JP5041826B2 - 表面処理装置 - Google Patents
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Description
すなわち、「めっき処理を行う処理装置」や「めっき処理以外の処理を行う処理装置」によりめっき処理やめっき処理以外の処理を行った後、バレルを「水洗を行う処理装置」へと移し替え、この「水洗を行う処理装置」によって処理液の洗い落としを行うということである。
そのうえ、供給管や回収管の配管接続は、処理槽や水槽を設置位置(工場内)へ搬入し、それらを設置(固定)後に行わざるを得ないために当然に所定の工期が必要であると共に設備として大掛かり化し、設備費用のコストアップに繋がり、配管後にも作業者の移動に至極邪魔となるなど、多くの問題を有していた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、処理時間の短縮化を図ることで、一連の表面処理作業での処理効率を高め、もって被処理物の生産性を高めることができるようにした表面処理装置を提供することを目的とする。
即ち、本発明に係る表面処理装置は、処理液を貯留可能な処理槽と、被処理物を収容するバスケットを処理槽内で保持可能とすべく処理槽内に設けられたバスケット保持手段と、処理槽で使用する処理液を貯留して品質管理する管理槽と、この管理槽から処理槽へ処理液を供給可能に設けられた処理液送給手段と、処理槽内へ洗浄水を供給可能に設けられた水洗手段と、前記処理槽を、正立姿勢にさせる中立ポジションとこの中立ポジションを境にした相対逆角度の傾斜姿勢にさせる二つの傾斜ポジションとの合計3ポジションに対して択一的に選択可能なように揺動させる傾動手段と、を有しており、上記処理液送給手段は処理槽内の処理液を回収する処理液用回収管を有したものとされて且つ該処理液用回収管は処理槽が一方への傾斜ポジションとされたときに処理槽内の処理液が処理槽の槽外へ流出可能となる状態で設けられており、上記水洗手段は処理槽内の洗浄水を回収する洗浄水用回収管を有したものとされて且つ該洗浄水用回収管は処理槽が他方への傾斜ポジションとされたときに処理槽内の洗浄水が処理槽の槽外へ流出可能となる状態で設けられている。
加えて、本発明に係る表面処理装置では、処理槽を合計3ポジションに対して択一的に選択可能なように揺動させる傾動手段をも有しており、処理槽が一方への傾斜ポジションとされたときには処理液用回収管によって処理槽内の処理液が処理槽の槽外へ流出し、また処理槽が他方への傾斜ポジションとされたときには洗浄水用回収管によって処理槽内の洗浄水が処理槽の槽外へ流出するようになっている。
これであれば、個々の処理槽において表面処理、水洗、脱水、バスケット出し入れとい
った作業を高能率的に進行させ、消化できるものとなり、表面処理作業の一層の処理効率向上を推進できることになる。また処理液送給手段での処理液用回収管の取付構造や、水洗手段での洗浄水用回収管の取付構造などを簡潔にして、処理槽をはじめとする表面処理装置全体としてのコンパクト化を一層推進できる利点に繋がる。
この場合、管理槽と水槽とは隣接して設けられていると共にこれら管理槽及び水槽の上部に処理槽が設けられた二階建て構造とすればよい。
そのうえ、本発明に係る表面処理装置では処理槽と管理槽との接続間が短いため、処理液を常に安定したベストコンディション(殊に温度管理の面)に保てるようになり、良質の表面処理が得られると共に、処理槽に対する処理液の出し入れに関しての時間短縮化も図れるようになっている。
図1乃至図11は、本発明に係る表面処理装置1の第1実施形態を示しており、図12はこの表面処理装置1を複数台用いて構築した表面処理システム2を示している。この表面処理システム2は、表面処理工程3及び脱水工程5が処理順序にしたがって一連に配置され、被処理物を収容するバスケット6(図1等参照)がこれら各工程間をその配置順に従って移送される構成となっている。図例では、表面処理システム2の始端位置にロードステーション8が付属され、終端位置にアンロードステーション9が付属されたものとしてある。これら各ステーション8,9は必須不可欠ではない。
バスケット6の移送は、例えば上方軌道(図示略)に沿って移動可能とされた昇降型ハンドリング装置7等による。
処理槽10は上部が開放されてバスケット6の搬入及び搬出が可能になっており、この上部開放部分には蓋16が設けられている。この蓋16は、流体圧シリンダ等の蓋開閉装置17によって開閉可能とされている。この蓋16に対して陰極20が設けられている。この陰極20は、処理槽10内にバスケット6を収納した状態で蓋16を閉じたときに、この蓋16を閉じる動きによってバスケット6内へと差し込まれ、バスケット6内に被処理物が装填されていればこの被処理物に接触するようになっている。
上記のように蓋16に対して陰極20を設ける構造については、従来の表面処理装置として未だ提案されたものはなく、新規構造である。蓋16に対して陰極20を設けることで、陰極20の配置や陰極20への電流印加(配線)が容易であると共に省スペース化が図れ、また被処理物に対する陰極20の接触が確実となる等の各種利点が得られるものである。
バスケット保持手段11はバスケット6の底板6aを支持する載置台25を有している。またバスケット保持手段11は、バスケット6の周壁6bを取り囲む包囲壁26を有している。この包囲壁26は、載置台25まわりで立ち上がるような配置とされており、これら載置台25と包囲壁26とは相互連結されている。また、このバスケット保持手段11には傾動手段27が設けられている。
図5及び図6に示すように、包囲壁26は、バスケット6の周壁6bを取り囲んだ状態としての周方向に沿って互いに所定間隔で多数の支持柱30が立設されることによって形成されている。支持柱30は、バスケット6の中心部から径方向外方へ延びる方向で板面を沿わすように並べられる板片として形成されている。
このように多数本の支持柱30の集合体として包囲壁26が形成されているため、包囲壁26は、脱水時などの高速回転時にバスケット6により付加される横荷重にも十分に耐え得る堅牢構造を持つに至っている。また、各支持柱30の相互間によって透水性も十分に高められたものとなっているのである。なお、このように多数本の支持柱30を用いて包囲壁26を形成させると、包囲壁26を低廉に製作できる利点もある。
また、バスケット保持手段11でバスケット6を保持させて、バスケット保持手段11における包囲壁26の内周面とバスケット6における周壁6bの外周面とが接触したとき、バスケット保持手段11における載置台25や包囲壁26の中心とバスケット6の中心とが自動調心されることになる。これらのことから、バスケット6やバスケット保持手段11(殊にバスケット6)において、その寸法精度の誤差を吸収できる利点に繋がる。すなわち、バスケット6等はその製作精度をそれほど高精度化させる必要がなく、またバスケット6等が熱収縮変形や使用中の多少の変形などを起こした場合でも表面処理装置1としての稼働をそのまま続けることができることになる。
中立ポジションにおいて、処理槽10を正立姿勢にさせるというのは、バスケット6の回転軸心を鉛直状態にさせることを言う(図10(A)参照)ものであり、これによって処理槽10に対するバスケット6の出し入れ(バスケット保持手段11に対するバスケット6の着脱)ができる状態になったり、後述する脱水モードを実施可能になったりする。
。
このようなことから、バスケット手段11を含めた処理槽10全体として、傾動支軸74のまわりで揺動自在に保持されている。一方の傾動支軸74に対して例えばハンドル車75(図3参照)等を直接又は歯車装置76を介して間接的に設けることで、このハンドル車75の回転操作として処理槽10を傾動させることができる。なお、ハンドル車75に変えてモータ駆動装置などを設けることでこの傾動を電動化させてもよい。
処理モードでは、処理槽10及びバスケット保持手段11と共にバスケット6が傾斜した状態で回転駆動部12が作動し、バスケット6が鈍速回転されるようになる。そのためバスケット6内では被処理物が底板6a(底板6aは傾いている)上で最も下位となる片隅(周壁6b寄り)に塊状に偏りつつ、鈍速回転による転がり作用を受けて巧く攪拌されるようになる。その結果、表面処理時間の短縮や、良質の表面処理(十分厚の表面処理膜が得られ且つ均一厚となる等)を施す点で極めて有益なものとなる。
処理槽10と管理槽13との間には処理液送給手段46が設けられている。この処理液送給手段46は、例えば管理槽13から処理槽10へ処理液を送る供給管47(図3に示すように傾動支軸74内を通って処理槽10内と連通している)と、この供給管47に設けられたポンプ48と、処理槽10から管理槽13へ処理液を戻す処理液用回収管49とを有したものとすることができる。
上記したように、管理槽13は、処理槽10よりも側方へ張り出す大きさに形成されている(図1及び図3参照)。そして、この管理槽13において、処理槽10の側方へ張り出した位置に処理液送給手段46のポンプ48が設置されている。また処理液の濃度調整
部45もこの位置に設けられている。
水槽14は、水洗手段100により処理槽10へ一旦供給された後に、この処理槽10から排水される洗浄水を回収して貯留する。
上記したように、水槽14は、処理槽10よりも側方へ張り出す大きさに形成されている(図1及び図3参照)。そして、この水槽14において、処理槽10の側方へ張り出した位置に水洗手段100のポンプ102が設置されている。
また、水洗手段100としては、供給管やポンプ等を具備せず、適宜給水設備などから直接、処理槽10へ洗浄水を供給させるように配管してもよい。この場合、水槽14や洗浄水用回収管103をも省略して、処理槽10にて使用済みの洗浄水を直接、排水するように配管してもよい。
とになる。
次に、図9(B)に示すように、管理槽13内で濃度調整された処理液がポンプ48の作動によって管理槽13から供給管47(図2等参照)を介して処理槽10内へと供給され、処理槽10内の処理液が所定水位とされる。そして傾動手段27により処理槽10が一方の傾斜ポジションへと傾動され、バスケット保持手段11と共に、これに保持されたバスケット6も同じ方向へ傾斜される。なお、処理槽10を傾斜させた後に処理槽10へ処理液を供給させるようにしてもよい。
加えて、バスケット保持手段11の包囲壁26をバスケット6の周壁6bに対応して下すぼみのテーパコーン状に形成させているので、包囲壁26の内周面とバスケット6における周壁6bの外周面との接触は確実なものとなっており、この点でも、バスケット6とバスケット保持手段11との両者間での導通が確実化されていることになる。かくして、バスケット保持手段11(陽極)と陰極20との間へ電圧を印加することにより、バスケット6内の被処理物に対する表面処理が開始される。
なお、この脱水時において、バスケット6内の被処理物は、バスケット6の底板6a上でその外周寄りで全周的に均一に散らばるようになり、安定的でバランスのよい高速回転(遠心力)を受けることになる。そのため、確実で迅速な脱水が実施されることになる。
ータ制御を受けつつバスケット保持手段11を鈍速(又は高速)で回転させることになる。なお、水洗手段100は、予め処理槽10内を洗浄水で所定水位まで貯留させるように設定しておいてもよいし、貯留させることなく、スプレーノズル105から洗浄水を噴射させるだけの設定としておいてもよい。また洗浄水は水でも温水でもよく、場合によっては適宜薬液などとしてもよい。
そして、この二度目の脱水後、図11(B)に示すように、処理槽10の蓋16が開かれ、バスケット6が搬出される。
傾動手段27を有していることで、処理槽10を一方への傾斜ポジションとして表面処理を実施し、処理槽10を他方への傾斜ポジションとして水洗を実施し、更に処理槽10を中立ポジションとしてバスケット6の出し入れや脱水を実施する、といった使い分けができるから、個々の表面処理装置1(処理槽10)において表面処理、水洗、脱水、バスケット6の出し入れといった作業を高能率的に進行させ、消化できるものとなり、表面処理作業の一層の処理効率向上を推進できることになる。
管理槽13及び水槽14と処理槽10とを二階建てとすれば、設置に要する占有面積は極めてコンパクトにできるので、設置に関する従来欠点を全て改良除去できる。
なお、処理槽10を二つの傾斜ポジション間で傾動させるときの方向性(処理槽10の揺動方向)と、管理槽13及び水槽14を相互隣接させる配置方向とは、図3に示したような平面視直交関係にするものに限らず、図13に示すような平面視平行関係にするものとしてもよい。
第2実施形態の表面処理装置1は、一つの処理槽10に対して2台のバスケット保持手段11が設けられている点で、第1実施形態と異なっている。その他の構成及び作用効果については第1実施形態と略同様である。
第4実施形態の表面処理装置(図18)では、図18中で左端に示した処理槽10とこれの右隣の処理槽10とにおいて、それらの蓋16同士が折り畳み自在な状態(且つ平ギヤ77が噛合した状態)で連結されていると共に、図18中で右端に示した処理槽10とにおいて、それらの蓋16同士が折り畳み自在な状態(且つ平ギヤ77が噛合した状態)で連結されている。
バスケット6は、下すぼみのテーパ状とすることが限定されるものではなく、周壁6bがストレートの円筒形状(所謂、ずんどう状)を呈したものとしてもよい。また、底板6aや周壁6bはパンチングメタルや網材等により形成されて透水性を有したものを採用してもよい。
2 表面処理システム
6 バスケット
10 処理槽
11 バスケット保持手段
12 回転駆動部
13 管理槽
14 水槽
27 傾動手段
49 処理液用回収管
100 水洗手段
103 洗浄水用回収管
Claims (5)
- 処理液を貯留可能な処理槽(10)と、
被処理物を収容するバスケット(6)を上記処理槽(10)内で保持可能とすべく処理槽(10)内に設けられたバスケット保持手段(11)と、
上記処理槽(10)で使用する処理液を貯留して品質管理する管理槽(13)と、
この管理槽(13)から処理槽(10)へ処理液を供給可能に設けられた処理液送給手段(46)と、
上記処理槽(10)内へ洗浄水を供給可能に設けられた水洗手段(100)と、
前記処理槽(10)を、正立姿勢にさせる中立ポジションとこの中立ポジションを境にした相対逆角度の傾斜姿勢にさせる二つの傾斜ポジションとの合計3ポジションに対して択一的に選択可能なように揺動させる傾動手段(27)と、を有しており、
上記処理液送給手段(46)は処理槽(10)内の処理液を回収する処理液用回収管(49)を有したものとされて且つ該処理液用回収管(49)は処理槽(10)が一方への傾斜ポジションとされたときに処理槽(10)内の処理液が処理槽(10)の槽外へ流出可能となる状態で設けられており、
上記水洗手段(100)は処理槽(10)内の洗浄水を回収する洗浄水用回収管(103)を有したものとされて且つ該洗浄水用回収管(103)は処理槽(10)が他方への傾斜ポジションとされたときに処理槽(10)内の洗浄水が処理槽(10)の槽外へ流出可能となる状態で設けられている
ことを特徴とする表面処理装置。 - 前記水洗手段(100)により処理槽(10)へ一旦供給された後に当該処理槽(10)から排水される洗浄水を回収して貯留する水槽(14)を有していることを特徴とする請求項1記載の表面処理装置。
- 前記管理槽(13)と水槽(14)とは隣接して設けられていると共にこれら管理槽(13)及び水槽(14)の上部に上記処理槽(10)が設けられた二階建て構造になっていることを特徴とする請求項2記載の表面処理装置。
- 前記処理槽(10)内の処理液が管理槽(13)へ流出する側の傾斜ポジションとされ
たときに当該処理槽(10)において傾きの下側となる位置に、処理槽(10)と管理槽(13)とを連通させる状態で前記処理液送給手段(46)の処理液用回収管(49)が設けられている共に、
前記処理槽(10)内の洗浄水が水槽(14)へ流出する側の傾斜ポジションとされたときに当該処理槽(10)において傾きの下側となる位置に、処理槽(10)と水槽(14)とを連通させる状態で前記水洗手段(100)の洗浄水用回収管(103)が設けられている
ことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の表面処理装置。 - 前記バスケット保持手段(11)により保持したバスケット(6)の中心を回転軸心としてこのバスケット保持手段(11)を回転可能にするための回転駆動部(12)を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の表面処理装置。
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