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JP4978396B2 - エピタキシャルウェーハの製造方法 - Google Patents
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Description

本発明は、シリコン単結晶ウェーハ上にエピタキシャル層が形成されたエピタキシャルウェーハの製造方法に関するものである。
通常、半導体デバイスを製造するシリコンウェーハとしては、チョクラルスキー法(CZ法)によって育成したシリコン単結晶棒からウェーハを切り出し、表面を鏡面状に研磨したシリコンウェーハが用いられている。しかし、CZ法によって育成したシリコン単結晶には多くの場合、結晶内のシリコン原子空孔が集まってできたCOPと呼ばれる八面体ボイド欠陥等のいわゆるグローイン欠陥が存在し、これがシリコンウェーハの酸化膜耐圧劣化の主要な原因となっている。
また、CZ法で製造したシリコンウェーハには過飽和な格子間酸素と、結晶引き上げ後の冷却途中で形成された多数の酸素析出核が含まれている。この過飽和な格子間酸素と多数の酸素析出核を含んだシリコンウェーハを用いて半導体デバイスを製造する場合、デバイス製造工程中の熱処理中に酸素析出核に格子間酸素が析出して、シリコンウェーハ内部に酸素析出物やこれに起因する微小な欠陥が多数発生する。このような酸素析出物やこれに起因する微小な欠陥はウェーハのバルク部に存在する場合にはゲッタリングサイトとなり(通常IG(Internal gettering)効果と呼ばれている)、デバイスの製造には好適であるが、ウェーハ表面近傍のデバイス作製領域に存在すると、半導体デバイスの動作を阻害することが知られている。
近年上記のCOP欠陥に対する対策として、シリコンウェーハの表面近傍のデバイス作製領域を無欠陥化するために、CZシリコン鏡面ウェーハを下地シリコンウェーハとして、その上にCVD法によってシリコン単結晶をエピタキシャル成長させた、エピタキシャルウェーハの需要が高まっている。
しかし、エピタキシャルウェーハはシリコン鏡面ウェーハと比較するとIG能力が低いという問題があった。即ち、エピタキシャルウェーハでは、エピタキシャル層の成長工程が1050℃〜1150℃程度の高温であり、またそのときの昇温速度も大きいことから、エピタキシャル層の成長工程で下地シリコン単結晶ウェーハ中の酸素析出核が減少あるいは消滅する、かつ、エピタキシャル層の成長工程中にSiの注入によるVacancy(以下、空孔と表記することもある)を消滅させるため、その後の熱処理によっても下地シリコン単結晶ウェーハ内に析出物が形成されにくくなり、通常の鏡面ウェーハと比較してIG能力が低下する。
従来、この問題を解決してIG能力の高いエピタキシャルウェーハを実現する製造方法としては、単結晶育成時に窒素をドープしたシリコン単結晶ウェーハを熱処理し、その後ウェーハ表面にエピタキシャル層を成長させる方法(例えば特許文献1参照)や、単結晶育成時に窒素と炭素をともにドープしたシリコン単結晶ウェーハを急速加熱し、その後ウェーハ表面にエピタキシャル層を成長させる方法(例えば特許文献2参照)、単結晶育成時に炭素をドープしたシリコン単結晶ウェーハを抵抗加熱によって熱処理し、その後ウェーハ表面に低温(1000℃未満)でエピタキシャル層を成長させる方法(例えば特許文献3参照)、単結晶育成時に炭素をドープしたシリコン単結晶ウェーハの表面にエピタキシャル層を成長させ、その後、ウェーハを急速加熱によって熱処理する方法(例えば特許文献4参照)などが考案されている。
しかしながら、先に記載した製造方法で作製したエピタキシャルウェーハでは、酸素析出核が十分ではないためにエピタキシャル層近傍での近接ゲッタリングが弱く、所望のゲッタリング能力が得られなかった。特に窒素と炭素をドープした結晶は炭素ドープのみの結晶より欠陥サイズが小さくなるので、エピ成長中に欠陥が消滅しやすくなるという利点があるが、同時に酸素析出しにくいという欠点も有している。さらに、エピ成長中に消滅させることができなかった欠陥は形態が板状に変化し、エピ欠陥の原因となっていた。
特開2001−274167号公報 特表2005−515633号公報 特開2001−237247号公報 特開2006−40980号公報
本発明は、エピタキシャルウェーハの製造方法において、エピタキシャル層にエピ欠陥が形成されることがなく、かつバルク部に高密度のBMDが形成されることによって強力なゲッタリング能力を備えたエピタキシャルウェーハの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明では、エピタキシャルウェーハの製造方法において、チョクラルスキー法によって、抵抗制御用ドーパントを除いては炭素のみをドープしてシリコン単結晶棒を育成し、該シリコン単結晶棒をスライスしてシリコン単結晶ウェーハに加工した後、急速加熱・急速冷却(RTA)装置を用いて熱処理を行い、その後、該単結晶ウェーハ表面にエピタキシャル層を形成することを特徴とするエピタキシャルウェーハの製造方法を提供する。
このように、本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法では、単結晶育成時に、抵抗制御用のドーパントを除いては炭素のみをドープし、RTA装置によって熱処理を行う。これによって、ウェーハに空孔が注入され、ウェーハ表面近傍に高密度の空孔注入層が形成される。エピ成長工程中に格子間シリコンがウェーハに注入されても、このウェーハ表面に注入された空孔が格子間シリコンを捕獲するため、ウェーハバルク中に格子間シリコンが注入されるのを阻止することができる。これによってエピタキシャル層が形成された後にもウェーハバルク部の酸素析出核を確保することができ、従って、デバイス工程における熱処理時にウェーハ本来の酸素析出が起き、BMDをゲッタリングに必要十分な量形成することができる。また、窒素をドープしていないため、板状欠陥が発生することもなく、エピタキシャル層形成時にエピ欠陥が発生することもない。よって、ゲッタリング能力が高く、かつ、エピタキシャル層にエピ欠陥が形成されないエピタキシャルウェーハを製造することができる。
また、前記チョクラルスキー法により育成時にシリコン単結晶にドープする炭素濃度を1.0ppma以上にすることが好ましい。
シリコン単結晶ウェーハ中の炭素濃度が上記の範囲になるように単結晶を育成することで、熱処理の際に析出する酸素量を増やすことができ、これによって金属不純物のゲッタリング能力を強くすることができる。
また、前記RTA装置を用いた熱処理は、雰囲気を非酸化性雰囲気とし、熱処理温度を1150〜1250℃の範囲とし、処理時間を10秒以上とすることが好ましい。
このような条件の熱処理を行うことによって、空孔を短時間でウェーハに十分な量を注入することができる熱処理条件とすることができる。
以上のように、本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法では、ウェーハ表面近傍に高密度の空孔注入層が形成され、エピ成長工程中に格子間シリコンがウェーハに注入されても、この空孔が格子間シリコンを捕獲する。よってエピタキシャル層が形成された後にもウェーハバルク部の酸素析出核を確保することができ、従って、デバイス工程における熱処理時にウェーハ本来の酸素析出が起き、BMDをゲッタリングに必要十分量形成することができる。また、窒素をドープしていないため、板状欠陥が発生することもないため、エピタキシャル層にエピ欠陥が発生することもない。よって、ゲッタリング能力が高く、かつ、エピタキシャル層にエピ欠陥が形成されないエピタキシャルウェーハを製造することができる。
以下、本発明についてより具体的に説明する。
前述のように、エピタキシャル層にエピ欠陥が形成されることがなく、かつバルク部に高密度のBMDが形成されることによって強力なゲッタリング能力を備えたエピタキシャルウェーハの製造方法の開発が待たれていた。
そこで、本発明者らは、シリコン単結晶ウェーハ中にドープしてもウェーハ表面で結晶欠陥を形成しない元素、およびエピ成長中にウェーハに注入される格子間シリコンによって酸素析出核が消失することを防止する処理が存在しないか鋭意検討を重ねた。
その結果、本発明者らは、単結晶育成時に抵抗制御用ドーパントを除いて炭素のみをドープし、その単結晶から作製したウェーハに空孔を注入する処理を行い、格子間シリコンを捕獲させることで、酸素析出核をエピタキシャル層形成後に確保することができるとともに、板状欠陥が形成されることもないのでエピ欠陥が発生しないことを見出し、本発明を完成させた。
以下、本発明について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の製造方法によって製造されたエピタキシャルウェーハは、シリコン単結晶の育成時に抵抗制御用ドーパントを除いては炭素のみがドープされたシリコン単結晶ウェーハを、RTA装置によって熱処理した後、その表面にエピタキシャル層が形成されたものである。
図1に、本発明の製造方法によって製造されたエピタキシャルウェーハの概念断面図を示す。
本発明の製造方法によって製造されたエピタキシャルウェーハは、単結晶育成時に炭素(C)がドープされたシリコン単結晶ウェーハに、RTA処理によって空孔(V)が注入されて、空孔注入層13が形成され、更にウェーハ表面にエピタキシャル層11が形成されたものである。
RTA処理によってウェーハ表面近傍に空孔(V)が注入されるが、この熱処理の際に予めドープされていた炭素(C)が格子間炭素(C)となることがあり、ウェーハ中のこれら(C)(C)が、空孔注入層13において炭素複合体を形成することがある。
この空孔(V)と炭素複合体が、エピタキシャル層11形成の際に注入される格子間シリコン(Si)を捕獲することで、ウェーハバルク部12に存在する空孔(V)をエピタキシャル層11形成後に確保することができ、酸素析出が促進され、デバイス工程における熱処理時にBMDがウェーハのバルクに形成され、ゲッタリング能力を強力なものにすることができる。
本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法は以下のような工程とすることができ、以下にその一例を示すが、本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法は以下に限定されるものではない。
本発明において、チョクラルスキー法によって炭素をドープしたシリコン単結晶棒を育成するが、単結晶棒に炭素をドープするには、一般的な手法を用いればよい。石英ルツボ中に収容された多結晶シリコン原料の融液に種結晶を接触させ、これを回転させながらゆっくりと引き上げて所望直径のシリコン単結晶棒を育成する際に、雰囲気ガスに炭素を含んだものを使用することができるし、または高純度炭素粉末をドープ剤として原料融液に添加することもでき、さらには、炭素塊(ブロック状のカーボン)をあらかじめ石英ルツボ内に入れることもできる。さらにはドープ剤として炭素繊維及び/又は炭化ケイ素繊維を用いることも可能である。
この際、炭素ガス濃度あるいは導入時間や添加炭素粉末等の量を調整することによって、単結晶棒中の炭素ドープ量を制御することができる。
単結晶棒の育成中にドープする炭素濃度は1.0ppma以上になるようにすることができる。これによってデバイス製造工程時の熱処理の際に析出する酸素析出物の密度を十分に高くすることが可能となり、ウェーハのゲッタリング能力を更に強力なものとすることができる。
ここで、ドープする炭素濃度は5.0ppmaを上限とすることが望ましい。上限を5.0ppmaとすることで、シリコン単結晶の単結晶化を妨げることを抑制することができる。
次に育成したシリコン単結晶棒を内周刃スライサあるいはワイヤソー等の切断装置によってスライスした後、面取り、ラッピング、エッチング、研磨等の工程を経てシリコン単結晶ウェーハを作製する。
ここで、シリコン単結晶ウェーハのグローイン欠陥の領域は特に限定されるものではない。例えばOSF領域であっても構わない。なぜならば、窒素をドープしていないため、板上欠陥が形成されることはなく、後工程であるエピタキシャル成長においてエピ欠陥が発生することがないからである。
その後、作製したシリコン単結晶ウェーハに対して、熱処理を行う。熱処理は、急速加熱・急速冷却(RTA)装置を用いて行う。
この熱処理は、雰囲気を非酸化性雰囲気とし、熱処理温度を1150〜1250℃の範囲とし、処理時間を10秒以上とすることができる。
このような条件の熱処理を行うことによって、シリコン単結晶ウェーハに対して空孔を短時間でウェーハに十分な量を注入することができる熱処理条件とすることができる。よって、製造コストを低減することができ、その上、強力なゲッタリング能力を有したエピタキシャルウェーハを作製することができる。
熱処理後のシリコン単結晶ウェーハの表面に、エピタキシャル層を形成する。エピタキシャル層の形成には一般的な条件を用いることができる。
たとえば、HをキャリアガスとしてSiHCl等のソースガスをチャンバー内に導入し、サセプタ上に配置したウェーハ上に、1050〜1250℃程度で、CVD法により、エピタキシャル成長させることによって形成する。
このように、本発明によれば、RTA処理により、シリコン単結晶ウェーハに空孔が注入され、ウェーハ表面近傍に高密度の空孔注入層が形成される。よって、エピ成長中に格子間シリコンがウェーハに注入されても、この空孔が格子間シリコンを捕獲し、ウェーハバルク中に格子間シリコンが注入されるのを阻止することができる。これによって格子間シリコンと空孔が結合して酸素析出核が消滅するのを抑制し、エピタキシャル層が形成された後にもウェーハバルク部の炭素ドープに基づく促進された酸素析出核を確保することができ、従って、デバイス工程における熱処理時に酸素析出が起き、BMDを容易に形成することができる。しかも、窒素をドープしていないため、板状欠陥が形成されることがなく、エピタキシャル層にエピ欠陥が発生することもない。よって、ゲッタリング能力が高く、かつ、エピタキシャル層にエピ欠陥が形成されないエピタキシャルウェーハを製造することができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例)
まず、チョクラルスキー法によって、直径200mm、N型(リンドープ)、結晶方位<100>のシリコン単結晶棒の育成を行った。この際、予め石英ルツボ内に炭素粉末を入れることによって、単結晶中に炭素をドープした。炭素ドープ量が後述する表1に示したように、0.5〜3.0ppmaの範囲の所定の値になるように炭素濃度の制御を行った。育成されたシリコン単結晶棒は10Ω・cmであった。
その後、シリコン単結晶棒をスライスしてシリコン単結晶ウェーハを作製した。作製したシリコン単結晶ウェーハの酸素濃度は16.5〜16.8ppmaの範囲であった。なお、酸素はドープしたものではなく、CZ法において石英ルツボから不可避的に混入したものである。
その作製したシリコン単結晶ウェーハを、アンモニア濃度が3.0%のアルゴン雰囲気下にてRTA装置を用いて、後述する表1に示したように1100〜1300℃の範囲の所定の温度・10秒の条件で熱処理を行った。
その後、1130℃の処理条件でウェーハ表面にエピタキシャル層を形成し、エピタキシャルウェーハを作製した。形成したエピタキシャル層の厚さは約6μmである。
作製したエピタキシャルウェーハの特性評価を以下の通り行った。
エピタキシャルウェーハ表面のエピ欠陥をパーティクルカウンターを用いて観察した。
また、酸素析出熱処理を行い、BMD密度を評価した。酸素析出熱処理条件は800℃・4時間および1000℃・16時間とした。そして、酸素析出熱処理前後のウェーハの残存酸素濃度変化(ΔOi:酸素析出量)をFTIRにて評価した。
さらに酸素析出熱処理後のエピタキシャルウェーハを劈開し、エッチングした後に、エピタキシャル層およびエピタキシャル層下部の断面を観察し、BMD分布およびBMD密度を評価した。
(比較例1)
実施例において、単結晶中に炭素をドープするとともに窒素もドープした以外は、実施例と同様の条件でエピタキシャルウェーハを作製した。窒素のドープ量は6×1013atoms/cmとした。そして作製したウェーハについて実施例と同様の評価を行った。
(比較例2)
実施例において、シリコン単結晶ウェーハを作製した後の熱処理を、抵抗加熱とした以外は、実施例と同様の条件でエピタキシャルウェーハを作製した。抵抗加熱の条件としては、窒素100%雰囲気下で、1100〜1200℃・10分の条件とした。そして作製したウェーハについて実施例と同様の評価を行った。
実施例および比較例1、2において、エピ欠陥の有無およびBMD密度を評価した結果をそれぞれ表1、2、3にまとめて示す。
Figure 0004978396
Figure 0004978396
Figure 0004978396
ここで、図2に、実施例における酸素析出熱処理後のエピタキシャルウェーハの劈開面を観察した結果の一例を示す。
表1より、実施例のエピタキシャルウェーハは、炭素濃度およびRTA温度に係らず、いずれの場合においてもエピタキシャル層にエピ欠陥は発生しなかった。そして、ドープした炭素濃度が一定の場合、RTA温度が高いほどBMD密度が高くなることが分かった。また、RTA温度が一定の場合、ドープした炭素濃度が高いほどBMD密度が高くなることが分かった。
図2より、RTA温度が1170℃であっても、1200℃の場合と同様に、エピタキシャル層の下にBMDが形成されていることが分かった。
また、炭素濃度が高いほど、結晶のOSFを抑制することができることも分かった。
図3は、実施例と比較例1におけるエピタキシャルウェーハ表面のエピ欠陥の一例を示した図である。
表2より、単結晶育成時に炭素とともに窒素をドープした比較例1のウェーハは、炭素のみをドープした実施例のウェーハに比べ、BMD密度が低くなることが分かった。更に、エピ欠陥の発生をまったく抑えられないことが分かった。これは、炭素のみをドープした場合に比べ、窒素もドープすると単結晶育成段階において、単結晶中の酸素析出核が小さくなってしまうためであると考えられる。これによって、RTAで析出核が消滅するか、消滅しなかった場合は欠陥の形態が板状に変わり、その結果、BMDが少なく、エピ欠陥(SF)が発生したためである。
図3に示したように、単結晶に同時に炭素と窒素をドープすると、エピタキシャル層に板状の欠陥(積層欠陥)がウェーハ外周部に多く発生し、これによってエピタキシャル層にエピ欠陥が発生してしまうことが分かった。
一方、表3のように、比較例2の抵抗加熱による熱処理では、ウェーハに対する空孔の供給量が少ないため、通常のエピ成長温度ではBMDを高密度にすることは困難である。抵抗加熱による熱処理により、ウェーハ表面にOSF核が形成され、エピタキシャル層形成工程において、エピ欠陥が発生する。また、BMD密度も実施例および比較例1に対しても低くなることが分かった。
(比較例3)
実施例において、熱処理工程とエピタキシャル層形成工程の順序を入れ替えた以外は、実施例と同様の条件でエピタキシャルウェーハを作製した。そして実施例と同様に、酸素析出熱処理を行い、そして、酸素析出熱処理前後のウェーハの残存酸素濃度変化(ΔO:酸素析出量)をFTIRにて評価した。
図4は、実施例、比較例2、3において、RTA条件は1200℃・抵抗加熱条件は1100℃としたときの各エピタキシャルウェーハの炭素ドープ量に対する酸素析出熱処理前後の残存酸素濃度変化(ΔO:酸素析出量)を示した図である。
図4より、比較例2、3は実施例に比べ酸素析出量が少なくなることが分かった。特に、エピ工程とRTA工程を逆にした比較例3においては、実施例の酸素析出量に比べかなり少なくなることが分かった。このことから、ウェーハバルク中の酸素析出核がエピ工程で消滅してしまったため、RTAによって空孔を注入しても酸素析出がほとんど起こらないことが分かった。
また、比較例3では、RTA雰囲気によっては、ウェーハ表面に膜が形成され、エッチング工程において、面状態が悪化することがあることがわかった。さらに、RTA工程中に導入された空孔がデバイス工程における熱処理条件によっては酸素析出核として作用しないことがあることがわかった。そして、エピ工程後のRTA工程によってウェーハにスリップ転位が導入されてしまうことが分かった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
本発明の製造方法によって製造されたエピタキシャルウェーハの概念断面図である。 実施例における酸素析出熱処理後のエピタキシャルウェーハの劈開面を観察した結果の一例を示す図である。 実施例と比較例1におけるエピタキシャルウェーハ表面のエピ欠陥の一例を示した図である。 実施例、比較例2、3における各エピタキシャルウェーハの炭素ドープ量に対する酸素析出熱処理前後の残存酸素濃度変化(ΔO:酸素析出物)を示した図である。
符号の説明
11…エピタキシャル層、 12…ウェーハバルク部、 13…空孔注入層。

Claims (3)

  1. エピタキシャルウェーハの製造方法において、チョクラルスキー法によって、抵抗制御用ドーパントを除いては炭素のみをドープしてシリコン単結晶棒を育成し、該シリコン単結晶棒をスライスしてシリコン単結晶ウェーハに加工した後、急速加熱・急速冷却(RTA)装置を用いてRTA熱処理を行うことで前記シリコン単結晶ウェーハに空孔を注入し、その後、該単結晶ウェーハ表面にエピタキシャル層を形成することを特徴とするエピタキシャルウェーハの製造方法。
  2. 前記チョクラルスキー法により育成時にシリコン単結晶にドープする炭素濃度を1.0ppma以上にすることを特徴とする請求項1に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
  3. 前記RTA装置を用いたRTA熱処理は、雰囲気を非酸化性雰囲気とし、熱処理温度を1150〜1250℃の範囲とし、処理時間を10秒以上とすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
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