JP5002234B2 - 原子炉用制御棒およびその製造方法 - Google Patents
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Description
ル3を先端部に形成しガイドローラ4aを設けた先端構造材4と未端構造材5とを結合する
タイロッド6と、このタイロッド6から放射状に突き出しその外郭部が深いU字形断面の
シース7によって構成され冷却孔9が形成されたウイング2と、シース7の内部に設けられ
、タイロッド6の軸心と平行に配列された複数の中性子吸収要素8を有する構成とされて
いる。
ウム制御棒が知られている。この制御棒は図12から図14に示すように、ハフニウムまたは
ハフニウム合金からなる一対の板状体(以下、ハフニウム金属板という)10を対向させ、こ
れらのハフニウム金属板10を中性子吸収要素8としてシース7内に収容した構成とされて
いる。すなわち、このフラックストラップ型ハフニウム制御棒1は、中性子吸収要素8を
ウイング2の軸方向に分割して各分割区分のハフニウム金属板10の厚さを各区分における
中性子吸収量に応じて定めたもので、これにより制御棒全体にわたり中性子吸収体の核的
寿命を均一化したものである。つまり、各ウイング2は図12から図14に示すように、ウイ
ング2の外殻を形成するシース7の内面に複数の固定部材であるコマ12を用いてハフニウ
ム金属板10を対向状態で溶接固定した構成とされている。また、シース7は図13および図1
4に示すように、タイロッド6にスポット溶接部20により保持されている。
接変形によりシース7が若干ハフニウム金属板10に凹状に収縮し、このハフニウム金属板1
0とシース7との間のギャップを消滅させるのみならず、ハフニウム金属板10を強く拘束す
る可能性があった。このような状態に陥った場合には、シース7とハフニウム金属板10の
隙間に形成されるべき腐食生成物の吸収代が消滅するばかりでなく、シース7とハフニウ
ム金属板10との間の熱膨張や照射成長の相違による相対変位をも許さない構造となること
から、薄板状のシース7に過大な応力が発生する可能性が生じる。また、従来の制御棒1
ではハフニウム金属板10がシース7に複数のコマ12を介して溶接により保持する構造とな
っており、この溶接部によりスクラム時の荷重をはじめとする運転中の各種の比較的大な
る荷重が受け持たれている。このようにコマ12を溶接で固定すると溶接部近傍には引張の
残留応力を生じるため、溶接部近傍のシース7に応力腐食割れが発生する可能性があり、
制御棒1の寿命低下につながると共に原子炉の安全性を脅かす可能性がある。
、溶接に起因する残留応力の低減措置の記載はない。
したハフニウム金属板をシースで挟み込みコマにより間隔を維持する構成であるが、コマ
の上端部とシースを溶接することにより、シースの薄肉板は変形しハフニウム金属板側に
倒れ込み、シース板に引張の残留応力が生じる。
腐食割れがシースに発生する可能性が生ずる。また、溶接によるシースの変形によりシー
スとハフニウムとの隙間がなくなり、隙間腐食の原因にもなる可能性があり制御棒の信頼
性低下につながるおそれがある。
に生じた引張の残留応力を低減させ、変形を極力少なくすることのできる原子炉用制御棒
およびその製造方法を提供することを目的とする。
減することによりシースの薄板部の応力腐食割れを防止させることができる。このため、
制御棒の信頼性を向上でき、高品質の原子炉用制御棒およびその製造方法を提供すること
ができる。
以下、本発明に係る原子炉用制御棒の構成を、図面および図面に付した符号を引用して説
明する。
第2図は本発明の第一の実施形態を示す支持コマ部周辺を示す断面図である。なお、図1
、図2において図12から図14と同一部分には同一符号を付しその構成の説明は省略す
る。
ド6の各側端部にU字状のシース7のU字開口端をそれぞれ固着し、各シース7内にはその
厚さ方向に複数のハフニウム金属板10を対向配置して内蔵し、これら対向するハフニウム
金属板10の相互間に中央部に残留応力低減のための低減孔14を設けた支持コマ13を介在さ
せてハフニウム金属板10を支持させる構成としている。また、各シース7内のハフニウム
金属板10相互の対向間隙を水等の減速材を通水させる流路として形成し、上記支持コマ13
の突部21を上記シース7の固定孔22内に嵌入させて、この嵌入部となる突部21をTIG溶接1
5により固定する。その後、低減孔14に拡管機等(図示せず)を挿入し、低減孔14の内部
からシース部付近を押し広げて圧縮応力を付与し、引張の残留応力を低減させてこの原子
炉用制御棒30は製作される。
。
周囲とシース7の固定孔22をTIG溶接15により接合すると支持コマ13の中心からの距離に
対応して径方向の残留応力分布は図3に示す従来の応力分布Aのように溶接部に近づくに
従って引張側の残留応力が大きくなる。このように引張側の高い残留応力が生じた状態で
原子炉の高温炉水の環境にさらされると応力腐食割れが発生し、制御棒の機能を損なう。
このため、本発明では支持コマ13の中央に低減孔14を形成し、U字シース7、ハフニウム
金属板10および支持コマ13を組み込み支持コマ13の突部21の周囲とシース7の固定孔22を
TIG溶接15した後に、この低減孔14に拡管機を挿入してシース接合部付近の支持コマ部を
内側より押し広げて圧縮応力を付与することにより、図3の本発明の応力分布Bに示すよ
うに引張側の残留応力を低減させることができる。拡管の度合いが大きいほど低減量は大
きくなるが、応力腐食割れに影響しない程度にすることが重要であり、付与する圧縮応力
はおよそ100MPa程度を目安とする。
により生じる引張の残留応力を低減させることによりシースの薄板部の応力腐食割れを防
止させることができる。このため、制御棒の信頼性を向上でき、高品質の原子炉用制御棒
を提供することができる。
以下、第2の実施の形態を図4を参照して説明する。なお、図4において図2と同一部分
には同一符号を付し、その部分の構成の説明は省略する。
深さを貫通させないで支持コマ31の軸部までとし、支持コマ31の胴部の断面減少を無くし
たもので支持コマ31の厚さ方向の変形を低減することができると共に低減穴32に拡管機等
(図示せず)を挿入し、低減穴32の内部からシース部付近を押し広げて圧縮応力を付与し
、シース7の薄板に生じる引張の残留応力を低減させることができるため、制御棒30の損
傷寿命を延ばすことができる。
以下、第3の実施の形態を図5を参照して説明する。なお、図5において図4と同一部分
には同一符号を付し、その部分の構成の説明は省略する。
形状で先端部にアール34を付けたことを特徴とするものであり、低減穴33を押し広げたと
きに低減穴33の底部に引張の残留応力が生じないように形状を滑らかにしたものである。
シース7の薄板に発生した引張の残留応力は低減穴33に拡管機等(図示せず)を挿入し、
低減穴33の内部からシース部付近を押し広げて圧縮応力を付与し、シース7の薄板に生じ
る引張の残留応力を低減させることができるため、同様に制御棒30の損傷寿命を延ばすこ
とができる。
以下、第4の実施の形態を図6を参照して説明する。なお、図6において図4と同一部分
には同一符号を付し、その部分の構成の説明は省略する。
底部の形状をV字型の円錐状にしたことを特徴とするものであり、支持コマ31の変形を抑
えるために支持コマ厚さ方向の表面に近づくほど薄くすることにより、低減穴35の表面の
押し広げを容易にして、シース7の薄板に発生した引張の残留応力は低減穴35に拡管機等
(図示せず)を挿入し、低減穴35の内部からシース部付近を押し広げて圧縮応力を付与し
、シース7の薄板に生じる引張の残留応力を低減させることができるため、同様に制御棒
30の損傷寿命を延ばすことができる。
以下、第5の実施の形態を図7を参照して説明する。なお、図7において図4と同一部分
には同一符号を付し、その部分の構成の説明は省略する。
形状を樽型にしたことを特徴としており、シース7の薄板表面側の引張残留応力をより低
減させるようにした構造であり、同様に制御棒30の損傷寿命を延ばすことができる。
以下、第6の実施の形態を図8を参照して説明する。なお、図8において図2と同一部分
には同一符号を付し、その部分の構成の説明は省略する。
14の押し広げをV字型押し棒16で低減孔14を押し広げることによりシース7の薄板表面側
の引張残留応力をより低減させるようにした構造であり、同様に制御棒30の損傷寿命を延
ばすことができる。なお、図8においては一方向からV字型押し棒16を挿入する図で示し
ているが低減孔14の両端部から低減孔14を押し広げることもできるのは勿論である。
以下、第7の実施の形態を図9を参照して説明する。なお、図9において図4と同一部分
には同一符号を付し、その部分の構成の説明は省略する。
押し広げを楕円型押し棒17で押し広げる加工を行うようにできるようにしたものであり押
し広げ時に上下動が可能であり、押し棒17が楕円型であるので角で低減孔14の内面を傷つ
けるおそれがない。よって、シースの薄板表面側の引張残留応力をより低減させることが
でき、同様に制御棒30の損傷寿命を延ばすことができる。
以下、第8の実施の形態を図10を参照して説明する。なお、図6において図4と同一部分
には同一符号を付し、その部分の構成の説明は省略する。
状のTIG溶接部15に放射状に複数個のスリット18を形成することにより構成されている。
この構成によって、スリット18を入れることにより支持コマ13とシース7の薄板を溶接に
より支持コマ中心よりシース薄板の周方向の残留応力を低減できるようにしたものであり
、径方向の低減効果は低減孔14を押し広げることにより達成されるため、より損傷寿命を
延ばすことができる原子炉用制御棒を得ることができる。
以下、第9の実施の形態を図11を参照して説明する。なお、図11において図10と同一部分
には同一符号を付し、その部分の構成の説明は省略する。
止するために応力が集中する端部に円形の穴18aを形成して冷却材の流入およびシース7
の応力低減を達成できる構成を有している。よって、より損傷寿命を延ばすことのできる
原子炉用制御棒を得ることができる。
以下、第10の実施の形態を図11を参照して説明する。なお、図11において図10と同一部分
には同一符号を付し、その部分の構成の説明は省略する。
に放射状に複数個のスリット形状の溝18を形成し、両端にアール加工をした形状18aを第2
の実施形態から〜第7の実施形態に適用するものであり、作用・効果はすべて同様である
。
等においても同様に引張の残留応力を低減でき、より損傷寿命を延ばすことのできる原子
炉用制御棒を得ることができる。
じる引張の残留応力を低減することによりシースの薄板部の応力腐食割れを防止させるこ
とができる。このため、制御棒の信頼性を向上でき、高品質の原子炉用制御棒を提供する
ことができる。
末端構造材、6…タイロッド、7…シース、8…中性子吸収要素、9…冷却孔、10…ハ
フニウム金属板、12…固定部材(コマ)、12a…胴部、12b…軸部、13…支持コマ、14…低減
孔、15…TIG溶接、16…V字型押し棒、18…スリット、18a…穴、20…スポット溶接部、21
…突部、22…固定孔、30…原子炉用制御棒、31…支持コマ、32,33,35,36…低減穴、34…
アール。
Claims (11)
- 十字状の中央タイロッドの各側端部にU字状のシースのU字開口端をそれぞれ固着し、各シース内にはそのシースの厚さ方向に複数のハフニウム金属板を対向配置して内蔵し、前記シースの固定孔に溶接により接合され対向する前記ハフニウム金属板相互間に前記シースの厚さ方向と垂直な方向の断面が円形でかつその円形中央に残留応力低減のための低減孔を設けた支持コマを介在させてハフニウム金属板を支持させると共に、各シース内のハフニウム金属板相互の対向間隙を減速材を流通させる流路に形成したことを特徴とする原子炉用制御棒。
- 前記低減孔の深さを前記シースの厚さ方向において、溶接により接合された前記シースに対向する前記ハフニウム金属板が配置されている位置付近までとしたことを特徴とする請求項1記載の原子炉用制御棒。
- 前記低減孔の先端部はアール状に形成したことを特徴とする請求項2記載の原子炉用制御棒。
- 前記低減孔を前記シースの厚さ方向の断面を円錐形に形成したことを特徴とする請求項2記載の原子炉用制御棒。
- 前記低減孔の形状を前記シースの厚さ方向の断面を樽型に形成したことを特徴とする請求項2記載の原子炉用制御棒。
- 前記支持コマと前記シースを固定する円周状溶接部に放射状に複数個のスリットを形成したことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の原子炉用制御棒。
- 前記スリットの両端には応力低減用の円形の穴を設けたことを特徴とする請求項6記載の原子炉用制御棒。
- 前記支持コマと前記シースを固定する円周状溶接部に放射状に複数個のスリット形状の溝を形成したことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の原子炉用制御棒。
- 前記スリット形状の溝の両端にアール加工が形成されたことを特徴とする請求項8記載の原子炉用制御棒。
- 十字状の中央タイロッドの各側端部にU字状のシースのU字開口端をそれぞれ固着し、各シース内にはそのシースの厚さ方向に複数のハフニウム金属板を対向配置して内蔵し、前記シースの固定孔に溶接により接合され対向する前記ハフニウム金属板相互間に前記シースの厚さ方向と垂直な方向の断面が円形でかつその円形中央に残留応力低減のための低減孔を設けた支持コマを介在させてハフニウム金属板を支持させると共に、各シース内のハフニウム金属板相互の対向間隙を減速材を流通させる流路に形成し、前記支持コマの突部を前記シースの固定孔内に嵌入し、この嵌入された前記突部を溶接固定した後に低減孔のシース部付近を押し広げて引張の残留応力を低減させることを特徴とする原子炉用制御棒の製造方法。
- 前記低減孔の押し広げをV字型押し棒または楕円型押し棒で加工することを特徴とする請求項10記載の原子炉用制御棒の製造方法。
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