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JP4970326B2 - 樹脂組成物及びそれを用いた半導体封止材 - Google Patents
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樹脂組成物及びそれを用いた半導体封止材 Download PDF

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Description

本発明は、リードフレーム等の各種部材への耐半田クラック性、密着性、耐湿安定性、連続成形性に優れた樹脂組成物に関するものであり、特に半導体封止材に適した射出成形可能な樹脂組成物に関する。
トランジスター、コンデンサー、ダイオ―ド、IC、LSI等の半導体封止用樹脂組成物(以下、樹脂組成物という)としてはエポキシ樹脂組成物が主として採用され、その中で離型剤成分としては高分子脂肪酸、高分子脂肪酸エステル、その他高分子脂肪酸化合物が成形性、信頼性、量産性等の面から採用されている。
しかし、昨今における電子機器の小型化、軽量化、低価格化の市場動向の中で、樹脂組成物には生産性を向上させるため成形時間の短縮と歩留まり向上が求められている。
成形時間を短縮するためには、一般的に硬化性の向上という手段がとられているが、その結果として増粘速度が大きくなり流動性が低下し、フレームと封止樹脂との濡れ性が低下するために密着性が低下し、結果として耐半田クラック性、耐湿信頼性が低下してしまう。
そこで、この対策として離型剤の添加量を増加してその滑剤効果により流動性を高めるという方法が採られているが、この場合、流動性の向上と共に半導体装置内部の密着性が低下して界面剥離が生じ耐半田クラック性、耐湿信頼性が低下してしまい、すなわち硬化性の向上と離型剤の添加量の増加だけでは未だ十分な性能を発揮できていない。
また離型剤としてステアリン酸やモンタン酸のような長鎖脂肪酸系ワツクス、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムなどの長鎖脂肪酸の金属塩系のワツクス、カルナバワツクスやモンタン酸のエステル化物で代表されるアミンを含有していない従来のエステル系ワツクス、モンタン酸ビスアマイドで代表されるビスアマイド系ワツクス等、あるいは、酸化ポリオレフィンワックス(特許文献1、特許文献2)、あるいは酸化ポリオレフィンワックスのウレタン変性物(特許文献3)等を使用することが知られているが、エポキシ樹脂組成物との相溶性は必ずしも十分ではなく、上記諸性能の発現が十分ではなかった。
特開2003−213080号公報 特開2005−225965号公報 特開2003−268204号公報
各種の半導体装置への流動性、充填性、連続成形性、金型離型性、リードフレームやチップ等の各種部材への耐半田クラック性、密着性、耐湿安定性を向上させることにつき種々の検討を行った結果、離型剤成分として、酸グラフト変性された変性ポリオレフィンワックスを用いることにより、上記特性が大きく向上することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は次の樹脂組成物に関する。
[1] 熱硬化性樹脂(A)、無機質充填材(B)および離型剤(C)を含む樹脂組成物であって、離型剤(C)が酸グラフト変性された変性ポリオレフィンワックスであることを特徴とする樹脂組成物。
[2] 上記変性ポリオレフィンワックスの酸価が1〜100 KOHmg/gであることを特徴とする[1]に記載の樹脂組成物。
[3] 上記変性ポリオレフィンワックスが、メタロセン系触媒により製造されたポリオレフィンワックスを酸グラフト変性することにより得られたものであることを特徴とする[1]に記載の樹脂組成物。
[4] 熱硬化性樹脂(A)と無機質充填材(B)との合計100重量に対して、離型剤(C)を0.03〜1.00重量部含む[1]に記載の樹脂組成物。
[5] [1]〜[4]のいずれかに記載の樹脂組成物を含む半導体封止材。
本発明の樹脂組成物を用いることにより、連続成形性、リードフレーム等の各種部材への耐半田クラック性、密着性、耐湿安定性を有する半導体封止材を得ることができる。
以下に本発明を詳細に説明する。
<熱硬化性樹脂(A)> 本発明に用いられる熱硬化性樹脂(A)は、主剤(a−1)と硬化剤(a−2)と硬化促進剤(a−3)とからなる。
主剤(a−1)
主剤(a−1)はエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ユリア樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられ、本発明は特にこれらに限定されるものではないが、エポキシ樹脂とフェノール樹脂が好ましく用いられる。
又、これらの樹脂は単独で用いられても、混合して用いられても問題ない。
本発明において用いられるエポキシ樹脂は、1分子中にエポキシ基を2個以上有するものであれば特に限定されることなく用いることができ、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂などを挙げる事ができる。
なかでも電子部品の封止用としては、耐熱性、耐湿性の観点から、クレゾールノボラック型およびビフェニル型などのエポキシ当量300以下のエポキシ樹脂が好ましく用いられ、2種以上のエポキシ樹脂を併用する事もできる。
硬化剤(a−2)
硬化剤(a−2)としては、上記主剤(a−1)と硬化反応するものであれば特に制限なく用いることができ、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、イソシアネート樹脂などを用いることができ、特にフェノール樹脂が好ましい。
フェノール樹脂としては例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、アラルキルフェノール樹脂、テルペンフェノール樹脂などが挙げられる。
硬化剤の配合量は必要に応じて使用することができ、主剤(a−1)100重量部に対して通常0〜60、好ましくは20〜60重量部、更に好ましくは40〜55重量部であり、化学当量比で表した場合は、耐湿性および機械的特性の観点からエポキシ樹脂に対する硬化剤の化学当量比が0.5〜1.5、とくに0.7〜1.3の範囲にあるのが好ましい。
硬化促進剤(a−3)
本発明で用いられる硬化促進剤(a−3)としては、エポキシ基とフェノール性水酸基との硬化反応を促進させるものであればよく、一般に封止材料に使用されているものを広く使用することができる。
例えばトリブチルアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のジアザビシクロアルケン及びその誘導体、ベンジルジメチルアミン等のアミン系化合物、テトラフェニルホスホニウム・テトラナフトイックアシッドボレート、トリフェニルホスフィン等の有機リン系化合物、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの硬化促進剤は単独で用いても2種類以上を併用してもよい。
硬化促進剤の配合量は必要に応じて使用することができ、主剤(a−1)と硬化剤(a−2)との合計100重量部に対して通常0〜20、好ましくは0.1〜10重量部、更に好ましくは0.3〜5重量部である。
<無機質充填材(B)>
本発明に用いられる無機質充填材(B)としては、例えばタルク、フェライト、黒鉛、窒化珪素、マイカ、炭酸カルシウム、クレー、アルミナ、アルミナシリカ、破砕状シリカ、球状シリカ、ゼオライト、酸化亜鉛、カーボン、水酸化アルミニウム、アスベスト繊維、ガラス繊維、炭酸繊維、ガラスビーズ、シラスバルーン、シリカバルーンなどの粉末状、繊維状、バルーン状のものが挙げられるが、本発明では好ましくは平均粒径5〜50μm、最大粒径50〜200μmのシリカ粉末、窒化珪素粉末、ゼオライト粉末等が挙げられる。
本発明では特に好ましくはシリカ粉末が用いられ、充填量の多い配合では、球状の溶融シリカを用いるのが一般的である。
これらの無機質充填材は単独であっても、混合して用いられても差し支えない。
本発明において熱硬化性樹脂(A)と無機質充填材(B)との配合比は通常(A)/(B)=50/50〜3/97、好ましくは45/55〜4/96、更に好ましくは40/60〜5/95である。(A)と(B)との比が上記範囲にあると、成形性および密着性に優れ、かつ線膨張係数が小さくなり好ましい。
<離型剤(C)>
本発明の離型剤(C)に用いられる離型剤は、酸グラフト変性された変性ポリオレフィンワックスである。以下、変性ポリオレフィンワックスについて述べる。
酸グラフト変性された変性ポリオレフィンワックスの基礎となるポリオレフィンワックスは、ポリエチレンワックスやポリプロピレンワックスであり、オレフィンを重合して得られるものであってもよく、また高分子量のポリエチレンやポリプロピレンを熱分解して得られるものであってもよいが、特にエチレン単独重合体、またはエチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとの共重合体が望ましい。α−オレフィンは、直鎖状であっても分岐していてもよく、また置換されていても非置換であってもよい。α−オレフィンとしては、好ましくは炭素原子数3〜10のα−オレフィンが、より好ましくは炭素原子数3のプロピレン、炭素原子数4の1−ブテン、炭素原子数5の1−ペンテン、炭素原子数6の1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、炭素原子数8の1−オクテンなどが挙げられ、特に好ましくはプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテンが挙げられる。
上述したエチレン単独重合体、またはエチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとの共重合体の製造方法については特に限定はなく、例えばエチレン、α−オレフィンなどの単量体を、チーグラー/ナッタ触媒、メタロセン系触媒により重合して得られる。これら触媒の中でも、メタロセン系触媒が好ましく、変性ポリオレフィンワックスの基礎となるポリオレフィンがポリエチレンの場合、ポリエチレンの製造には、周期表第4族から選ばれる遷移金属のメタロセン化合物と、有機アルミニウムオキシ化合物および/またはイオン化イオン性化合物とからなる以下のようなメタロセン系触媒を用いて製造される。
<メタロセン化合物> メタロセン系触媒を形成するメタロセン化合物は、周期表第4族から選ばれる遷移金属のメタロセン化合物であり、具体的な例としては下記一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
1Lx …(1) ここで、M1は周期表第4族から選ばれる遷移金属、xは遷移金属M1の原子価、Lは配位子である。
1で示される遷移金属の例としては、ジルコニウム、チタン、ハフニウムなどがある。
Lは遷移金属M1に配位する配位子であって、そのうち少なくとも1個の配位子Lはシクロペンタジエニル骨格を有する配位子であって、このシクロペンタジエニル骨格を有する配位子は置換基を有していてもよい。
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子Lとしては、例えばシクロペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル基、n−またはi−プロピルシクロペンタジエニル基、n−、i−、sec−またはt−ブチルシクロペンタジエニル基、ジメチルシクロペンタジエニル基、メチルプロピルシクロペンタジエニル基、メチルブチルシクロペンタジエニル基、メチルベンジルシクロペンタジエニル基等のアルキルまたはシクロアルキル置換シクロペンタジエニル基;さらにインデニル基、4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、フルオレニル基などが挙げられる。
このシクロペンタジエニル骨格を有する配位子の水素は、ハロゲン原子またはトリアルキルシリル基などで置換されていてもよい。
上記のメタロセン化合物が、配位子Lとしてシクロペンタジエニル骨格を有する配位子を2個以上有する場合には、そのうち2個のシクロペンタジエニル骨格を有する配位子同士が、エチレン、プロピレン等のアルキレン基;イソプロピリデン、ジフェニルメチレン等の置換アルキレン基;シリレン基またはジメチルシリレン基、ジフェニルシリレン基、メチルフェニルシリレン基等の置換シリレン基などを介して結合されていてもよい。
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子以外の配位子(シクロペンタジエニル骨格を有しない配位子)Lとしては、炭素原子数1〜12の炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、スルフォン酸含有基(−SO31)、ハロゲン原子または水素原子(ここで、R1はアルキル基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アリール基、ハロゲン原子で置換されたアリール基またはアルキル基で置換されたアリール基である。
<メタロセン化合物の例−1> 上記一般式(1)で表されるメタロセン化合物が、例えば遷移金属の原子価が4である場合、より具体的には下記一般式(2)で表される。
2 k3 l4 m5 n1 …(2) ここで、M1は周期表第4族から選ばれる遷移金属、R2はシクロペンタジエニル骨格を有する基(配位子)、R3、R4およびR5はそれぞれ独立にシクロペンタジエニル骨格を有するかまたは有しない基(配位子)である。
kは1以上の整数であり、k+l+m+n=4である。
1がジルコニウムであり、かつシクロペンタジエニル骨格を有する配位子を少なくとも2個含むメタロセン化合物の例を次に挙げる。
ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムモノクロリドモノハイドライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(1−メチル−3−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムビス(トリフルオロメタンスルホナト)、ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドなど。
上記の化合物の中で、1,3−位置換シクロペンタジエニル基を1,2−位置換シクロペンタジエニル基に置き換えた化合物も用いることができる。
またメタロセン化合物の別の例としては、上記一般式(2)において、R2、R3、R4およびR5の少なくとも2個、例えばR2およびR3がシクロペンタジエニル骨格を有する基(配位子)であり、この少なくとも2個の基がアルキレン基、置換アルキレン基、シリレン基または置換シリレン基などを介して結合されているブリッジタイプのメタロセン化合物を使用することもできる。このときR4およびR5は、それぞれ独立に、前述したシクロペンタジエニル骨格を有する配位子以外の配位子Lと同様である。
このようなブリッジタイプのメタロセン化合物としては、エチレンビス(インデニル)ジメチルジルコニウム、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリドなどが挙げられる。
変性ポリオレフィンワックスの基礎となるポリオレフィンがポリプロピレンの場合、メタロセン触媒の存在下で得られるプロピレンの単独重合体またはプロピレンとエチレンまたはプロピレン以外の他のα-オレフィンとの共重合体である。
α-オレフィンとしては炭素数4〜10の1−アルケンで具体的には1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン等である。
メタロセン触媒の存在下で得られるプロピレンの単独重合体または共重合体はアイソタクチック構造またはシンジオタクチック構造を有する。
メタロセン触媒の存在下で得られるプロピレンの単独重合体または共重合体アイソタクチック構造の場合、13C-NMRで測定したアイソタクチックペンタッドmmmmが通常90〜99%、好ましくは93〜99%である。
プロピレンとエチレン若しくはプロピレン以外の他のα-オレフィンとの共重合体の場合、共重合体中のエチレンまたはプロピレン以外の他のα-オレフィンの含有量は通常1〜20モル%、好ましくは1〜10モル%である。
アイソタクチック構造のプロピレンの単独重合体、またはプロピレンとエチレン若しくはプロピレン以外の他のα-オレフィンとの共重合体の製造に用いられるメタロセン触媒は、チタン、ジルコニウム、ハフニウム等の周期律表第4〜6族遷移金属と、シクロペンタジエニル基あるいはシクロペンタジエニル誘導体基との錯体を使用した触媒である。
メタロセン触媒において、シクロペンタジエニル誘導体基としては、ペンタメチルシクロペンタジエニル等のアルキル置換体基、あるいは2以上の置換基が結合して飽和もしくは不飽和の環状置換基を構成した基を使用することができ、代表的にはインデニル基、フルオレニル基、アズレニル基、あるいはこれらの部分水素添加物を挙げることができる。
また、複数のシクロペンタジエニル基がアルキレン基、シリレン基、ゲルミレン基等で結合したものも好ましく用いられる。
メタロセン触媒の存在下で得られるプロピレンの単独重合体または共重合体がシンジオタクチック構造の場合、シンジオタクチックペンタッド分率は通常0.6以上である。
シンジオタクチックペンタッド分率が0.6以上の結晶性ポリプロピレンは、135℃の1,2,4−トリクロロベンゼン溶液で測定した13C−NMRスペクトルにおいてテトラメチルシランを基準として約20.3ppmに観測されるピーク強度をプロピレン単位のメチル基に帰属されるピーク強度の総和で除した値であるシンジオタクチックペンタッド分率が0.6以上のポリプロピレンである。
シンジオタクチック構造のポリプロピレンの製造方法としては非対称な配位子を有する遷移金属化合物とアルミノキサンからなる触媒を用いてプロピレンを重合する方法(特開平2−41303号公報やJ.Am.Chem.Soc.,1988,110,6255-6256)が知られている。
本発明で用いる変性ポリオレフィンワックスの酸グラフト変性の方法としては、従来公知の方法で調製することができ、例えば、原料ポリオレフィンワックスと、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体またはスルフォン酸塩とを、有機過酸化物などの重合開始剤の存在下に溶融混練するか、あるいは、原料ポリオレフィンワックスと、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体またはスルフォン酸塩とを、有機溶媒に溶解させ、有機過酸化物などの重合開始剤を添加してグラフト反応させることにより得られる。
酸グラフト変性に用いられる不飽和カルボン酸またはその誘導体としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−sec−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸−2−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸イソヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸−2−クロロフェニル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、アクリル酸−3−メトキシブチル、アクリル酸ジエチレングリコールエトキシレート、アクリル酸−2,2,2−トリフルオロエチルなどのアクリル酸エステル類; メタクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸−sec−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸−2−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸−2−クロロヘキシル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸−2−ヘキシルエチル、メタクリル酸−2,2,2−トリフルオロエチル等のメタクリル酸エステル類; マレイン酸エチル、マレイン酸プロピル、マレイン酸ブチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジプロピル、マレイン酸ジブチル等のマレイン酸エステル類; フマル酸エチル、フマル酸ブチル、フマル酸ジブチル等のフマル酸エステル類; マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、クロトン酸、ナジック酸、メチルヘキサヒドロフタル酸等のジカルボン酸類; 無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水アリルコハク酸、無水グルタコン酸、無水ナジック酸等の無水物などが挙げられる。
酸グラフト変性された変性ポリオレフィンワックスは、不飽和カルボン酸またはその誘導体による変性の場合には、その変性量が、KOH滴定換算した酸価で1〜100mgKOH/g、好ましくは3〜60mgKOH/g、より好ましくは5〜50mgKOH/gであることが望ましい。
変性量が上記範囲内にあると、変性ポリオレフィンワックスとエポキシとの相溶性が良好となるため、トランスファー成形機や射出成形機シリンダー内における樹脂組成物の付着が少なく安定して成形が行え、またリードフレーム等の各種部材へのブリードが少なく、密着性、耐半田クラック性、耐湿信頼性、連続成形性に優れる。
本発明で用いる変性ポリオレフィンワックスのゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した数平均分子量(Mn)は400〜5,000、好ましくは5,00〜4,000、より好ましくは7,00〜4,000の範囲にある。数平均分子量(Mn)が上記範囲にあると、変性ポリオレフィンワックスとエポキシとの相溶性が良好となるため、リードフレーム等の各種部材へのブリードが少なく、密着性、耐半田クラック性、耐湿信頼性、連続成形性に優れる。
前記変性ポリオレフィンワックスのゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は1.5〜4.5、好ましくは1.6〜4.0、より好ましくは1. 7〜3.5の範囲にある。Mw/Mnが上記範囲にあると、成形時の流動性とリードフレーム等の各種部材へのブリードが少なく、密着性、耐半田クラック性、耐湿信頼性、連続成形性に優れる。
なお、重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリエチレン換算の値であり、GPCによる測定は、温度:140℃、溶媒:オルトジクロロベンゼンの条件下で行われる。
前記変性ポリオレフィンワックスの135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]は0.04〜0.47dl・g-1、好ましくは0.03〜0.47dl・g-1、より好ましくは0.04〜0.30dl・g-1、さらにより好ましくは0.05〜0.18dl・g-1の範囲にあることが望ましい。極限粘度[η]が上記範囲にあると、変性ポリオレフィンワックスとエポキシとの相溶性が良好となるため、リードフレーム等の各種部材へのブリードが少なく、密着性、耐半田クラック性、耐湿信頼性、連続成形性に優れる。
前記変性ポリオレフィンワックスの示差走査熱量計(DSC)で測定した融点は65〜130℃、好ましくは70〜120℃、より好ましくは80〜110℃の範囲にある。融点が上記範囲にあると、成形時の流動性とリードフレーム等の各種部材へのブリードが少なく、密着性、耐半田クラック性、耐湿信頼性、連続成形性に優れる。
前記変性ポリオレフィンワックスの密度勾配管法で測定した密度は850〜980kg/m3、好ましくは870〜970kg/m3、より好ましくは900〜940kg/m3の範囲にある。密度が上記範囲にあると、変性ポリオレフィンワックスとエポキシとの相溶性が良好となるため、リードフレーム等の各種部材へのブリードが少なく、密着性、耐半田クラック性、耐湿信頼性、連続成形性に優れる。
前記変性ポリオレフィンワックスの針入度は30dmm以下、好ましくは25dmm以下、より好ましくは20dmm以下、さらにより好ましくは15dmm以下であることが望ましい。針入度が上記範囲にあると、ポリオレフィンワックスの結晶性が高い傾向にあり、耐半田クラック性に優れる。
針入度はJIS K2207に準拠して測定することができる。
これらの変性ポリオレフィンワックスは、単独であっても複数種の変性ポリオレフィンワックスの混合であっても、他の通常離型剤として用いられるワックス類と混合して用いても差し支えない。
離型剤の配合量は、熱硬化性樹脂(A)と無機質充填材(B)との合計100重量に対して、離型剤(C)を0.03〜1.00重量部、好ましくは0.05〜0.8重量部であり、更に好ましくは0.2〜0.7重量部である。
離型剤の配合量が前記範囲内にあると、トランスファー成形機や射出成形機シリンダー内における樹脂組成物の流動性が適度となるため安定して成形が行え、またリードフレーム等の各種部材へのブリードが少なく、密着性、耐半田クラック性、耐湿信頼性、連続成形性に優れる。
又、本発明に用いられる変性ポリオレフィンワックスが変性ポリエチレンワックスの場合、成形材料化する時、材料が十分に分散されるため混練り性がよく、また成形時においてフレームに対する密着性、耐湿信頼性が優れた性能を発揮する。
それ故成形時においては滑剤効果が発揮され流動性、充填性、離型性、フレームに対する密着性、耐湿信頼性が向上する。
また本発明の樹脂組成物は、上記以外にも必要に応じて、シランカップリング剤、難燃剤、着色剤、低応力化剤等を配合しても差し支えない。
これらの全材料を、加熱ニーダーや熱ロールにより加熱混練し、続いて冷却、粉砕することで目的とする樹脂組成物が得られ、半導体封止材として使用することができる。
以下、本発明の優れた効果を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下の実施例においてワックス(離型剤)の物性は次のようにして測定した。
<酸価>
JIS K5902に従って測定した。
<数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)>
数平均分子量(Mn)および重量平均分子量(Mw)は、GPC測定から求めたものである。測定は以下の条件で行った。また、数平均分子量(Mn)および重量平均分子量(Mw)は、市販の単分散標準ポリスチレンを用いて検量線を作成し下記の換算法に基づいて分子量を求めた。
装置 : ゲル浸透クロマトグラフAlliance GPC2000型(Waters社製)
溶剤 : o−ジクロロベンゼン
カラム: TSKgelカラム(東ソー社製)×4
流速 : 1.0 ml/分
試料 : 0.15mg/mL o−ジクロロベンゼン溶液
温度 : 140℃
分子量換算 : PE換算/汎用較正法
なお、汎用較正の計算には、以下に示すMark−Houwink粘度式の係数を用いた。
ポリスチレン(PS)の係数 : KPS=1.38×10-4, aPS=0.70
ポリエチレン(PE)の係数 : KPE=5.06×10-4, aPE=0.70
<極限粘度[η]>
ASTM D1601に従って測定した。
<融点>
示差走査型熱量計(DSC)〔DSC−20(セイコー電子工業社製)〕を用いて測定した。まず測定試料を、一旦200℃まで昇温して、5分間保持した後、直ちに室温まで冷却した。この試料約10mgを−20℃から200℃の温度範囲で、昇温速度10℃/分の条件でDSC測定した。測定結果から得られたカーブの吸熱ピークの値を融点とした。
<密度>
JIS K7112の密度勾配法に従って測定した。
<針入度>
JIS K2207に従って測定した。
[合成例1] (ポリオレフィンワックス(1)の合成) メタロセン触媒を用いて、次のようにしてエチレン・プロピレン共重合体(ポリオレフィンワックス(1))を合成した。
十分に窒素置換した内容積2リットルのステンレス製オートクレーブにヘキサン 940mlおよびプロピレン 60mlを装入し、水素を0.27MPa(ゲージ圧)となるまで導入した。
次いで系内の温度を150℃に昇温した後、トリイソブチルアルミニウム 0.3ミリモル、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート 0.004ミリモル、(t-ブチルアミド)ジメチル(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)シランチタンジクロライド(シグマアルドリッチ社製)0.02ミリモルをエチレンで圧入することにより重合を開始した。
その後、エチレンのみを連続的に供給することにより全圧を2.9MPa(ゲージ圧)に保ち、150℃で20分間重合を行った。
少量のエタノールを系内に添加することにより重合を停止した後、未反応のエチレンおよびプロピレンをパージした。更に得られたポリマー溶液を、100℃減圧下で一晩乾燥し、表1に示す物性を有するポリオレフィンワックス(1)を得た。
[変性例1] 200gのポリオレフィンワックス(1)をトルエン1000ml中に入れ、160℃で耐圧オートクレーブ中で完全に溶解後、70℃の無水マレイン酸3.5gおよび常温のジターシャリーブチルパーオキサイド(日本油脂社製、パーブチルD)6.0gを、同時にそれぞれ1.5時間かけて供給し、1時間熟成後、真空度を1mmHgとして溶剤を除去し、表1に示す物性を有する変性ポリオレフィンワックス(1)を得た。
[合成例2](ポリオレフィンワックス(2)の合成) メタロセン触媒を用いて、次のようにしてエチレン・ブテン共重合体(ポリオレフィンワックス(2))を合成した。合成例1の合成において、ヘキサンを935ml、プロピレンの代わりに1−ブテンを65ml装入し、水素を0、15MPa(ゲージ圧)とした以外は合成例1と同様に合成を行い、ポリオレフィンワックス(2)を得た。
[変性例2] 200gの30200Bをトルエン1000ml中に入れ、160℃で耐圧オートクレーブ中で完全に溶解後、70℃の無水マレイン酸7.0gおよび常温のジターシャリーブチルパーオキサイド(日本油脂社製、パーブチルD)12.0gを、同時にそれぞれ1.5時間かけて供給し、1時間熟成後、真空度を1mmHgとして溶剤を除去し、表1に示す物性を有する変性ポリオレフィンワックス(2)を得た。
[合成例3] (ポリオレフィンワックス(3)の合成) メタロセン触媒を用いて、次のようにしてエチレン・プロピレン共重合体(ポリオレフィンワックス(3))を合成した。
合成例1の合成において、ヘキサンを960ml、プロピレンを40ml装入し、水素を0.08MPa(ゲージ圧)とした以外は合成例1と同様に合成を行い、ポリオレフィンワックス(3)を得た。
[変性例3] 2Lのオートクレーブ(温度計、圧力計、撹拌機、ガス導入管、ガス排気管を備える)で酸化反応を実施した。
500gのポリエチレンワックス(2)を溶融させ、内温が165℃に達した後、撹拌機を300min-1に設定し、1.2L/minで空気を溶融物中に導入した、このとき内圧は0.69MPaを示した。
空気を導入しながら、反応温度を165℃、撹拌速度を300min-1、圧力を0.69MPaに維持し、6時間後に反応を終了し、表1に示す物性を有する変性ポリオレフィンワックス(3)を得た。
[合成例4] (ポリオレフィンワックス(4)の合成) メタロセン触媒を用いて、次のようにしてエチレン・プロピレン共重合体(ポリオレフィンワックス(4))を合成した。
合成例1の合成において、ヘキサンを968mlおよびプロピレンを32ml装入し、水素を0.08MPa(ゲージ圧)とした以外は合成例1と同様に合成を行い、ポリオレフィンワックス(4)を得た。
[変性例4] ポリオレフィンワックス(3)に代えてポリオレフィンワックス(4)を使用したこと以外は変性例3と同様にして酸化反応を実施し、表1に示す物性を有する変性ポリオレフィンワックス(4)を得た。
[1105A] チーグラー触媒で製造され、無水マレイン酸グラフト変性された、表1に示す物性を有する変性ポリオレフィンワックス(三井化学製、1105A)。
[2203A] チーグラー触媒で製造され、無水マレイン酸グラフト変性された、表1に示す物性を有する変性ポリオレフィンワックス(三井化学製、2203A)。
[実施例1]
表2の実施例1に示す重量割合で、全原料をヘンシェルミキサーにより混合した後、温度90℃でニーダ―、ロール等で加熱混練し、更に冷却後粉砕して、封止材料とした。
この材料を用いて、スパイラルフロー、ゲル化時間、耐半田クラック性、連続成形性、密着性、耐湿安定性について評価を行った。以下、それぞれの評価方法を示す。
<スパイラルフロー>
内部がスパイラル状になった金型を用い、トランスファー成形にて金型温度150℃、実効圧力70kgf/cm2にて成形し、約180秒間硬化した時の金型内で流動した長さを測定した。
<ゲル化時間>
180℃の熱板上に樹脂を2g乗せ、スパチュラを用いて約25mm角の大きさに広げて熱板に擦りつけた後、樹脂が硬化して熱板より剥がれる時間を測定した。
<耐半田クラック性>
60pQFPパッケージ(パッケージサイズ12×18mm、厚み1.5mm、チップサイズ8×8mm、ゲートサイズ0.3×0.3mm)の射出成形品を、30℃、相対湿度60%の雰囲気中で192時間吸湿後、IRリフロー(220℃)での耐半田クラック性試験を行った。全サンプル数に対する、クラックが生じたサンプル数を計測した。
<連続成形性>
連続して60pQFPパッケージ(同上)の射出成形を10時間以上行えるかどうかで判断し、10時間以上行える場合を○、10時間以上行えない場合を×で示した。
<密着性>
60pQFPパッケージ(同上)を成形後、121℃、100%RHの環境下で48時間放置した後に超音波探傷機でパッケージを観察して、内部剥離が生じたパッケージ数の全パッケージ数に対する割合。
<耐湿安定性>
60pQFPパッケージ(同上)を成形後、85℃、85%RHの環境下で24時間放置し、その後260℃の半田槽に10秒間浸漬した。
次にこのパッケ―ジに125℃、2.3気圧のPCT処理を行い、不良率が50%となる迄の処理時間で表現した。
なお、60pQFPパッケージ成形は全て射出成形で行い、金型温度180℃、注入時間10秒、硬化時間60秒にて実施した。後硬化は180℃で3時間実施した。
上記の評価方法で評価した結果を表3に示す。
[実施例2]
表2の実施例2に示すワックスの種類と配合量とした以外は、実施例1と同様に行った。
結果を表3に示す。
[実施例3]
表2の実施例3に示すワックスの種類と配合量とした以外は、実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
[実施例4]
表2の実施例4に示すワックスの種類と配合量とした以外は、実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
[実施例5]
表2の実施例5に示すワックスの種類と配合量とした以外は、実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
[実施例6]
表2の実施例6に示すワックスの種類と配合量とした以外は、実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
[実施例8]
表2の実施例7に示すワックスの種類と配合量とした以外は、実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
[実施例8]
表2の実施例8に示すワックスの種類と配合量とした以外は、実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
[比較例1]
表2の比較例1に示すワックスの種類と配合量とした以外は、実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
[比較例2]
表2の比較例2に示すワックスの種類と配合量とした以外は、実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
[比較例3]
表2の比較例3に示すワックスの種類と配合量とした以外は、実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
本発明の樹脂組成物を用いることにより、連続成形性、優れたリードフレーム等の各種部材への耐半田クラック性、密着性、耐湿安定性を有するので半導体封止材として有用である。

Claims (5)

  1. 熱硬化性樹脂(A)、無機質充填材(B)および離型剤(C)を含む樹脂組成物であって、離型剤(C)が示差走査熱量計(DSC)で測定した融点が65〜130℃の範囲にあり、かつ酸グラフト変性された変性ポリオレフィンワックスであることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 変性ポリオレフィンワックスの酸価が1〜100 KOHmg/gであることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 変性ポリオレフィンワックスが、メタロセン系触媒により製造されたポリオレフィンワックスを酸グラフト変性することにより得られたものであることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
  4. 熱硬化性樹脂(A)と無機質充填材(B)との合計100重量に対して、離型剤(C)を0.03〜1.00重量部含む請求項1に記載の樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物を含む半導体封止材。
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