族金属とアルカリ金属を含む溶媒3に窒素含有ガス5を溶解させた溶液を接触させて、主面1m上にIII族窒化物結晶10を成長させる工程を備える。かかるIII族窒化物結晶10の成長工程を備えることにより、III族窒化物結晶基板1およびその基板上に成長させたIII族窒化物結晶10にクラックが発生するのを抑制することができる。
かかるIII族窒化物結晶10の成長工程は、たとえば、以下のようにして行なわれる。まず、結晶成長容器23内に、III族窒化物結晶基板1をその主面1mを上に向けて配置し、III族金属とアルカリ金属を含む溶媒3を入れる。この溶媒3は室温(約25℃)中では固体であるが、後の加熱によって液化する。
III族金属とアルカリ金属を含む溶媒3には、特に制限はないが、純度の高いIII族窒化物結晶10を成長させる観点から、III族金属およびアルカリ金属の純度の高いものが好ましい。かかる観点から、溶媒3は、純度が99モル%以上のIII族金属と純度が99モル%以上のアルカリ金属とを含むことが好ましく、99.999モル%以上のIII族金属と99.999モル%以上のアルカリ金属とを含むことがより好ましい。ここで、溶媒3が2種類以上のIII族金属を含む場合は、各種III族金属のそれぞれの純度が、99モル%以上であることが好ましく、99.999モル%以上であることがより好ましい。また、溶媒3が2種類以上のアルカリ金属を含む場合は、各種アルカリ金属のそれぞれの純度が、99モル%以上であることが好ましく、99.999モル%以上であることがより好ましい。
III族金属およびアルカリ金属を含む溶媒3を用いると、III族金属を含み不純物濃度(たとえば溶媒全体に対して1モル%未満の濃度)以上にはアルカリ金属を含まない溶媒を用いる場合に比べて、III族窒化物結晶の成長温度、成長圧力を低減させ、結晶成長速度を高めることができる。これは、溶媒3に含まれているアルカリ金属が、溶媒3への窒素含有物5の溶解を促進させるためと考えられる。
溶媒3に含まれるIII族金属MIIIとアルカリ金属MAとのモル比は、特に制限はないが、III族窒化物結晶の成長温度、成長圧力を低減させ、結晶成長速度を高める観点から、MIII:MA=90:10〜10:90が好ましく、MIII:MA=50:50〜20:80がより好ましい。MIII:MA=90:10よりIII族金属MIIIのモル比が大きくても、MIII:MA=10:90よりアルカリ金属MAのモル比が大きくても、結晶成長速度が低下する。
また、結晶成長容器23に入れられるIII族金属およびアルカリ金属を含む溶媒3の量は、特に制限はないが、液化した溶媒3(融液)の深さは、溶媒3の表面からIII族窒化物結晶基板1の主面1mまでが、1mm以上50mm以下であることが好ましい。かかる深さが1mmより小さいと溶媒3の表面張力のためIII族窒化物結晶基板1の主面1mを溶媒3(融液)が覆わない恐れがあり、50mmより大きいと溶媒3の液面からの窒素の供給が不足してしまうためである。
次に、III族窒化物結晶基板1と、III族金属およびアルカリ金属を含む溶媒3とが配置された結晶成長容器23を加熱し、結晶成長容器23内の溶媒3内に窒素含有ガス5を供給して、結晶成長容器23内の温度(結晶成長温度)を750℃〜900℃、結晶成長容器23内の窒素含有ガスの圧力(結晶成長圧力)を2MPa〜5MPaとする。このとき、III族金属とアルカリ金属を含む溶媒3が液化して、液化した溶媒3中に窒素含有ガス5が溶解する。このようにして、III族金属を含む溶媒3に窒素含有ガス5が溶解した溶液をIII族窒化物結晶基板1の主面1mに接触させることができ、主面1m上にIII族窒化物結晶10が成長する。
窒素含有ガス5には、特に制限はないが、純度の高いIII族窒化物結晶10を成長させる観点から、純度が99モル%以上の窒素ガスが好ましく、純度が99.999モル%以上の窒素ガスであることがより好ましい。
次に、III族窒化物結晶10を成長させた後、結晶成長容器23内の温度および圧力を下げて室温および大気圧とした後に、III族窒化物結晶基板1上に成長させたIII族窒化物結晶10を溶媒3から取り出す。結晶成長の際および後に結晶成長容器23内の温度および圧力を下げる際に、III族窒化物結晶基板1とIII族窒化物結晶10との間に応力がかかっても、0.5mm以上の厚さを有するIII族窒化物結晶基板1の剛性により、III族窒化物結晶基板1およびIII族窒化物結晶10へのクラックの発生が抑制される。
参考例1)
図1を参照して、III族窒化物結晶1として、HVPE法により成長させたGaNバルク結晶を(0001)面に平行な面でスライスしてその主面1m((0001)表面)を研磨した直径が2インチ(5.08cm)で厚さが0.5mmのGaN基板を準備した。GaN基板の主面1mの面積は、20cm2であった。
次に、結晶成長容器23内に、GaN基板(III族窒化物結晶基板1)と、純度が99.9999モル%の金属Gaおよび純度が99.9999モル%の金属Na(溶媒3)とを配置した。ここで、金属Ga(III族金属MIII)と金属Na(アルカリ金属MA)はモル比でMIII:MA=30:70となるようにした。次に、結晶成長容器23内を真空排気(真空度:1×10-3Pa)した。
次に、結晶成長容器23内に純度が99.99999モル%の窒素ガス(窒素含有ガス5)を結晶成長容器内の圧力が1MPaになるように供給した。次いで、結晶成長容器23を加熱して、結晶成長容器23内の温度を850℃まで上昇させた。このとき、金属Gaおよび金属Naが液化してGa−Na融液(溶媒3)が形成され、Ga−Na融液(溶媒3)の深さは融液の表面からGaN基板の主面1mまで5mmであった。
次に、結晶成長容器23内の温度を850℃に維持したまま結晶成長容器23内に純度が99.99999モル%の窒素ガス(窒素含有ガス5)をさらに供給して結晶成長容器内の圧力を3MPaまで上昇させた。このとき、Ga−Na融液(溶媒3)に窒素ガス(窒素含有ガス5)が溶解して、GaN基板の主面に接触する溶液が形成されている。
次に、結晶成長温度(結晶成長時の結晶成長容器内の温度)850℃、結晶成長圧力(結晶成長時の結晶成長容器内の圧力)3MPaでGaN基板の主面1m上にGaN結晶(III族窒化物結晶10)を厚さ0.5mmまで成長させた。
かかるGaN結晶の成長を10回行ない、10個のGaN基板およびGa結晶からなるサンプルにおいて、GaN基板およびGaN結晶の少なくともいずれかにクラックが発生したサンプルの割合をクラック発生率(%)として算出した。参考例1におけるクラック発生率は70%であった。ここで、クラック発生率が70%以下であれば、製造に必要な最低限の再現性を確保でき、本製法でGaN結晶を製造することが可能となる。結果を表1にまとめた。
(実施例2)
厚さが1.0mmのGaN基板(III族窒化物結晶基板1)を用いた他は、参考例1と同様にしてGaN結晶(III族窒化物結晶10)を成長させた。実施例2におけるクラック発生率は10%と極めて低くすることができた。結果を表1にまとめた。
(実施例3)
厚さが1.3mmのGaN基板(III族窒化物結晶基板1)を用いた他は、参考例1と同様にしてGaN結晶(III族窒化物結晶10)を成長させた。実施例3におけるクラック発生率は0%となり、クラックの発生を完全に抑制することができた。結果を表1にまとめた。
(比較例1)
厚さが0.35mmのGaN基板(III族窒化物結晶基板1)を用いた他は、実施例1と同様にしてGaN結晶(III族窒化物結晶10)を成長させた。比較例1におけるクラック発生率は90%と高かった。結果を表1にまとめた。また、基板の厚さとクラック発生率との関係を図2に示した。
Figure 0004939360
表1より明らかなように、液相法により、0.5mm以上の厚さを有するGaN基板(III族窒化物結晶基板1)の主面上にGaN結晶(III族窒化物結晶10)をクラック発生率が70%以下で成長させることができる。また、図2より明らかなように、クラック発生率を70%以下にするためには0.5mm以上の厚さのGaN基板が必要であり、クラック発生率を50%以下にするためには0.67mm以上のGaN基板が必要であり、クラック発生率を30%以下にするためには0.84mm以上のGaN基板が必要であり、クラック発生率を10%以下にするためには1.0mm以上のGaN基板が必要であることがわかる。したがって、III族窒化物結晶基板の厚さは、0.5mm以上が必要であり、0.67mm以上が好ましく、0.84mm以上がより好ましく、1.0mm以上がさらに好ましいことがわかる。
参考例4)
直径が1.0cmのGaN基板(III族窒化物結晶基板1)を用いた他は、実施例2と同様にしてGaN結晶(III族窒化物結晶10)を成長させた。ここで、参考例4で用いたGaN基板の主面の面積は0.78cm2であった。参考例4におけるクラック発生率は10%と極めて低くすることができた。結果を表2にまとめた。
参考例5)
直径が1.8cmのGaN基板(III族窒化物結晶基板1)を用いた他は、実施例2と同様にしてGaN結晶(III族窒化物結晶10)を成長させた。ここで、参考例5で用いたGaN基板の主面の面積は2.54cm2であった。参考例5におけるクラック発生率は10%と極めて低くすることができた。結果を表2にまとめた。
参考例6)
直径が1インチ(2.54cm)のGaN基板(III族窒化物結晶基板1)を用いた他は、実施例2と同様にしてGaN結晶(III族窒化物結晶10)を成長させた。ここで、参考例6で用いたGaN基板の主面の面積は5cm2であった。参考例6におけるクラック発生率は10%と極めて低くすることができた。結果を表2にまとめた。なお、表2には、対比のため実施例2も合わせてまとめた。
Figure 0004939360
表2から明らかなように、GaN基板(III族窒化物結晶基板1)の厚さが同じであれば、GaN基板の主面の面積が異なっても、同じクラック発生率が得られることがわかる。すなわち、厚さが0.5mm以上で主面の面積が大きなIII族窒化物結晶基板を用いることにより、低いクラック発生率で大きなIII族窒化物結晶を成長させることができることがわかる。
(実施例7)
GaN結晶(III族窒化物結晶10)を厚さ0.01mmまで成長させた他は、実施例2と同様にしてGaN結晶(III族窒化物結晶10)を成長させた。実施例7におけるクラック発生率は10%と極めて低くすることができた。結果を表3にまとめた。
(実施例8)
GaN結晶(III族窒化物結晶10)を厚さ1.0mmまで成長させた他は、実施例2と同様にしてGaN結晶(III族窒化物結晶10)を成長させた。実施例8におけるクラック発生率は10%と極めて低くすることができた。結果を表3にまとめた。
(実施例9)
GaN結晶(III族窒化物結晶10)を厚さ2.0mmまで成長させた他は、実施例2と同様にしてGaN結晶(III族窒化物結晶10)を成長させた。実施例9におけるクラック発生率は10%と極めて低くすることができた。結果を表3にまとめた。なお、表3には、対比のため実施例2も合わせてまとめた。
Figure 0004939360
表3から明らかなように、GaN基板(III族窒化物結晶基板1)の厚さが同じであれば、成長させるGaN結晶の厚さが異なっても、同じクラック発生率が得られることがわかる。すなわち、厚さが0.5mm以上の主面の面積が大きなIII族窒化物結晶基板を用いることにより、低いクラック発生率で種々の厚さのIII族窒化物結晶を成長させることができることがわかる。
(実施例10)
GaN結晶(III族窒化物結晶10)を成長させる際の結晶成長温度を800℃および結晶成長圧力を2MPaとした他は、実施例2と同様にしてGaN結晶(III族窒化物結晶10)を成長させた。実施例10におけるクラック発生率は10%と極めて低くすることができた。結果を表4にまとめた。
(実施例11)
GaN結晶(III族窒化物結晶10)を成長させる際の結晶成長温度を870℃および結晶成長圧力を4MPaとした他は、実施例2と同様にしてGaN結晶(III族窒化物結晶10)を成長させた。実施例11におけるクラック発生率は10%と極めて低くすることができた。結果を表4にまとめた。
(実施例12)
GaN結晶(III族窒化物結晶10)を成長させる際の結晶成長温度を900℃および結晶成長圧力を5MPaとした他は、実施例2と同様にしてGaN結晶(III族窒化物結晶10)を成長させた。実施例12におけるクラック発生率は10%と極めて低くすることができた。結果を表4にまとめた。なお、表4には、対比のため実施例2も合わせてまとめた。
Figure 0004939360
表4から明らかなように、GaN基板(III族窒化物結晶基板1)の厚さが同じであれば、GaN結晶の成長条件が異なっても、同じクラック発生率が得られることがわかる。すなわち、厚さが0.5mm以上の主面の面積が大きなIII族窒化物結晶基板を用いることにより、種々の結晶成長条件においても低いクラック発生率でIII族窒化物結晶を成長させることができることがわかる。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明でなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内のすべての変更が含まれることが意図される。
本発明にかかる成長方法により得られたIII族窒化物結晶は、発光ダイオード、レーザダイオードなどの発光素子、整流器、バイポーラトランジスタ、電界効果トランジスタ、HEMT(高電子移動度トランジスタ)などの電子素子、温度センサ、圧力センサ、放射線センサ、可視−紫外光検出などの半導体センサ、SAWデバイス(表面弾性波素子)、振動子、共振子、発振器、MEMS(微小電子機械システム)部品、圧電アクチュエータなどのデバイス用の基板などに用いられる。
本発明にかかるIII族窒化物結晶の成長方法の一実施形態を示す概略断面図である。 基板の厚さとクラック発生率との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 III族窒化物結晶基板、1m 主面、3 溶媒、5 窒素含有ガス、10 III族窒化物結晶、23 結晶成長装置。

Claims (2)

  1. 液相法によるIII族窒化物結晶の成長方法であって、
    前記III族窒化物結晶と同じ化学組成を有しかつ1.0mm以上2.0mm以下の厚さを有しかつ主面が20cm 2 以上の面積を有するIII族窒化物結晶基板を準備する工程と、
    前記III族窒化物結晶基板の前記主面に、III族金属とアルカリ金属を含む溶媒に窒素含有ガスを溶解させた溶液を接触させて、前記主面上に前記III族窒化物結晶を成長させる工程と、を備え
    前記溶媒は純度が99モル%以上のIII族金属と純度が99モル%以上のアルカリ金属とを含むIII族窒化物結晶の成長方法。
  2. 前記窒素含有ガスは純度が99モル%以上の窒素ガスである請求項1に記載のIII族窒化物結晶の成長方法。
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