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JP4973121B2 - 断熱容器 - Google Patents
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JP4973121B2 - 断熱容器 - Google Patents

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本発明は容器本体の胴部の外周面が被覆部材にて覆われた断熱容器に関する。
熱湯等の高温液体の注入に適した断熱容器として、容器本体の胴部が覆われるようにその外周面に筒状の外筒が被せられたものが広く知られている(特許文献1)。また、波状に湾曲するコルゲート紙の一方の面に平面状のライナー紙を貼り付けたいわゆる片段ボールを容器本体の胴部の外周面に貼り付けて胴部を覆うようにした断熱容器も知られている(特許文献2)。
実開平4−45212号公報 実開平4−45215号公報
これらの文献に記載された従来の断熱容器は、断熱性を確保するために胴部の外周面を覆う被覆部材が単一の部材で構成されている。そのため、例えば断熱容器の上側の断熱性を下側よりも高めたい、あるいはその反対に下側の断熱性を上側の断熱性よりも高めたいなどの要求があった場合には、被覆部材の全体を断熱性に優れた部材に変更して対応することが必要である。つまり、従来の断熱容器は被覆部材が単一であるので被覆部材の断熱性等の性状を断熱容器の使用形態に応じて被覆部材の上側の部分と下側の部分とで相違させることができない。
そこで、本発明は、断熱容器の形態に応じて被覆部材の上側の部分と下側の部分とでそれらの性状を相違させることができる断熱容器を提供することを目的とする。
以下、本発明の断熱容器について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明の断熱容器は、胴部を有する容器本体を備え、前記容器本体の前記胴部の外周面が被覆部材にて覆われた断熱容器において、前記被覆部材として、上下二つに分離された上側被覆部材と下側被覆部材とが設けられ、前記上側被覆部材の断熱性と前記下側被覆部材との断熱性とが互いに相違し、前記上側被覆部材と前記下側被覆部材との境界が前記胴部の上端から前記胴部の1/5〜1/2の範囲内に位置するように、前記上側被覆部材及び前記下側被覆部材のそれぞれの上下方向の寸法が設定され、前記上側被覆部材はその断熱性が前記下側被覆部材の断熱性よりも高くなるように構成され、前記下側被覆部材の上端及び下端のそれぞれには、内向きのカール部が設けられていることにより、上述した課題を解決する。
この断熱容器によれば、被覆部材として設けられた上側被覆部材と下側被覆部材とが分離しているので、上側被覆部材の性状と下側被覆部材の性状とを容易に相違させることができる
熱容器の使用形態として、熱湯等の高温液体が容器本体に注入され、その高温液体が注入された断熱容器を使用者が素手で持つような形態が想定される場合には、高温液体の適量位置の設定位置に応じて上側被覆部材の断熱性と下側被覆部材との断熱性とを互いに相違させてもよい。上側被覆部材と下側被覆部材との境界が胴部の上端から胴部の1/5〜1/2の範囲内に位置するように上側被覆部材及び下側被覆部材のそれぞれの上下方向の寸法が設定され、かつ注入される高温液体の適量位置が容器本体の上部に偏って設定される場合には、上側被覆部材はその断熱性が下側被覆部材の断熱性よりも高くなるように構成されているとよい
これらの態様によれば、使用者が素手で持つ部分の断熱性が相対的に高くなるので、使用者が断熱容器を持つ際に感じる熱さを低減することができる。このように、断熱性が優れた部材を効果的な場所に配置できるので、断熱性に優れた単一の部材で被覆部材を構成する場合よりも、その部材の使用量を削減できる。しかも、上側部材の下方は胴部がむき出しにならずに下側部材にて覆われるので必要最小限の断熱性は確保される。つまり使用材料に無駄のない断熱容器を提供することができる。
上側被覆部材又は下側被覆部材に適用される断熱性に優れた部材は適宜に選択できる。例えば、断熱性に優れた部材として、凹凸が付与されたエンボス紙、波状に湾曲するコルゲート紙、コルゲート紙の一方の面に平面状のライナー紙を貼り付けた片段ボール紙、発泡材料が表面に設けられた発泡加工紙等を採用できる。上側被覆部材又は下側被覆部材のいずれか一方をこのような部材で構成した場合、いずれか他方については通常の紙を使用すれば足りる。
本発明の断熱容器は、胴部を有する容器本体を備え、前記容器本体の前記胴部の外周面が被覆部材にて覆われた断熱容器において、前記被覆部材として、上下二つに分離された上側被覆部材と下側被覆部材とが設けられ、前記上側被覆部材の電磁波の透過率と前記下側被覆部材の電磁波の透過率とが互いに相違し、前記下側被覆部材の上端及び下端のそれぞれには、内向きのカール部が設けられていることにより、上述した課題を解決する。例えば断熱容器が電子レンジ等の電磁調理器具で加熱される所定の内容物を収容するために使用される形態が想定される場合、上側被覆部材の電磁波の透過率と下側被覆部材の電磁波の透過率とを互いに相違させることができる。内容物によっては加熱が必要な部分のみを加熱し、そうで無い部分の加熱を制限することが要請されることもある。上側被覆部材又は下側被覆部材のいずれか一方の電磁波の透過率を低くするためには、アルミニウム箔等の遮蔽部材を上側被覆部材又は下側被覆部材のいずれか一方に設けることによって実現することができる。
以上説明したように、本発明の断熱容器によれば、被覆部材として設けられた上側被覆部材と下側被覆部材とが分離しているので、上側被覆部材の性状と下側被覆部材の性状とを断熱容器の使用形態に応じて相違させることができる。
図1は本発明に係る断熱容器としての紙カップを示し、図2は図1のII−II線に沿った部分断面を示している。紙カップ1はその使用形態として熱湯等の高温の液体が適量注入され、かつ適量位置まで液体が注入された紙カップ1を使用者が素手で持つことが想定されている。紙カップ1は容器本体としてのカップ本体2とその外周面を覆う被覆部材としての外装紙3とを組み合わせて構成される。外装紙3は上下二つに分離されかつ互いに断熱性が相違する上側被覆部材としての上側外装紙4と下側被覆部材としての下側外装紙5とを備える。カップ本体2は胴部21と底部22とを有する略円錐台形に形成される。胴部21の上端には外側に向かってカール部23が形成されている。また胴部21は所定輪郭が与えられたブランクの両端部が重ねられて貼り合わされることで構成され、胴部21の内周面には注入液体の適量位置を示す突条部21bが胴部21の内側に突出した状態で胴部21の周方向に沿って延びている。カップ本体2の素材には例えば坪量150〜400g/mの紙が使用され、少なくともその内面には耐熱性や耐水性を高めるための被覆層(例えばポリエチレン層)にて覆われる。
上側外装紙4及び下側外装紙5は紙カップ1の断熱性を高めるために設けられ、互いに隣接して配置される。上側外装紙4と下側外装紙5とは互いに突き当てて隙間無く配置してもよいし、その隙間が若干存在してもよい。上側外装紙4の断熱性は下側外装紙5の断熱性よりも高くなるようになっており、上側外装紙4及び下側外装紙5のそれぞれの上下方向の寸法は上側外装紙4と下側外装紙5との境界Bが胴部21の上端から胴部21の1/5〜1/2の範囲内に位置するように設定される。図示の形態では、その境界Bが適量位置を示す突状部21bよりも下方に設定されている。上側外装紙4が設けられている場所は紙カップ1が使用者にて持たれる機会が多い。そのため、適量位置まで高温の液体を紙カップ1に注入した際に使用者が紙カップ1を容易に持てるように断熱性を向上させることが要請される。
そのため、上側外装紙4の素材としては波状に湾曲するコルゲート紙4aの一方の面に平面状のライナー紙4bが貼り付けられた片段ボール紙が用いられている。上側外装紙4は、片段ボール紙にて構成された不図示の扇形ブランクの両端を突き合わせた状態で、かつ波状の湾曲面が紙カップ1の外周側に向くようにしてカップ本体2の胴部21に接着剤にて貼り付けられている。上側外装紙4の素材として片段ボール紙を用いたので、2枚のライナー紙でコルゲート紙を挟み込んだ通常の段ボール紙を用いる場合と比べて円筒状に曲げることが容易である。そのため上側外装紙4の製造が容易になる。なお、上側外装紙4は図示した形態と表裏を逆にして、つまりライナー紙4bの平滑な面を紙カップ1の外周側に向くようにして胴部21に貼り付けることもできる。この場合には、上側外装紙4の表面が平滑になるので、上側外装紙4へ各種の情報を印刷することが容易になる。
下側外装紙5は、その素材として例えば坪量150〜400g/mの紙が使用され、その紙で構成された不図示のブランクの両端部を貼り合わせることにより筒状に形成される。下側外装紙5の上端及び下端のそれぞれには内向きのカール部51、52が設けられてカップ本体2の胴部21に貼り付けられている。カップ本体2と下側外装紙5との間にはカール部51、52によって空隙Gが形成される。そのため、上側外装紙4の断熱性より劣るものの注入液体の温度低下を抑制できる程度の断熱性が下側外装紙5によって確保される。
次に、上述した紙カップの具体的な実施例を説明する。
<実施例1>
坪量280g/mの紙にポリエチレンを押し出しラミネートにより25μmの厚さにコーティングした紙カップ原紙を用意して、この紙カップ原紙を所定形状のブランクに打ち抜いてからブランクの両端部を貼り合わせてカップ本体の胴部を作成した。一方、カップ本体の底部は、坪量255g/mの紙にポリエチレンを押し出しラミネートにより25μmの厚さにコーティングした紙カップ原紙から所定形状のブランクに打ち抜いて作成した。次に、胴部と底部とを組み合わせてカップ本体を製造した。上側外装紙は坪量150g/mの片段ボール紙を所定形状のブランクに打ち抜いてから、片段ボールの凹凸面が外側に向くように、かつブランクの両端を突き当てるようにして円筒状に丸めてカップ本体の胴部に接着した。下側外装紙は坪量310g/mの紙を所定形状のブランクに打ち抜いてからブランクの両端部を貼り合わせて筒状に形成し、その後上端と下端とに内向きのカール部を形成してからその上端を上側外装紙の下端に突き当てるようにしてカップ本体に嵌め込んで胴部に接着して紙カップを製造した。
<実施例2>
実施例1の上側外装紙の表裏を逆に、つまり片段ボールの平滑面が外側になるようにした以外は実施例1と同様の紙カップを製造した。
<比較例>
上記各実施例と同一条件で製造したカップ本体に、上記各実施例に係る下側外装紙と同一素材で作成され下端のみに内向きカール部が形成されかつカップ本体の胴部を覆うことができる寸法に形成された外装紙を嵌め込むことによって紙カップを作成した。
<温度測定試験>
各実施例に係る紙カップと比較例に係る紙カップとの断熱性を比較するため、以下の方法で温度測定試験を行った。図3はこの温度測定試験の内容を説明する説明図である。図3に示すように、試験対象の紙カップ100を水平な支持台101に設置するとともに、紙カップ100の胴部略中央の位置に荷重計102を、紙カップ100の上端から25mmの位置に接触温度計103をそれぞれ設置する。そして、沸騰した熱湯Hwを紙カップ100の上端から10mmの位置まで注入してから蓋材104にて上部を塞ぎ、その後、荷重計102が200gを示す状態を保持するように荷重計102の反対側から接触温度計103を紙カップ100の胴部に水平方向に押し付ける。この状態から1分おきに5分間に亘り紙カップ100の胴部の温度を測定する。各測定値のなかから最大なものを評価対象になる測定結果とした。
以上の試験を行った結果、実施例1においてはその測定結果が65.7℃となり、実施例2においてはその測定結果が65.2℃となった。また、比較例においてはその測定結果が78.7℃となった。これにより、各実施例は比較例よりも断熱性が高く、そのため各実施例は使用者が素手で持って感じる熱さが比較例よりも低減できることが明らかとなった。
本発明は以上の形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の形態にて実施できる。上述した紙カップ1は、熱湯等の高温の液体の適量位置がカップの上部に偏った位置に設定されているため、上側外装紙4を片段ボールで、下側外装紙5を通常の紙でそれぞれ構成したが、液体の適量位置に応じて上側外装紙4を通常の紙で、下側外装紙5を片段ボールでそれぞれ構成してもよい。また、上側外装紙4及び下側外装紙5のそれぞれの上下方向の寸法は、これらの外装紙4、5によって胴部21が覆われる限度で適宜に設定してよい。上側外装紙4又は下側外装紙5はいずれか一方の断熱性がいずれか他方の断熱性よりも高く又は低くなれば十分であり、断熱性を高めるために用いる素材に制限はない。例えば、そのような素材として、上述した片段ボールの他に、凹凸が付与されたエンボス紙、波状に湾曲するコルゲート紙、発泡材料が表面に設けられた発泡加工紙等を採用することもできる。
上述した紙カップ1はその使用形態として熱湯等の高温の液体が適量注入され、かつ適量位置まで液体が注入された紙カップ1を使用者が素手で持つことが想定されているが、その他の使用形態に適した構成で本発明を実施してもよい。例えば、断熱容器が電子レンジ等の電磁調理器具で加熱される所定の内容物を収容するために使用される使用形態が想定される場合、内容物によっては加熱が必要な部分のみを加熱し、そうで無い部分の加熱を制限することが要請されることもある。そのような内容物として、加熱の必要な部分が容器の下側に配置され、加熱の必要がない部分又は加熱を制限すべき部分が容器の上側に配置されているとする。このような場合には、図4及び図5に示す形態で本発明を実施することができる。図4は本発明の他の形態に係る断熱容器としての紙カップを示し、図5は図4のV−V線に沿った部分断面を示している。これらの図において、図1及び図2と共通の構成には同一符号を付して説明を省略する。
図4及び図5に示した紙カップ20は、上側被覆部材としての上側外装紙40の電磁波の透過率が下側外装紙5の電磁波の透過率よりも低くなるように構成されている。図5に示すように、上側外装紙40はアルミニウム箔等の遮蔽部材41を2枚のライナー紙42で挟み込むようにして構成されている。遮蔽部材41によって電磁波の透過が制限されるので、紙カップ20に収められた上述した内容物を電子レンジにて調理する際にカップ本体2の上側の加熱が制限され、下側の加熱が通常通り行われる。これにより、内容物全体として良好な調理結果を得ることが可能となる。
なお、図1及び図2に示した紙カップ1の上側外装紙4又は下側外装紙5に図5に示した遮蔽部材41を設けることにより、紙カップ1の断熱性及び電磁波の透過率をそれぞれ相違させることも可能である。
本発明の断熱容器としての紙カップの一形態を示した図。 図1のII−II線に沿った部分断面を示した図。 温度測定試験の内容を説明する説明図。 本発明の断熱容器としての紙カップの他の形態を示した図。 図4のV−V線に沿った部分断面を示した図。
符号の説明
1、20 紙カップ(断熱容器)
2 カップ本体(容器本体)
3 外装紙(被覆部材)
4、40 上側外装紙(上側被覆部材)
5 下側外装紙(下側被覆部材)
21 胴部

Claims (2)

  1. 胴部を有する容器本体を備え、前記容器本体の前記胴部の外周面が被覆部材にて覆われた断熱容器において、
    前記被覆部材として、上下二つに分離された上側被覆部材と下側被覆部材とが設けられ
    前記上側被覆部材の断熱性と前記下側被覆部材との断熱性とが互いに相違し、
    前記上側被覆部材と前記下側被覆部材との境界が前記胴部の上端から前記胴部の1/5〜1/2の範囲内に位置するように、前記上側被覆部材及び前記下側被覆部材のそれぞれの上下方向の寸法が設定され、
    前記上側被覆部材はその断熱性が前記下側被覆部材の断熱性よりも高くなるように構成され、
    前記下側被覆部材の上端及び下端のそれぞれには、内向きのカール部が設けられていることを特徴とする断熱容器。
  2. 胴部を有する容器本体を備え、前記容器本体の前記胴部の外周面が被覆部材にて覆われた断熱容器において、
    前記被覆部材として、上下二つに分離された上側被覆部材と下側被覆部材とが設けられ、
    前記上側被覆部材の電磁波の透過率と前記下側被覆部材の電磁波の透過率とが互いに相違し
    前記下側被覆部材の上端及び下端のそれぞれには、内向きのカール部が設けられていることを特徴とす断熱容器。
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