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JP4967751B2 - 温度検出計 - Google Patents
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Description

本発明は、温度検出計に関する。
温度検出計としては、例えば、ガスタービン排ガス温度を検出するガスタービン排ガス温度計がある。ガスタービン排ガス温度計で検出されるガスタービン排ガス温度は、ガス温度制御やトリップインターロック等に使用されることから、ガスタービン排ガス温度計は非常に重要な計器である。
ガスタービン排ガス温度計は、ガスタービン出口の排ガス煙道円周に沿って煙道外部から内部に向かい突き刺すように複数のものが設置される。
図2は温度検出計の設置状態の説明図である。図2に示すように、ガスタービン出口の排ガス温度を検出するにあたっては、ガスタービン出口の排ガス煙道11の円周に沿って排ガス煙道11の外部から内部に向かい、複数個の温度検出計12が突き刺すように設置される。図2では、20個の温度検出計12が設置された場合を示している。温度検出計12は、煙道11の内部に高温流体の温度を感知する温度感知部が位置するように配置され、煙道11の外部はターミナルヘッドが取り付けられている。
ガスタービン出口の排ガスは約600℃の高温流体であり、温度検出計12はこの排ガスの流れに晒されている。従って、温度検出計12はこの排ガスの流れにより振動する。そこで、煙道11の外部から内部に向かい保護管を設置し、その保護管に熱電対シースを挿入して温度感知部を煙道11の内部に位置するように配置している。
そして、ガスタービン排ガス温度を検出する温度検出計12は、図3に示すように、排ガス煙道を突き刺す保護管15と、その保護管15に挿入され排ガス煙道11内のガスタービン排ガス温度を計測する熱電対シース13とから構成されている。また、保護管15の先端開口部と反対側は排ガス煙道11の外部に位置し、図示省略のターミナルヘッドが取り付けられる。
これら保護管15及びそれに挿入された熱電対シース13は、ガスタービン排ガスの流れの影響を受けて振動するため、熱電対シース13を保護管15の内面にリング状の固定材16で支持する。この固定材16は熱電対シース13の長さを均等割した位置A1〜A4に設置されている。また、熱電対シース13の先端部を保護管15の先端開口部の内面にリング状の先端部固定材17で支持し、これらにより、ガスタービン排ガス温度計の振動防止を図っている。なお、熱電対シース13の先端部には温度を感知する温度感知部14が設けられている。
ここで、温度検出計として、湿分分離加熱器に用いられる熱電対シースを熱電対シース保護管に挿入して熱電対シース装置を形成し、熱電対シースを形状記憶合金製サポートで支持し、熱電対シースの保護管への挿入を容易にするとともに、蒸気流による熱電対シース保護管の振動による熱電対シースの摩耗を防止するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
実開平4−104539号公報
しかし、特許文献1の技術では、熱電対シースの固定材として形状記憶合金が使用されているが、形状記憶合金は、実用化されているTiNi合金での形状回復温度は353K以下とされており、約600℃(773K)の高温下での使用が可能な形状記憶合金の材質は、実用化されていない。そのため、現在の熱電対シース固定材はステンレス鋼を使用するのが一般的である。
ここで、1年使用したガスタービン排ガス温度を検出する温度検出計12の状態を調査したところ、熱電対シース13の振動防止用に設置されている固定材16や先端部固定材17が摩耗しており、熱電対シース13の交換が必要な状態であることが分かった。表1は、1年使用した図3に示す温度検出計12の調査結果であり、熱電対シース13の固定材16及び先端部固定材17の摩耗率を示している。
表1では、ガスタービン排ガス温度を検出する温度検出計12は以下のものである。熱電対シース13の固定材16及び先端部固定材17の材質と保護管15の材質とは同じであり、固定材16は熱電対シース13の長さを均等割した位置に設置し、熱電対シース13の先端部に先端部固定材17を設けた。そして、先端部固定材17は、軸方向の長さが保護管の内径より小さい長さ(軸方向の長さ/保護管内径=0.794)とした。
Figure 0004967751
表1に示すように、熱電対シース13の先端部に近いほど摩耗率が大きくなり、先端部固定材17の摩耗率が最も大きい。その先端部固定材17の摩耗率は、0.214であり、熱電対シース13の交換の摩耗率の指標値(0.149)を超えている。固定材16及び先端部固定材17の摩耗率が指標値(0.149)を超えた状態では、熱電対シース13の振動防止が図れていない状態にあり、その状態で温度検出計12の使用を継続すると、測定値の信頼性を低下させるので、熱電対シース13の交換が必要となる。
このように、従来の温度検出計12では1年程度の使用で熱電対シース13の交換が必要となっていることから、温度検出計のメンテナンスの期間を延長できるようにすることが要請されている。
本発明の目的は、熱電対シースの振動防止用の固定材や先端部固定材の摩耗量を抑制でき信頼性を向上させることができる温度検出計を提供することである。
請求項1の発明に係わる温度検出計は、円柱状に形成され先端部に温度感知部を有した熱電対シースと、先端部に前記熱電対シースの温度感知部が位置するように前記熱電対シースが挿入される保護管と、前記保護管の内面に当接し前記熱電対シースの側面部を支持する固定材と、前記保護管の内面に当接し前記熱電対シースの先端部を支持するとともに軸方向の長さが前記保護管の内径より大きい長さに形成された先端部固定材とを備え、前記熱電対シースの固有振動波形の節部分に前記固定材を設けたことを特徴とする。
請求項2の発明に係わる温度検出計は、円柱状に形成され先端部に温度感知部を有した熱電対シースと、先端部に前記熱電対シースの温度感知部が位置するように前記熱電対シースが挿入される保護管と、前記保護管の内面に当接し前記熱電対シースの側面部を支持する固定材と、前記保護管の内面に当接し前記熱電対シースの先端部を支持するとともに軸方向の長さが前記保護管の内径より大きい長さに形成された先端部固定材とを備え、前記固定材及び前記先端部固定材は、前記保護管の金属より硬度の小さい金属を用いたことを特徴とする。
請求項3の発明に係わる温度検出計は、請求項1または2の発明において、前記保護管は、円筒状に形成され先端開口部に前記熱電対シースの温度感知部が位置するように前記熱電対シースが挿入されることを特徴とする。
請求項4の発明に係わる温度検出計は、請求項1または2の発明において、前記保護管は、内部が空洞で外観が円柱状に形成され先端部の半球形状の内部に前記熱電対シースの温度感知部が位置するように前記熱電対シースが挿入されることを特徴とする
本発明によれば、保護管の内面に熱電対シースの先端部を支持する先端部固定材の軸方向の長さを保護管の内径より大きい長さに形成したので、ガスタービン排ガスの流れによる振動で発生する熱電対シースの軸ぶれを抑制でき、先端部固定材の摩耗率を抑制できる。
保護管の内面に熱電対シースの側面部を支持する固定材は、熱電対シースの固有振動波形の節部分に設けたので、固定材の設置部分での熱電対シースの軸ぶれを抑制でき固定部材の摩耗率を抑制できる。また、固定材及び先端部固定材は保護管の金属より硬度の小さい金属としたので、取り替えが容易な固定材及び先端部固定材の摩耗の方が保護管の摩耗より大きくなる。これにより、メンテナンスも容易となるので補修費が削減でき、温度検出計の信頼性も向上する。
図1は本発明の実施の形態に係わる温度検出計の構成図である。図1(a)に示すように、温度検出計12の熱電対シース13は円柱状(棒状)に形成され、その先端部には温度を感知する温度感知部14を有している。保護管15は、例えば円筒状に形成され、外周面にネジ排ガス煙道11にネジ込み式で設置される。熱電対シース13は、この円筒状の保護管15に挿入され、先端部の温度感知部14が保護管15の先端開口部から煙道11の内部に露出するように配置される。一方、保護管15の先端開口部と反対側は排ガス煙道11の外部に位置し、図示省略のターミナルヘッドが取り付けられる。
熱電対シース13の側面部には複数個の固定材16が間隔を保って設けられている。複数個の固定材16を設ける間隔は、熱電対シース13の固有振動波形の節部分の箇所B1〜B6である。すなわち、排ガスによる振動と熱電対シース13の固有振動による振動の増幅を避けるために、熱電対シース13の固有振動数を測定し、振動波形の節部の位置B1〜B6に固定材16を設置する。これにより、複数個の固定材16は保護管15の内面に当接し、熱電対シース13の側面部を保護管15の内面に支持し、熱電対シース13の保護管15内での振動を抑制するようにしている。
さらに、熱電対シース13の先端部には先端部固定材17が設けられている。図1(b)に示すように、保護管15の軸方向の長さYは保護管15の内径Xより大きい長さに形成されている。これにより、先端部固定材17は保護管15の内面に当接し、熱電対シース13の先端部を保護管15の内面に支持し、熱電対シース13の軸ぶれを抑制する。
熱電対シース13の軸ぶれの抑制のためには、先端部固定材17の軸方向の長さYは大きい方がよいが、先端部固定材17の軸方向の長さYを大きくすると、先端部固定材17と保護管15の内面とが固着し易くなる。先端部固定材17と保護管15とが固着すると、熱電対シース13の取り替えが容易に行えなくなる。そこで、先端部固定材17の軸方向の長さYは先端部固定材17と保護管15とが固着しない程度の大きさを限度とする。先端部固定材17の軸方向の長さYは保護管15の内径Xの2倍以内を限度とするのが好ましい。
ここで、複数個の固定材16及び先端部固定材17は、保護管15の金属より硬度の小さい金属で形成されている。固定材16や先端部固定材17は、保護管15との接触により腐食が発生しないようにするためには、同種同材質のものが望ましいが、本発明の実施の形態では、固定材16や先端部固定材17は、保護管15よりやや硬度の小さいものを選定する。例えば、保護管15がSUS316である場合には、固定材16や先端部固定材17はSUS304などを採用する。これにより、取り替えが容易な固定材16や先端部固定材17の摩耗の方が保護管15の摩耗より大きくなりメンテナンスが容易になる。
表2は、本発明の実施の形態に係わる温度検出計を1年使用した場合の調査結果であり、熱電対シース13の固定材16及び先端部固定材17の摩耗率を示している。表2では、温度検出計12は以下のものである。保護管15の材質はSUS316であり、熱電対シース13の固定材16及び先端部固定材17の材質はSUS316より硬度の小さいSUS304を用い、熱電対シース13の固有振動波形の節部の位置B1〜B6に6個の固定材16を設置し、熱電対シースの先端部の先端部固定材17は、軸方向の長さYが保護管15の内径Xの1.59倍の長さとした。
Figure 0004967751
表2に示すように、熱電対シース13の先端部固定材17の摩耗率(0.029)は熱電対シース13の交換の摩耗率の指標値(0.149)より小さく、最も摩耗率が大きい固定材位置B5の固定材16であっても摩耗率(0.034)であり、熱電対シース13の交換の摩耗率の指標値(0.149)より小さい。従って、本発明の実施の形態に係わる温度検出計においては、熱電対シース13の振動防止用の固定材16や先端部固定材17の摩耗量を抑制できており、温度検出計のメンテナンスの期間を延長できることがわかる。
以上の説明では、保護管15は円筒状に形成され、保護管15の先端開口部に熱電対シース13の温度感知部14が位置するようにしたが、保護管15として、内部が空洞で外観が円柱状に形成し、保護管15の先端部の半球形状の内部に熱電対シース13の温度感知部14が位置するようにしてもよい。保護管15の先端開口部に熱電対シース13の温度感知部14を位置させた場合には、温度検出の感度がよくなるが、温度感知部14の寿命が短くなるので、温度検出の感度を優先する場合に採用する。逆に、保護管15の先端部の半球形状の内部に熱電対シース13の温度感知部14を位置させた場合には、温度感知部14の寿命は長くなるが、温度検出の感度が悪くなるので、温度検知部14の寿命を優先する場合に採用する。
本発明の実施の形態によれば、保護管15の内面に熱電対シース13の先端部を支持する先端部固定材17の軸方向の長さを保護管15の内径より大きい長さに形成したので、熱電対シース13の先端部が保護管15の内面に接触面積が大きくなる。従って、その大きな接触面積でガスタービン排ガスの流れによる振動を抑制するので、熱電対シース13の軸ぶれを抑制でき先端部固定材17の摩耗率を抑制できる。
また、保護管15の内面に熱電対シース13の側面部を支持する固定材16は、熱電対シース13の固有振動波形の節部分に設けているので、固定材16の設置部分での熱電対シース13の軸ぶれを抑制でき、固定部材16の摩耗率を抑制できる。
さらに、固定材16及び先端部固定材17は保護管15の金属より硬度の小さい金属としたので、メンテナンスが容易になる。すなわち、取り替えが容易な固定材16及び先端部固定材17の摩耗の方が保護管15の摩耗より大きいのでメンテナンスが容易になる。これにより、固定材16や先端部固定材17の摩耗量を抑制してメンテナンスも容易となるので補修費が削減でき、温度検出計の信頼性も向上する。
本発明の実施の形態に係わる温度検出計の構成図。 本発明の実施の形態に係わる温度検出計の設置状態の説明図。 従来の温度検出計の構成図。
符号の説明
11…排ガス煙道、12…温度検出計、13…熱電対シース、14…温度感知部、15…保護管、16…固定材、17…先端部固定材

Claims (4)

  1. 円柱状に形成され先端部に温度感知部を有した熱電対シースと、
    先端部に前記熱電対シースの温度感知部が位置するように前記熱電対シースが挿入される保護管と、
    前記保護管の内面に当接し前記熱電対シースの側面部を支持する固定材と、
    前記保護管の内面に当接し前記熱電対シースの先端部を支持するとともに軸方向の長さが前記保護管の内径より大きい長さに形成された先端部固定材とを備え、前記熱電対シースの固有振動波形の節部分に前記固定材を設けたことを特徴とする温度検出計。
  2. 円柱状に形成され先端部に温度感知部を有した熱電対シースと、
    先端部に前記熱電対シースの温度感知部が位置するように前記熱電対シースが挿入される保護管と、
    前記保護管の内面に当接し前記熱電対シースの側面部を支持する固定材と、
    前記保護管の内面に当接し前記熱電対シースの先端部を支持するとともに軸方向の長さが前記保護管の内径より大きい長さに形成された先端部固定材とを備え、前記固定材及び前記先端部固定材は、前記保護管の金属より硬度の小さい金属を用いたことを特徴とする温度検出計。
  3. 前記保護管は、円筒状に形成され先端開口部に前記熱電対シースの温度感知部が位置するように前記熱電対シースが挿入されることを特徴とする請求項1または2記載の温度検出計。
  4. 前記保護管は、内部が空洞で外観が円柱状に形成され先端部の半球形状の内部に前記熱電対シースの温度感知部が位置するように前記熱電対シースが挿入されることを特徴とする請求項1または2記載の温度検出計。
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