以下、図面を参照して本発明の一の実施の形態について説明する。図1乃至図5は、本発明による景品払出機の一の実施の形態を示す図である。
このうち、図1は、本実施の形態における景品払出機の斜視図であり、図2は、図1に示す景品払出機について、本体扉を開けたときの内部の構成を示す斜視図である。また、図3は、図1に示す景品払出機について、シャッタ機構を開けたときの状態を示す斜視図であり、図4は、図1に示す景品払出機について、非常時にメンテナンス用扉を開けたときの状態を示す斜視図である。また、図5は、図1に示す景品払出機とその筐体内に収容されたカセットおよび景品搬送部の状態を示す説明図である。
まず、本実施の形態における景品払出機1の概要について図1乃至図5を参照して説明する。図1および図5に示すように、景品払出機1は、筐体10と、この筐体10の上部に設けられ、開閉自在となっている本体扉12とを備えている。図1は、本体扉12が閉じているときの景品払出機1の状態を示し、図2は、本体扉12が開いているときの景品払出機1の状態を示している。この本体扉12は、筐体10に対する景品収納ユニット30の各カセット30a、30b(後述)の着脱動作を行う際に開閉されるようになっており、当該本体扉12には開閉検知センサ(図示せず)が取り付けられている。
筐体10の一方の側面(図5の右側の側面)には、従業員が入庫、集計、設定等の操作を行うための操作部14と、例えばモノクロLCDからなり従業員にとって必要な情報、具体的には景品Pの払い出し枚数、エラーガイダンス、設定内容等が表示される店側表示部16とが設けられている。これに対して、筐体10の他方の側面(図5の左側の側面)には、例えばカラーLCDからなり遊技客にとって必要な情報、具体的には景品Pの払い出し枚数、金額等が表示される客側表示部18が設けられている。なお、本明細書において、景品払出機1の「前方側」とは客側表示部18側(図5の左側)のことをいい、「後方側」とは店側表示部16側(図5の右側)のことをいう。
また、景品払出機1における筐体10の前方側(図5の左側)には開閉自在のメンテナンス用扉26が設けられている。このメンテナンス用扉26は、筐体10内で景品Pのジャム(詰まり)等が生じた場合に、従業員が筐体10内部のチェック等を行うために用いられる。図1における景品払出機1はメンテナンス用扉26が閉じているときの状態を示し、一方、図4における景品払出機1はメンテナンス用扉26が開くとともにシャッタ機構24の上シャッタ部24aが下方に移動したときの状態を示している。
図5に示すように、景品払出機1における筐体10の内部には景品収納ユニット30が設けられている。この景品収納ユニット30は、複数の景品Pを積層状態で収納し最も下層にある景品Pが取り出し可能である複数、例えば2つのカセット30a、30bから構成されている。この景品収納ユニット30において、各カセット30a、30bは前後方向(図5の左右方向)に直列となるよう配設されており、各カセット30a、30bは筐体10に対して着脱自在となっている。ここで、各カセット30a、30bにおける最も下層にある景品Pの高さレベルが互いに異なるようになっている。具体的には、図5等に示すように、前方側(図5の左側)のカセット30aにおける最も下層にある景品Pが、後方側(図5の右側)のカセット30bにおける最も下層にある景品Pよりも高い位置となるよう、各カセット30a、30bが筐体10内に配設されている。
図2に示すように、このような景品収納ユニット30は、景品払出機1の幅方向(図5の紙面に対して垂直な方向)に沿って例えば7レーン(7列)設けられている(このため、カセットは合計14個設けられることとなる)。この景品収納ユニット30の構成の詳細については後述する。
景品払出機1の筐体10の内部において、景品収納ユニット30の下方には、この景品収納ユニット30の各カセット30a、30bに収納された景品Pを、景品一時保留部28(後述)に1つずつ直接搬送する景品搬送部40が設けられている。この景品搬送部40の構成の詳細については後述する。
図5に示すように、景品一時保留部28は、景品収納ユニット30から送られた景品Pが一時的に保留される部分である。この景品一時保留部28に一時的に保留される景品Pは、外部から遊技客がアクセス可能となっている。この景品一時保留部28の上方には、当該景品一時保留部28を覆うようなシャッタ機構24が設けられている。図1および図5に示すように、シャッタ機構24は、上シャッタ部24aと下シャッタ部24bとから構成されている。このシャッタ機構24は、景品一時保留部28を覆い当該景品一時保留部28からの景品Pの取り出しを阻止する受渡阻止位置(図1参照)と、景品一時保留部28から上後方(図5の右上方向)に退避し当該景品一時保留部28からの景品Pの取り出しを許容する受渡許容位置(図3参照)との間で往復移動自在となっている。また、このシャッタ機構24には、当該シャッタ機構24の開閉状態を検知するための開閉検知センサ(図示せず)が取り付けられている。このようなシャッタ機構24の構成の詳細については後述する。
さらに、図5に示すように、景品払出機1の筐体10の内部には、景品払出機1の各構成要素に指令信号を与えてこれらの各構成要素の制御、具体的には景品Pの払い出し、表示、通信等の制御を行う制御部20と、景品払出機1の各構成要素に電力を供給する電源部22とが内蔵されている。
次に、上述のような景品払出機1の各構成要素の詳細について図6乃至図16を用いて説明する。
まず、図6乃至図12を用いて、景品払出機1の景品収納ユニット30および景品搬送部40の構成の詳細について説明する。ここで、図6は、景品搬送部40の全体構成を示す斜視図であり、図7は、図6に示す景品搬送部40における下半部分の構成を示す斜視図である。また、図8は、景品収納ユニット30の各カセット30a、30bの構成を示す斜視図であり、図9は、景品払出機1に収納される景品Pの構成の詳細を示す説明図である。また、図10は、景品搬送部40の構成の概略を示す説明図であり、図11は、図10に示す景品搬送部40を左方(装置前方)から見た説明用正面図であり、図12は、図10に示す景品搬送部40を上方から見た説明用上面図である。
図8に示すように、景品収納ユニット30の各カセット30a、30bは略直方体形状の筐体からなり、この筐体内に景品Pが積層状態で収納されるようになっている。景品Pは、図9に示すように板状のものからなり、その内部に非接触ICタグIが設けられている。各カセット30a、30bの筐体内に積層状態で収納された景品Pは、例えば錘(ウエイト、図示せず)により上方から力が加えられ、下方に押圧されるようになっている。
各カセット30a、30bの筐体の上面には把手32が取り付けられており、従業員はこの把手32を把持することにより各カセット30a、30bの運搬を行うことができるようになっている。また、各カセット30a、30bの下部では側壁30pが前壁30qよりも下方まで延びるよう設けられ、側壁30pと前壁30qとの段差部分で景品繰出口38が構成されている。さらに、図8に示すように側壁30pの内面下縁には、景品Pが下方に脱落せずに景品繰出口38から1枚ずつ前方に送り出し可能となるよう、左右一対の底面部材36が形成されている。前壁30qは、筐体から取り外し可能な蓋部になっており、景品装填時や景品回収時には取り外される。
また、各カセット30a、30bの前壁30qには誤挿入防止部材34が設けられている。この誤挿入防止部材34には複数の貫通孔が形成されており、各カセット30a、30bに収納されるべき景品Pの種類に応じて、この複数の貫通孔のうちいくつかの貫通孔を閉塞部材(例えば、スライド板)により塞ぐようになっている。一方、景品払出機1の筐体10内において、各カセット30a、30bが収納されるべき箇所には、これらの各カセット30a、30bの誤挿入防止部材34の各貫通孔に対応して当該貫通孔を貫通するような突起部(図示せず)が設けられている。この筐体10内に設けられた突起部は、各カセット30a、30bに収納されるべき景品Pの種類に応じてその個数や配置が設定されており、もし誤って景品Pの種類が異なるカセット30a、30bを筐体10内に収容した場合は、貫通孔を塞ぐ閉塞部材に突起部が当たってしまい、カセット30a、30bを筐体10内に正常に収容することができないようになっている。このことにより、従業員は誤って景品Pの種類が異なるカセット30a、30bを筐体10内に収容したことに気づくこととなる。
図7、図10等に示すように、景品搬送部40は、景品収納ユニット30の下方において各カセット30a、30bに対応して各々設けられる2つの搬送機構40a、40bから構成されている。各々の搬送機構40a、40bは、対応するカセット30a、30bのみにおける最も下層にある景品Pを景品一時保留部28まで搬送するようになっている。具体的には、搬送機構40aは前方側のカセット30aのみに収納された景品Pのうち最も下層にある景品Pを景品一時保留部28まで搬送し、搬送機構40bは後方側のカセット30bのみに収納された景品Pのうち最も下層にある景品Pを景品一時保留部28まで搬送するようになっている。
図7および図10乃至図12に示すように、搬送機構40aは、前方側のカセット30aの真下にある景品取出位置から景品一時保留部28まで延びるように設置された案内板48aと、案内板48aの下方において、カセット30aの真下にある景品取出位置の近傍および景品一時保留部28の近傍をそれぞれ通過するよう循環移動を行う無端状の循環ベルト42aと、循環ベルト42aを張架するための一対のプーリ44aと、一対のプーリ44aのうち後方側(図10の右側)のプーリ44aを回転させることにより循環ベルト42aを循環移動させる駆動モータ46aとを有している。なお、図12に示す搬送機構40aにおいては案内板48aが省略されている。
案内板48aには、長手方向(図10の左右方向)に延びる貫通溝が形成されている。また、循環ベルト42aの外面上には1つの押出部材50aが取り付けられている。この押出部材50aは、案内板48aの貫通溝を通過してこの案内板48aの上方に突出可能となっている。そして、この押出部材50aは、循環ベルト42aが循環移動を行う際にカセット30aのみに収納された最も下層にある景品Pの後端に係合してこのカセット30a内から景品繰出口38(図8参照)を介して外(前方)に押し出し、案内板48a上を摺動させながらこの押し出された景品Pを景品一時保留部28まで搬送するようになっている。
一方、搬送機構40bは、搬送機構40aと同様に、後方側のカセット30bの真下にある景品取出位置から景品一時保留部28まで延びるように設置された案内板48bと、案内板48bの下方において、カセット30bの真下にある景品取出位置の近傍および景品一時保留部28の近傍をそれぞれ通過するよう循環移動を行う無端状の循環ベルト42bと、循環ベルト42bを張架するための一対のプーリ44bと、一対のプーリ44bのうち前方側(図10の左側)のプーリ44bを回転させることにより循環ベルト42bを循環移動させる駆動モータ46bとを有している。なお、図12に示す搬送機構40bにおいては案内板48bが省略されている。
ここで、図7および図10乃至図12に示すように、搬送機構40bの案内板48bは、搬送機構40aの案内板48aの下方に離間して設けられている。また、案内板48bの幅の大きさは案内板48aの幅の大きさと略同一となっている。また、とりわけ図10乃至図12に示すように、搬送機構40bの循環ベルト42bは搬送機構40aの循環ベルト42aと略同一の高さレベルとなっており、並列に隣り合わせとなるよう配設されている。この際に、循環ベルト42bの長さは循環ベルト42aの長さの約2倍となっている。搬送機構40bの一対のプーリ44bのうち前方側(図10の左側)のプーリ44bは搬送機構40aの前方側のプーリ44aと同軸となるよう並列に配設され、一方、搬送機構40bの後方側(図10の右側)のプーリ44bは搬送機構40aの後方側のプーリ44aよりも後方に離間して配設されるようになっている。
また、案内板48bには、案内板48aと同様に、長手方向(図10の左右方向)に延びる貫通溝が形成されている。循環ベルト42bの外面上には2つの押出部材50bが取り付けられている。ここで、図10に示すように2つの押出部材50は循環ベルト42b上において正反対の位相となる位置にそれぞれ取り付けられており、その高さは同一となっている。また、これらの押出部材50bは、各々、案内板48bの貫通溝を通過してこの案内板48bの上方に突出可能となっている。そして、各押出部材50bは、循環ベルト42bが循環移動を行う際にカセット30bのみに収納された最も下層にある景品Pをこのカセット30b内から景品繰出口38(図8参照)を介して外に押し出し、案内板48b上を摺動させながらこの押し出された景品Pを景品一時保留部28まで搬送するようになっている。
ここで、図10に示すように、搬送機構40bの各押出部材50bにおける循環ベルト42bからの高さは、搬送機構40aの押出部材50aにおける循環ベルト42aからの高さよりも低くなっている。しかしながら、各循環ベルト42a、42bの高さレベルが略同一であり、また、前述のように前方側(図10の左側)のカセット30aにおける最も下層にある景品Pは、後方側(図10の右側)のカセット30bにおける最も下層にある景品Pよりも高い位置にあり、さらに、案内板48aは案内板48bの真上に離間して設けられている。このため、押出部材50aはカセット30aのみに収納される景品Pをこのカセット30aから外部に取り出し、案内板48a上を摺動させながらこの景品Pを景品一時保留部28まで搬送するようになり、一方、押出部材50bはカセット30bのみに収納される景品Pをこのカセット30bから外部に取り出し、案内板48b上を摺動させながらこの景品Pを景品一時保留部28まで搬送するようになる。なお、押出部材50aは、下側の位置が待機位置となり、後方側のカセット30bからの景品Pの繰り出しの邪魔にならないようにしている。また、前方側のカセット30aと後方側のカセット30bから同時に景品Pを繰り出す場合は、押出部材50aが2つの押出部材50b、50bの略中間に位置するような位相差で循環移動することとなる。
ここで、搬送機構40bの押出部材50bの個数は2つであることに限定されることはなく、搬送機構40aの押出部材50aの個数の2倍であれば、その個数が限定されることはない。例えば、前方側の搬送機構における押出部材の個数が2つである場合は、後方側の搬送機構における押出部材の個数は4つとなる。
次に、図13乃至図16を用いて、景品払出機1の景品一時保留部28およびシャッタ機構24の構成の詳細について説明する。ここで、図13は、シャッタ機構24の構成を説明するための説明図であって、シャッタ機構24が閉じたときの状態を示す説明図であり、図14は、シャッタ機構24が完全に開いたときの状態を示す説明図である。また、図15は、景品収納ユニット30の各カセット30a、30bおよび景品一時保留部28の配置を示す説明図であり、図16は、図15に示す配置図について、各景品収納ユニット30および仕切板70の位置関係を説明するための拡大説明図である。
シャッタ機構24は、図1や図13に示すような、景品一時保留部28を覆い当該景品一時保留部28からの景品Pの取り出しを阻止する受渡阻止位置と、図3や図14に示すような、景品一時保留部28から退避し当該景品一時保留部28からの景品Pの取り出しを許容する受渡許容位置との間で往復移動するようになっている。
より具体的には、シャッタ機構24は、図13に示すように、上シャッタ部24aと、下シャッタ部24bとから構成されている。更に詳しく説明すると、上シャッタ部24aは、シャッタ軸52を中心として揺動するアーム60の先端に取り付けられている。また、下シャッタ部24bは、シャッタ軸52を中心として、アーム60と連動して揺動するカム62の先端に取り付けられている。カム62の根元部分には湾曲形状のラック58が取り付けられており、このラック58に円板形状のギア56が噛み合うようになっている。また、カム62はバネ部材64の一端に接続されており、このバネ部材64の他端は筐体10内で位置固定されている。そして、円板形状のギア56にはシャッタ駆動モータ54が接続されている。
シャッタ駆動モータ54がギア56を回転させると、ラック58を介してカム62がシャッタ軸52を中心として回転し、下シャッタ部24bが図13に示すような受渡阻止位置と図14に示すような受渡許容位置との間で移動を行うようになる。一方、シャッタ軸52においてカム62とアーム60との間には減速機構(図示せず)が設けられており、カム62がシャッタ軸52を中心として回転するとアーム60はカム62の約半分の角速度で同方向に回転するようになっている。このため、シャッタ駆動モータ54がギア56を回転させると、ラック58およびカム62を介してアーム60もシャッタ軸52を中心として回転し、上シャッタ部24aが図13に示すような受渡阻止位置と図14に示すような受渡許容位置との間で移動を行うようになる。なお、シャッタ駆動モータ54が駆動を行わない場合は、バネ部材64の収縮力により各シャッタ部24a、24bは図14に示すような受渡許容位置に維持される。
このようにして、シャッタ駆動モータ54の駆動により、上シャッタ部24aおよび下シャッタ部24bが同時に受渡阻止位置と受渡許容位置との間で移動を行い、この際に、上シャッタ部24aの移動速度が下シャッタ部24bの移動速度の約半分となる。このため、上シャッタ部24aおよび下シャッタ部24bは、図14に示すような互いに近接する位置(受渡許容位置)と、上シャッタ部24aの下方に下シャッタ部24bが位置して両方のシャッタ部24a、24bで一体的に景品一時保留部28を覆うような位置(受渡阻止位置)との間で往復移動を行うことができるようになる。
ここで、シャッタ駆動モータ54がギア56を正逆それぞれの方向に回転させる際に、ギア56を図13の時計回りに回転させる際の回転速度は、ギア56を図13の反時計回りに回転させる際の回転速度の約半分の大きさとなっている。このような構成により、シャッタ機構24の各シャッタ部24a、24bがそれぞれ受渡許容位置から受渡阻止位置まで移動するときの移動速度は、受渡阻止位置から受渡許容位置まで移動するときの移動速度の約半分の大きさとなる。このことにより、シャッタ機構24が閉じる際の速度が遅くなるので当該シャッタ機構24の安全性を向上させることができる。
また、シャッタ機構24における受渡許容位置(図14参照)は、受渡阻止位置(図13参照)の上後方(すなわち、図13の右上方向)に存在している。このことにより、遊技客は景品一時保留部28上にある景品Pを取る際にシャッタ機構24が邪魔になることがなく、景品Pを取り出し易くなる。
また、シャッタ機構24の各シャッタ部24a、24bのいずれか一方または両方には、透光性の窓部材(図示せず)が取り付けられている。このことにより、シャッタ機構24が景品一時保留部28を覆っている場合であっても、遊技客はこの窓部材を介して景品一時保留部28上の景品Pを見ることができるようになり、投出完了を待つ遊技客にとっては退屈しのぎになるとともに、集積異常が発生した場合には状況を確認しやすくなっている。
前述のように、景品一時保留部28は、景品搬送部40により景品収納ユニット30から景品Pが直接的に送られるようになっている(図5等参照)。この景品一時保留部28には、当該景品一時保留部28上に景品Pが存在するか否かを検知する景品有無検知センサ72が取り付けられている。また、図1乃至図4に示すように、景品一時保留部28の近傍における筐体10の前方側には、各レーン毎に払出口ランプ74が取り付けられている。各払出口ランプ74は、対応するレーンにおける景品Pの繰り出しの最中から遊技客がシャッタ機構24を開けて景品Pを取るまでの間は青色で点滅し、景品Pの繰り出し中にエラーが発生したときは赤色で点滅するようになっている。
また、図13および図16に示すように、景品一時保留部28の上方には、垂直方向に延びる複数の略長方形状の仕切板70が並列に配設されている。これらの仕切板70は、各景品収納ユニット30から送られる景品Pを景品一時保留部28上の所定の位置に積み重ねて位置ズレを起こすことなく整列させるようになっている。これらの仕切板70は、シャッタ機構24と連動して移動するようになっている。より具体的には、図13に示すように、各仕切板70は全てシャッタ機構24の下シャッタ部24bの裏面に取り付けられている。このことにより、シャッタ機構24が受渡阻止位置にあるときは、各仕切板70は各景品収納ユニット30から送られる景品Pを景品一時保留部28上の所定の位置に積み重ねて整列させることができ、一方、シャッタ機構24が受渡許容位置にあるときは、各仕切板70は景品一時保留部28から退避するようになり、遊技客が景品一時保留部28上の景品Pを取り出すにあたりこれらの仕切板70が邪魔になることはない。
次に、このような構成からなる景品払出機1の動作について以下に説明する。
まず、例えばパチンコ店等の遊技施設の営業前において、従業員は景品収納ユニット30の各カセット30a、30bを筐体10から取り出し、これらの各カセット30a、30bに景品Pを積層状態で収納する。具体的には、従業員が景品払出機1の操作部14で入力した情報に基づいて、あるいは景品管理装置やターミナルコントローラ等の上位機(図示せず)から送信された設定情報に基づいて、各レーンの景品収納ユニット30のカセット30a、30bにおける景品Pの種類の割り当てが設定される。そして、従業員は、この設定された情報を参照して、例えば、第1〜第3レーンの各カセット30a、30bに対して赤色の目印が付された5000円相当の景品P(大景品)を、第4、第5レーンの各カセット30a、30bに対して青色の目印が付された1000円相当の景品P(中景品)を、第6、第7レーンの各カセット30a、30bに対して黄色の目印が付された200円相当の景品P(小景品)をそれぞれ収納する。なお、ここでは同一レーンの前方側のカセット30aと後方側のカセット30bとで同一種類の景品Pを収納させているが、前方側のカセット30aと後方側のカセット30bとで異なる種類の景品Pを収納させてもよい。
そして、従業員は、各カセット30a、30bの誤挿入防止部材34を、収納された景品Pの種類に合致するよう設定するとともに、筐体10における各カセット30a、30bが収容されるべき箇所に配設された突起部も、この景品Pの種類に合致するよう設定する。このことにより、カセット30a、30bを筐体10に収容する際に景品Pの種類を誤って筐体10に収容しようとした場合には、このカセット30a、30bを筐体10内に正常に収容することができず、従業員は間違いに気づくことができる。このようにして、従業員は景品Pが収納されたカセット30a、30bを正確に筐体10内に収容することができる。
次に、パチンコ店等の遊技施設の営業中において、遊技客は獲得したパチンコ玉等の遊技媒体を計数機(図示せず)で計数し、遊技客は計数機から計数レシートを取得する。そして、遊技客は、景品払出機1やこの景品払出機1に通信接続された景品管理装置(図示せず)が設置された景品交換カウンターにこの計数レシートを持ち込む。景品交換カウンターで待機している従業員は、計数レシートを遊技客から受け取り、景品管理装置のバーコードリーダ等でこの計数レシートに記録されたデータ(玉数等)を読みとる。なお、ここでは計数レシートが用いられているが、計数レシートの代わりに計数カードや貯玉データカードを用いるようになっていてもよい。遊技客が遊技媒体を景品Pに交換することを希望する場合、従業員が景品管理装置の所定のキーを押すと、計数レシートに記録された玉数等のデータが各種景品Pの個数に換算され、換算結果および景品Pの払出命令が景品管理装置から景品払出機1に伝達される。具体的には、例えば大景品8枚、中景品3枚、小景品4枚の払い出しを行うという払出命令が景品払出機1に送られる。
景品払出機1は、景品管理装置から払出命令を受けると、この払出命令における景品Pの種類および個数に基づいて、制御部20が各景品搬送部40に制御命令を送り景品収納ユニット30の各カセット30a、30bからの景品Pの払い出しを行う。具体的には、大景品が収納された第1〜第3レーンのいずれか一つにおける景品搬送部40が各カセット30a、30bから景品一時保留部28への景品Pの搬送を行い、これと並行して、中景品、小景品がそれぞれ収納された第4、5レーンのいずれか一方ならびに第6、7レーンのいずれか一方における各景品搬送部40がそれぞれ各カセット30a、30bから景品一時保留部28への景品Pの搬送を行う。なお、待機状態において、シャッタ機構24は閉じられた状態にある。
ここで、各景品搬送部40による各カセット30a、30bから景品一時保留部28への景品Pの搬送について更に詳しく説明する。
景品収納ユニット30のカセット30a、30bに同じ種類の景品Pが収納されている場合、搬送機構40aの駆動モータ46aが循環ベルト42aを循環移動させるとともに、同時に搬送機構40bの駆動モータ46bが循環ベルト42bを循環ベルト42aと同速度で循環移動させる。この際に、循環ベルト42aに取り付けられた押出部材50aが、循環ベルト42bに取り付けられた2つの押出部材50bと位相が重ならないよう、具体的には2つの押出部材50bの中間に押出部材50aが位置するよう、各循環ベルト42a、42bの循環移動が行われる。
循環ベルト42aが循環移動を行う際に、この循環ベルト42aに取り付けられた押出部材50aが、前方側のカセット30aに収納された最も下層にある景品Pをこのカセット30a内から景品繰出口38(図8参照)を介して外に押し出し、案内板48a上を摺動させながらこの押し出された景品Pを景品一時保留部28まで搬送させる。同時に、循環ベルト42bが循環移動を行う際に、この循環ベルト42bに取り付けられた押出部材50bが、後方側のカセット30bに収納された最も下層にある景品Pをこのカセット30b内から景品繰出口38(図8参照)を介して外に押し出し、案内板48b上を摺動させながらこの押し出された景品Pを景品一時保留部28まで搬送させる。
このようにして、例えば循環ベルト42bが一周する間に、循環ベルト42aが二周してこの循環ベルト42aに取り付けられた押出部材50aが2つの景品Pを前方側のカセット30aから景品一時保留部28に搬送し、同時に循環ベルト42bに取り付けられた2つの押出部材50bがそれぞれ1つずつの景品P(合計2つの景品P)を後方側のカセット30bから景品一時保留部28に搬送し、合計4つの景品Pが景品一時保留部28上に積み重ねられる。この4つの景品Pは、シャッタ機構24の下シャッタ部24bに各レーン毎に取り付けられた仕切板70により互いの位置がずれないよう整列させられる。
一方、景品収納ユニット30のカセット30a、30bに異なる種類の景品Pが収納されている場合や、搬送機構40a、40bのいずれか一方に故障が発生した場合は、搬送機構40aの駆動モータ46aまたは搬送機構40bの駆動モータ46bのいずれか一方のみが、対応する循環ベルト42a、42bを循環移動させる。この場合は、カセット30a、30bのいずれか一方のものから景品Pが景品一時保留部28に搬送されることとなる。
そして、景品管理装置から伝達された払出命令における全ての種類および個数の景品Pが景品収納ユニット30から景品一時保留部28に送られると、制御部20はシャッタ機構24を制御してこのシャッタ機構24を開くようにする。具体的には、制御部20はシャッタ駆動モータ54に指令を送り、このシャッタ駆動モータ54がギア56を回転させる。このことにより、ラック58を介してカム62がシャッタ軸52を中心として回転し、下シャッタ部24bが図13に示すような受渡阻止位置から図14に示すような受渡許容位置まで移動する。同時に、アーム60もシャッタ軸52を中心として回転し、上シャッタ部24aが図13に示すような受渡阻止位置から図14に示すような受渡許容位置まで移動する。このことにより、上シャッタ部24aおよび下シャッタ部24bが同時に図14に示すような受渡許容位置に移動することとなるので、遊技客は景品一時保留部28上に置かれた景品Pを取り出すことができるようになる。
遊技客が景品一時保留部28上に置かれた景品Pを全て取り出すと、このことが景品有無検知センサ72(図3参照)により検知され、制御部20はシャッタ機構24を制御してこのシャッタ機構24を閉じるようにする。具体的には、制御部20はシャッタ駆動モータ54に指令を送り、このシャッタ駆動モータ54がギア56を前述の回転とは逆方向に回転させる。このことにより、上シャッタ部24aおよび下シャッタ部24bが同時に図14に示すような受渡許容位置から図13に示すような受渡阻止位置に移動することとなる。ここで、シャッタ機構24が開いた状態となってから所定時間が経過しても景品Pが遊技客に取り出されなかった場合は、取り忘れが発生した可能性があるとして、景品払出機1または景品管理装置において警報音が発せられることにより遊技客または従業員にこのことが報知される。また、各払出口ランプ74は、対応するレーンにおける景品Pの繰り出しの最中から遊技客がシャッタ機構24を開けて景品Pを取るまでの間は青色で点滅し、景品Pの繰り出し中にエラーが発生したときは赤色で点滅する。
以上のように本実施の形態の景品払出機1によれば、景品収納ユニット30においてカセット30a、30bが前後方向に直列となるよう複数配設されており、景品搬送部40の各搬送機構40a、40bは各カセット30a、30bに対応してそれぞれ設けられており、例えば搬送機構40aは対応するカセット30aのみにおける最も下層にある景品Pを景品一時保留部28まで搬送するようになっている。このことにより、カセットが幅方向に連なるよう1列に複数レーン配設されているような景品払出機と比較して、景品払出機1の幅が大きくなり過ぎることなく景品Pの収納枚数を増加させることができる。しかも、カセット30a、30bおよび搬送機構40a、40bのいずれも移動させることなくカセット30a、30bを切り換えながら景品Pを払い出すことができるので、各構成部品の安定性を向上させるとともにコストを低減させることができる。
また、循環ベルト42a、42bを各カセット30a、30bに対応して複数設置しているので、例えば一の循環ベルト42aに故障等の異常が発生した場合であっても全ての搬送機構40a、40bが停止されるというトラブルの発生を抑止することができる。
また、景品収納ユニット30においてカセット30a、30bは前後に並ぶよう2つ設けられており、後方側のカセット30bに対応する搬送機構40bの循環ベルト42bの長さは前方側のカセット30aに対応する搬送機構40aの循環ベルト42aの長さの倍の大きさとなっており、後方側のカセット30bに対応する搬送機構40bの押出部材50bの数は、前方側のカセット30aに対応する搬送機構40aの押出部材50aの数の2倍となっている。このことにより、各カセット30a、30bに収納されるそれぞれの景品Pについて、各循環ベルト42a、42bの速度を略同一とした場合に一定時間における景品一時保留部28への搬送個数を略同一とすることができ、景品払出機1の作業性をより向上させることができる。
なお、本発明による景品払出機は、上記の態様に限定されるものではなく、様々の変更を加えることができる。
次に本発明による景品払出機の他の実施の形態につき、図17乃至図20により説明する。図17は、他の実施の形態における景品払出機とその筐体内に収容されたカセットおよび景品搬送部の状態を示す説明図であり、図18は、図17に示す景品払出機における景品搬送部の構成の概略を示す説明図である。また、図19は、図17に示す景品搬送部を左方から見た説明用側面図であり、図20は、図17に示す景品搬送部を上方から見た説明用上面図である。
図17乃至図20において、図1乃至図16に示す実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図17乃至図20に示す景品払出機2は、景品搬送部41における搬送機構41a、41bの位置関係が図1乃至図16、とりわけ図10乃至図13に示す景品搬送部40の搬送機構40a、40bの位置関係とは別のものとなっている点が異なるのみであり、他は実質的に景品払出機1と同様の構成を有している。以下、景品払出機2の景品搬送部41の構成の詳細について、図17乃至図20を用いて説明する。
図17乃至図20に示すように、景品搬送部41は、景品収納ユニット30の下方において各カセット30a、30bに対応してそれぞれ設けられる2つの搬送機構41a、41bから構成されている。各々の搬送機構41a、41bは、対応するカセット30a、30bにおける最も下層にある景品Pを景品一時保留部28まで搬送するようになっている。具体的には、搬送機構41aは前方側のカセット30aのみに収納された景品Pのうち最も下層にある景品Pを景品一時保留部28まで搬送し、搬送機構41bは後方側のカセット30bのみに収納された景品Pのうち最も下層にある景品Pを景品一時保留部28まで搬送するようになっている。
ここで、案内板49aと、循環ベルト43aと、一対のプーリ45aとからなる搬送機構41aは、案内板49bと、循環ベルト43bと、一対のプーリ45bとからなる搬送機構41bよりも全体として上方に離間して配設されている。すなわち、前方側の搬送機構41aの循環ベルト43aは、後方側の搬送機構41bの循環ベルト43bよりも上方に離間して位置しており、後方側の搬送機構41bの案内板49bは前方側の搬送機構41aの循環ベルト43aよりも下方に位置している。このことにより、とりわけ図19に示すように、各搬送機構41a、41bはお互いに完全に独立して景品Pを景品一時保留部28まで搬送するようになる。なお、搬送機構41aの駆動モータ46aおよび搬送機構41bの駆動モータ46bはそれぞれ図10乃至図13に示す景品払出機1の駆動モータ46a、46bと略同一の構成となっており、これらの駆動モータ46a、46bと略同一の位置に配設されている。
次に、景品払出機2の各景品搬送部41による各カセット30a、30bから景品一時保留部28への景品Pの搬送動作について説明する。
景品収納ユニット30のカセット30a、30bに同じ種類の景品Pが収納されている場合、搬送機構41aの駆動モータ47aが循環ベルト43aを循環移動させるとともに、同時に搬送機構41bの駆動モータ47bが循環ベルト43bを循環移動させる。この際に、循環ベルト43aに取り付けられた押出部材51aと、循環ベルト43bに取り付けられた2つの押出部材51bとの位相関係を調整する必要はない。
そして、循環ベルト43aが循環移動を行う際に、この循環ベルト43aに取り付けられた押出部材51aが、前方側のカセット30aに収納された最も下層にある景品Pをこのカセット30a内から外に押し出し、案内板49a上を摺動させながらこの押し出された景品Pを景品一時保留部28まで搬送させる。同時に、循環ベルト43bが循環移動を行う際に、この循環ベルト43bに取り付けられた押出部材51bが、後方側のカセット30bに収納された最も下層にある景品Pをこのカセット30b内から外に押し出し、案内板49b上を摺動させながらこの押し出された景品Pを景品一時保留部28まで搬送させる。
このようにして、各カセット30a、30bから搬送された複数の景品Pが景品一時保留部28上に積み重ねられる。これらの景品Pは、シャッタ機構24の下シャッタ部24bに各レーン毎に取り付けられた仕切板70によって互いの位置がずれないよう整列されられる。
一方、景品収納ユニット30のカセット30a、30bに異なる種類の景品Pが収納されている場合や、搬送機構41a、41bのいずれか一方に故障が発生した場合は、搬送機構41aの駆動モータ47aまたは搬送機構41bの駆動モータ47bのいずれか一方のみが、対応する循環ベルト43a、43bを循環移動させる。この場合は、カセット30a、30bのいずれか一方から景品Pが景品一時保留部28に搬送されることとなる。
このような景品払出機2によれば、景品搬送部41の各搬送機構41a、41bのうち前方側のカセット30aに対応する搬送機構41aが、後方側のカセット30bに対応する搬送機構41bよりも上方に離間して位置するよう各搬送機構41a、41bの配置箇所が設定されているので、各搬送機構41a、41bを互いに独立して動作させることができるようになり、一方の搬送機構、例えば搬送機構41aにおける故障等の異常が原因となり全ての搬送機構41a、41bが停止されるといったトラブルの発生を抑止することができ、また、複数の搬送機構41a、41bを同時に駆動させることによって景品Pの全体的な繰り出し時間をより容易に短縮することができるようになる。
本発明による景品払出機の更に他の実施の形態について以下に説明する。図1乃至図20に示す景品払出機1、2は景品Pを遊技客側に払い出すものであるが、本発明による景品払出機はこのような例に限定されることはなく、景品Pを従業員側に払い出すような構成となっていてもよい。具体的には、例えば図5に示すような景品払出機1に対して、操作部14および店側表示部16の位置と、客側表示部18の位置とを交換し、本体扉12の取り付け方向を変えることにより、景品Pを従業員側に払い出すような景品払出機が構成される。
また、景品搬送部の搬送機構としては循環ベルトを有するものに限定されることはなく、搬送機構がトラバースカム方式によりそれぞれ対応する各カセットから景品を景品一時保留部に搬送するようになっていてもよい。
また、景品払出機において一つのレーンに設置されるカセットおよび搬送機構の数がそれぞれ2つであることに限定されることはなく、一つのレーンに3つ以上のカセットおよび搬送機構が設置されていてもよい。この場合、各々のカセットに対応して搬送機構が同数配設されることとなる。