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JP4947464B2 - 配筋用治具 - Google Patents
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JP4947464B2 - 配筋用治具 - Google Patents

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本発明は、横筋の結束作業、あるいはフープ筋の結束作業に有用な配筋用治具に関するものである。
従来、縦筋に横筋を配筋する場合には、作業員が縦筋と横筋とを把持した状態で、縦筋と横筋とを番線(針金)により結束しなければならかった。また、主筋にフープ筋を配筋する場合にも、作業員が主筋とフープ筋とを把持した状態で、主筋とフープ筋とを番線により結束しなければならなかった。このように、縦筋に横筋を配筋する場合、あるいは、主筋にフープ筋を配筋する場合には、鉄筋(横筋あるいはフープ筋)把持のためだけに相番作業員が必要となることがあった。
縦筋に横筋を結束する作業、主筋にフープ筋を結束する作業を容易なものとし、横筋あるいはフープ筋の把持のためだけに相番作業員が必要となる事態を解消するために、以下に示すような配筋用治具が提案されている。
横筋を保持するアームを所定間隔ごとに固定したコンクリート打設用鉄筋が提案されている。このコンクリート打設用鉄筋は、既設の横筋に吊り下げた状態で、アームに鉄筋を保持可能となっている。したがって、このコンクリート打設用鉄筋を用いれば、縦筋に横筋を配筋する場合であっても、作業員が縦筋と横筋とを把持する必要がない。このコンクリート打設用鉄筋は、アームが鉤型形状を有するものであって、コンクリート打設用鉄筋に固定されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載されたコンクリート打設用鉄筋は、既設の横筋に吊り下げた後に、別途横筋を保持させると、それ以降は、保持した横筋により拘束されるので、既設の横筋を支点として一体となって回動することしかできない。したがって、真っ直ぐな横筋を複数保持させることはできても、一端と他端とを接続したフープ筋を複数保持させることができなかった。
一方、所定間隔ごとに横筋を保持するストッパを回動可能に取り付けた補助バーが提案されている。この補助バーは、上述したコンクリート打設用鉄筋と同様に、既設の横筋に吊り下げた状態で、横筋が保持可能となっている。したがって、この補助バーを用いれば、縦筋に横筋を配筋する場合であっても作業員が縦筋と横筋とを把持する必要がなく、また、主筋にフープ筋を配筋する場合であってもストッパが回動するので補助バーに新たにフープ筋を保持させることができ、作業員が主筋とフープ筋とを把持する必要がない(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−115600号公報 特開平8−218637号公報
しかしながら、特許文献2に記載された補助バーは、所定間隔ごとに横筋を保持するストッパを回動可能に取り付けた長尺な部材であって、持ち運びが不便であった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、縦筋に横筋を配筋する場合、主筋にフープ筋を配筋する場合のいずれの場合であっても作業員が縦筋と横筋あるいは主筋とフープ筋を把持する必要がなく、しかも持ち運びが容易な配筋用治具を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の請求項1に係る配筋用治具は、既設の構造物に吊り下げられる基準体と、該基準体に複数設けられ、既設の構造物に基準体が吊り下げられた場合に、該基準体と交差する方向に鉄筋をそれぞれ保持する鉤状のフックとを備えた配筋用治具であって、前記既設の構造物に吊り下げた状態において、複数のフックのそれぞれが自身の直上に位置するものの鉛直下方域外に移動できるように、前記基準体を曲折可能に構成するとともに、既設の構造物と前記基準体とを接続し、前記既設の構造物と前記基準体との間隔を調整する吊下具を備えたことを特徴とする。
また、本発明の請求項に係る配筋用治具は、上記請求項1において、前記基準体に上部と下部とを接合することにより、該上部と該下部との間に挿通部を構成するパッチを備え、前記フックを前記挿通部に挿通することにより、前記基準体に前記フックを取り付けたことを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係る配筋用治具は、上記請求項2において、前記フックは、丸棒状の鋼材を折り曲げることにより構成され、前記挿通部を挿通する軸部と、前記軸部の一端と他端とからそれぞれ中央に向けて傾斜するように延在し、その先端が前記パッチの厚みよりも広い間隔を有するとともに、二等辺三角形の形状を呈する脚部と、前記間隔を維持した状態で、脚部からそれぞれ手前側に延在した後、斜め上方に延在したフック部とを有したことを特徴とする。
また、本発明の請求項に係る配筋用治具は、上記請求項2または3において、前記基準体の断面が扁平であって、一の面には複数の鉄筋を保持した場合に鉄筋相互間の間隔が第一の間隔となるように複数のパッチが接合してあり、他の面には複数の鉄筋を保持した場合に鉄筋相互間の間隔が第二の間隔となるように複数のパッチが接合してあることを特徴とする。
また、本発明の請求項に係る配筋用治具は、上記請求項1〜4のいずれか一つにおいて、前記基準体は、一端に環状の吊下部を有するとともに、他端に環状の連結部を有したことを特徴とする。
本発明に係る配筋用治具は、既設の構造物に吊り下げられる基準体と、基準体に複数設けられ、既設の構造物に基準体が吊り下げられた場合に、基準体と交差する方向に鉄筋をそれぞれ保持する鉤状のフックとを備えたので、作業員が縦筋と横筋とを把持することなく、縦筋に横筋を結束することができる。また、本発明に係る配筋用治具は、既設の構造物に吊り下げた場合において、複数のフックのそれぞれが自身の直上に位置するものの鉛直下方域外に移動できるように、基準体を曲折可能に構成したので、本発明に係る配筋用治具を用いれば、曲折部が曲折することにより、新たに保持されるフープ筋はフックを回避した後に、フックに保持される。したがって、作業員が主筋とフープ筋とを把持することなく、主筋にフープ筋を結束することができる。しかも、本発明に係る配筋用治具を任意の位置で折り畳むことにより、持ち運びも容易となる。
以下に、本発明に係る配筋用治具の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係る配筋用治具を示す正面図、図2は図1に示した配筋用治具を示す側面図、図3は図1に示したフック及びパッチを示す拡大正面図、図4は図1に示したフック及びパッチを示す拡大側面図、図5は既に張架された横筋に本発明の実施の形態1に係る配筋用治具を吊り下げた状態を示す斜視図である。
本発明の実施の形態1に係る配筋用治具は、縦筋に横筋を結束する場合、及び主筋にフープ筋を結束する場合に用いられる治具であって、既設の構造物に吊り下げた状態で所定の間隔で横筋あるいはフープ筋を保持可能となっている。既設の構造物は、例えば、既に張架された横筋、既に張架された鉄骨梁、既に敷設された上階床、あるいは、既に主筋に結束されたフープ筋である。
配筋用治具1は、メインロープ2、吊下具3、フック4を備えている。メインロープ2は、既設の構造物に吊り下げ可能であって、既設の構造物に吊り下げた場合に、鉄筋(横筋あるいはフープ筋)の配筋基準をなす基準体を構成する。メインロープ2は、既設の構造物に吊り下げた状態において、複数のフック4のそれぞれが自身(フック4)の直上に位置するもの(フック4)の鉛直下方域外に移動できるように、曲折可能に構成したものであって、具体的には、任意の位置で曲折可能な柔軟性を有するベルトスリングと称される繊維製の帯状部材により構成してある。
図1及び図2に示すように、メインロープ2は、断面が扁平であって、表面と裏面の二つの面を有している。そして、図5に示すように、メインロープ2の一端は、折り返して自身(メインロープ2)に縫合してあり、当該部分は環状となった吊下部2aを構成している。なお、吊下部2aは、メインロープ2の一端を折り返して自身(メインロープ)に織り込むことにより構成しても良い。
図1及び図2並びに図5に示すように、この環状となった吊下部2aには、吊下具3が装着してある。吊下具3は、メインロープ2を既設の構造物に吊り下げるためのもので、ターンバックル(調整手段)31とシャックル32とを組み合わせて構成してある。ターンバックル31は、長さ調整が可能な掛け金具であって、一端に左ネジを形成し他端に右ネジを形成した枠体31a、端部が鉤状のフックボルト31b、端部が環状のリングボルト31cから構成されている。シャックル32は、長さ調整が不能な掛け金具であって、U字型のクラウン32aと、クラウン32aの一端を貫通しクラウン32aの他端に螺合するボルト32bとから構成されている。そして、吊下具3は、ターンバックル31のリングにシャックル32のボルト32bを挿通することにより組み合わされて構成され、メインロープ2の吊下部2aにシャックル32のクラウン32aを挿通することにより、メインロープ2の吊下部2aに吊下具3が装着されている。
また、メインロープ2の一方の面(以下、この一方の面を表面とする)には、複数の鉄筋を保持した場合に鉄筋相互間の間隔が第一の間隔(例えば、100ミリ間隔)となるように、複数のパッチ21が縫合してあり、メインロープ2の他方の面(以下、この他方の面を裏面とする)には、複数の鉄筋を保持した場合に鉄筋相互間の間隔が第二の間隔(例えば、150ミリ間隔)となるように、複数のパッチ21が縫合してある。図3及び図4に示すように、パッチ21は、メインロープ2にフック4を取り付けるためのもので、メインロープ2よりも薄い柔軟な繊維製の帯状部材により構成してある。パッチ21は、断面が扁平であって、メインロープ2とパッチ21との間にフック4が挿通するためのたるみを有するように、上部と下部とをメインロープ2に縫合してある。このため、メインロープ2とパッチ21との間であって、パッチ21の上部と下部との間には、フック4が挿通する挿通部22が形成される。
メインロープ2の表面と裏面のうち、配筋する鉄筋(横筋あるいはフープ筋)と鉄筋との間隔(配筋間隔)に合致する間隔(第一の間隔あるいは第二の間隔)でパッチ21が縫合してある面には、フック4が取り付けてある。即ち、配筋間隔が第一の間隔(例えば、100ミリ間隔)の場合には、メインロープ2の表面にフック4が取り付けてあり、配筋間隔が第二の間隔(例えば、150ミリ間隔)の場合には、メインロープ2の裏面にフック4が取り付けてある。
フック4は、メインロープ2が既設の構造物に吊り下げられた場合に、メインロープ2と交差する方向に鉄筋(横筋あるいはフープ筋)をそれぞれ保持するものであって、側面視鉤状を呈している。フック4は、丸棒状の鋼材を折り曲げることにより構成したものであり、軸部41、一対となる脚部42及び一対となるフック部43を有している。軸部41は、上述したメインロープ2とパッチ21との間に形成された挿通部22に挿通する部分であって、図3に示すように、少なくともパッチ21よりも幅広となるように形成してある。一対の脚部42は、軸部41の一端と他端とからそれぞれ中央に向けて傾斜するように延在しており、その先端は、上述したパッチ21の厚みよりも広くなるように形成してある。したがって、脚部42の先端が交差しないものの、上述した軸部41とともに二等辺三角形の形状を呈することになる。一対のフック部43は、所定の間隔を維持したまま所定の径を有するように脚部から手前側に延在させた後、斜め上方に略135度折り返すことにより、開角αが略45度となるように形成してある。尚、フック部43の形状は、鉄筋(横筋、フープ筋)を保持可能な範囲で所定の径を小さなものとし、開角αを鋭角なものとすることが望ましいが、折返し角度は略135度に限られるものではなく、配筋途上の鉄筋(横筋、フープ筋)がフック4とメインロープ2との間に引っ掛かりにくいものであれば、略180度折り返して形成し、開角を0度としても良い。
このように構成したフック4は、フック部43、脚部42、軸部41の順に挿通部22に挿通させることにより、挿通部22に軸部41が挿通し、メインロープ2にフック4が回動可能に取り付けられる。
上述した実施の形態1では、吊下具3にターンバックル31とシャックル32とを組み合わせたものを採用したが、必ずしもターンバックル31とシャックル32とを組み合わせたものでなくても良く、ターンバックルのみで構成しても良いし、シャックルのみで構成しても良い。
また、上述した実施の形態1では、メインロープ2にパッチ21を縫合したが、一方に突起を有し他方にパイル状のループを有した面ファスナーにより、メインロープ2とパッチ21とを接合しても良い。このように、メインロープ2とパッチ21とを面ファスナーにより接合すれば、任意の配筋間隔に合わせてフック4を取り付けることができる。
次に、図6に基づいて、本発明の実施の形態1に係る配筋用治具1を用いた横筋Yの配筋作業を説明する。図6は、既に張架された鉄骨梁に本発明の実施の形態1に係る配筋用治具を吊り下げた状態を示す説明図である。図6に示す配筋作業は、既に張架された鉄骨梁Iを既設の構造物としたものであって、吊下部2aに上述したターンバックル31とシャックル32とを組み合わせたものを使用している。
図6に示す例では、既設の鉄骨梁IのフランジにキャッチクランプCを固定し、このキャッチクランプCに配筋用治具1を吊り下げて配筋作業が行われる。図6に示す例では、三つの配筋用治具1を用い、隣り合う配筋用治具1を一対としてその間に横筋Yが張架されるようにしたものであって、中央の配筋用治具1において横筋Yが重なるようになっている。そして、配筋用治具1の吊下具3、即ちターンバックル31を調整することにより、左側に配筋される横筋Yと右側に配筋される横筋Yとが交差することなく重なるように調整される。
そして、隣り合う配筋用治具1のフック4とフック4との間に上段から下段に順番に横筋Yを保持させ、横筋Yを既設の縦筋Tに結束する。その後、ターンバックル31を緩めることにより、最上段のフック4とキャッチクランプCとの間隔を拡げ、配筋用治具1をキャッチクランプCから取り外す。そして、既設の鉄骨梁IのフランジからキャッチクランプCを取り外して配筋作業を終了する。
次に、図7に基づいて、本発明の実施の形態1に係る配筋用治具を用いた横筋の配筋作業を説明する。図7は、既に敷設された上階床に本発明の実施の形態1に係る配筋用治具を吊り下げた状態を示す説明図である。図7に示す配筋作業は、下面にアンカーを打ち込み可能な上階床Fが敷設されている場合に有効であって、吊下具3に上述したターンバックル31とシャックル32とを組み合わせたものを使用している。
図7に示す例では、既設の上階床Fの下面にアンカーを打ち込んであり、このアンカーにアイボルトBを螺合させてある。このアイボルトBに配筋用治具1を吊り下げて配筋作業が行われる。図7に示す例では、三つの配筋用治具1を用い、隣り合う配筋用治具1を一対としてその間に横筋Yを保持させるようにしたものであって、中央の配筋用治具1において横筋Yが重なるようになっている。そして、配筋用治具1の吊下具3、即ち、ターンバックル31を調整することより、左側に配筋される横筋Yと右側に配筋される横筋Yとが交差することなく重なるように調整される。
そして、隣り合う配筋用治具1のフック4とフック4との間に上段から下段に順番に横筋Yを保持させ、横筋Yを既設の縦筋Tに結束する。その後、ターンバックル31を緩めることにより、最上段のフック4とアイボルトBとの間隔を拡げ、配筋用治具1をアイボルトBから取り外す。そして、既設の上階床Fの下面からアイボルトBを取り外して配筋作業を終了する。
次に、図8及び図9に基づいて、本発明の実施の形態1に係る配筋用治具を用いたフープ筋の配筋作業を説明する。図8は、フープ筋の配筋作業において本発明の実施の形態1に係る配筋用治具の配置を示した平面図、図9−1はフープ筋の配筋作業を示す側面図、図9−2は配筋用治具の取り外し作業を示す側面図である。図8及び図9に示す配筋作業は、既設の主筋Sにフープ筋Hを配設する場合に有効であって、吊下具3に上述したターンバックル31とシャックル32とを組み合わせたものを使用している。
図8及び図9に示す配筋作業では、既設の主筋Sに配筋基準となるフープ筋Hを結束する。そして、このフープ筋Hにフック4が内側を向くように配筋用治具1を吊り下げて配筋作業が行われる。図8及び図9に示す例では、対向する二辺にそれぞれ二つの配筋用治具1を用いて配筋作業が行われる。このとき、複数のフック4のそれぞれが自身(フック4)の直上に位置するもの(フック4)の鉛直下方域外に移動するので、上段から下段に順番にフープ筋Hが保持される。そして、各フック4に保持されたフープ筋Hは、作業員により、既設の主筋Sに結束される(図9−1参照)。その後、ターンバックル31を緩めることにより、配筋基準としたフープ筋Hと最上段のフック4との間隔を拡げ、配筋用治具1を配筋基準としたフープ筋Hから取り外し、配筋作業を終了する(図9−2参照)。なお、ターンバックル31を緩めることなく、シャックル32からボルト32bを取り外すことにより、シャックル32からメインロープ2を取り外すとともに、配筋基準としたフープ筋Hからターンバックル31を取り外し、配筋作業を終了しても良い。
上述した本発明の実施の形態1である配筋用治具1は、既設の構造物に吊り下げられるメインロープ2と、メインロープ2に複数設けられ、既設の構造物にメインロープ2が吊り下げられた場合に、メインロープ2と交差する方向に鉄筋(横筋Y)をそれぞれ保持するフック4とを備えたので、作業員が縦筋Tと横筋Yとを把持することなく、縦筋Tに横筋Yを結束することができる。また、本実施の形態1である配筋用治具1は、既設の構造物に吊り下げた状態において、複数のフック4のそれぞれが自身の直上に位置するものの鉛直下方域外に移動できるように、基準体を柔軟な繊維製のメインロープ2により構成したので、メインロープ2が曲折することにより、新たに保持されるフープ筋Hは、フック4を回避した後に、フック4に保持される。したがって、作業員が主筋Sとフープ筋Hとを把持することなく、主筋Sにフープ筋Hを結束することができる。しかも、本実施の形態1である配筋用治具1(メインロープ2)を任意の位置で折り畳むことにより、配筋用治具1の持ち運びが容易となる。
また、配筋用治具1の吊下具3にターンバックル31を用いることにより、メインロープ2の吊り下げ位置が調整可能となる。また、ターンバックル31を緩めることにより、既設の構造物と最上段のフック4との間隔を拡げることができ、横筋Yあるいはフープ筋Hの結束後に配筋用治具1を取り外すことができる。
また、配筋用治具1は、表面に第一の間隔を有するようにパッチ21を縫合するとともに、裏面に第二の間隔を有するようにパッチ21を縫合し、表面と裏面の一方を選択してフック4を取り付けるようにしたので、表面を選択してフック4を取り付けた場合には、第一の間隔で横筋Yあるいはフープ筋Hを配筋することができ、裏面を選択してフック4を取り付けた場合には、第二の間隔で横筋Yあるいはフープ筋Hを配筋することができる。
(実施の形態2)
図10は本発明の実施の形態2に係る配筋用治具を示す正面図、図11は図10に示した配筋用治具の側面図、図12は図10に示したフック及びパッチを示す拡大正面図、図13は図10に示したフック及びパッチを示す拡大側面図である。
実施の形態2に係る配筋用治具6は、上述した実施の形態1に係る配筋用治具に改良を加えたものであって、実施の形態1に係る配筋用治具と同様に、メインロープ7、吊下具8、フック9を備えている。
メインロープ7は、実施の形態1に係る配筋用治具と同様に、既設の構造物に吊り下げ可能であって、既設の構造物に吊り下げた場合に、鉄筋(横筋あるいはフープ筋)の配筋基準をなす基準体を構成する。メインロープ7は、実施の形態1に係る配筋用治具と同様に、既設の構造物に吊り下げた状態において、複数のフック9のそれぞれが自身(フック9)の直上に位置するもの(フック9)の鉛直下方域外に移動できるように、曲折可能に構成したものであって、具体的には、任意の位置で曲折可能な柔軟性を有するベルトスリングと称される繊維製の帯状部材により構成してある。
図10及び図11に示すように、メインロープ7は、断面が偏平であって、表面と裏面の二つの面を有している。図11に示すように、実施の形態1に係る配筋用治具と異なり、メインロープ7は一端のみならず両端がそれぞれ折り返して自身(メインロープ7)に縫合してあり、一方の端部は、実施の形態1に係る配筋用治具と同様に、環状となった吊下部7aを構成する。そして、他方の端部は、環状となった連結部7bを構成する。なお、吊下部7a及び連結部7bは、折り返した端部を自身(メインロープ)に織り込むことにより構成しても良い。
図10及び図11に示すように、この吊下部7aには、実施の形態1に係る配筋用治具と同様に、吊下具8が装着してある。吊下具8は、メインロープ7を既設の構造物に吊り下げるためのものであるが、実施の形態1に係る配筋用治具と異なり、カラビナ81とクランプ82とを組み合わせて構成してある。カラビナ81は、一部を開放可能としたO字型の環状の連結手段である。クランプ82は、一対で円筒状となる半円筒状の金具821,822をヒンジ823で接続することにより開閉可能としたもので、一方の半円筒状の金具821を挿通した蝶ボルト824を他方の半円筒状の金具822に形成したネジ孔にねじ込むことにより、金具821,822が閉じた状態を維持することができるようになっている。なお、一方の金具821を挿通した蝶ボルト824に内側に歯を有する内歯座金825を取り付けることにより、一方の金具821から蝶ボルト824が脱落することがないようになっている。
一方、連結部7bには、カラビナあるいはシャックル等の連結手段(図示せず)によって、配筋用治具6を連結することができるようにしたものであって、配筋用治具6を連結することによって、必要な鉄筋を一度に配筋することができるようになっている。
また、メインロープ7の一方の面には、実施の形態1に係る配筋用治具と同様に、複数の鉄筋を保持した場合に鉄筋相互間の間隔が所定の間隔(例えば、100ミリ間隔)となるように、複数のパッチ71が縫合してある。図12及び図13に示すように、パッチ71は、メインロープ7にフック9を取り付けるためのもので、メインロープ7と異なる色(例えば、メインロープ7が緑色の場合に青色とする)であって、メインロープ7よりも薄い柔軟な繊維製の帯状部材により構成してある。パッチ71は、実施の形態1に係る配筋用治具と同様に、断面が偏平であって、メインロープ7とパッチ71との間にフック9が挿通するためのたるみを有するように、上部と下部とをメインロープ7に縫合してある。ここで、上部と下部とを縫合する縫合糸の色は、メインロープ7及びパッチ71と異なる色(例えば、橙色)で、少なくとも下部は、上下二重となるように縫合してある。
このようにメインロープ7に縫合したパッチ71には、番号が付してある。番号は、配筋用治具6を吊り下げた場合に上方から下方に向けて一つずつ繰り上がるように付してあり、フック9に鉄筋を保持させるときの目安にすることができるようになっている。
このように、パッチ71を縫合したメインロープ7は、実施の形態1に係る配筋用治具と同様に、メインロープ7とパッチ71との間であって、パッチ71の上部と下部との間には、フック9が挿通する挿通部72が形成される。この挿通部72にフック9を挿通させることにより、メインロープ7にフック9が取り付けられている。
フック9は、実施の形態1に係る配筋用治具と同様に、メインロープ7が既設の構造物に吊り下げられた場合に、メインロープ7と交差する方向に鉄筋(横筋あるいはフープ筋)をそれぞれ保持するものであって、フック9の大きさは、鉄筋の配筋間隔の二分の一以下の大きさとなるように構成してある。フック9は、側面視鉤状を呈するものであり、丸棒状の鋼材を折り曲げることにより構成してある。フックは、軸部91、一対となる脚部92及び一対となるフック部93を有している。軸部91は、上述したメインロープ7とパッチ71との間に形成された挿通部72に挿通する部分であって、少なくともパッチ71よりも幅広となるように形成してある。一対の脚部92は、軸部91の一端と他端とからそれぞれ中央に向けて傾斜するように延在しており、その先端は、上述したパッチの厚みよりも広くなるように形成してある。したがって、脚部92の先端が交差しないものの、上述した軸部91とともに二等辺三角形の形状を呈することになる。一対のフック部93は、所定の間隔を維持したまま所定の径を有するように脚部92から手前側に延在させた後、斜め上方に略135度折り返すことにより、開角αが略45度となるように形成してある。尚、フック部93の形状は、鉄筋(横筋、フープ筋)を保持可能な範囲で所定の径を小さなものとし、開角αを鋭角なものとすることが望ましいが、折返し角度は略135度に限られるものではなく、配筋途上の鉄筋(横筋、フープ筋)がフック9とメインロープ7との間に引っ掛かりにくいものであれば、略180度折り返して形成し、開角を0度としても良い。
このように構成したフック9は、フック部93、脚部92、軸部91の順に挿通部72に挿通させることにより、挿通部72に軸部91が挿通し、メインロープ7にフック9が回動可能に取り付けられる。
上述した実施の形態1に係る配筋用治具1は、吊下具3としてターンバックル31とシャックル32とを組み合わせて構成してある。このため、吊下具3の全長が長くならざるをえず、配筋用治具1を吊り下げた既設の鉄筋と配筋用治具1の最上段に配筋した鉄筋の間隔が所望の間隔を超えてしまう場合がある。この場合には配筋用治具によらず、別途鉄筋を配筋する必要が生じることになる。
これに対して、実施の形態2に係る配筋用治具6は、吊下具8としてカラビナ81とクランプ82とを組み合わせて構成してある。このため、吊下具3の全長を短くすることができ、配筋用治具6を吊り下げて既設の鉄筋と配筋用治具6の最上段に配筋した鉄筋の間隔を確保することができる。したがって、実施の形態1に係る配筋用治具のように、別途鉄筋を配筋する必要が生じることはない。
上述した実施の形態1に係る配筋用治具1において、全てのフック4に鉄筋を配筋した場合には、吊下具3に大きな荷重が作用することになる。このため、既設の鉄筋に吊り下げられた吊下具3(特にターンバックル31)と配筋用治具1の最上段に配筋された鉄筋(結束された鉄筋)との間には大きな力が残存することになり、配筋用治具1が取り外し難いものとなる。
これに対して実施の形態2に係る配筋用治具1は、カラビナ81とクランプ82とを組み合わせて吊下具8を構成したので、クランプ82には大きな荷重が作用することになるものの、蝶ボルト824に大きな荷重が作用するわけではないので、配筋用治具6が実施の形態1に係る配筋用治具に比して取り外し易いものとなる。
また、本実施の形態2に係る配筋用治具6は、メインロープ7に連結部7bを構成してあるので、カラビナあるいはシャックル等の連結手段によって配筋用治具6を必要に応じて連結することができる。したがって、配筋用治具を付け替えることなく、多様な高さの柱や壁の配筋を一度で行うことができる。
また、本実施の形態2に係る配筋用治具6は、全て異なる色でメインロープ7、パッチ71、縫合糸を構成したので、各部材の摩耗状況を判断し易くなる。また、大きな力が作用するパッチ71の下部は、上下二重となるように縫合してあるので、一方の縫合糸が切れてもフック9が直ちに落下する事態を防止できる。
さらに、本実施の形態2に係る配筋用治具6は、フック9の大きさを鉄筋の配筋間隔の二分の一以下の大きさとなるように構成してあるので、下側に位置するフック9に鉄筋が干渉し、フック9が裏返っても下側に位置するフック9と上側に位置するフック9とが干渉する事態を防止できる。
本発明の実施の形態1に係る配筋用治具を示す正面図である。 図1に示した配筋用治具の側面図である。 図1に示したフック及びパッチを示す拡大正面図である。 図1に示したフック及びパッチを示す拡大側面図である。 既に張架された横筋に本発明の実施の形態1に係る配筋用治具を吊り下げた状態を示す斜視図である。 既に張架された鉄骨梁に本発明の実施の形態1に係る配筋用治具を吊り下げた状態を示す正面図である。 既に敷設された上階床に本発明の実施の形態1に係る配筋用治具を吊り下げた状態を示す正面図である。 フープ筋の配筋作業において本発明の実施の形態1に係る配筋用治具の配置を示した平面図である。 フープ筋の配筋作業を示す側面図である。 配筋用治具の取り外し作業を示す側面図である。 本発明の実施の形態2に係る配筋用治具を示す正面図である。 図10に示した配筋用治具の側面図である。 図10に示したフック及びパッチを示す拡大正面図である。 図10に示したフック及びパッチを示す拡大側面図である。
符号の説明
1 配筋用治具
2 メインロープ(基準体)
2a 吊下部
21 パッチ
22 挿通部
3 吊下具
31 ターンバックル(調整手段)
32 シャックル
4 フック
41 軸部
42 脚部
43 フック部
6 配筋用治具
7 メインロープ(基準体)
7a 吊下部
7b 連結部
71 パッチ
72 挿通部
8 吊下具
81 カラビナ
82 クランプ(対となる金具)
821,822 半円筒形の金具
823 ヒンジ
824 蝶ボルト
825 内歯座金
9 フック
91 軸部
92 脚部
93 フック部
B アイボルト
C キャッチクランプ
F 上階床
H フープ筋
I 鉄骨梁
S 主筋
T 縦筋
Y 横筋

Claims (5)

  1. 既設の構造物に吊り下げられる基準体と、該基準体に複数設けられ、既設の構造物に基準体が吊り下げられた場合に、該基準体と交差する方向に鉄筋をそれぞれ保持する鉤状のフックとを備えた配筋用治具であって、
    前記既設の構造物に吊り下げた状態において、複数のフックのそれぞれが自身の直上に位置するものの鉛直下方域外に移動できるように、前記基準体を曲折可能に構成するとともに、
    既設の構造物と前記基準体とを接続し、前記既設の構造物と前記基準体との間隔を調整する吊下具を備えたことを特徴とする配筋用治具。
  2. 前記基準体に上部と下部とを接合することにより、該上部と該下部との間に挿通部を構成するパッチを備え、
    前記フックを前記挿通部に挿通することにより、前記基準体に前記フックを取り付けたことを特徴とする請求項1に記載の配筋用治具。
  3. 前記フックは、
    丸棒状の鋼材を折り曲げることにより構成され、
    前記挿通部を挿通する軸部と、
    前記軸部の一端と他端とからそれぞれ中央に向けて傾斜するように延在し、その先端が前記パッチの厚みよりも広い間隔を有するとともに、二等辺三角形の形状を呈する脚部と、
    前記間隔を維持した状態で、脚部からそれぞれ手前側に延在した後、斜め上方に延在したフック部と
    を有したことを特徴とする請求項2に記載の配筋用治具。
  4. 前記基準体の断面が扁平であって、
    一の面には複数の鉄筋を保持した場合に鉄筋相互間の間隔が第一の間隔となるように複数のパッチが接合してあり、
    他の面には複数の鉄筋を保持した場合に鉄筋相互間の間隔が第二の間隔となるように複数のパッチが接合してあることを特徴とする請求項2または3に記載の配筋用治具。
  5. 前記基準体は、一端に環状の吊下部を有するとともに、他端に環状の連結部を有したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の配筋用治具。
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