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JP4946782B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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JP4946782B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、過給機付き内燃機関の制御装置に係り、特に要求出力変化時の可変動弁機構の駆動制御に関する。
タービンに通じる第1排気通路を開閉する第1排気弁と、タービンを通らない第2排気通路を開閉する第2排気弁と、排気合流点の下流に触媒とを備えた装置(独立排気エンジン)が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この装置によれば、第1排気弁を開弁することにより、排気エネルギをタービンに導くことができる。さらに、第2排気弁を開弁することにより、タービンをバイパスして排気ガスを排出することができ、排気ポンピングロスを低減することができる。
特開平10−89106号公報 特開平6−173724号公報 特開2005−61325号公報
ところで、高速運転領域では、第2排気弁のリフト量は要求出力に応じて可変制御される。また、中速運転領域では、仕事を稼ぐため排気弁のバルブタイミングが遅角されると共に、過給機レスポンスを高めるため第2排気弁が停止される。よって、運転領域の変化により、第2排気弁の要求リフト量が急激に大きくなる場合がある。第2排気弁のバルブタイミングが遅角された状態で、バルブタイミング制御に先行して第2排気弁のリフト量制御を実施すると、第2排気弁がピストンに接触(干渉)するバルブスタンプが発生する可能性がある。
ここで、油圧式の可変バルブタイミング機構の応答性は、電動式若しくは機械式の可変リフト量機構の応答性に比して遅い。よって、かかる可変バルブタイミング機構と可変リフト機構を同時に駆動した場合、可変リフト量機構の駆動が先に完了してしまう可能性が高い。そうすると、上記バルブスタンプが発生する可能性が高くなってしまう。
一方、バルブスタンプの発生を回避するため、ピストン頂面のバルブリセスを増加させる方法が考えられる。しかしながら、かかるバルブリセスの増加は、特にリーン燃焼時の筒内気流に対して悪影響を及ぼし、燃焼悪化や燃費性能悪化を招来してしまう。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、過給機をバイパスする第2排気弁のリフト量増加要求とバルブタイミング進角要求とがある場合であっても、第2排気弁のバルブスタンプの発生を防止することが可能な内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、過給機付き内燃機関の制御装置であって、
前記過給機のタービンが設けられた第1排気通路を開閉する第1排気弁と、
前記タービンの下流に通じる第2排気通路を開閉する第2排気弁と、
前記第2排気弁のリフト量を変更可能なリフト量可変手段と、
前記第1排気弁と前記第2排気弁を駆動する排気カム軸の位相を変更することで、前記第1及び第2排気弁のバルブタイミングを変更可能なバルブタイミング可変手段と、
前記リフト量可変手段及び前記バルブタイミング可変手段を駆動制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記第2排気弁のリフト量増加要求とバルブタイミング進角要求がある場合に、前記バルブタイミング可変手段を目標値に駆動した後、前記リフト量可変手段を目標値に駆動する制御を実施することを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記制御手段は、前記バルブタイミング可変手段を目標値に駆動するまでの間、前記第2排気弁のリフト量が、前記第2排気弁とピストンとが接触しない小リフト量となるように前記リフト量可変手段を駆動することを特徴とする。
また、第3の発明は、第2の発明において、
前記制御手段は、前記バルブタイミング可変手段の駆動を開始する前に、前記第2排気弁が前記小リフト量となるように前記リフト量可変手段を駆動することを特徴とする。
また、第4の発明は、第1から第3の何れか1の発明において、
前記制御手段は、前記第2排気弁が停止される中速運転領域から前記第2排気弁のリフト量が可変制御される高速運転領域に加速するときに、前記制御を実施することを特徴とする。
また、第5の発明は、第1の発明において、
前記制御手段は、前記第2排気弁のリフト量が可変制御される高速運転領域から無過給運転領域に減速するときに、前記制御を実施することを特徴とする。
また、第6の発明は、第1の発明において、
前記内燃機関の吸気系の過給圧を取得する過給圧取得手段を更に備え、
前記制御手段は、無過給運転領域から前記第2排気弁のリフト量が可変制御される高速運転領域に加速する場合に、前記過給圧が所定値に達するまでは前記リフト量可変手段を駆動して前記第2排気弁を停止させ、前記過給圧が所定値以上になったときには前記制御を実施することを特徴とする。
第1の発明では、第2排気弁のリフト量増加要求とバルブタイミング進角要求がある場合に、バルブタイミング可変手段が目標値に駆動された後、リフト量可変手段が目標値に駆動される。よって、バルブタイミング可変手段よりも先にリフト量可変手段を目標値に駆動する場合に比して、上死点付近の第2排気弁のリフト量を小さくすることができ、第2排気弁のバルブスタンプの発生を防止することができる。
第2の発明では、バルブタイミング可変手段が目標値に駆動されるまでの間、第2排気弁のリフト量が、第2排気弁とピストンとが接触しない小リフト量に制御される。これにより、第2排気弁のバルブスタンプを防止しつつ、第2排気弁と吸気弁のオーバラップ量が確保される。これにより、バルブタイミング可変手段を目標値に駆動するまでの間に筒内掃気効率を向上させることができるため、加速時の出力低下を抑制することができる。
第3の発明では、バルブタイミング可変手段の駆動開始前に、第2排気弁が小リフト量に制御される。これにより、第2の発明よりも早期に筒内掃気効率を向上させることができるため、加速時の出力低下を更に抑制することができる。
第4の発明によれば、第2排気弁が停止される中速運転領域から第2排気弁のリフト量が可変制御される高速運転領域に加速するときに、第2排気弁のバルブスタンプを防止することができる。
第5の発明によれば、第2排気弁のリフト量が可変制御される高速運転領域から無過給運転領域に減速するときに、第2排気弁のバルブスタンプを防止することができる。
第6の発明では、無過給運転領域から第2排気弁のリフト量が可変制御される高速運転領域に加速する場合に、過給圧が所定値に達するまでは第2排気弁が停止せしめられる。これにより、排気ガスの全量を第1排気通路にあるタービンに導くことができるため、過給圧を短時間で高めることができる。過給圧が所定値以上になると、第2排気弁のリフト量の可変制御が実施される。従って、要求出力を実現することができると共に、ターボレスポンスを向上させることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
実施の形態1.
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態1によるシステム構成を示す図である。本実施の形態のシステムは、過給機(ターボチャージャ)を有する独立排気エンジンである。
図1に示すシステムは、複数の気筒2を有するエンジン1を備えている。各気筒2のピストンは、それぞれクランク機構を介して共通のクランク軸4に接続されている。クランク軸4の近傍には、クランク角CAを検出するクランク角センサ5が設けられている。
エンジン1は、各気筒2に対応して、インジェクタ6を有している。インジェクタ6は、高圧の燃料を気筒2内に直接噴射するように構成されている。各インジェクタ6は、共通のデリバリーパイプ7に接続されている。デリバリーパイプ7は、燃料ポンプ8を介して燃料タンク9に連通している。
また、エンジン1は、各気筒2に対応して吸気ポート10を有している。吸気ポート10には、複数の吸気弁11(符号「In」を付すこともある。)が設けられている。吸気弁11のバルブタイミングは、可変バルブタイミング機構(以下「InVVT」ともいう。)13により変更可能である。可変バルブタイミング機構13は、吸気弁11を駆動する吸気カム軸12の位相を変更可能に構成されている。可変バルブタイミング機構13としては、例えば、公知の油圧式若しくは機械式の可変バルブタイミング機構を用いることができる。
また、各吸気ポート10は、吸気マニホールド14に接続されている。吸気マニホールド14には、過給圧センサ15が設けられている。過給圧センサ15は、後述するコンプレッサ24aによって過給された空気(以下「過給空気」という。)の圧力、すなわち、過給圧PIMを測定するように構成されている。
吸気マニホールド14には吸気通路16が接続されている。吸気通路16の途中には、スロットルバルブ17が設けられている。スロットルバルブ17は、スロットルモータ18により駆動される電子制御式のバルブである。スロットルバルブ17は、アクセル開度センサ20により検出されるアクセル開度AA等に基づいて駆動されるものである。スロットルバルブ17の近傍には、スロットル開度センサ19が設けられている。スロットル開度センサ19は、スロットル開度TAを検出するように構成されている。スロットルバルブ17の上流には、インタークーラ22が設けられている。インタークーラ22は、過給空気を冷却するように構成されている。
インタークーラ22の上流には、過給機24のコンプレッサ24aが設けられている。コンプレッサ24aは、図示しない連結軸を介してタービン24bと連結されている。タービン24bは、後述する第1排気通路34に設けられている。このタービン24bが排気動圧(排気エネルギ)により回転駆動されることによって、コンプレッサ24aが回転駆動される。
コンプレッサ24aの上流にはエアフロメータ26が設けられている。エアフロメータ26は、吸入空気量Gaを検出するように構成されている。エアフロメータ26の上流にはエアクリーナ28が設けられている。
また、エンジン1には、各気筒2に対応して第1排気弁30A(符号「Ex1」を付すこともある。)と第2排気弁30B(符号「Ex2」を付すこともある。)とを有している。この第1排気弁30Aは、タービン24bが配置された第1排気通路34を開閉するものである。タービン24bは、第1排気通路34を流通する排気動圧によって回転駆動されるように構成されている。また、第2排気弁30Bは、タービン24bを通らずタービン24bの下流に通じる第2排気通路36を開閉するものである。
これらの排気弁30A,30Bのバルブタイミングは、可変バルブタイミング機構(以下「ExVVT」ともいう。)31により変更可能である。可変バルブタイミング機構31は、排気弁30A,30Bを駆動する排気カム軸29の位相を変更可能に構成されている。可変バルブタイミング機構31としては、上記可変バルブタイミング機構13と同様に、公知の油圧式若しくは機械式の可変バルブタイミング機構を用いることができる。
また、第2排気弁30Bのリフト量は、可変リフト量機構32により変更可能である。可変リフト量機構32としては、例えば、公知の電動式若しくは機械式の可変リフト量機構を用いることができる。
第1排気通路34と第2排気通路36の合流点38よりも下流の排気通路40には、始動時触媒(S/C)42が設けられている。排気通路40における始動時触媒42上流には、排気空燃比を検出する空燃比センサ44が設けられている。始動時触媒42の下流には、排気ガス中のNOxを浄化するためのNOx触媒46が設けられている。
本実施の形態1のシステムは、制御装置であるECU(Electronic Control Unit)60を備えている。
ECU60の入力側には、クランク角センサ5、過給圧センサ15、スロットル開度センサ19、アクセル開度センサ20、エアフロメータ26、空燃比センサ44等が接続されている。また、ECU60の出力側には、インジェクタ6、燃料ポンプ8、可変バルブタイミング機構13,31、スロットルモータ18、可変リフト量機構32等が接続されている。
ECU60は、クランク角CAに基づいて、エンジン回転数NEを算出する。また、ECU60は、吸入空気量Gaや点火時期等に基づいて、エンジントルクTRQを算出する。
ECU60は、目標空燃比と吸入空気量に基づいて、筒内に噴射する燃料噴射量を算出する。よって、上記エンジン1においてストイキ燃焼のほかリーン燃焼を行うことが可能である。
[実施の形態1の特徴]
図2は、エンジン回転数NEとエンジントルクTRQとによって規定された運転領域を示す図である。図2に示すように、エンジン回転数NEとエンジントルクTRQとによって運転領域A〜Cが規定されている。図3は、図2に示す運転領域におけるバルブ開弁特性を示す図である。詳細には、図3(A)は運転領域Aにおけるバルブ開弁特性を、図3(B)は運転領域Bにおけるバルブ開弁特性を、図3(C)は運転領域Cにおけるバルブ開弁特性を、それぞれ示す図である。
高速要求がある運転領域Aでは、図3(A)に示すように、要求出力に応じて、第2排気弁Ex2のリフト量(以下「Exリフト量」という。)が可変制御される。これにより、第2排気弁Ex2と吸気弁Inのオーバラップ量が制御され、吸気系の新気が第2排気通路36に吹き抜けることで、いわゆる筒内掃気効率を向上させることができる。このオーバラップ量制御により、筒内吸入空気量を増加させることができ、高出力を実現することができる。
なお、図3に示すように、第1排気弁Ex1が第2排気弁Ex2よりも先に開弁される。これは、第2排気弁Ex2を先に開弁すると、タービン24bに供給される排気エネルギが小さくなってしまい、過給圧PIMを上昇させることができなくなるためである。
中速要求がある運転領域Bでは、図3(B)に示すように、第1排気弁Ex1はフルリフトで作動するが、第2排気弁Ex2は閉弁される。これにより、排気ガス全量がタービン24bに供給されるため、過給圧PIMを上昇させることができ、ターボレスポンスを向上させることができる。また、運転領域Bでは、仕事を稼ぐため、運転領域Aに比して排気弁Ex1,Ex2のバルブタイミング(開閉弁時期)が遅角側に制御されている。これにより、第1排気弁Ex1と吸気弁Inのオーバラップ量が制御され、吸気系の新気が第1排気通路34に吹き抜ける。このオーバラップ量制御により、筒内掃気効率を向上させることができる。
低速要求がある運転領域Cは、無過給領域である。この運転領域Cでは、図3(C)に示すように、第1排気弁Ex1と第2排気弁Ex2とが共にフルリフトで作動する。これにより、筒内の排気ガス交換を良好にすることができる。
ところで、運転領域Bから運転領域Aへの加速要求(高出力要求)がある場合には、図3(B)に示すバルブ開弁特性から図3(A)に示すバルブ開弁特性に変更されることとなる。よって、排気弁Ex1,Ex2のバルブタイミングを進角させると共に、Ex2リフト量を増加させる必要がある。ここで、上述したように、運転領域Bにおける排気弁Ex1,Ex2のバルブタイミングは、運転領域Aにおける排気弁Ex1,Ex2のバルブタイミングよりも遅角側に制御されている。このため、排気弁Ex1,Ex2のバルブタイミング制御に先行して第2排気弁Ex2のリフト量制御が行われると、第2排気弁Ex2がピストンに接触(干渉)する「バルブスタンプ」が発生する可能性がある。また、運転領域Aにおける第2排気弁Ex2の要求リフト量は要求出力に基づいて制御される。このため、特に第2排気弁Ex2の要求リフト量が大きい場合には、上記バルブスタンプが発生する可能性が高くなってしまう。
また、運転領域Aから運転領域Cへの減速要求(低出力要求)がある場合には、図3(A)に示すバルブ開弁特性から図3(C)に示すバルブ開弁特性に変更されることとなる。よって、排気弁Ex1,Ex2のバルブタイミングを進角させると共に、Ex2リフト量を最大リフト量まで増加させる必要がある。この場合も、排気弁Ex1,Ex2のバルブタイミング制御に先行して第2排気弁Ex2のリフト量制御が行われると、バルブスタンプが発生する可能性がある。さらに、第2排気弁Ex2と吸気弁Inのオーバラップ量が過剰になってしまい、内部EGR量異常による失火を招来する可能性がある。その結果、ドラビリ異常や始動時触媒42の劣化を招く可能性がある。
上記バルブスタンプを回避するため、ピストン頂面のバルブリセスを増大する方法が考えられる。しかしながら、かかるバルブリセスの増大は、特に、リーン燃焼時の筒内気流に対して悪影響を及ぼし、燃焼悪化や燃費性能悪化を招来する可能性がある。
そこで、本実施の形態1では、バルブリセスを増大させることなく、以下に示す順番で排気弁Ex1,Ex2のバルブタイミング制御と第2排気弁Ex2のリフト量制御とを実施する。
図4は、本実施の形態1において、運転領域Bから運転領域Aへの加速要求がある場合の排気弁Ex1,Ex2のバルブタイミング制御と、第2排気弁Ex2のリフト量制御の実施順序を示す図である。
図4に示すように、第2排気弁Ex2をリフトさせる前(すなわち、Ex2リフト量を増加させる前)に、排気弁Ex1,Ex2のバルブタイミングを目標値まで進角させる。その後、Ex2リフト量を目標値まで増加させる。このEx2リフト量の増加時には、第2排気弁Ex2のバルブタイミングは、第1排気弁Ex1のバルブタイミングと共に進角されている。このため、上死点TDCでのEx2リフト量を小さくすることができ、上記バルブスタンプの発生を防止することができる。
図5は、本実施の形態1において、運転領域Aから運転領域Cへの減速要求がある場合の排気弁Ex1,Ex2のバルブタイミング制御と、第2排気弁Ex2のリフト量制御の実施順序を示す図である。
図5に示すように、Ex2リフト量を増加させる前に、排気弁Ex1,Ex2のバルブタイミングを目標値まで進角させる。その後、Ex2リフト量を最大リフト量まで増加させる。このとき、第2排気弁Ex2のバルブタイミングは、第1排気弁Ex1のバルブタイミングと共に目標値まで進角されている。このため、上死点TDCでのEx2リフト量を小さくすることができ、上記バルブスタンプの発生を防止することができる。さらに、第2排気弁Ex2と吸気弁Inの過剰オーバラップ量を防止することができるため、内部EGR量異常による失火を防止することができる。
[実施の形態1における具体的処理]
図6は、本実施の形態1において、ECU60が実行するルーチンを示すフローチャートである。本ルーチンは、所定の間隔で起動されるものである。
図6に示すルーチンによれば、先ず、エンジン運転パラメータを取得する(ステップ100)。このステップ100では、例えば、アクセル開度AA及びエンジン回転数NE等が取得される。その後、上記ステップ100で取得されたアクセル開度AA及びエンジン回転数NEに基づいて、エンジン1に対する要求出力(要求トルク)を算出する(ステップ102)。
次に、エンジン回転数NE及び要求出力に基づいて、第2排気弁Ex2の要求リフト量(以下「Ex2要求リフト量」という。)、ExVVT遅角量(目標値)及びInVVT進角量(目標値)を算出する(ステップ104)。
なお、第1排気弁Ex1は常に最大リフトで開弁されるため(図3参照)、このステップ104では、第1排気弁Ex1の要求リフト量は算出されない。
その後、上記ステップ104で算出されたEx2要求リフト量が、第2排気弁Ex2の実リフト量(以下「Ex2実リフト量」という。)よりも大きいか否かを判別する(ステップ106)。このステップ106でEx2要求リフト量がEx2実リフト量以下であると判別された場合には、Ex2リフト量の低下要求もしくは維持要求があると判断される(ステップ108)。この場合、バルブタイミング制御を第2排気弁Ex2のリフト量制御に先行して行わなくとも、上記バルブスタンプは発生しない。よって、可変バルブタイミング機構31の制御(遅角量制御)を実施すると共に、可変リフト量機構32の制御(Ex2リフト量制御)を実施する(ステップ110)。その後、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ106でEx2要求リフト量がEx2実リフト量よりも大きいと判別された場合には、Ex2リフト量の増加要求があると判断される(ステップ112)。この場合、即座に可変リフト量機構32の制御(Ex2リフト量制御)を実施するのではなく、先ず、Ex2実リフト量を保持する(ステップ114)。すなわち、Ex2リフト量制御の実施が暫定的に禁止される。その後、可変バルブタイミング機構31の制御(遅角量制御)を実施する(ステップ116)。
そして、ExVVT遅角量が、上記ステップ104で算出されたExVVT遅角量(目標値)に達したか否かを判別する(ステップ118)。このステップ118では、排気弁Ex1,Ex2のバルブタイミング制御が完了したか否かが判別される。このステップ118でExVVT遅角量がExVVT遅角量(目標値)に達していないと判別された場合には、排気弁Ex1,Ex2のバルブタイミング制御が未完了であり、Ex2リフト量制御を実施するとバルブスタンプが発生する可能性があると判断される。この場合、上記ステップ114の処理に戻る。
一方、上記ステップ118でExVVT遅角量がExVVT遅角量(目標値)に達したと判別された場合には、Ex2リフト量を増大させてもバルブスタンプは発生しないと判断される。この場合、Ex2リフト量制御を実施する(ステップ120)。その後、本ルーチンを終了する。
以上説明したように、図6に示すルーチンによれば、Ex2リフト量の増加要求がある場合には、Ex2実リフト量を保持して、ExVVT遅角量制御を実施する。そして、ExVVT遅角量制御が完了した後、Ex2リフト量制御を実施する。これにより、上死点TDC付近でEx2リフト量が大きくなる事態を回避することができるため、第2排気弁Ex2のバルブスタンプの発生を防止することができる。
ところで、上記実施の形態1では、バルブタイミング制御が完了するまでは、Ex2実リフト量が保持された。しかしながら、バルブタイミング制御が完了するまでの間、図7に示すように、要求リフト量(目標値)に比して小さいスタンプ回避リフト量に制御してもよい。図7は、本実施の形態1の変形例において、運転領域Bから運転領域Aへの加速要求がある場合の排気弁Ex1,Ex2のバルブタイミング制御と、第2排気弁Ex2のリフト量制御の実施順序を示す図である。図7に示すように、排気弁Ex1,Ex2のバルブタイミングを目標値まで進角させると共に、Ex2リフト量をスタンプ回避リフト量に制御する。排気弁Ex1,Ex2のバルブタイミングを目標値まで進角させた後、第2排気弁Ex2のリフト量を要求リフト量まで増大させる。
図8は、本変形例において、ECU60が実行するルーチンを示すフローチャートである。図8に示すルーチンは、図6に示すルーチンのステップ114の代わりに、ステップ115を有している。すなわち、図8に示すルーチンによれば、Ex2リフト量の増加要求がある場合に、Ex2リフト量がスタンプ回避リフト量に制御される(ステップ115)。その後、図6に示すルーチンと同様に、可変バルブタイミング機構31の制御(遅角量制御)が実施され(ステップ116)、Ex2リフト量が要求リフト量に制御される(ステップ120)。
本変形例によれば、バルブタイミング制御が完了するまでの間、Ex2リフト量がスタンプ回避リフト量に制御される。よって、バルブタイミング制御が完了するまでの間、第2排気弁Ex2と吸気弁Inのオーバラップ量が確保される。これにより、第2排気弁Ex2が全閉にされる場合に比して、筒内掃気効率の向上により出力を増加させることができる。その結果、過渡的な出力低下を防止することができる。
なお、バルブタイミング制御を開始する前にEx2リフト量をスタンプ回避リフト量に制御することで、早期に筒内掃気効率を向上させることができるため、過渡的な出力低下をより防止することができる。
尚、本実施の形態1においては、過給機24が第1の発明における「過給機」に、タービン24bが第1の発明における「タービン」に、第1排気通路34が第1の発明における「第1排気通路」に、第1排気弁30Aが第1の発明における「第1排気弁」に、第2排気通路36が第1の発明における「第2排気通路」に、第2排気弁30Bが第1の発明における「第2排気弁」に、可変リフト量機構32が第1の発明における「リフト量可変手段」に、排気カム軸29が第1の発明における「排気カム軸」に、可変バルブタイミング機構31が第1の発明における「バルブタイミング可変手段」に、それぞれ相当する。また、本実施の形態1においては、ECU60が、ステップ112〜120の処理を実行することにより第1の発明における「制御手段」が、ステップ115の処理を実行することにより第2及び第3の発明における「制御手段」が、それぞれ実現されている。
実施の形態2.
次に、図9から図11を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
本実施の形態2のシステムは、図1に示すハードウェア構成を用いて、ECU60に、後述する図11に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
[実施の形態2の特徴]
上記実施の形態1では、図2に示す運転領域Bから運転領域Aへの加速要求がある場合について説明した。
ところで、図2に示す運転領域Cから運転領域Aへの加速要求がある場合には、図3(C)に示す開弁特性から図3(A)に示す開弁特性に変更されることとなる。よって、通常の制御によれば、図9に示すようにバルブ開弁特性が変更されることとなる。図9は、運転領域Cから運転領域Aへの加速要求がある場合の通常のバルブ開弁特性の制御を示す図である。図9に示すように、通常は、Ex2リフト量が小さくされると共に、排気弁Ex1,Ex2のバルブタイミングが遅角される。
しかしながら、過給圧PIMが低い状態で図9に示す制御を行うと、ターボレスポンスが不十分となる可能性がある。さらに、排気弁Ex1,Ex2と吸気弁Inのオーバラップ量制御を行っても、筒内掃気効率を十分に向上させることができず、要求出力を実現することができない可能性がある。
そこで、本実施の形態2では、運転領域Cから運転領域Aへの加速要求がある場合、過給圧PIMが所定値PIMthよりも低いときには、図10に示すバルブ開弁特性の制御を実施する。
図10は、本実施の形態2において、運転領域Cから運転領域Aへの加速要求があり、過給圧PIMが所定値PIMthよりも低いときの排気弁Ex1,Ex2のバルブタイミング制御と、第2排気弁Ex2のリフト量制御の実施順序を示す図である。
図10に示すように、第2排気弁Ex2の可変リフト量制御を実施する前に、運転領域Bのバルブ開弁特性の状態を介在させるようにする。すなわち、先ず、運転領域Cのバルブ開弁特性から運転領域Bのバルブ開弁特性に変更される。具体的には、第2排気弁Ex2が全閉にされると共に、排気弁Ex1,Ex2のバルブタイミングが遅角される。ここで、図1に示すような排気通路34,36を有するエンジン1においては、過給圧PIMの過渡レスポンスは、運転領域Bのバルブ開弁特性の状態で最大となる。かかるバルブ開弁特性に一旦制御することで、排気ガス全量をタービン24bに導くことができ、過給圧PIMを短時間で高めることができ、ターボレスポンスを向上させることができる。
その後、過給圧PIMが所定値PIMth以上に上昇すると、図10に示すように、運転領域Bのバルブ開弁特性から運転領域Aのバルブ開弁特性に変更される。具体的には、上記実施の形態1で説明したように、排気弁Ex1,Ex2のバルブタイミングが進角された後、Ex2リフト量が増加せしめられる。ここで、所定値PIMthは、背圧に比して十分に高い圧力である(図12参照)。運転領域Cのバルブ開弁特性に制御することで、筒内吸入空気量を増大させることができる。さらに、過給圧PIMが背圧よりも十分に高められているため、筒内掃気効率を向上させることができる。よって、要求出力を実現することができる。
従って、本実施の形態2によれば、要求出力を実現することができると共に、ターボレスポンスを向上させることができる。
[実施の形態2における具体的処理]
図11は、本実施の形態2において、ECU60が実行するルーチンを示すフローチャートである。本ルーチンは、図2に示す運転領域C走行時に所定の間隔で起動されるものである。
図11に示すルーチンによれば、先ず、エンジン運転パラメータを取得する(ステップ101)。このステップ101ではアクセル開度AA、エンジン回転数NE及び過給圧PIM等が取得される。そして、上記ステップ101で取得されたアクセル開度AA及びエンジン回転数NEに基づいて、エンジン1に対する要求出力(要求トルク)を算出する(ステップ102)。その後、図6に示すルーチンと同様の方法により、Ex2要求リフト量、ExVVT遅角量(目標値)及びInVVT進角量(目標値)を算出する(ステップ104)。
次に、エンジン回転数NE及び要求出力に基づいて、図2に示す運転領域C(低速領域)が要求されているか否かを判別する(ステップ122)。このステップ122で運転領域Cが要求されていると判別された場合には、Ex2リフト量の維持要求があると判断される(ステップ124)。すなわち、Ex2リフト量は最大リフト量のままであり、Ex2リフト量制御は不要であると判断される。よって、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ122で運転領域Cが要求されていないと判別された場合には、図2に示す運転領域B(中速領域)が要求されているか否かを判別する(ステップ126)。このステップ126で運転領域Bが要求されていると判別された場合には、Ex2リフト量の低下要求があると判断される(ステップ128)。そして、この低下要求を実現するためのEx2リフト量制御が実施される(ステップ130)。その後、本ルーチンを終了する。
上記ステップ128で運転領域Bが要求されていないと判別された場合、すなわち、図2に示す運転領域A(高速領域)が要求されている場合には、要求出力に応じたEx2リフト量の可変要求があると判断される(ステップ132)。その後、上記ステップ101で取得された実過給圧PIMが所定値PIMthよりも低いか否かを判別する(ステップ134)。このステップ134の判別処理に用いられる所定圧PIMthは、図12に示すマップを参照して読み出される。図12は、図11に示すルーチンで参照されるマップを示す図である。図12における一点鎖線は大気圧を、破線は背圧を、実線は所定圧PIMを、それぞれ示している。図12に示すように、エンジン回転数NEとの関係で、背圧よりも十分高い所定値PIMthが規定されている。上記ステップ134で該マップを参照することで、十分な筒内掃気効率が得られる所定値PIMが、エンジン回転数NEに対応して読み出される。
上記ステップ134で実過給圧PIMが所定値PIMth以上であると判別された場合には、図9に示す通常のEx2リフト量制御を実施する(ステップ130)。すなわち、Ex2リフト量を最大リフト量から上記ステップ104で算出されたEx2要求リフト量に制御する。
一方、上記ステップ134で実過給圧PIMが所定値PIMthよりも低いと判別された場合には、図10に示すEx2リフト量過渡制御を実施する(ステップ136)。このステップ136では、第2排気弁Ex2が全閉にされる。さらに、排気弁Ex1,Ex2のバルブタイミングが遅角される。これにより、排気ガスの全量がタービン24bに供給されるため、短期間で過給圧PIMが上昇する。その後、本ルーチンを終了する。
その後、本ルーチンが起動され、上記ステップ134で実過給圧PIMが所定値PIMth以上であると判別された場合には、Ex2リフト量が上記ステップ104で算出されたEx2要求リフト量に制御される(ステップ138)。すなわち、上記ステップ102で算出された要求出力に応じたEx2リフト量制御が実施される。
このとき、図6に示すルーチンのステップ114〜120と同様に、排気弁Ex1,Ex2のバルブタイミングを目標値に制御した後に、Ex2リフト量制御を実施することが好適である。また、図8に示すルーチンのステップ115のように、排気弁Ex1,Ex2のバルブタイミングを目標値に制御するまでの間、Ex2リフト量をスタンプ回避リフト量に制御することもできる。これにより、第2排気弁Ex2のバルブスタンプの発生を防止することができる。
上記ステップ138の後、本ルーチンを終了する。
以上説明したように、図11に示すルーチンによれば、無過給運転領域C走行時に高出力要求(運転領域A要求)があった場合、実過給圧PIMが所定値PIMthよりも低いか否かを判別する。実過給圧PIMが所定値PIMthよりも低いときには、実過給圧PIMが所定値PIMth以上となるまでの間第2排気弁Ex2が全閉にされる。一旦第2排気弁Ex2を全閉にすることで、過給圧PIMの過渡レスポンスが最大にされ、過給圧PIMを短期間で高められることができる。実過給圧PIMが所定値PIMth以上になると、要求出力に応じたEx2リフト量の可変制御が実施される。その結果、筒内掃気効率を向上させることができるため、出力を増加させることができる。よって、要求出力を実現することができると共に、ターボレスポンスを向上させることができる。
尚、本実施の形態2においては、ECU60が、ステップ101の処理を実行することにより第6の発明における「過給圧取得手段」が、ステップ132〜138の処理を実行することにより第6の発明における「制御手段」が、それぞれ実現されている。
本発明の実施の形態1によるシステム構成を示す図である。 エンジン回転数NEとエンジントルクTRQとによって規定された運転領域を示す図である。 図2に示す運転領域におけるバルブ開弁特性を示す図である。 本発明の実施の形態1において、運転領域Bから運転領域Aへの加速要求がある場合の排気弁Ex1,Ex2のバルブタイミング制御と、第2排気弁Ex2のリフト量制御の実施順序を示す図である。 本発明の実施の形態1において、運転領域Aから運転領域Cへの減速要求がある場合の排気弁Ex1,Ex2のバルブタイミング制御と、第2排気弁Ex2のリフト量制御の実施順序を示す図である。 本発明の実施の形態1において、ECU60が実行するルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1の変形例において、運転領域Bから運転領域Aへの加速要求がある場合の排気弁Ex1,Ex2のバルブタイミング制御と、第2排気弁Ex2のリフト量制御の実施順序を示す図である。 本発明の実施の形態1の変形例において、ECU60が実行するルーチンを示すフローチャートである。 運転領域Cから運転領域Aへの加速要求がある場合の通常のバルブ開弁特性の制御を示す図である。 本発明の実施の形態2において、運転領域Cから運転領域Aへの加速要求があり、過給圧PIMが所定値PIMthよりも低いときの排気弁Ex1,Ex2のバルブタイミング制御と、第2排気弁Ex2のリフト量制御の実施順序を示す図である。 本発明の実施の形態2において、ECU60が実行するルーチンを示すフローチャートである。 図11に示すルーチンで参照されるマップを示す図である。
符号の説明
1 エンジン
11 吸気弁
13 可変バルブタイミング機構
24 過給機
24b タービン
29 排気カム軸
30A 第1排気弁
30B 第2排気弁
31 可変バルブタイミング機構
32 可変リフト量機構
34 第1排気通路
36 第2排気通路
42 始動時触媒
60 ECU

Claims (3)

  1. 過給機付き内燃機関の制御装置であって、
    前記過給機のタービンが設けられた第1排気通路を開閉する第1排気弁と、
    前記タービンの下流に通じる第2排気通路を開閉する第2排気弁と、
    前記第2排気弁のリフト量を変更可能なリフト量可変手段と、
    前記第1排気弁と前記第2排気弁を駆動する排気カム軸の位相を変更することで、前記第1及び第2排気弁のバルブタイミングを変更可能なバルブタイミング可変手段と、
    前記リフト量可変手段及び前記バルブタイミング可変手段を駆動制御する制御手段と
    前記内燃機関の吸気系の過給圧を取得する過給圧取得手段と、を備え、
    前記制御手段は、無過給運転領域から前記第2排気弁のリフト量が可変制御される高速運転領域に加速する場合であって、前記第2排気弁のリフト量増加要求とバルブタイミング進角要求がある場合に、前記過給圧が所定値に達するまでは前記リフト量可変手段を駆動して前記第2排気弁を停止させ、前記過給圧が所定値以上になったときには前記バルブタイミング可変手段を目標値に駆動した後、前記リフト量可変手段を目標値に駆動する制御を実施することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記制御手段は、前記バルブタイミング可変手段を目標値に駆動するまでの間、前記第2排気弁のリフト量が、前記第2排気弁とピストンとが接触しない小リフト量となるように前記リフト量可変手段を駆動することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 請求項2に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記制御手段は、前記バルブタイミング可変手段の駆動を開始する前に、前記第2排気弁が前記小リフト量となるように前記リフト量可変手段を駆動することを特徴とする内燃機関の制御装置。
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