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JP5043654B2 - Il−18結合タンパク質の精製のための方法 - Google Patents
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JP5043654B2 - Il−18結合タンパク質の精製のための方法 - Google Patents

Il−18結合タンパク質の精製のための方法 Download PDF

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Description

本発明は、タンパク質精製の分野におけるものである。より具体的には、それは水性二相分配を用いた流体からのIL−18結合タンパク質(IL−18BP)の精製のための段階に関する。
タンパク質は、一般的に「生物学的製剤」とも呼ばれている薬物として商業的に重要になってきた。商業規模でのタンパク質の精製のための費用効果的で費用効率の高い方法の開発は、最も大きなチャレンジの1つである。多くの方法がタンパク質のラージスケールの調製に利用可能であるが、粗生成物、例えば体液又は細胞回収物(harvest)は所望の生成物だけでなく不純物も含んでおり、不純物は所望の生成物から分離することが困難である。更に、タンパク質の生物源は、通常物質の複合混合物を含む。
所望のタンパク質産物を発現する細胞からの細胞培養調節培地などの生物源は、特に細胞が無血清培地中で培養される場合には、より少ない不純物を含み得る。しかし、保健機関は、ヒトへの投与を意図したタンパク質に関して高い水準の精製を要求する。更に、多くの精製方法は、所定のタンパク質の生物活性を損ない得る低い若しくは高いpH,高い塩濃度又は他の極限条件の適用を必要とする段階を含み得る。従って、任意のタンパク質に関して、タンパク質の生物活性を保持しながら十分な精製を可能にする効率的な精製方法を確立することが課題である。
タンパク質精製は、一般的に少なくとも3つの局面又は段階を含んで成る。すなわち、捕獲段階(そこでは、所望のタンパク質がDNA又はRNAなどの流体中に存在する他の成分から分離され、理想的には予備精製をもたらす)、中間体段階(そこでは、大きさ及び/又は物理的/化学的特性が類似した汚染物質からタンパク質が単離される)、及び例えばヒト又は動物における治療投与を意図したタンパク質から必要とされる高いレベルの精製をもたらす最終的な洗練段階である。
典型的に、タンパク質精製段階は、所定の流体中に存在する化合物のクロマトグラフィー分離に基づく。広く適用されるクロマトグラフィー法は、例えばゲル濾過、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー又は逆相クロマトグラフィーである。
水性二相系(A2PS)は、伝統的なクロマトグラフィー方法に代わるものである。A2PS方法は、タンパク質の精製に関する先行技術において用いられてきた(表1を参照)。
Figure 0005043654
部分的に精製された血清を含む産生培地からのインターフェロン−ベータ(IFN−β)の精製は、3〜7.10E106 IU/mgの特異的活性を有する、350倍精製され且つ10倍濃縮されたIFN試料をもたらした(Menge et al.,1987)。しかし、工業規模の治療用タンパク質の精製に関するA2PSの適用は、未だ制限されている。
A2PSは、2つの不混和水性相の間の標的分子の区画に基づいている(例えば、PEG/塩系)。この系は、双方の相の高い水分含量(70〜80%w/w)がタンパク質の分解を最小にする高い生物適合性及び低い界面張力を意味するので、タンパク質抽出に適合する。A2PSによるタンパク質精製の原理は、例えば米国特許第5,695,958号中のインスリン様成長因子IGF−1の精製に関して例示されている。
適切な相系(ポリマー/ポリマー;ポリマー/塩...)の選択は、A2PSに基づいた精製方法における重要な段階である。この系は、相の間の標的タンパク質の高い選択的分配を示さなければならない。様々な生物源からのタンパク質のA2PS精製に用いられる組の例を、表2で説明する。
Hatti−Kaul,2000から得た図5で説明するように、水性ポリマー二相系の組成は、通常相図の長方形形態において表される。垂直軸は、一般的に最上層において豊富である成分に関して用いられる。水のポリマー/塩 X,ポリマー/塩 Y及びSの量を混合する。1つの混合物の全体の組成は、相図上のポイントA1、A2、又はA3の1つにより表される。混合物は2つの相に分離する。これらの二相の組成は、ポイントT及びBにより表される。それらは交点(node)と呼ばれ、双節線に位置する。双節曲線は、組成の2つのドメインを分離する線である:系が単一相であるところ(曲線の左下)及び相分離を観察することができるところ(曲線の右上)。共存する相の組成を表すポイントB及びTをつなぐ線は、対応線と呼ばれている。共存する組成を特徴付ける交点B及びTがこれらの混合物に由来するので、全体の混合物を表すポイントA1、A2、又はA3は、同一の対応線上に位置しなければならない。
図5に示すように、同一の対応線上の異なるポイントにより表される異なる全体の組成の混合物は、同一の組成を有するが異なる体積の共存する相を有する二相系を生じさせる。2つの相の体積比は、セグメントAB(上相)及びAT(下相)の比によりグラフにより概算することができる。
表2:A2PSに基づいたタンパク質抽出の例
Figure 0005043654
Figure 0005043654
Figure 0005043654
しかし、生物材料の区画を管理する機構は、未だ良く理解されていない。それは、以下の表3に記載した多くの因子に依存する。現在の実務で一般的に用いられる大部分は、相形成ポリマーの濃度及び分子量、塩のタイプ及び量、並びに添加物(通常無機塩)のタイプ及び濃度である。これらの因子は、より優れた分離を達成するためのタンパク質の分配を操作するのに最も重要なものとして一般的に考えられている。従って、治療用途を意図したタンパク質は構造(例えば、凝集、切断)及び機能の双方に関して完全に機能を保持しなければならないので、所定の起源から精製する所定のタンパク質のための適切なA2PS系を見出すのは極めて困難である。
表3:水性二相系における溶質の分配を導くことのできる因子
Figure 0005043654
a水性の単一のポリマー−塩の系において、相形成塩のタイプ及び濃度は、2つのポリマー系における相形成ポリマーのものと等しい因子である。b溶質に対して特異的な親和性を有しない、低分子量の添加物、例えば無機塩、尿素など。c親和性リガンド、例えば薬物、トリアジン色素、有機形態、脂肪酸など。d溶質分子中の溶媒に接近可能な部分のトポグラフィーの除去、組み込み、又は改変をもたらす、化学的、酵素的処理などによる変化。
インターロイキン−18結合タンパク質(IL−18BP)は、尿からIL−18カラム上で初めにアフィニティー精製された天然の溶解性タンパク質である(Novick et al. 1999)。IL−18BPは、インビトロでのIFN−γのIL−18誘導及びNF−κBのIL−18活性化を駄目にする。更に、IL−18BPはLPSを注射したマウスにおいてIFN−γの誘導を阻害する。
IL−18BP遺伝子はヒト第11染色体に位置し、膜貫通ドメインをコードするエキソンは、IL−18BP遺伝子を含んで成る8.3kbのゲノム配列中に見出すことができない。これまでに、別のmRNAスプライシングにより生み出されるIL−18BPの4つのイソフォームがヒトで同定された。それらは、IL−18BP a、b、c、及びdと指定され、全ては同一のN末端を共有するがC末端においては異なる(Novick et al. 1999)。これらのアイソフォームは、IL−18に結合する能力は様々である(Kim et al.2000)。4つのヒトIL−18BP(hIL−18BP)アイソフォームのうち、アイソフォームa及びcは、IL−18に対して中和容量を有することが知られている。最も豊富なIL−18BPアイソフォームであるアイソフォームaは、速いオン−速度及び遅いオフ−速度を有して、IL−18に対して高い親和性を示し、且つおよそ0.4nMの解離定数(Kd)を示す(Kim et al.2000)。IL−18BPは脾臓中で構成的に発現し、免疫グロブリンスーパーファミリーに属する。IL−18のIL−18BPとの相互作用に関連する残基は、コンピューターモデリングを用いて説明され(Kim et al. 2000)、そして類似のタンパク質であるIL−1βのIL−1RタイプIとの間の相互作用に基づいて説明された(Vigers et al. 1997)。
IL−18BPは多くの細胞中で構成的に存在し(Puren et al. 1999)、健康なヒトにおいて循環し(Urushihara et al. 2000)、サイトカイン生物学において固有の現象を示す。IL−18BPのIL−18に対する高い親和性(Kd=0.4nM)、並びに血液中に見出される高濃度のIL−18BP(IL−18よりも20倍のモル過剰)により、全てではないがほとんどの血液中のIL−18分子がIL−18BPに結合することが推測された。従って、IL−18に対する細胞表面の受容体と競合する循環IL−18BPは、抗炎症及び免疫抑制分子として作用し得る。
IL−18BPは、数多くの疾病及び疾患、例えば乾癬、クローン病、慢性関節リウマチ、乾癬関節炎、肝損傷、敗血症、アテローム性動脈硬化症、虚血性心疾患、アレルギーにおける治療タンパク質として提案されてきた。例えば、WO9909063、WO0107480、WO0162285、WO0185201、WO02060479、WO02096456、WO03080104、WO02092008、WO02101049、WO03013577を参照のこと。
先行技術は、IL−18BPの精製方法について記載していない。
発明の概要
本発明は、水性二相分配に基づいたIL−18結合タンパク質(IL−18BP)に対する効率的な精製段階の開発に基づいている。
従って、第一の側面において、本発明は、水性二相系を含んで成る少なくとも1つの段階を含んで成る、流体からIL−18結合タンパク質(IL−18BP)の精製のための方法に関する。
本発明の第二の側面は、流体からIL−18BPを精製するための水性二相系の使用に関する。
本発明の第三の側面は、本発明の方法により得られる精製されたIL−18BPに関する。
本発明は、IL−18BPの精製方法のための段階の開発に基づいている。
本発明は、水性二相分配を用いた少なくとも1つの段階を含んで成る、流体からIL−18BPを精製するための方法に関する。そのような水性二相系は、IL−18BPの精製の1つの段階として用いることができる。それは、他の精製方法に基づいて他の段階の中の1つの段階として用いることもできる。それは、更に精製方法の多段階において用いることができる。すなわち、2、3又はそれ以上の段階が、水性二相分配に基づいている。精製方法が水性二相系に基づいた1つ以上の段階を含んで成る場合、用いる個々の水性二相系は同一の系であるか、又は異なる系(例えば、異なるポリマー、塩など)に基づいていることができる。
本発明によると、水性二相系は、その相系が相間の標的タンパク質の高度に選択的な分配を提供する限り、2つの不混和相(例えばポリマー/ポリマー又はポリマー/塩の相)の任意の適切な相系であることができる。
ポリマーは、例えばデキストラン、ポリビニルアルコール、又はマルトデキストリンであることができる。好ましくは、水性二相系は、ポリエチレングリコール(PEG)相及び塩相を含んで成る。
本発明の精製により用いられるPEGは、任意の適切な分子量を有することができる。好ましい実施態様において、PEGは、約2000〜約12000の範囲の分子量を有し、それは約3000、又は約4000、又は約5000、又は約6000、又は約7000、又は約8000、又は約9000、又は約10000、又は約11000であることができる。PEGが約10000の分子量を有することがより好ましい。
本発明の方法において用いることのできる適切な塩は、リン酸塩又は硫酸塩を含んで成る。塩相は、例えばKH2PO4を含んで成ることができる。好ましくは、塩相は(NH4)SO4を含んで成る。或いは、塩相は(Na2)SO4を含んで成る。
ポリマー層中のポリマーの濃度は、様々であることができる。好ましい実施態様において、ポリマー、好ましくはPEGの初期濃度は、約35%[w/w]未満であり、約30%[w/w]、29%[w/w]、28%[w/w]、27%[w/w]、26%[w/w]、25%[w/w]、24%[w/w]、%23[w/w]、22%[w/w]、21%[w/w]、20%[w/w]、19%[w/w]、18%[w/w]、17%[w/w]、16%[w/w]、15%[w/w]、14%[w/w]、13%[w/w]、12%[w/w]、11%[w/w]、10%[w/w]、9%[w/w]、8%[w/w]、7%[w/w]、6%[w/w]、5%[w/w]、4%[w/w]、3%[w/w]、2%[w/w]、又は1%[w/w]未満である。
塩相中の塩の濃度も、特にポリマー層に用いた濃度に依存して様々であることができる。好ましい実施態様において、Na2SO4は、約30%[w/w]未満、25%[w/w]、20%[w/w]、16%[w/w]、15%[w/w]、14%[w/w]、13%[w/w]、12%[w/w]、11%[w/w]、10%[w/w]、9%[w/w]、8%[w/w]、7%[w/w]、6%[w/w]、5%[w/w]、4%[w/w]、3%[w/w]、2%[w/w]、又は1%[w/w]である。
本発明の非常に好ましい実施態様においては、二相の濃度は以下の式に従って計算する:
y=−2.5108x+35.159
{式中、y=PEG%[w/w]、x=(Na2)SO4%[w/w]}。
本発明の更に非常に好ましい実施態様においては、二相の濃度は以下の式に従って計算する:
y=−2.5573x+35.757
{式中、y=PEG%[w/w]、x=(Na2)SO4%[w/w]}。
本発明のまた更に非常に好ましい実施態様においては、二相の濃度は以下の式に従って計算する:
y=−2.1182x+35.355
{式中、y=PEG%[w/w]、x=(Na2)SO4%[w/w]}。
本発明によると、本方法は、pH4〜pH9の範囲のpHで実施し、それは約pH4、pH5、pH6、pH7、pH8、又はpH9で実施することができる。好ましくは、それは約pH5又は約pH7で実施する。
本発明の方法は、任意の適切な温度、例えば4℃、6.5℃、13℃、19.5℃、30℃で実施することができ、好ましくはこの方法は室温で実施する。
好ましい実施態様において、本発明の水性二相系を用いた段階は捕獲段階である。すなわち、精製手順の初めの段階は、1つ以上の更なる段階を含んでなる。
本発明の精製段階は、粗物質中に存在する全ての汚染物質の>10%、>20%、>30%、>40%、>50%又は>60%又は更に>70%を除去することができる。本発明の精製段階により得られる収率は、>50%、>60%、>70%又は>80%又は更に>90%であることができる。
更に好ましい実施態様において、本発明の方法は、更に1つ以上の追加の精製段階を含んで成る。
好ましくは、追加の精製段階は、金属イオンアフィニティークロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、及び逆相クロマトグラフィーから選択する。
疎水性電荷−誘導(charge−induction)クロマトグラフィーは、好ましくは固定化リガンドとして4−メルカプトエチル−ピリジン(MEP)を有する樹脂上で実施する。MEP−Hypercel(登録商標)は、本発明のフレームにおいて特に適した樹脂である。
イオン交換クロマトグラフィーは、好ましくはカルボキシメチル(CM)−樹脂を用いて実施する。
アフィニティークロマトグラフィーは、好ましくは固定化金属イオンアフィニティークロマトグラフィーであり、キレートセファロースは、このクロマトグラフィー段階を実施するのに用いることのできる樹脂の例である。
疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)は、固定化リガンドとして、任意の既知のHIC樹脂、例えばアルキル−又はアリール−残基を有する樹脂上で実施することができる。ブチル−、オクチル−又はフェニル−セファロース(アガロース)は、そのようなHIC樹脂の例である。
逆相段階に有用な好ましい物質は、逆相Source 30RPCである。
非常に好ましい実施態様において、本発明の精製段階は以下の段階に続く:
a)流体を、固定化金属イオンアフィニティークロマトグラフィーにかける段階;
b)金属イオンアフィニティークロマトグラフィーの溶出液を、疎水性荷電相互作用クロマトグラフィーにかける段階;
c)疎水性荷電相互作用クロマトグラフィーの溶出液を、イオン交換クロマトグラフィーにかける段階;
d)イオン交換クロマトグラフィーの貫流液(flow−through)を、疎水性相互作用クロマトグラフィーにかける段階;
e)疎水性相互作用クロマトグラフィーの溶出液を、逆相クロマトグラフィーにかける段階。
好ましくは段階(a)の前に、流体を限外ろ過又はダフィルトレーション(dafiltration)にかける。
上記の段階(a)〜(e)の順序が好ましいが、本発明の方法の段階は、精製タンパク質生成物を生じさせる任意の順序において実施することができる。
段階(a)は、キレートしたZn2+イオンを有するキレートセファロースカラム、例えばキレートセファロース高速流カラム上で実施する。好ましくは、IL−18BPの結合は、pH8.5±0.1において、好ましくはこのpHを有する50mMの硫酸ナトリウム及び0.5MのNaCl中で実施する。溶出は、好ましくはpH9.0±0.1において、例えばこのpHを有する0.075Mの酢酸アンモニウム中で実施する。
段階(b)は、好ましくはMEP(4−メルカプトエチルピリジン誘導体)カラム、例えばMEP HyperCel(登録商標)(LifeSciences)上で実施する。IL−18BPの結合は、好ましくはpH6.1±0.1において、例えばこのpHを有するPBS 1×+1 NaCl中で実施する。溶出は、好ましくはpH8.4±0.1において、例えばpH8.4±0.1を有する20mMのリン酸塩バッファー及び35%のプロピレングリコール混合物中で実施する。
段階(c)は、好ましくはカルボキシメチル−セファロース(CM)カラム上で実施する。これは、貫流液が更なる精製のために回収される段階である。この段階は、例えば塩及びpH条件に関する具体的な状況において、不純物が樹脂に結合するがIL−18BPは樹脂に結合しないという事実に基づいている。好ましくは、段階(c)は、pH6.0±0.2において、例えば1mMのMES(N−モルホリノエタンスルホン酸)の存在下で実施する。
段階(d)は、好ましくはフェニルセファロースカラム、例えばフェニル−セファロース高速流カラム上で実施する。好ましくは、IL−18BPの結合は、約pH9.1±0.2において、例えばこのpHを有する50mMのホウ酸ナトリウム及び0.9Mの硫酸アンモニウム中で実施する。フェニル−セファロースカラムからの溶出は、好ましくはpH9.1±0.2で、高い塩濃度の存在下において、例えば50mMのホウ酸ナトリウム9.1±0.2、このpHを有する0.15Mの硫酸アンモニウム中で実施する。
段階(e)は、好ましくはSource 30 RPCカラム上で実施する。カラム物質に対するIL−18BPの結合は、好ましくはpH9.1±0.2において、例えば50mMのホウ酸ナトリウムバッファー中で実施する。溶出は、好ましくは勾配を用いて実施し、IL−18BPはアセトニトリル中の0.1%のトリフルオロ酢酸(TFA)の約28〜32%が溶出する。
本発明の1つの段階、又は段階の(サブ)コンビネーションを実施する場合は、精製の段階(a)〜(e)に関連した上記の条件を適用することもできることが理解される。
本精製方法の更に好ましい実施態様においては、1以上の限外ろ過段階を実施する。限外ろ過は、例えば標的タンパク質の濃縮、バッファー交換、又は前のクロマトグラフィー段階から得られる溶出液中の小さな分子量の成分の除去に有用である。この限外ろ過は、前の段階からの有機溶媒、TFA及び塩の除去、バルクバッファー中のIL−18BPの平衡化、及び所望の濃度への分子の濃縮を可能にする。このような限外ろ過は、例えば5kDa未満の分子量を有する成分を排除する限外ろ過媒体上で実施することができる。
好ましくは、限外ろ過は、段階(b)及び(C)の間、及び/又は段階(e)の後に実施する。より好ましくは、2つの限外ろ過の段階は、1つは段階(b)及び(c)の間に、1つは段階(e)の後に実施する。
保管又は輸送を容易にするために、例えば本発明の物質を、本発明の任意の精製段階の前及び/又は後に凍結又は解凍することができる。
本発明の方法により精製したタンパク質がヒトへの投与を意図している場合、ウイルス除去の段階を更に含むことが有利である。好ましくは、ウイルス除去ろ過段階は、段階(d)及び(e)の間に実施する。ウイルス除去ろ過段階を段階(e)の後に実施することが更に好ましい。より好ましくは、本方法は2つのウイルス除去段階を含んで成り、1つは段階(d)及び(e)の間に実施し、他方は段階(e)の後に実施する。
IL−18BPが本発明により精製される流体は、好ましくは細胞培養回収物、細胞溶解物、細胞抽出物、組織抽出物、血漿、血清、乳、尿、腹水、植物抽出物、又は初期のタンパク質精製段階に由来する画分から選択される。
流体は、清澄化していない粗細胞培養回収物であるか又は清澄化した粗細胞培養回収物であることができ、そしてそれは、好ましくはチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞由来である。清澄化した粗細胞培養回収物は、例えば遠心分離又はろ過技術により細胞及び残がいが除去された細胞培養調節培地を指す。清澄化していない粗細胞培養回収物を出発物質として本発明の方法に用いる場合は、細胞及び残がいが存在する。以下の実施例に示す通り、本発明の精製段階は、前処理した清澄化していない細胞培養回収物からIL−18BPを得ることが可能である。
IL−18BPを産生するCHO細胞は、懸濁液中で培養し、又は例えばマイクロキャリアなどの担体の表面に結合させることができる。好ましくは、細胞は懸濁液中で培養する。
本発明によると、精製すべきIL−18BPは天然、すなわち天然に生じるIL−18BPであることができる。従って、それは任意の天然源又は物質、例えば尿などの体液から精製することができる。
IL−18BPは、任意の動物又はヒト源から得ることもできる。好ましくは、精製すべきIL−18BPはヒトであり、より好ましくは、それはIL−18BPである。組み換えIL−18BPは、原核生物発現系、例えばエシェリキア・コリ(Escherichia coli)などの細菌系において産生することができる。それは、真核生物発現系、例えば酵母、昆虫、又は哺乳動物細胞において産生することもできる。本発明によると、哺乳動物細胞、例えば動物細胞株、又はヒト細胞株においてIL−18BPを発現することが好ましい。チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)は、IL−18BPの発現に特に適した細胞株の例である。
IL−18BPが溶解性の分泌タンパク質であるので、それはその天然のシグナルペプチドにより、又は異種のシグナルペプチド(すなわち用いる特定の発現系においてより効率的であり得る、別の分泌タンパク質から得られるペプチド)により、細胞培養上清に放出される。従って、IL−18BPが精製される流体は、好ましくは細胞培養上清、例えばCHO−細胞上清である。無血清培地(すなわち、ウシ胎仔又は他の動物源から得られる血清を含まない培地)中で培養した細胞の上清からタンパク質を精製することがより好ましい。
「IL−18結合タンパク質」という用語は、本明細書中では「IL−18BP」と同義的に用いられる。この用語は、WO99/09063又はNovick et al.,1999で定義されたものなどのIL−18結合タンパク質に関する。IL−18BPという用語は、IL−18結合タンパク質のスプライス変異体及び/又はアイソフォーム(Kim et al.,2000で定義されたもののような)、特にIL−18BPのヒトアイソフォームa及びcを含む。本明細書中で用いる場合、「IL−18BP」という用語は、WO99/09063で定義されているように、IL−18BPの突然変異タンパク質(mutein)、機能的誘導体、活性画分、融合タンパク質、循環的置換タンパク質及びスラット(slat)を更に含む。
本発明の精製方法にかけるIL−18BPは、グリコシル化又は非グリコシル化されていることができ、それは天然源、例えば尿素から得ることができ、或いは好ましくは組み換え技術により産生することができる。組み換え体発現は、E.コリ(E.coli)のような原核生物発現系、又は真核生物、好ましくは哺乳動物の発現系において実施することができる。
本明細書中で用いる場合、「突然変異タンパク質」という用語は、IL−18BPのアナログ、又はウイルス性IL−18BPのアナログを指す。それらにおいては、野生型IL−18BP又はウイルス性IL−18BPと比較して得られる産物の活性が顕著に変化せずに、天然のIL−18BP又はウイルス性IL−18BPの1以上のアミノ酸残基が異なるアミノ酸残基により置換され、又は削除され、或いは1以上のアミノ酸残基がIL−18BP又はウイルス性IL−18BPの天然の配列に付加されている。これらの突然変異タンパク質は、既知の合成法及び/又は部位特異的突然変異誘発法、或いはそれらに適した任意の他の既知の技術により調製する。
本発明の突然変異タンパク質は、ストリンジェントな条件下でIL−18BP又はウイルス性IL−18BP(WO9909063)をコードするDNA又はRNAにハイブリダイズする、DNA又はRNAなどの核酸によりコードされるタンパク質を含む。「ストリンジェントな条件」という用語は、当業者が通常「ストリンジェントな」として意味する、ハイブリダイゼーション及びその後の洗浄条件を指す。Ausubel et al.,Current Protocols in Molecular Biology,supra,Interscience,N.Y.,§6.3及び6.4(1987,1992)を参照のこと。限定はせずに、ストリンジェントな条件の例としては、例えば5分間の2×SSC及び0.5%のSDS、15分間の2×SSC及び0.1%のSDS;30〜60分間の37℃での0.1×SSC及び0.5%のSDS、及びその後の30〜60分間の68℃での0.1×SSC及び0.5%のSDSにおける試験下での、ハイブリッドの計算したTmより12〜20℃低い洗浄条件が挙げられる。当業者は、ストリンジェントな条件が、DNA配列、オリゴヌクレオチドプローブ(例えば、10〜40塩基)又は混合したオリゴヌクレオチドプローブの長さにも依存することを理解する。混合プローブを用いる場合、SSCの代わりに塩化テトラメチルアンモニウム(TMAC)を用いるのが好ましい。上記のAusubelを参照のこと。
同一性は、配列を比較することにより決定される、2つ以上のポリペプチド配列又は2つ以上のポリヌクレオチド配列の間の関係を反映する。一般的に、同一性は、比較する長さの配列にわたって、2つのポリヌクレオチド又は2つのポリヌクレオチドそれぞれの、厳密なヌクレオチド対ヌクレオチド又はアミノ酸対アミノ酸の一致を指す。
厳密な一致が存在しない配列の場合、「同一性(%)」は決定することができない。一般的に、比較する2つの配列をアラインして、配列間の最大相関関係を得る。これは、アラインメントの程度を強化するために、1つ又は双方の配列における挿入「ギャップ」を含むことができる。同一性(%)は、比較するそれぞれの配列の全長にわたって決定することができ(いわゆる、グローバルアラインメント)、それは同一又は非常に似た長さ、又はより短い規定した長さの配列に特に適しており(いわゆる、局所的アラインメント)、それは等しくない長さの配列により適している。
2つ以上の配列の同一性及び相同性を比較するための方法は、当業界で周知である。従って例えば、Wisconsin Sequence Analysis Package,version 9.1(Devereux J et al.,1984)において利用可能なプログラム、例えばプログラムBESTFIT及びGAPを用いて、2つのポリヌクレオチド間の同一性(%)、並びに2つのポリペプチド配列間の同一性(%)及び相同性(%)を決定することができる。BESTFITはSmith及びWaterman(1981)の「局所的相同性」アルゴリズムを利用し、2つの配列間の類似性の最も優れた単一領域を見出す。配列間の同一性及び/又は類似性を決定するための他の方法は当業界で知られており、例えばプログラムのBLASTファミリー(Altschul S F et al,1990,Altschul S F et al,1997,NCBIのホームページwww.ncbi.nlm.nih.govからアクセス可能)及びFASTA(Pearson W R,1990)である。
好ましくは、任意のこのような突然変異タンパク質は、IL−18BPのアミノ酸配列、又はウイルス性IL−18BPのアミノ酸配列と十分に重複したアミノ酸の配列を有し、IL−18BPと実質的に類似の活性を有する。IL−18BPの1つの活性は、IL−18に結合する能力である。突然変異タンパク質がIL−18への実質的な結合活性を有する限り、例えばアフィニティークロマトグラフィーによりIL−18の精製に用いることができ、それによりIL−18BPと実質的に類似の活性を有すると考えることができる。従って、このような突然変異タンパク質を、例えば単純なサンドイッチ(sandwich)競合アッセイにかけ、それが適切に標識したIL−18に結合するかどうかを判断(例えば、放射免疫測定又はELISAアッセイ)することを含んで成る決まりきった実験により、任意の所定の突然変異タンパク質がIL−18BPと実質的に同じ活性を有するかを判断することができる。
好ましい実施態様において、WO99/09063に規定されているように、任意のこのような突然変異タンパク質は、IL−18BP又はウイルスによりコードされたIL−18BPホモログの配列と少なくとも40%の同一性又は相同性を有する。より好ましくは、それは、それに対して少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、或いは最も好ましくは少なくとも90%の同一性又は相同性を有する。
本発明により用いることのできるIL−18BPポリペプチドの突然変異タンパク質又はウイルス性IL−18BPの突然変異タンパク質、或いはそれらをコードする核酸は、本明細書中に示す教示及びガイダンスに基づいて、過度の実験をせずに当業者が通常得ることのできる置換ペプチド又はポリヌクレオチドとして、限定された一連の実質的に対応する配列を含む。
本発明の突然変異タンパク質の好ましい変化は、「保存的」置換として知られているものである。IL−18BPポリペプチド又はタンパク質又はウイルス性IL−18BPの保存的アミノ酸置換は、十分に類似の物理化学的特性を有する群の中の同義のアミノ酸を含み、その群のメンバーの間の置換は分子の生物学的機能を保存するだろう(Grantham,1974)。上記の配列中において、それらの機能を変えずに、好ましくはアミノ酸の挿入又は削除が2、3のアミノ酸(例えば30以下、好ましくは10以下)のみを伴い、機能的構造に重要なアミノ酸、例えばシステイン残基を削除又は置換しない場合は、アミノ酸の挿入又は除去を行うこともできることが明らかである。このような削除及び/挿入により産生されるタンパク質及び突然変異タンパク質は、本発明の範囲内である。
好ましくは、同義アミノ酸群は、表4に規定するものである。より好ましくは、同義アミノ酸群は、表5に規定するものであり;そして最も好ましくは、同義アミノ酸群は、表6に規定するものである。
Figure 0005043654
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本発明における使用のための、IL−18BPポリペプチド又はタンパク質の突然変異タンパク質、或いはウイルス性IL−18BPの突然変異タンパク質を得るのに用いることのできる、タンパク質中のアミノ酸置換の産生の例としては、任意の既知の方法段階、例えば米国特許第4,959,314号、4,588,585号及び4,737,462号(Mark他);5,116,943号(Koths他)、4,965,195号(Namen他);4,879,111号(Chong他);及び5,017,691号(Lee他);並びに米国特許第4,904,584号(Shaw他)に示されているリジン置換タンパク質を含む。
「融合タンパク質」という用語は、別のタンパク質と融合した、IL−18BP、又はウイルス性IL−18BP、或いはそれらの突然変異タンパク質又はフラグメントを含んで成るポリペプチドを指し、体液中で長期の滞留を有する。従って、IL−18BP又はウイルス性IL−18BPを、別のタンパク質、ポリペプチドなど、例えば免疫グロブリン又はそれらのフラグメントと融合させることができる。
本明細書中で用いる場合、「機能的誘導体」は、当業界で知られている手段により、残基又はN−若しくはC−末端基上に側鎖として生じる官能基から調製することのできる、IL−18BP又はウイルス性IL−18BPの誘導体、及びそれらの突然変異タンパク質及び融合タンパク質を対象とし、それらが医薬としての許容性を保持する限り(すなわち、それらが、IL−18BP、又はウイルス性IL−18BPと実質的に類似の活性であり、それを含む組成物において毒性特性を与えない)、本発明に含まれる。
これらの誘導体は、例えば抗原部位をマスクし、体液中でのIL−18BP又はウイルス性IL−18BPの滞留を伸ばすことのできるポリエチレングリコール側鎖を含むことができる。他の誘導体としては、カルボキシル基の脂肪族エステル、アンモニア又は1級若しくは2級アミンとの反応によるカルボキシル基のアミド、アシル部分(例えば、アルカノイル又は炭素環アロイル基)と形成したアミノ酸残基の遊離アミノ基のN−アシル誘導体、或いはアシル部分と形成した遊離ヒドロキシル基(例えば、セリル又はトレオニル残基)のO−アシル誘導体が挙げられる。
IL−18BP、又はウイルス性IL−18BP、突然変異タンパク質及び融合タンパク質の「活性画分」として、本発明は、単独又は結合分子若しくはそれに結合した残基(例えば、糖又はリン酸残基)とのタンパク質分子、或いはタンパク質分子又は糖残基それら自身の凝集体のポリペプチド鎖の任意のフラグメント又は前駆体を対象とする。
本明細書中の「塩」という用語は、IL−18インヒビター分子、又はその類似体のアミノ基のカルボキシル基の塩及び酸付加塩の双方を指す。カルボキシル基の塩は、当業界で知られた手段により形成することができ、無機塩、例えばナトリウム、カルシウム、アンモニウム、鉄又は亜鉛の塩など、並びに例えばアミン、例えばトリエタノールアミン、アルギニン又はリジン、ピペリジン、プロカインなどと形成したもののような有機塩基との塩が挙げられる。酸付加塩としては、例えば鉱酸、例えば塩酸又は硫酸との塩、及び有機酸、例えば酢酸又はシュウ酸との塩が挙げられる。当然、任意のこのような塩は、IL−18インヒビターの生物活性、例えば血球中のIFN−ガンマの誘導を保持していなければならない。
IL−18BPの配列及びそのスプライス変異/アイソフォームは、WO99/09063又はNovick他,1999、並びにKim他,2000から得ることができる。
IL−18BPの機能的誘導体をポリマーと結合させ、タンパク質の特性、例えば安定性、半減期、バイオアベイラビリティ、ヒトの体による耐性、又は免疫原性を改善することができる。この目標を達成するために、IL−18BPを、例えばポリエチレングリコール(PEG)に結合させることができる。PEG化は、例えばWO92/13095に記載の方法により実施することができる。
従って、好ましい実施態様において、機能的誘導体は、1以上の官能基に結合した少なくとも1つの部分を含んで成り、これはアミノ酸残基上で1つ以上の側鎖として生じる。その部分がポリエチレングリコール(PEG)部分である実施態様が、非常に好ましい。
本発明の更なる好ましい実施態様において、IL−18BPは免疫グロブリン融合を含んで成る。すなわち、IL−18インヒビターは、免疫グロブリンの全て又は部分に融合した、IL−18結合タンパク質の全て又は部分を含んで成る融合タンパク質である。免疫グロブリン融合タンパク質を作製する方法は、当業界で知られており、例えばWO01/03737に記載されているものである。当業者は、得られる本発明の融合タンパク質がIL−18BPの生物活性、特にIL−18への結合活性を保持することを理解するだろう。融合は直接的であるか、或いは1〜3アミノ酸残基長又はそれより長くてもよい(例えば、13アミノ酸残基長)の短いリンカーペプチドによることができる。当該リンカーは、例えば配列E−F−M(Glu−Phe−Met)のトリペプチドであるか、或いはIL−18BP配列と免疫グロブリン配列の間に導入されるGlu−Phe−Gly−Ala−Gly−Leu−Val−Leu−Gly−Gly−Gln−Phe−Metを含んで成る13アミノ酸リンカー配列であることができる。得られる誘導タンパク質は、改善された特性、例えば体液中での延長さえれた滞留時間(半減期)、増大した特異的活性、増大した発現レベルを有し、或いは融合タンパク質の精製が容易になる。
好ましい実施態様において、IL−18BPは、Ig分子の定常領域に融合する。好ましくは、それは、例えばヒトIgG1のCH2及びCH3ドンメインのような重鎖領域に融合する。IL−18BP及び免疫グロブリンの部分を含んで成る具体的な融合タンパク質の産生は、例えばWO99/09063の実施例11に記載されている。Ig分子の他のアイソフォームも、本発明の融合タンパク質の産生に適しており、例えばアイソフォームIgG2又はIgG4、又はIg又はIgAのような他のIgクラスである。融合タンパク質は、単量体又は多量体(ヘテロー又はホモ多量体)であることができる。
第三の側面において、本発明は、本発明の精製方法により得られるタンパク質調製物に関する。好ましくは、このようなタンパク質調製物は、>50%、より好ましくは>60%、最も好ましくは>70の純度でIL−18BPを含む。好ましくは、このタンパク質調製物中に存在するIL−18BPは、低含量の二量体及び凝集体を有し、好ましくは二量体及び凝集体を全く有しない。本発明のタンパク質調製物中に存在するIL−18BPの切断の程度は、<10%であることが更に好ましい。それは、<9%、<8%、<7%、<6%であり、好ましくは<5%、更に<4%、<3%、<2%、又は<1%であることができる。
更に好ましくは、本発明により精製したIL−18BPは、例えばキャピラリーゾーン電気泳動法により測定した場合に、特異的なアイソフォームプロファイルを有する。IL−18BPは、5%未満の塩基性アイソフォーム、25%未満の酸性アイソフォーム、45%超の酸性アイソフォーム、15%超の高度に酸性のアイソフォームを含むことが好ましい。アイソフォームの分類は、以下の実施例に記載する。
更なる精製段階を用いる場合、好ましくは上記の更なる段階を用いる場合、得られるIL−18BP調製物は、20%未満の不純物、好ましくは約15%、又は約14%、又は約13%、又は約12%、又は約11%未満の不純物を含み得る。好ましくは、それは、約10%、又は約5%、3%、2%又は1%未満の不純物を含み、或いはそれは等質(すなわち基本的にタンパク質混入物質を含まない)まで精製することができる。
精製したIL−18BPは、治療用途、例えば患者への投与を対象とすることができる。精製したIL−18BPを患者に投与する場合、好ましくはそれを全身に、好ましくは皮下又は筋肉内、或いは局所的に、すなわち局所的に(locally)投与する。精製IL−18BPの具体的使用に依存して、直腸又は髄腔内投与が適切でもあり得る。
この目的のために、精製IL−18BPは、医薬組成物として、すなわち、医薬として許容される担体、賦形剤などと共に製剤化することができる。
「医薬として許容される」の定義は、活性成分の生物活性の有効性を妨げずに、それが投与される宿主に対して毒性でない任意の担体を包含することが意図されている。例えば、非経口投与の場合、活性タンパク質は、ビヒクル(vehicle)、例えば生理食塩水、デキストロース溶液、血清アルブミン及びリンガー溶液中で注射用に単位用量形態で製剤化することができる。
本発明の医薬組成物の活性成分は、様々な方法で個々に投与することができる。投与の経路としては、皮内、経皮(例えば、徐放製剤において)、筋肉内、腹腔内、静脈内、皮下、経口、頭蓋内、硬膜外、局所、直腸、及び鼻腔内経路が挙げられる。任意の他の治療上有効な投与経路を用いることができ、例えば上皮又は内皮組織を通した吸収、又は活性成分をインビボで発現し分泌させる、活性成分をコードするDNA分子が患者に投与される(例えば、ベクターにより)遺伝子治療である。さらに、本発明のタンパク質は、生物活性剤の他の成分、例えば医薬として許容される界面活性剤、賦形剤、担体、希釈剤及びビヒクルと共に投与することができる。
非経口(例えば、静脈内、皮下、筋肉内)投与の場合、活性タンパク質は、溶液、懸濁液、エマルジョン又は凍結乾燥粉末として、医薬として許容される非経口ビヒクル(例えば、水、生理食塩水、デキストロース溶液)及び等張性を保持する添加剤(例えば、マンニトール)又は化学的安定性を保持する添加剤(例えば、保存剤及びバッファー)と共に製剤化することができる。
本発明の活性タンパク質のバイオアベイラビリティは、ヒトの体内での分子の半減期を増大させる結合手順を用いることにより、例えばPCT国際特許出願WO92/13095に記載されているように、ポリエチレングリコール(PEG)に分子を結合させることにより、改善することもできる。
治療有効量の活性タンパク質は、多くの変数、例えばアンタゴニストのタイプ、IL−18に対するアンタゴニストの親和性、アンタゴニストにより示される任意の残余の細胞毒性活性、投与の経路、患者の臨床症状(例えば、非毒性レベルの内因性IL−18活性を保持する望ましさ)の関数であるだろう。
「治療有効量」は、投与した際に、IL−18インヒビターがIL−18の生物活性の阻害をもたらす程度のものである。個々に投与する用量(単回又は複数回投与)は、様々な因子、例えばIL−18インヒビター薬物動態特性、投与の経路、患者の症状及び特徴(性別、年齢、体重、健康、大きさ)、症状の程度、並行処置、処置の頻度並びに所望される効果に依存して変わるだろう。確立された用量範囲の調節及び操作は、当業者の能力、並びに個々においてIL−18の阻害を決定するインビトロ及びインビボの方法の範囲内で良い。
精製IL−18BPは、体重の約0.001〜100mg/kg又は約0.01〜10mg/kg、或いは体重の約0.1〜5mg/kg又は体重の約1〜3mg/kg又は体重の約2mg/kgの量において用いることができる。
更に好ましい実施態様において、精製IL−18BPは、毎日又は一日おき又は一週間に3回又は一週間に一回投与する。
日用量は通常、所望の結果を得るのに効果的な、分割投与又は徐放形態において与えられる。第二の又は後の投与は、個々に投与した最初又は前の用量と同じか、それ未満か、又はそれを超えた用量で実施することができる。第二の又は後の投与は、疾患の発現の間又はその前に投与することができる。
本発明によると、精製IL−18BPは、治療有効量において、他の治療法又は治療剤の前、又は同時、又は連続的に、個々に対して、予防的に又は治療として投与することができる。
精製IL−18BPは、多くの疾病又は疾患の処置及び/又は予防のための薬剤の調製に用いることができる。好ましくは、このような疾病又は疾患は、IL−18介在疾患である。特に、精製IL−18BPは、乾癬、乾癬性関節炎、クローン病、炎症性腸疾患、慢性関節リウマチ、肝損傷(例えば、アルコール性肝硬変)、敗血症、アテローム性動脈硬化症、虚血性心疾患、アレルギー、特に遅延型過敏症及び閉鎖性頭部外傷の処置及び/又は予防に用いることができる。
第三の側面において、本発明は、IL−18結合タンパク質(IL−18BP)の精製のための水性二相系の使用に関する。好ましくは、水性二相系は、流体からのIL−18の捕獲に用いる。
本発明を完全に記載したので、本発明の精神及び範囲から逸脱せずに、そして過度の実験をせずに、広い範囲の同等のパラメーター、濃度及び条件の中で同じことを実施することができることが当業者により理解されるだろう。
本発明はその具体的な実施態様との関連で記載したが、それは更なる変更が可能であることが理解されるだろう。本願は、一般的に本発明の原理に従い、そして本発明が関係する分野の範囲内の既知又は通常の実施の範囲内に入り、添付の特許請求の範囲の範囲内の通りに上記の本質的な特徴に適用することのできるような、本発明からの逸脱を含み、本発明の任意のバリエーション、用途又は適応を対象とすることが意図されている。
本明細書中で引用する全ての引用文献、例えば学術論文又は要旨、発行された若しくは発行されていない米国若しくは外国の特許出願、発行された米国若しくは外国の特許又は任意の他の引用文献は、本明細書中で引用文献により、例えば引用された引用文献中の全てのデータ、表、図及び文書により全てが組み込まれる。更に、本明細書中で引用された引用文献の中で引用された引用文献の全ての内容も、引用文献によりその全てが組み込まれる。
既知の方法段階、重大の方法段階、既知の方法又は従来の方法に対する引用文献は、本発明の任意の側面、記載又は実施態様が関連技術において開示、教示又は示唆されているということの全くの承認ではない。
前記の具体的な実施態様は、他の人々が、当該分野の技術の範囲内の知識(例えば、本明細書中で引用する引用文献の内容)を適用することにより、過度の実験をせずに、そして本発明の一般概念から逸脱することなく、様々な適用のためにこのような具体的な実施態様を容易に変化させ及び/又は適合させることができる本発明の一般的性質を完全に明らかにするだろう。従って、このような適合及び変更は、本明細書中に示す教示及びガイダンスに基づいて、開示した実施態様の同等物の意図の範囲内であることが意図されている。本明細書中の語句又は専門用語は開示の目的であって制限の目的ではなく、当業者の知識と組み合わせて、本明細書の専門用語又は語句が本明細書に示す教示及びガイダンスの観点において当業者により解釈されるべきであることが理解されるべきである。
無血清CHO細胞回収物からの組み換えヒトIL−18BPの精製
本実施例において、CHO細胞回収物からのIL−18BPの精製のための水性二相系に基づいた精製段階を開発した。この目的のために、以下の段階を実施した:
1.スクリーニングすべき相形成成分(一組)の選択
2.第一の要素設計実験。全ての単一の選択した一組に関して、タンパク質分配に影響する全ての主な因子を、広い実験スペースにわたってスクリーニングした。
3.第二の要素設計実験。標的タンパク質の分配に影響する唯一重要な因子を、減少した実験スペースにわたってスクリーニングした。
4.モデルにより予想したリード(lead)を実験的に検証した。
5.リードを最適化し、微調整した。
6.リードを1リットルスケールにスケールアップした。
成分を形成する二相系の選択
異なる因子を、成分を形成する相の選択に関して考慮した:(i)工程の適合性;(ii)成分価格;(iii)成分の入手可能性;(iv)文献データ。工程の適合性、価格及び入手可能性に関して、一組のPEG/塩が適切であった。PEG/(NH42SO4、PEG/KH2PO4及びPEG/Na2SO4を選択した。
従って、試験した3組は以下のものであった:
1.PEG/(NH42SO4
2.PEG/KH2PO4
3.PEG/Na2SO4
要素設計実験の第一のサイクル
要素設計実験のこのサイクルの目的は、極度のタンパク質分配を示す成分を形成する適切な相を選択することである。
用いた実験は、25-1の分別要素、10スターポイント(star point)及び2センターポイント(centre point)を含む、中心の混合物設計であった。この設計は、全ての主な効果及び2成分相互作用並びに実験要素の全ての純粋な二次効果の評価を可能にした。表Aは、考慮した実験的要素のタイプ及びレベルを要約する。それは、選択した一組当たりの28の実験に対応する。
Figure 0005043654
用いた実験条件を、表B、C及びDに記載した。
Figure 0005043654
Figure 0005043654
Figure 0005043654
この第一サイクル(3組×28実験×二相)の間に生成された多くの試料により、精製IL−18BPを用いて、タンパク質濃度を280nmでのUV吸収により測定した。実験は、2ml−スケールで実施した。収集した応答は、以下に定義した分配係数Kであった:
Figure 0005043654
結果
生データを表Eに記載する。
Figure 0005043654
3つの要素設計実験のために回収した分配係数値の範囲を、表Fに示す。
Figure 0005043654
統計分析は、PEG/Na2SO4又はPEG/KH2PO4を用いて、IL−18BPの分配に関して実施した。タンパク質分配において小さい影響を有する要素は、第一に統計分析から削除した。これは、数学的モデル(Equ2及びEqu3)(Kの値の予測)をもたらし、これは応答Kにおける顕著な効果を有することが見出された要素を考慮する。
PEG/Na2SO4を用いたIL−18BP分配の予測モデル
Figure 0005043654
PEG/KH2PO4を用いたIL−18BP分配の予測モデル
Figure 0005043654
モデルから予測される最大分配係数K
Figure 0005043654
要素設計実験の第二サイクル
要素設計実験のこのサイクルの目的は、極端なタンパク質分配及び優れた精製要素を示す適切な条件(pH、濃度など)を選択することである。このサイクルは、相形成構成要素としてPEG/Na2SO4を用いて実施した。
実験設計は、中心複合(composite)設計であった。この設計は、それぞれの実験設定での繰り返しを有する、完全な2つのレベルの要素、スターポイント、及びセンターポイントを含んでいた。表Hに示すように、それは52の実験をもたらした。
Figure 0005043654
要素設計実験の第一サイクルとは異なり、清澄化した粗回収物を出発物質として用いた。実験は、10mlスケールで実施した。2つの応答を収集した:方法の容量に関するIL−18BP分配係数K(IL-18BP)、及び方法の精製能力に関する全タンパク質分配係数K(tot prot)
結果
生データを表Iに示す。
Figure 0005043654
要素設計実験に関して観察された分配係数値の範囲を、表Jに示す。
Figure 0005043654
統計分析を、IL−18BP及び総タンパク質の分配に関して実施した。実験の第一サイクルとは対照的に、表K及び表Lで報告したこの分析の結果は、多くの第二級(second−degree)相互作用のように、試験した全ての4つの主な要素が重要であることが見出されたことを示す。
Figure 0005043654
Figure 0005043654
要素設計実験の第二サイクルの予想モデルは、28の候補条件の選択を可能にし、それは予想収率>75%及びA2PS後の画分において50%超の純度を示す。これらは、更なる発達に関して「リード」として考えられる。候補条件を表Mに記載する。
Figure 0005043654
予想モデルにより予測されるリードの実験検証
これらの実験の目的は、統計分析により予測されるリードの性能を実験的に検証することである。清澄化した粗回収物を、出発物質として用いた。実験は、10ml−スケールで実施した。2つの応答を収集した:IL−18BP分配係数K(IL-18BP)、及び総タンパク質分配係数K(tot prot)。実験条件を上記の表Mに記載する。
結果
結果を表Nに報告する。IL−18BPの濃度は、IL−18BPを検出する固定化モノクローナル抗体(指定された、Mab 582.1)を用いてBIAcoreにより測定した。IL−18BP濃度は、以下の媒介変数を用いて、製造業者のプロトコルに従ってBiacore(登録商標)により測定した:
Figure 0005043654
Figure 0005043654
3つのリードを、統計モデルから同定した。これらのリードに関するパラメーターを、以下の表Oに示す。キャピラリーゾーン電気泳動(CZE)を、以下のプロトコルに従って実施した。
キャピラリーゾーン電気泳動に関する物質及び装置
Figure 0005043654
装置
Figure 0005043654
Sep−Pak用の溶液
Sep−Pakコンディショニング:100%のCH3CN
Sep−Pak平衡化/洗浄溶液:0.1%の水性TFA中の25%のCH3CN
Sep−Pak溶出溶液:0.1%水性TFA中の36%のCH3CN(有効期限:4℃で2週間)
CZE用の溶液
5mMのリン酸CZE洗浄/ラン(run)バッファー
50mMのリン酸ストック溶液pH7.0の1:10の希釈により調製。0.22μmのフィルターによりろ過。新鮮なものを調製。
0.5MのNaOH(CZE洗浄溶液)
水に26.2μLの50%NaOHを添加する(1mLの総体積)。新鮮なものを調製。
1MのNaOH(CZE再生溶液)
水に52.4μLの50%NaOHを添加する(1mLの総体積)。
中性マーカー(希釈1:10000)
水に10μLの中性マーカーストック溶液を添加する(1mLの総体積)。
水に10μLのこの中性マーカー1:100希釈物を添加する(1mLの総体積)。
4℃で3ヶ月保存する。
方法
CZEは高性能キャピラリー電気泳動法の形態である。キャピラリーは電解質バッファーで満たされており、試料分離はキャピラリーの電界により生じる。分離機構は、分析物の電気泳動移動度における相違に基づいている。電気泳動移動度は、所定の条件でのそれぞれの分析物の正味荷電及び流体力学的大きさの関数である。
IL−18BPを含む試料のCZE分析は、5mMのリン酸塩を含むバッファーで満たした溶融シリカキャピラリー(75μmのID及び50cmの効果的長さ)を有するCE系を用いて実施する。
CZE分解を増大させるために、標準的基準及び各バルクを、CZE分析の前にCentricon10により脱塩する。試料は、約2.5mg/mLのIL−18BP濃度で充填する。キャピラリー中への注入は、5秒間の低圧力注入(〜0.5psi)を用いて実施する。分離は、25℃で30分間25KVの一定電圧で実施する。その実施を、214nmでUV吸収を用いて観察する。
基準標準及びバルク試料の場合、手順は2つの段階から成る:試料脱塩及びCZE分析。
粗回収物及び捕獲後の試料に関しては、高いマトリックス干渉が取り除かれ、IL−18BP糖タンパク質プロファイルの観察を可能にする。この場合、手順は3つの段階から成る:高いマトリックス干渉を取り除くためのSep−Pak捕獲段階、試料脱塩、及び捕獲したIL−18BP画分のCZE分析。
粗回収物及び捕獲後の試料のCZE分析のためのSep−Pak手順によるIL−18BPの捕獲
5mLのシリンジを用いてSep−Pakカートリッジを集め、次いで以下の手順に従う:
Figure 0005043654
段階6から回収した溶液(総体積3mL)をSpeed−Vac遠心分離機において濃縮し、CH3CNを除去して≦2.0mLの総体積まで減少させた。
Centricon10限外ろ過による試料の脱塩
基準標準、又は前の段階から得られたバルク若しくはSpeed−Vac溶液をCentricon10に移し、5000×g及び10℃での限外ろ過により約100μLまで濃縮する。
次いで、4つの1mLのH2Oを用いて、5000×g、10℃でそれぞれ40分洗浄して脱塩を実施する。
粗回収物を除いて、保持液を希釈し、2.5mg/mLのIL−18BP濃度で等分する(30μLのアリコート)。
粗回収試料は、40〜50μLの最終体積において回収する。この量は、2つの独立のCZE試料を調製するのに十分である。この試料は、CZE分析用に準備されている。
CZE分析まで−20℃で全ての試料を保存する。
CZE分析
≧20μLの試料/基準を、1/10体積の中性マーカー(3.3.4)を含むPCRバイアル中に移し、リバースピペッティングにより混合し、泡の発生を回避する。
推奨された電気泳動媒介変数:
以下の試薬を別々のバイアルホルダーに添加し、泡の発生を回避する。
Figure 0005043654
CZE分析時間表
Figure 0005043654
CZEキャピラリー再生時間表
Figure 0005043654
Figure 0005043654
推奨された注入プロトコル
キャピラリーコンディショニングの目的での、標準的基準物質の少なくとも3回の注入。
標準的基準1(開始)
試料1の単回注入
試料2の単回注入
試料3の単回注入
試料4の単回注入
標準的基準2(終了)
注意:再現性を増大させるために、同一のCZEランニングバッファーを用いることにより、最大で4つの試料を、基準1及び基準2の間の1つの連続において分析することができる。或いは、2つのブラケット(bracketing)基準は、下記のように各試料に対して用いることができる。
キャピラリーコンディショニングの目的で、少なくとも3回の標準的基準物質の注入を行う。
標準的基準(開始1)
試料1の単回注入
標準的基準(終了1/開始2)
試料2の単回注入
標準的基準の繰り返し(終了2/開始3)
試料3の単回注入
標準的基準の繰り返し(終了3)
データ分析
試料データの比較のために、標準的基準物質を用いる。
試料及び基準標準(開始/終了)の双方の、重なりそして積層されたエレクトロフェログラムを印刷し、それらをファイル結果に保管する。
泳動時間MT2及びMT3の決定
基準標準(開始)の−3及び+3のピークの左右の谷間での泳動時間MT2及びMT3を決定する。0ピークは、基準の第一ピークである。
アイソフォームの分類
IL−18BP糖タンパク質のプロファイルの高い酸性度により、MT2及びMT3の間のアイソフォームは、「酸性アイソフォーム」と名づける。MT3よりの高い泳動時間を有するアイソフォームは、「より高い酸性アイソフォーム」と名づける。MT2よりも低い泳動時間を有するアイソフォームは、「より低い酸性アイソフォーム」と名づける。
ある環境においては、MT1よりも低い泳動時間を有するアイソフォームとして定義される「塩基性アイソフォーム」のクラスを添加することが必要であり得る。
アイソフォームの存在量の測定
関数を用いることにより、基準及び各試料を分析する:MT1−M2、MT2−MT3及びMT3−MT4の間のマニュアルピーク;5〜28分のマニュアルベースライン並びに0〜MT1及びMT4〜30分の積分OFF。関数Widthand Tresholdを手作業で変え、基準標準に関して上記で示したものと類似の、MT1−M2(より低い酸性アイソフォーム)、MT2−MT3(酸性アイソフォーム)及びMT3−MT4(高い酸性アイソフォーム)の3つの群のピークの積分を得る。
Figure 0005043654
必要な場合は、MT1よりも低い泳動時間を有するアイソフォームとして定義される「塩基性アイソフォーム」に対応するピークの群を加え、それにより上記の式を修正する。
CZE分析の結果
CZEプロファイルは、酸性アイソフォームがA2PSにより選択されるようであることを示した。アイソフォームプロファイルの結果を図1に表す。
収率及び純度の計算
精製IL−18BPの収率及び純度を、以下のように計算した:
収率:
Figure 0005043654
純度
Figure 0005043654
:注目の相の体積
IL18BP:注目の相におけるIL18BPの濃度
tot_prot.:注目の相における総タンパク質の濃度
0:精製する出発物質の体積
0 IL18BP:精製する出発物質におけるIL18BPの濃度。
結果
3つのリードに関して測定した媒介変数を、表Oに要約する。タンパク質分配は再現可能であった(標準偏差値を参照のこと)。工程の間に凝集体は形成されなかった。
Figure 0005043654
未清澄化回収物を用いたA2PS工程
このセクションにおいては、粗未清澄化回収物からのIL−18BPの直接的精製を評価した。比較するために、細胞が工程性能に影響する場合は、細胞を用いて及び用いずに2つの工程条件を比較した(工程条件に関しては、表Nを参照のこと)。
表Pに示すように、性能は細胞又は細胞残屑の存在により、比較的少ししか影響されない。相分離の後に、細胞及び細胞残屑のほとんどは厚い界面相に位置した。
Figure 0005043654
これらの実験の目的は、前もって選択したリードの性能を最適化することである(表O)。対応線に基づいた抽出段階の収率、純度又は濃縮係数を最適化することは可能である。
Na2SO4濃度
伝導度測定法は、A2PS中の塩濃度の測定に一般的に用いられる。しかし、培地は分析に影響し得るある程度の塩を既に含む。従って、比色分析(キット:Aquanal−plus Sulfate(SO4)50〜330mg/l(Fluka No 37429−1EA))が用いられ、この場合優れた結果を示す。
PEG濃度
PEG濃度分析に関して屈折計法を用いることができる。しかし、多くの培地構成要素は分析を妨害する。従ってPEG濃度分析に関しては、サイズ排除クロマトグラフィーを表Qで報告した条件下で用いた。
Figure 0005043654
上相及び下相におけるPEG及びNa2SO4を測定することにより、対応線を決定することができる(図4、5及び6を参照のこと)。K(IL-18BP)及びK(tot prot)は、同一の対応線上で一定である。従って、精製方法に対して選択された最適相比は、収率及び精製係数の間のバランスを提供するだろう。
清澄化粗回収物を出発物質として用い、実験を10ml−スケールで実施した。2つの応答を収集した:IL−18BP分配係数K(IL-18BP)、及び総タンパク質分配係数K(tot prot)
結果
4つの最適化した実験条件を試験した。表Rは、分配の後に得られた実験工程性能を要約する。
Figure 0005043654
下流の工程及び最終バルクの性質に依存して、図2、3及び4に示した対応線に基づいて、多くのより最適化した条件を選択することができる。対応線に基づいた収率、純度又は濃縮係数に関する柔軟性は、A2PS技術の主な利点の一つである。
Figure 0005043654
1−リットルスケールでのIL−18BPの直接的捕獲
これらの実験の目的は、A2PS技術に関連した主なスケールアップ問題を評価することであった。表R及び表Sからの2つの条件は、100倍のスケールアップに対して選択された(val2−5;val2−2 opt2)。結果を表Tに示す。100倍のスケールアップの後に、工程性能における大きな相違は観察することができない。
Figure 0005043654
A2PS技術を用いたIL−18BPの直接的な捕獲が最終バルクの性質に影響を与えるかを評価するために、スケールアップ実験val−2.5からのA2PS捕獲後物質を、更なるクロマトグラフィー精製段階を用いて精製した。結果を表Uに示す。Fractogel(登録商標)TMAE(トリメチルアミノエチルイオン交換クロマトグラフィー、Merkから購入)上でのクロマトグラフィー捕獲により得られた薬剤物質との比較において、A2PS捕獲から得たロット(7075−41−05 UF2)は、同等の性質の結果を示す。
Figure 0005043654
結論
従来のクロマトグラフィー捕獲段階により得られた結果を要約する表Vは、A2PS工程がより単純であり;より優れた純度、収率を提供し、そしてより速くあることができることを示す。
Figure 0005043654
Figure 0005043654
Figure 0005043654
Figure 0005043654
Figure 0005043654
図1は、統計モデルから同定されたリード(lead)の、キャピラリーゾーン電気泳動(CZE)からの結果を示す。 条件Val2−1に対する対応線を示す。 条件Val2−2に対する対応線を示す。 条件Val2−5に対する対応線を示す。 水性二相系における対応線を確立する原理を示す(Hatti−Kaul,2000から得た)。

Claims (39)

  1. 水性二相分配を用いた少なくとも1つの段階を含んで成る、流体からIL−18BPを精製するための方法であって、水性二相系がポリエチレングリコール(PEG)相と(NH42SO4又は(Na2)SO4を含む塩相とを含んで成る方法。
  2. PEGが2000〜12000の範囲の分子量を有する、請求項1に記載の方法。
  3. PEGが10000の分子量を有する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. (Na2)SO4の初期濃度が、20%[w/w]未満である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. (Na 2 )SO 4 の初期濃度が、14%[w/w]未満である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  6. (Na 2 )SO 4 の初期濃度が、12%[w/w]未満である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  7. (Na 2 )SO 4 の初期濃度が、10%[w/w]未満である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  8. (Na 2 )SO 4 の初期濃度が、8%[w/w]未満である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  9. (Na 2 )SO 4 の初期濃度が、6%[w/w]未満である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  10. (Na 2 )SO 4 の初期濃度が、4%[w/w]未満である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  11. (Na 2 )SO 4 の初期濃度が、2%[w/w]未満である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  12. PEGが、35%[w/w]未満の濃度で用いられる、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. PEGが、30%[w/w]未満の濃度で用いられる、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  14. PEGが、25%[w/w]未満の濃度で用いられる、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  15. PEGが、20%[w/w]未満の濃度で用いられる、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  16. PEGが、15%[w/w]未満の濃度で用いられる、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  17. PEGが、12%[w/w]未満の濃度で用いられる、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  18. PEGが、10%[w/w]未満の濃度で用いられる、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  19. PEGが、5%[w/w]未満の濃度で用いられる、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  20. 二相の濃度が以下の式により計算される、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法:
    y=−2.5108x+35.159
    {式中、y=PEG%[w/w]、x=(Na2)SO4%[w/w]}。
  21. 二相の濃度が以下の式により計算される、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法:
    y=−2.5573x+35.757
    {式中、y=PEG%[w/w]、x=(Na2)SO4%[w/w]}。
  22. 二相の濃度が以下の式により計算される、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法:
    y=−2.1182x+35.355
    {式中、y=PEG%[w/w]、x=(Na2)SO4%[w/w]}。
  23. pH4〜9の範囲のpHで実施される、請求項1〜22のいずれか一項に記載の方法。
  24. pH5で実施される、請求項23に記載の方法。
  25. pH7で実施される、請求項23に記載の方法。
  26. 室温で実施される、請求項1〜25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 水性二相系を用いる段階が捕獲段階である、請求項1〜26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 1以上の追加の精製段階を更に含んで成る、請求項1〜27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 追加の精製段階が、金属イオンアフィニティークロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー及び逆相クロマトグラフィーから選択される、請求項28に記載の方法。
  30. 1つ以上の限外ろ過段階を更に含んで成る、請求項1〜29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 1つ以上のウイルス除去ろ過段階を更に含んで成る、請求項1〜30のいずれか一項に記載の方法。
  32. 流体が、細胞培養回収物、細胞溶解物、細胞抽出物、組織抽出物、血漿、血清、乳、尿、腹水、植物抽出物、及び初期のタンパク質精製段階に由来する画分から選択される、請求項1〜31のいずれか一項に記載の方法。
  33. 細胞培養回収物が、未清澄化粗細胞培養回収物である、請求項32に記載の方法。
  34. 細胞培養回収物が、清澄化粗細胞培養回収物である、請求項32に記載の方法。
  35. 細胞培養回収物が、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞由来である、請求項3234のいずれか一項に記載の方法。
  36. CHO細胞が懸濁液中で培養される、請求項35に記載の方法。
  37. IL−18BPがヒト組み換えIL−18BPである、請求項1〜36のいずれか一項に記載の方法。
  38. IL−18BPの精製のための水性二相系の使用であって、水性二相系がポリエチレングリコール(PEG)相と(NH42SO4又は(Na2)SO4を含む塩相とを含んで成る使用。
  39. 流体からのIL−18BPの捕獲のための水性二相系の使用であって、水性二相系がポリエチレングリコール(PEG)相と(NH42SO4又は(Na2)SO4を含む塩相とを含んで成る使用。
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