以下、図面を参照して、本発明に係る運転者心理状態判定装置及び運転者心理状態判定システムの実施の形態を説明する。
本実施の形態では、本発明を、車両に搭載され、車両搭載装置に全ての手段を備えている運転者心理状態判定装置に適用する。本実施の形態に係る運転者心理状態判定装置は、運転者の焦り状態を判定し、焦り状態と判定したときには運転者に対して注意喚起する。本実施の形態には、3つの実施の形態があり、第1の実施の形態が交差点での右折行動時における直進対向車との関係によって焦り状態を判定する形態であり、第2の実施の形態が第1の実施の形態に対して焦り状態を判定するための閾値を可変とする形態であり、第3の実施の形態が交差点での右左折行動時における横断歩行者との関係によって焦り状態を判定する形態である。
図1及び図2を参照して、第1の実施の形態に係る運転者心理状態判定装置1について説明する。図1は、第1及び第2の実施の形態に係る運転者心理状態判定装置の構成図である。図2は、第1及び第2の実施の形態に係る対向車到達時間−焦り度マップの一例である。
運転者心理状態判定装置1では、運転者の焦り状態を判定するために、自車が右折時に直進対向車に到達するまでの時間(対向車到達時間)を求め、その対向車到達時間を基づいて焦り度を設定する。そして、運転者心理状態判定装置1では、その焦り度が閾値(固定値)を超えた場合に焦り状態と判定し、運転者に対して注意を促す。そのために、運転者心理状態判定装置1は、GPS[Global Positioning System]センサ10、車速センサ11、舵角センサ12、アクセルペダルセンサ13、ブレーキペダルセンサ14、ウィンカスイッチ15、ヨーレートセンサ16、横加速度センサ17、ミリ波レーダセンサ18、前方画像センサ19、運転者監視画像センサ20、ディスプレイ21、スピーカ22及びECU[Electronic Control Unit]30を備えている。
GPSセンサ10は、GPS衛星からのGPS信号を受信し、そのGPS信号を復調し、復調したGPS信号をECU30に送信する。現在位置を算出するためには3つ以上のGPS衛星の位置データが必要となるで、GPSセンサ10では、異なる3つ以上のGPS衛星からのGPS信号をそれぞれ受信している。
車速センサ11は、自車の車速を検出し、その検出値を車速信号としてECU30に送信する。舵角センサ12は、運転者によって操舵されたステアリングホイールの舵角を検出し、その検出値を舵角信号としてECU30に送信する。アクセルペダルセンサ13は、アクセルペダルを操作しているか否か(アクセルペダルのオン/オフ)を検出し、そのオン/オフをアクセル信号としてECU30に送信する。ブレーキペダルセンサ14は、ブレーキペダルを操作しているか否か(ブレーキペダルのオン/オフ)を検出し、そのオン/オフをブレーキ信号としてECU30に送信する。ウィンカスイッチ15は、運転者からの右左折指示(右折オン/オフ、左折オン/オフ)が入力され、その入力された指示をウィンカ信号としてECU30に送信する。ヨーレートセンサ16は、自車に作用するヨーレートを検出し、その検出値をヨーレート信号としてECU30に送信する。横加速度センサ17は、自車に作用する横加速度を検出し、その検出値を横加速度信号としてECU30に送信する。なお、アクセルペダルセンサとしてはアクセルペダルの開度を検出するセンサでもよいし、また、ブレーキペダルセンサとしてはブレーキペダルの踏み込み量を検出するセンサでもよい。
ミリ波レーダセンサ18は、自車の前側に取り付けられたミリ波レーダからなる。ミリ波レーダセンサ18では、ミリ波を水平面内でスキャンしながら自車から前方に向けて送信し、反射してきたミリ波を受信し、そのミリ波の送受信データをレーダ信号としてECU30に送信する。前方画像センサ19は、自車の前側に取り付けられたカメラからなる。前方画像センサ19では、そのカメラによって自車の前方を撮像し、その撮像画像データを前方画像信号としてECU30に送信する。
運転者監視画像センサ20は、自車の車室内に運転者に向けて取り付けられたカメラからなる。運転者監視画像センサ20では、そのカメラによって運転者の顔を撮像し、その撮像画像データを運転者画像信号としてECU30に送信する。
ディスプレイ21では、ECU30からの画像信号を受信すると、その画像信号の表示画像を表示する。スピーカ22では、ECU30から音声信号を受信すると、その音声信号の音声を出力する。
ECU30は、CPU[Central Processing Unit]、ROM[Read Only Memory]、RAM[Random AccessMemory]などからなり、運転者心理状態判定装置1を統括制御する。ECU30では、運転者心理状態判定用のアプリケーションプログラムが実行されると、運転者特定機能31、交差点判定機能32、右折行動判定機能33、対向車到達時間算出機能34、焦り度判定機能35、焦り抑制案内機能36が構成される。ECU30では、各センサ10〜20からの信号をそれぞれ取り入れ、各信号に基づいて各機能における処理を行い、必要に応じてディスプレイ21に画像信号及びスピーカ22に音声信号を送信する。
なお、第1の実施の形態では、センサ11〜17及び右折行動判定機能33が特許請求の範囲に記載する横断行動検出手段に相当し、センサ18,19及び対向車到達時間算出機能34が特許請求の範囲に記載する衝突危険度検出手段に相当し、焦り度判定機能35が特許請求の範囲に記載する運転者心理状態判定手段に相当し、ディスプレイ21、スピーカ22及び焦り抑制案内機能36が特許請求の範囲に記載する報知手段に相当する。
運転者特定機能31では、運転者監視画像センサ20から取得した運転者の顔の撮像画像と運転者として登録されている各顔画像とそれぞれパターンマッチングし、マッチングした顔画像に対応する人を現在の運転者として特定する。パターンマッチング用の顔画像は、運転者になる可能性のある全ての人の顔が予め撮像され、その各撮像画像がECU30に保持されている。
交差点判定機能32では、GPSセンサ10から3つ以上のGPS衛星についての各GPS信号を取得すると、3つ以上のGPS衛星の位置データに基づいて自車の現在位置及び進行方向を算出する。そして、交差点判定機能32では、地図データベースから現在位置周辺の地図情報を抽出し、この地図情報から現在位置周辺(特に、進行方向)に存在する交差点エリアを抽出する。さらに、交差点判定機能32では、自車の現在位置が交差点エリア内かあるいは交差点近傍か否かを判定する。自車が交差点エリア内又は交差点近傍の場合、交差点判定機能32では、運転者の心理状態を判定可能と判断する。一方、自車が交差点エリア内かつ交差点近傍でない場合、交差点判定機能32では、運転者の心理状態を判定不可と判断し、今回の運転者心理状態判定処理を終了する。地図データベースは、カーナビゲーションに用いられる地図データを格納したデータベースであり、ECU30内に保持していてもよいし、あるいは、ナビゲーション装置を搭載している車両の場合にはナビゲーション装置から取得するようにしてもよい。なお、交差点で交差する車道の幅や車線の数によって交差点エリアの大きさが異なるので、交差点エリアが小さい場合(つまり、右折時に自車全体が交差点エリア内に進入できないような小さな交差点の場合)には交差点近傍か否かも判定する必要はあるが、交差点エリアが大きい場合(つまり、右折時に自車全体が交差点エリア内に進入できるような大きな交差点の場合)には交差点近傍か否かを判定しなくてもよい。
右折行動判定機能33では、交差点エリア内かあるいは交差点近傍に自車が存在する場合、ウィンカスイッチ15からの右左折指示のオン/オフに基づいて、運転者が右折指示をオンしているか否かを判定する。右折指示をオンしている場合、右折行動判定機能33では、舵角センサ12からのステアリング舵角がニュートラル範囲を超えたか否かを判定する。ニュートラル範囲を超えている場合(つまり、ステアリングホイールが操作されている場合)、右折行動判定機能33では、ブレーキペダルセンサ14からのブレーキペダルのオン/オフ情報及びアクセルペダルセンサ13からのアクセルペダルのオン/オフ情報から、ブレーキペダルがオフかつアクセルペダルがオンしているか否かを判定する。ブレーキペダルがオフかつアクセルペダルがオンしている場合(つまり、発進操作がされた場合)、右折行動判定機能33では、車速センサ11からの車速、ヨーレートセンサ16からのヨーレート及び横加速度センサ17からの横加速度に基づいて、右方向に旋回を開始(車速が0から増加(発進加速)かつヨーレートとして右回転方向の速度発生かつ横加速度として右方向への加速度発生)したか否かを判定する。右方向に旋回を開始と判定した場合、右折行動判定機能33では、自車が右折行動を行っていると判断し、運転者の心理状態を判定可能と判定する。一方、4つの判定のうち1つでも満たさない場合、右折行動判定機能33では、自車が右折行動を行っていないと判断し、今回の運転者心理状態判定処理を終了する。
対向車到達時間算出機能34では、自車が右折行動を行っている場合、前方画像センサ19からの前方画像に基づいて対向車線を走行する対向車を認識する。対向車を認識できた場合、対向車到達時間算出機能34では、一定時間毎に、ミリ波レーダセンサ18からのミリ波の送受信データに基づいて、認識した対向車との距離を算出する。また、対向車到達時間算出機能34では、一定時間毎の対向車との距離に基づいて、その距離変化から自車と対向車との相対速度を算出する。そして、対向車到達時間算出機能34では、対向車との距離を対向車との相対速度で除算し、自車が対向車に到達するまでの時間(対向車到達時間)を算出する。この対向車到達時間は、自車と対向車とが衝突する危険度を示す指標であり、この時間が短いほど危険度が高くなる。したがって、対向車到達時間が長いほど、安全に右折することが可能である。対向車を認識できない場合、対向車到達時間算出機能34では、対向車到達時間として無限大を設定する。
焦り度判定機能35では、対向車到達時間が求められると、対向車到達時間―焦り度マップを参照し、対向車到達時間に対応する焦り度を設定する。対向車到達時間―焦り度マップは、実験などによって予め作成され、ECU30に保持されている。対向車到達時間―焦り度マップは、図2に示すように、対向車到達時間に対して焦り度を対応付けており、対向車到達時間が短いほど焦り度として大きな値が設定されている。したがって、焦り度は、値が大きいほど運転者が焦っていることを示す。対向車到達時間―焦り度マップは、運転者毎に複数設定されてもよいし、あるいは、一般的な人について一つだけ設定されてもよい。運転者毎に設定する場合、例えば、安全志向の人ほど焦り度として大きな値が対応付けられ、せっかちな人ほど焦り度として小さな値が対応付けられる。なお、運転者毎に対向車到達時間―焦り度マップが設定されている場合、焦り度判定機能35では、特定した運転者に対する対向車到達時間―焦り度マップを抽出し、その抽出したマップから焦り度を設定する。
焦り度を設定すると、焦り度判定機能35では、特定した運転者に応じて焦り度閾値を抽出する。そして、焦り度判定機能35では、設定した焦り度が焦り度閾値より大きいか否かを判定する。焦り度が焦り度閾値より大きい場合、焦り度判定機能35では、運転者は焦り状態と判定する。一方、焦り度が焦り度閾値以下の場合、焦り度判定機能35では、運転者は焦り状態でないと判定する。焦り度閾値は、実験などによって予め設定され、ECU30に保持されている。焦り度閾値は、焦り度に基づいて運転者が焦り状態か否かを判定するための閾値であり、対向車到達時間との関係で安全に右折が可能な値が設定され、例えば、対向車到達時間が2秒未満の場合(つまり、対向車到達時間が2秒以上あれば安全に右折が可能)に焦り状態と判定するような閾値である。焦り度閾値は、運転者毎に設定されており、例えば、安全志向の人ほど小さい値であり、せっかちな人ほど大きな値である。
なお、運転者に応じて焦り度閾値を設定することにより、運転者の個人特性に応じて運転者の焦り状態を判定することができる。運転者の個人特性としては、例えば、年齢、性別、性格、運転の熟練度である。運転者に応じて焦り度閾値を設定している場合、運転者毎に対向車到達時間―焦り度マップを設定する必要はないが、運転者毎に対向車到達時間―焦り度マップも設定することにより運転者の個人特性に応じた更に高精度な判定が可能となる。
焦り抑制案内機能36では、運転者が焦り状態と判定した場合、運転者に対して焦り状態であることを認識させるとともに安全運転を促すような表示画像及び音声を生成し、その表示画像データからなる画像信号をディスプレイ21に送信するとともにその音声データからなる音声信号をスピーカ22に送信する。
図1及び図2を参照して、運転者心理状態判定装置1における動作について説明する。特に、ECU30における処理については図3のフローチャートに沿って説明する。図3は、第1の実施の形態に係る運転者心理状態判定装置のECUにおける処理の流れを示すフローチャートである。
ECU30では、一定時間毎に、運転者監視画像センサ20によって撮像した運転者の顔の撮像画像と保持している各顔画像とをそれぞれパターンマッチングし、現在の運転中の運転者を特定する(S10)。
ECU30では、GPSセンサ10で受信した3つの以上のGPS衛星の位置データから自車の現在位置を算出する(S11)。そして、ECU30では、地図データベースから現在位置を中心とした地図情報を抽出し、その地図情報から現在位置周辺の交差点エリアを抽出する(S12)。さらに、ECU30では、自車の現在位置が交差点エリア内(小さい交差点の場合には交差点近傍)か否かを判定する(S13)。S13にて自車が交差点エリア内でないと判定した場合、ECU30では、今回の処理を終了する。
S13にて自車が交差点エリア内と判定した場合、ECU30では、ウィンカスイッチ15の右左折指示情報により右折指示がオンか否かを判定する(S14)。S14にて右折指示がオフと判定した場合、ECU30では、今回の処理を終了する。一方、S14にて右折指示がオンと判定した場合、ECU30では、舵角センサ12で検出したステアリング舵角がニュートラル範囲を超えているか否かを判定する(S15)。S15にてニュートラ範囲を超えていないと判定した場合、ECU30では、今回の処理を終了する。一方、S15にてニュートラ範囲を超えていると判定した場合、ECU30では、ブレーキペダルセンサ14で検出したブレーキペダルのオン/オフがオフかつアクセルペダルセンサ13で検出したアクセルペダルのオン/オフがオンか否かを判定する(S16)。S16にてブレーキペダルがオン又はアクセルペダルがオフと判定した場合、ECU30では、今回の処理を終了する。一方、S16にてブレーキペダルがオフかつアクセルペダルがオンと判定した場合、ECU30では、車速センサ11で検出した車速、ヨーレートセンサ16で検出したヨーレート及び横加速度センサ17で検出した横加速度に基づいて自車が右旋回を開始したか否かを判定する(S17)。S17にて右旋回を開始していないと判定した場合、ECU30では、今回の処理を終了する。
S17にて右旋回を開始したと判定した場合、ECU30では、前方画像センサ19で撮像した前方撮像画像から対向車を認識する(S18)。そして、ECU30では、ミリ波レーダセンサ18によるミリ波のレーダデータに基づいて認識した対向車との距離及び相対速度を算出し、その距離と相対速度から対向車到達時間を算出する(S19)。
ECU30では、対向車到達時間―焦り度マップを参照し、対向車到達時間に応じた焦り度を設定する(S20)。そして、ECU30では、特定した運転者に応じた焦り度閾値を設定し、焦り度が焦り度閾値より大きいか否かを判定する(S21)。S21にて焦り度が焦り度閾値以下と判定した場合、ECU30では、今回の処理を終了する。
S21にて焦り度が焦り度閾値より大きいと判定した場合、ECU30では、運転者は焦り状態と判定し、焦り状態を抑制するための案内を行う表示画像及び音声を生成し、その画像信号をディスプレイ21に送信するとともに音信信号をスピーカ22に送信する(S22)。この画像信号を受信すると、ディスプレイ21では、画像信号に応じて焦り状態を抑制するための案内画像を表示する。また、この音声信号を受信すると、スピーカ22では、音声信号に応じて焦り状態を抑制するための案内メッセージを出力する。これらの表示やメッセージによって、運転者は、焦り状態であることを認識する。その結果、運転者の焦り状態が抑制され、運転者が安全運転を意識する。
この運転者心理状態判定装置1によれば、交差点で右折するときの短期間に取得した情報に基づいて運転者の焦り状態を判定することができる。また、運転者心理状態判定装置1によれば、運転者の心理状態を的確に反映している直進対向車との関係を利用して焦り状態を判定しているので、運転者の焦り状態を高精度に判定することができる。ちなみに、対向する車線を走行する車両は、直進走行しているので、速度が高く、自車に急速に接近する。そのため、運転者はその急接近する対向車との関係で右折するタイミングを計るのは非常に難しく、右折するか否かの判断には運転者の心理状態が強く表れる。
また、運転者心理状態判定装置1では、運転者を特定し、運転者に応じて焦り度閾値などを設定しているので、運転者の個人特性に応じて運転者の焦り状態を判定することができる。したがって、日常、せっかちな運転をする人の場合でも(つまり、対向車到達時間が短いときでも右折する人)、頻繁に、焦り抑制案内が行われることはない。また、日常、安全運転な人の場合でも(つまり、対向車到達時間が長くないと右折しない人)、必要なときだけ焦り抑制案内が行われる。
また、運転者心理状態判定装置1では、対向車との距離及び相対速度から求めた対向車到達時間を用いているので、運転者の焦り状態を高精度に判定することができる。つまり、距離と相対速度の両方を考慮しているので、自車と対向車との接近度合いが正確に反映される。
また、運転者心理状態判定装置1では、運転者によるウィンカ情報、ステアリング舵角、ブレーキ操作、アクセル操作及び車両の車速、ヨーレート、横加速度を総合して右折行動を判定しているので、右折行動を高精度に判定することができる。
また。運転者心理状態判定装置1では、運転者の焦り状態を判定し、焦り状態であることを運転者に対して報知するので、運転者の焦り状態を抑制することができる。その結果、安全性が高まり、運転者の焦りにより事故を防止することができる。
図1及び図2を参照して、第2の実施の形態に係る運転者心理状態判定装置41について説明する。運転者心理状態判定装置41では、第1の実施の形態に係る運転者心理状態判定装置1と同様の構成について同一の符号を付し、その説明を省略する。
運転者心理状態判定装置41は、運転者心理状態判定装置1と比較すると、焦り状態を判定する際の閾値を可変とした点だけが異なる。したがって、運転者心理状態判定装置41は、運転者心理状態判定装置1とECUにおける処理だけが異なる。そこで、運転者心理状態判定装置41のECU50についてのみ説明する。
ECU50は、第1の実施の形態に係るECU30と同様に、運転者特定機能51、交差点判定機能52、右折行動判定機能53、対向車到達時間算出機能54、焦り度判定機能55、焦り抑制案内機能56が構成され、焦り度判定機能55における処理だけ異なり、それ以外の機能はECU30の各機能と同様の処理を行う。そこで、焦り度判定機能55についてのみ説明する。
なお、第2の実施の形態では、センサ11〜17及び右折行動判定機能53が特許請求の範囲に記載する横断行動検出手段に相当し、センサ18,19及び対向車到達時間算出機能54が特許請求の範囲に記載する衝突危険度検出手段に相当し、焦り度判定機能55が特許請求の範囲に記載する運転者心理状態判定手段に相当し、ディスプレイ21、スピーカ22及び焦り抑制案内機能56が特許請求の範囲に記載する報知手段に相当する。
焦り度判定機能55は、第1の実施の形態に係る焦り度判定機能35と同様の処理により、対向車到達時間を算出し、その対向車到達時間に応じて焦り度を設定する。焦り度を設定すると、焦り度判定機能55では、特定した運転者に応じて焦り度初期値を抽出する。この焦り度初期値は、第1の実施の形態における焦り度閾値と同様の値である。そして、焦り度判定機能35では、設定した焦り度が焦り度初期値より大きいか否かを判定する。焦り度が焦り度初期値より大きい場合、焦り度判定機能55では、焦り度と前回に設定されている焦り度記憶値との平均値を算出し、その平均値を今回の焦り度記憶値として設定する。焦り度記憶値は、焦り度に基づいて運転者が焦り状態か否かを判定するための閾値である。焦り度記憶値は、初期値として焦り度初期値が設定され、焦り度初期値を下限値とする可変値である。
そして、焦り度判定機能55では、設定した焦り度が焦り度記憶値より大きいか否かを判定する。焦り度が焦り度記憶値より大きい場合、焦り度判定機能55では、運転者は焦り状態と判定する。一方、焦り度が焦り度記憶値以下の場合、焦り度判定機能55では、運転者は焦り状態でないと判定する。
なお、特定した運転者に応じて焦り度初期値を設定する構成としたが、焦り状態を判定するための閾値である焦り度記憶値が運転者の個人特性に合わせて更新されてゆくので、焦り度初期値を一般的な人を対象とした固定値としてもよい。この場合、運転者を特定するための処理もなくなる。
図1及び図2を参照して、運転者心理状態判定装置41における動作について説明する。特に、ECU50における処理については図4のフローチャートに沿って説明する。図4は、第2の実施の形態に係る運転者心理状態判定装置のECUにおける処理の流れを示すフローチャートである。
ECU50では、起動時に、焦り度記憶値に焦り度初期値を設定する。そして、ECU50では、一定時間毎に、第1の実施の形態に係るECU30におけるS10〜S20と同様の処理を、S30〜S40の処理で行う。
交差点での右折行動を判定後に焦り度を設定すると、ECU50では、特定した運転者に応じた焦り度初期値を設定し、設定した焦り度が焦り度初期値より大きいか否かを判定する(S41)。S41にて焦り度が焦り度初期値より大きいと判定した場合、ECU50では、その焦り度と前回設定される焦り度記憶値との平均値を算出し、その平均値を今回の焦り度記憶値として置き換える(S42)。S41にて焦り度が焦り度初期値以下と判定した場合、ECU50では、S43の処理に移行する。この際、焦り度記憶値は、前回の焦り度記憶値が保持される。
ECU50では、焦り度が焦り度記憶値より大きいか否かを判定する(S43)。S43にて焦り度が焦り度記憶値以下と判定した場合、ECU50では、今回の処理を終了する。一方、S43にて焦り度が焦り度記憶値より大きいと判定した場合、ECU50では、ECU30におけるS22の処理と同様に、焦り抑制案内処理を行う(S44)。すると、ディスプレイ21では焦り状態を抑制するための案内画像を表示し、スピーカ22では焦り状態を抑制するための案内メッセージを出力する。
この運転者心理状態判定装置41によれば、第1の実施の形態に係る運転者心理状態判定装置1と同様の効果を有する上に、以下のような効果を有する。運転者心理状態判定装置41では、焦り度状態を判定するための閾値(焦り度記憶値)を設定した焦り度に応じて更新するので、運転者の個人特性に応じた閾値となり、運転者の焦り状態をより高精度に判定することができる。特に、運転者心理状態判定装置41では、焦り度が焦り度初期値より大きい場合に焦り度記憶値を更新するので、対向車到達時間が小さい値のときでも右折する運転者に対する閾値が徐々に大きくなっていく。そのため、運転者がせっかちな運転をする人の場合でも焦り抑制案内が頻繁に出力されず、その人にとって本当に必要とされるときだけ焦り抑制案内が出力される。また、運転者心理状態判定装置41では、焦り度記憶値を更新する際に前回までの値との平均をとっているので、閾値が急変することはなく、運転者の個人特性も良く表れる。
図5及び図6を参照して、第3の実施の形態に係る運転者心理状態判定装置61について説明する。図5は、第3の実施の形態に係る運転者心理状態判定装置の構成図である。図6は、第3の実施の形態に係る最短接近距離−焦り度マップの一例である。なお、運転者心理状態判定装置61では、第1の実施の形態に係る運転者心理状態判定装置1と同様の構成について同一の符号を付し、その説明を省略する。
運転者心理状態判定装置61では、運転者の焦り状態を判定するために、自車が右左折時に交差点横断中の歩行者に接近した最短距離(最短接近距離)を求め、その最短接近距離を基づいて焦り度を設定する。そして、運転者心理状態判定装置61では、その焦り度が閾値を超えた場合に焦り状態と判定し、運転者に対して注意を促す。運転者心理状態判定装置61も、運転者心理状態判定装置1とECUにおける処理だけが異なる。そこで、運転者心理状態判定装置61のECU70についてのみ説明する。
ECU70の場合、運転者心理状態判定用のアプリケーションプログラムが実行されると、運転者特定機能71、交差点判定機能72、右左折行動判定機能73、視線方向判定機能74、歩行者位置・距離算出機能75、焦り度判定機能76、焦り抑制案内機能77が構成される。この各機能において、運転者特定機能71、交差点判定機能72、焦り抑制案内機能77は、第1の実施の形態に係る運転者特定機能31、交差点判定機能32、焦り抑制案内機能36と同様の処理を行う。そこで、右左折行動判定機能73、視線方向判定機能74、歩行者位置・距離算出機能75、焦り度判定機能76についてのみ説明する。
なお、第3の実施の形態では、センサ11〜17及び右左折行動判定機能73が特許請求の範囲に記載する横断行動検出手段に相当し、センサ18、19、20及び視線方向判定機能74、歩行者位置・距離算出機能75が特許請求の範囲に記載する障害物認知検出手段に相当し、センサ18,19及び歩行者位置・距離算出機能75が特許請求の範囲に記載する衝突危険度検出手段に相当し、焦り度判定機能76が特許請求の範囲に記載する運転者心理状態判定手段に相当し、ディスプレイ21、スピーカ22及び焦り抑制案内機能77が特許請求の範囲に記載する報知手段に相当する。
右左折行動判定機能73では、自車が右折又は左折を行っているか否かを判定するので、第1の実施の形態に係る右折行動判定機能33とウィンカ情報による判定と旋回開始判定のみが異なる。右左折行動判定機能73では、交差点エリア内かあるいは交差点近傍に自車が存在する場合、ウィンカスイッチ15からの右左折指示のオン/オフに基づいて、運転者が右折指示又は左折指示をオンしているか否かを判定する。右折指示又は左折指示をオンしている場合、右左折行動判定機能73では、ステアリング舵角の判定に移行する。また、ブレーキペダルがオフかつアクセルペダルがオンしている場合、右左折行動判定機能73では、車速センサ11からの車速、ヨーレートセンサ16からのヨーレート及び横加速度センサ17からの横加速度に基づいて、右方向又は左方向に旋回を開始(車速が0から増加(発進加速)かつヨーレートとして右回転方向又は左回転方向の速度発生かつ横加速度として右方向又は左方向への加速度発生)したか否かを判定する。右方向又は左方向に旋回を開始と判定した場合、右左折行動判定機能73では、自車が右折行動又は左折行動を行っていると判断し、運転者の心理状態を判定可能と判定する。一方、4つの判定のうち1つでも満たさない場合、右左折行動判定機能73では、自車が右折行動及び左折行動を行っていないと判断し、今回の運転者心理状態判定処理を終了する。
視線方向判定機能74では、運転者監視画像センサ20から取得した運転者の顔の撮像画像から運転者の視線方向を認識する。そして、視線方向判定機能74では、歩行者位置・距離算出機能75から認識した歩行者の位置を取得し、運転者の視線方向が歩行者が存在する方向か否かを判定する。ここでは、歩行者の位置を中心にして所定の範囲を設定し、その範囲に視線方向が入っているか否かを判定する。運転者の視線が歩行者の方向を向いている場合、視線方向判定機能74では、運転者の心理状態を判定可能と判断する。運転者の視線が歩行者の方向を向いていない場合、視線方向判定機能74では、今回の運転者心理状態判定処理を終了する。
歩行者位置・距離算出機能75では、自車が右折行動又は左折行動を行っている場合、前方画像センサ19からの前方画像から道路を横断中の歩行者を認識し、その認識した歩行者の位置(少なくとも歩行者の方向)を検出する。認識する対象の歩行者としては、自車が右折又は左折しようとしている道路を横断中の歩行者である(つまり、自車と衝突する可能性のある歩行者である)。歩行者を認識できた場合、歩行者位置・距離算出機能75では、一定時間毎に、ミリ波レーダセンサ18からのミリ波の送受信データに基づいて、認識した歩行者との距離を算出する。そして、歩行者位置・距離算出機能75では、一定時間毎の歩行者との距離に基づいて、その変化する各距離の中から最短接近距離を記憶する。この最短接近距離は、自車と歩行者とが衝突する危険度を示す指標であり、この距離が短いほど危険度が高くなる。したがって、最短接近距離が長いほど、安全に右折することが可能である。歩行者を認識できない場合、歩行者位置・距離算出機能75では、最短接近距離として無限大を設定する。
焦り度判定機能76では、最短接近距離が設定されると、最短接近距離―焦り度マップを参照し、最短接近距離に対応する焦り度を設定する。最短接近距離―焦り度マップは、実験などによって予め作成され、ECU70に保持されている。最短接近距離―焦り度マップは、図6に示すように、最短接近距離に対して焦り度を対応付けており、最短接近距離が短いほど焦り度として大きな値が設定されている。最短接近距離―焦り度マップは、運転者毎に複数設定されてもよいし、あるいは、一般的な人について一つだけ設定されてもよい。なお、運転者毎に最短接近距離―焦り度マップが設定されている場合、焦り度判定機能76では、特定した運転者に対する最短接近距離―焦り度マップを抽出し、その抽出したマップから焦り度を設定する。
焦り度を設定すると、焦り度判定機能76では、第1の実施の形態に係る焦り度判定機能35と同様に、焦り度と焦り度閾値により運転者の焦り状態を判定する。第3の実施の形態の場合、焦り度閾値としては、例えば、最短接近距離が3m未満の場合に焦り状態と判定するような閾値である。
図5及び図6を参照して、運転者心理状態判定装置61における動作について説明する。特に、ECU70における処理については図7のフローチャートに沿って説明する。図7は、第3の実施の形態に係る運転者心理状態判定装置のECUにおける処理の流れを示すフローチャートである。
ECU70では、一定時間毎に、第1の実施の形態に係るECU30におけるS10〜S13と同様の処理を、S50〜S53の処理で行う。
S53にて自車が交差点エリア内と判定した場合、ECU70では、ウィンカスイッチ15の右左折指示情報により右折指示又は左折指示がオンか否かを判定する(S54)。S54にて右折指示及び左折指示がオフと判定した場合、ECU70では、今回の処理を終了する。一方、S54にて右折指示又は左折指示がオンと判定した場合、ECU70では、舵角センサ12で検出したステアリング舵角がニュートラル範囲を超えているか否かを判定する(S55)。S55にてニュートラ範囲を超えていないと判定した場合、ECU70では、今回の処理を終了する。一方、S55にてニュートラ範囲を超えていると判定した場合、ECU70では、ブレーキペダルセンサ14で検出したブレーキペダルのオン/オフがオフかつアクセルペダルセンサ13で検出したアクセルペダルのオン/オフがオンか否かを判定する(S56)。S56にてブレーキペダルがオン又はアクセルペダルがオフと判定した場合、ECU70では、今回の処理を終了する。一方、S56にてブレーキペダルがオフかつアクセルペダルがオンと判定した場合、ECU70では、車速センサ11で検出した車速、ヨーレートセンサ16で検出したヨーレート及び横加速度センサ17で検出した横加速度に基づいて自車が右旋回又は左旋回を開始したか否かを判定する(S57)。S57にて右旋回及び左旋回を開始していないと判定した場合、ECU70では、今回の処理を終了する。
S57にて右旋回又は左旋回を開始したと判定した場合、ECU70では、前方画像センサ19で撮像した前方撮像画像から交差点通過中の歩行者を認識し、その歩行者の位置を検出する(S58)。また、ECU70では、運転者監視画像センサ20による運転者の顔撮像画像から運転者の視線方向を検出する(S59)。そして、ECU70では、運転者の視線が歩行者の方向を向いているか否かを判定する(S60)。S60にて歩行者の方向を向いていないと判定した場合、ECU70では、今回の処理を終了する。
S60にて歩行者の方向を向いていると判定した場合、ECU70では、ミリ波レーダセンサ18によるミリ波のレーダデータに基づいて認識した歩行者との距離を算出し、その交差点通過中の歩行者との最短接近距離を抽出する(S61)。
ECU70では、最短接近距離―焦り度マップを参照し、最短接近距離に応じた焦り度を設定する(S62)。そして、ECU70では、特定した運転者に応じた焦り度閾値を設定し、焦り度が焦り度閾値より大きいか否かを判定する(S63)。S63にて焦り度が焦り度閾値以下と判定した場合、ECU70では、今回の処理を終了する。
S63にて焦り度が焦り度閾値より大きいと判定した場合、ECU70では、ECU30におけるS22の処理と同様に、焦り抑制案内処理を行う(S64)。すると、ディスプレイ21では焦り状態を抑制するための案内画像を表示し、スピーカ22では焦り状態を抑制するための案内メッセージを出力する。
この運転者心理状態判定装置61によれば、交差点で右折又は左折するときの短期間に取得した情報に基づいて運転者の焦り状態を判定することができる。また、運転者心理状態判定装置61によれば、運転者の心理状態を的確に反映している横断中の歩行者との接近度合いを利用して焦り状態を判定しているので、運転者の焦り状態を高精度に判定することができる。ちなみに、歩行者との安全性を十分に確保しながら右左折するかも運転者の心理状態が強く表れる。
また、運転者心理状態判定装置61では、運転者の視線が歩行者の方向を向いている場合だけ焦り状態を判定するので、焦り状態を正確に判定することができる。例えば、歩行者を認知しているにもかかわらず無理して右左折しようとする状況は、運転者の心理状態を強く反映している。一方、歩行者を認知していないときに無理して右左折しようとしている状況は、運転者は歩行者の存在に気づいていないので、運転者の心理状態を反映していない。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されることなく様々な形態で実施される。
例えば、本実施の形態では運転者心理状態判定手段、衝突危険度検出手段、横断行動検出手段、障害物認知検出手段及び報知手段を全て備えている運転者心理状態判定装置に適用したが、車両搭載装置と路側装置によって構成され、少なくとも報知手段が車両搭載装置に備えられ、運転者心理状態判定手段、衝突危険度検出手段、横断行動検出手段、障害物認知手段が車両搭載装置と路側装置のいずれかの装置に備えられ、車両搭載装置と路側装置との路車間通信によって車両搭載装置が路側装置から路側装置に備えられる各手段による情報を取得する運転者心理状態判定システムに適用してもよい。
また、本実施の形態では運転者が心理状態(焦り状態)を判定した場合には運転者に対して判定結果に基づく報知を行う構成としたが、報知を行うことなく、心理状態のみを判定する構成としてもよいし、あるいは、運転支援システム(例えば、プリクラッシュセーフティシステム、アダプティブクルーズコントロールシステム、レーンキープシステム)に運転者の心理状態を提供し、心理状態に応じて運転支援を行う構成としてもよい。また、報知手段としてディスプレイやスピーカを用いたが、警報ブザーなどその他の手段でもよい。
また、本実施の形態では運転者の心理状態として焦り状態を判定する構成としたが、先急ぎ、苛立ち、油断などの他の心理状態を判定する構成としてもよい。
また、本実施の形態では障害物として対向車線を直進走行する車両や横断中の歩行者としたが、自動二輪車などの他の障害物にも適用可能である。
また、本実施の形態では自車が右折するときにおける直進する対向車両との関係で運転者の心理状態を判定する場合及び自車が右左折するときにおける歩行者との関係で運転者の心理状態を判定する場合に適用したが、他の状況でも適用可能であり、例えば、T字路において自車が右折する場合に左右からくる車両との関係で運転者の心理状態を判定する場合に適用してもよい。
また、本実施の形態ではGPSデータを取得し、そのデータに基づいて交差点内に自車が存在するか否かを判断する構成としたが、ナビゲーション装置を搭載している車両の場合にはナビゲーション装置から交差点内に存在しているか否かの情報を取得する構成としてもよい。
また、本実施の形態では交差点での横断行動をウィンカ情報、ステアリング舵角、ブレーキ操作、アクセル操作、車速、ヨーレート、横加速度を利用して検出する構成としたが、運転者の視線方向から道路を横断するか否かを推定したり、あるいは、ナビゲーション装置を搭載している車両の場合にはナビゲーション装置から横断に関する情報を取得し、その情報から推定したりしてもよい。また、ウィンカ情報、ステアリング舵角、ブレーキ操作、アクセル操作、車速、ヨーレート、横加速度の一部の情報だけあるいは他の情報を加味して、横断行動を検出する構成としてもよい。
また、本実施の形態では運転者を特定し、運転者に応じて焦り度閾値などを設定する構成としたが、このような処理を行わなくてもよい。この場合、運転者を特定する必要がなくなるので、運転者特定機能は無くてよい。
また、本実施の形態では対向車到達時間や最短接近距離に応じて焦り度を設定し、焦り度を焦り度閾値と比較することによって焦り状態を判定する構成としたが、対向車到達時間や最短接近距離を所定の閾値と直接比較することによって焦り状態を判定する構成としてもよい。
また、第1及び第2の実施の形態では衝突危険度として対向車到達時間を用いたが、対向車との距離(特に、対向車との最短距離)などの他の衝突危険度を用いてもよい。
また、第1及び第2の実施の形態では運転者の視線が対向車の方向を向いているか否かの判定を行わなかったが、第3の実施の形態のように、焦り状態を判定する前に、運転者の視線が認識した対向車の方向を向いているか否か(運転者が対向車を認知しているか否か)を判定するようにしてもよい。このような判定を追加することにより、運転者の心理状態をより高精度に判定することができる。
また、第2の実施の形態では焦り度が焦り度初期値より大きい場合に焦り度記憶値を更新する構成としたが、焦り度が焦り度初期値より小さい場合に焦り度記憶値を更新する構成としてもよいし、あるいは、焦り度初期値との大小関係に関係なく、焦り度を設定した場合には焦り度記憶値を更新する構成としてもよい。いずれの場合も、運転者の個人特性に応じた閾値となり、運転者の心理状態をより高精度に判定することができる。
また、第3の実施の形態では焦り度を判定するための焦り度閾値を固定とする構成としたが、第2の実施の形態と同様に、閾値として設定した焦り度によって焦り度記憶値を更新する構成としてもよい。
また、第3の実施の形態では衝突危険度として最短接近距離を用いたが、歩行者との距離及び相対速度から算出した歩行者到達時間などの他の衝突危険度を用いてもよい。
1,41,61…運転者心理状態判定装置、10…GPSセンサ、11…車速センサ、12…舵角センサ、13…アクセルペダルセンサ、14…ブレーキペダルセンサ、15…ウィンカスイッチ、16…ヨーレートセンサ、17…横加速度センサ、18…ミリ波レーダセンサ、19…前方画像センサ、20…運転者監視画像センサ、21…ディスプレイ、22…スピーカ、30,50,70…ECU、31,51,71…運転者特定機能、32,52,72…交差点判定機能、33,53…右折行動判定機能、34,54…対向車到達時間算出機能、35,55,76…焦り度判定機能、36,56,77…焦り抑制案内機能、73…右左折行動判定機能、74…視線方向判定機能、75…歩行者位置・距離算出機能