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JP4949432B2 - ハードディスク用基板の製造方法 - Google Patents
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JP4949432B2 - ハードディスク用基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、研磨液組成物、及び該研磨液組成物を用いる基板の製造方法に関する。
近年、ハードディスクは、最小記録面積を小さくし高容量化を推進するために、磁気ヘッドの浮上量を小さくすることや表面欠陥(表面汚れ)防止が求められている。
そこで、従来では、研磨時において、ハードディスク用基板の表面をより平滑に研磨でき、かつ表面欠陥が生じにくい研磨液について検討が行われてきた(例えば、特許文献1)。また、最近では、一定時間に目的とする表面品質の基板を得るために2段階以上の研磨工程を用いた検討がなされている。
しかしながら、1段階目の研磨工程で得られたハードディスク用基板に、その工程で使用した砥粒や研磨カスが残留していると、それらの大部分は2段階目の研磨工程において除去されるが、取りきれずに残留してしまったものは欠陥となってしまう。また、2段階目の研磨工程で除去されるとはいえ、1段階目の残留砥粒や研磨カスは、2段階目の研磨工程に悪影響をおよぼし、スクラッチやピットの誘発をし、好ましくない。また、1段階のみで行う研磨や最終仕上げ工程で行う研磨においては、なおさらである。
これらの問題点を解決するには、各段階で行われる研磨工程終了時において砥粒や研磨カスが基板上から除去されていることが重要であるが、かかる基板の表面汚れが少ない研磨液組成物についての検討はほとんど行われておらず、かかる課題を十分に解決したものはいまだ知られていなかった。
特開2002−164307号公報
本発明の目的は、研磨で生じる砥粒や研磨カスの研磨終了後の研磨基板上における残留が少なく、且つ、高い研磨速度を持ち、基板の平滑性も保つことができる研磨液組成物、及び該研磨液組成物を用いる基板の製造方法を提供することにある。
即ち、本発明の要旨は、
〔1〕 アミノ基及び/又はイミノ基を分子内に2つ以上有する有機窒素化合物、有機多塩基酸、研磨材、及び水を含有してなる研磨液組成物を基板に供給し、研磨パッドを用い基板を研磨する工程を有する、ハードディスク用基板の製造方法、
〔2〕 有機窒素化合物が、ポリアルキレンイミン類、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ビス(3−アミノプロピル)アミン、及び1,3−プロパンジアミンからなる群より選ばれる、前記〔1〕記載の製造方法、
〔3〕 前記ポリアルキレンイミン類の分子量が150〜2000である、前記〔2〕記載の製造方法、
〔4〕 有機多塩基酸が、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、ヒドロキシエチリデン-1,1- ジホスホン酸、及びエチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸からなる群より選ばれる、前記〔1〕〜〔3〕いずれか記載の製造方法、
〔5〕 前記有機窒素化合物の含有量が0.001〜0.5重量%である、前記〔1〕〜〔4〕いずれか記載の製造方法、
〔6〕 前記多塩基酸の含有量が0.002〜20重量%である、前記〔1〕〜〔5〕いずれか記載の製造方法、
〔7〕 前記有機窒素化合物と前記有機多塩基酸との含有量の重量比(有機窒素化合物/有機多塩基酸)が1/10000〜1/1である、前記〔1〕〜〔6〕いずれか記載の製造方法、
〔8〕 前記研磨材の含有量が0.05〜40重量%である、前記〔1〕〜〔7〕いずれか記載の製造方法、
〔9〕 pHが1〜7である、前記〔1〕〜〔8〕いずれか記載の製造方法、
〔10〕 研磨圧力が2〜30kPaである、前記〔1〕〜〔9〕いずれか記載の製造方法、
〔11〕 前記研磨液組成物を被研磨基板1cm当たり、0.01〜0.5mL/分で基板に供給する、前記〔1〕〜〔10〕いずれか記載の製造方法
に関する。
本発明の研磨液組成物を用いることにより、表面欠陥(表面汚れ)が少なく、表面平滑性に優れた基板を効率的に製造することができるという効果が奏される。
本発明の研磨液組成物は、前記のように、アミノ基及び/又はイミノ基を分子内に2つ以上有する有機窒素化合物、有機多塩基酸、研磨材、及び水を含有してなる点に特徴があり、かかる特徴を有することで、表面欠陥(表面汚れ)が少なく、表面平滑性に優れた基板を効率的に製造することができるという効果が奏される。
なお、本発明の研磨液組成物の砥粒や研磨カスの残留を防止する作用機構については、未だ不明であるが、以下に説明するように特定の有機窒素化合物と有機多塩基酸とを併用することの相乗効果によるものと考えられる。
即ち、研磨速度向上のために使用される有機多塩基酸により、砥粒や研磨カスが基板に残留しやすくなるのを、有機窒素化合物が砥粒や研磨カスに吸着することによって、研磨基板への付着と残留を防止しているものと推測する。
本発明に用いられる有機窒素化合物とは、その分子内にアミノ基及び/又はイミノ基を合計2つ以上有する化合物を言う。分子内のアミノ基及びイミノ基の数としては、特に限定はないが、研磨速度及び基板汚れ防止の観点から、2〜2000が好ましく、2〜1000がより好ましく、2〜50が更に好ましい。具体的には、ポリアルキレンイミン類、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ビス(3−アミノプロピル)アミン、1,3−プロパンジアミン等が挙げられる。
ポリアルキレンイミン類とは、代表的には、ポリエチレンイミン、ポリプロピレンイミン、ポリブタジエンイミン等が挙げられ、直鎖状、分岐したもの、シクロ構造のものが挙げられる。これらの中でも、研磨速度及び汚れ防止の観点から、ポリエチレンイミンが好ましい。その分子量としては、研磨速度、表面汚れ低減の観点から、150〜100000が好ましく、200〜30000がより好ましく、200〜10000がさらに好ましく、300〜2000が特に好ましい。
また、有機窒素化合物の研磨液組成物中の含有量としては、研磨速度及び基板の汚れ防止の観点から、0.001〜0.5重量%が好ましく、0.001〜0.3重量%がより好ましく、0.001〜0.1重量%がさらに好ましい。
本発明に用いられる有機多塩基酸としては、含硫黄有機酸、カルボン酸、及び含リン有機酸が好ましい。その具体例としては、メタンジスルホン酸、エタンジスルホン酸、フェノールジスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸等の有機ホスホン酸、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、イソクエン酸、フタル酸、ニトロトリ酢酸、エチレンジアミンテトラ酢酸等の多価カルボン酸、ヒドロキシエチリデン-1,1- ジホスホン酸、ホスホノブタントリカルボン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸等の含リン有機酸等が挙げられる。これらの中でも研磨速度の向上、うねり低減、ロールオフ低減の観点からコハク酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、ヒドロキシエチリデン-1,1- ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸が好ましく、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸がさらに好ましく、クエン酸が特に好ましい。これらの化合物は単独で用いても良いし、混合して用いても良い。
有機多塩基酸の含有量は、研磨速度の向上及びうねり低減の観点から、研磨液組成物中において好ましくは0.002重量%以上、より好ましくは0.005重量%以上、さらに好ましくは0.007重量%以上、さらに好ましくは0.01重量%以上である。また、表面品質及び経済性の観点から、好ましくは20重量%以下、より好ましくは15重量%以下、さらに好ましくは10重量%以下、さらに好ましくは5重量%以下である。即ち、研磨液組成物中の有機多塩基酸の含有量は好ましくは0.002〜20重量%、より好ましくは0.005〜15重量%、さらに好ましくは0.007〜10重量%、さらに好ましくは0.01〜5重量%である。
また、本発明の研磨液組成物においては、前記有機窒素化合物と有機多塩基酸との含有量の重量比(有機窒素化合物/有機多塩基酸)は、研磨速度及び基板汚れ防止の観点から、1/10000〜1/1が好ましく、1/1000〜1/2がより好ましく、1/500〜1/5が更に好ましい。
本発明に用いられる研磨材は、研磨用に一般的に使用されている研磨材を使用することができる。該研磨材の例としては、金属;金属又は半金属の炭化物、窒化物、酸化物、ホウ化物;ダイヤモンド等が挙げられる。金属又は半金属元素は、周期律表(長周期型)の2A、2B、3A、3B、4A、4B、5A、6A、7A又は8族由来のものである。研磨材の具体例として、α−アルミナ粒子、中間アルミナ粒子等の酸化アルミニウム粒子、炭化ケイ素粒子、ダイヤモンド粒子、酸化マグネシウム粒子、酸化亜鉛粒子、酸化セリウム粒子、酸化チタン粒子、酸化ジルコニウム粒子、コロイダルシリカ粒子、ヒュームドシリカ粒子等が挙げられる。中でも、α−アルミナ粒子、中間アルミナ粒子、酸化セリウム粒子、酸化ジルコニウム粒子、コロイダルシリカ粒子、ヒュームドシリカ粒子等がさらに好ましく、α−アルミナ粒子、中間アルミナ粒子、コロイダルシリカ粒子、ヒュームドシリカ粒子が特に好ましく、α−アルミナ粒子、中間アルミナ粒子が最も好ましい。さらに、α―アルミナと中間アルミナを併用することによって一層の研磨速度とうねり低減の効果が得られる。
前記α―アルミナ及び中間アルミナの中でも、うねり低減、表面粗さ低減、研磨速度向上及び表面欠陥防止の観点から、アルミナとしての純度が95%以上のアルミナが好ましく、より好ましくは97%以上、さらに好ましくは99%以上のアルミナである。また、研磨速度の観点からは、α−アルミナが好ましく、表面性状及びうねり低減の観点からは、γ−アルミナ、δ−アルミナ、θ―アルミナ、η−アルミナ、κ−アルミナ等の中間アルミナが好ましい。なお、本発明に用いられる中間アルミナとは、α−アルミナ粒子以外のアルミナ粒子の総称であり、具体的にはγ−アルミナ、δ−アルミナ、θ−アルミナ、η−アルミナ、κ−アルミナ、これらの混合物等が挙げられる。その中間アルミナの中でも、研磨速度向上及びうねり低減の観点から、γ−アルミナ、δ−アルミナ、θ−アルミナ及びこれらの混合物が好ましく、特に好ましくはγ−アルミナ及びθ−アルミナである。
特に、中間アルミナの場合、BET 法で測定された比表面積としては、好ましくは30〜300m2/g、より好ましくは50〜200m2/gである。
前記研磨材の一次粒子の平均粒径は、研磨速度向上とうねり低減の観点から、好ましくは0.001〜2μm、より好ましくは0.005〜0.8μm、さらに好ましくは0.01〜0.5μmである。さらに、一次粒子が凝集して二次粒子を形成している場合は、研磨速度向上とうねり低減、表面欠陥を発生させない観点から、その二次粒子の平均粒径は、好ましくは0.02〜3μm、より好ましくは0.05〜1μm、さらに好ましくは0.1〜0.8μmである。研磨材の一次粒子の平均粒径は、走査型電子顕微鏡で観察(好適には3000〜30000倍)又は透過型電子顕微鏡で観察(好適には10000〜500000倍)して画像解析を行い、粒径を測定することにより求めることができる。また、二次粒子の平均粒径はレーザー光回折法を用いて体積平均粒径として測定することができる。
研磨材の比重は、分散性及び研磨装置への供給性や回収再利用性の観点から、その比重は1.5〜8であることが好ましく、1.5〜5であることがより好ましい。
研磨材の含有量は、経済性及び研磨速度向上の観点から、研磨液組成物中において好ましくは0.05〜40重量%、より好ましくは0.1〜30重量%、さらに好ましくは0.5〜25重量%、さらに好ましくは1〜20重量%である。
本発明の研磨液組成物中の水は、媒体として使用されるものであり、その含有量は被研磨物を効率良く研磨する観点から、好ましくは55〜99重量%、より好ましくは60〜97重量%、さらに好ましくは70〜95重量%である。
また、本発明の研磨液剤組成物には、必要に応じて他の成分を配合することができる。
本発明の研磨液組成物には更なる研磨速度向上及びうねり低減の観点から無機酸を併用することが好ましい。研磨速度向上の観点から、好ましくは硝酸、亜硝酸、硫酸、亜硫酸及びアミド硫酸であり、より好ましくは硫酸、亜硫酸及びアミド硫酸、さらに好ましくは硫酸である。研磨液組成物中の無機酸の含有量は、研磨速度、表面品質及び経済性の観点から、好ましくは0.002〜20重量%、より好ましくは0.005〜15重量%、さらに好ましくは0.007〜10重量%、さらに好ましくは0.01〜5重量%である。
また、本発明の研磨液組成物は、研磨速度の向上の観点から、酸化剤を含有することが好ましい。酸化剤は無機系酸化剤と有機系酸化剤に大別される。無機系酸化剤としては、過酸化水素、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の過酸化物類、ペルオキソ硫酸又はその塩類、ペルオキソ硝酸又はその塩類、ペルオキソリン酸又はその塩類、ペルオキソホウ酸塩類、ペルオキソクロム酸塩類、過マンガン酸塩類、ハロゲン酸又はその誘導体類、無機酸金属塩等を用いることができる。有機系酸化剤としては、過カルボン酸類、パーオキサイド類、クエン酸鉄(III)等を用いることができる。これらの内、研磨速度向上性や入手
性、水溶性等の取り扱い性を比較した場合、無機系酸化剤の方が好ましく、中でも環境問題の点を考慮すると重金属を含まない無機過酸化物が好ましい。また、被研磨基板の表面汚れ防止の観点からは、より好ましくは過酸化水素、ペルオキソ硫酸塩類、ハロゲン酸又はその誘導体であり、さらに好ましくは過酸化水素である。また、これらの酸化剤は1種でもよいが、2種以上を混合して用いても良い。
酸化剤の含有量は、研磨速度の向上、うねり低減、表面品質、及び経済性の観点から、研磨液組成物中において、好ましくは0.002〜20重量%、より好ましくは0.005〜15重量%、さらに好ましくは0.007〜10重量%、特に好ましくは0.01〜5重量%である。
また、その他の成分としては、セルロース類、たとえばセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等が、また水溶性アルコール類たとえばエタノール、プロパノール、エチレングリコール等が挙げられ、また、界面活性剤、たとえばアルキルベンセンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、ポリアクリル酸塩、リグニンスルホン酸塩等が挙げられ、またポリビニルアルコール等の水溶性高分子等が挙げられる。これらの成分は単独で用いても良いし、2種以上を混合して用いても良い。また、その含有量は、それぞれの機能を発現させる観点及び経済性の観点から、好ましくは研磨液組成物中0.001〜20重量%、より好ましくは0.01〜5重量%、さらに好ましくは0.01〜2重量%である。
尚、研磨液組成物の前記各成分の濃度は、研磨する際の好ましい濃度であるが、該組成物製造時の濃度は、これらの濃度より高濃度であってもよい。通常、濃縮液として組成物は製造され、これを使用時に希釈して用いる場合が多い。
本発明の研磨液組成物は、被研磨基板としてハードディスク用基板の研磨に好適に用いられる。ハードディスク用基板としては、通常公知のものであれば特に限定はなく、例えば、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板、Ni−Pメッキされたガラス基板、アルミニウムディスク等の表面層に金属層を有する基板、カーボンディスク、ガラス基板等のガラス状の物質又はセラミック材料を有する基板、またそれらが複合された基板等を挙げることができる。その中でも、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板、Ni−Pメッキされたガラス基板、アルミニウムディスク等の表面層に金属層を有する基板に本発明の研磨液組成物を用いた場合、砥粒や研磨カスが特に低減できるので好ましい。
研磨液組成物のpHは、研磨を施す基板の種類に応じて適宜決定することが好ましい。例えば、基板のリンス性及び加工機械の腐食防止性、作業者の安全性の観点から、1〜12が好ましい。また被リンス基板がNi-Pメッキされたアルミニウム合金基板、Ni−Pメッキされたガラス基板、アルミニウムディスク等の表面層に金属層を有する基板を主対象とした場合、研磨速度の向上の観点からは、pHは1〜7が好ましく、より好ましくは1〜5、更に好ましくは1〜4、更に好ましくは2〜4、更に好ましくは2以上3未満である。該pHは、必要により、無機酸、有機酸、及びそれらの塩、又はアンモニア、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、アミン等の塩基性物質を適宜配合することで調整することができる。
本発明において研磨液組成物の砥粒や研磨カスの残留防止効果は、例えば、研磨後に得られる基板表面の顕微鏡観察、走査型電子顕微鏡観察等により評価することができ、特に、ハードディスク用基板においては、洗浄しにくい内径エッジ部分のそれら機器での観察によって評価することができる。また、さらに研磨基板表面をグロー放電分光分析(GDOES)等で評価することもできる。
かかる構成を有する本発明の研磨液組成物は、ハードディスク用基板等の基板の製造方法において、研磨する工程に使用することにより、研磨で生じる砥粒や研磨カスの基板上における残留を防止することによって基板表面に表面欠陥(スクラッチ、ピット)がなく、砥粒や研磨カスのない基板を製造することができる。したがって、本発明は、基板の製造方法に関する。
本発明の基板の製造方法は、前記研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する工程を有する。この工程においては、例えば、多孔質の有機高分子系の研磨布(研磨パッド)等を貼り付けた研磨定盤で基板を挟み込み、本発明の研磨液組成物を研磨面に供給し、圧力を加えながら研磨定盤や基板を動かすことにより、被研磨基板を研磨することができる。したがって、本発明は、前記研磨液組成物を用いて、基板を研磨する方法にも関する。
本発明の基板の製造方法においては、研磨速度向上及び経済的な観点から、被研磨基板1cm当たり、好ましくは0.01〜0.5mL/分、より好ましくは0.02〜0.3mL/分、更に好ましくは0.03〜0.2mL/分で、研磨液組成物を基板に供給し、研磨パッドを用いて研磨する工程を有することが好ましい。
また、本発明の基板の製造方法においては、基板と研磨パッドの間に供給された研磨液組成物を研磨する際の研磨圧力を、研磨速度向上及びうねり低減の観点から、2〜30kPa、好ましくは2〜20kPa、より好ましくは4〜15kPaに調整することが望ましい。
また、研磨を行なう際の他の条件(研磨機の種類、研磨パッドの種類、研磨温度、研磨速度等)については特に限定はない。
本発明の研磨液組成物は、ポリッシング工程において特に効果があるが、これ以外の研磨工程、例えば、ラッピング工程等にも同様に適用することができる。
実施例1〜13、比較例1〜5
表1に示すα−アルミナ(一次粒子の平均粒径0.07μm、二次粒子の平均粒径0.3μm、比表面積15m2/g、純度99.9%)、θ−アルミナ(二次粒子の平均粒径0.2μm、比表面積120m2/g、純度99.9%)、有機多塩基酸、有機窒素化合物及びその他の添加物を所定量、残分をイオン交換水として攪拌混合して研磨液組成物を得た。
1.研磨方法
厚さ1.27mm、直径3.5インチのNi-Pメッキされたアルミニウム合金からなる基板(「ZygoNewView5032」で短波長うねり3.8nm、長波長うねり1.6nm)の表面を両面加工機により、以下の両面加工機の設定条件で上記研磨液組成物を用いポリッシングし、磁気記録媒体用基板として用いられるNi-Pメッキされたアルミニウム合金基板の研磨物を得た。
両面加工機の設定条件を下記に示す。
<両面加工機の設定条件>
両面加工機:スピードファーム(株)製、9B型両面加工機
加工圧力 :9.8kPa
研磨パッド:フジボウ製 ハードディスク基板用研磨パッド
定盤回転数:50r/min
研磨液組成物供給流量:100mL/min(被研磨基板1cm当たり、0.076mL/min)
研磨時間:4min
投入した基板の枚数:10枚
2.評価方法
(1)研磨速度
研磨前後の各基板の重さを計り(Sartorius 社製「BP-210S 」)を用いて測定し、各基板の重量変化を求め、10枚の平均値を減少量とし、それを研磨時間で割った値を重量減少速度とした。重量の減少速度を下記の式に導入し、研磨速度(μm/min)に変換した。
重量減少速度(g/min)={研磨前の重量(g)−研磨後の重量(g)}/研磨時間(min)
研磨速度(μm/min)=重量減少速度(g/min)/基板片面面積(mm2)
/Ni-Pメッキ密度(g/cm3)×1000000
なお、比較例1の研磨速度を基準値1として各実施例、比較例の研磨速度の相対値(相対速度)を表1に示した。
(2)表面汚れ
研磨後の各基板の表面を走査型電子顕微鏡((株)日立製作所製:S-4000)にて1万倍で観察し、下記の5段階評価をした。1,2は実用上の不良である。
5:表面にアルミナ残留物や研磨クズ等が全く観察されないもの
4:極わずかしか見られなかったもの
3:少し観察されたもの
2:多く観察されたもの
1:非常に多く観察されたもの
(3)うねり
研磨後の各基板のうねりについては下記の条件に従い、短波長うねりと長波長うねりの2種類について測定した。比較例1のうねりを基準値1として、各実施例、比較例のうねりの相対値を表1に示した。数値が低い方がうねりが低減されていることを示す。
機器 :Zygo NewView5032
レンズ :2.5倍 Micheison
ズーム比 :0.5
リムーブ :Cylinder
フィルター:FFT Fixed Band Pass
短波長うねり:50〜500μm
長波長うねり:0.5 〜5mm
エリア :4.33mm×5.77mm
Figure 0004949432
表1に示す結果より、実施例1〜13で得られた研磨液組成物は、比較例1〜5のものに比べて、研磨後の基板の表面汚れが有意に少なく、基板にうねりが生じにくいものであることがわかる。
本発明の研磨液組成物は、例えば、メモリーハードディスク等のハードディスク用基板の製造工程に好適に用いることができる。

Claims (10)

  1. 分子量が300〜2000のポリアルキレンイミン類、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ビス(3−アミノプロピル)アミン、及び1,3−プロパンジアミンからなる群より選ばれる有機窒素化合物、有機多塩基酸、研磨材、及び水を含有してなる、pHが1以上3未満の研磨液組成物を基板に供給し、研磨パッドを用い基板を研磨する工程を有する、ハードディスク用基板の製造方法。
  2. 有機多塩基酸が、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸、及びエチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸からなる群より選ばれる、請求項1記載の製造方法。
  3. 前記有機窒素化合物の含有量が0.001〜0.5重量%である、請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 前記多塩基酸の含有量が0.002〜20重量%である、請求項1〜いずれか記載の製造方法。
  5. 前記有機窒素化合物と前記有機多塩基酸との含有量の重量比(有機窒素化合物/有機多塩基酸)が1/10000〜1/1である、請求項1〜いずれか記載の製造方法。
  6. 前記研磨材の含有量が0.05〜40重量%である、請求項1〜いずれか記載の製造方法。
  7. 研磨圧力が2〜30kPaである、請求項1〜いずれか記載の製造方法。
  8. 前記研磨液組成物を被研磨基板1cm2当たり、0.01〜0.5mL/分で基板に供給する、請求項1〜いずれか記載の製造方法。
  9. 前記研磨液組成物がさらに無機酸を含有し、該研磨液組成物中の該無機酸の含有量が0.002〜20重量%である、請求項1〜8いずれか記載の製造方法。
  10. 前記研磨液組成物がさらに酸化剤を含有し、該研磨液組成物中の該酸化剤の含有量が0.002〜20重量%である、請求項1〜9いずれか記載の製造方法。
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