従来の技術においては、両制限値の拡大量がバッテリの温度(以下、適宜「バッテリ温度」と略称する)に基づいて設定されている。ところが、バッテリ温度に変化が生じない程度であっても、触媒暖機中等の限られた期間であればモータに十分な電力供給を行い得る程度の充電を行うことは可能である。従って、従来の技術では、モータによって加速性能を担保し得るにもかかわらず、未だ触媒暖機中にある内燃機関をして動力を出力せしめる必要が生じる場合があり、必ずしも加速性能の担保とエミッションの悪化抑制とが両立しない。即ち、従来の技術には、触媒暖機中にエミッション及び燃費の悪化招きかねないという技術的な問題点がある。
本発明は上述した問題点に鑑みてなされたものであり、触媒暖機中において加速性能を担保しつつエミッション及び燃費の悪化を抑制し得るハイブリッド車両の制御装置を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係るハイブリッド車両の制御装置は、触媒装置を備えた内燃機関と、該内燃機関の動力により発電可能であると共に該発電により得られた電力をバッテリに充電可能な発電機と、前記バッテリから放電される放電電力に応じた動力を出力可能な電動機とを備えたハイブリッド車両の制御装置であって、前記触媒装置の暖機期間において前記発電により得られた電力を特定する第1の特定手段と、該特定された電力に基づいて前記放電電力の上限を規定する放電電力制限値を設定する第1の設定手段と、前記放電電力が該設定された放電電力制限値以下となるように前記内燃機関及び前記電動機を制御する第1の制御手段とを具備することを特徴とする。
本発明のハイブリッド車両における「内燃機関」とは、例えば複数の気筒を有し、当該複数の気筒の各々における燃焼室においてガソリン、軽油或いはアルコール等の各種燃料が燃焼した際に発生する爆発力たる動力の少なくとも一部を、例えばピストン及びコネクティングロッド等の機械的な伝達経路を経て、例えばクランク軸等の出力軸を介してハイブリッド車両の車軸に出力可能な機関を包括する概念であり、例えば2サイクル或いは4サイクルレシプロエンジン等を指す。
この内燃機関における、例えばクランクシャフト等の機関出力軸には、例えば直接的に又は間接的に、ジェネレータ或いはモータジェネレータ等の形態を採り得る発電機が接続されており、内燃機関の動力により発電可能に構成される。この発電により得られた電力は、例えば汎用の、或いは例えばハイブリッド車両に専用に設けられた、充電可能なバッテリに充電される。
また、本発明に係るハイブリッド車両には、この内燃機関とは異なる動力源としての、例えば、モータ或いはモータジェネレータ等の形態を採り得る電動機が備わり、例えばインバータや各種のPCU(Power Control Unit)等を介した、電流制御、電圧制御又は電力制御等各種の動力制御により、車軸に対しバッテリからの放電電力に応じた動力を出力可能に構成される。
本発明に係る内燃機関には、例えば、三元触媒、NSR触媒(NOx吸蔵還元触媒)又は酸化触媒の各種形態を採り得る、或いはその設置場所によりS/C(Start Converter)触媒又は床下触媒等の形態を採り得る各種触媒装置が備わる。これら触媒装置は、例えば触媒活性温度未満の低い温度領域では予め期待される浄化作用が得られ難いため、ハイブリッド車両では、例えば冷間始動時等、触媒を暖機せしめる必要があるものとして予め設定されるタイミングにおいて、内燃機関が触媒暖機を主たる目的として稼動するように制御される。従って、好適な一形態として、ハイブリッド車両では、触媒暖機期間において、ドライバがアクセルペダルの操作等を介して要求する駆動力(一義的に要求出力も表し得る)が基本的に電動機の動力によって賄われる。
ここで、本発明に係るハイブリッド車両の制御装置では、電動機及び内燃機関は、例えばECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等の形態を採り得る第1の制御手段によって、バッテリからの放電電力が放電電力制限値以下(放電電力制限値の設定如何により容易に「未満」と置換し得る概念としての「以下」である)となるように制御される。
ここで特に、例えば急発進や急加速等を必要とする場面では、或いはそのような場面でなくても場合によっては、ハイブリッド車両の要求出力が、係る放電電力制限値に対応する電動機の出力(要求出力が電力の次元で規定されるならば、即ち、放電電力制限値と同一の次元で規定され得る)を超えることがある。このような場合、加速性能を担保する必要から、内燃機関はハイブリッド車両に動力を供給すべく、触媒暖機に要する以上の稼働状態を要求され、その時点で触媒暖機が終了していなければ、排気の浄化が不十分となって、エミッションの悪化が避け難い問題となる。また、燃焼性が担保され難い状況で内燃機関から動力を出力させる点に鑑みれば、燃費も同様にして悪化の傾向を採り易い。
一方、放電電力制限値が、例えばバッテリ温度若しくはバッテリのSOC(State Of Charge:充電状態)等に応じた可変値として設定される場合、有限且つハイブリッド車両の動作期間全体と比較すれば相対的に短期間となり易い触媒暖機期間において、これらの値は変化し難いから、放電電力制限値は固定値を採り易い。また、触媒暖機期間において、バッテリ温度やSOCに応じて放電電力制限値を拡大側に変化させた所で、限られた触媒暖機期間におけるバッテリの真の充電状態を明確に規定し得ないこれらの指標値に基づく限り、放電電力制限値をどの程度拡大し得るかについての明確且つ有益な指針は得られ難く、バッテリの過放電を避ける必要に鑑みれば結局、バッテリに蓄積された電力は必ずしも効率的に利用されない。
この場合、本来電動機の動力によって要求出力を賄えるにもかかわらず内燃機関の動力をハイブリッド車両の走行に供するといった事態の発生を招くこととなり、内燃機関から動力を出力すること自体が燃費を悪化させる要因となる。いずれにせよ、何らの対策も講じられない場合、ハイブリッド車両において、触媒暖機期間に加速性能を担保しつつエミッション及び燃費の悪化を抑制することには実践上の困難が伴う。
そこで、本発明に係るハイブリッド車両の制御装置では、以下の如くにして、触媒暖機期間において加速性能を担保しつつ、エミッション及び燃費の悪化を抑制することが可能となっている。即ち、本発明に係るハイブリッド車両の制御装置によれば、その動作時には、例えばECU等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等の形態を採り得る第1の特定手段により、触媒暖機期間において発電機による発電により得られた電力(以下、適宜「発電電力」と称する)が特定される。
尚、本発明における「特定」とは、例えば、特定対象を何らかの検出手段を介して直接的に又は間接的に物理的数値又は物理的数値に対応する電気信号等として検出すること、何らかの検出手段を介して直接的に又は間接的に例えば電気信号等の形で検出された、特定対象と対応関係を有する物理的数値に基づいて予め然るべき記憶手段等に記憶されたマップ等から該当する数値を選択すること、このような物理的数値又は選択された数値等から、予め設定されたアルゴリズムや計算式に従って導出すること、或いはこのように検出、選択又は導出された数値等を、例えば電気信号等の形で単に取得すること等を包括する広い概念である。
一方、本発明に係るハイブリッド車両の制御装置によれば、その動作時には、例えばECU等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等の形態を採り得る第1の設定手段が、この特定された発電電力に基づいて放電電力制限値を設定する。
触媒暖機期間では、内燃機関が比較的低回転領域で動作しているとは言え、発電機に動力を付与可能であることに変わりは無く、発電機を介した発電を積極的に実行するのか、触媒暖機に付随して必然的に発電が生じるのかの別によらず、即ち、発電機に係る発電制御の物理的、機械的又は電気的態様とは無関係に、発電電力が存在する限りにおいて、係る発電電力を、好適にはバッテリへの充電を介して、電動機に対し放電電力の一部として供給することが可能である。また、放電電力制限値が通常どのような態様で設定されるにしろ(即ち全くの固定値であるにしろ、バッテリ温度やSOCに応じた可変値であるにしろ)、触媒暖機期間におけるその実態は、この発電電力に相当する分上昇している。即ち、この特定された発電電力は、放電電力制限値を真に放電可能な電力の上限値とするための明確な且つ有益な指針となる。
従って、この特定された発電電力に基づいて、例えば、予め設定される基本的な放電電力制限値に対し、第1の特定手段により特定された発電電力が直接又はバッテリの充放電効率等を考慮して間接的に上乗せされる等して、或いは、予め実験的に、経験的に、理論的に又はシミュレーション等に基づいて少なくとも実践上の不具合(例えば、過放電に起因する物理的、機械的、電気的又は化学的な不具合、或いは、電動機の動作機会の損失に起因するエミッション及び燃費の悪化等の不具合)を顕在化させない程度の精度を有するものとして定められた、各種アルゴリズムや各種算出式に基づいた論理演算や数値演算の結果等として、放電電力制限値が設定されることにより、触媒暖機期間において、電動機を可及的に効率良く使用することが可能となり、触媒暖機期間における内燃機関の動作機会を著しく減少せしめ、もってエミッション及び燃費の悪化を抑制せしめることが可能となる。即ち、本発明に係るハイブリッド車両の制御装置によれば、触媒暖機期間において、加速性能を担保しつつエミッション及び燃費の悪化を抑制することが可能となるのである。
触媒暖機期間は、ハイブリッド車両の動作期間全体から見れば短期間であり、触媒暖機期間における発電電力は、上述したようにSOCやバッテリ温度等といった、巨視的な指標値に対しては必ずしも影響を与えない。即ち、より具体的に言えば、このような触媒暖機期間においては、発電機により得られた発電電力は、SOCの上昇及びバッテリ温度の上昇に寄与し難い。従って、本発明に係るハイブリッド車両の制御装置は、例えばこれら発電電力に対する感度が総じて低い指標に応じて放電電力制限値が設定される場合等と較べれば顕著に有利に構成される。
本発明に係るハイブリッド車両の制御装置の一の態様では、前記電動機は、前記ハイブリッド車両の制動期間において前記ハイブリッド車両の車軸を介して入力される動力により発電可能であると共に該動力による発電を介して得られた電力を前記バッテリに充電可能に構成されており、前記ハイブリッド車両の制御装置は、前記特定された電力に基づいて前記バッテリに充電される充電電力の上限を規定する充電電力制限値を設定する第2の設定手段と、前記充電電力が前記充電電力制限値を超えないように前記電動機を制御する第2の制御手段とを更に具備する。
この態様によれば、電動機は、例えばモータジェネレータ等の態様を採り、ハイブリッド車両の制動期間において、車軸を介して入力される駆動力により発電を行うことが可能に構成される。ハイブリッド車両において電動機により行われるこの種の発電は、運動エネルギから電気エネルギへのエネルギ変換であり、所謂「回生」と称される態様を採る。この回生に係る回生電力は、バッテリに充電される。
一方、バッテリには、例えば過充電によるバッテリの物理的、機械的、電気的又は化学的な不具合を防止する等の観点から、充電される電力の上限を規定する充電電力制限値が設定される。この充電電力制限値は、放電電力制限値と同様、SOC又はバッテリ温度或いはその両方等の形態を採り得るバッテリの状態に応じて定まり得るが、実際には、放電電力制限値の場合と同様に、触媒暖機期間中の発電電力の影響を受ける。従って、発電電力の影響を考慮することなく決定された充電電力制限値に基づいて回生動作の制御を行うと、場合によってはバッテリの過充電を招きかねない。
この態様によれば、例えばECU等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等の形態を採り得る第2の設定手段により、特定された発電電力に基づいて充電電力制限値が設定され、例えばECU等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等の形態を採り得る第2の制御手段によって、電動機での発電を介した回生電力が係る充電電力制限値を超えないように電動機が制御される。従って、バッテリを例えば物理的に、機械的に、電気的に又は化学的に保護することが可能となり、実践上有益である。
また、触媒暖機期間に電動機による電力回生がなされる場合にも発電電力の影響が考慮されることにより、ハイブリッド車両が、触媒暖機期間において加減速を繰り返すような場合であっても、放電電力制限値を適切な値に維持することが可能となり、触媒暖機期間中において、加速性能を担保しつつエミッション及び燃費の悪化を防止するといった、本発明に係る利益がより効果的に提供される。
本発明に係るハイブリッド車両の制御装置の他の態様では、前記第1の制御手段は、前記暖機期間において前記電動機の動力により前記ハイブリッド車両が走行するように前記電動機を制御すると共に、前記ハイブリッド車両を走行させるのに要する前記放電電力が前記放電電力制限値よりも大きい場合に少なくとも前記内燃機関の動力により前記ハイブリッド車両が走行するように前記内燃機関を制御する。
この態様によれば、第1の制御手段は、触媒暖機期間において基本的に電動機の動力によってハイブリッド車両を走行させる。従って、発電電力に基づいて設定される放電電力制限値の効果が最大限に享受され、エミッション及び燃費の悪化が効率的且つ効果的に防止される。尚、放電電力が放電電力制限値よりも大きい場合における動力の制御態様は、少なくとも内燃機関の動力がハイブリッド車両の走行に供される限りにおいて限定されず、例えば、電動機の動力と内燃機関の動力とが相互に協調的に制御されてもよいし、電動機により賄い得ない分を内燃機関の動力により賄ってもよいし、内燃機関の動力のみによってハイブリッド車両を走行させてもよい。
本発明に係るハイブリッド車両の制御装置の他の態様では、前記第1の設定手段は、前記バッテリの状態に応じて定まる前記放電電力制限値の基準値を前記特定された電力に基づいて増加側に補正することにより前記放電電力制限値を設定する。
この態様によれば、前述したSOC又はバッテリ温度或いはその両方等の各種形態を採り得るバッテリの状態に応じて定まる放電電力制限値の基準値が、発電電力に基づいて増加側に補正されるため、放電電力制限値を簡便に、且つ正確に(即ち、真に放電を許容し得る上限として)設定することが可能となり、実践上有益である。
本発明に係るハイブリッド車両の制御装置の他の態様では、前記第1の特定手段は、前記暖機期間における前記発電機の単位時間当たりの発電量を時間積分することにより前記発電により得られた電力を特定する。
この態様によれば、触媒暖機期間における発電機の単位時間当たりの発電量を時間積分することにより発電電力が特定される。触媒暖機期間では、内燃機関の機関回転速度は一定或いは略一定に保持されることが多く、内燃機関の制御上、触媒暖機期間における機関回転速度が概ね定まり得るならば、発電機の単位時間当たりの発電量は、予め然るべき記憶手段に記憶され得る。また、機関回転速度が略一定に保持されないにしたところで、触媒暖機期間における発電機の単位時間当たりの発電量は、例えばそのような単位時間当たりの発電量を確定すべく予め行われ得る実験や理論演算、或いは経験等により、少なくとも実践上不足の生じない精度で確定し得るし、その都度予め与えられたアルゴリズムや算出式に基づいた論理演算や数値演算の結果として定まり得る。従って、触媒暖機期間中の発電電力は、当該時間積分に基づいて簡便に且つ正確に特定することが可能である。
本発明に係るハイブリッド車両の制御装置の他の態様では、前記バッテリの温度を特定する第2の特定手段を更に具備し、前記第1の設定手段は、該特定された温度に基づいて前記放電電力制限値を設定する。
この態様によれば、例えばECU等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等の形態を採り得る第2の特定手段によってバッテリ温度が特定され、第1の設定手段による放電電力制限値の設定に供される。
発電電力が、一時的であってもバッテリへの充電プロセスを経て放電電力として電動機へ供給される場合、発電電力の一部は、例えば熱損失等により失われる。このような損失(当該損失により一義的に規定され得る効率であってもよい)は、好適な一形態としてバッテリの充放電効率等、各種効率として規定され得るが、係る充放電効率は、バッテリ温度に応じて変化する場合が多い。この態様によれば、第1の設定手段が、バッテリ温度に基づいて放電電力制限値を設定するため、バッテリ温度に応じたバッテリの充放電効率の変化が考慮され、正確な放電電力制限値を設定することが可能となる。従って、電力効率が可及的に最適化され得、実践上有益である。
尚、放電電力制限値と共に充電電力制限値が設定される態様では、同様の趣旨から、第2の設定手段が、この特定されるバッテリ温度に基づいて充電電力制限値を設定してもよい。
本発明に係るハイブリッド車両の制御装置の他の態様では、前記特定された電力に対応する値を記憶する記憶手段を更に具備する。
この態様によれば、例えばRAM(Random Access Memory)やフラッシュメモリ、或いはHDD(Hard Disk Drive)等、好適には書き換え可能な記憶領域を備えた記憶手段が備わり、特定された発電電力に対応する値が記憶される。従って、触媒暖機期間中において、放電電力制限値をリアルタイムに、或いは一定又は不定の更新周期で更新することが簡便にして可能となって、効果的である。
尚、ここで「特定された電力に対応する値」とは、特定された電力の値そのものに限定されない趣旨であり、例えば、上述したバッテリの充放電効率を考慮した、放電電力として供し得る実効的な電力の値であってもよいし、そのような値を含み得る概念として、第1の設定手段による放電電力制限値の設定に供すべき指標値であってもよい。更には、放電電力制限値が、特定される発電電力に基づいて設定されることに鑑みれば、記憶される値は、放電電力制限値そのものであってもよい。
本発明に係るハイブリッド車両の制御装置の他の態様では、前記ハイブリッド車両は、前記内燃機関の動力を、第1軸及び前記ハイブリッド車両の車軸に連結された第2軸に夫々所定の比率で分配する動力分配手段を更に具備し、前記発電機は、前記第1軸を介して入力される動力により発電可能に構成され、前記電動機は、前記第2軸を介して前記車軸に動力を伝達可能に構成され、且つ前記車軸及び前記第2軸を介して入力される動力により発電可能に構成される。
この態様によれば、ハイブリッド車両が、例えばプラネタリギアユニット等として構成される動力分配手段を備え、内燃機関の動力を例えばサンギア軸等の第1軸及びリングギア軸等の第2軸に夫々所定の比率で分配することが可能に構成される。この場合、好適な一形態として、動力分配手段によって所定の比率で分配される内燃機関の動力の一部が第1軸を介して入力された発電機によって適宜発電が行われつつ、係る発電された電力により電動機が駆動される構成を採る。また、好適には、電動機と内燃機関との動力配分が、発電機及び電動機並びに内燃機関を包括するハイブリッドシステム全体における燃料消費率が理論的に、実践的に又は現実的に最小となるように或いは効率が理論的に、実践的に又は現実的に最大となるように相互に協調的に制御される。従って、触媒暖機期間における内燃機関の稼働を可及的に抑制することによる実践上の利益が、より顕著に現れ得る。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施形態から明らかにされる。
<発明の実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の好適な各種実施形態について説明する。
<1:第1実施形態>
<1−1:実施形態の構成>
<1−1−1:ハイブリッド車両の構成>
始めに、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係るハイブリッド車両10の構成について説明する。ここに、図1は、ハイブリッド車両10のブロック図である。
図1において、ハイブリッド車両10は、減速機構11、車軸12及び車輪13、並びにECU100、エンジン200、モータジェネレータMG1(以下、適宜「MG1」と略称する)、モータジェネレータMG2(以下、適宜「MG2」と略称する)、動力分割機構300、インバータ400、バッテリ500、SOCセンサ600、バッテリ温度センサ700及びアクセルポジションセンサ800を備えた、本発明に係る「ハイブリッド車両」の一例である。
減速機構11は、エンジン200及びモータジェネレータMG2から出力された動力に応じて回転可能に構成された、デファレンシャルギア(不図示)等を含んでなるギア機構であり、これら動力源の回転速度を所定の減速比に従って減速可能に構成されている。減速機構11の出力軸は、車軸12に連結されており、これら動力源の動力は、回転速度が減速された状態で車軸12に伝達されるように構成されている。尚、減速機構11の構成は、エンジン200及びモータジェネレータMG2から供給される動力を、その動力に基づいた軸体の回転速度を減速しつつ車軸11に伝達可能である限りにおいて何ら限定されず、単にデファレンシャルギア等を含んでなる構成を有していてもよいし、複数のクラッチ及びブレーキ並びに遊星歯車機構により構成される所謂リダクション機構として複数の変速比を得ることが可能に構成されていてもよい。
車軸12は、減速機構11を介して伝達されるエンジン200及びモータジェネレータMG2から出力された動力を、車輪13に伝達するための駆動軸であり、本発明に係る「車軸」の一例である。
車輪13は、車軸12を介して伝達される動力を路面に伝達する駆動輪である。
ECU100は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM等を備え、ハイブリッド車両10の動作全体を制御することが可能に構成された電子制御ユニットであり、本発明に係る「ハイブリッド車両の制御装置」の一例である。ECU100は、ROMに格納された制御プログラムに従って、後述する充放電処理を実行することが可能に構成されている。
エンジン200は、本発明に係る「内燃機関」の一例たるガソリンエンジンであり、ハイブリッド車両10の主たる動力源として機能する。尚、エンジン200の詳細な構成については後述する。
モータジェネレータMG1は、本発明に係る「発電機」の一例たる電動発電機であり、バッテリ500を充電するための或いはモータジェネレータMG2に電力を供給するための発電機として、更にはエンジン200の駆動力をアシストする電動機として機能するように構成されている。
モータジェネレータMG2は、本発明に係る「電動機」の一例たる電動発電機であり、エンジン200の動力をアシストする電動機として、或いはバッテリ500を充電するための発電機として機能するように構成されている。
尚、これらモータジェネレータMG1及びモータジェネレータMG2は、例えば同期電動発電機として構成され、外周面に複数個の永久磁石を有するロータと、回転磁界を形成する三相コイルが巻回されたステータとを備える。但し、他の形式のモータジェネレータであっても構わない。
動力分割機構300は、エンジン200の出力をMG1及び車軸12へ分配することが可能に構成された遊星歯車機構であり、本発明に係る「動力分配手段」の一例である。
ここで、図2を参照して、動力分割機構300の詳細な構成について説明する。ここに、図2は、動力分割機構300とその周辺部の関係を示す模式図である。尚、同図において、図1と重複する箇所には同一の符合を付してその説明を適宜省略することとする。
図2において、動力分割機構300は、中心部に設けられたサンギア303と、サンギア303の外周に同心円状に設けられたリングギア301と、サンギア303とリングギア301との間に配置されてサンギア303の外周を自転しつつ公転する複数のピニオンギア305と、後述するクランクシャフト205の端部に結合され、各ピニオンギアの回転軸を軸支するプラネタリキャリア306とを備える。
また、サンギア303は、サンギア軸304(即ち、本発明に係る「第1軸」の一例)を介してMG1のロータ(符合は省略)に結合され、リングギア301は、リングギア軸302(即ち、本発明に係る「第2軸」の一例)を介してMG2の不図示のロータに結合されている。リングギア軸302は、車軸12と連結されており、MG2が発する動力は、リングギア軸302を介して車軸12へと伝達され、同様に車軸12を介して伝達される車輪13からの駆動力は、リングギア軸302を介してMG2に入力される。
係る構成の下、動力分割機構300は、エンジン200が発する動力を、プラネタリキャリア306とピニオンギア305とによってサンギア303及びリングギア301に伝達し、エンジン200の動力を2系統に分割することが可能である。
図1に戻り、インバータ400は、バッテリ500から取り出した直流電力を交流電力に変換してモータジェネレータMG1及びモータジェネレータMG2に供給すると共に、モータジェネレータMG1及びモータジェネレータMG2によって発電された交流電力を直流電力に変換してバッテリ500に供給することが可能に構成されている。
バッテリ500は、モータジェネレータMG1及びモータジェネレータMG2を力行するための電力に係る電力供給源として機能することが可能に構成された充電可能な蓄電池である。
SOCセンサ600は、バッテリ500のSOC(以下、適宜「SOC」と略称する)を検出することが可能に構成されたセンサである。SOCセンサ600は、ECU100と電気的に接続されており、SOCセンサ600によって検出されたSOCは、ECU100によって常に、或いは一定又は不定の周期で把握される構成となっている。
バッテリ温度センサ700は、バッテリ700の温度(即ち、バッテリ温度)Tbを検出可能に構成されたセンサである。バッテリ温度センサ700は、ECU100と電気的に接続されており、バッテリ温度センサ700によって検出されたバッテリ温度Tbは、ECU100によって常に、或いは一定又は不定の周期で把握される構成となっている。
アクセルポジションセンサ800は、不図示のアクセルペダルの操作量(以降、適宜「アクセル開度」と称する)を検出することが可能に構成されたセンサである。アクセルポジションセンサ800は、ECU100と電気的に接続されており、検出されたアクセル開度は、ECU100によって常に、或いは一定又は不定の周期で把握される構成となっている。
ここで、図3を参照し、エンジン200の構成について説明する。ここに、図3は、エンジン200の模式図である。
図3において、エンジン200は、気筒201内において燃焼室に点火プラグ(符号省略)の一部が露出してなる点火装置202による点火動作を介して混合気を燃焼せしめると共に、係る燃焼による爆発力に応じて生じるピストン203の往復運動を、コネクティングロッド204を介してクランクシャフト205の回転運動に変換することが可能に構成されている。また、クランクシャフト205近傍には、クランクシャフト205の回転位置(即ち、クランク角)を検出するクランクポジションセンサ206が設置されている。尚、エンジン200は、紙面と垂直な方向に4本の気筒201が直列に配されてなる直列4気筒エンジンであるが、個々の気筒201の構成は相互に等しいため、図2においては一の気筒201についてのみ説明を行うこととする。
エンジン200において、外部から吸入された空気は吸気管207を通過し、吸気ポート210において、インジェクタ212から噴射された燃料と混合されて前述の混合気となる。燃料は、図示せぬ燃料タンクに貯留されており、図示せぬフィードポンプの作用により、図示せぬデリバリパイプを介してインジェクタ212に圧送供給されている。尚、燃料を噴射する噴射手段の形態は、図示するような所謂吸気ポートインジェクタの構成を採らずともよく、例えば、フィードポンプ或いは他の低圧ポンプにより圧送される燃料の圧力を更に高圧ポンプによって昇圧せしめ、高温高圧の気筒201内部へ燃料を直接噴射することが可能に構成された、所謂直噴インジェクタ等の形態を有していてもよい。
気筒201内部と吸気管207とは、吸気バルブ211の開閉によってその連通状態が制御されている。気筒201内部で燃焼した混合気は排気となり吸気バルブ211の開閉に連動して開閉する排気バルブ213の開弁時に排気ポート214を介して排気管215に導かれる。
一方、吸気管207における、吸気ポート210の上流側には、図示せぬクリーナを経て導かれた吸入空気に係る吸入空気量を調節するスロットルバルブ208が配設されている。このスロットルバルブ208は、ECU100と電気的に接続されたスロットルバルブモータ209によってその駆動状態が制御される構成となっている。尚、ECU100は、基本的にはアクセルポジションセンサ800により検出されるアクセル開度に応じたスロットル開度が得られるようにスロットルバルブモータ209を制御するように構成されるが、スロットルバルブモータ209の動作制御を介してドライバの意思を介在させることなくスロットル開度を調整することも可能である。即ち、スロットルバルブ209は、一種の電子制御式スロットルバルブとして構成されている。
排気管215には、三元触媒216が設置されている。三元触媒216は、エンジン200から排出されるCO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)、及びNOx(窒素酸化物)を夫々浄化することが可能な触媒である。この三元触媒216には、三元触媒216の温度たる触媒床温Tcを検出するための触媒床温センサ217が設置されている。触媒床温センサ217は、ECU100と電気的に接続されており、検出された触媒床温Tcは、ECU100によって絶えず、或いは一定又は不定の周期で把握される構成となっている。
また、排気管215には、エンジン200の排気空燃比を検出することが可能に構成された空燃比センサ218が設置されている。また、気筒201を収容するシリンダブロックに設置されたウォータジャケットには、エンジン200を冷却するために循環供給される冷却水(LLC)に係る冷却水温を検出するための水温センサ219が配設されている。尚、前述した触媒床温Tcは、この水温センサ219により検出される冷却水温により代替的に検出されてもよい。この場合、ECU100のROMに、冷却水温と触媒床温Tcとの相関を規定するマップ等が格納されていてもよい。
尚、エンジン200には、三元触媒216の他に、同じく三元触媒としての床下触媒が備わり、所謂S/C触媒としての三元触媒216によって除去しきれない物質の浄化に供される構成となっているが、図示は省略されている。
<1−2−3:ハイブリッド車両10の基本動作>
図1のハイブリッド車両10においては、主として発電機として機能するモータジェネレータMG1、主として電動機として機能するモータジェネレータMG2、及びエンジン200相互間の動力配分が、ECU100及び動力分割機構300により制御され、その走行状態が制御される。以下に、幾つかの状況に応じたハイブリッド車両10の動作について説明する。
<1−2−3−1:始動時>
例えば、ハイブリッド車両10の始動時においては、バッテリ500に蓄積された電力を用いてモータジェネレータMG1が電動機として駆動される。このモータジェネレータMG1の動力によってエンジン200がクランキングされエンジン200が始動する。
<1−2−3−2:発進時>
発進時には、SOCセンサ600の出力信号に基づいたバッテリ500の充電状態に応じて2種類の動作状態が選択的に実現される。例えば、通常の(即ち、SOCが良好な或いは良好とみなし得る)発進時においては、モータジェネレータMG1によってバッテリ500を充電する必要は生じないため、エンジン200は暖機のためだけに始動し、ハイブリッド車両10は、バッテリ500に蓄積された電力を用いたモータジェネレータMG2の動力により(即ち、このMG2からの動力出力に供される電力は、本発明に係る「放電電力」の一例である)発進する。一方、充電状態が良好ではない(即ち、SOCが低下している、或いは低下しているとみなし得る)場合、エンジン200の動力によりモータジェネレータMG1が発電機として機能し、バッテリ500が充電される。
<1−2−3−3:軽負荷走行時>
例えば、低速走行時や緩やかな坂を下っている場合には、比較的エンジン200の効率が悪い為、インジェクタ212を介した燃料の噴射が停止されることにより燃焼を伴うエンジン200の駆動が停止され、ハイブリッド車両10は、モータジェネレータMG2による動力のみで走行する。尚、この際、SOCが低下していれば、エンジン200はモータジェネレータMG1を駆動するために始動し、モータジェネレータMG1によりバッテリ500の充電が行われる。
<1−2−3−4:通常走行時>
エンジン200の燃費或いは燃焼効率が比較的良好な運転領域においては、ハイブリッド車両10は主としてエンジン200の動力によって走行する。この際、エンジン200の動力は、動力分割機構300によって2系統に分割され、一方は、車軸12を介して車輪13に伝達され、他方は、モータジェネレータMG1を駆動して発電に供される。更に、この発電された電力により、モータジェネレータMG2が駆動され、モータジェネレータMG2によりエンジン200の動力がアシストされる。尚、この際、SOCが低下している場合には、エンジン200の出力を上昇させて、モータジェネレータMG1により発電された電力の一部がバッテリ500へ充電される。
<1−2−3−5:制動時>
減速が行われる際には、車輪13から車軸12を介して伝達される動力によってモータジェネレータMG2を回転させ、モータジェネレータMG2を発電機として動作させる。これにより、車輪13の運動エネルギの一部が電気エネルギに変換され、バッテリ500が充電される、所謂「回生」が行われる。
<1−2−4:エンジン200の基本制御>
次に、エンジン200の基本的な制御動作について説明する。ECU100は、エンジン200に要求される出力であるエンジン要求出力Penを、一定の周期で繰り返し演算している。この際、ECU100は、アクセルポジションセンサ800によって検出されるアクセル開度、及び例えば車速センサ等によって検出されるハイブリッド車両10の車速に基づいて、予めROMに格納されたマップから現時点におけるアクセル開度及び車速に対応した出力軸トルク(車軸11に出力されるべきトルク)を算出する。更に、ECU100は、SOCセンサ600の出力信号に基づいて要求発電量を求め、要求発電量と各種の補機類(エアコンやパワーステアリング等)の要求量とを参照して出力軸トルクを補正することによって、エンジン要求出力Penを算出する。
尚、エンジン要求出力Penの演算方法は公知のハイブリッド車両で実行されている通りでよく、その細部は必要に応じて種々変更されてよい。例えば、ECU100は、駆動輪たる車輪13に要求される駆動力たる要求駆動力を、予めROMに格納された駆動力マップから、車速V及びアクセル開度Accに基づいて選択的に取得し、更にこの要求駆動力Ft、車速V及び駆動輪の半径rに基づいて(具体的には、これらの乗算処理等を経て)、要求出力Penの基準値を算出すると共に、この基準値をバッテリ500の要求発電量や各種補器類の要求出力とに基づいて補正することにより要求出力Penを算出してもよい。
<1−2−5:充放電制御処理の詳細>
ハイブリッド車両10において、三元触媒216及び不図示の床下触媒は、触媒活性温度未満の温度領域において、予め設定される浄化作用を発揮しないため、通常(顕著には、ホットスタート等、各触媒の温度が低下しないうちに再始動される場合を除いて)、エンジン200の始動時には触媒暖機が行われる。即ち、触媒床温Tcが所定の閾値以上となるまでは、触媒暖機期間として、エンジン200は触媒暖機のために稼動し(無論、エンジン200そのもの(例えば、シリンダブロック壁体等)の暖機の意味も含む趣旨である)、エンジン200は、車軸12に動力が伝達されないようにその動作状態が制御される。
従って、触媒暖機期間において、ハイブリッド車両10の走行要求が生じた場合、ECU100は、可能な限りモータジェネレータMG2の動力によってハイブリッド車両10を走行させる(即ち、EV走行させる)。
然るに、MG2は、バッテリ500からの放電に係る放電電力の上限値に対応する動力以上の動力を出力し得ないから、触媒暖機期間中に急発進や急加速等、相対的に大きい出力要求が生じると、エンジン200によってその要求出力の一部を賄う必要が生じる。この場合、触媒暖機期間であることに鑑みれば、三元触媒216及び三元触媒216よりも後段にあって温度上昇が三元触媒216よりも遅くなり易い床下触媒における排気の浄化性能は担保され難く、ハイブリッド車両10のエミッションが悪化する。
また、総じて触媒暖機と機関暖機とが同様に進行することに鑑みれば、このような場合にはエンジン200自体の燃焼性能も十分に担保されない。従って、浄化対象となるエミッションの排出量自体も総じて多くなりがちであり、燃費も悪化し易い。本実施形態では、このような触媒暖機期間において、加速性能を担保しつつエミッション及び燃費の悪化を抑制するため、ECU100により充放電制御処理が実行される。
ここで、図4を参照して、充放電制御処理の詳細について説明する。ここに、図4は、充放電制御処理のフローチャートである。
図4において、ECU100は、充放電制御処理に供すべきハイブリッド車両10の各種パラメータを取得する(ステップS101)。このパラメータとしては、車速、アクセル開度、触媒床温Tc、SOC及びバッテリ温度Tbが少なくとも含まれており、ECU100は夫々、車速センサ、アクセルポジションセンサ800、触媒床温センサ217、SOCセンサ600及びバッテリ温度センサ700からの出力信号に基づいて、各パラメータを取得する。
次に、ECU100は、取得した各パラメータに基づいて、触媒暖機条件が満たされるか否かを判別する(ステップS102)。触媒暖機条件は、触媒床温Tcによって規定されており、本実施形態においてECU100は、触媒床温Tcが予め設定された閾値(即ち、好適には触媒活性温度又は触媒活性温度に一定のマージンを付与した温度)未満である場合に、触媒暖機条件が満たされる旨の判別を行う。
触媒暖機条件が満たされない場合(ステップS102:NO)、即ち、三元触媒216が十分に暖機されていると判断される状況では、ECU100は、通常の充放電制御を実行する(ステップS118)。
通常の充放電制御とは、予め設定される放電電力制限値Woutの基準値Wout0及び充電電力制限値Winの基準値Win0各々によって規定される範囲内で夫々放電及び充電が行われるように、エンジン200、モータジェネレータMG1及びモータジェネレータMG2の動作状態が協調制御されることを指す。これら基準値は、予めSOC及びバッテリ温度Tbに対応付けられる形でROMにマップとして格納されており、ECU100は、その時点のSOC及びバッテリ温度Tbに対応する値を当該マップから選択的に取得することによって、これら基準値を設定し、バッテリ500からの放電電力が放電電力制限値の基準値Wout0を超えないように、且つバッテリ500への充電電力が充電電力制限値の基準値Win0を超えないように、モータジェネレータMG2及びエンジン200の動作状態(即ち、ハイブリッド車両10の動力状態)を制御する。
尚、ハイブリッド車両10は、基本的に、エンジン200が最適燃費線(燃費率が最小となる動作点を繋げて得られる動作線)上で動作するように、エンジン200、モータジェネレータMG1及びモータジェネレータMG2が協調的に制御される。触媒暖機条件が満たされない通常の充放電制御は、基本的にこのような最適燃費線上のエンジン動作の下で行われる。
一方、触媒暖機条件が満たされる場合(ステップS102:YES)、ECU100は、触媒暖機制御を実行する(ステップS103)。触媒暖機制御とは、即ち、エンジン200を触媒暖機のために稼動させる制御を指し、通常、このような触媒暖機に供すべきものとして設定される低回転領域にエンジン200の機関回転速度NEを制御することを指す。
触媒暖機制御がなされると、ECU100は、MG1によって発電された電力の積算値であるMG1発電電力積算値Pmg1を演算する(ステップS104)。
ここで、触媒暖機期間においては、動力分割機構300によって、エンジン200の機関回転が主としてMG1を回転させることに費やされ、少なくともエンジン200からハイブリッド車両10への動力供給(走行に供すべき動力の供給)は行われない。即ち、触媒暖機期間においては、少量ながらもMG1は発電を行っている。このような触媒暖機期間における発電によって得られる発電電力は、総体的にみて巨大な電力バッファとして機能するバッテリ500全体のSOCを上昇させ得る程には大きくないため、SOC自体は通常変化しないが、バッテリ500の放電能力、少なくとも相対的に短期間である触媒暖機期間における瞬時的な放電能力としては十分に有効である。
ステップS104に係る処理において、ECU100は、単位時間当たりのMG1の発電量を時間積分することによってMG1発電電力積算値Pmg1を算出する。この単位時間当たりの発電量は、触媒暖機期間におけるエンジン200の機関回転速度NEが予め設定された値に制御されることに鑑みれば、予めそのような単位時間当たりの発電量を推定すべく行われる実験、理論計算又はシミュレーション或いは過去の経験等に基づいて固定値として記憶しておくことが可能である。或いは、触媒暖機期間について機関回転速度NEが変化したとしても、同様に予め機関回転速度NEと当該発電量とを相互に対応付けることが可能であるから、結局然るべき数値演算の結果として取得可能である。
従って、ECU100は、当該発電量を簡便に且つ正確に取得することが可能であり、触媒暖機期間の長さに応じた積分処理によって、MG1発電電力積算値Pmg1を正確に演算することができる。この演算されたMG1発電電力積算値Pmg1の値は、ECU100のRAMに記憶され、ステップS104に係る処理の実行タイミング毎に更新される。即ち、この場合、当該RAMは、本発明に係る「記憶手段」の一例として機能する。尚、本発明に係る記憶手段としては、当該RAMに限定されず、MG1発電電力積算値を少なくともイグニッションのオンオフ期間(ハイブリッド車両10の一の動作期間と略等しい)について不揮発的に、且つ書き換え可能に記憶することが可能である限りにおいて、各種態様を採ることが可能である。
次に、ECU100は、走行要求が存在するか否かを判別する(ステップS105)。尚、本実施形態において、走行要求とは、加速要求、減速要求及びゼロ以外の車速を維持すべき旨の車速維持要求等を指す。言い換えれば、走行要求が生じた場合とは、ハイブリッド車両10が停止状態を維持し得ない状況にあることを指す。走行要求が存在しない場合(ステップS105:NO)、即ち、ハイブリッド車両10が触媒暖機期間において停止状態を維持し得る場合、ECU100は、処理をステップS101に戻し、一連の処理を繰り返し実行する。即ち、充放電制御処理においては、走行要求が発生しない限り、MG1発電電力積算値Pmg1の更新のみが繰り返し実行される。
一方、走行要求が存在する場合(ステップS105:YES)、ECU100は、当該走行要求が減速要求であるか否かを判別する(ステップS106)。尚、減速要求がなされる場合、必然的にハイブリッド車両10は既に走行中である必要があり、充放電制御処理の実行開始後最初に訪れるサイクルにおいて当該判別は「NO」となるが、ここでは、そのような順序は無視して説明を継続することとする。
走行要求が減速要求である場合(ステップS106;YES)、ECU100は、有効充電電力Pmg1effiを取得する(ステップS107)。ここで、有効充電電力Pmg1effiとは、触媒暖機期間中にMG1により発電された電力のうち、バッテリ500に充電された電力を表す指標値である。有効充電電力Pmg1effiは、ステップS104に係る処理において更新されたMG1発電電力積算値Pmg1に、バッテリ500の充電効率ηiを乗じた値として算出される。ここで、充電効率ηiは、バッテリ温度Tbに応じて変化する値であり、ECU100は予めROMにこの充電効率ηiとバッテリ温度Tbとを対応付けてなるマップを保持している。ステップS107に係る処理では、その時点のバッテリ温度Tbに応じた一の充電効率ηiが当該マップから選択的に取得され、当該演算に供される。
有効充電電力Pmg1effiを取得すると、ECU100は、前述した充電電力制限値Winの基準値Win0を取得する(ステップS108)。充電電力制限値の基準値Win0は、バッテリ500が過充電によって物理的、機械的、電気的又は化学的に損傷しないように、或いは過充電によって性能低下や品質劣化が生じないように、予めECU100のROMに、バッテリ温度Tb及びSOCに対応付けられたマップとして格納されており、ECU100は、その時点のSOC及びバッテリ温度Tbに対応する一の値を選択することによって、充電電力制限値の基準値Win0を取得する。
基準値Win0を取得すると、ECU100は、この基準値Win0に対し、先に算出した有効充電電力Pmg1effiを加算することによって、触媒暖機期間における充電電力制限値Winを設定する(ステップS109)。
ここで、既に述べたように、触媒暖機期間におけるMG1の発電によって得られる発電電力は、バッテリ500のSOCを上昇させ得る程度に大きくないため、SOCは変化しないが、バッテリ500には確実にこの有効充電電力Pmg1effiに相当する電力が蓄積されており、充電電力制限値Winは、充電電力制限値Winの基準値Win0よりも小さくなっている。このステップS109に係る処理によって、この有効充電電力Pmg1effiを考慮した真の充電電力制限値Winが設定される。
尚、放電及び充電は、夫々電力の出力及び入力に対応しており、本実施形態では、放電側が正、充電側が負として夫々放電電力制限値Wout及び充電電力制限値Winが設定される。従って、ステップS109に係る処理では、Win0にPmg1effiが加算され、充電電力制限値Winの絶対値を基準値Win0よりも小さくすることによって、充電が相対的に抑制される効果が奏される構成となっている。
このように充電電力制限値Winが設定されると、ECU100は、減速期間に車輪13を介して逆入力される駆動力を利用してMG2により発電を行い、電力を回生する(ステップS110)。この際、有効充電電力Pmg1effiが考慮された充電電力制限値Winが設定されているため、バッテリ500の過充電が確実に防止される。
次に、ECU100は、減速が終了したか否かを判別する(ステップS111)。減速が継続している間は(ステップS111:NO)、ステップS111に係る処理が繰り返し実行され、電力回生が継続されると共に、減速が終了した場合(ステップS111:YES)、ECU100は、処理をステップS101に戻し、一連の処理を繰り返す。
一方、ハイブリッド車両10の走行要求が減速要求でない場合(ステップS106:NO)、ECU100は、有効放電電力Pmg1effoを取得する(ステップS112)。ここで、有効放電電力Pmg1effoとは、触媒暖機期間中にMG1により発電された電力のうち、バッテリ500への充電及びバッテリ500からの放電を介してモータジェネレータMG2の動力に変換し得る電力を表す指標値である。有効放電電力Pmg1effoは、ステップS104に係る処理において更新されたMG1発電電力積算値Pmg1に、バッテリ500の充放電効率ηioを乗じた値として算出される。
ここで、充放電効率ηioは、バッテリ温度Tbに応じて変化する値であり、ECU100は予めROMにこの充放電効率ηioとバッテリ温度Tbとを対応付けてなるマップを保持している。ステップS112に係る処理では、その時点のバッテリ温度Tbに応じた一の充放電効率ηioが当該マップから選択的に取得され、当該演算に供される。
尚、ステップS107に係る処理において充電効率ηiが参照されることに鑑みれば、ECU100は、必ずしもROMに充放電効率ηioを記憶しておらずともよく、例えば、放電効率ηoの値をマップとして記憶していてもよい。この場合、充放電効率ηioは、充電効率ηiと放電効率ηoとの積として算出されてもよい。反対に、充放電効率ηioの値のみがマップとして記憶され、当該充放電効率ηioから充電効率ηiが導かれてもよい。
有効放電電力Pmg1effoを取得すると、ECU100は、前述した放電電力制限値Woutの基準値Wout0を取得する(ステップS113)。放電電力制限値の基準値Wout0は、バッテリ500からの放電が許容される上限であり、過放電によるバッテリ500の物理的、機械的、電気的又は化学的な不具合が、或いは過放電によるハイブリッド車両10の制御上の不具合が顕在化しないよう、予めECU100のROMに、バッテリ温度Tb及びSOCに対応付けられたマップとして格納されており、ECU100は、その時点のSOC及びバッテリ温度Tbに対応する一の値を選択することによって、放電電力制限値の基準値Wout0を取得する。
基準値Wout0を取得すると、ECU100は、この基準値Wout0に対し、先に算出した有効放電電力Pmg1effoを加算することによって、触媒暖機期間における放電電力制限値Woutを設定する(ステップS114)。
ここで、既に述べたように、触媒暖機期間における発電によって得られる発電電力は、バッテリ500のSOCを上昇させ得る程には大きくないため、SOCは変化しないが、バッテリ500からは、確実にこの有効放電電力Pmg1effoに相当する電力を放電することが可能であり、放電電力制限値Woutは、放電電力制限値Woutの基準値Wout0よりも大きくなる。このステップS114に係る処理によって、この放電充電電力Pmg1effoを考慮した真の放電電力制限値Woutが設定される。
放電電力制限値Woutを設定すると、ECU100は、エンジン要求出力Penが閾値Penth以下であるか否かを判別する(ステップS115)。ここで、閾値Penthは、放電電力制限値Woutに対応するMG2の動力(即ち、MG2が出力することを許容される最大の出力)によって賄い得るエンジン要求出力Penの最大値(即ち、補器類に対応する要求出力等を考慮しなければ、理論的には放電電力制限値Woutに一致する)を指す。
エンジン要求出力Penが閾値Penth以下である場合(ステップS115:YES)、ECU100は、ハイブリッド車両10を、モータジェネレータMG2の動力によってEV走行させる(ステップS116)。即ち、この場合、エンジン200は触媒暖機のため低回転領域で動作しているのみであり、その動作状態は変化しない。ステップS116に係る処理が実行されると、処理はステップS101に戻され、一連の処理が繰り返される。
この一連の処理過程における、ステップS104に係る処理においては、MG1による発電電力と、触媒暖機期間にハイブリッド車両10をEV走行させるのに要した電力とを考慮してMG1発電電力積算値Pmg1が更新される。このMG1発電電力積算値Pmg1がゼロとなった状態では、放電電力制限値Woutの増量(拡大)補正分がゼロとなり、放電電力制限値Woutは基準値Wout0に一致して、通常の充放電制御と同等の処理が実行される。
一方、エンジン要求出力Penが閾値Penthよりも大きい場合(ステップS115:NO)、MG2の動力のみではハイブリッド車両10の走行要求を満たし得ないため、ECU100は、エンジン200からの動力によってMG2の動力をアシストする。即ち、この場合、放電電力制限値Woutに相当する放電によるMG2の最大出力(即ち、好適にはWout)をエンジン要求出力Penから減算してなる値が、エンジン出力Peとして設定され、エンジン200の動作制御に供される。ステップS117に係る処理が実行されると、処理はステップS101に戻され、一連の処理が繰り返される。
このように、充放電制御処理では、触媒暖機期間において、充電電力制限値Win及び放電電力制限値Woutが、夫々MG1による発電を介して得られたMG1発電電力積算値Pmg1に基づいて設定され、充電側では過充電が防止される。一方、SOC及びバッテリ温度Tbに応じて設定される放電電力制限値Woutの基準値Woutは、このような触媒暖機期間の発電電力に応じて変化し難いことに起因して固定値を採り易く、その結果、放電側では、このMG1発電電力積算値Pmg1に基づいて設定される放電電力制限値Woutが、基準値Wout0よりも大きくなる。即ち、MG1発電電力積算値Pmg1をMG2の動力に変換し得る電力(即ち、放電電力)として考慮することによって、触媒暖機期間において、ハイブリッド車両10をEV走行させることが可能と判断される動作領域が拡大される。
この際、その拡大量は、MG1によって発電された電力に基づいており、単に放電電力制限値を拡大するのと異なり、バッテリ500の過放電を防止しつつバッテリ500に蓄積された電力を最大限に利用することが可能となる。即ち、本実施形態に係る充放電制御処理によれば、バッテリ500の電力効率が最適化されることによって、MG2によって加速性能を担保しつつ、触媒暖機期間におけるエンジン200からの動力の出力機会を著しく減少させることが可能となる。即ち、触媒暖機期間において加速性能を担保しつつエミッション及び燃費の悪化を抑制することが可能となるのである。
ここで、図5を参照し、このような本実施形態の効果について視覚的に説明する。ここに、図5は、充放電制御処理の実行期間中におけるハイブリッド車両10の各部の動作状態を説明するタイミングチャートである。
図5において、縦軸の系列には、上段から順にバッテリ500のSOC、エンジン出力Pe、触媒床温Tc及びエミッション排出量が表されており、横軸には、共通にエンジンの始動制御が実行されてからの経過時間が表されている。
エンジン出力Peは、エンジン200の始動制御の開始と共に、MG1によるクランキング動作による外力を受け、一時的に負側へ変化する。経過時間T1においてエンジン200が始動すると、経過時間T1から更に極短い時間経過の後にエンジン出力Peは正側に変化する。尚、本実施形態に係る充放電制御処理が実行された場合のエンジン出力Peの特性は、図示PRF_Pe1(実線参照)として示される。
触媒床温Tcは、エンジン200の始動に伴い、エンジン200の排気熱及び冷却水との熱交換により上昇を開始し、経過時間T1以降リニアに増加する。一方、エミッション排出量は、エンジン200が始動した経過時間T1の時点で増加し始め、一定時間の後、触媒床温Tcの上昇と共に減少傾向を示す。尚、本実施形態に係る充放電処理が実行された場合のエミッション排出量は、図示実線として表される。経過時間T1以降、エンジン200は暖機期間となり、エンジン出力Peは、触媒暖機に必要な低出力に維持される。
ここで、触媒床温Tcが触媒活性温度未満の触媒床温Tc2まで上昇した経過時間T3において、エンジン要求出力Penが閾値Penthを超えたとする。即ち、この場合、モータジェネレータMG2は、MG1発電電力積算値Pmg1を考慮した放電電力最大値Woutに応じた最大出力で動力を出力するように制御され、不足する出力がエンジン200から出力される。このため、経過時間T3において、エミッション排出量は一時的に増加する。
ここで特に、本実施形態の効果を明確にするため、比較例としてMG1発電電力積算値Pmg1なる概念が全く適用されない通常の充放電制御のみがなされた場合のエンジン出力Peの特性を、図示PRF_Pecmp(破線参照)として表す。
この比較例では、触媒暖機期間におけるMG1の発電量が放電電力制限値Woutに影響しない(SOCは図示SOC1のまま変化しないため、また不図示のバッテリ温度Tbも必ずしも有意に上昇しないため、放電電力制限値は、SOC1及びバッテリ温度Tbに応じた基準値Wout0に固定される)ことに起因して、経過時間T2(T2<T3)の時点でエンジン200に動力の出力が要求される。また、その要求量も必然的にPRF_Pe1と較べて大きくなる。その結果、触媒床温TcがTc2よりも低いTc1であることも加わって、エミッション排出量は、図示破線として示すように、本実施形態に係るエミッション排出量と較べて顕著に増加する。
即ち、本実施形態に係る充放電制御処理によれば、エンジン出力Peの特性について、PRF_Pe1とPRF_Pecmpとを比較すれば明らかなように、触媒暖機期間におけるMG1の発電電力(図示斜線部分)が、比較例において動力の不足分としてエンジン200に要求される出力(図示網掛け部分)として、MG2における動力の出力に供されるため、エンジン200からの動力の出力機会が低減され、エミッション及び燃費の悪化を抑制することが可能となるのである。
<2:第2実施形態>
触媒暖機期間においてMG1によって得られた発電電力を利用してエンジン200の出力機会を低減させる制御態様は、第1実施形態に限定されない。ここで、図6を参照し、そのような本発明の第2実施形態について説明する。ここに、図6は、本発明の第2実施形態に係る充放電制御処理が実行された場合のハイブリッド車両10の各部の動作状態を説明するタイミングチャートである。尚、同図において、図5と重複する箇所には同一の符号を付してその説明を適宜省略することとする。
第1実施形態において、ECU100は、MG1発電電力積算値Pmg1に基づいて演算される有効放電電力Pmg1effoに応じて放電電力制限値Woutを増加側に拡大補正し、可及的にエンジン200の動力出力を抑制したが、第2実施形態においてECU100は、放電電力制限値Woutの基準値Wout0を超える出力要求に対しては、拡大補正された放電電力制限値Wout以下となる範囲で、有効放電電力Pmg1effoに応じてエンジン出力分を連続的に変化させる。即ち、定性的に言えば、有効放電電力Pmg1effoが大きければエンジン出力割合が小さく、有効放電電力Pmg1effoが小さければエンジン出力割合が大きくなるように、エンジン出力が制御される。
図6において、本実施形態が適用されたエンジン出力Peの特性が、PRF_Pe2(実線参照)として示される。このように本実施形態では、第1実施形態と異なり、経過時間T2の時点からエンジン出力Peは緩やかに上昇し始める。そのため、エミッション排出量は、比較例と同様に経過時間T2の時点から増加し始めるが、エンジン出力割合は、比較例に較べれば小さいため、その増加量は比較例に対し抑制されている。
更に、この場合、エンジン200の過渡応答は第1実施形態と比較して緩やかであるため、エンジン200がエミッションを排出し難くなっている。従って、加速性能を担保しつつエミッション及び燃費の悪化を図るといった本発明に係る効果を、本実施形態においても好適に得ることが可能となる。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うハイブリッド車両の制御装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
10…ハイブリッド車両、100…ECU、200…エンジン、201…気筒、203…ピストン、205…クランクシャフト、300…動力分割機構、301…リングギア、303…サンギア、306…プラネタリキャリア、500…バッテリ、600…SOCセンサ、700…バッテリ温度センサ、800…アクセルポジションセンサ。