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JP4951876B2 - 角型非水電解液電池の製造法 - Google Patents
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本発明は、角型非水電解液電池の製造法に関し、特にその正極板と負極板とをセパレータを介して捲回し、極板群を構成する際の巻芯形状に関するものである。
従来の角型非水電解液電池では、捲回するための巻芯形状を平板に近づけたものが使用されていたが、捲回時の角速度の変動が大きく、極板テンションの変動が大きくなり、捲回速度を上げることができないため、生産性の低下を発生していた。
そのため、さまざまな形状の巻芯が提案されている。例えば、極板群の捲回に際して、菱形巻芯、あるいは、巻芯形状を略六角形状にし、略六角形の向かい合う2辺の中央を通る溝を持つ巻芯が使用されていた。(特許文献1または特許文献2参照)
特開2002−75429号公報 特開2001−202986号公報
しかしながら、前記従来の巻芯では、内周のセパレータ量が増大、あるいは、中央部に大きなスペースが発生するなどの問題があり、また、集電用のリードの位置がバラツキなどの課題があった。
これらの従来の課題を解決するために、本発明による角型非水電解液電池の製造法は、使用する巻芯の形状が、1組の平行な長辺と2組の平行な短辺とからなる3組の平行な直線を辺とした略六角形状であり、かつ前記巻芯形状を六角形状に近似した場合の近似六角形の各頂点間を結ぶ最も長い対角線である最長対角線と前記長辺とが平行であり、前記巻芯溝は、前記最長対角線とその隣接する隣接対角線の間に配置され、前記巻芯溝により分割された巻芯部分同士は非線対称であり、かつ点対称であることを特徴とする。
本発明の略六角形状とは、近似六角形の頂点をR形状もしくは、C面取りを行ったものを含む。また、巻芯溝とは、第1の巻芯と第2の巻芯との組み合わせにより構成される巻芯であれば第1の巻芯と第2の巻芯が組み合わさったときにできる巻芯間のすき間のことであり、1本の巻芯で構成される巻芯であれば、巻芯に配する溝のことである。
本発明の点対称である巻芯を用いることによって、巻付け時に使用するセパレータの量を短尺化でき、かつ捲回群の形状が円形に近づくことにより、捲回速度を増加できるため、生産性を向上できることとなる。
さらに、巻芯の近似六角形は、前記最長対角線の長さAと、前記最長対角線から前記長辺に下ろした垂線の長さBの比A/Bが、1.5以上2.5以下であることが好ましく、前記巻芯溝は直線形状であり、前記巻芯溝と前記最長対角線とのなす角は、5°〜30°であることが好ましい。このような構成であると本発明の効果が顕著に表れる。
本発明によると、極板群の捲回において、捲回速度を増加できるだけでなく内周セパレータ量を減少させ、かつ集電用のリードの位置のバラツキを小さくできるため、生産性の良い角型非水電解液電池の製造法を提供することが出来る。
本発明の本旨は、極板群を構成する際の巻芯の形状が、1組の辺が長い略六角形状であり、かつ巻芯溝により分割された巻芯部分同士は非線対称であり、かつ点対称である1対の巻芯を使用することにより、集電用のリードの位置のバラツキを抑制でき、かつ巻付け時のセパレータの滑りを抑制できるため巻付け時に使用するセパレータの量を短尺化でき、かつ捲回群の形状が円形に近づくことにより、捲回速度を増加できるため、生産性を向上できることである。
本発明による巻芯を図1(a)に示し、巻付け前の巻芯挿入状態を図1(b)、巻芯を約120°回転させ、負極を突入させた状態図を図1(c)、巻芯を180°回転させた状態を図1(d)、また巻芯に初期巻付けした状態を図1(e)に示す。
図1(a)において、巻芯の形状は、1組の平行な長辺11と2組の平行な短辺12とからなる3組の平行な直線を辺とした略六角形状である。さらに巻芯形状を六角形状に近似した場合の近似六角形の各頂点間を結ぶ最も長い対角線である最長対角線1と長辺11とが平行である。巻芯溝3は、最長対角線1とその隣接する隣接対角線13の間に配置され、巻芯溝3により分割された巻芯部分2同士は非線対称であり、かつ点対称である。
図1(a)のように巻芯溝3を最長対角線1と、最長対角線1と隣接する隣接対角線13の間に配置すると、巻芯を挿入した状態は図1(b)に示されるようになる。これを巻付けを行う際に、巻芯下方向から、セパニップローラー7で挟持することにより、テンションを加え、上下方向からのテンションバランスを取ることにより、巻芯下に配置されているセパレータ5と巻芯上からのセパレータ5を捲きつけていく。
そして、巻芯が120°回転したところで、図1(c)のように負極板8を突入させる。すると、負極テンションが加わるため、上方向へのテンションが増加する。
しかし、この時点では、セパニップローラー7にセパレータ5が挟持されているため、テンションバランスは保たれる。
そして、巻芯が180°回転すると、図1(d)のようになり、巻芯下のセパレータ5の先端がセパニップローラー付近に達する。
さらに回転させ、セパニップローラーから、セパレータの先端が外れると下方向からのテンションがなくなる。この際に、上下のテンションバランスが崩れると、上方向からの巻き込みが停止し、巻芯の空回りが発生する。
これにより負極板8の位置ずれが発生し、集電用リード7位置のバラツキを発生していた。
しかし、巻芯溝3の頂点6に位置するセパレータ5がすぐ上に配置される負極板8と接することにより、下方向へのテンションが発生するため、負極板8を捲回していくことができる。この負極板8を突入させるまでの回転数により、初期の巻付け時のセパレータ使用量が変化する。
従来の巻芯では、負極突入までの回転数が270°以上必要としていた。しかし、本発明の巻芯を用いることにより、巻芯溝3の頂点6に位置するセパレータ5が1枚上に配置される負極板8と少ない回転数で接触できるため、初期の巻付け時のセパレータ使用量を削減できる。
また、巻芯形状を非線対称とすることにより、巻芯溝3を最長対角線1に対し傾けることができるため、巻芯溝3の頂点6に位置するセパレータがその上に配置される負極板8と接するまでに必要な回転角度を削減できる。
また、巻芯を非線対称とすることにより、巻芯溝3を最長対角線1と平行に近づけることが出来、図1(f)のように、巻芯を抜いた後の内周の極板のたるみをセパレータ5で止めることができる。
さらに捲回群への加圧整形方向10と巻芯溝3が垂直に近づくため、負極集電用リード9の位置のバラツキを抑制できる。
また、点対称とすることによりかつ捲回の際の回転中心は巻芯溝3上に設けることが出来るため、捲回の際の偏芯が無くなり、角速度の変動を小さく出来、捲回速度を増加でき、生産性を向上できる。
また、近似六角形は、最長対角線1の長さAと、長辺11に下ろした垂線の長さBの比A/Bが、2.5以下であると、巻芯形状がより円形に近づくため、捲回時の巻芯の角速度の変動が小さくなるため、捲回速度をさらに増加でき、生産性を向上できる点で好ましい。
ここで、2.5より大きくなると、捲回時の角速度の変動が大きくなり、捲回速度を低下させなければならないため、好ましくない。
また、1.5より小さいと、図1(e)の群加圧整形方向へのスペースが増大するため、内周の極板のたるむスペースが増大するため、扁平形状としたときに集電用リード9の位置のバラつきを発生するため好ましくない。
また、巻芯溝3は直線形状であり、巻芯溝3と最長対角線1とのなす角4は、5°〜30°であると、巻芯溝3に配置されるセパレータが捲回群の長辺方向に平行となるため、内周セパレータ重なり枚数を削減でき好ましい。
5°未満のときは、巻芯が抜けにくくなっていくため、巻芯を抜く複雑な機構が必要となるため好ましくなく、30°以上のときは、巻芯溝に配置されるセパレータがその上に配置される負極板8と接するために必要な回転角度が増加するため、内周セパレータ使用量が増加し、また巻芯溝3に配置されるセパレータが捲回群の長辺方向に垂直となっていくため、加圧整形したときに、巻芯溝3に配置されるセパレータがS字状に折れるため、内周セパレータ重なり枚数が増加するため好ましくない。
本実施例では、捲回機は、皆藤製作所製KAW−4BTQH−Mを使用した。
巻芯は、図4で示すように、近似六角形の各頂点をC面取りした略六角形状の巻芯を用い、第1の巻芯部分2と第2の巻芯部分2により構成され、第1の巻芯部分2と第2の巻芯部分2が組み合わさったときのすき間により巻芯溝3が構成されている。
そして、最長対角線1と巻芯溝3のなす角4は、12°である。
この巻芯を巻芯1とする。この巻芯1では、第1の巻芯部分2と第2の巻芯部分2が、組み合わせた場合に線対称では無く、すなわち非線対称でかつ点対称となっている。
さらに、最長対角線1の長さAと、最長対角線1から長辺11に下ろした垂線の長さBの比A/Bが、2.5である。
そして、比較例として従来公知の図3に示す平板巻芯を使用したものを巻芯2とする。
さらに、図2(a)で示す様に、巻芯1同様の略六角形状の巻芯を使用しているが、最長対角線と巻芯溝のなす角は、垂直(90°)である巻芯を巻芯3とする。
この巻芯3は、巻芯1と違い、点対称であるが線対称にもなっている。
以上の巻芯1から3の巻芯を前述の捲回機で捲回した時の生産タクトと内周セパレータの使用量を表1に示し、また、リード位置を各30個測定し、そのバラツキを同じく表1に示す。
表1より本発明の巻芯を使用することにより、生産タクトが増加し、また、内周のセパレータ使用量も短尺化できた。さらに、集電用リード位置が安定することを確認した。
この理由は、巻芯2のように平板巻芯では、リード位置は安定するものの、捲回時の角速度の変動が大きく、極板テンションの変動が大きくなり、捲回速度を上げることができないため、生産タクトが低下する。
また、巻芯3のように、垂直である巻芯を使用すると、図2(b)と図1(e)を比較すればわかるように、巻芯溝3の頂点6に位置するセパレータがその上に配置される負極板8と接するまでに必要な回転角度が増加するため、内周セパレータ使用量が増加し、セパレータを多く使用した極板群を捲回することになるためである。
そして巻芯3では、図2(c)のように、加圧方向に平行な方向に内周セパレータがたるむため、極板が内側に倒れこみ、倒れこんだ状態で加圧していたため、リード位置のバラツキが発生する。
しかし、本発明の巻芯1では最も長い対角線に平行にセパレータが存在するため、内周のたるみによる極板のたるみを抑制できるため、加圧時の内周極板の位置が安定し、集電用リード位置が安定する。
本実施例においても、捲回機は、皆藤製作所製KAW−4BTQH−Mを使用した。
実施例1の巻芯1と同様の略六角形状であるが、図5から図8に示すようにA/Bを変化させた巻芯4から7を作成した。
ここで、最長対角線1と巻芯溝3のなす角4は、すべて12°である。
そこで、以上の巻芯4から7の巻芯を前述の捲回機で捲回した際の巻芯の縦横比と生産
タクトおよび、集電用リード位置のバラツキを表2に示す。
表2より、A/B、1.5以上2.5以下にすることは、生産性をさらに向上でき、かつ群加圧整形後の集電用リード位置のバラツキを抑制できるため、さらに好ましい。
この理由はA/Bが、2.5以下にすることにより、巻芯形状が、より円形に近づくため、捲回時の角速度の変動が小さくなり、捲回速度を速くできるため、生産性をさらに向上でき、また、1.5以上とすると、群加圧整形後の集電用リード位置のバラツキが抑制されるからである。
本実施例においても、捲回機は、皆藤製作所製KAW−4BTQH−Mを使用した。実施例1の巻芯1と同様の略六角形状であるが、図9に示すように、最長対角線1と巻芯溝3のなす角4を変化させた巻芯8から16を作成した。
ここで、最長対角線1の長さAと、最長対角線1から長辺11に下ろした垂線の長さBの比A/Bが、すべて2.5である。
本発明の巻芯溝3と最長対角線1とのなす角4が変化することにより、内周のセパレータの長さ、あるいは加圧時のセパレータの折れ方による内周のセパレータ重なり枚数、さらには巻芯の抜け性が変わる。
内周セパレータ重なり枚数の増加は群厚みの増加、巻芯の抜け性は、工程不良の増大に影響する。
そこで、以上の巻芯8から16の巻芯を前述の捲回機で捲回した際の内周セパレータ長、内周セパレータ重なり枚数、巻芯の抜け性の結果を表3に示す。

表3に示すように、内周のセパレータ長を短尺化でき、かつ巻芯抜け性を確保し、さらに内周セパレータ重なり枚数を抑制することができるため、本発明の巻芯溝と最長対角線とのなす角は、5°〜30°にすることはさらに好ましい。
本発明の生産性の良い角型非水電解液電池の製造法より製造された角型非水電解液電池は、安価な民生用のポータブル機器の電源などに有用である。
(a)本発明の一実施の形態の巻芯の模式図、(b)巻付け前の巻芯挿入状態の説明図、(c)巻芯を120°回転させ、負極を突入させた状態の説明図、(d)巻芯を1180°回転させた状態の説明図、(e)巻芯にセパレータを巻きつけたときの説明図、(f)巻芯をぬいたときの説明図 (a)従来の巻芯の模式図、(b)巻芯にセパレータを巻きつけたときの説明図、(c)巻芯をぬいたときの説明図 従来の第2の巻芯の模式図 本発明の実施例で用いた第1の巻芯の模式図 本発明の実施例で用いた第2の巻芯の模式図 本発明の実施例で用いた第3の巻芯の模式図 本発明の実施例で用いた第4の巻芯の模式図 本発明の実施例で用いた第5の巻芯の模式図 本発明の実施例で用いた第6の巻芯の模式図
符号の説明
1 最長対角線
2 巻芯部分
3 巻芯溝
4 角
5 セパレータ
6 頂点
7 セパニップローラー
8 負極板
9 負極集電用リード
10 加圧整形方向
11 長辺
12 短辺
13 隣接対角線

Claims (2)

  1. 正極板と負極板とをセパレーターを介し、巻芯溝を有する巻芯を用いて捲回構成した極板群と電解液をケース内に収容して作成する角型非水電解液電池の製造法において、
    前記巻芯の形状が、1組の平行な長辺と2組の平行な短辺とからなる3組の平行な直線を辺とした略六角形状であり、かつ前記巻芯形状を六角形状に近似した場合の近似六角形の各頂点間を結ぶ最も長い対角線である最長対角線と前記長辺とが平行であり、前記巻芯溝は、前記最長対角線とその隣接する隣接対角線の間に配置され、前記巻芯溝により分割された巻芯部分同士は非線対称であり、かつ点対称であることを特徴とする角型非水電解液電池の製造法であって、前記近似六角形は、前記最長対角線の長さAと、前記最長対角線から前記長辺に下ろした垂線の長さBの比A/Bが、1.5以上2.5以下であることを特徴とする角型非水電解液電池の製造法
  2. 正極板と負極板とをセパレーターを介し、巻芯溝を有する巻芯を用いて捲回構成した極板群と電解液をケース内に収容して作成する角型非水電解液電池の製造法において、
    前記巻芯の形状が、1組の平行な長辺と2組の平行な短辺とからなる3組の平行な直線を辺とした略六角形状であり、かつ前記巻芯形状を六角形状に近似した場合の近似六角形の各頂点間を結ぶ最も長い対角線である最長対角線と前記長辺とが平行であり、前記巻芯溝は、前記最長対角線とその隣接する隣接対角線の間に配置され、前記巻芯溝により分割された巻芯部分同士は非線対称であり、かつ点対称であることを特徴とする角型非水電解液電池の製造法であって、前記巻芯溝は直線形状であり、前記巻芯溝と前記最長対角線とのなす角は、5°〜30°であることを特徴とする角型非水電解液電池の製造法。
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