JP4964082B2 - コントロールケーブルの配索経路を解析する装置及び方法 - Google Patents
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アウターケーブルの一端は、入力側装置のハウジングに固定される。アウターケーブルの他端は、出力側装置のハウジングに固定される。また、インナーケーブルの入力端は入力側装置の操作部材に固定される。インナーケーブルの出力端は、出力側装置の被伝達部材に固定される。入力側装置の操作部材が操作されると、インナーケーブルがアウターケーブル内を軸方向に移動する。これによって、操作部材へ加えられた操作が出力側装置の被伝達部材に伝達される。
しかしながら、これらの条件を変えたときのコントロールケーブルの配索経路は、コントロールケーブルの変形性の高さ(配索自由度の高さ)から予測することが困難であった。このため、コントロールケーブルの配索経路を決めるためには、まず、設計者の勘に頼って取付条件や中間取付点の条件等を決めなければならない。次に、このようにして決めた条件にしたがって、実際に装置(入力側装置及び出力側装置)を試作する。そして、試作した装置にコントロールケーブルを取付ける。試作した装置にコントロールケーブルを取付けたときにコントロールケーブルが他の装置と干渉している場合には、再び上述した手順を繰返すこととなる。したがって、コントロールケーブルの配索経路を決めるためには、複数回の試作と評価を行う必要があった。このことは、開発期間の長期化及び開発コストの増大を招いていた。
本発明は、インナーケーブルに加えられる入力荷重を加味して、コントロールケーブルの配索経路を精度よく予測する技術を提供する。
この装置によると、インナーケーブルに加えられる入力荷重を加味して、コントロールケーブルの配索経路を精度よく算出することができる。
それにより、算出した配索経路でコントロールケーブルを配索したときの操作伝達性に係る性能を評価することも可能となる。
この手法によると、前記した移動量の差分(ストロークロス)を簡便に算出することができる。
この手法によると、前記した移動量の差分(ストロークロス)をより簡便に算出することができる。
それにより、コントロールケーブルを取り付けるためのアウター端末やクランプ部材の特性を加味して、コントロールケーブルの配索経路をより精度よく算出することが可能となる。
この方法によると、インナーケーブルに加えられる入力荷重を加味して、コントロールケーブルの配索経路を精度よく算出することができる。
(形態1) 配索経路解析装置は、各種のデータを記憶可能なデータ記憶手段を備えることが好ましい。この場合、データ記憶手段は、アウターケーブル特性データファイル、インナーケーブル特性データファイル、アウター端末特性データファイル、クランプ特性データファイル等を記憶していることが好ましい。ここで、アウターケーブル特性データファイルは、アウターケーブルの種類毎に、アウターケーブルの特性(少なくとも曲げ剛性)を記録するものである。インナーケーブル特性データファイルは、インナーケーブルの種類毎に、インナーケーブルの特性(少なくとも軸剛性)を記録するものである。アウター端末特性データファイルは、アウター端末の種類毎に、その軸方向剛性や軸直方向剛性を記録するものである。クランプ特性データファイルは、クランプ部材の種類毎に、その軸方向剛性や軸直方向剛性を記録するものである。
(形態2) コントロールケーブルの計算モデルでは、アウターケーブル部分とインナーケーブル部分が、三次元方向に変位可能に設定されている。
図17に示すように、アウターケーブル61の各端には、アウター端末64が設けられている。アウターケーブル61の一端は、アウター端末64を介して操作装置51のフレーム53に取り付けられており、アウターケーブル61の他端は、アウター端末64を介してブレーキ装置54のフレーム56に取り付けられている。図19に、アウター端末64を例示する。アウター端末64は、内部にクッション材(図示省略)を備えており、コントロールケーブル60を軸方向や軸直方向に弾性変位可能に支持している。なお、アウター端末64は、クッション材を必ずしも備える必要はない。アウター端末64の軸方向剛性や軸直方向剛性は、アウター端末64の種類によって異なるものとなる。
図17に示すように、コントロールケーブル60は、複数のクランプ部材66によって、その中間位置で車両に取り付けられている。図20に、クランプ部材66を例示する。クランプ部材66は、弾性材料(金属や樹脂)で形成されており、コントロールケーブル60を軸方向や軸直方向に弾性変位可能に支持している。なお、クランプ部材66の軸方向剛性や軸直方向剛性は、クランプ部材66の種類によって異なるものとなる。
アウターケーブル特性データファイル32は、アウターケーブル61の種類〔径、アウターケーブルのタイプ(例えば、平鋼タイプ又はストランドタイプ)等〕毎に、アウターケーブル61の特性(曲げ剛性)を記録している。アウターケーブル61の曲げ剛性は、アウターケーブル61に荷重(曲げモーメント)を加え、そのときの変形量(曲率)を実測することによって求めることができる。なお、アウターケーブル特性データファイル32には、実測した曲げ剛性(図2の破線グラフB)がそのまま記録されていてもよいが、実測した曲げ剛性を単純化したモデル特性(図2の実線グラフA)が記録されていてもよい。本実施例ではモデル特性を用いており、アウターケーブル特性データファイル32には、アウターケーブル61の種類毎に、図2に示すような曲げ剛性に関するモデル特性Aが記録されている。
ステップS2では、入力装置12を用いて、アウターケーブル61の種類が入力される。入力されたアウターケーブル61の種類は、データ処理部20の内部メモリに記憶される。データ処理部20の計算モデル作成部22は、入力された種類に対応するアウターケーブル61の特性(曲げ剛性)を、アウターケーブル特性データファイル32から読み出す。読み出されたアウターケーブル61の特性は、データ処理部20の内部メモリに記憶される。
ステップS4では、入力装置12を用いて、インナーケーブル62の種類が入力される。入力されたインナーケーブル62の種類は、データ処理部20の内部メモリに記憶される。データ処理部20の計算モデル作成部22は、入力された種類に対応するインナーケーブル62の特性(軸剛性)を、インナーケーブル特性データファイル34から読み出す。読み出されたインナーケーブル62の特性は、データ処理部20の内部メモリに記憶される。
ステップS8では、入力装置12を用いて、コントロールケーブル60の取付条件(取付位置及び取付角度)が入力される。具体的には、二つのアウター端末64の位置及び角度と、複数のクランプ部材66の位置及び角度が入力される。アウター端末64やクランプ部材66の位置及び角度は、自動車の設計データ(CADデータ)によって与えられるものである。
ステップS12では、入力装置12を用いて、ケーブル長(アウターケーブル61の長さ)が入力される。入力されたケーブル長は、データ処理部20の内部メモリに記憶される。
ステップS14では、入力装置12を用いて、インナーケーブル62へ負荷する荷重が入力される。先に説明したように、コントロールケーブル60の配索経路は、インナーケーブル62へ負荷された荷重に応じて変化する。例えばパーキングブレーキシステム50では、運転手が操作装置51の操作部材52を操作したときに、インナーケーブル62へ負荷された荷重(引張力)に応じて、コントロールケーブル60の配索経路は変化する。本実施例の配索経路解析装置10は、インナーケーブル62へ負荷された荷重を加味して、コントロールケーブル60の配索経路を算出することができる。
通常、ストロークロスの実測は、コントロールケーブル60を配索し、インナーケーブル62の出力端を固定した状態でインナーケーブル62の他端に入力荷重(操作力)を負荷し、そのときの他端の移動量を測定することによって行われる。従って、図11に示すように、配索されたコントロールケーブル60の計算モデル160を用い、インナーケーブル部分162の出力端162bを固定した条件でインナーケーブル部分162の入力端162aに入力荷重(操作力)Pを負荷し、そのときの入力端162aの移動量Lを解析計算することによって、ストロークロスを算出することができる。しかしながらこの手法では計算コストが高く、ストロークロスを簡便に算出することができない。
そのことから、本実施例のストロークロス算出部26は、計算モデル160の配索経路を取付位置A−E毎に区切り、それぞれの部分配索経路A−B、B−C、C−D、D−E毎に部分ストロークロスを算出する。そして、部分配索経路毎に算出した部分ストロークロスの合算値を、コントロールケーブル60全体のストロークロスとする。
最後に、図6のステップS22では、各種の解析結果、即ち、コントロールケーブル60の配索経路、ストロークロス、アウター端末64やクランプ部材66に加えられる反力等が、表示装置14に表示される。また、これらの解析結果は、出力装置16によって外部に出力することもできる。
図13に、部分配索経路における部分ストロークロスの実測値(破線B)と、部分配索経路を単純曲げと仮定した部分ストロークロスdLの解析値(実線A)を示す。図13に示すように、部分配索経路を単純曲げと仮定しても、その部分ストロークロスdLを正確に算出することができる。
図14に、曲げ角度θと部分ストロークロスdLの関係を示す。図14に示すように、曲げ角度θと部分ストロークロスdLの関係についても、部分配索経路を単純曲げと仮定した解析値(図中×印)は、実測値に非常に近似する値となることが確認された。
図15は、ストロークロス算出部26によるストロークロスLの解析値(部分ストロークロスdLの合算値)と、実際に配索したコントロールケーブル60におけるストロークロスの実測値を示す。図15に示すように、ストロークロス算出部26によって、コントロールケーブル60のストロークロスを正確に算出することができることが確認されている。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は、複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
12:入力装置
14:表示装置
16:出力装置
20:データ処理部
22:計算モデル作成部
24:配索経路算出部
26:ストロークロス算出部
30:データ記憶部
32:アウターケーブル特性データファイル
34:インナーケーブル特性データファイル
36:アウター端末特性データファイル
38:クランプ特性データファイル
50:パーキングブレーキシステム
51:操作装置
52:操作部材
53:操作装置のフレーム
54:ブレーキ装置
55:制動部材(被伝達部材)
56:ブレーキ装置のフレーム
60:コントロールケーブル
61:アウターケーブル
62:インナーケーブル
64:アウター端末
66:クランプ部材
160:計算モデル
161:アウターケーブル部分
162:インナーケーブル部分
Claims (6)
- アウターケーブル内にインナーケーブルが挿通されたコントロールケーブルの配索経路を解析するための装置であり、
少なくともアウターケーブルの曲げ剛性を含むアウターケーブル特性データを入力する手段と、
少なくともインナーケーブルの軸剛性を含むインナーケーブル特性データを入力する手段と、
コントロールケーブルの長さを入力する手段と、
少なくともコントロールケーブルの取付位置と取付角度を含む取付条件を入力する手段と、
インナーケーブルへの入力荷重を入力する手段と、
入力したアウターケーブル特性データとインナーケーブル特性データとコントロールケーブルの長さを用いて、アウターケーブルとインナーケーブルを個々に有限要素の集合で近似したコントロールケーブルの計算モデルを作成する計算モデル作成手段と、
作成したコントロールケーブルの計算モデルと入力したコントロールケーブルの取付条件とインナーケーブルへの入力荷重を用いて数値解析を実行し、コントロールケーブルの配索経路を算出する配索経路算出手段と、
を備える配索経路の解析装置。 - 算出したコントロールケーブルの配索経路を用いて数値解析を実行し、前記入力荷重を負荷したインナーケーブルの入力端における移動量と出力端における移動量との差分を算出するストロークロス算出手段が付加されていることを特徴とする請求項1に記載の配索経路の解析装置。
- 前記ストロークロス算出手段は、インナーケーブルの出力端を固定又は可動した条件で、前記移動量の差分を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の配索経路の解析装置。
- 前記ストロークロス算出手段は、算出したコントロールケーブルの配索経路を前記コントロールケーブルの取付位置で区分し、区分した部分配索経路のそれぞれを単純曲げと仮定した条件で、前記移動量の差分を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の配索経路の解析装置
- 前記取付条件は、前記取付位置でコントロールケーブルが支持されるときの軸剛性及び/又は軸直剛性を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の配索経路の解析装置。
- アウターケーブル内にインナーケーブルが挿通されたコントロールケーブルの配索経路をコンピュータによって解析するための方法であり、
コンピュータが、少なくともアウターケーブルの曲げ剛性を含むアウターケーブル特性データを取得する工程と、
コンピュータが、少なくともインナーケーブルの軸剛性を含むインナーケーブル特性データを取得する工程と、
コンピュータが、コントロールケーブルの長さを取得する工程と、
コンピュータが、少なくともコントロールケーブルの取付位置を含む取付条件を取得する工程と、
コンピュータが、インナーケーブルへの入力荷重を取得する工程と、
コンピュータが、取得したアウターケーブル特性データとインナーケーブル特性データとコントロールケーブルの長さを用いて、アウターケーブルとインナーケーブルを個々に有限要素の集合で近似したコントロールケーブルの計算モデルを作成する工程と、
コンピュータが、作成したコントロールケーブルの計算モデルと取得したコントロールケーブルの取付条件とインナーケーブルへの入力荷重を用いて数値解析を実行し、コントロールケーブルの配索経路を算出する工程と、
を備える配索経路の解析方法。
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| JP2007260944A JP4964082B2 (ja) | 2007-10-04 | 2007-10-04 | コントロールケーブルの配索経路を解析する装置及び方法 |
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