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JP5049182B2 - エアバッグ装置 - Google Patents
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JP5049182B2 - エアバッグ装置 - Google Patents

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本発明は、例えば、自動車のハンドルや助手席乗員の前方に備えられるエアバッグ装置に関する。
従来、例えば自動車のハンドルのボス部や、助手席乗員の前方のインストルメントパネルについて、インフレータから供給するガスによりエアバッグを展開し、乗員を保護するエアバッグ装置が知られている。このようなエアバッグ装置について、乗員の体格や位置などの保護対象の状況に応じてエアバッグに供給するガスの量を変化させ、状況に応じた好ましい圧力で乗員を保護するため、例えば、インフレータとエアバッグとの間を連通する開口部をフラップで開閉する構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この構成では、フラップは、初期位置では開口部を開く位置にあり、ガスが供給されエアバッグが適切な状態まで膨張すると、フラップを開口部を閉じる位置まで移動させ、インフレータから供給されるガスをエアバッグ外に逃がすようになっている。
特表2006−521952号公報(第4頁、図1−2)
上記従来のように、初期には開口部を開き、エアバッグが適切な状態まで膨張した時点で、フラップにより開口部を閉じる構成では、フラップの開閉のタイミングを正確に制御する必要があり、製造コストが上昇する問題を有している。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、エアバッグに供給するガスの量を容易に変更できるエアバッグ装置を提供することを目的とする。
請求項1記載のエアバッグ装置は、ガスが供給されて膨張するエアバッグと、円柱の外周面である外面部に周方向に沿って設けたガス噴射口からガスを噴射するインフレータと、前記外面部の全周を囲む円筒状をなし、前記外面部の軸方向に沿って前記外面部に対し相対的に移動する分配体、及びこの分配体を前記ガス噴射口に対して相対的に第1の位置とこの第1の位置と異なる第2の位置との間で移動させる駆動手段とを備え、前記分配体は、前記第1の位置で、前記外面部との間に前記エアバッグ内に連通する内向き通路と前記エアバッグ外に連通する外向き通路とを形成して前記エアバッグの内側と外側とにガスを分配し、前記第2の位置で、前記外向き通路を閉塞して前記内向き通路を形成し前記エアバッグの内側にガスを供給するガス分配手段とを具備するものである。
そして、この構成では、駆動手段により、インフレータの円柱の外周面である外面部に周方向に沿って設けたガス噴射口に対して外面部の全周を囲む円筒状をなす分配体を外面部の軸方向に沿って外面部に対し相対的に移動させ、分配体が第1の位置では、この分配体と外面部との間にエアバッグ内に連通する内向き通路とエアバッグ外に連通する外向き通路とを形成してエアバッグの内側と外側とにガスを分配し、エアバッグに供給されるガスの量が減らされ、エアバッグの内圧が比較的低く設定される。分配体が第2の位置では、外向き通路を閉塞して内向き通路を形成しエアバッグの内側にガスを供給することにより、第1の位置よりも大きい量のガスがエアバッグに供給され、エアバッグの内圧が比較的高く設定される。このようにして、エアバッグに供給されるガスの量が容易に変更され、エアバッグの内圧が容易に調整可能となる。インフレータの外面部をガスの通路を構成する部材として利用することにより、構成が簡略化されるとともに円柱の外周面にガス噴射口を配置した一般的なインフレータを用いることが可能であり、製造コストが低減される。
請求項2記載のエアバッグ装置は、請求項1記載のエアバッグ装置において、保護対象の状況を判断する制御手段を備え、分配体は、初期状態で第1の位置に位置し、前記制御手段は、保護対象の状況に応じて、エアバッグの内圧を比較的小さくする第1の状況では、前記分配体を前記第1の位置に位置させたままインフレータを起動し、エアバッグの内圧を比較的大きくする第2の状況では、前記駆動手段を駆動して前記分配体を第2の位置に移動させるとともにインフレータを起動するものである。
そして、この構成では、分配体は初期状態で第1の位置に位置し、エアバッグに供給されるガスの量が減らされ、エアバッグの内圧が比較的低く設定される状態であるため、エアバッグが保護対象に必要以上に大きな力を加えることが確実に防止される。
請求項3記載のエアバッグ装置は、請求項1または2記載のエアバッグ装置において、分配体は、エアバッグの内側に向かう内向き傾斜面と、エアバッグの外側に向かう外向き傾斜面とを備え、第1の位置では、前記内向き傾斜面と前記外向き傾斜面とをともにガス噴射口に対向させて内向き通路と外向き通路とを形成し、第2の位置では、前記外向き傾斜面を前記ガス噴射口に対向させず前記内向き傾斜面を前記ガス噴射口に対向させて内向き通路を形成するものである。
そして、この構成では、分配体は、内向き傾斜面と外向き傾斜面を設けることにより容易に構成される。各傾斜面を設けた分配体を外面部に設けたガス噴射口に対して相対的に移動させることにより、ガスを円滑に案内しつつ外向き通路を開閉する構成が容易に実現される。
求項記載のエアバッグ装置は、請求項1ないしいずれか一記載のエアバッグ装置において、エアバッグを支持するベース体と、このベース体に支持された付勢手段とを備え、分配体は、前記ベース体に固定して設けられ、インフレータは、付勢手段に付勢された状態で前記ベース体に支持され、駆動手段は、前記付勢手段の付勢力に抗して前記インフレータを移動させるものである。
そして、この構成では、分配体をベース体に固定して設けることにより、分配体をベース体に対して移動可能に設ける構成に比べて分配体の構成が簡略化され、製造コストが低減される。インフレータを付勢手段で付勢した状態で支持することにより、駆動手段は、単に一方向にインフレータを押動すれば良く、駆動手段の構成が簡略化され、製造コストが低減される。
本発明のエアバッグ装置によれば、駆動手段により、インフレータの円柱の外周面である外面部に周方向に沿って設けたガス噴射口に対して外面部の全周を囲む円筒状をなす分配体を外面部の軸方向に沿って外面部に対し相対的に移動させ、分配体が第1の位置では、この分配体と外面部との間にエアバッグ内に連通する内向き通路とエアバッグ外に連通する外向き通路とを形成してエアバッグの内側と外側とにガスを分配し、エアバッグに供給されるガスの量を減らし、エアバッグの内圧を比較的低く設定できるとともに、分配体が第2の位置では、外向き通路を閉塞して内向き通路を形成しエアバッグの内側にガスを供給することにより、第1の位置よりも大きい量のガスをエアバッグに供給し、エアバッグの内圧を比較的高く設定できる。このようにして、エアバッグに供給されるガスの量を容易に変更でき、エアバッグの内圧を容易に調整し、保護対象の状況に応じて好ましい状態でエアバッグを膨張させることができる。インフレータの外面部をガスの通路を構成する部材として利用することにより、構成が簡略化されるとともに円柱の外周面にガス噴射口を配置した一般的なインフレータを用いることが可能であり、製造コストが低減される。
以下、本発明のエアバッグ装置の一実施の形態を図面を参照して説明する。
図1ないし図3において、1は自動車のハンドルとしてのステアリングホイールで、このステアリングホイール1は、ハンドル本体としてのステアリングホイール本体2と、このステアリングホイール本体2の乗員側にエアバッグ装置4となどから構成されている。
なお、ステアリングホイール1は、通常傾斜した状態で備えられる図示しないシャフトとしてのステアリングシャフトに装着されるものであるが、以下、エアバッグ装置4側である正面側(図1に示す矢印A方向)を乗員側あるいは上側、この正面側の反対側のステアリングシャフト側である背面側を車体側あるいは下側とし、その他、このステアリングホイール1が備えられる車体の直進方向を基準として、前後方向などの方向を説明する。
そして、ステアリングホイール本体2は、円環状をなすグリップ部としてのリム部5と、このリム部5の内側に位置するボス部6と、これらリム部5とボス部6とを連結する複数の、本実施の形態では3本のスポーク部7とから構成されている。また、ボス部6の車体側には、ステアリングシャフトに嵌着されるボス8が設けられているとともに、このボス8に、ボス芯金であるボスプレート9がマグネシウム合金などをダイカストで鋳ぐるむなどして一体的に形成され、あるいは溶接などして固着されている。そして、このボスプレート9から放射方向にスポーク部7のマグネシウム合金製の上側の芯金7a,7a及び下側の芯金7bが一体に延設され、あるいは金属を溶接などして固着されている。さらに、これらスポーク部7の芯金7a,7a,7bに、リム部5のマグネシウム合金製の芯金5aが一体に連続して形成され、あるいは溶接などして固着されている。
また、これらリム部5の芯金5aの外周部と、スポーク部7の芯金7aのリム部5側の部分の外周部とには、ウレタン例えば軟質の発泡したポリウレタンなどからなる表皮部11が形成され、さらに、この表皮部11の外周が必要に応じて天然あるいは人工の皮革などにより覆われている。また、ボス部6には、樹脂製の裏カバー14が係合あるいはねじ止めにて取り付けられ、ボス部6の下側部が覆われている。そして、この裏カバー14には、上下に貫通する中央開口部14aと、両側下方に開口するガス抜き孔であるガス用通孔14bとが形成されている。そして、中央開口部14aには、ボス8あるいはステアリングシャフトが貫通するとともに、ステアリングホイール1側と車体側とを電気的に接続する接続装置が配置される。また、作業用の開口であり、着脱可能な側部蓋体で覆われていた側部開口部を設けることもできる。
さらに、各スポーク部7の芯金7a,7a,7bの中間位置には、支持台部17が設けられ、各支持台部17には、走行速度を一定に維持する装置やラジオなどの操作部であるスイッチを組み込んだフィニッシャブロック18が取り付けられている。
また、エアバッグ装置4は、エアバッグモジュールとも呼び得るもので、金属板などからなるベース体としてのベースプレート21と、このベースプレート21に取り付けて支持される袋状のエアバッグ22、樹脂製のカバー体23、エアバッグ22にガスを供給するインフレータ25と、ベースプレート21に一体に形成された分配体としてのガスプレート26と、ボスプレート9に取り付けられた駆動手段としてのアクチュエータ27と、エアバッグ22をベースプレート21に固定するリテーナ28と、このリテーナ28の一部を含みインフレータ25を上下動可能に支持するとともにアクチュエータ27に連結する支持機構29となどを備えている。そして、これらガスプレート26、アクチュエータ27、支持機構29、及び図示しない制御手段が、ガス分配手段30を構成している。
そして、ベースプレート21は、図2に示すように、略平板状の基板部21aと、この基板部21aの周辺部が上方に向くように屈曲された周板部21bとを備えている。そして、基板部21aの中央部には、円孔状のインフレータ取付孔21cが形成され、さらに、このインフレータ取付孔21cの外周側には、4カ所に取付孔21dが形成されている。また、周板部21bには、カバー体23を取り付けるリベットが挿入されるカバー取付部21eが形成されているとともに、周板部21bの2カ所には、下方に向かう取付片部21fが形成されている。そして、各取付片部21fの内側には、それぞれ図示しないナットが固着されている。
さらに、ベースプレート21には、インフレータ取付孔21cの周縁部から上側に突出するに一体に形成されている。そして、このガスプレート26は、正面背面方向すなわち上下方向を軸方向とする円筒状をなすとともに、高さ方向の中間位置が軸の中心側に向かい角部を頂点33として拡開状に突設され、頂点33の上側に連続し面を上側に向ける内向き傾斜面34と、頂点33の下側に連続し面を下側に向ける外向き傾斜面35とが形成され、偏向板が構成されている。
また、エアバッグ22は、ガスが吹き込まれて膨張するもので、例えば2枚の円形の基布の外周部同士を縫合し、扁平な袋状に構成され、図1に示すように、ガス導入口22aと、このガス導入口22aの周囲に位置する4カ所の図示しない通孔と、ガス排気口となどを備えている。
また、カバー体23は、図1に示すように、樹脂にて形成され、エアバッグ22の正面側を覆い、さらに、ステアリングホイール本体2のボス部6とスポーク部7の一部とを覆って正面側に露出する被覆部23aと、この被覆部23aから下方に突設された取付板部23bとを備えている。そして、被覆部23aは、ステアリングホイール1の意匠に応じた曲板状に形成され、裏面側には、他の部分より破断しやすいテアライン23cが形成されているとともに、表面側の中央部には、装飾体であるエンブレム23dが取り付けられている。さらに、取付板部23bは、全体としては角筒状をなし、この取付板部23bの内側と被覆部23aとに覆われた部分に、折り畳んだエアバッグ22が収納される。そして、取付板部23bには、図示しない取付孔が形成され、取付板部23bをベースプレート21の周板部21bの外周に嵌合した状態で、取付孔及びカバー取付部21eに挿入されるリベットにより、カバー体23がベースプレート21に連結されている。
また、リテーナ28は、枠状をなすリテーナ本体28aと、このリテーナ本体28aに固着され下側に突設され支持機構29を構成する4本のガイドロッド38とを備えている。このガイドロッド38は、上下方向を軸方向とし、必要に応じて一部にねじ部が形成されている。
また、インフレータ25は、円柱状の本体部25aと、この本体部25aの外周部から突設されたフランジ部25bとを備えている。そして、本体部25aのフランジ部25bの上側に位置する外面部25cには、複数の円孔状のガス噴射口40が周方向に所定の間隔で設けられている。また、フランジ部25bは、本実施の形態では4方向に突設され、各フランジ部25bには、下側に向かうボルト25eが固着されている。そして、このインフレータ25は、制御手段からの信号を受けると、内蔵した点火器(スクイブ)が本体部25の内部に充填された推進薬に点火し、各ガス噴射口40から外周側に向かってガスを噴射する。
また、アクチュエータ27は、アクチュエータ本体27aと、このアクチュエータ本体27aから突出するアクチュエータロッド27bとを備えている。そして、アクチュエータ本体27aは、円柱状をなし、ボス8よりやや前側に位置して、ボスプレート9に固着されている。そして、アクチュエータロッド27bは、棒状で、アクチュエータ本体27aから上側に向かって突出するように支持され、上端部である先端部には、連結部であるねじ孔27cが形成されている。そして、このアクチュエータ27は、いわゆるパイロアクチュエータで、制御手段からの信号を受けると、内蔵した点火器(スクイブ)がアクチュエータ本体27aの内部に充填された推進薬に点火して、ガスを発生させ、このガスの圧力により、アクチュエータロッド27bを上側に突出させるようになっている。
また、支持機構29は、一対の上部ガイドプレート42,42、下部ガイドプレート43、付勢手段としての4個のコイルスプリング44、及び取付具としてのねじ45,46などを備えている。そして、上部ガイドプレート42,42は、平板状の金属板で、一対のインフレータ用取付孔42a、下部ガイドプレート用取付孔42b、及び一対の円孔状の案内受部47を備えている。また、下部ガイドプレート43は、金属製で、両端部が上側に向かうアーチ状をなし、中央部に、アクチュエータ用取付孔43a、両端部に上部ガイドプレート用取付孔43b,43bが形成されている。そして、この下部ガイドプレート43は、アクチュエータ用取付孔43aに挿入したねじ46をアクチュエータロッド27bのねじ孔27cに螺合して、アクチュエータ27に連結されている。また、上部ガイドプレート42,42は、下部ガイドプレート用取付孔42bに挿入したねじ45を下部ガイドプレート用取付孔42bの上部ガイドプレート用取付孔43bに螺合して、下部ガイドプレート43に連結される。さらに、上部ガイドプレート42は、インフレータ用取付孔42aにボルト25eを上側から挿入し、下側からナット48で締め付けることにより、インフレータ25に連結されている。
さらに、上部ガイドプレート42は、案内受部47に上側からガイドロッド38が挿入され、ベースプレート21に対して上下方向に進退自在に案内されている。さらに、この上部ガイドプレート42とベースプレート21の基板部21aとの間に位置して、ガイドロッド38にコイルスプリング44が巻装され、上部ガイドプレート42を介し、ベースプレート21に対してインフレータ25を下方に付勢した状態となっている。
また、制御手段は、CPUを備えるとともに、単数あるいは複数のセンサが接続され、これらセンサにより得られる因子である被保護物としての乗員の状態や衝突などの保護対象の状況にを総合的に判断して、インフレータ25及びアクチュエータ27に起動用の点火信号を送る。例えば、センサは、乗員の状態、例えば体格を検出するものとして、座席の座面に内蔵された体重(ウェイト)センサ、シートベルトの装着の有無を検出するスイッチ、着座した乗員自体を撮影するCCDカメラ、及び座席の前後位置やリクライニング状態を検出するシートスライドリクライニングセンサなどを備え、これらセンサから得られる乗員の体重、画像の解析及び座席の位置などから算出した乗員の大きさなどが因子となる。例えば、運転席については、座席が前側に移動している場合には、体格が小さいことを推定する情報となる。一方、乗員以外の状況、例えば衝突状況を検出するものとして、車体前面に衝突検知センサを備え、このセンサから得られる衝突の大きさ(加速度)などが因子となる。
そして、このエアバッグ装置4の組立工程は、まず、リテーナ28をガス導入口22aからエアバッグ22の内側に挿入し、このガス導入口22aの周辺に設けた通孔にガイドロッド38を挿入する。そして、エアバッグ22を所定の形状に折り畳み、内側を上方に向けて載置されたカバー体23の内側に収納する。さらに、リテーナ28の各ガイドロッド38をベースプレート21の取付孔21dに挿入しつつ、カバー体23の取付板部23bの内側にベースプレート21の周板部21bを嵌合し、リベットなどを用いて固定し、カバー体23をベースプレート21に組み付ける。さらに、必要に応じて、ガイドロッド38にナットを螺合などの締付具を取り付け、この締付具とリテーナ28のリテーナ本体28aとの間に、エアバッグ22とベースプレート21とを挟持して保持する。
また、ステアリングホイール本体2には、上記のように、アクチュエータ27を固定するとともに、このアクチュエータ27に、上部ガイドプレート42及び下部ガイドプレート43を介してインフレータ25を固定する。
そして、エアバッグ22などを組み付けたベースプレート21を、ステアリングホイール本体2に上側から被せるように装着し、ベースプレート21の取付片部21fを、ステアリングホイール本体2に設けた図示しないブラケット部に重ね、図示しないボルトを取付片部21fのナットに螺合して連結する。同時に、ガイドロッド38の先端部を、支持機構29を構成する上部ガイドプレート42の案内受部47に挿入するとともに、この案内受部47とベースプレート21との間にコイルスプリング44を配置する。また、ガイドロッド38の先端部には、必要に応じてナットを螺合し、上部ガイドプレート42の移動範囲を規制するとともに抜け止めする。そして、コイルスプリング44は、ベースプレート21に対して、インフレータ25を下限まで押し下げている。
そして、図示しないハーネスなどを用いて、インフレータ25及びアクチュエータ27と車体側の制御手段との電気的な配線を行うことにより、エアバッグ装置4を備えたステアリングホイール1が構成される。
さらに、このようにエアバッグ装置4が構成された状態で、ガスプレート26がインフレータ25の外面部25cから所定の寸法だけ離間し、かつ、ガスプレート26が外面部25cの全周を覆うようになっている。さらに、アクチュエータ27が作動していない初期状態では、エアバッグ装置4のガス分配手段30は、図1の矢印I側(左側)に示すように、インフレータ25が第1の位置に位置し、この第1の位置では、ガスプレート26の頂点33がインフレータ25のガス噴射口40に対向し、さらに、ガス噴射口40の高さ方向の中央部の位置と頂点33の高さ位置とが一致している。そこで、この状態では、ガス噴射口40から上側に向かい内向き傾斜面34と外面部25cとの間にエアバッグ22の内側にガスG1が流れる内向き通路51が形成されているとともに、ガス噴射口40から下側に向かい外向き傾斜面35と外面部25cとの間にエアバッグ22の外側にガスG2が流れる外向き通路52が形成されている。そこで、この状態では、インフレータ25のガス噴射口40から噴射されるガスは、エアバッグ22の内側に向かうガスG1と、エアバッグ22の外側に向かうガスG2とに分配され、エアバッグ22の内圧は比較的低い状態となる。なお、エアバッグ22の外側に向かうガスG2は、ガス用通孔14bを介してステアリングホイール1の背面側に排気される。
一方、アクチュエータ27が作動した状態では、インフレータ25はコイルスプリング44の付勢手段に抗して上方に押し上げられ、エアバッグ装置4のガス分配手段30は、図1の矢印II側(左側)に示すように、インフレータ25が第2の位置に位置する。この状態では、ガスプレート26の頂点33はインフレータ25のガス噴射口40の下側に対向し、ガス噴射口40から上側に向かい内向き傾斜面34と外面部25cとの間にエアバッグ22の内側にガスGが流れる内向き通路51は形成されるが、ガス噴射口40から下側に向かう外向き通路52は閉塞される。そこで、この状態では、インフレータ25のガス噴射口40から噴射されるガスは、全量がエアバッグ22の内側に向かうガスGとなり、エアバッグ22の内圧は比較的高い状態となる。
次に、自動車が衝突などした際などのエアバッグ装置4の動作を説明する。
自動車が衝突などした際には、制御手段の制御に基づきエアバッグ装置4が作動する。すなわち、基本的には、制御手段がインフレータ25を起動し、インフレータ25からエアバッグ22の内部にガスが供給され、折り畳まれて収納されたエアバッグ22が急速に膨張展開する。すると、このエアバッグ22の膨張の圧力により、カバー体23の被覆部23aがテアライン23cに沿って開裂してエアバッグ22の突出口が形成され、図1に2点鎖線で示すように、この突出口からエアバッグ22が正面側に膨出してボス部6の正面側のほぼ全体を覆うように膨張展開し、前方に投げ出されてくる乗員を拘束して保護する。
ここで、上記のように、ガス分配手段30の初期状態では、インフレータ25は上側の第1の位置に位置し、ガス分配手段30のガスプレート26の頂点33がインフレータ25のガス噴射口40に対向し、すなわち、内向き傾斜面34と外向き傾斜面35とをともにガス噴射口40に対向させて外面部25cとの間に内向き通路51と外向き通路52とを形成し、インフレータ25のガス噴射口40から噴射されるガスは、内向き傾斜面34に案内され内向き通路51を通ってエアバッグ22の内側に向かうガスG1と、外向き傾斜面35に案内され外向き通路52を通ってエアバッグ22の外側に向かうガスG2とに所定の割合で分配され、エアバッグ22の内圧は比較的低い状態となる。
そこで、制御手段は、各センサのセンシング信号に基づき判断し、アクチュエータ27を作動させずにインフレータ25を第1の位置に保持し、エアバッグ22の内圧を比較的低い状態とするか、アクチュエータ27を作動させ、インフレータ25をアクチュエータロッド27bで押圧して第2の位置に移動させ、外向き傾斜面35をガス噴射口40に対向させず内向き傾斜面34のみをガス噴射口40に対向させ、外向き通路52を閉塞して外面部25cとの間に内向き通路51のみを形成することにより、インフレータ25のガス噴射口40から噴射されるガスの全量をエアバッグ22の内側に向かうガスGとし、エアバッグ22の内圧を比較的高い状態とするかの制御を行う。
そして、図3(a)に示すように、例えばドライバーすなわち乗員Aが小柄な女性の体型の場合や、シートベルトを着用している第1の状況では、インフレータ25を起動した時点でアクチュエータ27を作動させず、インフレータ25を第1の位置に保持し、分配されたガスG1のみをエアバッグ22の内側に供給し、エアバッグ22の内圧を比較的低い状態とし、例えば小さい体格の乗員やシートベルトにより拘束された乗員を低い荷重(圧力)で柔らかく拘束して保護できる。
一方、図3(b)に示すように、例えばドライバーすなわち乗員Aが大柄な体格の場合や、シートベルトを着用していない第2の状況では、インフレータ25を起動すると同時にアクチュエータ27を作動させ、インフレータ25を第2の位置に移動させ、インフレータ25のガス噴射口40から噴射されるガスの全量をエアバッグ22の内側に供給し、エアバッグ22の内圧を比較的高い状態とし、比較的反力を大きくして、シートベルトを着用せずに前側に投げ出されてくる乗員や、大きい体格の乗員を高い荷重(圧力)でいわゆる底付なく確実に拘束して保護できる。
このように、本実施の形態によれば、シートベルトの有無や乗員の体型など被保護物の条件に応じて、エアバッグ22に入るガスの流量を変化させてエアバッグ22の内圧を変化させ、乗員を適切な条件、すなわち理想の荷重(圧力)で拘束して保護できるエアバッグ装置4を簡易な構成で実現できる。
すなわち、アクチュエータ27により、ガスプレート26とインフレータ25のガス噴射口40を設けた外面部25cとの相対的な位置を第1の位置から第2の位置に移動可能とし、ガスプレート26は、第1の位置では、エアバッグ22の内側と外側とにガスを分配し、エアバッグ22に供給されるガスの量を減らして、エアバッグ22の内圧を比較的低く設定できるとともに、第2の位置では、内向き通路51のみを形成しエアバッグ22の内側にガスを供給することにより、第1の位置よりも大きい量のガスをエアバッグ22に供給し、エアバッグ22の内圧を比較的高く設定できる。このようにして、エアバッグ22に供給するガスの量を容易に変更でき、エアバッグ22の内圧を容易に調整できる。
また、ガスプレート26は、筒状の部材にエアバッグ22の内側に向かう内向き傾斜面34と、エアバッグ22の外側に向かう外向き傾斜面35とを備えた構成により、ガス噴射口40に対して相対的に僅かに移動させるのみで、ガスを円滑に案内しつつ外向き通路52を開閉する構成を容易に実現できる。さらに、インフレータ25の外面部25cをガスの通路を構成する部材として利用することにより、構成を簡略化し、製造コストを低減できる。
そして、このような構成のガスプレート26を用い、インフレータ25をコイルスプリング44で付勢した状態で支持することにより、アクチュエータ27は、インフレータ25を僅かな寸法だけ直線的に1方向に移動させれば良いため、回転する弁体などを用いる構成に比べ、構成を簡略化して製造コストを低減できる。また、ガスの供給中にアクチュエータ27を移動させるなどの精密な制御を行う必要がなく、制御手段の設定が容易で製造コストを低減できる。
また、ガスプレート26は、ベースプレート21に固定的に設け、本実施の形態では一体に形成したため、構成を簡略化し、製造コストを低減できる。すなわち、ガスプレート26自体を移動可能な独立した構造とする必要がなく、既に独立した部材として存在するインフレータ25を移動させることにより、構造の複雑化を抑制できる。
また、円柱の外周面にガス噴射口40を配置した一般的な形状のインフレータ25を用いることが可能であり、汎用性を向上して製造コストを低減できる。
さらに、ガスプレート26は、インフレータ25の全周を囲む円筒状をなすため、ガスを有効に利用できるとともに、ガスが一部に集中することがなく分散した状態でエアバッグ22に供給できる。
また、ガスプレート26は、初期状態では、エアバッグ22に供給されるガスの量を少なくして、エアバッグ22の内圧を比較的低く設定する状態の第1の位置に位置するため、エアバッグ22が保護対象に必要以上に大きな力を加えることを確実に防止できる。
さらに、インフレータ25は、ガスの噴射特性を変更可能ないわゆるツインスクイブタイプなどの複雑な構成のものを用いる必要がなく、製造コストを低減できる。
なお、上記の実施の形態では、インフレータ25は、支持機構29を介してアクチュエータ27に支持するとともにガイドロッド38で案内したが、この構成に限られず、インフレータ25をアクチュエータ27で直接的に押動するとともに、インフレータ25をガイドロッド38で直接的に案内することもできる。また、ガスプレート26は、ベースプレート21とは別体とし、適宜の構成でベースプレート21に固定することもできる。
例えば、図4及び図5に示すように、ベースプレート21の基板部21aには、インフレータ取付孔21cを単なる円孔とし、ベースプレート21の下側から、別体のガスプレート体61を取り付けている。このガスプレート体61は、分配体としての円筒状のガスプレート26を備えるとともに、このガスプレート26の下端部から外周側に突設された四角板状のフランジ部62を備えている。そして、このフランジ部62の4カ所には、ボルト用の取付孔62aが形成されている。また、インフレータ25についても、4カ所から突設されたフランジ部25bに代えて、ガスプレート26と同形状四角板状のフランジ部64を備え、このフランジ部64の4カ所に、ボルト用の取付孔64aが形成されている。なお、以下、上記の図1ないし図3に示す実施の形態と同一の構成は同一の符号を付して説明を省略する。
そして、この図4に示す構成では、リテーナ本体28aとベースプレート21の基板部21aとの間にエアバッグ22を挟持しつつ、ベースプレート21の取付孔21dに上側からリテーナ28のボルトであるガイドロッド38を挿入する。そして、ベースプレート21の下面から突出したガイドロッド38にガスプレート体61のフランジ部62の取付孔62aを挿入し、ガスプレート26をインフレータ取付孔21cに挿入するとともに、フランジ部62をベースプレート21の下面に密着させた状態で、各ガイドロッド38にそれぞれ第1のナット66を螺合して締め付ける。この状態で、ベースプレート21に、リテーナ28、エアバッグ22、及びガスプレート体61が固定される。そして、各ガイドロッド38に、下側からコイルスプリング44を巻装し、さらに、各ガイドロッド38をインフレータ25のフランジ部64の取付孔64aに挿入し、さらに、各ガイドロッド38の下端部に、第2のナット68を螺合する。この状態で、ガイドロッド38を介して、ベースプレート21にインフレータ25が支持され、かつ、このインフレータ25は、コイルスプリング44の付勢力により、フランジ部64が第2のナット68に当接する下端位置まで押し下げられている。
また、この構成では、アクチュエータ27のアクチュエータロッド27bは、インフレータ25に連結はされず、先端部がインフレータ25に直接あるいは保護部材などを介して対向あるいは当接した状態となっている。
そこで、この構成においても、図1に示す実施の形態と同様に、初期状態では、図5(a)に示すように、インフレータ25は第1の位置に位置し、インフレータ25のガス噴射口40に、ガスプレート26の頂点33が対向する。そこで、この状態でインフレータ25がガスを供給すると、内向き通路51と外向き通路52とを通ってガスG1,G2が分配され、比較的低い内圧でエアバッグ22が膨張する。一方、アクチュエータ27が作動し、アクチュエータロッド27bが上方に突出すると、図5(b)に示すように、インフレータ25は押し上げられて第2の位置に位置し、インフレータ25のガス噴射口40に、ガスプレート26の内向き傾斜面34が対向する。そこで、この状態でインフレータ25がガスを供給すると、内向き通路51のみを通ってガスGがエアバッグ22に供給され、比較的高い内圧でエアバッグ22が膨張する。
そして、この実施の形態では、図1に示す実施の形態の効果に加え、インフレータ25がベースプレート21側に取り付けられ、エアバッグ装置4のユニット化が図られる。
なお、この図4及び図5に示す構成では、外向き通路52は、インフレータ25のフランジ部64の上面に沿って構成され、ガスG2は側方に流れる。なお、このインフレータ25のフランジ部64に、ガスが下方に流れる通孔を形成することもできる。
また、上記の各実施の形態では、インフレータ25を案内するガイドロッド38について、リテーナ28のボルトと共用したが、この構成に限られず、例えばベースプレート21に固定した専用のガイドロッドを用いることもできる。
また、アクチュエータ27は、ボスプレート9に固定し、インフレータ25の底部の下方に配置したが、この構成に限られず、インフレータ25を移動可能な適宜の位置に配置することができる。さらに、アクチュエータ27は、インフレータ25ではなく、独立した部材として構成したガスプレート26を、インフレータ25に対して移動させることもできる。
さらに、上記の実施の形態では、円環状のリム部5を備えたステアリングホイール1に備えるエアバッグ装置4について説明したが、この構成に限られず、円環状ではないグリップ部を備えたハンドルにも適用できる。また、助手席乗員用のエアバッグ装置や、さらには前突用のエアバッグ装置4に限られず、側突用のエアバッグ装置、例えば、ルーフサイド部に沿って配置し、下方に展開するカーテンエアバッグ装置や、座席の側部に備えるサイドエアバッグ装置について適用することもできる。
例えば、図6に示すように、助手席乗員用のエアバッグ装置4について、図4及び図5に示すベースプレート21の構造に代えて、インストルメントパネル70に取り付けられる箱状のベース体としてのベースプレート71を用いるとともに、このベースプレート71の基板部21aに固定された固定ブラケット73に、アクチュエータ27を取り付けることができる。
また、エアバッグ22やインフレータ25の形状や構成は、上記のものに限られず、種々の構成のものを用いることができる。例えば、インフレータ25は、燃焼により生成したガスボンベに貯留したガスとを利用するハイブリッドタイプのインフレータ25を用いることもできる。
本発明は、例えば、ハンドルのボス部や助手席乗員の前方のインストルメントパネルに備えられるエアバッグ装置に適用できる。
本発明のエアバッグ装置の一実施の形態を示す説明図である。 同上エアバッグ装置の一部を切り欠いた一部の分解斜視図である。 同上エアバッグ装置の説明図であり、(a)はエアバッグの内圧を小さくして展開した状態、(b)はエアバッグの内圧を大きくして展開した状態である。 同上エアバッグ装置の他の実施の形態を模式的に示す分解斜視図である。 同上エアバッグ装置の説明図であり、(a)はエアバッグの内圧を小さくして展開した状態、(b)はエアバッグの内圧を大きくして展開した状態である。 同上エアバッグ装置のさらに他の実施の形態を示す説明図である。
4 エアバッグ装置
21 ベース体としてのベースプレート
22 エアバッグ
25 インフレータ
25c 外面部
26 分配体としてのガスプレート
27 駆動手段としてのアクチュエータ
30 ガス分配手段
34 内向き傾斜面
35 外向き傾斜面
40 ガス噴射口
44 付勢手段としてのコイルスプリング
51 内向き通路
52 外向き通路

Claims (4)

  1. ガスが供給されて膨張するエアバッグと、
    円柱の外周面である外面部に周方向に沿って設けたガス噴射口からガスを噴射するインフレータと、
    前記外面部の全周を囲む円筒状をなし、前記外面部の軸方向に沿って前記外面部に対し相対的に移動する分配体、及びこの分配体を前記ガス噴射口に対して相対的に第1の位置とこの第1の位置と異なる第2の位置との間で移動させる駆動手段とを備え、前記分配体は、前記第1の位置で、前記外面部との間に前記エアバッグ内に連通する内向き通路と前記エアバッグ外に連通する外向き通路とを形成して前記エアバッグの内側と外側とにガスを分配し、前記第2の位置で、前記外向き通路を閉塞して前記内向き通路を形成し前記エアバッグの内側にガスを供給するガス分配手段と
    を具備することを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 保護対象の状況を判断する制御手段を備え、
    分配体は、初期状態で第1の位置に位置し、
    前記制御手段は、保護対象の状況に応じて、
    エアバッグの内圧を比較的小さくする第1の状況では、前記分配体を前記第1の位置に位置させたままインフレータを起動し、
    エアバッグの内圧を比較的大きくする第2の状況では、前記駆動手段を駆動して前記分配体を第2の位置に移動させるとともにインフレータを起動する
    ことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ装置。
  3. 分配体は、エアバッグの内側に向かう内向き傾斜面と、エアバッグの外側に向かう外向き傾斜面とを備え、
    第1の位置では、前記内向き傾斜面と前記外向き傾斜面とをともにガス噴射口に対向させて内向き通路と外向き通路とを形成し、
    第2の位置では、前記外向き傾斜面を前記ガス噴射口に対向させず前記内向き傾斜面を前記ガス噴射口に対向させて内向き通路を形成する
    ことを特徴とする請求項1または2記載のエアバッグ装置。
  4. エアバッグを支持するベース体と、
    このベース体に支持された付勢手段とを備え、
    分配体は、前記ベース体に固定して設けられ、
    インフレータは、付勢手段に付勢された状態で前記ベース体に支持され、
    駆動手段は、前記付勢手段の付勢力に抗して前記インフレータを移動させる
    ことを特徴とする請求項1ないしいずれか一記載のエアバッグ装置。
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