JP5035183B2 - 鍛造潤滑剤噴霧の機能評価方法 - Google Patents
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また、潤滑剤噴霧の際に使用されるスプレーノズルのメーカーでは、自社製品のノズル特性の評価を行い、潤滑剤のメーカーでは、自社製品の潤滑剤の物性評価などを行うなどして、自社製品の評価結果を製品仕様の一部としてユーザーに提供している。
鍛造型に対して行う潤滑剤噴霧の機能を評価する鍛造潤滑剤噴霧の機能評価方法であって、
前記潤滑剤噴霧に係る噴霧入力条件を入力する入力工程と、
前記潤滑剤噴霧による潤滑剤の流量分布を計測する流量分布計測工程と、
前記流量分布計測工程における前記潤滑剤噴霧と同一条件によって前記鍛造型表面に潤滑剤噴霧を行った際の受圧分布を測定し、該受圧分布から前記潤滑剤噴霧の粗密分布と噴霧される液滴の流速とを抽出する受圧分布測定工程と、
前記鍛造型のテストピース型を所定の鍛造温度に加熱し、前記流量分布計測工程における前記潤滑剤噴霧と同一条件によって前記テストピース型表面に潤滑剤噴霧を行った際の温度低下量分布を抽出する型温度分布抽出工程と、
前記型温度分布抽出工程にて潤滑剤噴霧された潤滑剤が乾燥することにより形成される前記テストピース型表面上の潤滑剤被膜の膜厚分布を計測する膜厚分布計測工程と、
前記潤滑剤被膜が形成された前記テストピース型表面の摩擦係数を測定する摩擦係数測定工程と、
前記受圧分布と前記温度低下量分布とを比較し、前記噴霧入力条件毎の前記鍛造型に対する潤滑剤噴霧による冷却力を評価する型冷却機能評価工程と、
前記潤滑剤被膜の膜厚と前記摩擦係数とを比較し、前記噴霧入力条件毎の前記鍛造型に対する潤滑剤噴霧による摩擦低減機能を評価する摩擦低減機能評価工程と、
前記温度低下量分布と潤滑剤被膜の膜厚分布とを比較して相関を求めることにより、
前記噴霧入力条件と前記鍛造型に対する潤滑剤噴霧による冷却力及び前記摩擦係数との相関付けを行う相関付け工程と、を有するものである。
前記型冷却機能評価工程では、前記型温度分布抽出工程により得られる前記温度低下量を目的変数とし、前記入力工程により入力される前記噴霧入力条件を説明変数とする重回帰分析により、噴霧入力条件毎の鍛造型に対する前記温度低下量を導出して、前記受圧分布と前記温度低下量分布とを比較し、前記噴霧入力条件毎の前記鍛造型に対する潤滑剤噴霧による冷却力を評価するものである。
前記摩擦低減機能評価工程は、前記潤滑剤被膜の膜厚と前記摩擦係数との間で相関式を導出することで、前記噴霧入力条件毎の鍛造型に対する潤滑剤噴霧による摩擦低減機能を評価するものである。
前記相関付け工程は、前記型冷却機能評価工程における前記冷却力の導出と、前記摩擦低減機能評価工程における前記相関式の導出とに基づいて、前記噴霧入力条件と前記摩擦係数との相関付けを行うものである。
図1は本発明の一実施形態に係る工程フローを示す図、図2は流量分布計測工程と受圧分布測定工程を示す説明図、図3は型温度分布抽出工程を示す説明図、図4は膜厚分布計測工程と摩擦低減機能評価工程を示す説明図である。
また、前記エアー入力圧力調整器とリキッド入力圧力調整器とをそれぞれ調整することにより、スプレーノズル4内へ送り込まれるエアーとリキッドのそれぞれの入力圧力及び各入力圧力の比率を適宜調整することで、スプレーノズル4から噴霧される潤滑剤の前述した噴霧状態を適宜調整することが可能である。
また、前記エアー入力圧力調整器とリキッド入力圧力調整器にそれぞれに設けられた図示しない電磁弁等で構成される開閉バルブの開閉制御によりエアーとリキッドの供給開始及び停止を行うことが可能である。すなわち、開閉バルブの開閉制御により噴霧時間を制御することができる。また、前述したエアー入力圧力調整器とリキッド入力圧力調整器及び各開閉バルブは、制御手段に接続されており、それらを制御手段が制御することで、予め設定した噴霧条件(入力圧力・噴霧時間等)でスプレーノズル4から潤滑剤噴霧を行うことができるように構成されている。
なお、本実施形態においては圧力分布検出手段として圧力分布センサー8を用いたが、特に限定するものではなく、歪ゲージ等を利用して受圧分布(B)を検出することも可能である。
なお、ここでいう「噴霧入力条件」とは、スプレー装置1及び潤滑剤に関わり、かつ型冷却機能及び摩擦低減機能に作用する因子であって、前述した噴霧方法、潤滑剤成分等に関する情報が含まれる。
入力工程(S10)では、潤滑剤噴霧に係る噴霧入力条件を入力する。具体的には、まず、熱間鍛造時の潤滑剤噴霧の機能評価を行うにあたり、噴霧入力条件としてスプレー装置1に取り付けたスプレーノズル4のノズル種等の噴霧方法と潤滑剤成分(潤滑剤物性値)とをオペレータが入力手段により予め入力する。
なお、噴霧入力条件としては適宜必要とされるデータを入力すればよく、特に上記すべてを入力することを要しない。例えば、取得できる噴霧入力条件を用いて、取得できないデータは近似値などを入力して、適宜本実施形態に係る機能評価方法を実施することも可能である。
流量分布計測工程(S20)では、流量分布計測器7を用いてスプレーノズル4から噴霧される潤滑剤の流量分布(A)を計測する。すなわち、図2に示すように、スプレーノズル4の下方(距離L)に配置される升目状容器で構成される流量分布計測器7に向けて所定の噴霧条件による潤滑剤噴霧を行い、各容器に溜まった潤滑剤の貯留量を計測し、潤滑剤噴霧による潤滑剤の流量分布(A)を測定する。
受圧分布測定工程(S30)では、前記流量分布計測工程(S20)における前記潤滑剤噴霧と同一条件によって前記鍛造型2表面に潤滑剤噴霧を行った際の受圧分布(B)を測定し、該受圧分布(B)から前記潤滑剤噴霧の粗密分布と噴霧される液滴の流速とを抽出する。すなわち、鍛造型2上に圧力分布センサー8を載置して、上方に配置されたスプレーノズル4から前記流量分布計測工程(S20)と同一条件で潤滑剤噴霧を行い、潤滑剤液滴が鍛造型2表面に衝突する際の圧力(受圧)の粗密分布を表す受圧分布(B)を面計測する。また、制御手段では、演算処理部において、前記受圧分布(B)の計測値に基づいて所定の演算処理を行うことにより、潤滑剤噴霧の粗密分布と噴霧される液滴の流速を算出する(出力はcsv形式)。
また、受圧に関わる力積は、圧力分布センサー8によって計測された受圧を単位時間あたりの受圧に換算することで求めることが可能である。本実施形態においては、0.1秒毎に受圧をサンプリングして、これを積算することで単位時間(秒)あたりの力積を求めている。
このように、前記流量分布計測工程(S20)と受圧分布測定工程(S30)とにより、従来法による流量分布(A)と、受圧分布(B)と、流速と、力積と、それらが及ぶ範囲(鍛造型2表面上の範囲)が計測可能となる。
また、潤滑剤噴霧の粗密分布として受圧分布(B)のみを適用することで、流量分布計測工程(S20)を省くことも可能である。
型温度分布抽出工程(S40)では、図3に示すように、前記鍛造型2のテストピース型3を所定の鍛造温度(上限値400℃程度)に加熱し、流量分布計測工程(S20)で行った潤滑剤噴霧と同一条件によって前記テストピース型3表面に潤滑剤噴霧を行った際の表面温度をサーモビュア9により計測して、該表面温度計測の結果に基づいて前記テストピース型3の型温度分布(温度低下量分布(C))を抽出する。
すなわち、熱した鍛造型2のテストピース型3表面に対して所定距離L上方から潤滑剤噴霧を行った場合、テストピース型3表面に噴霧された液状の潤滑剤は、ホットプレート3aにより予め所定の鍛造温度に加熱されたテストピース型3表面にて溶媒である水が蒸発することで、テストピース型3の所定位置(範囲R')が冷却されるとともに、潤滑剤被膜を形成する。この水が蒸発する際のテストピース型3上における温度低下量の分布をサーモビュア9により面計測する(出力はcsv形式)。
つまり、熱簡鍛造時に潤滑剤噴霧を行った際に、気化熱を利用して鍛造型2の温度低下が起こる状態(冷却状態)をサーモビュア9によりモニターしているのである。
なお、潤滑剤噴霧後に、テストピース型3からホットプレート3aを取外して、潤滑剤噴霧後の鍛造型2への入熱を防ぐと型温度分布を精度良く計測する上でより好ましい。
また、潤滑剤噴霧後、所定時間(t)で水分が蒸発するにことより潤滑剤被膜が形成されるが、本実施形態の場合、数秒程度である。
膜厚分布計測工程(S50)では、前記型温度分布抽出工程(S40)にて潤滑剤噴霧された潤滑剤がテストピース型3の熱により乾燥することにより形成される前記テストピース型3表面上の潤滑剤被膜の膜厚分布(D)を接触式膜厚計測器により計測する。これにより、テストピース型3表面に形成された潤滑剤被膜の膜厚分布(D)を取得することができる。
また、型温度分布抽出工程(S40)で得られた温度低下量分布(C)と膜厚分布計測工程(S50)で得られた膜厚分布(D)とを比較して、相関を求めて、後述する相関付け工程で用いる。
摩擦係数測定工程(S60)では、前記型温度分布測定工程(S40)において前記潤滑剤被膜が形成された前記テストピース型3表面の摩擦係数(E)をスラストシリンダー式すべり抵抗試験器により測定する。
型冷却機能評価工程(S70)では、前記受圧分布(B)と前記温度低下量分布(C)とを比較し、噴霧入力条件毎の鍛造型2に対する潤滑剤噴霧の冷却力を評価する。
摩擦低減機能評価工程(S80)では、前記潤滑剤被膜の膜厚と前記摩擦係数(E)とを比較し、前記噴霧入力条件毎の前記鍛造型2に対する潤滑剤噴霧による摩擦低減機能を評価する。
相関付け工程(S90)では、前記噴霧入力条件と前記摩擦係数(E)との相関付けを行う。
すなわち、前述した型温度分布抽出工程(S40)で得られた温度低下量分布(C)と膜厚分布計測工程(S50)で得られた膜厚分布(D)との相関関係から、ロジックAとロジックBとを相関付けることにより、前記噴霧入力条件と前記摩擦係数(E)との相関付けを行うこと(ロジックC)ができる。これにより、噴霧入力条件と鍛造型2の冷却機能及び摩擦低減機能とが相関付けられるので、実際に使用するノズル、噴霧スプレー機、潤滑剤に関わる噴霧入力条件毎の鍛造型に対する潤滑剤噴霧による冷却力及び摩擦低減機能を定量的に評価することができる。
2 鍛造型
3 テストピース型
A 流量分布
B 受圧分布
C 温度低下量分布
D 膜厚分布
E 摩擦係数
Claims (4)
- 鍛造型に対して行う潤滑剤噴霧の機能を評価する鍛造潤滑剤噴霧の機能評価方法であって、
前記潤滑剤噴霧に係る噴霧入力条件を入力する入力工程と、
前記潤滑剤噴霧による潤滑剤の流量分布を計測する流量分布計測工程と、
前記流量分布計測工程における前記潤滑剤噴霧と同一条件によって前記鍛造型表面に潤滑剤噴霧を行った際の受圧分布を測定し、該受圧分布から前記潤滑剤噴霧の粗密分布と噴霧される液滴の流速とを抽出する受圧分布測定工程と、
前記鍛造型のテストピース型を所定の鍛造温度に加熱し、前記流量分布計測工程における前記潤滑剤噴霧と同一条件によって前記テストピース型表面に潤滑剤噴霧を行った際の温度低下量分布を抽出する型温度分布抽出工程と、
前記型温度分布抽出工程にて潤滑剤噴霧された潤滑剤が乾燥することにより形成される前記テストピース型表面上の潤滑剤被膜の膜厚分布を計測する膜厚分布計測工程と、
前記潤滑剤被膜が形成された前記テストピース型表面の摩擦係数を測定する摩擦係数測定工程と、
前記受圧分布と前記温度低下量分布とを比較し、前記噴霧入力条件毎の前記鍛造型に対する潤滑剤噴霧による冷却力を評価する型冷却機能評価工程と、
前記潤滑剤被膜の膜厚と前記摩擦係数とを比較し、前記噴霧入力条件毎の前記鍛造型に対する潤滑剤噴霧による摩擦低減機能を評価する摩擦低減機能評価工程と、
前記温度低下量分布と潤滑剤被膜の膜厚分布とを比較して相関を求めることにより、
前記噴霧入力条件と前記鍛造型に対する潤滑剤噴霧による冷却力及び前記摩擦係数との相関付けを行う相関付け工程と、を有することを特徴とする鍛造潤滑剤噴霧の機能評価方法。 - 前記型冷却機能評価工程では、前記型温度分布抽出工程により得られる前記温度低下量を目的変数とし、前記入力工程により入力される前記噴霧入力条件を説明変数とする重回帰分析により、噴霧入力条件毎の鍛造型に対する前記温度低下量を導出して、前記受圧分布と前記温度低下量分布とを比較し、前記噴霧入力条件毎の前記鍛造型に対する潤滑剤噴霧による冷却力を評価する、ことを特徴とする請求項1に記載の鍛造潤滑剤噴霧の機能評価方法。
- 前記摩擦低減機能評価工程は、前記潤滑剤被膜の膜厚と前記摩擦係数との間で相関式を導出することで、前記噴霧入力条件毎の鍛造型に対する潤滑剤噴霧による摩擦低減機能を評価することを特徴とする請求項1に記載の鍛造潤滑剤噴霧の機能評価方法。
- 前記相関付け工程は、前記型冷却機能評価工程における前記冷却力の導出と、前記摩擦低減機能評価工程における前記相関式の導出とに基づいて、前記噴霧入力条件と前記摩擦係数との相関付けを行うこと特徴とする請求項3に記載の鍛造潤滑剤噴霧の機能評価方法。
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