JP5031963B2 - ディジタルオーディオデータ復号化方法 - Google Patents
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Description
従来の技術
本発明は、請求項1の上位概念に記載されたデジタルオーディオデータ復号化方法を出発点とする。
【0002】
ディジタル放送伝送方式DAB(Digital Audio Broadcasting)においてすでに公知であるのは、情報源復号化にデータのエラー検出および訂正、逆量子化およびフィルタリングが含まれることである。先行するチャネル符号化では、エラーを検出して訂正する符号が使用され、これに対してデジタルオーディオデータの復号化の際にはそれ自体で検査合計(英語:Cyclic Redundancy Check = CRC)が使用され、エラーが検出された場合には、先行する同等のデータによって、エラーを有するデータが置き換えられる。
US−A−5450081にはアナログオーディオ信号の時間領域におけるエラーコンシールメントが記載されている。EP−0718982Aには一般的なエラーコンシールメントが記載されており、ここではフレーム毎にオーディオデータの等化が行われる。日本国特許JP5328290の要約書には、補間を用いたエラーのコンシールメントが記載されており、ここでこれはカウンタに到達したか上回る場合に行われる。Wiese D.: "Optimization of Error Detection and Cocealment or ISO/MPEG/AUDIO CODECs Layer-I and -II" 93rd AES Convention,第3368,1992年、第1〜18頁にはDABと、これに加えて種々異なるエラーコンシール技術とが記載されている。例えば、障害を受けたスケールファクタを、前に正しく受信したスケールファクタによって置き換えることが挙げられている。そこに挙げられた別の方法では、高い周波数をフィルタリングすることが記載されており、それはそこに障害が殊に強く局所化しているからである。
【0003】
発明の利点
請求項1の特徴部分に記載された特徴的構成を有する、本発明のデジタルオーディオデータ復号化方法は、これに対して、検査合計によって確認されたエラーカウントに依存して、オーディオ信号のスペクトル的な形成が逆量子化中に行われるという利点を有する。これにより有利にも、発生したエラーが補償され、ここでこれはエラーカウントによって、このオーディオスペクトルをどのように変更しなければならないかを評価して、このエラーの影響を最小化することによって行われる。すなわちここではエラーコンシールが行われるのである。
【0004】
本発明の方法は、付加的なコストをほとんど有しておらず、またどのオーディオ復号化器にも実現することが可能である。例えば、エラーは個別にコンシールされ、これによりディジタルデータにおいてふつうは不可能な、スムーズな品質損失が達成される。これは聴取者にとっては、たとえ品質損失に気が付いたとしても快適なことである。
【0005】
従属請求項に記載した手段および発展形態によって、請求項1に記載されたデジタルオーディオデータ復号化方法の有利な改善が可能である。
【0006】
殊に有利であるのは、値を記憶装置からロードするか、および/またはプロセッサを用いて計算することである。これによって一方では、記憶された等化器値を求めるのに元々用いられた知識が利用され、また他方ではこの等化器値を計算によってその都度の状況に適合させることができ、これにより適合形の方法が得られる。したがってエラー訂正は最適に適合化されて、放送受信機のユーザは、本発明の方法により、オーディオ信号品質の突然の途切れに気付くことがないようにされる。
【0007】
さらに、デジタルオーディオデータの品質に対する尺度と、閾値とを比較することは有利である。これにより、この尺度があらかじめ設定した閾値を上回るか否かに依存して、相応する等化器値を調整することができる。これによって、その都度のエラー状況に対して簡単に適合することができる。例えば、この尺度が、極めて小さなエラーカウントまたはエラーフリーを示す場合、本発明の方法は使用されない。それはエラー訂正が不要だからである。この尺度が、最大の閾値を上回るエラーカウントを示す場合、すなわちもはやエラー訂正によっては対策が提供されない場合、ミューティングが行われる。したがってエラーカウントに依存して最適なエラー訂正がユーザに提供されるのである。
【0008】
図面
本発明の実施例を図面に示し、以下で詳しく説明する。図1は本発明の方法のブロック回路図を示しており、図2はMPEG−1−レイヤ−II−フレームを示している。
【0009】
説明
ディジタル放送伝送方式、例えばDABにおいて不利な受信条件が発生して、デジタルオーディオデータに発生するエラーがもはや訂正できなくなる場合、オーディオ品質は急激に極めて悪化する。それはアナログ放送伝送方式とは異なり、極めて良好な品質から極めて悪い品質へのスムーズな移行ができないからである。デジタルオーディオデータにおいて、訂正できないエラーが発生し、このエラーを聞こえるようにすると、聴取者は、ディジタル伝送方式に相応しい聴取の印象を得ることができない。これはアナログオーディオ信号ではよくあることであり、ここでは極めて不利な受信においても少なくとも正しいオーディオ信号の断片が聞こえる。しかしながらディジタル伝送方式では音響の再生時にCD品質が期待されているのである。
【0010】
DABはディジタル放送伝送方式であり、これは殊に移動式の受信に有利である。それは、伝送すべきデータを多くの周波数搬送波に分割することによって、DABを周波数選択的な減衰に対して頑強にしているからであり、このような減衰の場合、伝送すべきデータのわずかなパーセントだけしかこのような周波数選択的な減衰の影響を被らないからである。さらにDABは、そのフレーム構造により、マルチメディアデータを伝送するのに快適な手段を提供する。DVB(Digital Video Broadcasting)およびDRM(Digital Radio Mondial)は、DABと類似の方式であり、これらは伝送速度、送信周波数およびフレームが異なる。
【0011】
この不利な受信条件の持続時間が短い場合、これに起因して形成されるエラーを、通信路符号化によって実現されるエラー訂正により訂正することができる。送信側で行われる通信路符号化により、情報源符号化によって1散布量だけ低減されたデータに再び冗長性が追加され、これは受信機において通信路符号化中に利用され、これによってオーディオデータにおけるエラーが検出されて訂正される。あまりに多くのデータがエラーを有するのではない場合、この冗長性から、受信したデータに対して計算によって元々の状態を再構成することができる。ここで使用される、エラー訂正符号はブロック符号および畳込み符号である。
【0012】
情報源復号化において実現されかつ検査合計によって動作する別のエラー検出は、エラーを検出して訂正する第2の段階を構成する。ここではエラーが検出されると、前もって記憶されたデータによって、目下のエラーを有するデータが置き換えられる。これによってエラーのコンシールが行われるが、時間的に連続するオーディオデータは互いに密な相関を有するため、これはエラーを有する目下のデータを置換するのに有利な評価である。
【0013】
したがってオーディオデータが伝送されるフレームに対してエラー検出を行い、このフレームがエラーを有することが検出される場合、例えば、先行するフレームがエラーを有しない場合、この先行するフレームが使用されて、エラーを有するこのフレームが置換される。先行するフレームがエラーを有する場合、ミューティングが行われる。このような不例な受信条件が長く続く場合、おそらくミューティングとオーディオデータとの間の行ったり来たりの切り換えによって極めて障害のある影響が生じることになる。
【0014】
DAB(Digital Audio Broadcasting)では送信側でオーディオ信号が複数の周波数領域に分割される。周波数領域毎に最大の信号出力を有する周波数値が基準値として使用され、これはDABではスケールファクタと称される。この周波数領域における残りの信号値は、この基準値に対して正規化される。これによって、最小の信号出力と、最大の信号出力との間隔が格段に低減される。この場合にこの基準値は、正規化されたオーディオデータと共に受信機に伝送される。
【0015】
基準値の時間的な並びがフレーム内で同じまたは極めて類似している場合、この周波数領域に対して1つの基準値だけが伝送され、これによって伝送容量が節約される。DABでは、1周波数領域(英語ではサブバンド)に対して時間的に連続する36個のサンプリング値が採取されて12個ずつの3つのグループに分割される。グループ毎に基準値が定められる。2つの基準値または3つの基準値すべてが同じか、少なくとも極めて類似している場合、1つずつの基準値だけが伝送される。DABフレームでは、基準値がサンプリング値のいずれのグループに対して有効であるかが記録される。
【0016】
受信機ではフレーム毎に検査合計(英語 Cyclic Redundany Check = CRC)を用いてエラー検出が行われ、これは基準値に対しても行われる。基準値に対するエラー検出が本発明の方法に使用される。すなわち基準値において求めたエラーカウントによって、本発明の方法によりどの手段を講じられるのかが決定されるのである。
【0017】
本発明では、基準値において求めたエラーカウントと、閾値とが比較される。目下のエラーカウントがどの閾値を上回っているかまたは下回っているかに応じて、実行されるアクションが決定される。
【0018】
図1には本発明の復号化部のブロック回路図が示されている。図示の方法は、オーディオ復号化器であるプロセッサで実行される。
【0019】
符号化されたオーディオデータ1は、ブロック2において基準値に対するエラー検出およびデマルチプレックスが行われる。DABでは、種々異なる放送プログラムのデータが、マルチプレクサへのデータストリームにまとめられる。つぎに受信機では、同調した放送プログラムに所属するデータが、デマルチプレックスによってこのデータストリームからフィルタリングされて取り出され、このデータが復号化され、これによりこのデータを表すことができる。
【0020】
第1出力側を介してブロック2は、検出したエラーについてのデータ、詳しくいうと検出したエラーの数をブロック13に渡す。これに基づいてブロック13では等化器値のセットが、オーディオ復号化器に接続されている記憶装置からロードされる。このためにこの記憶装置には、等化器値の種々異なるセットが格納されており、これは個々のエラーカウントに関連付けられている。このエラーカウントに基づいて等化器値の相応するセットが選択されてロードされるのである。
【0021】
択一的にはこれらの等化器値をあらかじめ定めた式によって計算することも可能である。さらに等化器値の1セットを記憶装置からロードして、つぎにこれらの等化器値から出発して等化器値の新しいセットを計算することができる。
【0022】
第2出力側を介してブロック2は、ブロック3にデジタルオーディオデータを渡し、ブロック3ではこのデジタルオーディオデータの逆量子化が、選択した等化器係数を利用して行われる。このためブロック13は1出力側を介してブロック3の第2入力側に接続されており、これによって等化器値がブロック3に渡される。
【0023】
これらの等化器値によって個々の周波数領域が大きく減衰されて帯域制限が生じる。比較的高い周波数領域のエラーは、比較的低い周波数領域のエラーよりも大きな障害になるので、エラーの数があまりに多くてミューティングが必要となるまで、増加するエラーの数とともに、表されるオーディオ信号の高い周波数の帯域幅を段階的に狭くしていき、それとともに、前記狭くしたことに相応する数値の閾値でもって段階的に検出する。ここで、前記閾値はエラーの数と比較されるものである。比較的高い周波数領域および比較的低い周波数領域におけるエラーの分布は多かれ少なかれ同じであるが、高い周波数領域におけるエラーは、聴取の印象に格段に強く作用する。
【0024】
つぎに逆量子化されたデータはブロック3からブロック4に渡され、これは逆量子化されたデータを濾波する。ブロック4の出力側で、復号化されたオーディオデータは、後続処理のための準備が整う。
【0025】
この方法全体はプロセッサ上に実現されており、これが放送受信機におけるオーディオ復号化を実行する。
【0026】
図2にはMPEG1レイヤIIフレームが示されている。このフレーム構造はDABの伝送の際に使用される。
【0027】
このMPEG1レイヤIIフレームは、フレームヘッダ6ではじまり、これにフレームエラー検出のためのフィールド7が続く。ここでは、英語ではCyclic Redundancy Checkと称される検査合計が使用される。エラーを有するフレームがこの検査合計によって検出された場合、最後に正しく受信されたフレームによって、エラーを有するこのフレームを置き換えるか、このフレーム対してミューティングが行われる。ここでこの検査合計は、発生し得るエラーのすべては検出されないように構成されている。これによってたとえすべてのエラーが検出できないとしても、伝送帯域幅が格段に節約される。この検査合計に対して特徴的であるのはビット和の検査であり、ここでは本発明の方法の場合のようにオーディオデータの内容の観察が行われない。
【0028】
つぎにビット割り当てに対するフィールド8が続く。DABでは、別のディジタル伝送および記録方式と同様にオーディオ信号は量子化される。この際に非線形量子化が行われ、ここでは心理音響学的な量子化曲線が基礎にされる。音響スペクトルから突出する音に周波数が近いノイズは、耳にはもはや知覚されない。このことはマスキング閾値と称される。これによってデータレートを低減することができ、ここでこれはこのマスキング閾値を下回るこのようなノイズをデータから取り除くことによって行われる。この際に周波数領域が異なれば別の細かさで量子化が行われてもおり、ここでこの量子化の細かさは、量子化ノイズがマスキング閾値をなお下回っているように決定される。周波数領域毎に異なってこのように量子化を行うことにより、周波数毎に異なる個数のビットが割り当てられる。例えば、このビット割り当ては周波数領域毎に3〜16ビット間で変化する。
【0029】
つぎのフィールド9では基準値選択が行われる。十分に起こり得るのは、基準値が、時間的に連続するサンプリング値からなる複数のグループに有効であることであり、ここでこれらの基準値は同じまたは少なくとも極めて類似の信号出力値を有する。このことについてはすでに上で説明した。したがって1つに基準値によって複数のグループが表される場合、周波数領域毎に複数の基準値を伝送する必要はない。このフィールド9に示されるのは、どの基準値をサンプリング値からんるどのグループに対して使用して逆正規化(Denormierung)するかである。
【0030】
つぎにフィールド10ではこの基準値それ自体が記憶される。フィールド11には、これらの基準値で逆正規化される実際のオーディオデータが格納される。フィールド12には付加データがあり、これはプログラムに付随する情報と、殊に以降のフレームの基準値に対する検査合計とを含む。
【0031】
択一的には、伝送品質の尺度としてカウンタを、フレームのエラー毎にインクリメントし、またエラーフリーのフレーム毎にデクリメントすることも可能である。このカウンタを閾値と比較すれば、これによって評価できるのは、持続時間の短い障害が発生しているか、またはこれが比較的頻繁に発生しているかである。すなわち時間的なエラーの頻度の履歴を考慮する記憶機能が実現されるのである。障害が短時間発生する場合、このカウンタによってわずかなエラー状態だけしか検出されず、エラーコンシールメント手段を省略することができる。したがってこの方法は有利にも、散発のエラーに起因してエラーコンシールメント手段が使用されることがないという一種の慣性を示している。しかしながらこのカウンタがつねに増加し続けると、エラーコンシールメント手段を使用しなければならず、極端な場合にはミューティングを使用しなければならない。それはエラーレートが高すぎてエラーを有利にコンシールできないからである。エラーコンシールメント手段を使用する場合、上記の等化器値を決定して、殊により高い周波数領域を減衰させる。
【0032】
択一的には2つのカウンタを使用することも可能であり、これは最適な受信の後、再度リセットされる。
【0033】
基準値はグループにまとめることもでき、ここでエラーが1基準値において検出される場合、グループ全体を、記憶された基準値によって置き換える。これによってコストが節約される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法のブロック回路図である。
【図2】 MPEG−1−レイヤ−II−フレームを示す図である。
Claims (6)
- デジタルオーディオデータ復号化方法であって、
復号化のステップとして、デジタルオーディオデータ(1)のエラー検出(2)、逆量子化(3)およびフィルタリングが行われる形式のデジタルオーディオデータ復号化方法において、
前記エラー検出に基づき、前記デジタルオーディオデータのエラーカウントを求め、
該エラーカウントとあらかじめ設定される複数の閾値とを比較し、該エラーカウントがどの閾値を上回るかに依存して等化器値を決定し、ここで、前記エラーカウントの数が増加すると共に、ある周波数領域での検出すべき帯域幅を、前記周波数領域より低い周波数領域での検出すべき帯域幅より狭くしていく、
前記等化器値を用いて、前記オーディオデータのスペクトル的な形成を逆量子化中に行うことを特徴とする
デジタルオーディオデータ復号化方法。 - 前記等化器値を記憶装置から呼び出す、
請求項1に記載の方法。 - 前記等化器値を計算する、
請求項1に記載の方法。 - 前記エラーカウントが最小の閾値を下回る場合、前記逆量子化に対して等化器値を使用しない、
請求項1に記載の方法。 - 前記エラーカウントが最大の閾値を上回る場合、ミューティングを行う、
請求項1に記載の方法。 - 符号化されたデジタルオーディオデータに対するエラー検出をフレーム毎または周波数領域毎に行う、
請求項1に記載の方法。
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