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JP5029382B2 - 処理装置及び処理方法 - Google Patents
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JP5029382B2 - 処理装置及び処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウエハ等の被処理体の表面に薄膜を堆積させる成膜処理等の各種の熱処理を施す処理装置及び処理方法に関する。
一般に、半導体集積回路を製造するためにはシリコン基板等よりなる半導体ウエハに対して、成膜処理、エッチング処理、酸化処理、拡散処理、改質処理等の各種の熱処理が行われる。上記各種の熱処理の中で、例えば成膜処理を例にとれば、この種の成膜処理は、例えば特許文献1〜5に開示されているような例えばバッチ式の成膜装置内で行われる。具体的には、図20に示すように、縦型の石英製の処理容器2内に、被処理体である半導体ウエハWをウエハボート4に多段に支持させた状態でこれを収容し、上記処理容器2を囲むようにして設けた円筒状の加熱手段6でウエハWを所定の温度、例えば600〜700℃程度に加熱する。
そして、ガス供給手段8より各種の必要なガス、例えば成膜処理であるならば成膜用のガスを処理容器2内へこの下部より供給しつつ処理容器2の天井部に設けた排気口10より真空排気系12で処理容器2内を真空引きし、所定の圧力に内部雰囲気を維持して成膜処理等の各種の熱処理を行う。
特開平8−44286号公報 特開平9−246257号公報 特開2002−9009号公報 特開2006−54432号公報 特開2006−287194号公報
ところで、上述したような従来の処理装置にあっては、処理容器2の外周側に加熱手段6を設けてジュール熱で加熱するようにしていることから、処理容器2内のウエハWを加熱するためには比較的熱容量の大きな石英製の処理容器2自体も必然的に加熱しなければならない。このため、処理容器2の加熱のための消費エネルギーが大幅に増大してしまう、といった問題があった。
また、上述したように処理容器2自体も高温に晒されることから、例えば成膜処理の場合には、高温のウエハWの表面のみならず、高温状態になる処理容器2の内壁面にも不要な付着膜が堆積し易くなり、この不要な付着膜がパーティクルの発生源になったり、この不要な付着膜のためにクリーニングサイクルが短くなる等の問題もあった。
更には、半導体素子のジャンクション等の微細化によりドーパントの不必要な拡散を防止する必要からウエハWの熱処理時におけるウエハWに対する高速昇温及び高速降温が求められているが、上述したように熱容量の大きな処理容器2も同時に昇降温させなければならないことから、ウエハWの高速昇温及び高速降温を行うことが、非常に困難である、といった問題もあった。
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、誘導加熱を用いることによって処理容器自体を加熱することなく被処理体を加熱するようにし、もって消費エネルギーを抑制し、処理容器の内面に不要な付着膜等が堆積することを防止し、更には被処理体の高速昇温及び高速降温が可能な処理装置及び処理方法を提供することにある。
請求項1に係る発明は、被処理体に対して熱処理を施す処理装置において、排気可能になされて複数の前記被処理体を収容することができる処理容器と、前記処理容器の外周に巻回された誘導加熱用コイル部と、前記誘導加熱用コイル部に高周波電力を印加する高周波電源と、前記処理容器内へ必要なガスを導入するガス供給手段と、前記被処理体と前記誘導加熱用コイル部からの高周波により誘導加熱される誘導発熱体とを保持して前記処理容器内へ挿脱される保持手段と、を備え、前記誘導発熱体には、該誘導発熱体に生ずる渦電流の流れを制御するための切り込み状の溝部が形成されていると共に前記溝部の先端には、熱応力による割れを防止するために前記溝部に連通された小孔が形成されていることを特徴とする処理装置である。
このように、処理容器の外周に巻回した誘導加熱用コイル部からの高周波により処理容器内に設けた誘導発熱体を誘導加熱し、この誘導加熱された誘導発熱体に接近させて被処理体を配置することにより被処理体を加熱することができる。
従って、上述したように、誘導加熱を用いることによって処理容器自体を加熱することなく被処理体を加熱するようにし、もって消費エネルギーを抑制し、処理容器の内面に不要な付着膜等が堆積することを防止し、更には被処理体の高速昇温及び高速降温を行うことができる。
更には、誘導発熱体には、これに生ずる渦電流の流れを制御するための切り込み状の溝部を設けることにより渦電流を誘導発熱体の全面に向けて流れるようにしたので、この誘導発熱体によって加熱される被処理体の面内温度の均一性を向上させることができる。
この場合、例えば請求項2に記載したように、前記被処理体と前記誘導発熱体とは交互に配置されている。
また例えば請求項3に記載したように、前記誘導加熱用コイル部は、金属製パイプを有しており、前記金属製パイプは、前記金属製パイプ内に冷媒を流すための冷却器に接続されている。
請求項4に係る発明は、被処理体に対して熱処理を施す処理装置において、排気可能になされて複数の前記被処理体を収容することができる処理容器と、前記処理容器の外側に設けられた誘導加熱用コイル部と、前記誘導加熱用コイル部に高周波電力を印加する高周波電源と、前記処理容器内へ必要なガスを導入するガス供給手段と、前記処理容器内で前記被処理体を保持する保持手段と、前記処理容器内で前記被処理体に対して接近させて設けられ、前記誘導加熱用コイル部からの高周波により誘導加熱される誘導発熱体と、を備え、前記誘導発熱体には、該誘導発熱体に生ずる渦電流の流れを制御するための切り込み状の溝部が形成されていると共に前記溝部の先端には、熱応力による割れを防止するために前記溝部に連通された小孔が形成されていることを特徴とする処理装置である。
この場合、例えば請求項5に記載したように、前記誘導発熱体は板状になされており、前記溝部は前記誘導発熱体のエッジから中心方向に向けて形成されている。
また例えば請求項6に記載したように、前記溝部は複数本形成されると共に、前記誘導発熱体の周方向に沿って等間隔で配置されている。
また例えば請求項7に記載したように、前記溝部は、その長さが異なる複数のグループに分けられると共に同一グループ内の溝部の長さは同一に設定され、前記各グループの溝部は前記誘導発熱体の周方向に沿って等間隔で配置されている。
本発明の関連技術は、被処理体に対して熱処理を施す処理装置において、排気可能になされて複数の前記被処理体を収容することができる処理容器と、前記処理容器の外側に設けられた誘導加熱用コイル部と、前記誘導加熱用コイル部に高周波電力を印加する高周波電源と、前記処理容器内へ必要なガスを導入するガス供給手段と、前記処理容器内で前記被処理体を保持する保持手段と、前記処理容器内で前記被処理体に対して接近させて設けられ、前記誘導加熱用コイル部からの高周波により誘導加熱される誘導発熱体と、を備え、前記誘導発熱体は、複数のピースに分割されていることを特徴とする処理装置である。
また例えば請求項8に記載したように、前記誘導発熱体の電気伝導率は、200〜20000S/mの範囲内である。
また例えば請求項9に記載したように、前記誘導発熱体の少なくとも前記被処理体に対向する面には、均熱板が接合されている。
また例えば請求項10に記載したように、前記均熱板は、前記誘導発熱体よりも電気伝導率が低く、且つ熱伝導率が高い材料よりなる。
また例えば請求項11に記載したように、前記均熱板は、シリコン、窒化アルミニウム(AlN)、アルミナ(Al )、SiCよりなる群から選択される1の材料よりなる。
また例えば請求項12に記載したように、前記誘導発熱体は、導電性セラミック材、グラファイト、ガラス状炭素、導電性石英、導電性シリコンよりなる群から選択される1以上の材料よりなる。
請求項13に係る発明は、被処理体に熱処理を施す処理方法において、排気が可能になされた処理容器内に、前記被処理体と高周波により誘導加熱され、生ずる渦電流の流れを制御するための切り込み状の溝部が形成されると共に前記溝部の先端には、熱応力による割れを防止するために前記溝部に連通された小孔が形成されている誘導発熱体とを保持手段により保持した状態で挿入し、前記処理容器内へ必要なガスを導入しつつ前記処理容器の外周に巻回した誘導加熱用コイル部から高周波を加えることにより前記誘導発熱体を誘導加熱し、該加熱された前記誘導発熱体により前記被処理体を加熱して前記熱処理を施すようにしたことを特徴とする処理方法処理方法である。
この場合、例えば請求項14に記載したように、前記被処理体と前記誘導発熱体はそれぞれ複数設けられて、互いに交互に配置されている。
また例えば請求項15に記載したように、前記被処理体と前記誘導発熱体は、必要に応じて互いに接近又は離間される。
請求項16に係る発明は、被処理体に熱処理を施す処理方法において、排気が可能になされた処理容器内に、高周波により誘導加熱され、生ずる渦電流の流れを制御するための切り込み状の溝部が形成されると共に前記溝部の先端には、熱応力による割れを防止するために前記溝部に連通された小孔が形成されている誘導発熱体を設け、前記処理容器内に、前記被処理体を保持手段により保持した状態で挿入し、前記処理容器内へ必要なガスを導入しつつ前記処理容器の外周に巻回した誘導加熱用コイル部から高周波を加えることにより前記誘導発熱体を誘導加熱し、該加熱された前記誘導発熱体により前記被処理体を加熱して前記熱処理を施すようにしたことを特徴とする処理方法である。

本発明に係る処理装置及び処理方法によれば、次のように優れた作用効果を発揮することができる。
処理容器の外周に巻回した誘導加熱用コイル部からの高周波により処理容器内に設けた誘導発熱体を誘導加熱し、この誘導加熱された誘導発熱体に接近させて被処理体を配置することにより被処理体を加熱することができる。
従って、上述したように、誘導加熱を用いることによって処理容器自体を加熱することなく被処理体を加熱するようにし、もって消費エネルギーを抑制し、処理容器の内面に不要な付着膜等が堆積することを防止し、更には被処理体の高速昇温及び高速降温を行うことができる。
更には、誘導発熱体には、これに生ずる渦電流の流れを制御するための切り込み状の溝部を設けることにより渦電流を誘導発熱体の全面に向けて流れるようにしたので、この誘導発熱体によって加熱される被処理体の面内温度の均一性を向上させることができる。
以下に、本発明に係る処理装置及び処理方法の好適な一実施形態を添付図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る処理装置の第1の実施形態を示す構成図、図2は処理容器を示す断面図、図3は被処理体と誘導発熱体を支持する保持手段の動作を示す動作説明図、図4は処理容器の下端部の回転機構を示す拡大断面図である。ここでは熱処理として例えば成膜処理を例にとって説明する。
図1に示すように、この処理装置20は下端が開放されて上下方向に所定の長さを有して円筒体状になされた縦型の処理容器22を有している。この処理容器22は、例えば耐熱性の高い石英を用いることができる。
この処理容器22の下方より複数枚の被処理体としての円板状の半導体ウエハWと本発明の特徴とする複数の誘導発熱体Nとをそれぞれ複数段に亘って所定のピッチで載置した保持手段24が昇降可能に挿脱自在になされている。上記保持手段24の挿入時には、上記処理容器22の下端の開口部は、例えば石英やステンレス板よりなる蓋部26により塞がれて密閉される。この際、処理容器22の下端部と蓋部26との間には、気密性を維持するために例えばOリング等のシール部材28が介在される。この蓋部26及び上記保持手段24の全体は、例えばボートエレベータ等の昇降機構30に設けられたアーム32の先端に支持されており、保持手段24及び蓋部26を一体的に昇降できるようになされている。
ここで本実施形態においては、上記保持手段24は、上記半導体ウエハWを保持する第1の保持ボート34と上記誘導発熱体Nを保持する第2の保持ボート36とを有している。具体的には、まず、上記第1の保持ボート34は、全体が例えば耐熱材料である石英で構成されている。この第1の保持ボート34は、円形リング状になされた天板38と円形リング状になされた底板40との間に、図2にも示すように3本(図1では2本のみ記す)の支柱42A、42B、42Cを掛け渡して構成されている。
上記3本の支柱42A〜42Cは、図2に示すように平面内の半円弧の領域内に沿って等間隔で配置されており、その反対の半円弧側よりウエハWを保持するフォーク(図示せず)を用いてウエハWを搬出入させるようになっている。上記各支柱42A〜42Cの内側には、図3にも示すように、ウエハWの周縁部を保持するために段部状になされた溝部44が等ピッチでその長手方向に沿って形成されており、この各溝部44にウエハWの周縁部を支持させて複数枚、例えば10枚〜55枚程度のウエハWを多段に等ピッチで支持できるようになっている。
一方、上記第2の支持ボート36は、平面方向において上記第1の支持ボート34よりも一回り大きく形成され、上記第1の支持ボート34の周辺を囲むようにして設けられている。この第2の支持ボート36も上記第1の保持ボート34と同様に形成されている。すなわち、上記第2の保持ボート36は、全体が例えば耐熱材料である石英で構成されている。この第2の保持ボート36は、円形リング状になされた天板46と円形リング状になされた底板48との間に、図2にも示すように3本(図1では2本のみ記す)の支柱50A、50B、50Cを掛け渡して構成されている。
上記3本の支柱50A〜50Cは、図2に示すように平面内の半円弧の領域内に沿って等間隔で配置されており、その反対の半円弧側よりウエハWを保持するフォーク(図示せず)を用いて誘電発熱体Nを搬出入させるようになっている。上記各支柱50A〜50Cの内側には、図3にも示すように、誘電発熱体Nの周縁部を保持するために段部状になされた溝部52が等ピッチでその長手方向に沿って形成されており、この各溝部52に誘電発熱体Nの周縁部を支持させて複数枚、例えば15〜60枚程度の誘電発熱体Nを多段に等ピッチで支持できるようになっている。
ここで上記誘導発熱体Nは、高周波によって誘導加熱を引き起こすことができ、且つ熱伝導率が良好な材料、例えばSiC等の導電性セラミック材を用いることができる。この誘導発熱体Nは、半導体ウエハWと同じような円板状に成形されており、直径は上記ウエハWよりも大きく設定されている。例えばウエハWの直径が300mmの時は、この誘導発熱体Nの直径は320〜340mm程度に設定されている。この場合、この誘導発熱体Nには、後述するようにこの誘導発熱体Nに生ずる渦電流の流れを制御するための切り込み状の溝部を形成するのがよい。
ここで、図3(A)はウエハWを搬入、又は搬出する時の位置関係を示している。図3(A)の上記ウエハWと誘導発熱体Nとは交互に配置されていると共に、例えば各ウエハWと、これの上下に隣り合う誘導発熱体Nとの間隔は略等しく設定され、フォークによるウエハWの搬出入を行い易くしている。ここでウエハW間のピッチP1及び誘導発熱体N間のピッチP2はそれぞれ30〜40mm程度である。また誘導発熱体Nの厚さH1は2〜10mm程度である。ここで、上記ウエハWと誘導発熱体Nとの交互の配列の上下端は誘導発熱体Nで終端するようにし、最上部及び最下部に位置するウエハの熱的条件を他の部分に位置するウエハと同等となるようにする。
このように、構成された保持手段24は、下端の蓋部26に設けた回転機構54により回転可能になされると共に、上記第1及び第2の保持ボート34、36は、互いに上下方向へ相対移動可能になされている。具体的には、図4にも示すように、上記回転機構54は、上記蓋部26の中央部より下方へ伸びる円筒状の固定スリーブ56を有しており、この固定スリーブ56内は処理容器22内に連通されている。この固定スリーブ56の外周には、軸受58を介して円筒状の回転体60が回転可能に設けられており、この回転体60には図示しない駆動源により走行駆動される駆動ベルト62が掛け渡されて、この回転体60を回転するようになっている。
また上記軸受58の下部において、上記固定スリーブ56と回転体60との間には磁性流体シール59が介設されており、上記処理容器22内の気密性を保持するようになっている。上記固定スリーブ56内には、同じく円筒状になされた中空回転軸64が、固定スリーブ56より僅かな隙間を隔てて挿通されている。そして、この中空回転軸64の上端には、中央部が開口された回転テーブル66が取り付け固定されている。そして、この回転テーブル66上に円筒状になされた例えば石英製の保温筒68を介して上記第2の保持ボート36の底板48を設置して、この第2の保持ボート36を支持するようになっている。
また、この中空回転軸64の下端部は、連結部材70を介して上記回転体60の下端部に連結されており、この回転体60と一体的に回転するようになっている。更に、上記中空回転軸64内には、円柱状の中心回転軸72が中空回転軸64より僅かな隙間を隔てて挿通されている。そして、この中心回転軸72の上端には回転テーブル74が取り付け固定されている。そして、この回転テーブル74上に、円筒状になされた例えば石英製の保温筒76を介して上記第1の保持ボート34の底板40を設置して、この第1の保持ボート34を支持するようになっている。そして、上記中心回転軸72の下端部は、昇降駆動板78に連結されている。
また、上記回転体60からは下方向へ複数本の案内ロッド80が伸びており、この案内ロッド80は、上記昇降駆動板78に設けた案内孔82内へ挿通されている。そして、この案内ロッド80の下端部は、ベース板84に連結固定されている。このベース板84の中心には、例えばエアシリンダ等よりなるアクチュエータ86が設けられ、上記昇降駆動板78を上下方向へ所定のストロークだけ昇降させるようになっている。従って、このアクチュエータ86を駆動することにより、中心回転軸72等と共に第1の保持ボート34を上下方向へ昇降移動できるようになる。ここで、このストローク量は20〜30mm程度である。尚、第1の保持ボート34に代えて、第2の保持ボート36を昇降移動させるようにしてもよく、いずれにしても両ボート34、36が相対的に昇降移動できればよい。
このように、第1の保持ボート34を昇降移動させることにより、図3(B)に示すように、ウエハWの裏面側に上記誘導発熱体Nを接近させることができるようになっている。この時の両者間の隙間H2は2〜16mm程度である。また、上記昇降駆動板78と上記連結部材70との間には、上記中心回転軸72の周囲を覆うようにして伸縮可能なベローズ89が設けられており、上記処理容器22内の気密性を維持しつつ中心回転軸72の上下移動を許容するようになっている。
ここで図1に戻って、上記処理容器22の下部には、この処理容器22内へ熱処理に必要なガスを導入するガス供給手段90が設けられている。具体的には、上記ガス供給手段90は、上記処理容器22の側壁を貫通した第1のガスノズル92及び第2のガスノズル94を有している。上記第1及び第2のガスノズル92、94は、例えば石英よりなり、各ガスノズル92、94には、それぞれガス通路96、98が接続されている。この各ガス通路96、98には、開閉弁96A、98A及びマスフローコントローラのような流量制御器96B、98Bがそれぞれ順次介設されており、成膜に必要な第1のガス及び第2のガスをそれぞれ流量制御しつつ導入できるようになっている。尚、ガス種及びガスノズルは必要に応じて更に設けることができるのは勿論である。
また、上記処理容器22の天井部には、横方向へL字状に屈曲させた排気口100が設けられる。この排気口100には、処理容器22内を排気する排気系102が接続されている。具体的には、上記排気系102の排気通路102Aには、バタフライ弁のような圧力制御弁102B及び排気ポンプ102Cがそれぞれ順次介設されている。尚、処理の種類によっては、低圧の真空状態から大気圧程度の圧力で処理を行う場合があり、これに対応して、上記排気系102によって高真空から大気圧の近傍まで処理容器22内の圧力を制御できるようになっている。
そして、上記処理容器22には、本発明の特徴とする誘導加熱用コイル部104が設けられている。具体的には、この誘導加熱用コイル部104は、上記処理容器22の外周に巻回された金属製パイプ106を有している。この金属製パイプ106は処理容器22の外周にその上下方向へ螺旋状に巻回しており、高さ方向におけるその巻回領域はウエハWの収容領域よりも上下方向へ長く延びている。この金属製パイプ106の巻回態様は、図1に示すように上下方向に僅かに隙間を設けるように巻回してもよいし、或いは、隙間を設けないで密に巻回するようにしてもよい。この金属製パイプ106としては例えば銅管等を用いることができる。
そして、この金属製パイプ106の上下の両端側には、給電ライン108が接続されており、この給電ライン108の先端は高周波電源110に接続されて、上記金属製パイプ106の高周波電力を印加するようになっている。また、この給電ライン108の途中には、インピーダンス整合を行うマッチング回路112が介設されている。
上述のように、金属製パイプ106よりなる誘導加熱用コイル部104に高周波電力を印加することにより、この誘導加熱用コイル部104から放射される高周波は処理容器22の側壁を透過して内部に至り、第2の保持ボート36に支持されている誘導発熱体Nに過電流を生ぜしめて、これを発熱乃至加熱させることができるようになっている。この高周波電源110の高周波の周波数は、例えば0.5kHz〜50kHzの範囲内、好ましくは1kHz〜5kHzの範囲内に設定される。
この周波数が0.5kHzよりも小さい場合には、効果的に誘導加熱ができなくなり、また50kHzよりも大きい場合には、表皮効果が大きくなり過ぎて誘導発熱体Nの周縁部のみが加熱されてウエハWの面内温度の均一性が大幅に低下してしまう。
また上記金属製パイプ106の両端からは、媒体通路114が延びており、この媒体通路114には冷却器116が接続されて、冷媒を上記金属製パイプ38内に流してこれを冷却できるようになっている。この冷媒としては、例えば冷却水を用いることができる。
そして、この装置全体の動作は、例えばコンピュータ等よりなる制御手段120により制御される。そして、この制御手段120は、この装置全体の動作を制御するためのプログラムを記憶するための記憶媒体122を有している。この記憶媒体122は、フレキシブルディスク、CD(Compact Disc)、CD−ROM、ハードディスク、フラッシュメモリ或いはDVD等よりなる。
次に、以上のように構成された処理装置20を用いて行なわれる成膜方法(熱処理)について説明する。上述したように、以下に説明する動作は、上記記憶媒体122に記憶されたプログラムに基づいて行われる。
まず、処理容器22内から第1の保持ボート34と第2の保持ボート36よりなる保持手段24を下方へ降下させてアンロードした状態で、図示しない移載フォークを用いて上記保持手段24の第1の保持ボート34に対して未処理のウエハWを移載し、保持させる。
この場合、第1及び第2の保持ボート34、36の上下方向における位置関係は図3(A)に示すようになっており、ウエハWと、これに上下方向に隣り合う誘導発熱体Nとの間は広くなされて、ウエハWの移載が行い易いようになっている。ここで、上記誘導発熱体Nは、第2の保持ボート36に図示しないフォークを用いて予め詰め込まれて支持されている。尚、この誘導発熱体Nは、例えばウエハの数バッチ処理に亘って支持された状態となっており、例えば処理容器22内のドライクリーニングと一緒にクリーニングされることになる。
このようにして、ウエハWの移載が完了してウエハWと誘導発熱体Nとが図3(A)に示すように交互に配列された状態となったならば、昇降機構30を駆動することにより、上記保持手段24を上昇させて、これを処理容器22の下端開口部より処理容器22内へロードする。そして、この処理容器22の下端開口部を蓋部26により気密にシールし、処理容器22内を密閉状態とする。
次に、上記保持手段24の下部の回転機構54に設けたアクチュエータ86を駆動し、昇降駆動板78及びこれに連結された中心回転軸72(図4参照)を下方向へ所定のストロークだけ降下させる。これにより、上記中心回転軸72の上端の回転テーブル74上に保温筒76を介して設置されている第1の保持ボート34を、図3(B)中の矢印124に示すように下方向へ所定のストロークだけ降下させて、図3(B)に示すように各ウエハWを、その下方に隣り合う誘導発熱体Nの上面側に接近させ、誘導発熱体Nからの放射熱等を効率的に受け取るこができるようにする。
図3(B)に示すような状態になったならば、高周波電源110をオンにして金属製パイプ106よりなる誘導加熱用コイル部104に高周波電力を印加することにより高周波を処理容器22内へ放射し、これにより第2の保持ボート36に支持されている各誘導発熱体Nに過電流を生ぜしめてこれを誘導加熱する。
このように、各誘導発熱体Nが誘導加熱されると、これに接近して配置されている各ウエハWが誘導発熱体Nからの熱放射や熱輻射等によって加熱されて昇温することになる。そして、これと同時に、ガス供給手段90の各ガスノズル92、94から成膜に必要なガス、すなわち第1及び第2のガスを流量制御しつつ供給し、この処理容器22内の雰囲気を天井部の排気口100から排気系102により真空引きして容器内雰囲気を所定のプロセス圧力に維持する。
また、上記ウエハWの温度も、処理容器22内に設けた図示しない熱電対により測定しつつ高周波電力を制御することにより所定のプロセス温度に維持し、所定の熱処理、すなわち成膜処理を行うことになる。更に、蓋部26に設けた回転機構54を駆動することにより、上記第1及び第2のボート34、36を所定の回転数で回転しつつ処理を行う。また、熱処理中には、誘導加熱用コイル部104を形成する金属パイプ106が加熱されるので、これを冷却するために冷却器116からは冷却水などの冷媒を上記金属パイプ106内に流すようにする。この場合、成膜ガスの反応条件にもよるが、処理容器22の内壁面への膜付着を防止するためには、壁面を80℃以下に冷却するのが望ましい。
このように、高周波による誘導加熱によって誘導発熱体Nを加熱し、更にこの放熱によって近傍に位置するウエハWを加熱させるようにしたので、熱容量の大きな処理容器22自体をほとんど加熱することがなく、その分、消費エネルギーを少なくすることができる。
また上述のように、処理容器22自体がほとんど加熱されないで低温に維持されることから、特に成膜処理の場合には処理容器22の内壁面に不要な付着膜が堆積することを抑制することができ、その分、パーティクルの発生を低くでき、また、クリーニング処理を行う頻度を少なくすることができる。
また更には、上述のように処理容器22自体がほとんど加熱されないので、処理を開始する際にウエハWを高速で昇温することができ、また、処理が終了した場合には、ウエハWを高速で降温させることができる。具体的には、誘導発熱体Nの昇温速度は6.0℃/sec程度を達成でき、ウエハWの昇温速度は4.0℃/sec程度を達成することができる。
また、誘導発熱体Nとして、抵抗率がある程度低くて、且つ熱伝導性が比較的良好な材料、例えば導電性のあるSiC等よりなる導電性セラミック材を用いるので、この誘導発熱体Nを効率的に誘導加熱することができると共に、面内温度の均一性が良好な状態で加熱することができ、従って、この近傍に位置されているウエハも面内温度の均一性が良好な状態で加熱することができる。
以上説明したように、本発明によれば、処理容器22の外周に巻回した誘導加熱用コイル部104からの高周波により処理容器22内に設けた誘導発熱体Nを誘導加熱し、この誘導加熱された誘導発熱体Nに接近させて例えば半導体ウエハWよりなる被処理体を配置することにより被処理体を加熱することができる。
従って、上述したように、誘導加熱を用いることによって処理容器22自体を加熱することなく被処理体を加熱するようにし、もって消費エネルギーを抑制し、処理容器の内面に不要な付着膜等が堆積することを防止し、更には被処理体の高速昇温及び高速降温を行うことができる。
<誘導発熱体としての適格性の評価>
次に、半導体ウエハWを加熱するための上記誘導発熱体Nとしての適格性について検討したので、その評価結果について説明する。
上記誘導発熱体Nとして求められる特性は、高周波により効率的に誘導加熱することができ、且つ熱伝導熱が高くて面内方向において可能な限り均一的に加熱することができるという点である。周知のように、高周波により導電性物質を誘導加熱する場合は、発生する渦電流によって発熱が生ずるが、この導電性物質における渦電流は導電性物質の表面に近い程大きく、内部に行くにつれて指数関数的に小さくなる、という表皮効果が生ずる。従って、円板状の導電性物質の場合には、周縁部が迅速に加熱されることになり、中央部が比較的加熱され難い現象が生ずることになる。
そして、上記誘導加熱の時に生ずる表皮効果を考察する上で、電流浸透深さδは非常に重要な数値となり、この電流浸透深さδはできるだけ大きい方がよい。この電流浸透深さδとは、渦電流が誘導発熱体の表面における渦電流強さの1/e(≒0.368)倍に減少した点までの深さとして定義され、以下の式で表される。
δ(cm)=5.03(ρ/μf)1/2
ρ:誘導発熱体の抵抗率(μΩ・cm)
μ:誘導発熱体の比透磁率(非磁性体ではμ=1)
f:周波数(Hz)
尚、SiCではμ=1である。
ここで、上記導電性物質よりなる円板状の誘導発熱体Nの渦電流の分布についてシミュレーションを行ったので、図5にその渦電流の分布のグラフを示す。
図5において、横軸には誘導発熱体の断面の中心からの距離(単位はcm)を採っており、縦軸には電流密度比を採っている。そして、誘導発熱体の外周面(左右の縦軸に対応)に誘導加熱用コイル部104が巻回されていることになる。ここでは、電流密度比の基準として周縁部(距離”−20”と”+20”)の電流値を基準としている。
グラフ中において、曲線Ixは断面左側の誘導加熱用コイル部104によって生ずる電流分布を示し、曲線Iyは断面右側の誘導加熱用コイル部104によって生ずる電流分布を示している。そして、曲線Ioは、上記IxとIyとを重ね合わせた時の重ね合わせ電流の電流分布を示している。この曲線Ioから判るように、誘導発熱体の周縁部では電流値が大きくて発熱量も多くなるが、中心部に行くに従って電流値、すなわち発熱量も次第に低下して行くのが判る。
次に、誘導発熱体Nの材料として2種類の材料、すなわちガラス状炭素と導電性セラミック材の代表例である導電性SiCとについて電流密度比とその周波数依存性についてシミュレーションによって検討して評価したので、その評価結果について説明する。
図6はガラス状炭素の電流密度比とその周波数依存性を示すグラフであり、図7は導電性SiCの電流密度比とその周波数依存性を示すグラフである。ここでは、図5で示したような重ね合わせ電流Ioのみを示している。また、図5に示したと同様に各グラフの横軸には誘導発熱体の断面の中心からの距離を採っており、縦軸には電流密度比を採っている。
図6に示すガラス状炭素の特性に関して、直径は6.4cm、抵抗率は0.0045Ω・cmであり、高周波電力の周波数は460kHzと5kHzの2種類について示している。グラフ中、曲線Io(460k)は460kHzの場合を示し、曲線Io(5k)は5kHzの場合を示している。
このグラフから明らかなように、曲線Io(460k)に示すように、周波数が460kHzの場合には周波数が高過ぎることから重ね合わせ電流は、誘導発熱体の周縁部から中心に向かうに従って急激に落ち込んで低下し、更に、中心部では”ゼロ”になってしまって好ましくない。これに対して、曲線Io(5k)に示すように、周波数が5kHzの場合には周波数が低くなったので上記重ね合わせ電流の落ち込みは1.3から1.0程度までとなって落ち込みの程度を大幅に改善できることが理解できる。この程度の落ち込みならば、誘導発熱体の熱伝導率を最適化することにより面内温度の均一性を高めることができる。
この場合、高周波電力の最適な周波数は、前述したように、0.5kHz〜50kHzの範囲内、好ましくは1kHz〜5kHzの範囲内である。この周波数が0.5kHzよりも小さい場合には、効果的に誘導加熱ができなくなり、また50kHzよりも大きい場合には、表皮効果が大きくなり過ぎて誘導発熱体Nの周縁部にみが加熱されてウエハWの面内温度の均一性が大幅に低下してしまう。
また、誘導発熱体Nを構成する材料の熱伝導率は大きい方がよく、例えば5W/mk以上、好ましくは100W/mk以上である。この熱伝導率が5W/mkよりも小さい場合には、誘導発熱体Nの面内温度の均一性が劣化し、これによりウエハ自体の面内温度の均一性も不十分になるので好ましくない。尚、図6中の下部には、曲線Io(5k)の時の誘導発熱体の断面の温度分布の一例が示されており、周縁部が高くて例えば940℃程度であり、中心部は520℃程度になっている。
図7に示す導電性SiCの特性に関して、直径は40cm、抵抗率は1Ω・cmと0.1Ω・cmの2種類であり、高周波電力の周波数は5kHzに設定している。グラフ中、曲線Io(0.1Ω)は抵抗率が0.1Ω・cmの場合を示し、曲線Io(1Ω)は抵抗率が1Ω・cmの場合を示している。
このグラフから明らかなように、曲線Io(0.1Ω)に示すように、抵抗率が0.1Ω・cmの場合には電流密度比は略0.9〜1.15の範囲で変化している。また、この時の電流浸透深さδは22.495cmである。これに対して、曲線Io(1Ω)に示すように、抵抗率が1Ω・cmの場合には電流密度比は略1.5〜1.6の範囲で変化しており、この時の電流浸透深さδは71.135cmである。従って、抵抗率が1Ω・cmの方が、電流密度比が分布が均一であり、誘導加熱が均一に行われることから好ましいことが理解できる。
この場合、抵抗率は0.001Ω・cm〜0.5Ω・cmの範囲が好ましく、抵抗率が0.5Ω・cmよりも大きくなると、発熱効率が大幅に低下するので好ましくなく、また0.001Ω・cmよりも小さくなると電流浸透深さが過度に小さくなるので好ましくない。
尚、上記実施形態では、半導体ウエハWの上面側のガスの流れを阻害させないために、半導体ウエハWの下面側に誘導発熱体Nを接近させるようにしたが(図3(B)参照)、これに限定されず、図3(A)に示す状態から第1の保持ボート34を上方へ移動させることにより、半導体ウエハWの上面側に誘導発熱体Nを接近させるようにしてもよい。更には、第1の保持ボート34に代えて、第2の保持ボート36を上下方向へ移動可能となるように構成してもよい。
また、上記実施形態では、保持手段24を回転可能としたが、これに限定されず、保持手段24を固定状態にしてもよい。更には、ここでは第1及び第2のガスノズル92、94で処理容器22内の下部にガスを導入し、天井側から排気するようにしたが、これに限定されず、ガスを処理容器22内の天井側に導入し、下部より排出するようにしてもよい。また、ガスノズル92、94の形状として、これを処理容器22内の長手方向に沿って設けると共に、これに複数のガス噴出孔を等間隔で設けるようにした、いわゆる分散形ノズルを用いてもよい。
更には、処理容器22の形態としては、図1に示したような単管構造に限定されず、例えば石英製の内筒と外筒とを同心円状に配置してなる、いわゆる2重管構造の処理容器を用いてもよい。
また上記実施形態では、誘導発熱体Nの形状は平板状としたが、これに限定されず、図8に示す誘導発熱体Nの断面形状に示すように、ウエハWの温度分布に応じて誘導発熱体Nの中央部を凸状に突出させてウエハWとの間の距離を周辺部と比較して小さくするようにしてもよく(図8(A)参照)、逆に、中央部を凹状に窪ませてウエハWとの間の距離を周辺部と比較して大きくするようにしてもよい。
また、本実施形態では、保持手段24として第1と第2の2つの保持ボート34、36により構成するようにしたが、これに限定されず、図9に示すように、この保持手段24を1つの保持ボート130で構成するようにしてもよい。この保持ボート130は、例えば特許文献1に示すように構成され、具体的には、石英製の支柱132に、内径の小さな石英製の円形リング状のリング部材134と内径の大きな石英製の円形リング状のリング部材136とを交互に接合させて設け、各リング部材134、136の内周部にウエハWの周辺部を支持するつめ部134Aと、これよりも直径の大きな誘導発熱体Nの周辺部を支持するつめ部136Aとをそれぞれ設けるようにする。
この場合には、上記ウエハWと誘導発熱体Nとは互いに接近離間させることができないので、予め可能な限り接近させるように上記リング部材134、136及びつめ部134A、136Aを構成する。
ここで上記誘導発熱体Nの形態について詳しく説明する。図10は誘導発熱体の各種の形状を示す平面図である。上記誘導発熱体Nの形状として最も簡単な構造は、図10(A)に示すような円形平板形状であるが、この場合には、前述したように高周波による表皮効果により周辺部(エッジ)がより加熱されて中心部が十分に加熱されず、その結果、ウエハ温度の面内均一性が劣る場合が生ずる。尚、図10に示す誘導発熱体Nの直径は350mmである。
そこで、図10(B)〜図10(F)に示すように、この誘導発熱体Nに生ずる渦電流の流れを制御するための切り込み状の溝部140を設けるのが好ましい。具体的には、上記溝部140は板状(円板状)になされた誘導発熱体Nのエッジから中心方向に向けて形成されている。まず、図10(B)に示す場合には、溝部140は1本であり、この溝部140を円板状の誘導発熱体Nのエッジから中心方向に向けて形成すると共に、その先端部は円板状の誘導発熱体Nの中心を通過して反対側の半径方向の途中まで延びている。
この溝部140の長さL1は233mm程度である。そして、この溝部140の先端には、熱応力による割れを防止するために溝部140に連通された小孔142が形成されている。尚、この小孔142は設けるのが好ましいが、設けなくてもよい。また、この小孔142の直径は8〜20mm程度の範囲内である。また溝部140の幅は2〜8mm程度の範囲内である。これらの数値は以下同様である。
この図10(B)に示す場合には、円板状の誘導発熱体Nのエッジに沿って主に流れる渦電流は溝部140に沿って中心方向へ向かって流れ、小孔142の部分を折り返して溝部140の反対側に流れて行く。
このように、渦電流が誘導発熱体Nの中心部近傍まで流れることになるので、その分、発熱分布を平面方向へ分散させることができる。従って、半導体ウエハWの面内温度の均一性を向上させることができる。また溝部140の先端部に小孔142を設けているので、熱応力の集中を緩和させることができ、従って、この誘導発熱体Nの熱応力にる割れを防止することができる。
図10(C)に示す場合には、溝部140は複数本、具体的には4本設けられており、各溝部140は円板状の誘導発熱体Nの周方向に沿って等間隔(90度間隔)で配置されている。この場合、各溝部140の長さは同一であり、且つ円板状の誘導発熱体Nの半径よりも短く設定されている。この溝部140の長さL2は120mm程度である。図示例では溝部140の長さは上記半径の2/3程度の長さに設定されている。そして、各溝部140の先端に上記小孔142が形成されている。この場合にも、図10(B)に示す場合と同様な現象が生じ、誘導発熱体Nに生じた渦電流は誘導発熱体Nのエッジと溝部140の両側に沿って流れる。
このように、渦電流が誘導発熱体Nの中心部近傍まで流れることになるので、その分、発熱分布を平面方向へ分散させることができる。従って、半導体ウエハWの面内温度の均一性を向上させることができる。また溝部140の先端部に小孔142を設けているので、熱応力の集中を緩和させることができ、従って、この誘導発熱体Nの熱応力にる割れを防止することができる。
図10(D)に示す場合には、溝部140は複数本、具体的には8本設けられており、この8本の溝部140は、長さが異なる複数、ここでは2つのグループに分けられ、同一のグループ内では溝部140の長さは同一に設定される。すなわち、長さの長い4本の溝部140Aのグループと、長さの短い4本の溝部140Bのグループとよりなる。そして、各グループの溝部140A、140Bは、円板状の誘導発熱体Nの周方向に沿って等間隔で配置されている。
図示例の場合には、長い溝部140Aと短い溝部140Bとが周方向に沿って交互に等間隔で配置されている。ここで長い溝部140Aの長さL3は120mm程度、短い溝部140Bの長さL4は55mm程度となる。そして、各溝部140A、140Bの先端にはそれぞれ小孔142が形成されている。
この場合にも、図10(B)に示す場合と同様な現象が生じ、誘導発熱体Nに生じた渦電流は誘導発熱体Nのエッジと溝部140A、140Bの両側に沿って流れる。このように、渦電流が誘導発熱体Nの中心部近傍及び中周部まで流れることになるので、その分、発熱分布を平面方向へ分散させることができる。従って、半導体ウエハWの面内温度の均一性を向上させることができる。また溝部140A、140Bの先端部に小孔142を設けているので、熱応力の集中を緩和させることができ、従って、この誘導発熱体Nの熱応力による割れを防止することができる。
尚、この場合、上記2種類の長さに限定されず、3種類以上の長さの異なる溝部を形成して、それらを円方向に沿って均等に配列してもよい。例えば、大、中、小の3種類の長さの溝部を形成した場合には、それらを円板状の誘導発熱体Nの周方向に沿って大、小、中、小、大、小、中、小、大…のように配列する。
図10(E)に示す場合には、2本の溝部140を直径方向に設け、その先端を円板状の誘導発熱体Nの中心部の近傍まで形成して、その先端に小孔142を設けている。この場合、互いの溝部140の先端間は僅かな長さだけ残しており、この残された長さは誘導発熱体Nが容易には割れない程度の長さに設定しておく。
この場合には、円板状の誘導発熱体Nの中心部に流れ込もうとする電流と流れ出ようとする電流とが相殺されることになり、その結果、誘導発熱体Nは電気的には溝部140を境界として左右の2つのブロックに分離されたような状態となり、左右のブロック内でそれぞれ渦電流が例えば矢印144に示すように独立して流れるので、誘導発熱体Nのエッジのみならず中心部側にも流れることになる。
このように、渦電流が誘導発熱体Nの中心部近傍まで流れることになるので、その分、発熱分布を平面方向へ分散させることができる。従って、半導体ウエハWの面内温度の均一性を向上させることができる。また溝部140の先端部に小孔142を設けているので、熱応力の集中を緩和させることができ、従って、この誘導発熱体Nの熱応力による割れを防止することができる。
図10(F)に示す場合には、図10(C)に示す4本の溝部140を更に中心部の近傍まで形成して、その先端に小孔142を設けている。この場合、図10(E)に示す場合と同様に、互いの溝部140の先端間は僅かな長さだけ残しており、この残された長さは誘導発熱体Nが容易には割れない程度の長さに設定しておく。
この場合にも、円板状の誘導発熱体Nの中心部に流れ込もうとする電流と流れ出ようとする電流とが相殺されることになり、その結果、誘導発熱体Nは電気的には溝部140を境界として左右の4つのブロックに分離されたような状態となり、4つのブロック内でそれぞれ渦電流が例えば矢印146に示すように独立して流れるので、誘導発熱体Nのエッジのみならず中心部側にも流れることになる。
このように、渦電流が誘導発熱体Nの中心部近傍まで流れることになるので、その分、発熱分布を平面方向へ分散させることができる。従って、半導体ウエハWの面内温度の均一性を向上させることができる。また溝部140の先端部に小孔142を設けているので、熱応力の集中を緩和させることができ、従って、この誘導発熱体Nの熱応力にる割れを防止することができる。尚、図10(E)及び図10(F)において、中心部の近傍まで形成する溝部140の数は、上記数値に限定されないのは勿論である。
ここで、図10(A)に示す誘導発熱体や図10(B)〜図10(F)に示すように溝部140を誘導発熱体に形成しても、面内方向においてある程度の発熱分布の不均一が発生することは避けられない。そこで、図11に示すように誘導発熱体Nに均熱板を接合させるように構成するのが好ましい。図11は均熱板が接合された誘導発熱体を示す側面図である。
図11に示すように、ここでは上記誘導発熱体Nの上下の両面に薄い均熱板150を接合している。この接合は熱融着等を用いることができる。この場合、誘導発熱体Nの両面に均熱板150を設けなくてもよく、少なくとも誘導発熱体が半導体ウエハWと接近する側(対向する側)の面に接合する。これにより、誘導発熱体Nに発生した熱を上記均熱板150へ伝導させると共に、平面方向へ発熱分布を分散させて均熱化した状態で半導体ウエハWを加熱する。従って、この均熱板150を接合させることにより、半導体ウエハWの温度分布の面内均一性を一層向上させることができる。
この場合、上記均熱板150の条件としては、均熱板150に渦電流が発生することを防止するために電気伝導率が低く(絶縁性が高く)、具体的には誘導発熱体Nよりも電気伝導率が低く、且つ熱伝導率が高い材料、具体的には誘導発熱体Nよりも熱伝導率が高い材料を用いる。
このような均熱板150の材料としては、Si、AlN(窒化アルミニウム)、Al (アルミナ)、SiC(シリコンカーバイト)、グラファイト(結晶質)等を用いることができる。この場合、熱伝導率が良好な非導電性セラミック材が好ましい。特に、セラミック材であるSiCは炭素(C)の含有量を変えることによって導電性を大きくコントロールすることができる。
また、上記図10(B)〜図10(F)において説明した誘導発熱体Nの構造では、1つ或いは複数の溝部140を形成した場合について説明したが、これに限定されず、上記誘導発熱体Nを複数のピースに分割するようにしてもよい。図12はこのように複数のピースに分割された誘導発熱体を示す平面図であり、図12(A)は誘導発熱体Nを左右に半円状に2つのピース152に分割した場合を示し、両ピース152間に分割隙間154が形成される。また、図12(B)は誘導発熱体Nを扇状の4つのピース152に分割した場合を示し、各ピース152間に十字状の分割隙間154が形成される。
この場合には、各ピース152がそれぞれ電気的に分離されるので、図10(E)及び図10(F)に示すような作用効果と同様な作用効果を発揮することができる。尚、上記分割されたピース152の数は特に限定されず、また、各ピース152の形状も大きさも特に限定されるものではない。そして、このように誘導発熱体Nを複数のピース152に分割した場合には、これらの各ピース152を一体化するために、図13に示す側面図のように、各ピース152のいずれか一方の片面側、或いは両面側に図11にて説明したものと同じ均熱板150を接合する。
<溝部を有する誘導発熱体の評価>
ここで図10(B)〜図10(D)に示す溝部140を有する誘導発熱体Nに対する誘導加熱を行った時の発熱分布の状態をシミュレーションによって実験したので、その評価結果について説明する。また、ここでは、基準として図10(A)に示すように溝部を有していない誘導発熱体Nに対しても評価を行った。また誘導発熱体Nとして図10にて説明した場合と同様に直径が350mmのSiC製の円板を用いた。このSiCの電気伝導率は1000(S/m)に設定し、同一の誘導電流をコイル部に流した。
図14は誘導発熱体の誘導加熱のシミュレーション結果を示す図である。図14(A)は図10(A)に対応して溝部を有していない誘導発熱体を示し、図14(B)は図10(B)に対応して1本の溝部を有する誘導発熱体を示し、図14(C)は図10(C)に対応して4本の溝部を有する誘導発熱体を示し、図14(D)は図10(D)に対応して8本の溝部を有する誘導発熱体を示す。各図において、外周の白い線はコイルを示しており、誘導発熱体中の表示が明るい部分(白い部分)程、温度が高いことを示している。
図14(A)に示すように、溝部を設けていない場合には、表皮効果により誘導発熱体のエッジ(周辺部)は非常に高温になるが、中心部に行くに従って温度が急激に低下しており、発熱分布の差がかなり大きいことが判る。この時の発熱総量は88980[W]であった。
これに対して、図14(B)に示すように1本の溝部を設けている場合には、エッジ、溝部の両側及び小孔の周辺部に顕著にそれぞれ発熱が生じて高温になっており、図14(A)の場合と比較して発熱分布がある程度分散して発熱分布が均一化していることが判る。この時の発熱総量は35992[W]であった。
図14(C)に示すように4本の溝部を設けている場合には、図14(B)の場合と同様に、エッジ、溝部の両側及び各小孔の周辺部にそれぞれ顕著に発熱が生じて高温になっており、図14(B)の場合と比較して発熱分布が更に分散して発熱分布が更に均一化していることが判る。この時の発熱総量は20865[W]であった。
図14(D)に示すように8本の溝部を設けている場合には、図14(B)及び図14(C)の場合と同様に、エッジ、溝部の両側及び各小孔の周辺部にそれぞれ顕著に発熱が生じて高温になっており、図14(C)の場合と比較して発熱分布が更に分散して発熱分布が更に均一化していることが判る。この時の発熱総量は13754[W]であった。
このように、溝部を設ける程、発熱分布を平面方向へ分散させて温度分布を均一化させることができることが判る。ただし、この場合、発熱分布を分散化させるに従って、発熱総量が次第に低下しており、発熱の効果と発熱分布の均一化の程度とを考慮して最適化すればよい。
また、上記SiC板は電気伝導率は1000[S/m]であるが、200[S/m]及び20000[S/m]のSiC板についても上述したと同じシミュレーションをそれぞれ行った結果、上述したと同様なシミュレーション結果を得ることができた。従って、少なくとも200〜20000[S/m]の電気伝導率の誘導発熱体を用いることが好ましいことが判る。
<処理装置の第2の実施形態>
次に本発明に係る処理装置の第2の実施形態について説明する。図15は本発明に係る処理装置の第2の実施形態を示す斜視図、図16は処理装置の第2の実施形態の外観を示す模式図、図17は処理装置の第2の実施形態を示す拡大構成図、図18は被処理体の保持手段である載置台を示す平面図である。尚、先に説明した構成と同一部分については同一参照符号を付して、その説明を省略する。
図15乃至図17に示すように、この処理装置160は、搬送アーム機構162を有する搬送室164にゲートバルブ166を介して連結されている。上記搬送室164は、減圧雰囲気になされており、この周囲には図示しない他の処理装置が、いわゆるクラスタ状に連結されている。そして、上記搬送アーム機構162を旋回及び屈伸させることにより、開状態になされたゲートバルブ166を介して上記処理装置160との間で半導体ウエハWの搬出入を行うようになっている。後述するように、ここで複数枚のウエハWが同時に搬出入される。
図16及び図17にも示すように、この処理装置160は電磁波を通す石英製の箱状になされた処理容器168を有しており、この外側、具体的には天井部の上面側に、誘導加熱用コイル部104を有している。ここでは誘導加熱用コイル部104を形成する金属製パイプ106は、処理容器168の天井面に沿って渦巻状に形成されている。そして、この金属製パイプ106にマッチング回路112及び高周波電源110等が接続されている。これにより、処理容器168内へ高周波を導入できるようになっている。尚、図示しないが上記金属製パイプ106には、冷却器も接続されている。
図16に示すように、この処理容器168の一側壁には、2つのガスノズル92、94を有するガス供給手段90が形成され、所望のガスをそれぞれ流量制御しつつ処理容器168内へ供給するようになっている。また、処理容器168の反対側の側壁には、排気口150が設けられ、ここには、圧力調整弁102B、排気ポンプ102C等を有する排気系102が接続されている。
そして、上記処理容器168内には、回転軸170により回転自在に支持された保持手段24としての載置台172が設けられている。この回転軸170は、この基部に設けられる回転駆動手段174によって回転される。そして、この載置台172の上面側には、円板状の搬送板176が載置されており、この搬送板176に複数、図示例では8枚のウエハW(図18参照)が周方向に並べて設けられている。尚、このウエハWの直径は、例えば50〜500mmである。
ここで上記回転軸170は、2軸構造になっており、真中の中心軸170Aは上下方向へ昇降可能になされ、この中心軸170Aの上端に昇降板177が設けられている。従って、この中心軸170Aを昇降させることにより、ウエハWが載置されている搬送板176自体を昇降できるようになっている。そして、この搬送板176を搬送することにより、一度に複数枚(8枚)のウエハWを搬送できることになる。
そして、上記載置台172を上下から囲むようにして例えば空隙率の非常に大きなカーボングラファイトよりなる断熱材178が設けられており、この断熱材178間が処理空間Sとなっている。この断熱材178の外周全体は例えば石英よりなる断熱材保持構造体180により覆われており、この断熱材保持構造体180は脚部182により処理容器168内に支持されている。そして、上記断熱材保持構造体180内である処理空間Sに一方のガスノズル92から成膜ガス等の処理ガスを流し、その外側に他方のガスノズル94から希ガスやN ガス等の冷却ガスを流すようになっている。
そして、このような処理容器168に対して、先に説明したような誘導発熱体Nが設けられる。具体的には、ここでは上記処理空間Sを囲む断熱材178の天井部の下面に、上記載置台172の上面と対向させるようにして、1枚目の誘導発熱体Nを設けており、更に、断熱材178の底部の上面に、上記載置台172の下面と対向させるようにして、2枚目の誘導発熱体Nを設けている。尚、この場合1枚目の誘導発熱体Nのみを設けるようにしてもよい。この誘導発熱体Nとしては、先に図10(A)〜図10(F)を参照して説明したようなものを用いており、この誘導発熱体Nは熱接着等により断熱材178に接合させている。
この処理装置160の場合には、排気系102を駆動しつつ処理空間Sに所定の処理ガスを流量制御して供給し、処理空間S内を所定の圧力に維持する。そして、載置台172を回転させることにより半導体ウエハWを回転させて、誘導加熱用コイル部104を駆動する。これにより、コイル部104を構成する金属製パイプ106から高周波を処理容器168内へ導入し、前述したと同様な原理で誘導発熱体Nを加熱する。これにより、半導体ウエハWを所定の温度に加熱維持して所定の処理を施すことになる。この場合にも、先に説明したと同様に、ウエハWに対して面内温度の均一性を向上させた状態でウエハを加熱することができる。
尚、上記各実施形態は、一度に複数枚の半導体ウエハWに対して処理を行うこができる、いわゆるバッチ式の処理装置を例にとって説明したが、これに限定されない。例えば図17に係る装置例において、図19に示すように載置台172の寸法を小さくするなどして、この中心部に半導体ウエハWを1枚だけ載置できるようにすれば、ウエハを1枚ずつ処理する、いわゆる枚葉式の処理装置とすることができる。
また、本実施形態では、熱処理として成膜処理を例にとって説明したが、これに限定されず、他の熱処理、例えば酸化処理、拡散処理、改質処理、エッチング処理等を行う場合にも本発明を適用することができる。
また、本実施形態では、誘導発熱体Nの材料として、ガラス状炭素や導電性セラミック材(SiC)を用いた場合を示したが、これに限定されず、グラファイト等を用いてもよい。尚、導電性セラミック材としては、導電性窒化シリコン等を用いることができる。
また、ここでは被処理体として半導体ウエハを例にとって説明したが、これに限定されず、ガラス基板、LCD基板、セラミック基板等にも本発明を適用することができる。
本発明に係る処理装置の第1の実施形態を示す構成図である。 処理容器を示す断面図である。 被処理体と誘導発熱体を支持する保持手段の動作を示す動作説明図である。 処理容器の下端部の回転機構を示す拡大断面図である。 円板状の誘導発熱体の渦電流の分布についてシミュレーション結果を示すグラフである。 ガラス状炭素の電流密度比と周波数依存性を示すグラフである。 導電性SiCの電流密度比と周波数依存性を示すグラフである。 誘導発熱体の変形例を示す断面図である。 保持手段の変形例を示す部分構成図である。 誘導発熱体の各種の形状を示す平面図である。 均熱板が接合された誘導発熱体を示す側面図である。 複数のピースに分割された誘導発熱体を示す平面図である。 複数のピースに分割された誘導発熱体に均熱板を接合した状態を示す側面図である。 誘導発熱体の誘導加熱のシミュレーション結果を示す図である。 本発明に係る処理装置の第2の実施形態を示す斜視図である。 処理装置の第2の実施形態の外観を示す模式図である。 処理装置の第2の実施形態を示す拡大構成図である。 被処理体の保持手段である載置台を示す平面図である。 本発明が適用された枚葉式の処理装置の載置台を示す拡大図である。 従来の処理装置の一例を示す構成図である。
符号の説明
20 処理装置
22 処理容器
24 保持手段
30 昇降機構
34 第1の保持ボート
36 第2の保持ボート
42A〜42C 支柱
44 溝部
50A〜50C 支柱
52 溝部
54 回転機構
90 ガス供給手段
92 第1のガスノズル
94 第2のガスノズル
102 排気系
104 誘導加熱用コイル部
106 金属製パイプ
110 高周波電源
116 冷却器
140 溝部
150 均熱板
152 ピース
N 誘導発熱体
W 半導体ウエハ(被処理体)

Claims (16)

  1. 被処理体に対して熱処理を施す処理装置において、
    排気可能になされて複数の前記被処理体を収容することができる処理容器と、
    前記処理容器の外周に巻回された誘導加熱用コイル部と、
    前記誘導加熱用コイル部に高周波電力を印加する高周波電源と、
    前記処理容器内へ必要なガスを導入するガス供給手段と、
    前記被処理体と前記誘導加熱用コイル部からの高周波により誘導加熱される誘導発熱体とを保持して前記処理容器内へ挿脱される保持手段と、
    を備え、前記誘導発熱体には、該誘導発熱体に生ずる渦電流の流れを制御するための切り込み状の溝部が形成されていると共に前記溝部の先端には、熱応力による割れを防止するために前記溝部に連通された小孔が形成されていることを特徴とする処理装置。
  2. 前記被処理体と前記誘導発熱体とは交互に配置されていることを特徴とする請求項1記載の処理装置。
  3. 前記誘導加熱用コイル部は、金属製パイプを有しており、前記金属製パイプは、前記金属製パイプ内に冷媒を流すための冷却器に接続されていることを特徴とする請求項1又は2記載の処理装置。
  4. 被処理体に対して熱処理を施す処理装置において、
    排気可能になされて複数の前記被処理体を収容することができる処理容器と、
    前記処理容器の外側に設けられた誘導加熱用コイル部と、
    前記誘導加熱用コイル部に高周波電力を印加する高周波電源と、
    前記処理容器内へ必要なガスを導入するガス供給手段と、
    前記処理容器内で前記被処理体を保持する保持手段と、
    前記処理容器内で前記被処理体に対して接近させて設けられ、前記誘導加熱用コイル部からの高周波により誘導加熱される誘導発熱体と、
    を備え、前記誘導発熱体には、該誘導発熱体に生ずる渦電流の流れを制御するための切り込み状の溝部が形成されていると共に前記溝部の先端には、熱応力による割れを防止するために前記溝部に連通された小孔が形成されていることを特徴とする処理装置。
  5. 前記誘導発熱体は板状になされており、前記溝部は前記誘導発熱体のエッジから中心方向に向けて形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の処理装置。
  6. 前記溝部は複数本形成されると共に、前記誘導発熱体の周方向に沿って等間隔で配置されていることを特徴とする請求項5記載の処理装置。
  7. 前記溝部は、その長さが異なる複数のグループに分けられると共に同一グループ内の溝部の長さは同一に設定され、前記各グループの溝部は前記誘導発熱体の周方向に沿って等間隔で配置されていることを特徴とする請求項6記載の処理装置。
  8. 前記誘導発熱体の電気伝導率は、200〜20000S/mの範囲内であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の処理装置。
  9. 前記誘導発熱体の少なくとも前記被処理体に対向する面には、均熱板が接合されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の処理装置。
  10. 前記均熱板は、前記誘導発熱体よりも電気伝導率が低く、且つ熱伝導率が高い材料よりなることを特徴とする請求項9記載の処理装置。
  11. 前記均熱板は、シリコン、窒化アルミニウム(AlN)、アルミナ(Al )、SiCよりなる群から選択される1の材料よりなることを特徴とする請求項10記載の処理装置。
  12. 前記誘導発熱体は、導電性セラミック材、グラファイト、ガラス状炭素、導電性石英、導電性シリコンよりなる群から選択される1以上の材料よりなることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の処理装置。
  13. 被処理体に熱処理を施す処理方法において、
    排気が可能になされた処理容器内に、前記被処理体と高周波により誘導加熱され、生ずる渦電流の流れを制御するための切り込み状の溝部が形成されると共に前記溝部の先端には、熱応力による割れを防止するために前記溝部に連通された小孔が形成されている誘導発熱体とを保持手段により保持した状態で挿入し、
    前記処理容器内へ必要なガスを導入しつつ前記処理容器の外周に巻回した誘導加熱用コイル部から高周波を加えることにより前記誘導発熱体を誘導加熱し、該加熱された前記誘導発熱体により前記被処理体を加熱して前記熱処理を施すようにしたことを特徴とする処理方法。
  14. 前記被処理体と前記誘導発熱体はそれぞれ複数設けられて、互いに交互に配置されていることを特徴とする請求項13記載の処理方法。
  15. 前記被処理体と前記誘導発熱体は、必要に応じて互いに接近又は離間されることを特徴とする請求項13又は14記載の処理方法。
  16. 被処理体に熱処理を施す処理方法において、
    排気が可能になされた処理容器内に、高周波により誘導加熱され、生ずる渦電流の流れを制御するための切り込み状の溝部が形成されると共に前記溝部の先端には、熱応力による割れを防止するために前記溝部に連通された小孔が形成されている誘導発熱体を設け、
    前記処理容器内に、前記被処理体を保持手段により保持した状態で挿入し、
    前記処理容器内へ必要なガスを導入しつつ前記処理容器の外周に巻回した誘導加熱用コイル部から高周波を加えることにより前記誘導発熱体を誘導加熱し、
    該加熱された前記誘導発熱体により前記被処理体を加熱して前記熱処理を施すようにしたことを特徴とする処理方法。
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