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JP4953901B2 - 水冷式内燃機関のオイル冷却装置 - Google Patents
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JP4953901B2 - 水冷式内燃機関のオイル冷却装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水冷式内燃機関において潤滑オイルを冷却するオイル冷却装置に関する。
水冷式内燃機関においては、内燃機関を冷却する冷却水を利用して潤滑オイルを冷却する所謂水冷式オイルクーラが、多く採用されている。
自動二輪車に水冷式内燃機関が搭載され、その内燃機関の前面に水冷式オイルクーラが配設されて、水冷式オイルクーラが走行風を直接受けて冷却されるようにした例(特許文献1参照)がある。
特許第3105532号公報
同特許文献1に開示された水冷式オイルクーラは、内燃機関のクランクケースの前面に油通路パイプが突設され、この油通路パイプ全体を蓋体が前方から覆って冷却ケースとし、冷却ケース内に冷却水を循環させるようにして油通路パイプを通るオイルを冷却する構造のものである。
油通路パイプは、クランクケースの前面に大きく突出しており、この油通路パイプ全体を蓋体が覆うので、蓋体は大きく、よって水冷式オイルクーラは大型化し、そのために循環に要する冷却水も多量に必要とした。
油通路パイプは、水密に構成される必要があるとともに、蓋体も通路パイプを水密に覆う必要があり、部品点数も多く構造が複雑となり、組付作業も簡単ではない。
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、少ない冷却水量で効率良く冷却できる小型で簡易な構造のオイル冷却装置を供する点にある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、ピストン(8)を摺動可能に支持する摺動部(4s)と同摺動部(4s)の外壁(4a)とから構成されるシリンダブロック(4)がクランクケース(3L,3R)から略上方に突設され、前記外壁(4a)の壁内にウォータジャケット(4w)が形成された車両搭載の水冷式内燃機関において、前記シリンダブロック(4)の前記外壁(4a)のうち車両の前方に向いた前側外壁部分(4af)の前面と前記ウォータジャケット(4w)との間の壁内に、オイルクーラ(70)の冷却油路(71)が形成され、前記オイルクーラ(70)から流出したオイルをろ過するオイルフィルタ(75)が前記シリンダブロック(4)に設けられ、前記オイルクーラ(70)の下流側の油圧で作動するリリーフ弁(80)が前記オイルフィルタ(75)の上方に配設され、前記リリーフ弁(80)の出口から徐々に高く延出してカムチェーン室(4c)に開口するリリーフ油路(85)が形成されている水冷式内燃機関のオイル冷却装置とした。
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項3記載の水冷式内燃機関のオイル冷却装置において、前記クランクケースの底部に溜まったオイルを吸上げるオイルポンプが前記クランクケースの前部に設けられ、前記オイルポンプから吐出されたオイルを前記オイルクーラに導く油路が前記クランクケースに形成されることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の水冷式内燃機関のオイル冷却装置において、前記水冷式内燃機関は、前記カムチェーン室に配設されるカムチェーンにより回転するカム軸をシリンダヘッドに備え、前記カム軸の回転によりロッカアームを介して排気バルブが開閉されるSOHC型内燃機関であり、前記リリーフ弁が前記排気バルブの側方で、前記カムチェーン室の前方に配設されることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の水冷式内燃機関のオイル冷却装置において、前記水冷式内燃機関は、自動二輪車に搭載される内燃機関であり、前記シリンダブロックのシリンダ軸線が前傾し、前記シリンダブロックの前記ウォータジャケットへの冷却水の供給口が、前記シリンダブロックの前記前側外壁部分の下部に形成されることを特徴とする。
請求項1記載の水冷式内燃機関のオイル冷却装置によれば、シリンダブロックの外壁のうち車両の前方に向いた前側外壁部分の前面とウォータジャケットとの間の壁内に、オイルクーラの冷却油路が形成されているので、オイルクーラの冷却油路は前方から走行風を受けて冷却されるとともに、後方からはウォータジャケットを流れる冷却水により冷却され、冷却油路を流れるオイルを前後から効率良く冷却することができる。
シリンダブロックのウォータジャケットを流れる冷却水がオイルを冷却するので、特別冷却油路を冷却するための冷却ケースを構成して冷却水を循環させる必要はなく、小型で簡易な構造のオイルクーラとすることができるとともに、冷却水量も少なくて済む。
オイルクーラが形成されるシリンダブロックにオイルクーラから流出したオイルをろ過するオイルフィルタが設けられ、同オイルフィルタの上方にオイルフィルタ内の油圧で作動するリリーフ弁が配設され、リリーフ弁の出口から徐々に高く延出してリリーフ油路がカムチェーン室に開口するので、オイルフィルタ内のエアをリリーフ弁からリリーフ油路を介してカムチェーン室に抜き去ることができる。
請求項3記載の水冷式内燃機関のオイル冷却装置によれば、クランクケースの底部に溜まったオイルを吸上げるオイルポンプがクランクケースの前部に設けられ、同オイルポンプからシリンダブロックの前側外壁部分に形成されるオイルクーラへオイルが吐出供給されるので、オイルポンプからオイルクーラへの油路を短く構成することができ、オイルを円滑に効率良く循環させることができる。
請求項2記載の水冷式内燃機関のオイル冷却装置によれば、カムチェーン室に配設されるカムチェーンにより回転するカム軸をシリンダヘッドに備え、カム軸の回転によりロッカアームを介して排気バルブが開閉されるSOHC型内燃機関において、排気バルブの側方で、カムチェーン室の前方の角空間を利用してリリーフ弁を配設することができるので、リリーフ弁を外部に大きく突設させることを避け、破損などから保護することができる。
リリーフ弁をシリンダヘッドに取り付けたとしても、シリンダヘッドの大型化を避けることができる。
請求項5記載の水冷式内燃機関のオイル冷却装置によれば、シリンダブロックのウォータジャケットへの冷却水の供給口が、前傾したシリンダブロックの前側外壁部分(シリンダ軸線より前方の外壁部分)の下部に形成されるので、冷却水供給口より流入された冷却水をシリンダブロックの前側外壁部分のウォータジャケットに確実に供給することができ、オイルクーラの余熱を冷却水が効果的に遮断してシリンダの外壁内側への加熱を抑制することができる。
以下、本発明に係る一実施の形態について図1ないし図8に基づいて説明する。
本実施の形態に係る内燃機関1は、自動二輪車に搭載される4サイクル単気筒のSOHC型水冷式内燃機関である。
本内燃機関1の左カバーを外し一部省略した左側面図を図1に図示し、同左断面図を図2に図示する。
なお、本明細書においては、車両の前進方向を向いた状態を基準にして前後左右を決めることとする。
本内燃機関1は、クランクシャフト2を左右水平方向に指向させる横置きで自動二輪車に搭載され、左右割りのクランクケース3L,3Rに重ねて突設されるシリンダブロック4は、そのシリンダボアの中心軸であるシリンダ軸を僅かに前傾させており、同シリンダブロック4にはシリンダヘッド5が重ねられ、前側左右の締結ボルト7fと後側左右の締結ボルト7rによりクランクケース3L,3Rにシリンダブロック4とシリンダヘッド5が重ねて一体に締結される。
シリンダヘッド5の上にはシリンダヘッドカバー6が被せられて固着される。
シリンダブロック4は、ピストン8を摺動可能に支持する摺動部であるシリンダスリーブ4sとその外壁4aとから主に構成され、シリンダスリーブ4sは外壁4aより下方に突出しており(図5参照)、同突出したシリンダスリーブ4sを合体したクランクケース3L,3Rの前側上方に形成された円開口に嵌挿するようにしてシリンダブロック4はクランクケース3L,3Rに重ねられて締結される(図2参照)。
図2を参照して、該シリンダブロック4のシリンダスリーブ4s内を往復動するピストン8は、クランクシャフト2とコンロッド9を介して連結されている。
クランクケース3L,3Rは、クランクシャフト2を回転自在に軸支するクランク室3Cの後方に大きく膨出してミッション室3Mが形成されており、クランク室3Cはミッション室3Mと仕切壁3pで仕切られて密閉されている。
ミッション室3M内には、メインシャフト11とカウンタシャフト12間に変速ギヤ機構13が構成されており、シフトドラム16の回動で移動するシフトフォーク17a,17b,17cにより変速ギヤ機構13の有効なギヤの噛合わせを変えて変速する変速駆動機構15が同ミッション室3M内に設けられている。
カウンタシャフト12が出力軸としてミッション室3Mから左方外部に突出して、その左端に嵌着された駆動スプロケット18に走行駆動チェーン19が巻き掛けられ(図1参照)、走行駆動チェーン19の後部は、図示されないが後輪側の被動スプロケットに巻き掛けられて、被動スプロケットから後輪に動力が伝達される。
一方、シリンダブロック4のシリンダスリーブ4s内を往復動するピストン8の頂面と同頂面が対向するシリンダヘッド5の天井面との間に燃焼室30が形成され、燃焼室30の天井面後半に左右一対の吸気開口を有して一対の吸気ポート31,31が後方に向けて延出し集合して1本の吸気接続管31cを形成して外部に突出している。
また、燃焼室30の天井面前半に左右一対の排気開口を有して一対の排気ポート41,41が前方に向けて延出し集合して1本の排気接続管41cを形成して外部に突出している。
吸気ポート31の燃焼室30に開いた開口を開閉する吸気バルブ35がバルブガイド32によって摺動自在にガイドされており、吸気バルブ35のバルブステムの上端に被せられるバルブリフタ36を摺動自在にリフタガイド33がガイドしている。
吸気バルブ35は、バルブステムの上端に嵌着されたアッパリテーナ37とシリンダヘッド5の中底上面に当接されたスプリングシート38との間に介装されたバルブスプリング39により閉弁方向(上方向)に付勢されている。
他方、排気ポート41の燃焼室30に開いた開口を開閉する排気バルブ45は、バルブガイド42によって摺動自在にガイドされており、排気バルブ45のバルブステムの上端に嵌着されたアッパリテーナ47とシリンダヘッド5の中底上面に当接されたスプリングシート48との間に介装されたバルブスプリング49により閉弁方向(上方向)に付勢されている。
本内燃機関1は、SOHC型の動弁機構50を備えており、シリンダヘッド5には、1本のカムシャフト51が、左右一対の吸気バルブ35,35の上に配設される。
図3は、シリンダヘッド5の上面図であり、吸気バルブ35,35の左右のバルブガイド32,32(およびリフタガイド33,33)を左右外側から挟む位置に対向する軸受壁52,52が上方に突出形成されている。
左右の軸受壁52,52の上面には半円弧状の軸受面が形成され、この左右の軸受面に支持されてカムシャフト51が架設され、軸受壁52,52の上方からボルト締めされるカムシャフトホルダ53,53によりカムシャフト51が挟まれて回転自在に軸支される。
カムシャフト51に形成された吸気カムロブ51i,51iが、吸気バルブ35,35のバルブリフタ36,36の上方に位置してバルブリフタ36,36の上面に接し、カムシャフト51の回転で直接吸気バルブ35,35が駆動される。
軸受壁52,52の前部間には中央軸受壁54が突出形成されており、左軸受壁52の前部と中央軸受壁54間および右軸受壁52の前部と中央軸受壁54間に、左右水平方向に指向して架設されるロッカアームシャフト55によりロッカアーム56,56が揺動自在に軸支される。
ロッカアーム56は、ロッカアームシャフト55の軸支部から前後に延出しており、後方に延出した端部が左右に二股状に分岐して左右分岐部間に架設される支軸57にローラ58が回転自在に軸支されており、このローラ58がカムシャフト51の排気カムロブ51eに斜め上方から接する。
ロッカアーム56の軸支部から前方に延出した端部は、排気バルブ45のバルブステムのタペットシムを介した上端に接している。
したがって、カムシャフト51の排気カムロブ51e,51eの回転が、左右のロッカアーム56,56を揺動し、このロッカアーム56,56の揺動が左右の排気バルブ45,45を駆動する。
シリンダヘッド5の上部後方の吸気側に左右水平方向に指向して軸支されたカムシャフト51の左端には被動カムチェーンスプロケット59が嵌着され、同被動カムチェーンスプロケット59に巻き掛けられるカムチェーン60を通すカムチェーン室5cがシリンダヘッド5の左側に前後に長尺矩形に形成されている。
シリンダヘッド5の上部は、以上のSOHC型の動弁機構50を囲うように周壁5sが形成されており、同周壁5sの上端面がシリンダヘッドカバー6との合せ面となっている。
なお、軸受壁52,52、中央軸受壁54は、周壁5sの合せ面より上方に突出している。
図3を参照して、周壁5sは、概ね矩形をしているが、周壁5sの前壁部分の一部が前方に膨出して排気バルブ45,45を囲っており、よって排気バルブ45,45の左方でカムチェーン室5cの前方の周壁5sの左前角部が内側に凹んでおり、右前角部は斜めに切り欠かれている。
シリンダヘッド5をシリンダブロック4とともにクランクケース3L,3Rに締結する締結ボルト7f,7rのうち前側の左右締結ボルト7f,7fは周壁5sの前方に膨出した部分の左右外側に形成されたボルトボス部のボルト孔5bf,5bfに挿入されて締結され、後側の左右締結ボルト7r,7rは周壁5sの内側の軸受壁52,52に沿って形成されたボルトボス部のボルト孔5br,5brに挿入されて締結される。
被動カムチェーンスプロケット59に巻き掛けられたカムチェーン60は、シリンダヘッド5のカムチェーン室5cを挿通するとともに、シリンダブロック4の連続するカムチェーン室4c(図4参照)および左クランクケース3Lの連続するカムチェーン室3c(図7参照)を下方に挿通してクランクシャフト2に嵌着された駆動カムチェーンスプロケット61に巻き掛けられている(図1参照)。
したがって、クランクシャフト2の回転によりカムチェーン60を介してカムシャフト51がクランクシャフト2の半分の回転速度で回転し、動弁機構50により吸気バルブ35と排気バルブ45が駆動され、燃焼室30に開口する吸気ポート31と排気ポート41をクランクシャフト2の回転に同期して開閉する。
本内燃機関1は水冷式であり、シリンダブロック4の概ね円環状に形成された外壁4aの壁内にはウォータジャケット4wがシリンダスリーブ4sの上半部を囲繞するように形成されており(図2,図4,図6参照)、外壁4aのうちシリンダ軸線より前方の車両の前方に向いた前側外壁部分4afの下部右端にウォータジャケット4wに冷却水を流入する冷却水供給口4waが右方に開口して形成されている。
したがって、同冷却水供給口4waから流入する冷却水は、若干前傾したシリンダブロック4の前側外壁部分4afのウォータジャケット4wに右下部から左方に向けて流入するので、前側外壁部分4afのウォータジャケット4wに確実に供給される。
このシリンダブロック4の車両の前方に向いた前側外壁部分4afには、前面とウォータジャケット4wとの間の壁内に、オイルクーラ70の冷却油路71が形成されている(図2,図4,図5参照)。
環状をなす外壁4aのうち前側外壁部分4afは、冷却油路71が形成されるため外径がいくらか拡大しており、同前側外周面に沿って円弧状に湾曲して冷却油路71が仕切壁72により上下に5条に仕切られて冷却水が右から左へ流れるように形成されている。
上下4段に亘って形成された仕切壁72は、左端と右端とその間の中央の3箇所が欠損していて5条の冷却油路71が連通している(図5参照)。
そして最下層の冷却油路71の右端に向けて外壁4aの右クランクケース3Rとの合せ面から上方に流入油路71aが穿孔されている。
シリンダブロック4の環状の外壁4aの前側左右に若干膨出したボルトボス部にボルト孔4bf,4bfがシリンダヘッド5のボルト孔5bf,5bfに対応して形成され、同様に外壁4aの後側左右に若干膨出したボルトボス部にボルト孔4br,4brがシリンダヘッド5のボルト孔5br,5brに対応して形成されている。
オイルクーラ70の冷却油路71は、外壁4aのうち車両の前方に向いた前側外壁部分4afの前側の左右ボルト孔5bf,5bf間に形成されており、シリンダブロック4の鋳造成型時に冷却油路71に相当する部分に中子を挿入しておくことで、オイルクーラ70は一体に成型される。
シリンダブロック4の外壁4aの左側には、シリンダヘッド5のカムチェーン室5cに連続するカムチェーン室4cが後方寄りに形成され、同カムチェーン室4cの前方で左前ボルト孔4bfの左側にはオイルフィルタ75のフィルタケース76が膨出して形成されており、フィルタケース76の左方に開放した開口から環状に構成されたフィルタエレメント75eが挿入されて蓋部材79により閉塞されてオイルフィルタ75が構成される。
オイルクーラ70の5条の冷却油路71が左端で集合した部分が、流出油路71bとなってオイルフィルタ75の環状のフィルタエレメント75eの外側に連通している。
フィルタエレメント75eの内側は、中央から流出連通油路77が右方に延びて左前のボルト孔4bfに連通している(図5参照)。
オイルフィルタ75のフィルタケース76を上方に穿孔された分岐連通油路78が、シリンダヘッド5との合せ面に開口している(図4参照)。
シリンダヘッド5における排気バルブ45,45の左方でカムチェーン室5cの前方の周壁5sの左前角部が内側に凹んだ部分にリリーフ弁80の弁ケース81が形成されている(図3参照)。
リリーフ弁80の弁ケース81は、シリンダブロック4のオイルフィルタ75のフィルタケース76の上方に対応して部分的に当接する。
弁ケース81は、左方を開口しており、その開口端面はオイルフィルタ75のフィルタケース76の左方の開口端面と同一面をなし、弁ケース81に嵌挿されたリリーフ弁80を閉塞するのに、前記オイルフィルタ75に用いられた蓋部材79が共通に使用される。
オイルフィルタ75のフィルタケース76に形成された前記分岐連通油路78に連続する連通油路82が、弁ケース81の下面の合せ面に開口してリリーフ弁80の流入油ポート83に連通して弁ケース81に形成されている(図5参照)。
リリーフ弁80の流出油ポート84は、シリンダヘッド5に形成され、流出油ポート84から斜め後方のカムチェーン室5cに向けてリリーフ油路85がシリンダヘッド5に穿孔されている(図3参照)。
リリーフ油路85は、流出油ポート84からシリンダヘッド5のシリンダブロック4との合せ面に平行に後方へ延びており、若干前傾したシリンダブロック4の合せ面に平行であることから、リリーフ油路85は流出油ポート84から上方に傾斜して延びカムチェーン室5cに開口している。
以上のシリンダブロック4におけるオイルクーラ70、オイルフィルタ75およびシリンダヘッド5におけるリリーフ弁80のオイルの流れは、まず流入油路71aからオイルクーラ70に流入したオイルが車両の前方に向いた前側外壁部分4afの冷却油路71を右から左へ流れて冷却されて流出油路71bからオイルフィルタ75のフィルタエレメント75eの外側に流入するとともに、一部が分岐連通油路78に分岐してリリーフ弁80の流入油ポート83に至る。
本オイルクーラ70によれば、シリンダブロック4の外壁4aのうち車両の前方に向いた前側外壁部分4afの前面とウォータジャケット4wとの間の壁内に、冷却油路71が形成されているので、冷却油路71は前方から走行風を受けて冷却されるとともに、後方からはウォータジャケット4wを流れる冷却水により冷却され、冷却油路71を流れるオイルを前後から効率良く冷却することができる。
シリンダブロック4のウォータジャケット4wを流れる冷却水がオイルを冷却するので、特別冷却油路を冷却するための冷却ケースを構成して冷却水を循環させる必要はなく、小型で簡易な構造のオイルクーラとすることができるとともに、冷却水量も少なくて済む。
オイルフィルタ75のフィルタエレメント75eでろ過されたオイルは、流出連通油路77から左前のボルト孔4bfに流出し、同ボルト孔4bfを下方に流れる。
一方、リリーフ弁80の流入油ポート83に至ったオイルは、その油圧が所定油圧を超えるとリリーフ弁80が開き、流出油ポート84からリリーフ油路85を通ってカムチェーン室5cに排出される。
オイルフィルタ75の上方にオイルフィルタ75内の油圧で作動するリリーフ弁80が配設され、リリーフ弁80の出口から徐々に高く延出してリリーフ油路85がカムチェーン室5cに開口するので、オイルフィルタ75内のエアをリリーフ弁80からリリーフ油路85を介してカムチェーン室5cに抜き去ることができる。
リリーフ弁80は、SOHC型の動弁機構50を備える内燃機関において、排気バルブ45の側方で、カムチェーン室5cの前方の角空間に配設されるので、リリーフ弁80を外部に大きく突設させることを避け、破損などから保護することができるとともに、リリーフ弁80を取り付けたシリンダヘッド5の大型化を避けることができる。
次に、クランクケース3L,3R側における潤滑構造について図1,図2,図7,図8に基づいて説明する。
密閉されたクランク室3Cの底部には、図2に示すようにオイル収集室90が形成され、オイル収集室90を右クランクケース3Rに嵌合されたリード弁91が仕切っており、リード弁91より下のオイル収集室90dとさらにその下方に形成されたオイル溜り室93との間にオイルストレーナ92が左クランクケース3Lに嵌合されて配設されている(図1参照)。
オイル溜り室93からは左クランクケース3Lの割り面に形成された吸入油路94がクランク室3Cの底面に沿って前方に延びてオイルポンプ95の下側に形成された吸入ポート95aに至っている(図8参照)。
オイルポンプ95は、トロコイドポンプであり、左右クランクケース3L,3Rの前壁の互いの割り面に形成されたポンプ収納室に嵌装され左右クランクケース3L,3Rに挟まれて設けられている。
左右クランクケース3L,3Rの互いの割り面には、オイルポンプ95の上側に形成された吐出ポート95bから上方に吐出油路96が延出形成されている。
図1,図2,図7を参照して、吐出油路96はクランクシャフト2と同程度の高さに至ったところで、右クランクケース3Rを右方向に穿孔した水平油路97に連通し、水平油路97の右端から上方に屈曲して垂直油路98が形成されて、シリンダブロック4との合せ面に至り、シリンダブロック4側の前記オイルクーラ70の流入油路71aに連通する。
したがって、クランク室3Cの底部のリード弁91がクランク室3Cの昇圧により開きオイル収集室90に収集され、かつオイルストレーナ92を通過してオイル溜り室93に溜まったオイルは、オイルポンプ95の駆動により吸入油路94を流れて吸入され、オイルポンプ95から吐出したオイルは、吐出油路96、水平油路97,垂直油路98を順次流れてオイルクーラ70に流入する。
そして、前記したようにオイルクーラ70で冷却され、オイルフィルタ75でろ過されたオイルは、左前のボルト孔4bfに流出し同ボルト孔4bfを下方に流れるが、左クランクケース3Lの合せ面3sのところで、図7に示すように、同合せ面3sに刻設された合せ面油路100にボルト孔3bf(4bf)から流れを変え、後方に向かう。
合せ面油路100は短く、若干後方に延びたところで、垂直下方に穿孔された垂直油路101に連通し、同垂直油路101の下端で左方に向かう水平油路102と右方に向かう水平油路103に分岐する(図7参照)。
左方に向かう水平油路102は、図示されない左カバーとの合せ面に開口しており(図1参照)、左カバーに形成された油路と連通してオイルをクランクシャフト2内に供給してクランクシャフト2の軸支部やコンロッド9の軸支部などの潤滑に供される。
一方、垂直油路101から右方に向かう水平油路103は、ピストン8の下方に突設されたオイルジェット104の油路に連通し、オイルジェット104に供給されたオイルはオイルジェット104の噴射孔からピストン8に向けて噴射され、ピストン8の冷却に供される。
左クランクケース3Lの合せ面3sに形成された合せ面油路100は、図7に示すように、垂直油路101から合せ面3sに新たに合せ面油路105を形成して後方に延びている。
合せ面油路105は、シリンダスリーブ4sの嵌合孔とカムチェーン室3cとの間を左後ボルト孔3brの手前まで至り、同箇所から斜め上方に傾斜油路106がシリンダブロック4の左後ボルト孔4brに向けて穿孔されている(図1参照)。
したがって、合せ面油路105を後方へ向かったオイルは、傾斜油路106から左後ボルト孔4brに流入して左後ボルト孔4brを上昇し、さらに連通するシリンダヘッド5の左後ボルト孔5brを上昇し、左後ボルト孔5brの途中から後方に穿孔された水平油路107および水平油路107から上方に穿孔された垂直油路108を流れてカムシャフト51を軸支する左側の軸受壁52からカムシャフト51内に供給され、軸支部およびカム摺接部の潤滑に供される。
以上の潤滑構造において、クランクケース3L,3Rの底部のオイル溜め室93に溜まったオイルを吸上げるオイルポンプ95がクランクケース3L,3Rの前壁に設けられ、同オイルポンプ95からシリンダブロック4の前側外壁部分4afに形成されるオイルクーラ70へオイルが吐出供給されるので、オイルポンプ95からオイルクーラ70への油路を短く構成することができ、オイルを円滑に効率良く循環させることができる。
前記したように、オイルクーラ75は、シリンダブロック4の外壁4aのうち車両の前方に向いた前側外壁部分4afの前面とウォータジャケット4wとの間の壁内に、冷却油路71を形成しているので、冷却油路71は前方を走行風により後方をウォータジャケット4wの冷却水により冷却され効率良く冷却されるが、さらに、ウォータジャケット4wへ冷却水供給口4waから流入する冷却水は、若干前傾したシリンダブロック4の前側外壁部分4afのウォータジャケット4wに右下部から左方に向けて流入するので、前側外壁部分4afのウォータジャケット4wに確実に供給され、オイルクーラ75の余熱を冷却水が効果的に遮断してシリンダブロック4の外壁内側への加熱を抑制することができる。
本発明の一実施の形態に係る内燃機関の左カバーを外し一部省略した左側面図である。 同内燃機関の左断面図である。 シリンダヘッドの上面図である。 シリンダブロックの上面図である。 同シリンダブロックの前面図である。 図4のVI−VI線で切断した断面図である。 クランクケースの上面図である。 左クランクケースの右側面図である。
符号の説明
1…内燃機関、2…クランクシャフト、3L…左クランクケース、3R…右クランクケース、4…シリンダブロック、4w…ウォータジャケット、5…シリンダヘッド、
35…吸気バルブ、45…排気バルブ、50…動弁機構、51…カムシャフト、56…ロッカアーム、
70…オイルクーラ、71…冷却油路、71a…流入油路、71b…流出油路、72…仕切壁、
75…オイルフィルタ、77…流出連通油路、78…分岐連通油路、79…蓋部材、
80…リリーフ弁、85…リリーフ油路、
95…オイルポンプ、96…吐出油路、97…水平油路、98…垂直油路。

Claims (5)

  1. ピストン(8)を摺動可能に支持する摺動部(4s)と同摺動部(4s)の外壁(4a)とから構成されるシリンダブロック(4)がクランクケース(3L,3R)から略上方に突設され、前記外壁(4a)の壁内にウォータジャケット(4w)が形成された車両搭載の水冷式内燃機関において、
    前記シリンダブロック(4)の前記外壁(4a)のうち車両の前方に向いた前側外壁部分(4af)の前面と前記ウォータジャケット(4w)との間の壁内に、オイルクーラ(70)の冷却油路(71)が形成され
    前記オイルクーラ(70)から流出したオイルをろ過するオイルフィルタ(75)が前記シリンダブロック(4)に設けられ、
    前記オイルクーラ(70)の下流側の油圧で作動するリリーフ弁(80)が前記オイルフィルタ(75)の上方に配設され、
    前記リリーフ弁(80)の出口から徐々に高く延出してカムチェーン室(4c)に開口するリリーフ油路(85)が形成されていることを特徴とする水冷式内燃機関のオイル冷却装置。
  2. 前記水冷式内燃機関は、前記カムチェーン室(4c)に配設されるカムチェーン(60)により回転するカム軸(51)をシリンダヘッド(5)に備え、前記カム軸(51)の回転によりロッカアーム(56)を介して排気バルブ(45)が開閉されるSOHC型内燃機関であり、
    前記リリーフ弁(80)が前記排気バルブ(45)の側方で、前記カムチェーン室(4c)の前方に配設されることを特徴とする請求項1記載の水冷式内燃機関のオイル冷却装置。
  3. 前記クランクケース(3L,3R)の底部に溜まったオイルを吸上げるオイルポンプ(95)が前記クランクケース(3L,3R)の前部に設けられ、
    前記オイルポンプ(95)から吐出されたオイルを前記オイルクーラ(70)に導く油路が前記クランクケースに形成されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の水冷式内燃機関のオイル冷却装置。
  4. ピストン(8)を摺動可能に支持する摺動部(4s)と同摺動部(4s)の外壁(4a)とから構成されるシリンダブロック(4)がクランクケース(3L,3R)から略上方に突設され、前記外壁(4a)の壁内にウォータジャケット(4w)が形成された車両搭載の水冷式内燃機関において、
    前記シリンダブロック(4)の前記外壁(4a)のうち車両の前方に向いた前側外壁部分(4af)の前面と前記ウォータジャケット(4w)との間の壁内に、オイルクーラ(70)の冷却油路(71)が形成され
    前記シリンダブロック(4)の前記外壁(4a)のうち車両の側方に向いた外壁にカムチェーン室(4c)が後方寄りに形成され、
    前記シリンダブロック(4)の前記前側外壁部分(4af)の側方で前記カムチェーン室(4c)の前方に前記オイルクーラ(70)から流出したオイルをろ過するオイルフィルタ(75)のフィルタエレメント(75e)を収容するフィルタケース(46)が形成されることを特徴とする水冷式内燃機関のオイル冷却装置。
  5. 前記水冷式内燃機関は、自動二輪車に搭載される内燃機関であり、
    前記シリンダブロック(4)のシリンダ軸線が前傾し、
    前記シリンダブロック(4)の前記ウォータジャケット(4w)への冷却水の供給口(4wa)が、前記シリンダブロック(4)の前記前側外壁部分(4af)の下部に形成されることを特徴とする請求項4記載の水冷式内燃機関のオイル冷却装置。
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