JP4970036B2 - 非イオン性界面活性剤含有粒子およびその製造方法 - Google Patents
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Description
ところが、洗剤ビルダーを含有しても、洗浄基剤として多割合の非イオン性界面活性剤を含有する粒子の粒子強度が、多割合のアニオン性界面活性剤を含有する粒子に比べ劣ることがあり、その結果、洗剤粒子壊れに伴う分級、洗浄性低下が問題となっている。
これまでに、粒子強度を向上する方法として、攪拌造粒装置内に平均粒子径50μm以下の微粉を5%以上含む粉体原料を流動化させ発塵ゾーンを形成させ非イオン性界面活性剤のバインダー力を増強する方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
しかし、この方法では、粒子強度を増大せるために非イオン界面活性剤の粒子径を特定する必要があり、微粒化が難しい液体に対しては応用しづらいという問題点がある。
ところが、このような原料・素材を含有する粒子や他の洗剤含有粒子と、非イオン性界面活性剤含有粒子とを混合した場合、何れかの粒子が選択的に溶け残ってしまう現象が見出され単一組成粒子に比べ溶解性が劣ることがわかった。
これまでに、洗剤組成物の溶解性を改善するための手段として、特定の結晶性層状珪酸塩と吸油能が80mL/100g以上の多孔性吸油担体とを特定量併用すること(特許文献2参照)、非イオン性界面活性剤と粘土鉱物とを併用すること(特許文献3参照)、特定量の油ゲル化剤、アルミノ珪酸塩、多孔質酸化物粉体、炭酸ナトリウムと共に非イオン性界面活性とを併用すること(例えば、特許文献4)等が提案されている。
しかしながら、上記の特許文献に記載の非イオン性界面活性剤主体粒子と他の洗剤含有粒子とを後混合すると、非イオン界面活性剤粒子単独の物性とは異なり、特に溶解性の悪化が認められた。
これまでに、このような問題点を解決するため、攪拌造粒装置内壁に洗剤原料混合物の付着層を形成させつつ造粒を行った後、表面改質剤でコーティングを行うことが提案されている(例えば、特許文献5、特許文献6参照)。
しかし、これら方法により繰り返し造粒作業を行うと、装置クリアランスにできる粉体層の構造が密度の高い付着層へと変化し、造粒装置の負荷が大きくなり連続的な生産に支障をきたすという問題点を有することが判った。
本発明の目的はまた、撹拌造粒により非イオン性界面活性剤含有粒子を製造する上で、造粒装置内部における非イオン界面活性剤含有物又は未造粒物の付着を一定に保ち、稼働率の低下を抑制させ、撹拌造粒装置を洗浄する際に短時間で且つ効率良く作業が行える製造方法を提供することにある。
すなわち、本発明は、(A)吸油能が15mL/100g以上であり、かつ80mL/100g未満である水不溶性無機粉体、(B)吸油能が30mL/100g以下である水溶性無機粉体、及び(C)非イオン性界面活性剤を含有してなる非イオン性界面活性剤含有粒子を提供する。
本発明者らはまた、攪拌造粒において、非イオン界面活性剤添加前に特定の水不溶性無機粉体で造粒装置内壁に粉体層を形成させた後、造粒を行うと、上記製造上の目的が達成されることを見出し本発明に至った。
すなわち本発明はまた、非イオン性界面活性剤含有粒子の製造方法であって、
(i)吸油能が15mL/100g以上であり、かつ80mL/100g未満である水不溶性無機粉体を、攪拌機能を備えた造粒装置に投入する工程、
(ii)前記造粒装置を作動させ、前記造粒装置に入っている水不溶性無機粉体を攪拌させることにより、少なくともその一部を該装置の内壁に付着させる工程、
(iii)さらに、吸油能が30mL/100g以下の水溶性無機粉体、及び非イオン性界面活性剤を前記造粒装置に投入する工程、及び
(iv)前記造粒装置を作動させ、前記水不溶性無機粉体、前記水溶性無機粉体及び前記非イオン性界面活性剤を混合することにより、非イオン性界面活性剤含有粒子を造粒する工程、
を含む、前記製造方法を提供する。
本発明において使用できる水不溶性無機粉体とは、吸油能が15mL/100g以上、80mL/100g未満、好ましくは18〜78mL/100g、更に好ましくは、20〜77mL/100gの水不溶性無機粉体をいう。吸油能が15mL/100g以上であると、造粒装置内の付着を抑制できる。また、非イオン性界面活性剤の染み出しも抑制できるので好ましい。吸油能が80mL/100g未満のとき、他の洗剤粒子と併用しても、洗剤組成物の品質が低下することなく、特に、良好な溶解性を発揮できる。なお、本明細書において、吸油能はJIS−K6220に規定される試験方法により測定できる。
本発明において使用できる水不溶性無機粉体は、20℃における水への溶解度が好ましくは0.1g/100g以下、より好ましくは0.05g/100g以下、さらに好ましくは0.01g/100g以下である。水への溶解度がこのような範囲にあると、冷水溶解時のゲル化、イオン性物質の過度の水和を抑制して、溶解性の劣化を抑えるので好ましい。
このような水不溶性無機粉体であれば特に限定されず、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。具体的には、アルミノケイ酸塩、結晶性ケイ酸塩、水難溶性の炭酸塩、硫酸塩、塩化物等が挙げられる。このうち、アルミノケイ酸塩、炭酸塩が好ましく、特に、アルミノケイ酸ナトリウム、アルミノケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウムが好ましい。このような水不溶性無機粉体は商業的に入手することが出来る。例えば、A型ゼオライト(シルトンB,水沢化学(株)製)、P型ゼオライト(クロスフィールド社製)、炭酸カルシウム(白石工業製)などがあげられる。
水不溶性無機粉体は、本発明の非イオン性界面活性剤含有粒子中に、好ましくは20重量%以上、より好ましくは25重量%以上、更に好ましくは30重量%以上、好ましくは80重量%以下、より好ましくは65重量%以下、更に好ましくは60重量%以下配合される。20重量%以上であると、非イオン界面活性剤等の装置内壁への付着が抑制され、造粒物の流動性が低下することが少ないので好ましい。80重量%超過では発塵性が悪化するので好ましくない。
本発明において使用できる水溶性無機粉体とは、吸油能が30mL/100g以下、好ましくは、25mL/100g以下である。吸油能が30mL/100g以下であると、界面活性剤によるものと思われるゲル状物が発生するのを抑制することができ、特に冬場の衣類への洗剤の溶け残りが改善するので好ましい。
本発明において使用できる水溶性無機粉体は、20℃における水への溶解度が好ましくは1g/100g以上、より好ましくは2g/100g以上、さらに好ましくは5g/100g以上である。水への溶解度がこのような範囲にあると、洗濯時に洗剤が溶け、すすぎ時に溶け残りがなくなるので好ましい。
このような水溶性無機粉体であれば特に限定されず、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。具体的には、水溶性の炭酸塩、硫酸塩、塩化物、珪酸塩、リン酸塩等が挙げられる。このような水溶性無機粉体は商業的に入手することが出来る。例えば、炭酸ナトリウム(粒灰、旭硝子(株)製)、硫酸ナトリウム(中性無水茫硝、日本化学工業(株))、亜硫酸ナトリウム(無水亜硫酸曹達、神州化学(株))などがあげられる。
水溶性無機粉体の平均粒子径は、好ましくは150μm以上、450μm未満、より好ましくは200〜430μmである。平均粒子径がこのような範囲にあると、最終的に得られる非イオン性界面活性剤含有粒子の強度が高く、流動性が維持できるため好ましい。
なかでも、吸油能が25mL/100g以下であって、平均粒子径が200μm以上450μm未満、特に、吸油能が25mL/100g以下であって、平均粒子径が230μm以上430μmの水溶性無機粉体が好ましい。吸油能が高く、平均粒子径が小さいと、他の洗剤含有粒子と混合したときの品質、特に、溶解性の劣化に加え、非イオン界面活性剤含有粒子の強度が低下し粉体の流動性・固化性が非イオン界面活性剤の染み出し以外の効果で低下することがある。
水溶性無機粉体は、非イオン性界面活性剤含有粒子中に、好ましくは0.5重量%以上、より好ましくは2重量%以上、さらに好ましくは4重量%以上、好ましくは35重量%以下、より好ましくは30重量%以下、さらに好ましくは25重量%以下配合される。配合量が0.5重量%以上であると粒子強度の高い非イオン性界面活性剤含有粒子が得られるので好ましい。35重量%を越えると製造時に過造粒となり粗大粒子が多量に生成し実生産に支障をきたすので好ましくない。
本発明において、非イオン界面活性剤としては特に制限なく各種の非イオン界面活性剤を使用することができる。好ましい非イオン界面活性剤としては、例えば、以下のものを挙げることができる。
(1)炭素数6〜22、好ましくは8〜18の脂肪族アルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキシドを平均3〜30モル、好ましくは5〜25モル付加したポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)エーテル。この中でも、ポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル(又はアルケニル)エーテルが好適である。
(2)ポリオキシエチルアルキル(又はアルケニル)フェニルエーテル。
(3)長鎖脂肪酸アルキルエステルのエステル結合間にアルキレンオキシドが付加した以下の式(I)で示される脂肪酸アルキルエステルアルコキシレート。
R1CO(OA)n OR2 (I)
(R1COは、炭素数6〜22、好ましくは8〜18の脂肪酸残基を表わす。OAは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド等の炭素数2〜4、好ましくは2〜3のアルキレンオキシドの付加単位を表わす。nは、アルキレンオキシドの平均付加モル数を示し、一般に3〜30、好ましくは5〜25の数である。R2は、炭素数1〜3の置換基を有してもよい低級アルキル基を表す。)
(4)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル。
(5)ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル。
(6)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル。
(7)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油。
(8)グリセリン脂肪酸エステル。
非イオン界面活性剤は、本発明の非イオン性界面活性剤含有粒子中に、好ましくは10重量%以上、更に好ましくは12重量%以上、特に好ましくは15重量%以上、好ましくは60重量%以下、更に好ましくは55重量%以下、特に好ましくは48重量%以下含有される。10重量%以上配合することにより、他の洗剤含有粒子と併用した場合でも、本発明の非イオン性界面活性剤含有粒子の品質、特に溶解性、固化性が良好であるので好ましい。60重量%以下であると、得られる非イオン性界面活性剤含有粒子の溶解性、流動性などが良好であり、また、製造時、造粒装置内壁への造粒物の付着が抑制され、稼働率が低下することないので好ましい。
本発明の非イオン性界面活性剤含有粒子は、上記(A)〜(C)成分の他、任意成分を含有することができる。具体的には、通常洗剤に配合される粘土鉱物や少量成分、例えば蛍光剤、酵素、漂白剤、帯電防止剤、表面改質剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、再汚染防止剤、増量剤、香料、還元剤等を含有することができる。これらの任意成分は、例えば、水溶性無機粉体と共に造粒装置に投入して混合することにより、本発明の非イオン性界面活性剤含有粒子中に配合することが出来る。
このような任意成分としては、具体的には以下のものがあげられる:
(1)粘土鉱物:モンモリロナイト、ノントロナイト、バイデライト、パイロフィライト、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト、タルク等。
(2)蛍光剤:ビス(トリアジニルアミノ)スチルベンジスルホン酸誘導体、ビス(スルホスチリル)ビフェニル塩[チノパールCBS]等。
(3)酵素:リパーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ等。
(4)漂白剤:過炭酸塩、過硼酸塩等。
(5)帯電防止剤:ジアルキル型4級アンモニウム塩などのカチオン界面活性剤等。
(6)表面改質剤:微粉炭酸カルシウム、微粉ゼオライト、ポリエチレングリコール等。
(7)アニオン界面活性剤:α−スルホ脂肪酸メチルエステル塩、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、脂肪酸石鹸等。
(8)カチオン界面活性剤:第3級アミンおよび/または四級アンモニウム化合物
(9)両性界面活性剤:アルキルカルボベタイン、アルキルスルホベタイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン、アルキルアミドヒドロキシスルホベタイン、アルキルアミドアミン型ベタイン、アルキルイミダゾリン型ベタイン等
(10)再汚染防止剤:カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体等。
(11)増量剤:硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、塩酸ナトリウム、尿素等。
(12)香料:
(13)還元剤:亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム等。
(14)繊維表面処理剤:セルロース類等。
本発明の非イオン性界面活性剤含有粒子が、(C)非イオン性界面活性剤に加え、(7)アニオン界面活性剤、(8)カチオン界面活性剤及び(9)両性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤を含有する場合、粒子中の界面活性剤全量に占める(C)非イオン性界面活性剤の量は、好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上である。70重量%以上であると、本発明の非イオン性界面活性剤含有粒子自体の水への溶解性が良好であるので好ましい。
本発明の非イオン性界面活性剤含有粒子はまた、他の洗剤含有粒子と併用して洗剤組成物を製造することができる。他の洗剤含有粒子中に配合できる成分としては、上記(1)〜(14)及び非イオン性界面活性剤を使用することができる。なお、非イオン性界面活性剤を含有する場合、粒子中の界面活性剤全量に占める非イオン性界面活性剤の量は、好ましくは30重量%以下、より好ましくは28重量%以下である。他の洗剤含有粒子は、本発明の非イオン性界面活性剤含有粒子と同様の方法で製造することができる。
工程(i)
本発明において使用できる造粒装置としては、攪拌混合機能と剪断機能とを備えた造粒機を使用するのが好ましい。例えば、内部に撹拌軸を有し、全体混合用の撹拌翼と解砕用の撹拌翼を装着したものがあげられる。撹拌翼と造粒装置内部壁面との間に、1〜30mm、より好ましくは3〜10mmのクリアランスを有する撹拌式造粒装置が好ましい。クリアランスが1mm未満では付着層により混合機が過動力となり易い。30mmを超えると圧密化の効率が低下するため粒度分布がブロードに、また、造粒時間が長くなり生産性が低下する場合がある。この様な構造の装置としては、ハイスピードミキサー[深江工業(株)製]、バーチカルグラニュレーター[(株)パウレック製]等が挙げられ、更に横型の混合槽を有するミキサーで鋤歯若しくは鋸歯状撹拌翼を装着したもの、例えばレーディゲミキサー〔(株)マツボー製〕、プローシェアーミキサー〔大平洋機工(株)製〕等が特に好ましい。
本工程において、水不溶性無機粉体を投入する前に攪拌翼を作動させ、攪拌翼を回転させながら水不溶性無機粉体を投入しても良いし、水不溶性無機粉体を全て投入した後に攪拌し始めても良い。
攪拌は、攪拌軸の回転数を50〜300rpmで行うのが好ましい。また、攪拌翼を周速度(u)1.5〜7.0m/secの範囲で回転させることにより行うのが好ましい。
より好ましくは2.1〜6.2m/sec.、更に好ましくは2.3〜6.0m/sec.である。このような範囲内で攪拌混合を行うことにより、溶解性に優れた非イオン性界面活性剤含有粒子を得ることができる。
本発明において、非イオン性界面活性剤を造粒装置に投入する前に、水不溶性無機粉体の少なくとも一部を造粒装置内壁に付着させる。この結果、造粒装置内壁に造粒物等が付着して、稼働率が低下するのを抑制することが出来る。水不溶性無機粉体を造粒装置内壁に付着させるためには、水不溶性無機粉体そのものが有する付着力と装置内壁との親和力が重要である。例えば、装置内壁の材料がステンレスなどの金属である場合、水不溶性無機粉体を該内壁に付着させるには、水不溶性無機粉体の平均粒子径を10μm以下にし、主軸を回転させることで摩擦を起こさせることにより達成することができる。
攪拌は、工程(i)の回転数、周速度と同じでも異なっていても良い。このような範囲内で攪拌混合を行うことにより、水不溶性無機粉体を造粒装置内壁に付着させることができる。
なお、本工程において水溶性無機粉体を投入することは好ましくない。その理由としては、メカニズムは解明できていないが水溶性無機粉体が、既に装置内壁に付着している造粒物粉体層と水分を介在した複合物を形成し、水不溶性無機粉体の付着層形成を妨げるため、と推定されるが、如何なる理論にも拘束されるものではない。
水溶性無機粉体と非イオン性界面活性剤を造粒装置に添加する工程としては、例えば次の1)〜4)の方法のうちいずれの方法を採用する事ができる。
1) 粉体層を形成させた後、造粒装置に水溶性無機粉体を投入し速やかに非イオン界面活性剤を添加する。
2) 粉体層を形成させた後、造粒装置に水溶性無機粉体と非イオン界面活性剤を同時に添加する。
3) 粉体層を形成させた後、造粒装置に少量の非イオン界面活性剤を添加し、更に残りの非イオン界面活性剤と水溶性無機粉体を添加する。
4) 粉体層を形成させた後、造粒装置に水溶性無機粉体と非イオン界面活性剤の混合物を添加する。
これらの中で、造粒装置に水溶性無機粉体を投入し速やかに非イオン界面活性剤を添加する方法が特に好ましい。また、水不溶性無機粉体の一部を水溶性無機粉体若しくは、非イオン界面活性剤と共に添加することも可能である。その量については、非イオン界面活性剤含有粒子中の粉体層形成時に添加する水不溶性無機粉体量が20重量%を下回らないのが好ましい。
本工程において、水不溶性無機粉体、水溶性無機粉体及び非イオン性界面活性剤、及び必要により任意成分を共に剪断・圧密化することにより造粒する。
任意成分を配合する場合は、水溶性無機粉体と同時に造粒装置に投入するか、又は造粒装置に投入する前に水溶性無機粉体と混合してから該装置に投入することが好ましい。
更に、得られた非イオン性界面活性剤含有粒子に対して、例えば、転動ドラム中でコーティング剤を添加してコーティング処理してもよい。これにより、流動特性を改良することができる。コーティング剤としては、JIS200メッシュふるい通過分が50%以上の無機質粉末が好適であり、素材的には例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム等の炭酸塩や、非晶質シリカ、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム等のケイ酸塩、ゼオライト等のアルミノケイ酸塩等を使用することができる。コーティング剤は、本発明の非イオン性界面活性剤含有粒子中に、一般に0.5〜15重量%、好ましくは1〜10重量%の量で使用できる。
(1)フルード数(Fr)
撹拌造粒法においては、下記式で定義されるフルード数は1〜16であるのが好ましく、2〜9がより好ましい。前記フルード数が1未満であると、流動化が不十分であるため高分子によるコーティングも不十分となる場合がある。一方、16を超えると粒子に対するせん断力が強くなり過ぎコーティング膜に壊れが発生する場合がある。
Fr=V2/(R×g)
V:撹拌羽根の先端の周速(m/s)
R:撹拌羽根の回転半径(m)
g:重力加速度(m/s2)
(2)チョッパー回転数
撹拌造粒法において、使用される撹拌造粒装置には、造粒物の圧密化促進及び粗粉解砕促進の為に高速で回転するチョッパーが装備されている。チョッパーの回転速度としてはコーティング膜の壊れが発生しない程度の回転数が好ましい。チョッパー先端速度(周速)で0〜40m/sが好ましく、5〜30m/sがより好ましい。
撹拌造粒法において、好適な造粒物を得るための回分式の造粒における造粒時間及び連続式の造粒における平均滞留時間は、0.5〜30分が好ましく、3〜20分がより好ましい。造粒時間(平均滞留時間)が0.5分未満であると、時間が短過ぎて好適な平均粒子径及び嵩密度を得るための造粒制御が困難となり、粒度分布がブロードになる場合がある一方、30分を超えると時間が長過ぎて生産性が低下する場合がある。
(4)非イオン界面活性剤含有粒子製造時の充填率
撹拌造粒法において、非イオン性界面活性剤の造粒装置への充填率(仕込み量)としては、混合機の全内容積の70容量%以下が好ましく、15〜55容量%がより好ましい。充填率(仕込み量)が、70容量%を超えると混合機内での混合効率が低下し、好適に造粒を行うことができない場合がある。
(5)造粒温度
撹拌造粒の温度は、一般に20〜60℃、好ましくは30〜50℃、更に好ましくは35〜50℃である。温度が20℃よりも低い場合には、造粒が進みにくく、好ましくない。一方、温度が60℃よりも高くなると、逆に、造粒装置への付着が生じやすくなるので好ましくない。
本発明の非イオン界面活性剤含有粒子の粒子強度は、粒子圧縮試験法により測定することができ、通常、55g以上、好ましくは75g以上である。
嵩密度は、JIS K3362の方法により測定することができ、通常、0.3g/mL以上、好ましくは0.5〜1.3g/mL、より好ましくは0.5〜1.2/mLである。嵩密度が小さ過ぎても大きすぎても他の粒子と混合して使用する際に分級しやすくなる。
平均粒子径は、ロータップ式篩振とう機により測定することができ、好ましくは150〜1500μm、より好ましくは200〜1000μmである。平均粒子径が150μm未満になると、比表面積が大き過ぎ、発塵が多くなる可能性があり、一方、1500μmを超えると被覆粒子そのものの溶解性が劣化する場合がある。
安息角は、JIS K2502の方法により測定することができ、通常、30〜60°、好ましくは30〜50°である。
圧壊値とは、粉体の自重によってその粉体が流動性を維持できるかの指標で、後述する(物性測定)(4)に示す方法により測定することができる。通常、3kg以下、好ましくは2kg以下である。
LAS−H:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(ライオン(株)製、ライポンLH−200)
α−SF−H:α−スルホ脂肪酸アルキルエステル(メチルエステル(パステルM−14、パステルM−16(ライオンオレオケミカル(株)製)を2:8で混合したもの)を特開2001−64248号公報の実施例1で開示されている方法に準拠してスルホン化し、エステル化工程後に抜き出しα−スルホ脂肪酸アルキルエステルとしたもの)
石鹸:ライオン(株)製
ノニオン:ライオン(株)製
ポリアクリル酸Na:アクアリックDL−40(日本触媒(株)製)(純分40%水溶液)
アクリル酸/マレイン酸コポリマー:アクアリックTL−400(日本触媒(株)製) A型ゼオライト:シクロンB(水沢化学(株)製)
炭酸カリウム:炭酸カリウム(粉末)(旭硝子(株)製)
上記原料を用い、実施例1〜6については表1、比較例1〜5については表2に示す比率、添加順序で各種原料をレーデイゲミキサー〔(株)マツボー製M−20型、内容積20L、撹拌翼直径0.3m〕にて非イオン性界面活性剤含有粒子を得た。
具体的には、実施例1においては、A−1及びA−2の水不溶性無機粉体を装置に添加し、主軸200rpm、チョッパー5800rpmの条件でAirを混入させつつ攪拌、粉体層を形成した後に非イオン性界面活性剤C−1と水溶性無機粉体B−2をそれぞれ別の添加口より添加した。
実施例2においては、添加する非イオン性界面活性剤及び水溶性無機粉体の種類を変えたこと以外は実施例1と同様の操作を行った。
実施例3においては、A−1及びA−3の水不溶性無機粉体を装置に添加し、主軸200rpm、チョッパー5800rpmの条件でAirを混入させつつ攪拌、粉体層を形成した後に非イオン性界面活性剤C−3と水溶性無機粉体B−1を予め混合した後に添加した。
実施例4においては、添加する非イオン性界面活性剤及び水溶性無機粉体の種類を変えたこと以外は実施例3と同様の操作を行った。
実施例5及び6は、添加する非イオン性界面活性剤及び水溶性無機粉体の種類を変え、実施例1と同様の操作を行った。
比較例1は、主軸200rpm、チョッパー5800μmの条件で攪拌しているレーデイゲミキサーに非イオン性界面活性剤C−2、水不溶性無機粉体A−1、A−5、水溶性無機粉体B−4を同時に添加した。
比較例2は、主軸200rpm、チョッパー5800μmの条件で攪拌しているレーデイゲミキサーに非イオン性界面活性剤C−1を添加した後、水不溶性無機粉体、水溶性無機粉体を添加した。
比較例3は、非イオン性界面活性剤、水溶性無機粉体を予め混合した後にレーデイゲミキサーに添加し、その後、水不溶性無機粉体を添加した。
ここで、充填率は投入する全ての粉体容積が内容積の50vol%となるようにし、一方、添加する非イオン界面活性剤の供給速度は1L/minで添加した。最後に30秒間混合し、非イオン性界面活性剤含有粒子を得た。
表−3記載の他の洗剤含有粒子の組成のうち、非イオン性界面活性剤、3.0%相当量の粉砕助剤用及び0.5%相当量の表面被覆用のA型ゼオライト、酵素、色素及び香料を除く成分を水に溶解若しくは分散させた水分38%のスラリーを調製した後、向流式噴霧乾燥塔を用いて熱風温度300℃の条件で噴霧乾燥し、水分3%の噴霧乾燥粒子を得た。この乾燥粒子と共に、非イオン性界面活性剤及び水を連続ニーダー((株)栗本鐵工所製、KRC−S4型)に投入し、捏和能力120kg/h、温度60℃の条件で捏和し、不定形固形洗剤を得た。この不定形固形洗剤を穴径10mmのダイスを装備したペレッターダブル(不二パウダル(株)製、EXDFJS−100型)を用いて押し出しつつ、カッターで切断し(カッター周速は5m/s)長さ5〜30mm程度のペレット状固形洗剤を得た。
次いで、得られた固形洗剤に粉砕助剤としての粒子状A型ゼオライト(平均粒子径180μm)を4.2%添加し、冷風(10℃、15m/s)共存下で直列3段に配置したフィッツミル(ホソカワミクロン(株)製、DKA−3)を用いて粉砕した(スクリーン穴径:1段目/2段目/3段目=12mm/6mm/2mm、回転数:全段4700rpm)。最後に水平円筒型転動混合機(円筒直径585mm、円筒長さ490mm、容器131.7Lのドラム内部壁面に内部壁面とのクリアランス20mm、高さ45mmの邪魔板を2枚有するもの)で、充填率30%、回転数22rpm、25℃の条件で0.5%の微粉A型ゼオライト加え、1分間転動し表面改質して、洗剤粒子を得た。
次いで、水平円筒型転動混合機(円筒直径585mm、円筒長さ490mm、容器131.7Lのドラム内部壁面に内部壁面とのクリアランス20mm、高さ45mmの邪魔板を2枚有するもの)で、充填率30%、回転数22rpm、25℃の条件で得られた洗剤粒子を混合しつつ、0.1%相当量の香料を噴霧して洗剤粒子に賦香した。
次いで、得られた洗剤粒子の一部を着色するために、洗剤粒子をベルトコンベアで0.5m/sの速度で移送しつつ(ベルトコンベア上の洗剤粒子層高30mm、層幅300mm)その表面に青色色素溶液を噴霧し、洗剤粒子(平均粒径550μm、嵩密度0.85g/cm3)を得た。
下記方法に基づいて非イオン性界面活性剤含有粒子の平均粒子径、嵩密度、安息角、圧壊値、及び他の洗剤含有粒子と混合したときの非イオン性界面活性剤含有粒子の布付着を評価した。
(1)平均粒子径の測定
目開き1680μm、1410μm、1190μm、1000μm、710μm、500μm、350μm、250μm、149μm、の9段の篩と受け皿を用いて分級操作を行なった。分級操作は、受け皿に目開きの小さな篩から目開きの大きな篩の順に積み重ね、最上部の1680μmの篩の上から100g/回の非イオン性界面活性剤含有粒子を入れ、蓋をしてロータップ型ふるい振盪機((株)飯田製作所製、タッピング:156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、10分間振動させた後、それぞれの篩及び受け皿上に残留したサンプルを篩目ごとに回収する操作を行った。
次に、算出した重量頻度が50%以上となる最初の篩の目開きをaμmとし、またaμmよりも一段大きい篩の目開きをbμmとし、受け皿からaμmの篩までの重量頻度の積算をc%、またaμmの篩上の重量頻度をd%として、次式によって平均粒子径(重量50%)を求めた。
10(50-(c-d/(log b-log a) x log b))/(d/(log b-log a))
嵩密度はJIS K3362に準じて測定した。
(3)安息角
JIS Z2502に準じて測定した。
(4)圧壊値
非イオン性界面活性剤含有粒子を直径5cm、高さ5cmの円筒形の筒に均一になるように入れ、45℃恒温槽中で3Kgの荷重を3分加えて成形した後、得られた成形体をメトラーの上に静置し、3cm/分の条件で荷重を加え、成形体が崩壊するまでにかかった最大荷重(Kg)を測定した。
◎…最大加重が1kgf未満
○…最大加重が1〜3kgf
△…最大加重が3〜5kgf
×…最大加重が5kgf以上
製造上のハンドリング性を考慮すると〇以上の評価が好ましい。
JIS14メッシュ篩を通過し、JIS16メッシュ篩を通過しない非イオン界面活性剤粒子10サンプルを、(株)フロンテックス製圧縮試験機S479−004−#を用いて圧縮速度0.10mm/sの条件で粒子強度を測定した。この値の平均値をとり評価した。
◎…最大強度が75g以上
○…最大強度が55〜75g
△…最大強度が40〜55g
×…最大強度が40g以下
使用上の利便性を考慮すると〇以上の評価が好ましい。
二槽式洗濯機(三菱電機(株)製、CW−C30A1−H)に、5℃の水道水30Lを張り、綿肌シャツ7枚、ポリエステルシャツ2枚、アクリルシャツ2枚で浴比20倍に調整し、それらを折り畳んで水面に浮かべた。その中心に非イオン界面活性剤含有粒子と表3に示す他の洗剤含有粒子とを20/80の比率で混合した粉体30gを溶解性試験用サンプルとし、布ごと2分間浸漬後、弱水流で5分間撹拌した。排水後、布を1分間脱水し、布上と洗濯機中にある溶け残りを拾い出し、目視にて溶け残り量を下記評価基準に基づいて評価した。
◎:溶け残りがほとんどない
○:溶け残りがやや見られるが問題ないレベル
△:溶け残りが目立つ
×:溶け残りが著しく見られる
家庭における使用性を考慮すると、洗剤組成物としては○以上の評価が好ましい。
レーデイゲミキサー〔(株)マツボー製M−20型、内容積20L、撹拌翼直径0.3m〕における造粒時の攪拌翼(主軸)負荷により評価した。
◎…最大負荷が4.3A以内
○…最大負荷が4.4〜4.5A
△…最大負荷が4.6〜5.0A
×…最大負荷が5.0A以上で造粒装置が振動する。
製造上の安定性を考慮すると〇以上の評価が好ましい。
実施例および比較例に示した組成を10Bt繰り返し造粒し、その後の造粒内付着物を50℃温水で洗浄した場合の状況を以下の尺度で評価した。評価にはレーデイゲミキサー〔(株)マツボー製M−20型、内容積20L、撹拌翼直径0.3m〕を用いた。
◎…1〜2回でほぼ付着物が無くなった。
○…1〜2回で付着物が若干残ったが、3〜4回で付着物がほぼ無くなった。
△…3〜4回で付着物が若干残った。
×…3〜4回で付着物が残り、次回の生産時に撹拌翼の負荷が高いままとなり再度
洗浄を要した。
製造上の安定性を考慮すると〇以上の評価が好ましい。
Claims (8)
- 非イオン性界面活性剤含有粒子の製造方法であって、
(i)(A)吸油能が15mL/100g以上であり、かつ80mL/100g未満である水不溶性無機粉体を、攪拌機能と剪断機能とを備えた造粒装置に投入する工程、
(ii)前記造粒装置を作動させ、前記造粒装置に入っている(A)水不溶性無機粉体を攪拌させることにより、少なくともその一部を該装置の内壁に付着させる工程、
(iii)さらに、(B)吸油能が30mL/100g以下の水溶性無機粉体、及び(C)非イオン性界面活性剤を前記造粒装置に投入する工程、及び
(iv)前記造粒装置を作動させ、前記(A)水不溶性無機粉体、前記(B)水溶性無機粉体及び前記(C)非イオン性界面活性剤を混合することにより、非イオン性界面活性剤含有粒子を造粒する工程、
を含み、かつ、前記造粒装置を、下記式により規定されるフルード数(Fr)が1〜16の条件下で撹拌する、前記製造方法。
Fr=V 2 /(R×g)
V:撹拌羽根の先端の周速(m/s)
R:撹拌羽根の回転半径(m)
g:重力加速度(m/s 2 ) - (A)水不溶性無機粉体の平均粒子径が25μm以下であり、
(B)水溶性無機粉体の平均粒子径が150μm以上450μm未満であり、及び
(C)の流動化点が65℃以下である、
請求項1記載の製造方法。 - (A)水不溶性無機粉体が、非イオン性界面活性剤含有粒子中に、20〜80重量%含まれる、請求項1又は2記載の製造方法。
- (B)水溶性無機粉体が、非イオン性界面活性剤含有粒子中に、0.5〜35重量%含まれる、請求項1〜3いずれか1項記載の製造方法。
- (C)非イオン界面活性剤が、非イオン性界面活性剤含有粒子中に、10〜60重量%含まれる、請求項1〜4のいずれか1項記載の製造方法。
- (A)水不溶性無機粉体が、アルミノ珪酸塩及び/または炭酸塩である請求項1〜5のいずれか1項記載の製造方法。
- (B)水溶性無機粉体が、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム及び亜硫酸ナトリウムからなる群から選ばれる1種または2種以上である請求項1〜6のいずれか1項記載の製造方法。
- (A)水不溶性無機粉体が、A型ゼオライト又は炭酸カルシウムである請求項1〜7のいずれか1項記載の製造方法。
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