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JP4962479B2 - 送信電力制御機能を備えた無線通信機 - Google Patents
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Description

本発明は、送信電力制御機能を備えた無線通信機に関し、詳細には、簡単な処理によって適切な送信電力に切替可能な送信電力制御機能を備えた無線通信機に関する。
移動通信システムにおいては、必要最小限の送信電力に制御する手段が、限りあるチャネル周波数を有効利用する上で極めて重要である。特に、同一通信システムを多数の無線通信機で共用する場合は、一部の無線通信機が大きな送信電力で通信を行うと、近隣の他の無線通信機間の通信が妨害されると云う遠近問題が生じる。また、必要以上の送信電力での通信は、バッテリィの使用時間を短縮することにもなる。そこで従来から、必要最小限の送信電力に制御するための手段が種々講じられている。
例えば図7は、特許文献1に示された送信電力処理の概要を示すフローチャートである。このシステムの無線通信機は、送信電力を低レベルの「LOW」と高レベルの「High」の二つに切替える機能と、接続要求信号を送信する機能、及び相手方から送信された接続要求信号に対し、接続応答信号を返信する機能を備えている。このような機能を備えた無線通信機の一方から、通信を開始する前に低レベル「LOW」の送信電力によって通信相手方に接続要求信号を送信し(S101)、通信相手の無線通信機からの接続応答信号の返信の有無を判断する(S102)。この判断において、接続応答信号が検出されれば(S102、Yes)、送信出力を「LOW」に維持するよう設定した状態で(S103)、通信を開始する(S104)。一方、処理S102において、相手方から接続応答信号が届かない場合は(S102、No)、送信出力レベルを高「High」に切替え(S105)、再度、接続要求信号を送信し(S106)、通信相手の無線通信機からの接続応答信号の返信の有無を判断する(S107)。この判断において、接続応答信号が検出されれば(S107、Yes)、送信出力を「High」に維持するよう設定した状態で、通信を開始する(S108)。なお、処理S107において相手方から接続応答信号が届かない場合は(S107、No)、通信処理を終了して電源を遮断する(S109)。この方法によれば、低レベルの送信電力により通信可能な場合に、必要のない高レベル送信をすることを回避することが可能である。
また、図8は、特許文献2に記載された方法の概要を示す図である。この例における無線通信機は、高(「High」)、低(「LOW」)二つの送信電力に切替える機能、所定の検出信号を受信した場合、自己の固有IDを付した応答信号を返信する機能、及び応答信号を記憶するメモリを備えている。この方法は図8に示したように、発信側無線通信機から先ず、低レベル電力(「LOW」)で通信を要求するための検出信号を送信する(S110)。この信号を受信出来た無線通信機は、自局の固有ID(識別番号)を付した応答信号を返信し、発信側無線通信機はこれらの応答信号を復調して、記憶装置にメモリする(S111、200乃至202)。次に、発信側無線通信機は、送信電力を高レベル(「High」)に切替え、同様に検出信号を送信し(S112)、返信される応答信号と固有ID情報を203乃至205のリストとして記憶するとともに(S113)、記憶した応答信号のリストに基づいて、各無線通信機との間の通信状態を判断する(S114)。この例では、No.001乃至No.003の3台の無線通信機からの応答信号の有無をリストとして記憶しており、高(「High」)低(「LOW」)夫々の送信電力に対する通信の可否結果に基づいて、適切な通信相手が何れであるかを判断することができる。
また、特許文献3には、図9に示すように、親機206は子機207、208からの受信信号(音声による通話信号)について受信状態を表す信号を検出し、予め設定した閾値と比較した結果に基づいて、子機側に送信電力を制御する信号を送信するものが提案されている。
図10はその制御例を示すフロ−チャートであり、親機206の処理は、図10(a)に示すように、子機からの受信信号についてRSSI(Received Signal Strength)を求め(S120)、そのレベルと予め設定した閾値とを比較し(S121)、その大小関係に応じて送信電力を増減するための制御信号を子機に送信する(S122)。子機では、図10(b)に示すように、通信に先立って、親機206に音声により変調した信号を送信し(S130)、上述したように親機から返信される制御信号を受信して(S131)、その制御信号に従って子機の送信電力値を設定する(S132)。つまり、子機から送信される電波の電界強度を示す信号(RSSI)を検出し、その値が、規定値より大きい場合は、送信電力を減少するように、また、閾値より小さい場合は、送信電力を増加するように指示することによって、適切な送信電力になるように制御するものである。
特開平8-265252号公報 特開2004-201156公報 特開平7-79484号公報
しかしながら、上述した従来の送信電力制御方法では、夫々以下のような不具合があった。
特許文献1記載の方法では、低レベルでの接続要求信号に対して少なくとも一つの無線通信機から接続応答信号があると、そのことによって送信電力が低レベルに決定されるので、遠方に位置する他の無線通信機との通信が不可能となる可能性が高くなる。従って、広い範囲に分布する複数の無線通信機を対象に情報を伝達する場合においては、必ずしも適切な方法とは言い難いものであった。
また、特許文献2記載の方法では、通信相手からの応答が無い場合にも情報として記憶する必要があるので、通信相手が予め分かっていることが条件であり、多数の無線通信機との通信には不向きであり、更に、定期的に通信経路確立のために複雑な処理を繰返す場合には、その間の通信が不可能になり、また、消費電力の増加を伴う欠点があった。
特許文献3記載の方法では、コードレス電話のように同時送受信通信システムにおいて、通話中に、子機又は親機の一方から返信される電力制御信号に基づいて自局の送信電力を増減するものであり、子機間において相互通信によって送信電力を適正に制御することは不可能である。仮に、各子機に、親機と同様の機能を備えた場合であっても、単信(シンプレックス)方式では成り立たないシステムであった。
本発明は、従来の送信電力制御機能を備えた無線通信機の諸事情に鑑みてなされたものであって、種々の通信方式に採用可能であって、しかも比較的簡単な構成で、迅速に適切な送信電力制御を可能にした送信電力制御機能を備えた無線通信機を提供することを目的としている。
本発明はこのような課題を解決するために、請求項1記載の発明は、送信ユニットと受信ユニットを備えた無線通信機において、上記受信ユニットは、他の無線通信機から送信される接続要求信号を検出する接続要求信号検出手段と、上記接続要求信号を含む受信信号の電界強度を検出する受信電界レベル検出手段と、この検出した受信電界レベル値を、予め設定した受信電界レベル閾値と比較する受信電界レベル比較手段と、受信電界レベル比較手段による比較の結果、受信電界レベルが閾値以下の場合、送信ユニットに接続応答信号の送信を指示する接続応答信号指示手段と、送信ユニットから送信される接続要求信号に応答して他の無線通信機から返送される接続応答信号を検出するとともに、接続応答信号検出情報を前記送信ユニットに供給する接続応答信号検出手段と、を含み、上記送信ユニットは、送信電力を少なくとも二つの高低レベルに切替える送信電力切替手段と、通信開始時に高レベルの送信電力により接続要求信号を送信し、所定時間内に前記受信ユニットの接続応答信号検出手段から接続応答信号検出情報を受けた場合は送信電力を高レベルに維持し、所定時間以内に接続応答信号検出情報を受けなかった場合は送信電力を低レベルに切替える送信電力制御手段と、上記受信ユニットから接続応答信号指示を受けた際、接続応答信号を送信する手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の送信電力制御機能を備えた無線通信機において、上記送信ユニットは送信電力レベルを3段階以上切替える手段を備え、通信開始時に送信する接続要求信号に応答して他の無線通信機から返送される接続応答信号が検出されるまで、順次、送信電力レベルを減少方向に切替えて、接続要求信号を送信する手段を備えたことを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の送信電力制御機能を備えた無線通信機において、上記受信電界レベル検出手段はRSSI検出手段又は同様に通信品質に応じた信号の検出手段であることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一項記載の送信電力制御機能を備えた無線通信機において、一以上の特定の無線通信機を選択的に呼出す機能を備え、選択的に呼出された無線通信機との間において、上記接続要求信号及び接続応答信号の授受を行うように構成したことを特徴とする。
本発明は通信開始時等に、送信側から高レベルの送信電力で接続要求信号を送信し、受信側では、この接続要求信号を検出した際、その信号の電界強度レベル、もしくは同様に通信品質を現す信号を検出し、そのレベルが閾値以下の場合に接続応答信号を返送するように構成したものであり、送信側では、接続応答信号が返信された場合に、送信電力を高レベルに維持して、通信を開始する。また、接続応答信号が返信されない場合には、送信電力レベルを低いレベルに切替えて、接続要求信号を送信して、接続応答信号の有無を検出するものである。この方法によれば、例えば、想定した通信範囲の一番遠方に位置する無線通信機との通信が確保可能な送信電力値を送信電力の最大レベルとし、それに対する着信電界強度を閾値として設定すれば、最大送信電力での接続要求信号に対して、近い距離に位置する無線通信機から接続応答信号の返信がなされないことになる。従って、近距離にのみ通信相手が位置する場合は、低レベル送信電力での通信に制御され、遠方に通信相手が位置する場合は、高レベル送信電力に制御されるので、複雑な回路や装置を付加することなく、迅速に必要最小限の送信電力による通信が可能になる。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。また既に説明したものと同一部分ならびに同一事項には同一符号、番号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明に係る送信電力制御機能を備えた無線通信機の概要構成を示すブロック図である。この例に示す無線通信機1は、送信部2と、受信部3と、無線通信機の通常の制御の他に、以下に説明する制御を行う制御部4と、送信部2の出力信号をアンテナ5に伝達し、且つ、アンテナ5に着信する信号を受信部3へ伝達する切替スイッチ(SW)6と、受信部3から出力される復調信号を音声に変換するスピーカ7と、本発明を実施する上で機能する記憶部8及び比較器9と、アナログ/デジタル変換器(A/D変換)10と、を備えている。この構成のうち、記憶部8には、通信相手方からの受信電界強度(RSSI)値と比較するための閾値が記憶されている。
更に、上記比較器9は、記憶部8に格納されている閾値と、受信部3から出力される受信電界強度(RSSI)の値とを比較するもので、アナログ/デジタル変換器(A/D変換)10は、その比較のために受信部3から出力されるRSSI信号をデジタル信号に変換して、比較器9に供給するものである。
なお、RSSI(Received Signal Strength)は、受信電界強度に比例した直流電圧信号として検出されるように構成されたものが一般的であり、回路の電源電圧や受信部の性能によって一定値の電界強度以上では飽和したものとなる(図4参照)。
この構成において特徴的な点について送信部と受信部に分けて説明すると以下のとおりである。なお、以下「受信ユニット」、「送信ユニット」と表記する場合、図1に示した受信部3、送信部2に限らず、図示を省略したCPUや周辺メモリに記憶した制御プログラムやデータ、他のブロックとの協働によって達成される機能を含めたものとして説明している。
先ず、受信部3を含む受信ユニットは、他の無線通信機から送信される接続要求信号を検出する接続要求信号検出手段と、この接続要求信号を含む相手方からの受信信号の電界強度(RSSI)を検出する受信電界レベル検出手段とを備え、検出した受信電界レベル値を、上述したとおり記憶部8に格納してあるRSSIの閾値と比較するとともに、受信電界レベルが閾値以下の場合、即ち、電界強度が閾値より小さい場合、上記送信ユニットに接続応答信号の送信を指示するように構成されている。また、通信開始に先立って、自局の送信部2から送信された要求信号に応答して他の無線通信機から返送される接続応答信号を検出した際、接続応答があった旨を示す接続応答信号検出情報を、制御部4を介して送信ユニット、又は送信部を制御する制御部4に供給するように構成されている。
また、上記送信ユニットは、送信電力を少なくとも二つの高低レベルに切替える送信電力切替手段と、通信開始時に高レベルの送信電力により接続要求信号を送信し、所定時間内に受信ユニットの接続応答信号検出手段から接続応答信号検出情報を受けた場合は送信電力を高レベルに維持し、所定時間以内に接続応答信号検出情報を受けなかった場合は、送信電力を低レベルに切替える送信電力制御手段を備えている。更に、他の無線通信機から通信開始時に送信される接続要求信号を(受信ユニットが)検出し、その値が閾値以下であると判断したとき、(受信ユニットから供給される)接続応答信号を送信する旨の指示信号を受けた場合、接続応答信号を送信するように構成されている。
このような構成において本発明に係る制御処理の一例を図2、及び図3を用いて説明する。先ず、図2は、本発明に係る無線通信機の、主として送信ユニットの制御の例を示すフローチャートである。先ず、ユーザが送信部に付加した(図示省略)プッシュ・ツー・トーク(PTT:Push To Talk)スイッチを押圧すると(S1)、送信部2から接続要求信号が搬送波に重畳されて送受切り替えスイッチ6とアンテナ5を経て送信される(S2)。なお、このときの送信電力は、高レベルに設定されている。その後、制御部4の(図示を省略した)タイマ機能がカウントを開始するとともに、制御ユニットにおいて、一定時間内に他の無線通信機から接続応答信号が着信したか否かを判断する(S3)。この判断の結果、他の無線通信機から接続応答があった場合は(S3、Yes)、少なくとも、一つの他の無線通信機において、閾値レベル以下の電界強度にて受信が可能であることになるので、送信電力は高レベル状態に維持したまま(S4)、音声送信モードに移行する(S5)。
一方、上記処理S3において、一定時間以内に他の無線通信機から接続応答信号の返信が無かった場合は、他のいずれの無線通信機においても閾値以下の電界強度条件を満たすものが無いものと判断して、送信電力を低レベル(「LOW」)に切替えて(S6)、音声送信モードに移行する(S5)。つまり、いずれの他の無線通信機からも接続応答信号の返信が検出されない場合は、着信電界強度が閾値を越える程度に、送信電力が大き過ぎる可能性が高いと判断し得るので、そのまま高レベルでの送信を継続すると、他の無線通信機への妨害が発生し、また必要以上の消費電力の増加を伴うので送信電力を低減して通信モードに移行する。
図3は、本発明に係る無線通信機の、主として受信ユニットの制御の例を示すフローチャートである。受信部3は待ち受け状態にあるとき、上述したように他の無線通信機から通信開始時に接続要求信号が送信されるので、その信号を受信した場合(S10)、接続要求信号が含まれる信号のRSSIを検出し、そのレベルを記憶部8に格納した閾値と比較する(S11)。この信号の電界強度レベルが閾値を上回っている場合は(S11、Yes)、接続応答信号送信の指示を行うことなく、音声受信モードに切替える(S12)が、もし閾値以下である場合は(S11、No)、接続応答信号を送信する旨の指示を送信部2、又は送信ユニットに供給することによって、送信部2から接続応答信号を、送信電力を高レベル(「High」)にして送信させた後(S13)、音声受信モードに切替える(S12)。
このように構成し制御すれば、一度の接続要求信号の送信と所定時間の接続応答信号の待ち受けのみで、過大な送信電力での送信を防止することが可能である。ところで、いずれの他の無線通信機からも接続応答信号の返信が検出されない場合には、接続要求信号を受信できる他の無線通信機が全く存在しない場合が含まれるが、そのことは、その後の音声通信において明らかとなるので、大きな支障とはならない。もし、全く通信可能な他の無線通信機が存在しない場合は、場所を移動して再発呼すればよい。以上の実施例は、例えば、無線LANのポートのように点在する複数の固定局の何れか一つと通信できれば目的を達成する場合にも、必要以上の送信電力での送信を防止する上で有用である。
なお、本発明において閾値をどの程度に設定するかが運用上重要なファクターとなるので、図面を用いて説明する。図4は、縦軸をRSSIの値、横軸をアンテナに入力する電波のレベルとし、直流電圧値(V)として表したRSSIとの関係の一例を表示した図であり、前述したように回路の電源電圧や受信部の性能によって一定値の電界強度以上では飽和したものとなる。
この図において、高レベルでの接続要求信号で閾値Cの入力レベルとなる場合には低レベルでの送信電力においても十分な通話品質が保たれると仮定する。
その様に仮定した場合においては、閾値AのようにRSSIが大きなレベルに設定し、高レベルでの接続要求信号の入力レベルが閾値A程度だった場合には、低出力レベルでも十分過ぎる入力レベルとなる為、高レベルでの出力となると必要以上の送信電力となってしまう。閾値が高いほど、通話は送信電力が高レベルとなるケースが多くなるため、発明の効果が発揮されにくくなる。
逆に閾値Bの様に設定した場合、高出力レベルの接続要求信号が閾値B程度の入力レベルとなると、低出力レベルの際には十分な通話品質が確保されない状態となる。従って、閾値としては、閾値Cのように適切な値を設定する必要がある。
図5は、以上説明した状況を図示したものである。今、図5に示すように携帯型の無線通信機11乃至16が点在する状況において、無線通信機11から接続要求信号(図中の実線矢印)を送信した場合を考える。無線通信機11から高レベルの送信電力にて送信される電波の着信電界強度RSSIの閾値が、距離的にみて破線にて示す曲線17に該当するものと想定すると、その範囲内に位置する無線通信機12乃至14では閾値以上のRSSIが検出されるので、接続応答信号は返信されない。一方、曲線17の外側に位置する無線通信機15、16では閾値以下のRSSIとなり、接続応答信号(図中破線矢印)が返信されるので、この信号を受信する無線通信機11では、その接続応答信号を検出して、送信電力を高レベルに維持するように動作する。
即ち、仮に他の無線通信機が閾値曲線17の内側にのみ位置する場合は、接続応答信号が返信されず、無線通信機11は低レベルの送信電力に低減して通信を行うので、近隣の他の通信に与える影響を小さくすることが可能となり、同時に、消費電力を低減することもできる。
本発明は以上説明した実施例に限定することなく種々変形が可能である。
例えば、選択呼び出し機能を備えた無線通信システムに本発明を適用する場合は、選択呼び出しの対象となる無線通信機のみが接続要求信号を検出するとともに、上述した接続応答信号を返信することになるので、目的となる無線通信機が少数となり、それらとの通信に必要な送信電力に制御されるので、より一層発明の効果が顕著となる。
また、本発明において使用する電界強度を示す信号としては、RSSIに限らず、他にも着信信号の通信品質を現すものであれば、同様に利用することが出来る。更に、デジタル変調のように誤り訂正を伴う通信の場合、受信側の誤り訂正の復調において得られる誤り率等を、代わりの指標として利用することも可能である。
また、本発明における送信電力切り替えを高低、二つに限定する必要はなく、3段階以上に切替えるものであってもよい。
図6は、送信電力を高レベル、中レベル、低レベルの3段階に切替え可能な場合における制御例を示すフローチャートである。この例では、先ず、ユーザが送信部に付加した(図示省略)プッシュ・ツー・トーク(PTT:Push To Talk)スイッチを押圧すると、送信部2から接続要求信号が搬送波に重畳されて送信される(S20)。なお、このときの送信電力は、高レベルに設定されている。その後、制御部4の(図示を省略した)タイマ機能がカウントを開始し、一定時間内に他の無線通信機から接続応答信号が着信したか否かを判断する(S21)。この判断の結果、他の無線通信機から接続応答がなかった場合は(S21、No)送信電力を一段階減少させて中レベルに設定するとともに(S22)、再度接続要求信号を送信する。そして上記S21と同様に、一定時間内に他の無線通信機から接続応答信号が着信したか否かを判断する(S23)。この判断の結果、他の無線通信機から接続応答がなかった場合は(S23、No)送信電力を更に一段階減少させて、低レベルに設定するとともに(S24)、それ以上に送信電力を減少できないので、低レベルの状態で音声送信モードに移行する(S25)。
一方、上記処理S21、及び処理S23において、他の無線通信機から接続応答信号が返信された場合は、その時の送信レベルが適したものとなる無線通信機が存在することになるので、夫々の送信電力を維持した状態で(S26、S27)音声送信モードに移行する(S25)。
このように3つ以上の段階に送信電力を切替えれば、更に、必要最小限の送信電力による通信制御が可能となる。この場合であっても、受信側の閾値設定や制御は、図3に示す場合とほぼ同様なものでよい。
なお、上述した特許文献1乃至3には、送信電力制御に関する手段が開示されているので本発明の実施に際して、それらを参照し、又は併用することができる。また、以上説明した本発明の無線通信機に関わる種々の制御方法を、コンピュータが制御可能なOSに基づいてプログラミングすれば、そのOSを備えたコンピュータによって同じ処理方法により制御することができる。近年、無線通信機では、コンピュータやDSP等のデジタル処理回路を利用しているので、本発明の方法をプログラムやデータとしてメモリに収納すれば、それらの機能を一部利用して本発明を実施することが可能となる。
本発明の無線通信機の一実施例を示すブロック図。 本発明の無線通信機の送信側の制御例を示すフローチャート。 本発明の無線通信機の受信側の制御例を示すフローチャート。 本発明の無線通信機の閾値の例を示すRSSI特性図。 本発明の無線通信機の制御例を説明するためのシステム概要図。 本発明の無線通信機の送信側の他の制御例を示すフローチャート。 従来の送信電力制御例を示すフローチャート。 従来の他の送信電力制御例を示すフローチャート。 従来の他の送信電力制御例を示すブロック図。 従来の送信電力制御例を示すフローチャートで、(a)は親機のフローチャート、(b)は子機のフローチャート。
符号の説明
1、11乃至16 無線通信機、2 送信部、3 受信部、4 制御部、5 アンテナ、6 送受切替スイッチ、7 スピーカ、8 記憶部、9 比較器、10 アナログ/デジタル変換器

Claims (4)

  1. 送信ユニットと受信ユニットを備えた無線通信機において、
    前記受信ユニットは、他の無線通信機から送信される接続要求信号を検出する接続要求信号検出手段と、前記接続要求信号を含む受信信号の電界強度を検出する受信電界レベル検出手段と、前記検出した受信電界レベル値を、予め設定した受信電界レベル閾値と比較する受信電界レベル比較手段と、受信電界レベル比較手段による比較の結果、受信電界レベルが閾値以下の場合、前記送信ユニットに接続応答信号の送信を指示する接続応答信号指示手段と、前記送信ユニットから送信される接続要求信号に応答して他の無線通信機から返送される接続応答信号を検出するとともに、接続応答信号検出情報を前記送信ユニットに供給する接続応答信号検出手段と、を含み、
    前記送信ユニットは、送信電力を少なくとも二つの高低レベルに切替える送信電力切替手段と、通信開始時に高レベルの送信電力により接続要求信号を送信し、所定時間内に前記受信ユニットの接続応答信号検出手段から接続応答信号検出情報を受けた場合は送信電力を高レベルに維持し、所定時間以内に接続応答信号検出情報を受けなかった場合は送信電力を低レベルに切替える送信電力制御手段と、前記受信ユニットから接続応答信号指示を受けた際、接続応答信号を送信する手段と、を備えたことを特徴とする送信電力制御機能を備えた無線通信機。
  2. 請求項1記載の無線通信機において、前記送信ユニットは送信電力レベルを3段階以上切替える手段を備え、通信開始時に送信する前記接続要求信号に応答して他の無線通信機から返送される接続応答信号が検出されるまで、順次、送信電力レベルを減少方向に切替えて、接続要求信号を送信する手段を備えたことを特徴とする送信電力制御機能を備えた無線通信機。
  3. 請求項1又は2記載の無線通信機において、前記受信電界レベル検出手段はRSSI検出手段又は同様に通信品質に応じた信号の検出手段であることを特徴とする送信電力制御機能を備えた無線通信機。
  4. 請求項1乃至3の何れか一項記載の無線通信機において、一以上の特定の無線通信機を選択的に呼出す機能を備えたものであって、選択的に呼出された無線通信機との間において、前記接続要求信号及び接続応答信号の授受を行うように構成したことを特徴とする送信電力制御機能を備えた無線通信機。
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