まず、本実施例1にかかる改札機の概要および特徴について説明する。本実施例1にかかる改札機は、ICカード型の定期券(以下、単に定期券と表記する)から定期券の有効期間の情報を示す有効期間情報、定期券の有効区間の情報を示す有効区間情報および定期券の使用実跡(定期券が実際に使用された駅区間)の情報を示す使用実跡情報を取得し、取得した日付が定期券の有効期間前で、かつ、有効区間情報の有効区間と使用実跡情報によって特定される使用された区間とが一致した場合に、定期券の有効期間を設定し直す。
このように、本実施例1にかかる改札機は、有効期間情報、有効区間情報および使用実跡情報を基にして、定期券の有効期間を設定し直すので、有効期間前にユーザが定期券を使用した場合でも、煩雑な手続きをユーザが行うことなく、定期券の有効期間を弾力的に変更して使用することができる。
つぎに、本実施例1にかかる改札機の構成について説明する。図1は、本実施例1にかかる改札機の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、この改札機100は、定期券媒体読み取り部101と、定期券媒体書き込み部102と、入出力制御IF部103と、記憶部104と、制御部105とを備えて構成される。なお、図1では、本発明にかかる改札機の特徴部分のみを示しており、その他の構成は一般的な改札機と同様であるため説明を省略する。
定期券媒体読み取り部101は、ICカードリーダ(図示しない)を制御して、定期券に備えられた記憶媒体からデータ(以下、定期券データと表記する)を読み取る処理部である。図2は、本実施例1にかかる定期券データのデータ構造の一例を示す図である。同図に示すように、この定期券データは、有効区間、有効期間(開始日)、有効期間(終了日)、乗車駅、初乗り料金を徴収したか否かを示す初乗り料金徴収済みフラグ、プリペイド残高から構成される。
定期券媒体書き込み部102は、ICカードライタ(図示しない)を制御して、定期券に備えられた記憶媒体に種々の情報を書き込む処理部である。入出力制御IF部103は、定期券媒体読み取り部101、定期券媒体書き込み部102、記憶部104および制御部105によるデータの入出力を制御する処理部である。
記憶部104は、制御部105による各種処理に必要なデータおよびプログラムを記憶する記憶手段(格納手段)であり、特に本発明に密接に関連するものとしては、図1に示すように、駅間距離データ104aと、距離別運賃データ104bと、初乗り運賃データ104cと、駅データ104dとを備える。
このうち、駅間距離データ104aは、各駅間の距離をそれぞれ記憶したデータであり、距離別運賃データ104bは、各距離に応じた運賃をそれぞれ記憶したデータである。また、初乗り運賃データ104cは、初乗り運賃を記憶したデータであり、駅データ104dは、その他駅に関する種々のデータを記録したデータである。
制御部105は、各種の処理手順を規定したプログラムや制御データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する制御手段であり、特に本発明に密接に関連するものとしては、乗車改札処理部105aと、降車改札処理部105bと、運賃計算処理部105cと、有効期間前倒し処理部105dとを備える。
このうち、乗車改札処理部105aは、ユーザが乗車する場合に、定期券媒体読み取り部101を介して定期券から定期券データを取得し、取得した定期券データに含まれる有効期間、有効区間、プリペイド残高に基づいて、各種の乗車処理を実行する処理部である。
具体的に、乗車改札処理部105aは、現在の日付が定期券の有効期間内であり、かつ、当駅が定期券の有効区間内である場合には、定期券媒体書き込み部102を介して、当駅の識別情報を定期券の記憶媒体に記憶された定期券データ(図2参照)の「乗車駅」に記憶する。
なお、乗車改札処理部105aは、現在の日付が定期券の有効期間外、あるいは、当駅が定期券の有効区間外である場合には、初乗り料金を減算したプリペイド残高を算出すると共に、定期券媒体書き込み部102を介して、当駅の識別情報、算出したプリペイド残高、初乗り料金徴収済みフラグを定期券の記憶媒体に記憶された定期券データ(図2参照)の「乗車駅」、「初乗り料金徴収済みフラグ」、「プリペイド残高」に記憶する。
降車改札処理部105bは、ユーザが降車する場合に、定期券媒体読み取り部101を介して定期券から定期券データを取得し、取得した定期券データに含まれる有効期間、有効区間、プリペイド残高、乗車駅、初乗り料金徴収済みフラグに基づいて、各種の降車処理を実行する処理部である。
具体的に、降車改札処理部105bは、現在の日付が定期券の有効期間内であり、かつ、乗車駅および当駅が共に有効区間内である場合には、定期券媒体書き込み部102を介して、定期券の記憶媒体に記憶された定期券データ(図2参照)の「乗車駅」に記憶された情報を消去する。
なお、降車改札処理部105bは、現在の日付が定期券の有効期間外であり、かつ、現在の日付が有効期間前である場合には、その旨を有効期間前倒し処理部105dに通知する。降車改札処理部105bは、上述した条件以外の場合には、初乗り料金徴収済みフラグの有無、乗車駅から当駅間の運賃(運賃計算は、後述する運賃計算処理部105cに要求する)を基にして、プリペイド残高を算出し、算出したプリペイド残高を定期券の記憶媒体に記憶された定期券データ(図2参照)の「プリペイド残高」に記憶すると共に、「乗車駅」および「初乗り料金徴収済みフラグ」に記憶された情報を消去する。(降車改札処理部105bが行うその他の処理の詳細に関しては後述するフローチャートで説明する。)
運賃計算処理部105cは、降車改札処理部105bから運賃計算の要求を受け付けた場合に、定期券の「乗車駅」から当駅までの運賃を、記憶部104に記憶された各種のデータに基づいて算出する処理部である。
有効期間前倒し処理部105dは、定期券の記憶媒体に記憶された定期券データの有効期間を設定し直す処理部である。この有効期間前倒し処理部105dは、降車改札処理部105bから、現在の日付が定期券の有効期間前であり、かつ、乗車駅と当駅(降車駅)が有効区間と同一である旨の情報を取得した場合に、定期券の記憶媒体に記憶された定期券の有効期間の開始日と終了日を設定し直す。
具体的に、有効期間前倒し処理部105dは、有効期間の開始日と現在の日付との日数差を計算し、前倒し日数を決定する。そして、定期券の有効期間の開始日を現在の日付とし、有効期間の終了日を前倒し日数分前の日付に設定する。
図3は、有効期間前倒し処理部105dの処理を説明するための説明図である。同図に示すように、有効期間の開始日が「2006年7月3日」、終了日が「2007年1月2」であり、現在の日付が「2006年7月2日」である場合には、有効期間の開始日と現在の日付との差である前倒し日数を決定する。図3に示す例では、前倒し日数は「1」となる。そして、有効期間前倒し処理部105dが、定期券の有効期間の開始日を現在の日付「2006年7月2日」とし、有効期間の終了日を前倒し日数分前の日付「2007年1月1日」に設定する。
なお、図3において、「乗車駅」および「初乗り料金徴収済みフラグ」に記憶された情報は降車改札処理部105bによって削除され、「プリペイド残高」に記憶された情報は、降車改札処理部105bによって初乗り料金分加算されている。
つぎに、本実施例1にかかる改札機100の乗車改札処理について説明する。図4は、本実施例1にかかる改札機100の乗車改札処理を示すフローチャートである。同図に示すように、改札機100は、乗車改札処理部105aが、定期券媒体読み取り処理を実行し、定期券データ(この段階では、有効期間情報、有効区間情報およびプリペイド残高の情報が記憶されている)を取得し(ステップS101)、現在の日付は有効期間内か否かを判定する(ステップS102)。
有効期間内である場合には(ステップS103,Yes)、乗車改札処理部105aは、当駅は有効区間内か否かを判定し(ステップS104)、有効区間内である場合には(ステップS105,Yes)、定期券媒体書き込み処理(乗車駅を書き込む)を実行する(ステップS106)。
ところで、ステップS103において、現在の日付が有効期間外である場合には(ステップS103,No)、乗車改札処理部105aが、プリペイド残高からは初乗り料金を減算したプリペイド残高を決定し(ステップS107)、定期券書き込み処理(乗車駅、プリペイド残高および初乗り料金徴収済みフラグを登録)を実行する(ステップS108)。
つぎに、本実施例1にかかる改札機100の降車改札処理について説明する。図5は、本実施例1にかかる改札機100の降車改札処理を示すフローチャートである。同図に示すように、改札機100は、降車改札処理部105bが、定期券媒体読み取り処理を実行し、定期券データ(この段階では、有効期間情報、有効区間情報、プリペイド残高、乗車駅、初乗り料金徴収済みフラグの情報が記憶されている)を取得し(ステップS201)、現在の日付は有効期間内か否かを判定する(ステップS202)。
有効期間内である場合には(ステップS203,Yes)、降車改札処理部105bは、乗車駅および当駅は有効区間内か否かを判定し(ステップS204)、有効区間内である場合には(ステップS205,Yes)、定期券媒体書き込み処理(乗車駅に記録された情報を消去する)を実行する(ステップS206)。
一方、有効区間外である場合には(ステップS205,No)、有効区間外部分の運賃を計算し、定期券の有効区間外で発生する別途の運賃(以下、定期券以外運賃と表記する)を決定し(ステップS207)、初乗り料金徴収フラグが立っているか否かを判定する(ステップS208)。
初乗り料金徴収フラグが立っている場合には(ステップS209,Yes)、ステップS215に移行する(ステップS215に関する説明は後述する)。一方、初乗り料金徴収フラグが立っていない場合には(ステップS209,No)、定期券のプリペイド残高から、定期券外運賃を減算したプリペイド残高を決定し(ステップS210)、定期券媒体書き込み処理(乗車駅、初乗り料金徴収済みフラグを消去し、プリペイド残高を書きこむ)を実行する(ステップS211)。
ステップS203に戻ると、現在の日時が有効期間外である場合には(ステップS203,No)、降車改札処理部105bは、乗車駅および当駅は有効区間と同一か否かを判定し(ステップS212)、同一でない場合には(ステップS213,No)、乗車駅から当駅間の運賃を計算し、定期券以外運賃を決定し(ステップS214)、プリペイド残高から、定期券以外運賃と初乗り料金との差分との差分を減算し、プリペイド残高を決定し(ステップS215)、ステップS211に移行する。
一方、乗車駅および当駅が有効区間と同一である場合には(ステップS213,Yes)、現在の日付が有効期間前であるか否かを判定し(ステップS216)、有効期間前でない場合には(ステップS217,No)、ステップS214に移行する。
現在の日付が有効期間まえの場合には(ステップS217,Yes)、有効期間前倒し処理部105dが、有効期間の開始日と現在の日付との日数差を計算し、前倒し日数を決定し(ステップS218)、有効期間の開始日を現在日とし、有効期間の終了日を前倒し分前の日付とし(ステップS219)、プリペイド残高へ、初乗り料金を加算し、プリペイド残高を決定し(ステップS220)、定期券媒体書き込み処理(有効期間の開始日および終了日を設定し直すと共に、乗車駅および初乗り料金徴収済みフラグを消去し、プリペイド残高を書き込む)を実行する(ステップS221)。
このように、現在の日付が定期券有効期間前の場合に、有効期間前倒し処理部105dが、定期券の有効期間を登録し直すので、ユーザは容易に、有効期間前の定期券を有効期間内の定期券として利用することができる。
上述してきたように、本実施例1にかかる改札機100は、ユーザが降車する場合に、降車改札処理部105bが定期券記録媒体に記録された定期券データを取得し、この定期券データに記憶された有効期間の開始日が現在の日付よりも後である場合に、有効期間前倒し処理部105dが、定期券の有効期間の開始日を現在の日付に変更し、前倒し日数分有効期間の終了日を前倒しして登録し直すので、有効期間前にユーザが定期券を使用した場合でも、煩雑な手続きをユーザが行うことなく、定期券の有効期間を弾力的に変更して使用することができる。
つぎに、本実施例2にかかる改札システムの概要および特徴について説明する。本実施例2にかかる改札システムは、ICカード型の定期券(以下、単に定期券と表記する)から定期券の有効期間情報、定期券の有効区間情報および定期券の使用実跡情報を取得し、各情報を取得した日付(現在の日付)が定期券の有効期間前で、かつ有効区間情報と使用実跡情報との区間が一致した場合に、定期券の有効情報を設定し直すか否かをユーザに確認した後に定期券の有効期間を設定し直す。
このように、本実施例2にかかる改札システムは、有効期間情報、有効区間情報、使用実跡情報および定期券のユーザの確認結果を基にして、定期券の有効期間を設定し直すので、煩雑な手続きをユーザが行うことなく、定期券の有効期間を弾力的に変更して使用することができる。また、ユーザの確認結果に基づいて定期券の有効期間を設定し直すので、ユーザの意に反して定期券の有効期間が再設定されることを防止することができる。
図6は、本実施例2にかかる改札システムのシステム構成を示す図である。同図に示すように、この改札システムは、ネットワーク50を介して、管理サーバ200と、改札機300と、携帯端末400とから構成される。なお、ここでは、説明の便宜上、1台の改札機300、一台の携帯端末400のみを示すが、この改札システムは複数の改札機、携帯端末を備える。
このうち、管理サーバ200は、定期券の有効期間にかかる設定変更(有効期間の前倒し)をユーザが了承しているか否かの情報(以下、前倒し可能定期データ)を管理するサーバであり、改札機300の要求に応じてこの前倒し可能定期データを通知する。
改札機300は、定期券によるユーザの乗車・降車にかかる処理を実行すると共に、定期券の有効期間を設定し直す装置である。携帯端末400は、改札機300から定期券の有効期間の変更を了承するか否かの情報(意思確認メール)を受信した場合に、ユーザからの確認結果(有効期間の変更を了承したか否かの情報)を受け付け、受け付けたデータを返信メールとして改札機300に返信する装置である。
続いて、図6に示した各装置の構成について説明する。なお、携帯端末400の構成は、一般的な携帯電話等と同様であるため、携帯端末400にかかる構成の説明は省略する。
図7は、本実施例2にかかる管理サーバ200の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、この管理サーバ200は、入力部201と、出力部202と、入出力制御IF部203と、通信制御IF部204と、記憶部205と、制御部206とを備えて構成される。
このうち、入力部201は、各種の情報を入力する入力手段であり、キーボードやマウス、マイクなどによって構成される。なお、後述するモニタ(出力部202)も、マウスと協働してポインティングディバイス機能を実現する。
出力部202は、各種の情報を出力する出力手段であり、モニタ(若しくはディスプレイ、タッチパネル)やスピーカなどによって構成される。そして、入出力制御IF部203は、入力部201、出力部202、通信制御IF部204、記憶部205、制御部206によるデータの入出力を制御する手段であり、通信制御IF部204は、主に、改札機300との間における通信を制御する手段である。
記憶部205は、制御部206による各種処理に必要なデータおよびプログラムを記憶する記憶手段(格納手段)であり、特に本発明に密接に関連するものとしては、図7に示すように、前倒し可能定期データ205aを備える。
図8は、前倒し可能定期データ205aのデータ構造の一例を示す図である。同図に示すように、この前倒し可能定期データ205aは、定期ID(Identification)と、前倒し有効期間(開始日)、前倒し有効期間(終了日)、乗車駅、払い戻し額および意思フラグとを備える。
このうち、前倒し有効期間(開始日)は、定期券の有効期間を前倒しした場合の有効期間の新たな開始日を示し、前倒し有効期間(終了日)は、定期券の有効期間を前倒しした場合の有効期間の新たな終了日を示す。
また、払い戻し額は、定期券の有効期間を設定し直した場合、すなわち有効期間を前倒しした場合に、定期IDによって識別される定期券のプリペイド残高に加算する金額の情報である。意思フラグは、定期券の有効期間を前倒しするか否かのユーザによる確認結果の情報を示す。意思フラグに「1」が登録されている場合には、ユーザは定期券の有効期間を前倒しすることを了承していることを示す。
制御部206は、各種の処理手順を規定したプログラムや制御データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する制御手段であり、特に本発明に密接に関連するものとしては、データ送受信部206aと、前倒し可能定期データ更新処理部206bとを備える。
このうち、データ送受信部206aは、改札機300から前倒し可能定期データの送信要求を取得した場合に、記憶部205に記録された前倒し可能定期データ205aを改札機300に送信する処理部である。前倒し可能定期データ更新処理部206bは、前倒し可能定期データ205aを更新する処理部である。前倒し可能定期データ更新処理部206bは、改札機300から前倒し可能定期データを取得した場合に、改札機300から取得した前倒し可能定期データの更新箇所を、記憶部205に記憶された前倒し可能定期データ205aに反映させる。
つぎに、本実施例2にかかる改札機300の構成について説明する。図9は、本実施例2にかかる改札機300の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、この改札機300は、定期券媒体読み取り部301と、定期券媒体書き込み部302と、入出力制御IF部303と、通信制御IF部304と、記憶部305と、制御部306とを備えて構成される。
定期券媒体読み取り部301は、ICカードリーダ(図示しない)を制御して、定期券に備えられた記憶媒体からデータ(以下、定期券データと表記する)を読み取る処理部である。図10は、本実施例2にかかる定期券データのデータ構造の一例を示す図である。同図に示すように、この定期券データは、定期IDと、有効区間と、有効期間(開始日)と、有効期間(終了日)と、乗車駅と、初乗り料金徴収済みフラグと、プリペイド残高とを備える。
定期券媒体書き込み部302は、ICカードライタ(図示しない)を制御して、定期券に備えられた記憶媒体に種々の情報を書き込む処理部である。入出力制御IF部303は、定期券媒体読み取り部301、定期券媒体書き込み部302、通信制御IF部304、記憶部305、制御部306によるデータの入出力を制御する処理部である。通信制御IF部304は、主に、管理サーバ200および携帯端末400との間における通信を制御する手段である。
記憶部305は、制御部306による各種処理に必要なデータおよびプログラムを記憶する記憶手段(格納手段)であり、特に本発明に密接に関連するものとしては、図9に示すように、駅間距離データ305aと、距離別運賃データ305bと、初乗り運賃データ305cと、駅データ305dと、定期券利用者データ305e、前倒し可能定期データ305fとを備える。
このうち、駅間距離データ305aは、各駅間の距離をそれぞれ記憶したデータであり、距離別運賃データ305bは、各距離に応じた運賃をそれぞれ記憶したデータである。また、初乗り運賃データ305cは、初乗り運賃を記憶したデータであり、駅データ305dは、その他駅に関する種々のデータを記録したデータである。
定期券利用者データ305eは、定期券を利用するユーザのデータを記憶したデータである。図11は、定期券利用者データ305eのデータ構造の一例を示す図である。同図に示すように、この定期券利用者データ305eは、定期IDと、氏名と、メールアドレスとを備える。
前倒し可能定期データ305fは、管理サーバ200が保持する前倒し可能定期データ205aと同様のデータである。改札機300は、管理サーバ200から前倒し可能定期データ205aを取得し、記憶部305に前倒し可能定期データ305fとして記憶する。
制御部306は、各種の処理手順を規定したプログラムや制御データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する制御手段であり、特に本発明に密接に関連するものとしては、図9に示すように、乗車改札処理部306aと、降車改札処理部306bと、運賃計算処理部306cと、有効期間前倒し処理部306dと、利用者意思確認処理部306eと、利用者意思反映処理部306fとを備える。
このうち、乗車改札処理部306aは、ユーザが乗車する場合に、定期券媒体読み取り部301を介して定期券から定期券データを取得し、取得した定期券データに含まれる定期ID、有効期間、有効区間、プリペイド残高に基づいて、各種の乗車処理を実行する処理部である。
ここで、乗車改札処理部306aが実行する処理を前処理および後処理にわけて具体的に説明する。まず、前処理について説明すると、乗車改札処理部306aは、定期券データを取得した後に、管理サーバ200に対して前倒し可能定期データを要求し、要求した前倒し可能定期データを記憶部305に記憶すると共に、定期IDに対応するレコードが前倒し可能定期データ305fに記憶されているか否かを判定する。定期IDに対応するレコードが前倒し可能定期データ305fに記憶されていない場合には、乗車改札処理部306aはそのまま後処理に移行する。
一方、定期IDに対応するレコードが前倒し可能定期データ305fに記憶されている場合には、乗車改札処理部306aは、前倒し可能定期データ305fの該当レコードの意思フラグに「1」が記憶されているか否か(意思フラグが立っているか否か)を判定する。意思フラグが立っていない場合には、乗車改札処理部306aは、そのまま後処理に移行する。
意思フラグが立っている場合には、乗車改札処理部306aは、有効期間前倒し処理部306dに対して、定期券の有効期間の前倒しを要求すると共に、定期券媒体書き込み部302を介して、プリペイド残高に払い戻し額を加算し、前倒し可能定期データの該当レコードを削除する。
続いて、乗車改札処理部306aが行う後処理について説明する。乗車改札処理部306aは、定期券データの有効期間および有効区間に基づいて、現在の日付が定期券の有効期間内であり、かつ、乗車駅および当駅が共に有効区間内であるか否かを判定し、現在の日付が定期券の有効期間内であり、かつ、乗車駅および当駅が共に有効区間内である場合には、定期券媒体書き込み部302を介して、定期券の記憶媒体に記憶された定期券データ(図10参照)の「乗車駅」に当駅の識別情報を記憶する。
なお、乗車改札処理部306aは、現在の日付が有効期間外、あるいは、当駅が定期券の有効区間外である場合には、初乗り料金を減算したプリペイド残高が算出すると共に、定期券媒体書き込み部302を介して、当駅の識別情報、算出したプリペイド残高、初乗り徴収済みフラグを定期券の記憶媒体に記憶された定期券データ(図10参照)の「乗車駅」、「初乗り料金徴収済みフラグ」、「プリペイド残高」に記憶する。
更に、乗車改札処理部306aは、現在の日付が有効期間前であり、かつ、当駅が有効区間の一端である場合には、利用者意思確認処理部306eに定期券の利用者に有効期間を変更するか否かを確認する意思確認メールの送信要求を行う。
降車改札処理部306bは、ユーザが降車する場合に、定期券媒体読み取り部301を介して定期券から定期券データを取得し、取得した定期券データに含まれる定期ID、有効期間、有効区間、プリペイド残高、乗車駅、初乗り料金徴収済みフラグに基づいて、各種の降車処理を実行する処理部である。
以下において、降車改札処理部306bの処理について具体的に説明する。降車改札処理部306bは、定期券データを取得した後に、管理サーバ200に対して前倒し可能定期データを要求し、要求した前倒し可能定期データを記憶部305に記憶すると共に、現在の日付が定期券の有効期間内であり、かつ、乗車駅および当駅が共に有効区間内であるか否かを判定する。
そして、降車改札処理部306bは、現在の日付が定期券の有効期間内であり、かつ、乗車駅および当駅が共に有効区間内である場合には、定期券媒体書き込み部302を介して、定期券の記憶媒体に記憶された定期券データ(図10参照)の「乗車駅」に記憶された情報を消去する。
なお、降車改札処理部306bは、現在の日付が定期券の有効期間外であり、かつ、当駅が有効区間の一端であり、かつ、現在の日付が有効期間前であり、かつ、該当定期IDが前倒し可能定期データ305fに登録され、かつ、前倒し可能定期データ305fの意思フラグが立っている場合には、その旨を有効期間前倒し処理部306dに通知して、定期券の有効期間を設定し直す。
上述した条件以外の場合には、初乗り料金徴収済みフラグの有無、乗車駅から当駅間の運賃(運賃計算は、後述する運賃計算処理部306cに要求する)を基にして、プリペイド残高を算出し、算出したプリペイド残高を定期券の記憶媒体に記憶された定期券データ(図10参照)の「プリペイド残高」に記憶すると共に、「乗車駅」および「初乗り料金徴収済みフラグ」に記憶された情報を消去する(降車改札処理部306bが行うその他の処理の詳細に関しては後述するフローチャートにて説明する。)。
運賃計算処理部306cは、降車改札処理部306bから運賃計算の要求を受け付けた場合に、定期券の「乗車駅」から当駅までの運賃を、記憶部305に記憶された各種のデータに基づいて算出する処理部である。
有効期間前倒し処理部306dは、乗車改札処理部306aあるいは降車改札処理部306bからの設定変更要求を受け付けた場合に、定期券の記憶媒体に記憶された定期券データの有効期間を設定し直す処理部である。
具体的に、この有効期間前倒し処理部306dは、該当定期IDに対応するレコードを前倒し可能定期データ305fから検索し、検索したレコードに含まれる前倒し有効期間(開始日)および前倒し有効期間(終了日)を定期券の新たな有効期間として定期券の記憶媒体に記憶された定期券データの有効期間を設定し直す。また、有効期間前倒し処理部306dは、定期券の有効期間を設定し直した後に、前倒し可能定期データ305fに記録された定期IDの該当レコードを削除する。
利用者意思確認処理部306eは、乗車改札処理部306aから、意思確認メールの送信要求を受け付けた場合に、該当定期IDと定期券利用者データ305eとを比較してユーザの携帯端末のアドレスを判定し、判定したアドレスに意思確認メールを送信する処理部である。図12は、携帯端末400が意思確認メールを受信した場合に表示される画面の一例を示す図である。携帯端末400のユーザは、定期券の有効期間の前倒しを希望しない場合には0を選択し、有効期間の前倒しを希望する場合には1を選択する。携帯端末400はユーザからの上述したような確認結果を受け付けた場合には、この確認結果の情報および意思確認メールに記録されていた定期IDを含んだ返信メールを改札機300に送信する。
利用者意思確認処理部306eの説明に戻ると、利用者意思確認処理部306eは、意思確認メールを携帯端末400に送信した後(あるいは送信前)に、前倒し有効期間(開始日)および前倒し有効期間(終了日)を算出すると共に、算出した前倒し有効期間(開始日)、前倒し有効期間(終了日)、乗車駅、初乗り料金を前倒し可能定期データ305fに登録する。利用者意思確認処理部306eが前倒し有効期間(開始日)および前倒し有効期間(終了日)を算出する手法は、実施例1に示した有効期間前倒し処理部105dが有効期間を新たに算出する手法と同様であるため、説明を省略する。
利用者意思反映処理部306fは、携帯端末から意思確認メールに対応する返信メールを受け付けた場合に、返信メールに含まれる確認結果および定期IDに基づいて、前倒し可能定期データ305fの「意思フラグ」に1を登録する。具体的には、利用者意思反映処理部306fは、ユーザが定期券の有効期間を前倒しすることを了承した場合に、定期IDに対応するレコードの意思フラグに1を登録する。なお、利用者意思反映処理部306fは、前倒し可能定期データ305fの登録内容が変更された場合には、この前倒し可能定期データ305fを管理サーバ200に送信し、管理サーバ200は、更新内容を管理サーバ200が保持する前倒し可能定期データ205aに反映させる。
つぎに、本実施例2にかかる改札機300の乗車改札処理について説明する。図13〜図15は、本実施例2にかかる改札機300の乗車改札処理を示すフローチャートである。同図に示すように、改札機300は、前倒し可能定期データを管理サーバ200から取得し(ステップS301)、定期券データ(この段階では、定期ID、有効期間情報、有効区間情報およびプリペイド残高の情報が記録されている)を取得し(ステップS302)、当該定期IDが前倒し可能定期データ305fに登録されているか否かを判定し(ステップS303)、登録さていない場合には(ステップS304,No)、そのままステップS310に移行する(ステップS310の説明は後述する)。
定期IDが前倒し可能定期データ305fに登録されている場合には(ステップS304,Yes)、前倒し可能定期データ305fの該当レコードの意思フラグが立っているか否かを判定し(ステップS305)、立っていない場合には(ステップS306,No)、ステップS310に移行する。
一方、前倒し可能定期データ305fの該当レコードの意思フラグが立っている場合には(ステップS306,Yes)、有効期間前倒し処理部306dが、前倒し可能定期データ305fの前倒し有効期間(開始日、終了日)を定期券の有効期間に設定し直し(ステップS307)、乗車改札処理部306aが、プリペイド残高に払い戻し額を加算し(ステップS308)、前倒し可能定期データ305fの該当レコードを削除する(ステップS309)。
そして、乗車改札処理部306aは、現在の日付が有効期間内か否かを判定し(ステップS310)、有効期間内である場合には(ステップS311,Yes)、当駅は有効区間内か否かを判定し(ステップS312)、当駅が有効区間内である場合には(ステップS313,Yes)、定期券媒体書き込み処理(乗車駅を書き込む)を行う(ステップS314)。
ところで、現在の日付が有効期間内でない場合(ステップS311,No)、あるいは、当駅が有効区間内でない場合(ステップS313,No)には、乗車改札処理部306aはプリペイド残高から、初乗り料金を減算したプリペイド残高を算出し(ステップS315)、定期券媒体書き込み処理(乗車駅、プリペイド残高、初乗り料金徴収済みフラグを書き込む)を行う(ステップS316)。
続いて、乗車改札処理部306aは、現在の日付が有効期間前か否かを判定し(ステップS317)、有効期間後である場合には(ステップS318,No)、処理を終了し、有効期間前である場合には(ステップS318,Yes)、当駅が有効区間の一端か否かを判定する(ステップS319)。
当駅が有効区間の一端でない場合には(ステップS320,No)、そのまま処理を終了し、当駅が有効区間の一端である場合には(ステップS320,Yes)、利用者意思確認処理部306eが、該当定期IDの利用者メールアドレスを定期券利用者データ305eから読み取り(ステップS321)、有効期間の開始日と現在の日付との日数差を計算する(ステップS322)。
そして、利用者意思確認処理部306eは、前倒し有効期間の開始日を現在日とし、有効期間の終了日を前倒し日数分、前の日付として、前倒し有効期間の終了日とし(ステップS323)、前倒し可能定期データ305fに、当該定期ID、前倒し有効期間、乗車駅、初乗り料金(払い戻し額として)を登録し(ステップS324)、意思確認メールを生成し、該当利用者メールアドレスに発信する(ステップS325)。
つぎに、本実施例2にかかる利用者意思反映処理部306fの処理手順について説明する。図16は、本実施例2にかかる利用者意思反映処理部306fの処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、利用者意思反映処理部306fは、メールを受信し(ステップS401)、受信したメールが意思確認メールに対する返信メールか否かを判定する(ステップS402)。
受信したメールが意思確認メールに対する返信メールでない場合には(ステップS403,No)、そのまま処理を終了し、受信したメールが意思確認メールに対する返信メールである場合には(ステップS403,Yes)、返信メールに含まれる定期IDを読み取り(ステップS404)、確認結果のデータを読み取り(ステップS405)、前倒し可能定期データ305fを更新する。
このように、利用者意思反映処理部306fが、ユーザの携帯端末400から意思確認メールに対する返信メールを受信し、前倒し可能定期データ305fを更新するので、ユーザの意図に反して定期券の有効期間を前倒しすることを防止することができる。
つぎに、本実施例2にかかる改札機300の降車改札処理について説明する。図17および図18は、本実施例2にかかる改札機300の降車改札処理を示すフローチャートである。同図に示すように、改札機300は、前倒し可能定期データを管理サーバ200から取得し(ステップS501)、定期券データ(定期ID、有効期間情報、有効区間情報、プリペイド残高、乗車駅、初乗り料金徴収済みフラグの情報)を取得する(ステップS502)。
そして、降車改札処理部306bは、現在の日付が有効期間内か否かを判定し(ステップS503)、有効期間内である場合には(ステップS504,Yes)、当駅は有効区間内か否かを判定し(ステップS505)、有効区間内である場合には(ステップS506,Yes)、定期券媒体書き込み処理(乗車駅に登録された情報を消去する)を実行する(ステップS507)。
一方、当駅が有効区間内でない場合には(ステップS506,No)、有効区間外部分の運賃を計算し、定期券以外運賃を決定し(ステップS508)、初乗り料金徴収済みフラグが立っているか否かを判定し(ステップS509)、初乗り料金徴収済みフラグが立っている場合には(ステップS510,Yes)、ステップS515に移行する(ステップS515の説明は後述する)。
初乗り料金徴収済みフラグが立っていない場合には(ステップS510,No)、プリペイド残高から、定期券以外運賃を減算し、プリペイド残高を決定し(ステップS511)、定期券媒体書き込み処理(乗車駅、初乗り料金徴収済みフラグを消去し、プリペイド残高を書き込む)を行う(ステップS512)。
ところで、ステップS504において、現在の日付が有効期間内でない場合には(ステップS504,No)、降車改札処理部306bは、当駅が有効区間の一端か否かを判定し(ステップS513)、有効区間の一端でない場合には(ステップS514,No)、乗車駅から当駅までの運賃を算出し、定期券以外運賃を決定し(ステップS515)、プリペイド残高から、定期券以外運賃と初乗り運賃との差分を減算し、プリペイド残高を決定した後に(ステップS516)、ステップS512に移行する。
一方、当駅が有効区間の一端である場合には(ステップS514,Yes)、現在の日付が有効期間前か否かを判定し(ステップS517)、有効期間前でない場合には(ステップS518,No)、ステップS515に移行する。
現在の日付が有効期間前である場合には(ステップS518,Yes)、当該定期IDが前倒し可能定期データ305fに登録されているか否かを判定し(ステップS519)、定期IDが前倒し可能定期データ305fに登録されていない場合には(ステップS520,No)、ステップS515に移行する。
一方、定期IDが前倒し可能定期データ305fに登録されている場合には(ステップS520,Yes)、前倒し可能定期データ305fの該当レコードの意思フラグが立っているか否かを判定し(ステップS521)、意思フラグが立っている場合には(ステップS522,Yes)、降車改札処理部306bは、前倒し可能定期データの該当レコードの払い戻し額をプリペイド残高に加算する(ステップS523)。
そして、有効期間前倒し処理部306dは、前倒し可能定期データ305fの該当レコードの前倒し有効期間(開始日および終了日)を定期券の有効期間に設定し(ステップS524)、定期券媒体書き込み処理(乗車駅、初乗り料金徴収済みフラグを消去し、有効期間、プリペイド残高を書き込む)を実行する(ステップS525)。
一方、前倒し可能定期データ305fの意思フラグが立っていない場合には(ステップS522,No)、乗車駅から当駅間の運賃を計算し、定期券以外運賃を決定し(ステップS526)、プリペイド残高から、定期券以外運賃と初乗り料金との差分を減算し、プリペイド残高を決定する(ステップS527)。
そして、降車改札処理部306bは、定期券以外運賃と初乗り料金との差分を、前倒し可能定期データ305fの該当レコードの払い戻し額に加算し(ステップS528)、定期券媒体書き込み処理(乗車駅、初乗り料金徴収済みフラグを消去し、プリペイド残高を書き込む)を実行する(ステップS529)。
つぎに、定期券の記憶媒体に記憶される定期券データの遷移と前倒し可能定期データ305fの遷移について、図19〜図22を用いて説明する。図19は、降車前に意思確認メールに対する返信メールを取得した場合の前倒し可能定期データ305fの遷移を説明するための説明図であり、図20は、降車前に意思確認メールに対する返信メールを取得した場合の定期券データの遷移を説明するための説明図であり、図21は、降車後に意思確認メールに対する返信メールを取得した場合の前倒し可能定期データ305fの遷移を説明するための説明図であり、図22は、降車後に意思確認メールに対する返信メールを取得した場合の定期券データの遷移を説明するための説明図である。
図19の一段目に示すように、利用者意思確認処理部306eによって、前倒し可能定期データ305fに各種の情報が登録され、利用者意思反映処理部306fが意思確認メールに対する返信メールを受信し、ユーザが定期券の有効期間を前倒しすることを了承した旨の情報が含まれている場合に、意思フラグに1を設定する(図19の2段目参照)。そして、有効期間前倒し処理部306dによって、定期券の有効期間が設定し直された後に、前倒し可能定期データ305fの該当レコードが削除される(図19の3段目参照)。
図20の一段目に示すように、乗車改札後では、定期券データの有効期間は現在の日付(現在の日付を2006年7月2日とした場合)後になっており、プリペイド残高は初乗り料金が徴収された金額となっているが、降車改札後では、有効期間前倒し処理部306dによって、定期券データの有効期間が前倒しされ、プリペイド残高に払い戻し額(初乗り料金分)が加算されている(図20の2段目参照)。
図21の一段目に示すように、利用者意思確認処理部306eによって、前倒し可能定期データ305fに各種の情報が登録される。そして、降車前に返信メールを受信しなかったため、降車改札後でも該当レコードが登録されたままとなる(図21の2段目参照)。
その後、返信メールを受信して、ユーザが定期券の有効期間を前倒しすることを了承した旨の情報が含まれている場合に、意思フラグを1に設定し(図21の3段目参照)、有効期間前倒し処理部306dによって、定期券の有効期間が設定し直された後に、前倒し可能定期データ305fの該当レコードが削除される(図21の4段目参照)。
図22の一段目に示すように、乗車改札後では、定期券データの有効期間は現在の日付(現在の日付を2006年7月2日とした場合)後となっており、プリペイド残高は初乗り料金が徴収された金額となっている。そして、降車前に返信メールが来ないため、降車後であっても、定期券の有効期間は変化しておらず、プリペイド残高も運賃分減算された状態になっている(図22の2段目参照)。
その後、返信メールを受信にして、ユーザが定期券の有効期間を前倒しすることを了承していた場合には、次回乗車後に、有効期間前倒し処理部306dによって定期券の有効期間が前倒しされ、プリペイド残高に払い戻し額が加算される(図22の3段目参照)。
上述してきたように、本実施例2にかかる改札システムは、改札機300が、定期券から定期券データを取得し、現在の日時が有効期間前であり、かつ、有効区間と乗車駅から降車駅までの区間とが等しい場合に、有効期間を前倒しするか否かを確認するための意思確認メールを携帯端末400に送信し、意思確認メールに対する返信メールの内容に応じて、定期券の有効期間を前倒しするので、ユーザに負担をかけることなく弾力的に定期券の有効期間を変更できると共に、ユーザの意に反して定期券の有効期間が再設定されることを防止することができる。
なお、本実施例1および2では一例として、各駅の改札機がそれぞれ乗車改札処理および降車改札処理を実行する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、各改札機にネットワークを介して接続するサーバ装置を設け、このサーバ装置が各改札機によって実行される乗車改札処理および降車改札処理を代行して行うようなシステムを構成してもよい。
ところで、上記実施例で説明した各種の処理は、あらかじめ用意されたプログラムをコンピュータで実行することによって実現することができる。そこで、以下では、図23を用いて、上記各種処理を実現するプログラムを実行するコンピュータの一例について説明する。
図23は、改札機を構成するコンピュータのハードウェア構成を示す図である。このコンピュータは、ユーザからのデータの入力を受け付ける入力装置30、モニタ31、RAM(Random Access Memory)32、ROM(Read Only Memory)33、各種プログラムを記録した記録媒体からプログラムを読み取る媒体読取装置34、ネットワークを介して他のコンピュータとの間でデータの授受をおこなうネットワークインターフェース35、記録媒体にかかるデータの読み込み・書き込みを実行するリーダライタ36、CPU(Central Processing Unit)37、および、HDD(Hard Disk Drive)38をバス39で接続して構成される。
そして、HDD38には、上述した改札機の機能と同様の機能を発揮する各種プログラム38bが記憶されている。そして、CPU37が、各種プログラム38bをHDD38から読み出して実行することにより、上述した移動局の機能部の機能を実現する各種プロセス37aが起動される。
また、HDD38には、上述した改札機の記憶部に記憶されるデータに対応する各種データ38aが記憶される。CPU37は、各種データ38aをHDD38に記憶するとともに、各種データ38aをHDD38から読み出してRAM32に格納し、RAM32に格納された各種データ32aに基づいてデータ処理を実行する。
ところで、各種プログラム38bは、必ずしも最初からHDD38に記憶させておく必要はない。たとえば、コンピュータに挿入されるフレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」、または、コンピュータの内外に備えられるハードディスクドライブ(HDD)などの「固定用の物理媒体」、さらには、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介してコンピュータに接続される「他のコンピュータ(またはサーバ)」などに各種プログラム38bを記憶しておき、コンピュータがこれらから各種プログラム38bを読み出して実行するようにしてもよい。
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施例にて実施されてもよいものである。
また、本実施例において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。
この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示のように構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
(付記1)定期券の有効期間を管理する有効期間管理装置であって、
前記定期券の有効期間の情報を示す有効期間情報、前記定期券の有効区間の情報を示す有効区間情報および当該定期券の使用実跡の情報を示す使用実跡情報を取得し、取得した日付が前記定期券の有効期間前で、かつ、前記有効区間情報と前記使用実跡情報とが一致するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果に基づいて、前記定期券の有効期間を設定する有効期間設定手段と、
を備えたことを特徴とする有効期間管理装置。
(付記2)前記有効期間設定手段は、前記日付が前記定期券の有効期間前で、かつ、前記有効区間情報と前記使用実跡情報とが一致した場合に、前記日付を前記定期券の有効期間の開始日に設定することを特徴とする付記1に記載の有効期間管理装置。
(付記3)前記有効期間設定手段は、前記日付が前記定期券の有効期間前で、かつ、前記有効区間情報と前記使用実跡情報とが一致した場合に、前記日付と有効期間の開始日との差分だけ前記有効期間の終了日を前倒しして設定することを特徴とする付記2に記載の有効期間管理装置。
(付記4)前記日付が前記定期券の有効期間前で、かつ、前記有効区間情報と前記使用実跡情報とが一致した場合に、前記日付を前記定期券の有効期間の開始日に設定するか否かを利用者に確認するデータを前記定期券の利用者の端末に通知する通知手段と、当該端末からの応答を取得する応答取得手段とを更に備え、前記有効期間設定手段は、前記応答取得手段によって取得される応答に基づいて、前記定期券の有効期間を設定することを特徴とする付記1に記載の有効期間管理装置。
(付記5)定期券の有効期間を管理する有効期間管理プログラムであって、
前記定期券の有効期間の情報を示す有効期間情報、前記定期券の有効区間の情報を示す有効区間情報および当該定期券の使用実跡の情報を示す使用実跡情報を取得して記録装置に記録する記録手順と、
前記記録装置に有効期間情報、有効区間情報および使用実跡情報を記録した日付が前記定期券の有効期間前で、かつ、前記有効区間情報と前記使用実跡情報とが一致するか否かを判定する判定手順と、
前記判定手順の判定結果に基づいて、前記定期券の有効期間を設定する有効期間設定手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする有効期間管理プログラム。
(付記6)前記有効期間設定手順は、前記日付が前記定期券の有効期間前で、かつ、前記有効区間情報と前記使用実跡情報とが一致した場合に、前記日付を前記定期券の有効期間の開始日に設定することを特徴とする付記5に記載の有効期間管理プログラム。
(付記7)前記有効期間設定手順は、前記日付が前記定期券の有効期間前で、かつ、前記有効区間情報と前記使用実跡情報とが一致した場合に、前記日付と有効期間の開始日との差分だけ前記有効期間の終了日を前倒しして設定することを特徴とする付記6に記載の有効期間管理プログラム。
(付記8)前記日付が前記定期券の有効期間前で、かつ、前記有効区間情報と前記使用実跡情報とが一致した場合に、前記日付を前記定期券の有効期間の開始日に設定するか否かを利用者に確認するデータを前記定期券の利用者の端末に通知する通知手順と、当該端末からの応答を取得する応答取得手順とを更にコンピュータに実行させ、前記有効期間設定手順は、前記応答取得手順によって取得される応答に基づいて、前記定期券の有効期間を設定することを特徴とする付記5に記載の有効期間管理プログラム。
(付記9)定期券の有効期間を管理する有効期間管理方法であって、
前記定期券の有効期間の情報を示す有効期間情報、前記定期券の有効区間の情報を示す有効区間情報および当該定期券の使用実跡の情報を示す使用実跡情報を取得して記録装置に記録する記録工程と、
前記記録装置に有効期間情報、有効区間情報および使用実跡情報を記録した日付が前記定期券の有効期間前で、かつ、前記有効区間情報と前記使用実跡情報とが一致するか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程の判定結果に基づいて、前記定期券の有効期間を設定する有効期間設定工程と、
を含んだことを特徴とする有効期間管理方法。
(付記10)定期券の有効期間を管理する有効期間管理システムであって、
前記定期券の有効期間の情報を示す有効期間情報、前記定期券の有効区間の情報を示す有効区間情報および当該定期券の使用実績の情報を示す使用実績情報を取得し、取得した日付が前記定期券の有効期間前で、かつ、前記有効区間情報と前記使用実績情報とが一致するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果に基づいて、前記日付を前記定期券の有効期間の開始日に設定するか否かを確認するデータを前記定期券の利用者の端末に送信する送信手段と、
前記端末からの応答に基づいて、前記定期券の有効期間を設定する設定手段と、
を備えたことを特徴とする有効期間管理システム。