本発明の一実施の形態について図1ないし図11に基づいて説明する。本実施の形態は、衣料品店の店舗に導入されている業務支援システム11を構成する試着室端末101への適用例である。
図1は、業務支援システム11を示すシステム構成図である。業務支援システム11が導入されている店舗は、衣料品店であるため商品としての衣料品31(図2参照)が多数陳列されている。
店舗の出口付近に設けられたレジカウンタ(図示せず)には、POS端末501が設置されている。POS端末501は、商品毎に固有の商品IDのデータを読み取って出力するスキャナ502を備えている。商品IDは、商品である衣料品31(図2参照)に付されているRFIDタグ41(図2参照)にコードシンボルの形態で印刷されている。そして、POS端末501は、読み取られた情報に基づいて、商品販売データ処理を実行する。
このようなPOS端末501には、ネットワーク回線15を介して、データベースサーバ301、及び、クライアント端末401が接続されている。データベースサーバ301は店舗のバックヤードに設置され、クライアント端末401は店舗のバックヤードもしくはレジカウンタに設置されている。
データベースサーバ301は、一般的なサーバコンピュータの形態を有しており、情報を表示するディスプレイ、情報を入力するためのキーボード、及び、ポインティングデバイス(何れも図示せず)がその筐体に接続されて構成されている。筐体には、ストレージデバイスとしてHDD(図示せず)が内蔵され、このHDDには各種ファイルが記憶されている。なお、データベースサーバ301は、ネットワーク回線15が接続する広域ネットワーク網(図示せず)に接続されて、店舗の外部に設置されていてもよい。
クライアント端末401は、開閉自在の筐体を有するいわゆるノートパソコンであり、情報を表示するLCD402と、情報を入力するためのキーボード403と、LCD402の画面上に表示されるマウスポインタを移動させるためのトラックパッド(図示せず)とを備えている。なお、クライアント端末401のその他の構成は、一般的なノートパソコンの構成と変わるところがないため、説明を省略する。
ところで、衣料品店である店舗には、顧客が商品である衣料品31(図2参照)を試着する際に使用する試着室21が複数台設置されている。顧客は、試着室21で試着をして商品の購入を検討するのである。そして、本実施の形態では、この試着室21には、試着室端末101が設置されている。
図2は、試着室端末101が設置されている試着室21を示す斜視図である。試着室21は、図2に示すように、上面と正面の一部とが開口した直方体形状を有している。試着室21の正面の開口部分は、顧客が出入するための出入口22となっている。出入口22には、布製のカーテン23が図示しないカーテンレールによって開閉自在に取り付けられている。なお、試着室21の出入口22には、カーテン23の代わりに、例えばスライド開閉自在な扉が設けられていても良い。図2では、カーテン23を開いた状態の試着室21を示しているため、試着室21の中を視認できる。試着室21の中の背面側の壁には、試着に際して顧客を映し出すための全身鏡24が取り付けられている。また、全身鏡24の上方位置には、蛍光灯である照明25が取り付けられている。
そして、試着室21内の一方の側壁には、試着室端末101が取り付けられている。試着室端末101は、試着室21の中の顧客に対して情報を表示すると共に、顧客からの操作入力を受け付けるものである。
図2に示すように、試着室端末101は、厚みのある平板状のハウジング102を備えている。このハウジング102には、液晶表示パネルを有する表示部としてのLCD103が取り付けられている。LCD103は、その表示面に操作入力部としてのタッチパネル104を有する。
さらに、試着室端末101には、ネットワーク回線15を介してデータベースサーバ301等とデータ通信を実行するための通信インターフェース162(図3参照)が内蔵されている。
また、図2に示すように、試着室端末101の下方位置には、RFIDタグ41と無線通信を実行するためのRFIDリーダライタ181が取り付けられている。このRFIDリーダライタ181は、その上方に位置する試着室端末101との間でデータ通信可能に有線接続されている。
RFIDリーダライタ181が無線通信をするRFIDタグ41は、商品である衣料品31に値札として付されている。衣料品31が顧客によって試着室21の中に持ち込まれた場合に、RFIDリーダライタ181は、その衣料品31に付されたRFIDタグ41と無線通信を実行する。そのため、RFIDリーダライタ181は、試着室21内をその通信可能範囲としている。
RFIDタグ41は、電池を内蔵しないパッシブタグであり、ICチップ42とコイル状のタグアンテナ43とが埋設されている。このICチップ42には、商品を特定する商品IDのデータが記憶されている。
RFIDリーダライタ181とRFIDタグ41とは、例えば13.56MHzの周波数帯を使用する電磁誘導方式によって交信する。つまり、RFIDリーダライタ181のアンテナコイル(図示せず)とタグアンテナ43との誘導磁束による誘起電圧を利用することで交信する。このような交信状態となって、RFIDリーダライタ181はICチップ42に記憶されている商品IDのデータを取得して出力する。こうして出力された商品IDのデータは、試着室端末101のCPU151(図3参照)に入力される。
また、図2に示すように、試着室21の背面には、細長い円柱状のポール191が立設されている。ポール191の先端部には、青色と赤色と緑色とを選択的に発光可能な報知部としての発光部192が設けられている。発光部192は、ポール191を通る図示しないケーブルによって試着室端末101と接続されており、試着室端末101のCPU151(図3参照)によって動作制御を受ける。なお、CPU151による動作制御を受けていない状態では、発光部192は発光動作をしていない。
また、図2に示すように、試着室21の出入口22の一方の側部には、出入口22を通過する顧客を検出する人感センサとして赤外線センサ171が取り付けられている。この赤外線センサ171は、いわゆる焦電型赤外線センサである。つまり、赤外線センサ171は、出入口22を通過する顧客の人体が発する赤外線を受光し、受光した赤外線を熱変換し、その熱を素子の焦電効果で電荷に変えて出力(検出出力)する。このような赤外線センサ171は、試着室端末101と図示しないケーブルによって接続されており、赤外線センサ171の検出出力は、試着室端末101のCPU151(図3参照)へと入力される。
また、図2では図示しないが、試着室21の床には、感圧センサ172(図3参照)が配置されている。試着室21の床は、詳細は図示しないが二枚の床板が重なって構成されており、この二枚の床板の間に挟まるようにして、複数個の感圧センサ172が配置されている。そのため、顧客が出入口22を通って試着室21の中に入り床をその足で踏むと、いずれかの感圧センサ172に圧力がかかることになる。感圧センサ172は、このような圧変化を内部の感圧素子によって電気信号に変換して出力(検出出力)する。そして、感圧センサ172は、試着室端末101と図示しないケーブルによって接続されており、感圧センサ172の検出出力は、試着室端末101のCPU151(図3参照)へと入力される。
図3は、試着室端末101のハードウェア構成を示すブロック図である。試着室端末101は、各種演算処理を実行し各部を制御する情報処理部としてのCPU151を備えている。CPU151には、コンピュータプログラム等の固定データを固定的に記憶保存するROM152と、可変データを書き換え自在に記憶してワークエリアとして使用されるRAM153と、試着室端末101の電源を落としてもデータ内容を保持する不揮発性メモリであるフラッシュメモリ154とがバス接続されている。
CPU151には、前述したLCD103、タッチパネル104、通信インターフェース162、赤外線センサ171、感圧センサ172、RFIDリーダライタ181、及び発光部192が、いずれも各種の入出力回路(いずれも図示せず)を介して接続され、CPU151によって動作制御される。なお、感圧センサ172は、前述したように実際には複数個設けられているが、図3中では一つの感圧センサ172のみ示している。
フラッシュメモリ154には、各種コンピュータプログラム及び各種ファイルが記憶されている。このようなフラッシュメモリ154に記憶されているコンピュータプログラムやファイルは、試着室端末101の起動時に、その全部又は一部がRAM153にコピーされて使用される。
そして、試着室端末101のCPU151は、コンピュータプログラムに従って実行する処理中に各種のファイルにデータアクセスする。アクセスされるファイルは、データベースサーバ301のHDD(図示せず)に格納されているファイルである。データベースサーバ301は、ネットワーク回線15を介して試着室端末101と接続されている。そのため、これらのファイルは、試着室端末101のCPU151によってデータアクセス可能となっている。
そこで、次に、データベースサーバ301のHDD(図示せず)に格納されている各種のファイル(商品ファイルF1、在庫ファイルF2等)について説明する。
図4は、商品ファイルF1のデータ構成を示す模式図である。商品ファイルF1は、商品毎に固有の「商品ID」に対応付けて、その商品の「商品名」と「単価」とを記憶するファイルである。本実施の形態の「商品ID」は、8桁の数字である。例えば、三つボタンジャケットを特定する商品IDは、「1234XXXX」である。「1234XXXX」における下四桁「XXXX」は任意の数字である。そのため、例えば「12345678」と「12341234」とは、いずれも、三つボタンジャケットを示す商品IDである。商品ファイルF1は、POS端末501によってその商品販売データ処理の実行中にデータアクセスされて、「商品名」と「単価」とが取得される。つまり、商品販売データ処理は、スキャナ502によって読み取られた商品IDに基づいて、商品ファイルF1から対応する「商品名」「単価」のデータを取得し、取得した「単価」に基づいて決済金額を算出する処理である。なお、本実施の形態では、商品ファイルF1は、試着室端末101のCPU151によってデータアクセスされない。
図5は、在庫ファイルF2のデータ構成を示す模式図である。在庫ファイルF2は、店舗に陳列されている商品(衣料品31)について、商品毎に「在庫数」を書き換え自在に記憶するファイルである。「商品名」も対応付けて記憶されている。
また、図5に示すように、在庫ファイルF2には、商品毎に、店舗にある全ての在庫についての「商品ID」が記憶されている。そして、各々の「商品ID」に対応付けて、その商品IDによって特定される個別の商品についての属性情報である「色」及び「サイズ」が記憶されている。
さらに、在庫ファイルF2には、「商品ID」に対応付けて「場所」が記憶されている。「場所」には、店舗におけるその商品の陳列場所が所定の場所記号(A−1−a、B−2−c等)で記憶される。場所記号は陳列場所毎に割り当てられている。なお、その商品が店舗に陳列されておらず倉庫にある場合に、「場所」には[倉庫]という情報が記憶される。
例えば、図5に示すように、三つボタンジャケットについては、在庫数=9である。そして、この9つの在庫中、商品ID=12345678によって特定される三つボタンジャケットは、色=ダークブラウン、サイズ=M、場所=A−1−aである
このような在庫ファイルF2に記憶されているデータを、以下、在庫情報データと呼ぶことがある。そして、在庫情報データは、後述するようにして試着室端末101のLCD103に表示される在庫情報のベースとなるデータである。つまり、詳細は後述するが、試着室端末101のLCD103には、試着室21の中の顧客の要求に応じて、顧客が試着室21の中に持ち込んだ衣料品31の在庫についての情報が表示されるのである(図9参照)。
なお、商品ファイルF1と在庫ファイルF2とは、一つのファイルであってもよい。
そして、さらにデータベースサーバ301のHDD(図示せず)には、履歴ファイルF3(図10参照)が格納されている。この履歴ファイルF3については、後述する。
このような構成において、衣料品店に訪れた顧客は、店舗内に陳列されている1又は2以上の衣料品31を選び、購入検討のために試着室21に持ち込む。この際、試着室端末101で実行される処理について説明する。
図6は、試着室端末101で実行される処理の一例を示すフローチャートである。まず、試着室端末101のCPU151は、赤外線センサ171の検出出力が入力されるのを待機している(ステップS101)。ここで、顧客が衣料品31を試着室21の中に持ち込むに際しては、その顧客は必ず出入口22を通過する。このとき、赤外線センサ171は、出入口22を通過する顧客の身体が発する赤外線を検出して出力する。そして、この検出出力は試着室端末101のCPU151に入力される。
試着室端末101のCPU151は、赤外線センサ171からの検出出力があったならば(ステップS101のY)、RFIDリーダライタ181を駆動する(ステップS102)。そして、RFIDリーダライタ181の駆動後、試着室端末101のCPU151は、感圧センサ172の検出出力が入力されるのを待機する(ステップS103)
ところで、試着室21の中に入るために出入口22を通過した顧客は、次に必ず試着室21の床を踏むことになる。これにより、試着室21の床に設置されているいずれかの感圧センサ172には圧力がかかるので、その感圧センサ172は圧変化を検出して出力する。そして、この検出出力は試着室端末101のCPU151に入力される。
感圧センサ172の検出出力が入力された場合には(ステップS103のY)、試着室端末101のCPU151は、RFIDリーダライタ181の駆動(ステップS102)から所定時間(=時間A)経過後に、その駆動を停止させる(ステップS104)。
一方で、感圧センサ172からの検出出力が入力されなかった場合にも(ステップS103のN)、試着室端末101のCPU151は、RFIDリーダライタ181の駆動(ステップS102)から所定時間(=時間B)経過後に、その駆動を停止させる(ステップS105)。
ここで、RFIDリーダライタ181の駆動から停止までの時間は、「時間B>時間A」という関係になっている。つまり、RFIDリーダライタ181の駆動(ステップS102)後に感圧センサ172の検出出力があった場合には(ステップS103のY)には、それがない場合(ステップS103のN)よりも、より早くRFIDリーダライタ181の駆動が停止される。
「時間B>時間A」である理由を説明する。例えば、顧客が試着室21の出入口22まで来たものの何らかの理由で試着室21の中に入らなかった場合を考える。この場合、赤外線センサ171によって顧客は検出され(ステップS101のY)、RFIDリーダライタ181は駆動される(ステップS102)ものの、感圧センサ172によって床を踏む圧力は検出されない(ステップS103のN)。そして、この場合、RFIDリーダライタ181が駆動される理由はもはや存在しない。なぜなら、駆動されたRFIDリーダライタ181が通信を実行する対象であるRFIDタグ41(衣料品31に付されている)が試着室21の中に持ち込まれないからである。そのため、「時間B>時間A」となっており、感圧センサ172の検出出力がない場合には一刻も早くRFIDリーダライタ181の駆動が停止されるのである。
なお、感圧センサ172は、出入口22を通過した顧客が試着室21の中に入ったことを判定するためのものである。そのため、顧客が試着室21の中に入ったことを判定できるものであれば、感圧センサ172以外のセンサ等が設けられていても良い。例えば、試着室21のカーテン23は、試着室21の中に顧客が入った際には必ず閉じられ、それ以外では開いた状態にされるので、感圧センサ172の代わりに、カーテン23が閉じられたことを検出して出力するセンサを設けるようにしてもよい。また、出入口22にカーテン23ではなくスライド開閉自在な扉が設けられている場合には、このセンサは扉が閉じられたことを検出して出力する。さらに、この扉に、試着室21の内側から操作する鍵が設けられている場合には、この鍵がかけられたことを検出して出力するセンサを、感圧センサ172の代わりに設けるようにしても良い。扉の鍵は、試着室21の中に顧客が入った際には必ずかけられ、それ以外では解除されているからである。
顧客が衣料品31を持って出入口22を通過して試着室21の中に入った場合、ステップS102で駆動されたRFIDリーダライタ181は、その駆動が停止されるまでの間、試着室21の中に持ち込まれた衣料品31に付されているRFIDタグ41との間で無線通信を実行する。そして、RFIDリーダライタ181は、そのRFIDタグ41に埋設されているICチップ42から商品IDのデータを取得して試着室端末101に出力する。これにより、試着室端末101のCPU151は、商品IDのデータを取得する(ステップS106のY)。そして、取得した商品IDのデータは、その取得日時と共にRAM153に記憶される。
図7は、試着室端末101で実行される処理中のRAM153の状態を示す模式図である。図7(a)に示すように、試着室端末101のRAM153には、RFIDタグ41から取得された商品IDのデータが、その取得日時と共に記憶されている。このとき、試着室21に2以上の衣料品31が持ち込まれている場合には、各々の衣料品31に付されているRFIDタグ41から、商品IDのデータが取得される。つまり、複数の商品IDのデータが取得されてRAM153に記憶される。この場合、2つの商品ID(12345678(三つボタンジャケット)、56781234(無地シャツ))が記憶されている。
次に、試着室端末101のCPU151は、在庫ファイルF2にデータアクセスする。そして、RAM153に記憶されている商品IDによって特定される商品(「三つボタンジャケット」「無地シャツ」)について、在庫ファイルF2から在庫情報データを取得して、図7(b)に示すように、そのままRAM153に記憶させる。
図6の説明に戻る。なお、顧客が試着室21の中に入らなかった等の理由で試着室21の中に衣料品31が持ち込まれなかった場合には、RFIDリーダライタ181はRFIDタグ41と無線通信を実行できず、商品IDのデータも取得されないため(ステップS106のN)、そのまま処理を終了する。
そして、試着室端末101のCPU151は、次に、選択許容画面SB(図8参照)をLCD103に表示させる(ステップS107)。
図8は、選択許容画面SBが表示された状態の試着室端末101のLCD103の画面例を示す模式図である。選択許容画面SBは、図8に示すように、「在庫情報表示しますか?」という文字列を含み、さらに、「はい」という文字が表示された肯定ボタンSBaと、「いいえ」という文字が表示された否定ボタンSBbとを含んでいる。肯定ボタンSBaと否定ボタンSBbとは、タッチパネル104によってタッチ指定が可能となっている。そして、試着室21の中の顧客は、選択許容画面SBが含む「在庫情報表示しますか?」という文字列を読んだ後、肯定ボタンSBaと否定ボタンSBbとのいずれか一方を、タッチパネル104でのタッチ操作によって選択することになる。つまり、試着した衣料品31に満足した場合には、否定ボタンSBbを選択することになる。一方で、試着した衣料品31に不満(例えば、色が合わない、サイズが合わない等)を感じた場合、同種の衣料品31の色違い商品やサイズ違い商品の在庫の有無を知るために、肯定ボタンSBaを選択することになる。
図6の説明に戻る。否定ボタンSBbがタッチパネル104でのタッチ操作によって選択された場合には、試着室端末101のCPU151は、在庫情報の表示をしないものと判定して(ステップS108のN)、そのまま処理を終える。一方で、肯定ボタンSBaがタッチパネル104でのタッチ操作によって選択された場合には、在庫情報の表示をするものと判定して(ステップS108のY)、在庫情報表示処理を開始する(ステップS109)。
図9は、在庫情報表示処理における試着室端末101のLCD103の画面遷移例を示す模式図である。まず、試着室端末101のCPU151は、RAM153に記憶されている在庫情報データ(図7(b)参照)に基づいて、顧客が試着室21の中に持ち込んだ衣料品31についての在庫情報SSaをLCD103に表示させる。
図9(a)に示すように、在庫情報SSaは、「ボタンをタッチして下さい」というメッセージMSaと共に、「三つボタンジャケット 在庫情報表示」という文字が表示された在庫情報表示ボタンBTa1と、「無地シャツ 在庫情報表示」という文字が表示された在庫情報表示ボタンBTa2とを含んでいる。
ここで、例えば「三つボタンジャケット 在庫情報表示」という在庫情報表示ボタンBTa1がタッチパネル104でのタッチ操作によって選択された場合には、CPU151は、選択された在庫情報表示ボタンBTa1の表示内容(「三つボタンジャケット 在庫情報表示」)を、図7(c)に示すように、そのタッチ操作日時と共にRAM153に記憶させる。
そして、次に、CPU151は、RAM153に記憶されている在庫情報データ(図7(b)参照)に基づいて、選択された衣料品31(三つボタンジャケット)についての在庫情報SSbをLCD103に表示させる。
図9(b)に示すように、在庫情報SSbは、「三つボタンジャケット 在庫情報表示」というメッセージMSbと共に、「色別表示」という文字が表示された色別表示ボタンBTb1と、「サイズ別表示」という文字が表示されたサイズ別表示ボタンBTb2と、「戻る」という文字が表示された戻るボタンBTb3とを含んでいる。
ここで、戻るボタンBTb3がタッチパネル104でのタッチ操作によって選択された場合には、CPU151は、LCD103の表示を一つ前の在庫情報SSa(図9(a)参照)に復帰させる。
一方で、戻るボタンBTb3ではなく、例えば色別表示ボタンBTb1がタッチパネル104でのタッチ操作によって選択された場合には、CPU151は、選択された色別表示ボタンBTb1の表示内容(「色別表示」)を、図7(d)に示すように、そのタッチ操作日時と共にRAM153に記憶させる。
そして、次に、CPU151は、RAM153に記憶されている在庫情報データ(図7(b)参照)に基づいて、三つボタンジャケットの色別の在庫についての情報を含む在庫情報SScをLCD103に表示させる。
図9(c)に示すように、在庫情報SScは、「三つボタンジャケット 在庫情報表示<色別表示>」というメッセージMScを含んでいる。そして、この在庫情報SScは、「ダークブラウン×3」「グレー×1」「ブラック×5」という3つの色別在庫表示CSを含んでいる。さらに、在庫情報SScは、各々の色別在庫表示CSに隣接させて、「場所確認」と表示された3つの場所確認ボタンBTc1を有し、画面中の下方部分には、「戻る」と表示された戻るボタンBTc2と、「終了」と表示された終了ボタンBTc3とを有している。
ここで、戻るボタンBTc2がタッチパネル104でのタッチ操作によって選択された場合には、CPU151は、LCD103の表示を、一つ前の在庫情報SSbに(図9(b)参照)に復帰させる。また、終了ボタンBTc3がタッチパネル104でのタッチ操作によって選択された場合には、CPU151は、在庫情報SScを消去して、在庫情報表示処理を終了させる。
一方で、このとき、いずれかの場所確認ボタンBTc1がタッチパネル104でのタッチ操作によって選択された場合には、試着室端末101のCPU151は、その選択内容(「ダークブラウン 場所確認」)を、図7(e)に示すように、そのタッチ操作日時と共にRAM153に記憶させる。
そして、CPU151は、RAM153に記憶されている在庫情報データ(図7(b)参照)に含まれる「場所」に基づいて、選択された商品について場所表示PDを含む在庫情報SSdをLCD103に表示させる。
図9(d)に示すように、在庫情報SSdが含む場所表示PDは、場所記号が予め登録されている売場画像上に、場所確認ボタンBTc1がタッチされた商品の陳列場所を「ここ」という文字及び星印によって指し示すものである。このような売場画像のデータは予め試着室端末101のフラッシュメモリ154に記憶されている。
さらに、在庫情報SSdは、「ひとつ戻る」と表示された第1戻るボタンBTd1と、「トップに戻る」と表示された第2戻るボタンBTd2と、「終了」と表示された終了ボタンBTd3とを含んでいる。
ここで、第1戻るボタンBTd1がタッチパネル104でのタッチ操作によって選択された場合には、CPU151は、LCD103の表示を、一つ前の在庫情報SSc(図9(c)参照)に復帰させる。また、第2戻るボタンBTd2がタッチパネル104でのタッチ操作によって選択された場合には、CPU151は、LCD103の表示を、在庫情報SSa(図9(a)参照)に復帰させる。そして、終了ボタンBTd3がタッチパネル104でのタッチ操作によって選択された場合には、CPU151は、LCD103の表示を消去して、在庫情報表示処理を終了させる。
そして、在庫情報表示処理を終了させるに際して、試着室端末101のCPU151は、履歴ファイルF3(図10参照)にデータアクセスして、在庫情報表示処理中にRAM153に記憶されたデータを記憶させる。
図10は、履歴ファイルF3のデータ構成を示す模式図である。図10に示すように、履歴ファイルF3には、在庫情報表示処理中にRAM153に記憶されたデータ(図7(c)〜(e)参照)が記憶される。このとき、在庫ファイルF2から取得されてRAM153に記憶されている在庫情報データ(図7(b))については記憶されない。また、履歴ファイルF3には、RFIDタグ41から取得されてRAM153に記憶されている商品IDのデータ(図7(a))も記憶される。このとき、この商品IDによって特定される商品名、色、サイズについては、RAM153に記憶されている在庫情報データ(図7(b))から取得されて、共に記憶される。
履歴ファイルF3に記憶されたデータ内容は、例えばクライアント端末401のLCD402に表示させることによって、随時確認することができる。この場合、クライアント端末401のCPU(図示せず)は、キーボード403での所定の操作に応じて、ネットワーク回線15を介して履歴ファイルF3にデータアクセスし、履歴ファイルF3に記憶されているデータを取得し、取得したデータに基づく情報表示をLCD402に提供させるのである。このとき、履歴ファイルF3のデータは、その「内容」が「日時」順にソートされてLCD402に表示される。
このようにして、クライアント端末401のLCD402を介して履歴ファイルF3のデータ内容を確認することにより、店舗では、顧客がどのような衣料品31を試着室21に持ち込んで試着をしたのかという情報や、その持ち込んだ衣料品31について顧客はどのような在庫情報表示を求めたのかという情報を副産物的に知ることができる。これらの情報を基に顧客がいかなる商品を望んでいるのかというについて把握することが可能となる。
図6の説明に戻る。在庫情報表示処理(ステップS109)が終了したならば、次に、試着室端末101のCPU151は、報知処理を実行する(ステップS110)。報知処理として、試着室端末101のCPU151は、ポール191の先端部に設けられている発光部192を青色発光するように動作制御する。これにより、試着室21の中にいる顧客が手助けを必要とする状況下にいることを店員に向けて報知するのである。
青色発光する発光部192を見た店員は、その発光部192を有するポール191が立設されている試着室21の出入口22に近づいて、閉じたカーテン23越しに、この試着室21の中にいる顧客に対して声をかけることができる。
このとき、試着室21の中の顧客は、在庫情報表示処理を終了させた状態である。つまり、この顧客は、試着室21の中に持ち込んだ衣料品31に不満を感じて、その色違い商品等の在庫情報を表示させているのである。したがって、別の商品を陳列場所まで取りにいくか、又は、店員を呼ぼうと考えているものと推測される。そのため、在庫情報表示処理の終了後に発光部192が発光した段階で店員から声をかけられることにより、この顧客は「非常にタイミング良く店員が声をかけてきた」と感じ、「店舗のサービスが非常に良好である」というイメージを抱く。
また、顧客は、試着室21の中では在庫情報表示のための操作のみをして、店員を呼ぶためだけの特別な操作は何らしていないと感じている。つまり、自ら店員を呼んだ意識が全くないのである。そのため、この顧客は、特に「店員の声かけのタイミングが非常に的確である」との印象を受ける。
ここで、本実施の形態では、発光部192の発光動作については、「色別表示」が選択された場合には青色発光し、「サイズ別表示」が選択された場合には赤色発光し、その他の場合には緑色発光するように設定されている。
そのため、青色発光する発光部192を見た店員は、試着室21の中の顧客が色別在庫表示CSを表示させたことを知ることができるので、カーテン23越しに「商品のお色はいかがですか?」という声かけをすることができる。このような声かけを受けた顧客は、試着をして気になった点について店員が声をかけてきたと感じ、この店員に対して親しみや好印象を抱くことが期待できる。
次に、報知処理(図6のフローチャートのステップS110)の別の一例について説明する。つまり、報知処理で行われる報知の態様は、発光部192を発光させることに限られることはなく、例えばクライアント端末401のLCD402を介して報知するようにしても良い。この場合、報知処理として、試着室端末101のCPU151は、ネットワーク回線15を介してクライアント端末401に対して指令を送信出力する。この指令は、クライアント端末401のCPU(図示せず)に、所定の報知画面AN(図11参照)をLCD402に表示させる指令である。
図11は、報知画面ANが表示された状態のクライアント端末401のLCD402の画面例を示す模式図である。ところで本実施の形態では、店舗には試着室21が3台設置されており、これら3台の試着室21には、それぞれ「A」「B」「C」とネーミングされている。そして、報知画面ANは、3台の試着室21の状態を示す試着室状態表示AN1を3つ含んでいる。各々の試着室状態表示AN1の上部には、対応する試着室21のネーミングが付されている。
図11に例示する報知画面ANでは、「B」及び「C」の試着室状態表示AN1については、ブラックアウトされた状態となっている。これは、試着室21の中に顧客がおらず、その試着室端末101からクライアント端末401が何ら指令を受けていない状態を示している。
そして、図11に例示する報知画面ANでは、「A」の試着室状態表示AN1については、ブラックアウトが解消されており、その表示中に「三つボタンジャケット」「色別表示」という文字表示を含んでいる。この場合、「A」の試着室21に設置された試着室端末101のCPU151は、クライアント端末401に対して送信する指令の中に、「三つボタンジャケット」について「色別表示」がなされた旨を含ませる。この旨は、在庫情報表示処理中にRAM153に記憶されたデータに基づく。そして、このような指令を受けたクライアント端末401のCPU(図示せず)は、「A」の試着室状態表示AN1を、図11に示すような「三つボタンジャケット」「色別表示」という文字表示を含むものとして報知画面AN中に表示させる。
なお、顧客がタッチパネル104でのタッチ操作によって「サイズ別表示」を選択した場合には、試着室状態表示AN1は「サイズ別表示」という文字表示を含む。
このような報知画面ANを見た店員は、「A」の試着室21の出入口22に近づいて、閉じたカーテン23越しに、この試着室21の中にいる顧客に対して声をかけることができる。
このとき、店員は、報知画面ANに含まれる試着室状態表示AN1を確認しているので、より内容が限定された声かけをすることができる。例えば、「A」の試着室状態表示AN1が「三つボタンジャケット」「色別表示」という文字表示を含んでいるので、「A」の試着室21の中にいる顧客に対して店員は、「三つボタンジャケットの具合はいかがですか?」とか「三つボタンジャケットのお色で気になる点はございますか?」といった声かけをすることができる。このような声かけを受けた顧客は、試着をして気になった点について店員が声をかけてきたと感じ、この店員に対して親しみや好印象を抱くことが期待できる。