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JP5020554B2 - 非水系粘着剤組成物とこれを用いた貼付剤 - Google Patents
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JP5020554B2 - 非水系粘着剤組成物とこれを用いた貼付剤 - Google Patents

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Description

本発明は、非水系粘着剤組成物と、これを用いた貼付剤に関する。
一般に、薬剤を投与する方法としては、経口的な投与、皮膚、毛髪、口腔(粘膜を含む。)等からの経皮的な投与、注射等による投与がある。これらの中でも、経皮的な投与は、薬剤の副作用が低く、投与も簡便である点で好ましい投与方法である。
経皮的な投与には、軟膏、液状組成物、貼付剤等の各種の形態の外用剤が使用されるが、これらの中で貼付剤は、通常、支持体上に粘着剤組成物(膏体組成物)からなる粘着剤層が形成された形態で用いられている。該粘着剤組成物には、水溶性高分子等を用いる「含水系粘着剤組成物」と、樹脂等を用いる「非水系粘着剤組成物」があり、一般的には含水系粘着剤組成物が多く用いられている。
含水系粘着剤組成物を使用した貼付剤の場合、使用中の皮膚刺激が低く使用感が良好であるが、水難溶性の薬剤を用いる場合は、薬剤の含水系粘着剤組成物中での溶解性が不充分であった。
その点、非水系粘着剤組成物には、水難溶性の薬剤が良好に溶解すると考えられる。
しかし、薬剤を経皮投与する場合、例えば皮膚表面の角質層がもつバリア機能により、薬剤が皮膚に透過しにくい問題があり、粘着剤組成物に良好に溶解した薬剤は皮膚透過性がより低く、経皮吸収の効率が悪いとされている。
したがって、薬剤を効率的に経皮吸収させ、薬剤の有効性を向上させることが、非水系粘着剤組成物を使用した貼付剤の課題となる。
また、分子量の大きい薬剤も、経皮吸収の効率が悪いとされている。
上記の問題に対し、例えば、経皮吸収剤として、脂肪酸エステルを粘着剤に使用した貼付剤が提案されている(特許文献1、2参照)。
ところが、脂肪酸エステルを使用した貼付剤では、充分な経皮吸収性を得ることができなかった。
また、脂肪酸エステルに多価アルコールを併用することにより、経皮吸収性を向上させた貼付剤も提案されている(特許文献3、4参照)。
特開2004−115417号公報 特開平7−196505号公報 特開平4−312525号公報 国際公開第00/06659号パンフレット
しかしながら、特許文献3、4に記載の貼付剤でも、充分な経皮吸収性が得られないこともあった。
本発明は、前記事情を鑑みてなされたものであり、経皮吸収性に優れた非水系粘着剤組成物と、これを用いた貼付剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、脂肪酸エステルと多価アルコールを含む組成物に、特定のノニオン性界面活性剤を配合することで、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の非水系粘着剤組成物は、下記一般式(1)で表されるエステル(A)と、多価アルコール(B)と、ポリオキシエチレン基を有するノニオン性界面活性剤(C)と、生理活性成分(D)と、粘着剤(E)とを含有し、前記ポリオキシエチレン基を有するノニオン性界面活性剤(C)が、ポリオキシエチレンアルキルエーテルまたはポリオキシエチレングリコール脂肪酸エステルであることを特徴とする。
(ROOC)−R−R ・・・(1)
[式中、Rは炭素数3〜36の炭化水素基であり、Rは炭素数1〜20の炭化水素基であり、Rは水素原子又は−COORで、Rは炭素数1〜10の炭化水素基である。]
ここで、前記エステル(A)と前記多価アルコール(B)の含有量の質量比が、(A):(B)=1:2〜1:0.1であることが好ましい。
また、前記エステル(A)と前記多価アルコール(B)の含有量の合計が、15〜50質量%であることが好ましい。
さらに、前記エステル(A)と前記多価アルコール(B)の含有量の合計と、前記ノニオン性界面活性剤(C)の含有量との質量比が(A)+(B):(C)=1:0.5〜1:0.05であることが好ましい。
また、前記生理活性成分(D)が、抗炎症剤、局所麻酔剤、解熱鎮痛剤よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の貼付剤は、前記非水粘着剤組成物からなる粘着剤層が、支持体上に形成されたことを特徴とする。
本発明によれば、経皮吸収性に優れた粘着剤組成物と、これを用いた貼付剤を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の非水系粘着剤組成物は、エステル(A)と、多価アルコール(B)と、ポリオキシエチレン基を有するノニオン性界面活性剤(C)と、生理活性成分(D)と、粘着剤(E)とを含有する。
ここで、「非水系」とは、粘着剤組成物が実質的に水を含有しないことをいう。ただし、本発明の非水系粘着剤組成物は、これを構成する原料由来の水分を、全量に対して5質量%以下含有してもよい。
[非水系粘着剤組成物]
<エステル(A)>
本発明で用いるエステル(A)は、下記一般式(1)で表される。
(ROOC)−R−R ・・・(1)
[式中、Rは炭素数3〜36の炭化水素基であり、Rは炭素数1〜20の炭化水素基であり、Rは水素原子又は−COORで、Rは炭素数1〜10の炭化水素基である。]
該エステル(A)を用いることにより、薬剤の経皮吸収性、特に初期の経皮吸収性が向上する。
は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、飽和であっても不飽和であってもよい。炭素数は、薬物の経皮吸収性および、後述する多価アルコール(B)に対する溶解性が良好なことから、3〜20が好ましく、3〜18がより好ましい。
は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、飽和であっても不飽和であってもよい。炭素数は、1〜10が好ましく、1〜6がより好ましく、1〜3が特に好ましい。
は、水素原子又は−COORであり、Rは、炭素数1〜10の炭化水素基を示す。該炭化水素基は直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、飽和であっても不飽和であってもよい。炭素数は、1〜8が好ましく、1〜6がより好ましい。なお、RとRは、互いに同じであっても異なっていてもよい。
このようなエステル(A)としては、脂肪酸エステル類を好適に使用することができ、例えば、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジイソプロピル、オレイン酸オレイル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、オレイン酸エチル、ラウリン酸エチル、ミリスチン酸イソトリデシル等が挙げられる。中でも、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、オレイン酸オレイル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチルが好ましい。
これらエステル(A)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<多価アルコール(B)>
本発明で用いる多価アルコール(B)としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ヘキシレングリコール等の二価アルコール;グリセリン、トリメチロールプロパン等の三価アルコール;エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジグリセリン等の四価アルコール;キシリトール等の五価アルコール;ソルビトール、ジペンタエリスリトール等の六価アルコール;グルコース、マンノース、ショ糖、ソルビタン、トレハロース、アルキルグリコシド等の糖類;ポリプロピレングリコール、ポリグリセリン等の重合物、および、これら多価アルコールの炭素数2〜4のアルキレンオキシド付加物等が好ましく用いられる。中でも、薬剤の経皮吸収性がより高まることから、2〜6価の多価アルコールがより好ましい。その中でも、二価アルコールや三価アルコールがさらに好ましく、二価アルコールが特に好ましい。
これら多価アルコール(B)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<ノニオン性界面活性剤(C)>
本発明ではノニオン性界面活性剤(C)として、ポリオキシエチレン基を有するものを使用する。このようなノニオン性界面活性剤(C)を使用することによって、該ポリオキシエチレン基が、皮膚の角質層における細胞間脂質中の親水基に作用し、その結果、薬剤の経皮吸収性が高まると推察される。
オキシエチレン基(EO基)の付加モル数は、1〜15が好ましく、1〜10がより好ましい。
また、ノニオン性界面活性剤のHLB値は、活性剤の種類や疎水基により異なるが、18以下が好ましく、16以下がより好ましい。HLB値は、2〜18がさらに好ましく、3〜16が特に好ましい。
なお、本発明において「ノニオン界面活性剤のHLB値」とは、Griffinの方法により求められた値である(吉田、新藤、大垣、山中共編、「新版界面活性剤ハンドブック」、工業図書株式会社、1991年、第234頁参照。)。
ポリオキシエチレン基を有するノニオン性界面活性剤(C)としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。中でも、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリコール脂肪酸エステルが好ましく、ポリオキシエチレンアルキルエーテルがより好ましい。
また、ノニオン性界面活性剤(C)を構成する疎水基は、炭素数8〜22の炭化水素基であることが好ましく、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、飽和であっても不飽和であってもよいが、好ましくは、直鎖の炭化水素基であり、より好ましくはその中でも不飽和の炭化水素基である。また、より好ましい炭素数は、10〜18である。
具体的には、ドデシル基、ラウリル基、パルミチル基、オレイル基、ステアリル基等が好ましく、中でも、オレイル基がさらに好ましい。
すなわち、ノニオン性界面活性剤(C)としては、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタンオレイン酸エステル等がより好ましく、中でも、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、モノオレイン酸ポリエチレングリコールが好ましい。
本発明の非水系粘着剤組成物中の、(A)と(B)の含有量の質量比は、(A):(B)=1:2〜1:0.1が好ましく、1:1.5〜1:0.1がより好ましく、1:1.1〜1:0.2がさらに好ましく、1:0.8〜1:0.3が特に好ましく、1:0.8〜1:0.4がより好ましい。
(A)と(B)の含有量の質量比を上記範囲内とすることにより、薬剤の経皮吸収性がより高まる。
また、本発明の非水系粘着剤組成物中の、(A)と(B)の含有量の合計は、非水系粘着剤組成物中、15〜50質量%が好ましく、20〜50質量%がより好ましく、25〜50質量%が特に好ましい。
(A)と(B)の含有量の合計が50質量%を超えると、非水系粘着剤組成物の凝集性が悪くなる傾向にあり、粘着力が低下する場合がある。一方、15質量%未満では、薬物の経皮吸収性が低下する。
また、本発明の非水系粘着剤組成物中の、(A)と(B)の含有量の合計と、(C)の含有量との質量比は、(A)+(B):(C)=1:0.5〜1:0.05が好ましく、1:0.5〜1:0.1がより好ましく、1:0.3〜1:0.1が特に好ましい。
この質量比を上記範囲内とすることにより、薬剤の経皮吸収性がより高まる。
<生理活性成分(D)>
本発明で用いる生理活性成分(D)としては、上記エステル(A)と、多価アルコール(B)と、ノニオン性界面活性剤(C)とに可溶な薬剤であれば制限なく使用可能であるが、水難溶性薬剤、分子量が大きい薬剤等、一般に貼付剤として経皮吸収し難い薬剤である場合に、特に本発明の効果が顕著になる。
そのような薬剤としては、例えば、インドメタシン、フェルビナク、フルルビプロフェン、ジクロフェナク、ケトプロフェン等の非ステロイド系抗炎症剤やそのエステル誘導体;ジフェンヒドラミン等の抗ヒスタミン剤;塩酸イソプレナリン等の中枢神経作用薬;エストラジオールやテストステロン等のホルモン剤;アスピリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン等の鎮痛剤;リン酸ジソピラミド等の抗不整脈用剤;塩酸トラゾリン等の冠血管拡張剤;リドカイン等の局所麻酔剤;塩化スキサメトニウム等の筋弛緩剤;クロトリマゾ−ル等の抗真菌剤;フルオロウラシル等の抗悪性腫瘍剤;塩酸タムスロシン等の排尿障害剤;ジアゼパム等の抗てんかん剤;メシル酸ブロモクリプチン等の抗パーキンソン病剤;フロセミド、クロニジン等の降圧剤;ニトログリセリン及び硝酸イソソルビド等の血管拡張剤;ニコチン等の禁煙補助剤;ツロブテール等の気管支拡張剤;フェノバルビタール、トリアゾラム等の催眠鎮静剤;フルフェナジン、テオリタジン等の精神安定剤;ビタミンA、ビタミンE、ビタミンK、オクトチアシン、リボフラビン酪酸エステル等のビタミン剤;プロスタグランジン類等;スコポラミン、フェンタニール等が挙げられる。中でも、本発明の効果が特に顕著なことから水難溶性薬剤が好ましく、インドメタシン、フェルビナク、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、ジクロフェナク等の非ステロイド系抗炎症剤;エストラジオールやテストステロン等のホルモン剤;フロセミド、クロニジン等の降圧剤;ニトログリセリンや硝酸イソソルビド等の血管拡張剤;ニコチン等の禁煙補助剤;ツロブテール等の気管支拡張剤;スコポラミン、フェンタニール等が好ましい。
なお、「水難溶性薬剤」とは、難溶性の指標として、例えば日局の性状試験に準じて水に対する溶解性を示す時に、「極めて溶けにくい」又は「ほとんど溶けない」の用語が用いられる薬剤のことをいう。
これら薬剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、これら薬剤の中では、特に消炎鎮痛や鎮痒等、即効性・持続性が期待されるものが好ましく用いられる。
薬剤の含有量は、それぞれの薬物における有効量に応じて決定され、例えば、非水系粘着剤組成物中、0.05〜70質量%程度が好ましい。
<粘着剤(E)>
本発明で用いる粘着剤(E)としては、特に限定されず、種々のものを用いることができる。中でも、非水系粘着剤組成物に粘着性を付与する効果が高いことから、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコン系粘着剤が好ましく用いられ、特にアクリル系粘着剤が好ましい。
このような粘着剤(E)の含有量は非水系粘着剤組成物中20〜80質量%が好ましく、30〜80質量%がより好ましく、40〜80質量%が特に好ましい。該範囲であれば、粘着性や薬剤の経皮吸収性がバランスよく優れる。
(ゴム系粘着剤)
ゴム系粘着剤は、ゴム系高分子や可塑剤、粘着付与樹脂等から構成される粘着剤である。
ゴム系高分子としては、ゴムスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(以下、SISと略記する。)、イソプレンゴム−ポリイソブチレン共重合体(以下、PIBと略記する。)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(以下、SBSと略記する。)、スチレン−ブタジエンゴム共重合体(以下、SBRと略記する。)、ポリシロキサン等が挙げられる。中でも、粘着性、展延性、凝集力の点から、SIS、PIBが好ましく、SISがより好ましい。
これらは疎水性高分子であり、1種単独で、又は2種以上を併用してもよい。
これらゴム系高分子の含有量は、粘着剤(E)中、10〜90質量%が好ましく、30〜90質量%がより好ましく、30〜70質量%が特に好ましい。該範囲であれば、粘着剤層の形成が良好で、充分な透過性が得られる。
可塑剤としては、石油系オイル(例えば、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル等)、スクワラン、スクワレン、植物系オイル(例えば、オリーブ油、ツバキ油、ひまし油、トール油、ラッカセイ油等)、シリコンオイル、二塩基酸エステル(例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等)、液状ゴム(例えば、ポリブテン、液状イソプレンゴム等)等が挙げられる。中でも、ゴム系高分子との相溶性が良好で、凝集力に優れることから、流動パラフィン、液状ポリブテンが好ましい。
これらの成分は、1種単独で、又は2種以上を併用してもよい。
これら可塑剤の含有量は、粘着剤(E)中、10〜70質量%が好ましく、10〜60質量%がより好ましく、10〜50質量%が特に好ましい。該範囲であれば、充分な透過性が得られ、貼付剤に用いる非水系粘着剤組成物としての充分な凝集力が維持される。
粘着付与樹脂としては、ロジン誘導体(例えば、ロジン、ロジンのグリセリンエステル、水添ロジン、水添ロジンのグリセリンエステル、ロジンのペンタエリストールエステル等)、脂環族飽和炭化水素樹脂(例えば、商品名:アルコンP100、荒川化学工業製)、脂肪族系炭化水素樹脂(例えば、商品名:クイントンB170、日本ゼオン製)、テルペン樹脂(例えば、商品名:クリアロンP−125、ヤスハラケミカル製)、マレイン酸レジン等が挙げられる。中でも、水添ロジンのグリセリンエステル、脂環族飽和炭化水素樹脂、脂肪族系炭化水素樹脂、テルペン樹脂が好ましい。
これらは、1種単独で、又は2種以上を併用してもよい。
これら粘着付与樹脂の含有量は、粘着剤(E)中、5〜70質量%が好ましく、5〜60質量%がより好ましく、10〜50質量%がさらに好ましい。該範囲であれば、貼付剤としての充分な粘着力が得られ、貼付剤の剥離時の皮膚刺激性が低減して良好なものとなる。
(アクリル系粘着剤)
アクリル系粘着剤としては、(メタ)アクリル酸や2−エチルヘキシルアクリレート、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、2−エチルヘキシルメタアクリレート等に代表される(メタ)アクリル酸誘導体を少なくとも1種含有させて共重合した共重合体が好ましく挙げられる。なお、「(メタ)アクリル酸」とは、メタクリル酸とアクリル酸の一方又は両方を示す。
前記共重合体において、(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリル酸誘導体の少なくとも1種と共重合するエチレン性不飽和コモノマーとしては、ビニルアルコール、2−ヒドロキシ(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基含有単量体;(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸のようなカルボキシル基含有単量体;スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、スルホプロピルアクリレート等のスルホキシル基含有単量体;ジメチルアミノエチルアクリレート、ビニルピロリドン等のアミノ基含有単量体;(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルエステル等のヒドロキシル基含有単量体;(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有アクリル系単量体;(メタ)アクリル酸アミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル等のアルキルアミノアルキル基含有アクリル系単量体;(メタ)アクリル酸メトキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルエステル等のアルコキシ基(又は側鎖にエーテル結合)含有単量体;(メタ)アクリル酸グリコシルオキシエチル、(メタ)アクリル酸ガラクトシルオキシエチル等の糖鎖含有単量体;N−(メタ)アクリロイルアミノ酸等のビニル系単量体;アクリル酸のウレタンエステル、尿素エステル、及びイソシアネートエステル等のアクリル系単量体;並びに(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルクロライド、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルピラジン、ビニルピペラジン、ビニルピペリドン、ビニルピリミジン、ビニルピロール、ビニルイミダゾール、ビニルカプロラクタム、ビニルオキサゾール、ビニルチアゾール、ビニルモルホリン、スチレン、α−メチルスチレン及び、ビス(N,N−ジメチルアミノエチル)マレエート等のビニル系単量体等が挙げられる。中でも、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタアクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ドデシルがより好ましい。
また、医薬品添加物事典2000(日本医薬品添加剤協会編集)に粘着剤として収載されているアクリル酸・アクリル酸オクチルエステル共重合体、アクリル酸エステル・酢酸ビニルコポリマー、アクリル酸2−エチルヘキシル・ビニルピロリドン共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル・メタクリル酸2−エチルヘキシル・メタクリル酸ドデシル共重合体、アクリル酸メチル・アクリル酸2−エチルヘキシル共重合樹脂エマルジョン、アクリル樹脂アルカノールアミン液に含有するアクリル系高分子等の粘着剤、DURO−TAKアクリル粘着剤シリーズ(ナショナルスターチアンドケミカル社製)、オイドラギットシリーズ(樋口商会)等も好適に使用出来る。
これらの成分は、1種単独で、又は2種以上を併用してもよい。
(シリコン系粘着剤)
シリコン系粘着剤は、ポリシロキサンの誘導体(例えば、ポリジメチルシロキサン、アミン抵抗性ポリジメチルシロキサンなどのシリコンポリマー等)等が好ましく挙げられ、具体的には、BIO−PSA 420X、450X(以上、商品名;ダウコーニング社製)等が挙げられる。
<その他の成分>
本発明の非水系粘着剤組成物には、その他の成分として、本発明の効果を損なわない範囲で、清涼化剤、温感剤、色素、香料(例:バニラビーンズ、ユーカリなどに含まれており、ヘリオトロープ様のほのかに甘い香りを持ち、オコチャ油、サッサフラス油から得られるイソサフロールを原料に製造されるピペロナール(化学名)等)の、任意成分を適宜配合することができる。
[貼付剤]
<支持体>
本発明の貼付剤は、非水系粘着剤組成物からなる粘着層が支持体上に形成されたものである。支持体としては、樹脂製のものが好ましく使用でき、中でもポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、レーヨン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン・塩化ビニル共重合体、ポリウレタンから選ばれる少なくとも1種の樹脂からなるフィルム、又は、前記フィルムと多孔性シートとが一体化したものが好ましい。中でも、ポリウレタンフィルム、ポリエチレンエラストマーフィルム、ポリエステルエラストマーフィルム又は、これらフィルムと多孔性シートが一体化されたものが好ましい。その中でも、透湿性が高く、伸縮性が良好なことから、ポリウレタンフィルム、ポリウレタンフィルムと多孔性シートとが一体化したものがさらに好ましい。
前記多孔性シートとしては、不織布や織布、編布等が好ましく用いられる。また、繊維の材質は、ポリエステル、レーヨン、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、ポリウレタン等が用いられる。不織布を用いる場合、ニードルパンチ法、スパンレース法、スパンボンド法、ステッチボンド法、メルトブローン法等で製造したものが挙げられる。
樹脂製の前記フィルムと多孔性シートとの一体化は、熱融着、接着剤等による接着や、多孔性シートに溶融した樹脂を押し出しながら一体成形する方法等がある。
樹脂製の前記フィルムの厚さは、特に制限はないが、5〜500μm、好ましくは7〜300μm、より好ましくは10〜200μmである。該範囲であれば、適度な透湿性と伸縮性の両方が得られ、貼付剤としたときに良好な使用感(貼りやすさなど)が得られる。
支持体の透湿性を示す透湿度は、100〜8000g/m/24hr.であることが好ましい。より好ましくは100〜4000g/m/24hr.であり、特に好ましくは100〜3000g/m/24hr.である。該範囲の下限値以上であれば、貼付剤使用時の皮膚刺激が緩和し、紅斑発生等が抑制される。他方、上限値以下であれば、薬剤の経皮吸収性を低下させずに、良好な皮膚への粘着力と使用感が得られる。
上記効果が得られる理由としては、貼付剤使用時に皮膚からの水分蒸散が妨げられることなく、適度に皮膚が密封されているためであると考えられる。
支持体の透湿度は、前記フィルムの厚さや、親水度、多孔度、多孔性シートの目付けの程度などにより調整することができる。
なお、透湿度とは、JIS一般試験法「防湿包装材料の透湿度試験法(カップ法)」(JIS Z 0208−1976)の条件Aにより測定したものである。
本発明の貼付剤は、例えば前記支持体上に、前記非水系粘着剤組成物を塗工して粘着剤層を形成する方法により製造できる。
支持体への前記非水系粘着剤組成物の塗工量は、好ましくは1〜500g/m、より好ましくは5〜250g/m、さらに好ましくは5〜200g/mである。該範囲の下限値以上であれば、良好な薬物の経皮吸収性と充分な皮膚への粘着力が得られる。他方、上限値以下であれば、つっぱり感やごわつき感が低減して使用感が向上する。
また、本発明の貼付剤は、前記支持体上に塗工により形成された粘着剤層の塗工面(膏面)を、ライナー(膏面被覆物)で被覆したものでもよい。
ライナーとしては、塩化ビニルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム、薬添規ポリエチレンテレフタレートセパレータ、剥離紙(離型紙)等が好ましく用いられる。
なお、貼付剤は、ライナー上に塗工により形成された粘着剤層の塗工面を、前記支持体で被覆する方法で製造されたものでもよい。
本発明の貼付剤は、ボールタック値(JIS Z−0237試験に準じ、傾斜角30°で測定したときの値)が、好ましくは4〜25、さらに好ましくは4〜15となるように粘着力が調整されたものである。該範囲の下限値以上であれば、貼付剤の使用部位への密着性が充分に得られ、上限値以下であれば、皮膚刺激が少なく貼付剤を剥がすことができる。
貼付剤における粘着力は、粘着剤、軟化剤、可塑剤の選択や含有量の制御などにより調整することができる。
本発明の貼付剤は、皮膚等への貼付時に、貼付剤自体が目立たないことがより好ましい。
貼付剤の透明度(L値)は下記方法で求められ、好ましくはL値が20以上、より好ましくは30以上、さらに好ましくは40以上である。透明度(L値)が、該範囲であれば皮膚等の上で貼付剤が目立たなくなる。
透明度(L値)は、粘着剤等の種類や、フィルムの厚さ、表面処理、多孔度(穴の大きさ)等により調整することができる。
なお、透明度(L値)は、色差計(商品名:Z−1001DP、日本電色工業(株))を用いて、25℃にて、透過法により(L*、a*、b*)を測定して求める。このL*を以って透明度(L値)を定め、透明性を評価する。このとき、測定の標準としては(X、Y、Z=94.59、92.57、111.43)なる特性値を有する標準白色板を用いて設定する。
このように、本発明によれば、ポリオキシエチレン基を有するノニオン性界面活性剤(C)を配合することにより、該ポリオキシエチレン基が皮膚の角質間における細胞間脂質中の親水基に作用するので、薬剤の経皮吸収性に優れた非水系粘着剤組成物や貼付剤を提供することができる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。また、例中の「部」および「%」は、特に断らない限り、水を除いた固形分であり、それぞれ質量部および質量%を示す。
<実施例1>
(非水系粘着剤組成物と貼付剤の製造)
1,3−ブチレングリコールにフェルビナク(ダイト製)を溶解したものに、ミスチリン酸イソプロピル(NIKKOL IPM-EX 、NIKKOL製)と、付加モル数が2のポリオキシエチレン(POE)オレイルエーテル(NIKKOL製、HLB:7.5)をさらに混合溶解し、次に、アクリル系粘着剤として150℃に加熱したメタクリル酸・アクリル酸n−ブチルコポリマー(東レ・ダウ製)を加えて混合し、表1に示す質量割合で各成分(A)〜(E)を含有する非水系粘着剤組成物を調製した。
次いで、支持体として、ポリウレタンフィルム/ニット積層支持体を用い、支持体への塗工量が100g/mになるように得られた非水系粘着剤組成物を塗工し、加熱処理した。加熱処理後、PETフィルムのシリコンコートを非水系粘着剤層面に覆い、これを縦14cm×横10cmの大きさに裁断し、貼付剤を得た。
(皮膚透過試験(経皮吸収性))
フランツ型拡散セルを用いて、薬剤の皮膚透過試験を行った。
ヘアレスマウス(Hos:HR−1、雌性、7週齢)の背部より摘出した皮膚を、37℃のリン酸バッファー(pH7.4等張緩衝液)を循環させたフランツ型拡散セル(適用面積4.91cm)に装着した。該装着した皮膚上に貼付剤を積層し、単位時間毎にセル内の試料を採取した。
採取した試料は、高速液体クロマトグラフィー分析に供し、予め定めておいた検量線より、2時間後の皮膚を透過した各薬剤の量(薬剤皮膚透過量、μg/cm)を算出した。結果を表1に示す。
<実施例2〜22>
表1、2に示す各成分(A)〜(E)と、その含有量を変化させた以外は、実施例1と同様にして貼付剤を製造し、評価を行った。結果を表1、2に示す。
<比較例1〜3>
表3に示す各成分(A)〜(E)と、その含有量を変化させた以外は、実施例1と同様にして貼付剤を製造し、評価を行った。結果を表3に示す。
なお、表1〜3中の各成分の詳細は以下の通りである。
アジピン酸イソプロピル(NIKKOL製)
セバシン酸ジエル(NIKKOL製)
オレイン酸デシル(コグニスジャパン製)
オレイン酸オレイル(日本油脂製)
モノオレイン酸ポリエチレングリコール(2EO)(NIKKOL製、HLB:4.5)
モノオレイン酸ポリエチレングリコール(6EO)(NIKKOL製、HLB:8.5)
ポリオキシエチレン(POE)(7)オレイルエーテル(NIKKOL製、HLB:10.5)
インドメタシン(金剛薬品(株)製)
フルルビプロフェン(シオノケミカル(株)製)
ジクロフェナク(シオノケミカル(株)製)
ケトプロフェン(シオノケミカル(株)製)
サリチル酸グリコール((株)APIコーポレーション製)
なお、化合物名中の数字は、オキシエチレン基(EO)の付加モル数を示す。
Figure 0005020554
Figure 0005020554
Figure 0005020554
表1、2から明らかなように、実施例の貼付剤はいずれも2時間後の薬剤皮膚透過量が多く、経皮吸収性に優れていることが確認された。
一方、表3から明らかなように、比較例の貼付剤は、いずれも2時間後の薬剤皮膚透過量が少なく、経皮吸収性が劣っていた。

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)で表されるエステル(A)と、多価アルコール(B)と、ポリオキシエチレン基を有するノニオン性界面活性剤(C)と、生理活性成分(D)と、粘着剤(E)とを含有し、
    前記ポリオキシエチレン基を有するノニオン性界面活性剤(C)が、ポリオキシエチレンアルキルエーテルまたはポリオキシエチレングリコール脂肪酸エステルであることを特徴とする非水系粘着剤組成物。
    (ROOC)−R−R ・・・(1)
    [式中、Rは炭素数3〜36の炭化水素基であり、Rは炭素数1〜20の炭化水素基であり、Rは水素原子又は−COORで、Rは炭素数1〜10の炭化水素基である。]
  2. 前記エステル(A)と前記多価アルコール(B)の含有量の質量比が、(A):(B)=1:2〜1:0.1であることを特徴とする請求項1に記載の非水系粘着剤組成物。
  3. 前記エステル(A)と前記多価アルコール(B)の含有量の合計が、15〜50質量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の非水系粘着剤組成物。
  4. 前記エステル(A)と前記多価アルコール(B)の含有量の合計と、前記ノニオン性界面活性剤(C)の含有量との質量比が(A)+(B):(C)=1:0.5〜1:0.05であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の非水系粘着剤組成物。
  5. 前記生理活性成分(D)が、抗炎症剤、局所麻酔剤、解熱鎮痛剤よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の非水系粘着剤組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の非水粘着剤組成物からなる粘着剤層が、支持体上に形成されたことを特徴とする貼付剤。

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