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JP5003115B2 - 車両用シート - Google Patents
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JP5003115B2 - 車両用シート - Google Patents

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Description

本発明は、シート本体を車両前向きの通常使用位置とドア開口部側を向いた横向き位置との間で回転させる回転テーブルを有する回転機構と、回転テーブル上に設置され、横向き位置で前進後退するスライドベースを有する第1スライド機構、一端が前記スライドベースに上下回動可能に連結された左右一組の四節リンク機構および前記スライドベースの前進後退に伴い前記四節リンク機構の他端の昇降ベースが下降上昇するように前記四節リンク機構をガイドするガイド機構を有する昇降機構と、四節リンク機構の昇降ベースにシート本体を前進後退可能に支持する第2スライド機構とを有する車両用シートに関する。
上記した車両用シートに関する技術が特許文献1に示されている。
この車両用シートは、シート本体を車両前向きの通常使用位置とドア開口部側を向いた横向き位置との間で回転させる回転機構を備えている。また、回転機構の回転テーブル上には、第1スライド機構により左右一対の四節リンク機構を前進、あるいは後退させて、前記四節リンク機構の先端に設けられた昇降ベースを下降、あるいは上昇させる昇降機構が設置されている。さらに、昇降機構(四節リンク機構)の昇降ベースには、その昇降ベースが上限位置(車両フロア面の高さ位置)から下降する前にシート本体を車室外まで前進させ、また前記昇降ベースが車室外の離着席位置から前記上限位置まで上昇した後に、シート本体を車室内まで後退させる第2スライド機構が設置されている。
図8(A)〜(F)は、前記車両用シートの昇降機構に使用されている四節リンク機構100の模式側面図を表している。四節リンク機構100は、アッパリンク100aとロアリンク100bとを備えており、両リンク100a,100bの一端が回転テーブル102上を前進、後退する第1スライド機構のスライドベース101に連結されている。また、アッパリンク100a、ロアリンク100bの他端が昇降ベース103に連結されている。これにより、第1スライド機構の動作によりスライドベース101が前進すると、四節リンク機構100のロアリンク100bが回転テーブル102の先端のガイド機構(図示省略)にガイドされて、図8(B)(C)に示すように、ロアリンク100b、アッパリンク100aが下方に回動し、昇降ベース103が下降する。
このとき、図8(D)〜(F)に示すように、四節リンク機構100のアッパリンク100aとロアリンク100bとの上下方向距離(リンクピッチ)を大きくすれば、アッパリンク100aとロアリンク100bとが水平な上限位置から両リンク100a,100bが互いに接触する下限位置までの回動可能角度を大きくできるため、四節リンク機構100の昇降量を大きくすることができる。
特開2005−14672号
しかし、四節リンク機構100のアッパリンク100aとロアリンク100bとの上下方向距離(リンクピッチ)を大きく設定すると、四節リンク機構100を構成するスライドベース101及び昇降テーブル103の高さ寸法が大きくなる。前述のように、四節リンク機構100は回転機構の回転テーブル102上に設置されており、四節リンク機構100の昇降テーブル103に第2スライド機構、シート本体が支持されている。このため、四節リンク機構100の高さ寸法が大きくなると車両用シート全体の高さ寸法が大きくなり、車室内における他のシートの高さ寸法との関係上好ましくない。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、シート本体の位置を極力低くするとともに、シート本体の必要昇降量を確保できるようにすることである。
上記した課題は、各請求項の発明によって解決される。
請求項1の発明は、シート本体を車室内で車両前方を向いた前向き位置とドア開口部側を向いた横向き位置との間で回転させる回転テーブルを有する回転機構と、前記回転テーブル上に設置され、前記横向き位置で前進後退するスライドベースを有する第1スライド機構、一端が前記スライドベースに上下回動可能に連結された左右一組の四節リンク機構および前記スライドベースの前進後退に伴い前記四節リンク機構の他端の昇降ベースが下降上昇するように前記四節リンク機構をガイドするガイド機構を有する昇降機構と、前記四節リンク機構の前記昇降ベースに前記シート本体を前進後退可能に支持する第2スライド機構とを有し、前記シート本体を横向き位置とし、前記第2スライド機構によって前記シート本体をドア開口部に向けて前進させた後、前記昇降機構によって前記シート本体を下降させることにより、前記シート本体を車室外の離着席位置へ移動させることができ、逆の動作で前記シート本体を車室内の通常使用位置へ移動させることができる車両用シートであって、前記四節リンク機構が、前端が前記昇降ベースに回動可能に連結され、後端がスライドベースに回動可能に連結されたアッパリンクと、前記アッパリンクの前端の回動軸よりも下方位置で前端が前記昇降ベースに回動可能に連結され、前記アッパリンクの前記スライドベースに対する回動軸よりも下方位置で後端が前記スライドベースに対して回動可能に連結されたロアリンクとを備え、前記アッパリンクが、前記昇降ベース及び前記スライドベースに対して前記四節リンク機構を構成する使用状態と、該使用状態から下方に移動した格納状態とに転換可能となっており、さらに、前記第2スライド機構によって前記シート本体が前進端に移動した際に前記アッパリンクを使用状態へ転換させ、前記第2スライド機構によって前記シート本体が前進端から後退する際に前記アッパリンクを格納状態へ転換させるアッパリンク転換機構を備えることを特徴とする。
本発明によると、アッパリンク転換機構は、第2スライド機構によってシート本体をドア開口部に向けて前進端まで移動させる際、四節リンク機構のアッパリンクを使用状態へ転換させる。このため、引き続き昇降機構によって前記シート本体を下降させる際には、四節リンク機構は使用状態であり、昇降ベースの必要昇降量を確保できる。
また、アッパリンク転換機構は、昇降機構がシート本体を上昇させた後、第2スライド機構によって前記シート本体が前進端から車室内まで後退する際にアッパリンクを格納状態へ転換させる。格納状態ではアッパリンクが使用状態よりも下方に移動しているため、アッパリンクとロアリンクとの上下方向距離(リンクピッチ)が小さくなる。このため、アッパリンクとロアリンクとの両端に連結されているスライドベースと昇降ベースとを低く製造できる。したがって、昇降ベースに第2スライド機構を介して設置されたシート本体の位置を低くできる。
請求項2の発明によると、前記昇降ベースが、昇降ベース本体と、一端が相対的に上方に位置する上方位置と相対的に下方に位置する下方位置とに移動するように該昇降ベース本体に対して他端が回動可能に連結された支持アームと、該支持アームを前記昇降ベースに対して回転不能にロックするためのロック機構とを備えており、前記アッパリンクが、前端を前記支持アームの一端に連結され、かつ互いに回動可能に連結された前部と後部で構成されており、前記支持アームの上方位置への回動と前記ロック機構による前記支持アームのロックとを伴い、前記アッパリンクの前後端の回転軸及び前部と後部の連結軸が直線状に配置された状態が前記アッパリンクの使用状態であり、前記ロック機構による前記支持アームのロック解除と前記支持アームの下方位置への回動とを伴い、前記アッパリンクの前部と後部の連結軸が下方に移動した状態が前記アッパリンクの格納状態であることを特徴とする。
このように、支持アームを昇降ベース本体に対して回動させることで、アッパリンクを使用状態と格納状態とに転換できるため、アッパリンク転換機構の構成が簡単になる。
本発明によると、シート本体の位置を低くできるとともに、シート本体の必要昇降量を確保できる。
以下、図1〜図7に基づいて、本発明の実施形態1に係る車両用シートの説明を行なう。本実施形態に係る車両用シートは、車両の助手席に使用されるシートであり、図1にその車両用シートの模式背面図が示されている。図2は第2スライド機構と四節リンク機構のアッパリンク転換機構とを表す側面図等、図3はアッパリンク転換機構とロック機構とを表す側面図等である。また、図4〜図6は車両用シートの動作を表す側面図、図7は車両用シートを備える車両の模式平面図である。
なお、図中の前後左右及び上下は、車両における前後左右及び上下に対応している。
<車両用シート1の概要について>
本実施形態に係る車両用シート1は、図7に示すように、シート本体10を車両前向きの通常使用位置からドア開口部側を向く横向き位置まで水平回転させた後、ドア開口部から車室外に水平前進させ、さらに離着席位置まで前進下降させる装置であり、逆の動作によりシート本体10を通常使用位置に戻せるように構成されている。
車両用シート1は、図1に示すように、車両フロアF上に設置された前後スライド機構30と、その前後スライド機構30の前後スライドベース34上に設置された回転機構20と、その回転機構20の回転テーブル25上に設置された昇降機構80、及び第2スライド機構50と、前記第2スライド機構50上に設置されたシート本体10とを備えている。また、車両用シート1にはシート本体10を水平に保持するための水平保持機構130が設けられている。
<前後スライド機構30について>
前後スライド機構30は、シート本体10を車両前後方向に移動させる機構である。前後スライド機構30は、図1等に示すように、車両フロアFの固定ベースBF上で車両前後方向に延びるように設置された左右一対の固定側レール32と、それらの固定側レール32に前後摺動可能な状態で支持される前後スライドベース34とを備えている。
固定側レール32は、図1等に示すように、断面略コ字形に形成されており、その略コ字形の凹部に前後スライドベース34の左右端縁に形成された可動レール部34sが収納されている。そして、可動レール部34sと固定側レール32との間に形成された上下の隙間に多数のボール36が回転自在に嵌め込まれている。これにより、前後スライドベース34は固定側レール32に沿ってスムーズに移動できる。
固定ベースBF上には、固定側レール32と平行にネジ軸35bが軸心回りに回転可能に支持されており、そのネジ軸35bの一端に駆動モータ35aの回転軸(図示省略)が同軸に連結されている。また、前後スライドベース34の下面には、前記ネジ軸35bと螺合するナット35nが固定されている。これにより、駆動モータ35aの働きでネジ軸35bが正転、あるいは逆転することで、ネジ軸35bとナット35nとの螺合作用で前後スライドベース34が前後スライドする。
<回転機構20について>
前後スライドベース34上には、回転機構20が設置されている。回転機構20は、シート本体10を車両前向きの通常使用位置とドア開口部側を向いた横向き位置との間で約90°回転させる機構である。
回転機構20は、相対回転可能な内輪22と外輪23とを有しており、その内輪22の外側周方向に形成されたV溝と外輪23の内側周方向に形成されたV溝との間に多数のボール(図示省略)が挟み込まれている。これによって、内輪22に対して外輪23をスムーズに、かつガタツキなく回転させることができる。回転機構20はその内輪22が前後スライドベース34に固定されており、外輪23上に回転テーブル25が設置されている。
前後スライドベース34の上面には、回転モータ27が固定されている。回転モータ27の回転出力は、歯車伝達機構(図示省略)を介して外輪23に伝達され、これにより回転テーブル25が前後スライドベース34に対して回転する。
<昇降機構80について>
回転テーブル25上には、昇降機構80の第1スライド機構40が設置されている。第1スライド機構40は、昇降機構80の動作源として働く機構であり、ドア開口部側を向いた横向き位置にあるシート本体10を前進、あるいは後退させる。
第1スライド機構40は、図1に示すように、回転テーブル25の左右両端縁に沿って平行に取付けられた一対のガイドレール42を備えている。ガイドレール42は、断面コ字形に成形されて、互いの凹部が対向するように回転テーブル25上に設置されている。そして、各々のガイドレール42の凹部に第1スライドベース44のガイドローラ43が嵌め込まれている。第1スライドベース44は、左右に複数個づつガイドローラ43を備えており、それらのガイドローラ43が各々のガイドレール42の凹部に嵌め込まれて、それらのガイドレール42に沿って転動可能に構成されている。
回転テーブル25上には、図1に示すように、ガイドレール42と平行にネジ軸45bが軸心回りに回転可能に支持されており、そのネジ軸45bの一端に駆動モータ45aの回転軸(図示省略)が同軸に連結されている。また、第1スライドベース44の下面には、前記ネジ軸45bと螺合するナット45nが固定されている。これにより、駆動モータ45aの働きでネジ軸45bが正転、あるいは逆転することで、ネジ軸45bとナット45nとの螺合作用で第1スライドベース44がガイドレール42に沿って回転テーブル25上を前進、後退する。
第1スライドベース44には、図1、図4〜図6に示すように、昇降機構80を構成する左右一対の四節リンク機構84(後記する)が上下に傾動可能な状態で連結されている。そして、左右一対の四節リンク機構84の先端に昇降ベース85が水平な状態で昇降可能なように連結されている。また、回転テーブル25の前端部には、図6に示すように、前記四節リンク機構84のロアリンク190(後記する)を下方から支持し、四節リンク機構84の前進、あるいは後退動作を昇降ベース85の下降、あるいは上昇動作に変換するガイド機構88(図6参照)が設けられている。なお、第1スライド機構40の働きで四節リンク機構84が後退端まで後退すると、昇降ベース85は回転テーブル25の前端縁上まで戻される(図4、図5参照)。
<第2スライド機構50について>
昇降ベース85上には、図1、図2、図5等に示すように、第2スライド機構50が設置されている。第2スライド機構50は、昇降ベース85上でシート本体10を前進、あるいは後退させる機構である。
第2スライド機構50は、図1、図2(A)(B)に示すように、シート本体10を支持するシート用ベース51を備えており、そのシート用ベース51が昇降ベース85に対してシート前後方向にスライド可能に構成されている。シート用ベース51の下面側に突出する左右壁部には、それぞれシート本体10の前後方向に延びるガイドレール51aが固定されている。ガイドレール51aは、断面コ字形に成形されており、互いの凹部が対向するように左右壁部に取付けられている。そして、各々のガイドレール51aの凹部に昇降ベース85の側面に回転自在に装着されたガイドローラ86が嵌め込まれている。昇降ベース85は、左右に複数個づつガイドローラ86を備えており、それらのガイドローラ86が各々のガイドレール51aの凹部に嵌め込まれて、それらのガイドレール51aに沿って転動可能に構成されている。
シート用ベース51の下面には、ガイドレール51aと平行にネジ軸52bが軸心回りに回転可能に支持されており、そのネジ軸52bの一端に駆動モータ52aの回転軸(図示省略)が同軸に連結されている。また、昇降ベース85の上面には、前記ネジ軸52bと螺合するナット52cが固定されている。これにより、駆動モータ52aの働きでネジ軸52bが正転、あるいは逆転することで、ネジ軸52bとナット52cとの螺合作用でシート本体10及びシート用ベース51が昇降ベース85の対して前後スライドする。
<四節リンク機構84について>
左右一対の四節リンク機構84は、図5(B)等に示すように、それぞれアッパリンク180と、ロアリンク190と、前記アッパリンク180を使用状態、あるいは格納状態に転換するアッパリンク転換機構90(図3(B)参照)と、前記アッパリンク180を使用状態に保持するロック機構70(図3(B)参照)とを備えている。
四節リンク機構84のロアリンク190は、直線部193と、下方に湾曲した先端部194及び基端部195とを有しており、そのロアリンク190の基端部195が回動軸192により第1スライドベース44の側壁下部に上下回転可能な状態で連結されている。また、ロアリンク190の先端部194が回動軸191により昇降ベース85の側壁下部に同じく上下回転可能な状態で連結されている。
アッパリンク180は、図3(A)、図5(B)に示すように、直線状に形成された前部リンク184と後部リンク185とから構成されており、両者184,185が中間回動軸183によって上下回動可能な状態で連結されている。ここで、アッパリンク180の全長はロアリンク190の全長と等しい値に設定されている。
アッパリンク180は、前部リンク184の先端部184fが回動軸181によってアッパリンク転換機構90を構成する支持アーム91の先端部91fに相対回転可能な状態で連結されている。また、アッパリンク180の基端部(後部リンク185の基端部)が回動軸182によって第1スライドベース44の側壁上部に上下回転可能な状態で連結されている。アッパリンク180(後部リンク185)の回動軸182はロアリンク190の回動軸192の真上に配置されており、回動軸182と回動軸192間の距離Lは後部リンク185の中間回動軸183と回動軸182間の距離に等しく設定されている。
アッパリンク転換機構90は、昇降ベース85の支持アーム91と、支持アーム91を起立させる際に使用される鉤部92及びフック93と、支持アーム91を倒伏方向に付勢するコイルバネ95とを備えている。
支持アーム91は、基端部91kがロアリンク190と共に回動軸191によって昇降ベース85の側壁下部に上下回転可能な状態で連結されており、回動自由端側の先端部91fが前述のように回動軸181によって前部リンク184の先端部184fに連結されている。また、支持アーム91は、アッパリンク180の後部リンク185と等しい寸法で形成されている。このため、支持アーム91の回動軸181と回動軸191間の距離は、第1スライドベース44側のアッパリンク180(後部リンク185)の回動軸182とロアリンク190の回動軸192間の距離Lに等しくなる。
即ち、昇降ベース85が本発明の昇降ベース本体に相当し、昇降ベース85に支持アーム91を連結したものが本発明の昇降ベースに相当する。
上記構成により、支持アーム91が回動軸191を中心に図中左回転して直立状態まで起立すると、図3(A)、図5(A)に示すように、支持アーム91がアッパリンク180を前上方に引っ張って、前部リンク184と後部リンク185が直線状に保持される。そして、アッパリンク180の昇降ベース85側の回動軸181がロアリンク190の昇降ベース85側の回動軸191よりも寸法Lだけ高い位置に保持され、アッパリンク180の第1スライドベース44側の回動軸182がロアリンク190の第1スライドベース44側の回動軸192よりも寸法Lだけ高い位置に保持される。即ち、アッパリンク180とロアリンク190とのリンクピッチが寸法Lに等しくなる(図5(B)参照)。
また、支持アーム91が回動軸191を中心に図中右回転して倒伏すると、図3(A)の二点鎖線に示すように、前部リンク184が後方に押されるとともに、その前部リンク184と後部リンク185の連結部分が自重により中間回動軸183の位置で下方に折れ曲がる。これにより、前部リンク184がロアリンク190と水平方向に重なる位置まで下降するとともに、後部リンク185が回動軸182を中心に図中左回転して回動軸182の真下位置に保持される。
ここで、四節リンク機構84の使用時には、図5(B)に示すように、支持アーム91が直立状態まで起立してアッパリンク180の前部リンク184と後部リンク185が直線状に保持される。このため、図5(B)に示す状態をアッパリンク180の使用状態と呼ぶ。また、四節リンク機構84の格納時には、図4(B)に示すように、支持アーム91が倒伏して、アッパリンク180の前部リンク184と後部リンク185の連結部分が折れ曲がり、前部リンク184がロアリンク190と水平方向に重なる位置に保持される。このため、図4(B)に示す状態をアッパリンク180の格納状態と呼ぶ。
また、昇降ベース85には、前述のように、四節リンク機構84のアッパリンク180とロアリンク190、及びアッパリンク転換機構90の支持アーム91とが左右一対の回動軸191によって連結される構成である。このため、昇降ベース85は回動軸191を支持できる高さ寸法があれば良く、昇降ベース85を従来よりも低く製造できる。また、昇降ベース85の高さに合わせて第1スライドベース44の前半部もシート本体10と干渉しないように低く製造されている。
これにより、昇降ベース85上に第2スライド機構50を介して設置されるシート本体10の位置を低くできる。
即ち、図4(A)に示すように、四節リンク機構84が格納された状態で、その四節リンク機構84とシート本体10とは前後方向において干渉しない位置関係となる。また、図5(A)に示すように、シート本体10が第2スライド機構50の働きで四節リンク機構84に対して前進端まで移動した状態で、後記するように、四節リンク機構84が使用状態へ転換可能となる。なお、四節リンク機構84が使用状態では、シート本体10と四節リンク機構84とが前後方向において干渉し、シート本体10の後退は規制される。
支持アーム91の回動軸191の回りには、図3(B)、(C)に示すように、コイルバネ95が装着されている。コイルバネ95は、一端が昇降ベース85の側壁に連結され、他端が支持アーム91に連結されており、支持アーム91を倒伏させる方向に付勢されている。
また、支持アーム91の先端部91fには、図3等に示すように、鉤部92が取付けられており、その鉤部92にシート本体10側のフック93が掛けられるように構成されている。鉤部92とフック93は、シート本体10が第2スライド機構50の働きで昇降ベース85に対して前進する際の力で支持アーム91をコイルバネ95のバネ力に抗して起立可能なように構成されている。
即ち、フック93は、図2(A)、図3(B)に示すように、シート本体10の下方に突出し、かつ前傾しており、その前面93fに支持アーム91の鉤部92が掛けられるように構成されている。そして、図3(B)に示すように、支持アーム91が倒伏している状態で、シート本体10が前進し、フック93の前面93fに支持アーム91の鉤部92が掛ると、シート本体10が前進する過程で支持アーム91の鉤部92がフック93の前面93fに対して上方に摺動し、その前面93fから押し上げ力を受ける。これにより、支持アーム91がコイルバネ95のバネ力に抗して回動軸191を中心に図中左回転しながら徐々に起立する。そして、シート本体10が前進端まで到達した状態で支持アーム91が図3(B)の実線に示す状態(直立状態)まで起立し、アッパリンク180は使用状態に保持される。なお、シート本体10が後退するとコイルバネ95のバネ力で支持アーム91が倒伏方向に右回動し、支持アーム91の鉤部92がフック93の前面93fに対して下方に摺動することで、前記フック93から外される。
昇降ベース85の側壁には、直立状態まで起立した支持アーム91をその位置に固定するロック機構70が設けられている。ロック機構70は、図3(B)に示すように、支持アーム91に設けられたロックピン71と、昇降ベース85の側壁に設けられた爪状部材72とを備えている。ロックピン71は、支持アーム91の側面中央において横方向に突出するように形成されている。
爪状部材72は先端部分が先細状に形成されており、その爪状部材72の基端部が連結ピン72pにより上下回動可能な状態で昇降ベース85の側壁に連結されている。爪状部材72は中央上部がバネ73により上方への引き上げ力を受けており、その爪状部材72が水平な状態で上面が上限ストッパ74に当接している。即ち、爪状部材72はバネ73の力で水平に保持されている。
爪状部材72の先端部分には、上側で開放する切欠き状の係合凹部72cが形成されており、その係合凹部72cに直立状態まで起立した支持アーム91のロックピン71が係合する。また、爪状部材72の係合凹部72cよりも先端側の位置には、支持アーム91が起立する過程でロックピン71の下方押圧力を受ける傾斜面72kが形成されている。このため、支持アーム91が起立する際に爪状部材72の傾斜面72kがロックピン71の下方押圧力を受けることで、その爪状部材72がバネ73の力に抗して下方(右回り)に若干回動する。そして、支持アーム91が直立状態まで起立してロックピン71が傾斜面72kから外れて係合凹部72cまで到達すると、バネ73の力で爪状部材72が上方(左回り)に回動し、ロックピン71と爪状部材72が係合する。
爪状部材72の中央下部には、ロック解除機構77のワイヤ77wの一端が接続されている。ロック解除機構77は、バネ73の力に抗して爪状部材72を下方に引っ張り、爪状部材72とロックピン71との係合を解除する機構である。ロック解除機構77は、ソレノイド77sと、そのソレノイド77sの動作を爪状部材72に伝達するワイヤ77wとを備えており、シート本体10が昇降ベース85に対する前進端位置から後退する際に前記ソレノイド77sがワイヤ77wを介して爪状部材72を下方に引っ張る方向に動作する。
<水平保持機構130について>
四節リンク機構84のアッパリンク180は、前述のように、格納状態で前部リンク184と後部リンク185の連結部分が折れ曲がるため、回転テーブル25上で昇降ベース85と第1スライドベース44とを前後方向に相対移動不能に支持することはできない。即ち、アッパリンク180の格納状態では、回転テーブル25上の昇降ベース85と第1スライドベース44とはロアリンク190だけで前後方向に相対移動不能に支持されている。このため、昇降ベース85と第1スライドベース44とは回転テーブル25上でロアリンク19の回動軸191,192を中心にそれぞれ上下回動が可能になる。
前述のように、シート本体10は第2スライド機構50を介して昇降ベース85上に設置されているため、昇降ベース85が回転テーブル25上で上下回動が可能であるとシート本体10の水平が維持できなくなる。
水平保持機構130は昇降ベース85等の上下回動を規制して、シート本体10の水平を保持する機構である。
水平保持機構130は、図4(B)に示すように、昇降ベース85の水平を保持する水平保持フック132と第1スライドベース44の水平を保持する水平保持輪134、135とを備えている。
水平保持フック132は、昇降ベース85の下面前端に固定されたフックであり、側面形状略C字形に構成されている。水平保持フック132は、第1スライド機構40の働きで第1スライドベース44、四節リンク機構84と共に昇降ベース85が後退して回転テーブル25上に戻される際に、図4(B)に示すように、その回転テーブル25の前端縁と係合できるように構成されている。これにより、回転テーブル25に対する昇降ベース85の前部の浮き上がりを防止できる。即ち、昇降ベース85の前部が水平保持フック132により上下方向に規制されるため、昇降ベース85がロアリンク19の回動軸191を中心にして上下に回動しなくなり、昇降ベース85は回転テーブル25上で水平に保持される。
水平保持輪134、135は第1スライドベース44の下面四隅に取付けられた車輪であり、第1スライドベース44を回転テーブル25上で常に水平に保持できるように構成されている。
<車両用シート1の動作について>
次に、上記した車両用シート1の動作について説明する。
シート本体10を室外の離着席位置まで移動させる際には、先ず、前後スライド機構30が動作してシート本体10が室内回転位置まで移動した後、回転機構20が動作してシート本体10がドア開口部側を向く横向き位置まで約90°水平回転する(図4参照)。
次に、昇降ベース85上の第2スライド機構50が動作してシート本体10が室外方向に前進する。これにより、アッパリンク転換機構90のフック93がシート本体10と共に前進し、前進途中でそのフック93の前面93fが、図3(B)に示すように、支持アーム91の鉤部92を押し上げる。これによって、支持アーム91が昇降ベース85の回動軸191を中心にコイルバネ95のバネ力に抗して図中左回転しながら徐々に起立する。また、支持アーム91の起立により、アッパリンク180の前部リンク184と後部リンク185とが前上方に引っ張られ、アッパリンク180が格納状態から使用状態に転換させられる。そして、シート本体10が前進端まで到達した状態で、支持アーム91が直立状態まで起立し、アッパリンク180が使用状態に保持される。さらに、支持アーム91が直立状態まで起立する途中で、支持アーム91のロックピン71(ロック機構70)が昇降ベース85側の爪状部材72の傾斜面72kを下方に押圧し、その爪状部材72をバネ73の力に抗して下方に回動させる。そして、支持アーム91が直立状態まで起立した段階で、ロックピン71が爪状部材72の傾斜面72kを通過して係合凹部72cの位置まで到達する。これにより、爪状部材72がバネ73の力で上方に回動し、係合凹部72cがロックピン71と係合することで、支持アーム91が直立状態に保持される。即ち、アッパリンク180が使用状態でロック機構70によってロックされ、四節リンク機構84が昇降機構80の一部として動作可能になる。
次に、回転テーブル25上の第1スライド機構40が動作して第1スライドベース44が回転テーブル25に対して前進する。これにより、第1スライドベース44と共に四節リンク機構84、昇降ベース85が前進して、昇降ベース85の水平保持フック132が回転テーブル25に前端縁から外される。そして、第1スライドベース44と四節リンク機構84等が前進する過程で、その第1スライドベース44と回転テーブル25のガイド機構88との距離が徐々に小さくなり、前記距離の減少に応じて四節リンク機構84のアッパリンク180とロアリンク190は第1スライドベース44の回動軸182,192を中心にして下方に回動する。そして、アッパリンク180とロアリンク190の先端に連結された昇降ベース85、及び昇降ベース85に載置された第2スライド機構50、シート本体10が水平な状態で前下方に移動する。そして、図6に示すように、第1スライドベース44が回転テーブル25の前進端まで到達した段階で、第1スライド機構40が停止し、シート本体10は室外の離着席位置に保持される。
次に、シート本体10を室外の離着席位置から室内の通常使用位置まで移動する場合には、先ず、第1スライド機構40が動作することで第1スライドベース44、四節リンク機構84が回転テーブル25上を後退する。これにより、第1スライドベース44と回転テーブル25のガイド機構88との距離が徐々に大きくなり、前記距離の増加に応じて四節リンク機構84のアッパリンク180とロアリンク190は第1スライドベース44の回動軸182,192を中心に上方に回動する。そして、昇降ベース85、及び昇降ベース85に載置された第2スライド機構50、シート本体10が水平に保持された状態で後上方に移動する。そして、図5(A)に示すように、第1スライドベース44が回転テーブル25の後退端まで到達した段階で、昇降ベース85が回転テーブル25の前端縁上に戻され、その昇降ベース85の水平保持フック132が回転テーブル25に前端縁と係合する。これにより、回転テーブル25に対する昇降ベース85の前部の浮き上がりを防止でき、回転テーブル25上で昇降ベース85が水平に保持される。
次に、ロック解除機構77のソレノイド77sが動作する。これにより、ロック解除機構77のワイヤ77wがロック機構70の爪状部材72をバネ73の力に抗して下方に引っ張ることで、爪状部材72の係合凹部72cと支持アーム91のロックピン71との係合が解除される。この結果、コイルバネ95のバネ力で支持アーム91は倒伏方向に回動が可能になる。これにより、四節リンク機構84のアッパリンク180及び支持アーム91がシート本体10の室内方向の後退を妨げることがない。
次に、昇降ベース85上の第2スライド機構50が動作してシート本体10が室内方向に後退する。
シート本体10の後退により、フック93がシート本体10と共に後方に移動すると、コイルバネ95のバネ力で支持アーム91が倒伏方向に右回動し、支持アーム91の鉤部92がフック93の前面93fに対して下方に摺動することで、前記フック93から外される。そして、支持アーム91が倒伏することで、図4(B)に示すように、アッパリンク180の前部リンク184がロアリンク190と水平方向に重なる位置まで下降し、後部リンク185が回動軸182の真下位置に保持される。即ち、アッパリンク180が格納状態となる。
そして、図4(A)に示すように、シート本体10が昇降ベース85に対して後退端まで後退すると、次に、回転機構20が動作してシート本体10が車両前方を向いた前向き位置まで約90°水平回転し、さらに前後スライド機構30が動作してシート本体10が通常使用位置まで移動する。
<車両用シート1の長所について>
本発明によると、アッパリンク転換機構90は、第2スライド機構50によってシート本体10が車室外の前進端まで移動する際に、アッパリンク180を使用状態へ転換させる。このため、引き続きシート本体10を昇降機構80によって下降させる際、四節リンク機構84は使用状態であり、昇降ベース85の必要昇降量を確保できる。
また、アッパリンク転換機構90は、昇降機構80がシート本体10を上限位置まで上昇させた後、シート本体10が第2スライド機構50によって前進端から室内まで後退する際にアッパリンク180を格納状態へ転換させる。格納状態ではアッパリンク180が使用状態よりも下方に移動しているため、アッパリンク180とロアリンク190とのリンクピッチが小さくなる。このため、アッパリンク180とロアリンク190とに連結されている第1スライドベース44及び昇降ベース85を低く製造できる。したがって、昇降ベース85に第2スライド機構50を介して設置されたシート本体10の位置を低くできる。
また、支持アーム91を昇降ベース85に対して回動させることで、アッパリンク180を使用状態と格納状態とに転換できるため、アッパリンク転換機構90の構成が簡単になる。
<車両用シート1の変更例>
ここで、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、アッパリンク180を前部リンク184と後部リンク185とから構成し、支持アーム91を起立、あるいは倒伏させることで、アッパリンク180を使用状態、あるいは格納状態に転換する例を示した。しかし、アッパリンク180を一本のリンクから構成して、そのアッパリンク180の前端部と基端部とにそれぞれ支持アームを連結し、両支持アームを起立、あるいは倒伏させることで、アッパリンク180を使用状態、あるいは格納状態に転換することも可能である。
また、支持アームを使用せずに、昇降シリンダとワイヤ等を使用してアッパリンク180を使用状態、あるいは格納状態に転換することも可能である。さらに、昇降シリンダの代わりにモータ等を使用することも可能である。
また、助手席として使用される車両用シート1を例示したが、本発明に係る車両用シートを助手席以外に使用することも可能である。
本発明の実施形態1に係る車両用シートの模式背面図である。 車両用シートの第2スライド機構と四節リンク機構のアッパリンク転換機構とを表す側面図(A図(B図のA-A矢視断面図))、及びA図のB-B矢視図である。 アッパリンク及びアッパリンク転換機構の支持アームを表す側面図(A図)、ロック機構等を表す側面図(B図)、及びB図のC-C矢視図(C図)である。 車両用シートの動作を表す側面図(A図)、そのときの四節リンク機構(格納状態)を表す側面図(B図)である。 車両用シートの動作を表す側面図(A図)、そのときの四節リンク機構(使用状態)を表す側面図(B図)である。 車両用シートの動作を表す側面図である。 車両用シートを備える車両の模式平面図である。 従来の車両用シートの四節リンク機構を表す模式側面図(A図、B図、C図、D図、E図、F図)である。
符号の説明
F 車両フロア
10 シート本体
20 回転機構
25 回転テーブル
40 第1スライド機構
44 第1スライドベース
50 第2スライド機構
70 ロック機構
80 昇降機構
84 四節リンク機構
180 アッパリンク
184 前部リンク(前部)
185 後部リンク(後部)
85 昇降ベース
88 ガイド機構
90 アッパリンク転換機構
91 支持アーム
130 水平保持機構

Claims (2)

  1. シート本体を車室内で車両前方を向いた前向き位置とドア開口部側を向いた横向き位置との間で回転させる回転テーブルを有する回転機構と、前記回転テーブル上に設置され、前記横向き位置で前進後退するスライドベースを有する第1スライド機構、一端が前記スライドベースに上下回動可能に連結された左右一組の四節リンク機構および前記スライドベースの前進後退に伴い前記四節リンク機構の他端の昇降ベースが下降上昇するように前記四節リンク機構をガイドするガイド機構を有する昇降機構と、前記四節リンク機構の前記昇降ベースに前記シート本体を前進後退可能に支持する第2スライド機構とを有し、前記シート本体を横向き位置とし、前記第2スライド機構によって前記シート本体をドア開口部に向けて前進させた後、前記昇降機構によって前記シート本体を下降させることにより、前記シート本体を車室外の離着席位置へ移動させることができ、逆の動作で前記シート本体を車室内の通常使用位置へ移動させることができる車両用シートであって、
    前記四節リンク機構が、前端が前記昇降ベースに回動可能に連結され、後端がスライドベースに回動可能に連結されたアッパリンクと、前記アッパリンクの前端の回動軸よりも下方位置で前端が前記昇降ベースに回動可能に連結され、前記アッパリンクの前記スライドベースに対する回動軸よりも下方位置で後端が前記スライドベースに対して回動可能に連結されたロアリンクとを備え、
    前記アッパリンクが、前記昇降ベース及び前記スライドベースに対して前記四節リンク機構を構成する使用状態と、該使用状態から下方に移動した格納状態とに転換可能となっており、
    さらに、前記第2スライド機構によって前記シート本体が前進端に移動した際に前記アッパリンクを使用状態へ転換させ、前記第2スライド機構によって前記シート本体が前進端から後退する際に前記アッパリンクを格納状態へ転換させるアッパリンク転換機構を備えることを特徴とする車両用シート。
  2. 請求項1に記載の車両用シートであって、
    前記昇降ベースが、昇降ベース本体と、一端が相対的に上方に位置する上方位置と相対的に下方に位置する下方位置とに移動するように該昇降ベース本体に対して他端が回動可能に連結された支持アームと、該支持アームを前記昇降ベースに対して回転不能にロックするためのロック機構とを備えており、
    前記アッパリンクが、前端を前記支持アームの一端に連結され、かつ互いに回動可能に連結された前部と後部で構成されており、
    前記支持アームの上方位置への回動と前記ロック機構による前記支持アームのロックとを伴い、前記アッパリンクの前後端の回転軸及び前部と後部の連結軸が直線状に配置された状態が前記アッパリンクの使用状態であり、前記ロック機構による前記支持アームのロック解除と前記支持アームの下方位置への回動とを伴い、前記アッパリンクの前部と後部の連結軸が下方に移動した状態が前記アッパリンクの格納状態であることを特徴とする車両用シート。
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