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JP5055826B2 - 画像記録装置 - Google Patents
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JP5055826B2 - 画像記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像記録装置に係り、例えば、各々画像記録用の液滴を吐出する複数のノズルを有する液滴吐出ヘッドなどの記録ヘッドを備えた画像記録装置に関する。
従来より、圧電素子等によるアクチュエータを用いて、インクが充填された圧力発生室を体積変化(膨張・収縮)させ、これによる内部の圧力変化によって前記圧力発生室に連通して形成されたノズルの先端からインク滴を吐出させるインクジェット記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置(所謂インクジェットプリンタ)が知られている。
近年では、インクジェット記録装置は小型化や印刷速度の高速化の傾向が強まっている。このためインクジェット記録ヘッドを長尺化し、インクジェット記録ヘッド1つ当たりのノズル数を増やして直線状に配置することで、より短時間で広い領域に画像形成することが可能なインクジェット記録ヘッドが用いられるようになってきている。
このインクジェット記録装置では、複数の搬送ロールを搬送方向(搬送路)に沿って配列し各々回転駆動させて記録媒体を搬送するロール搬送方式や、両端の駆動ロールに搬送ベルトを巻き掛けて、その駆動ロールを回転駆動させることで搬送ベルトを移動させて搬送媒体を搬送するベルト搬送方式等を採用している。
ところが、ロール搬送方式では各搬送ロールの回転速度変動により記録媒体の搬送速度が変動する。また、ベルト搬送方式では搬送ベルトの厚みムラや駆動ロールの真円度等の部品精度に起因して、記録媒体の搬送速度が変動する。これによって、搬送速度が変動して搬送される記録媒体は、記録ヘッドの位置においても速度変動することとなり、所定タイミングで記録ヘッドにより吐出された液滴によって形成される画像が変形する。例えば、搬送方向について画像の一部または全部が拡大縮小したり、濃度むらになったりする。また、複数の色画像を重ね合わせるカラー画像の場合には、色画像間のズレや同一色画像内の濃度むらにより、色のにじみが発生し、カラー画像の画質が低下する。
この点を解消するため、記録媒体へカラー画像を記録するための各印字ヘッドの近傍にセンサーを設けてベルト表面速度を検出したり、各印字ヘッドの間隔を駆動ロールの周長に一致した距離だけ離間させてベルト表面速度を検出したりして印字タイミングを調整する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平2−80269公報
しかしながら、ノズル配置を2次元配置にした記録ヘッドを用いて記録速度向上を図る技術が知られている。ノズル配置が2次元配置の場合、記録媒体の実際の搬送速度と、搬送方向に隣り合うノズルにより記録されるドット間隔として定めた基準の画像記録タイミングに対する搬送速度が一致していない場合、すなわち隣り合うノズルの画像記録タイミング間に搬送速度により移動する距離とノズル間距離(ノズルピッチ)により記録されるドット間隔が一致していない場合、主走査方向の線のがたつきが発生する(印字ムラ)。これにより文字や線画で画質不良となる。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、画像記録用の複数の記録単位部が2次元的に配設された場合であっても画質を劣化させることなく画像形成を可能とする画像記録装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明の画像記録装置は、画像記録用の複数の記録単位部が所定方向に対して所定角度を有して直線状に所定間隔で配置された記録単位群を有する記録ヘッドと、前記記録ヘッドへ記録媒体を前記所定方向に搬送する搬送手段と、前記搬送手段による記録媒体の搬送速度の平均値である平均速度と、設計値から定まる搬送速度と、の差を算出し、前記記録ヘッドの各記録単位部によって前記記録媒体に対し、主走査方向に直線状にドット列形成されるように、前記記録ヘッドの前記所定方向と交差する方向に含まれる記録単位部を記録列として該記録列毎に画像記録開始タイミングを前記差に基づいて補正する制御手段と、を備えている。
本発明の画像記録装置は、予め定めた搬送方向である所定方向に沿って記録ヘッドが設けられており、この記録ヘッドは、画像記録用の複数の記録単位部が所定方向に対して所定角度を有して直線状に所定間隔で配置された記録単位群を有している。搬送手段により搬送される記録媒体の搬送速度により移動する距離と、隣り合うノズル等の記録単位部の画像記録タイミング時間に対応する記録ドット間隔が一致していない場合、搬送方向の線のがたつきが発生する。これにより印字ムラ等が発生して文字や線画で画質不良となる。そこで、制御手段は、予め定めた平均速度で記録媒体を搬送するときに、記録ヘッドの各記録単位部によって記録媒体に所定角度と異なる角度を有する直線状にドット列を形成するように、記録ヘッドの前記所定方向と交差する方向に含まれる記録単位部を記録列として該記録列毎に画像記録開始タイミングを制御する。これによって、搬送速度が、前記記録ドット間隔として想定した速度から変動した場合であっても、これを抑制する画像記録タイミングで記録ヘッドが制御されるため、画像変形や濃度むらを抑制できる。従って、記録ヘッドの記録単位部による2次元配列に関係することなく、画像記録を行うことができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像記録装置において、前記制御手段は、予め定めた基準クロックから前記記録ヘッドの印字クロックを生成する印字クロック生成手段を備え、前記印字クロック生成手段において前記記録ヘッドの前記記録列毎に画像記録開始タイミングを前記差に基づいて補正することを特徴とする。本発明では、制御手段が印字クロック生成手段を含み、この印字クロック生成手段では予め定めた基準クロックから記録ヘッドの印字クロックを生成する。この生成された印字クロックに基づいて、制御手段は画像記録タイミングを制御する。これにより、搬送する平均速度が変動した場合であっても、これを抑制する画像記録タイミングで記録ヘッドが制御されるため、画像変形や濃度むらを抑制できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の画像記録装置において、前記制御手段は、予め定めた印字クロックに基づいて前記記録ヘッドの画像記録タイミング信号を生成する印字タイミング生成手段を備え、前記印字タイミング生成手段において、前記記録ヘッドの前記記録列毎に画像記録開始タイミングを前記差に基づいて補正することを特徴とする。本発明では、制御手段が印字タイミング生成手段を含み、この印字タイミング生成手段では記録ヘッドの前記記録列毎に画像記録開始タイミングを制御する。これにより、搬送する平均速度が変動した場合であっても、これを抑制する画像記録タイミングで記録ヘッドが制御されるため、画像変形や濃度むらを抑制できる。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の画像記録装置において、前記搬送手段により記録媒体を搬送するときの基準位置を検出する基準位置検出手段と、前記搬送手段の搬送速度が周期的に変動するときに、前記基準位置を検出した時期から開始する変動について、前記搬送速度の変動範囲の所定値からの変動量と、該変動量に対応する前記印字クロックの補正量との関係を表す補正データを記憶する補正データ記憶手段とを備え、前記印字クロック生成手段は、前記基準位置を検出してから前記補正データに基づいて、略一定の搬送速度で画像記録がなされるように、予め定めた基準クロックから前記記録ヘッドの印字クロックを生成することを特徴とする。本発明では、搬送手段により記録媒体を搬送するときの基準位置(例えば駆動ロールの回転基準位置等)を基準位置検出手段により検出する。搬送速度が周期的に変動する場合、その位相に応じて変動量が変化する。そこで、基準位置を検出した時期から開始する変動について、つまり基準位置を開始点とする変動特性の位相で、搬送速度の変動範囲の所定値からの変動量と、該変動量に対応する印字クロックの補正量との関係を表す補正データを、補正データ記憶手段に記憶する。そして、印字クロック生成手段は、基準位置を検出してから補正データに基づいて、略一定の搬送速度で画像記録がなされるように、予め定めた基準クロックから記録ヘッドの印字クロックを生成する。これにより、基準位置(例えば駆動ロールの回転基準位置等)を検出して、その基準位置からの搬送速度により印字クロックを生成することによって、周期性を有する搬送速度変動の場合には、基準位置から正確に調整すること、すなわち位相補正を行うことができる。従って、搬送手段の搬送速度が周期的に変動する場合に、その周期に同期した補正データによって印字クロックを生成できるので、搬送速度が変動しても、予め定めた搬送速度で画像記録がなされるように、画像記録タイミングが生成される。
なお、搬送手段により搬送される記録媒体の搬送速度を検出する検出手段をさらに備えて、検出された搬送速度に基づいて前記印字クロック生成手段が、予め定めた搬送速度で画像記録がなされるように印字クロックを生成してもよい。
なお、前記画像記録装置において、前記制御手段は、前記記録媒体を搬送する平均速度を記憶する記憶手段を備え、前記平均速度として前記記憶手段に記憶された平均速度を用いることができる。平均速度は、搬送手段の形状に起因する場合が多い。例えば、画像記録装置を構成する搬送ローラ径や搬送ベルトの厚さ等の製造上の仕上がり寸法で特定できる場合がある。そこで、本発明では、製造仕上がり寸法等から予め設定できる平均速度を記憶手段に予め記憶しておき、記憶された平均速度を用いる。これにより、搬送する平均速度が変動することが予測される場合であっても、画像記録装置を規定する設計値等から予め設定できる平均速度を記憶した記憶手段を変更するのみで、画像変形や濃度むらを抑制できる即ち搬送方向の線のがたつきや印字ムラ等が発生して文字や線画で画質不良を生じさせることがない画像記録タイミングで記録ヘッドが制御できる。
また、前記画像記録装置において、前記記録媒体を搬送する平均速度を入力する入力手段を備え、前記制御手段は、前記平均速度として前記入力手段で入力された平均速度を用いることができる。平均速度を決定づける搬送手段の形状に起因する各種寸法等は、変更されることが多い。例えば、画像記録装置を構成する搬送ローラ径や搬送ベルトを交換する場合、その仕上がり寸法が異なることで平均速度が予め設定されたものと異なることがある。そこで、本発明では、入力手段によって平均速度を入力し、その入力された平均速度を用いることで、平均速度が変動することが予測される場合であっても、平均速度の入力値を変更するのみで、画像変形や濃度むらを抑制できる即ち搬送方向の線のがたつきや印字ムラ等が発生して文字や線画で画質不良を生じさせることがない画像記録タイミングで記録ヘッドを制御できる。
また、前記画像記録装置において、前記記録媒体を搬送する平均速度を検出する速度検出手段を備え、前記制御手段は、前記平均速度として前記速度検出手段で検出した速度に基づいて算出した平均速度を用いることができる。記録媒体を搬送する平均速度は、画像記録装置上で変動することがあるので、これを検出し、検出された平均速度を用いることで、平均速度が変動した場合であっても、画像変形や濃度むらを抑制でき、文字や線画で画質不良を生じさせることがない画像記録タイミングで記録ヘッドを制御できる。
また、前記画像記録装置において、装置内の温度を検出する温度検出手段を備え、前記制御手段は、前記温度検出手段で検出した温度に基づいて前記平均速度の変動量を推定し該推定平均速度を前記平均速度として用いることができる。平均速度を決定づける搬送手段の形状に起因する各種寸法等は、温度変動により大きさ等が変動することが多い。そこで、本発明では、検出手段によって装置内の温度を検出し、その検出した温度に基づいて平均速度の変動量を推定し、推定平均速度を平均速度として用いる。これによって、温度変動が生じた場合であっても、それに起因する平均速度の変動を抑制でき、画像変形や濃度むらを抑制することができる。
また、前記温度検出手段は、前記搬送手段の近傍に設置することができる。平均速度の変動に起因する箇所は、搬送手段の近傍である確度が高い。そこで、温度検出手段を搬送手段の近傍に設置することで、より精度よく平均速度の変動量を推定することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の画像記録装置において、前記搬送手段により搬送される記録媒体の先端位置を検出する先端位置検出手段をさらに備え、前記制御手段は、前記先端位置を検出したときに、前記先端位置からの前記記録ヘッドの配設位置までの距離に基づいて前記記録ヘッドの画像記録開始タイミングを設定することを特徴とする。画像を記録する場合、その画像を記録する記録媒体上に位置合わせをすることが好ましい。そこで、記録媒体の先端位置を基準として、先端位置から各記録ヘッドの配設位置までの距離に基づいて記録ヘッドに画像記録開始タイミングを設定することにより、記録ヘッドの位置差を相殺して記録ヘッドによる画像記録開始タイミングを合致させることができる。この場合、複数の記録ヘッド、例えば色毎に記録ヘッドを設ける場合、色画像を色ずれなく記録媒体上に重ね合わせることができる。
なお、前記画像記録装置において、前記主走査方向は、前記搬送方向と直交する方向であることができる。記録媒体は搬送方向に直交する方向に画像の水平線または垂直線を記録する場合が多い。このため、主走査方向を、搬送方向と直交する方向に設定することで、縦横比の設定が用意となる。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の画像記録装置において、前記記録ヘッドは、前記記録単位部として各々画像記録用の液滴を吐出する複数のノズルが所定方向に対して所定角度を有して直線状に所定間隔で配置されたノズル群を有する単位構造体を記録単位群として該単位構造体を前記所定方向に交差する方向に複数配列された液滴吐出ヘッドであることを特徴とする。前記のように平均速度変動による記録ズレを抑制するために、画像記録タイミングを制御することで、例えば平均速度の変動を相殺するように、予め定めた平均速度で画像記録がなされる。従って、記録ヘッドが2次元配列されたノズルを有する液滴吐出ヘッドでも容易に適用できる。この液滴吐出ヘッドへ本発明に適用することによって、画像記録装置をさらに小型化することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の画像記録装置において、前記記録ヘッドは、予め定めた複数色の各々に対応して独立して設けられた複数の記録ヘッドであることを特徴とする。多色の画像記録を実行する場合、各色毎に記録ヘッドを設けることが一般的である。そこで、予め定めた複数色の各々に対応して独立して設けられた複数の記録ヘッドに前記のように記録ヘッドの各記録単位部の画像記録開始タイミングを制御することによって、画像変形や濃度むらを抑制できる即ち搬送方向の線のがたつきや印字ムラ等が発生して文字や線画で画質不良を生じさせることがない画像記録タイミングで記録ヘッドを制御できる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の画像記録装置において、前記制御手段は、複数の各記録ヘッドについて予め定めた所定位置からの配設位置に基づいて画像記録開始タイミングを設定することを特徴とする。平均速度の変動が抑制されても、複数の記録ヘッド間のズレが残存する場合がある。そこで、複数の各記録ヘッドについて予め定めた所定位置からの配設位置に基づいて画像記録開始タイミングを設定することで、記録ヘッドの位置差を相殺して各記録ヘッドによる画像記録開始タイミングを合致させることができ、例えば色画像を色ずれなく重ね合わせることができる。
以上のように、本発明に係る画像記録装置によれば、予め定めた平均速度で記録媒体を搬送するときに、記録ヘッドの各記録単位部によって記録媒体に所定角度と異なる角度を有する直線状にドット列を形成するように、記録ヘッドの所定方向と交差する方向に含まれる記録単位部を記録列として該記録列毎に画像記録開始タイミングを制御することによって、搬送速度が、記録ドット間隔として想定した速度から変動した場合であっても、これを抑制する画像記録タイミングで記録ヘッドを制御でき、画像変形や濃度むらを抑制できるので、記録ヘッドの記録単位部による2次元配列に関係することなく、画像記録できる小型の画像記録装置を提供することができる、という優れた効果が得られる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、ここでは、本発明を、インク滴を吐出して画像を記録するインクジェット記録装置に適用した場合について説明する。
まず、本発明の第1実施形態は、インキ滴を吐出するノズルが2次元配列の記録ヘッドを搭載したインクジェット記録装置において主走査方向の線のがたつきが発生する(印字ムラ)を抑制するために、用紙Pを搬送する平均速度に基づいて印字タイミングを補正する場合に本発明を適用したものである。
図1には、本実施の形態に係るインクジェット記録装置12が示されている。インクジェット記録装置12の筐体14内の下部には給紙トレイ16が備えられており、給紙トレイ16内に積層された用紙Pをピックアップロール18で1枚ずつ取り出すことができる。取り出された用紙Pは、所定の搬送経路22を構成する複数の搬送ローラ対20で搬送される。以下、単に「搬送方向」というときは、記録媒体である用紙Pの搬送方向をいい、「上流」、「下流」というときはそれぞれ、搬送方向の上流及び下流を意味するものとする。
給紙トレイ16の上方には、搬送手段としての駆動ロール24及び従動ロール26に張架された無端状の搬送ベルト28が配置されている。搬送ベルト28の上方には記録ヘッドアレイ30が配置されており、搬送ベルト28の平坦部分28Fに対向している。この対向した領域が、記録ヘッドアレイ30からインク滴が吐出される吐出領域SEとなっている。搬送経路22を搬送された用紙Pは、搬送ベルト28で保持されてこの吐出領域SEに至り、記録ヘッドアレイ30に対向した状態で、記録ヘッドアレイ30から画像情報に応じたインク滴が付着される。
そして、用紙Pを搬送ベルト28で保持した状態で搬送させることで、吐出領域SE内に用紙Pを通過させて画像記録を行うことができる。なお、用紙Pを搬送ベルト28で保持した状態で周回させることで、吐出領域SE内に複数回通過させて、いわゆるマルチパスによる画像記録を行うこともできる。
なお、記録媒体である用紙Pを記録ヘッドアレイ30へ搬送する手段としては、搬送ベルト28に限られない。たとえば円筒状あるいは円柱状に形成された搬送ローラの外周に、記録媒体(用紙P)を吸着保持して回転させる構成でもよい。ただし、本実施形態のように搬送ベルト28を使用すると平坦部分28Fが構成されるので、この平坦部分28Fに対応させて記録ヘッドアレイ30を配置でき、好ましいものである。
記録ヘッドアレイ30は、本実施形態では、有効な記録領域が用紙Pの幅(搬送方向と直交する方向の長さ)以上とされた長尺状とされ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)の4色それぞれに対応した4つのインクジェット記録ヘッド32が搬送方向に沿って配置されており、フルカラーの画像を記録可能になっている。なお、それぞれのインクジェット記録ヘッド32においてインク滴を吐出する方法は特に限定されず、いわゆるサーマル方式や圧電方式等、公知のものを適用できる。
各インクジェット記録ヘッド32は、後述する制御手段としての記録ヘッドコントローラ78(図4参照)によって作動が制御されるようになっている。記録ヘッドコントローラ78は、例えば、画像情報に応じてインク滴の吐出タイミングや使用するインク吐出口(ノズル)を決め、駆動信号をインクジェット記録ヘッド32に送る。なお、記録ヘッドアレイ30は、搬送方向と直交する方向に不動とされていてもよいが、必要に応じて移動するように構成しておくと、マルチパスによる画像記録で、より解像度の高い画像を記録したり、インクジェット記録ヘッド32の不具合を記録結果に反映させないようにしたりできる。
図示は省略したが、記録ヘッドアレイ30の近傍(搬送方向の上流側及び加硫側の少なくとも一方側)に、記録ヘッドアレイ30と、搬送ベルト28との間の間隙に移動して所定のメンテナンス動作(バキューム、ダミージェット、ワイピング、キャッピング等)を行うためのメンテナンスユニットが配置されている。
一方、記録ヘッドアレイ30の下流側には、CCDにより構成されたラインセンサ84が記録ヘッドアレイ30によって用紙Pに記録された画像を撮像可能に配置されている。ラインセンサ84は、本実施形態では、有効な撮像領域が用紙Pの幅(搬送方向と直交する方向の長さ)以上とされた長尺状とされ、フルカラーの画像を読み取り可能となっている。なお、本実施形態に係るラインセンサ84は、撮像画像の解像度がインクジェット記録ヘッド32による画像記録の解像度に対して4倍程度(ノズル解像度に対して2倍程度)となるものが適用されている。なお、ラインセンサ84としてCCDラインセンサを適用しているが、これに限らず、CMOSイメージ・センサ等の他の固体撮像素子を適用することもできる。また、ラインセンサ84は、後述するセンサコントローラ86(図7参照。)によって作動が制御されるようになっている。
また、記録ヘッドアレイ30の上流側に、図示しない電源が接続された帯電ロール35が配置される。帯電ロール35は、駆動ロール24との間で搬送ベルト28及び用紙Pを挟みつつ従動し、用紙Pを搬送ベルト28に押圧する押圧位置と、搬送ベルト28から離間した離間位置との間を移動可能とされている。押圧位置では、用紙Pに電荷を与えて搬送ベルト28に静電吸着させるようになっている。
記録ヘッドアレイ30のラインセンサ84よりも下流側には、アルミプレート等で形成された剥離プレート40が配置されており、用紙Pを搬送ベルト28から剥離することができる。剥離された用紙Pは、剥離プレート40の下流側で排出経路44を構成する複数の排出ローラ対42で搬送され、筐体14の上部に設けられた排紙トレイ46に排出される。
剥離プレート40の下方には、駆動ロール24との間で搬送ベルト28を挟持可能なクリーニングロール48が配置されており、搬送ベルト28の表面をクリーニングするようになっている。
給紙トレイ16と搬送ベルト28の間には、複数の反転用ローラ対50で構成された反転経路52が設けられており、片面に画像記録された用紙Pを反転させて搬送ベルト28に保持させることで、用紙Pの両面への画像記録を容易に行えるようになっている。
搬送ベルト28と排紙トレイ46の間には、4色の各インクをそれぞれ貯留するインクタンク54が設けられている。インクタンク54のインクは、図示しないインク供給配管によって、記録ヘッドアレイ30に供給される。インクとしては、水性インク、油性インク、溶剤系インク等、公知の各種インクを使用できる。
次に、本実施形態に係るインクジェット記録ヘッド32の構成を説明する。
図2に示されるように、各色のインクジェット記録ヘッド32は、各々画像記録用のインク滴を吐出する複数のノズルNが所定方向に対して直線状に同一の間隔(ピッチ)Sで配置されたノズル群Gから構成されている。インクジェット記録ヘッド32は、搬送方向に対して傾斜角θを有するように配列される。なお、間隔S、傾斜角θ、ノズル数は表記のために例示したもので、その数は図面のものに限定されない。
また、本実施形態では、以下に詳述するように画像記録タイミングを調整するため、図3に示す2次元配列のノズルNを有するインクジェット記録ヘッド32を取り付け可能である。図3に示されるように、このインクジェット記録ヘッド32は、図2に示す直線状に配置されたノズル群GをノズルNの配列方向と交差する方向に複数(図3では4つ)配設される。すなわち、複数のノズルNが所定方向に対して直線状に同一の間隔(ピッチ)Sで配置されたノズル群Gを有する複数のヘッドユニット32A,32B,32C,32Dが、隣接するヘッドユニットに配置されているノズル群Gの搬送方向Hに対して重なり合わないように配列されている。なお、ヘッドユニット32A〜32Dは同一仕様のものであるが、以下の説明で、ヘッドユニット個別の説明をするとき、便宜上、インクジェット記録ヘッド32をヘッドユニット32A〜32Dの何れかとして区別して表記する場合がある。
次に、図4を参照して、本実施形態に係るインクジェット記録装置12の電気系の要部構成を説明する。
図4に示されるように、本実施形態に係るインクジェット記録装置12には、装置全体の動作を司るCPU(中央処理装置)70と、各種プログラムの実行時におけるワークエリア等として用いられるRAM72と、各種プログラムやパラメータ情報等が予め記憶されたROM74と、不揮発性で、かつ書き換え可能なメモリ76とが備えられている。また、インクジェット記録装置12には、インクジェット記録ヘッド32の作動を制御する記録ヘッドコントローラ78と、ピックアップロール18、搬送ローラ対20、駆動ロール24等の各部を回転駆動させる複数のモータ(図示省略)の作動を制御するモータコントローラ80と、ラインセンサ84の作動を制御するセンサコントローラ86と、パーソナル・コンピュータ等の外部装置を電気的かつ機械的に接続する外部インタフェース88も備えられている。また、センサコントローラ86には、用紙Pの先端位置検出のための用紙検出センサ34も接続されている。この用紙検出センサ34は、記録ヘッドコントローラ78に直接接続することができる。
CPU70、RAM72、ROM74、メモリ76、記録ヘッドコントローラ78、モータコントローラ80、センサコントローラ86、及び外部インタフェース88は、システムバスBUSを介して電気的に相互に接続されている。従って、CPU70は、RAM72、ROM74、及びメモリ76に対するアクセスと、記録ヘッドコントローラ78、モータコントローラ80、及びセンサコントローラ86の作動の制御と、ラインセンサ84等のセンサからの出力信号の取得と、外部インタフェース88を介した外部装置との間の各種情報の授受と、を各々行うことができる。なお、本実施形態に係るインクジェット記録装置12には、以上の構成の他に、帯電ロールに電圧を印加する電源装置等、多数の電気系の構成要素が含まれているが、周知または一般的なものであるため詳細な説明を省略する。
以上の構成による本実施形態のインクジェット記録装置12では、給紙トレイ16から取り出された用紙Pが搬送され、搬送ベルト28に至る。そして、帯電ロール35によって搬送ベルト28に押し付けられて帯電ロールからの印加電圧によって搬送ベルト28に吸着(密着)して保持される。この状態で、搬送ベルトの循環によって用紙Pが吐出領域SEを通過しつつ、記録ヘッドアレイ30からインク滴が吐出されて、用紙P上に画像が記録される。そして、画像記録された用紙Pは、剥離プレート40で搬送ベルト28から剥離され、排出ローラ対42で搬送されて排紙トレイ46に排出される。
ここで、本実施形態の2次元配列ノズルの記録ヘッドを搭載したインクジェット記録装置における文字や線画で画質不良となる印字ムラの発生及び抑制について図5を参照して説明する。
図5(A)に示すように、本実施形態のインクジェット記録装置12では、駆動ロール24に巻き掛けられた搬送ベルト28は、角速度wで所定方向に回転され、搬送方向Hに搬送速度Vで移動する。この搬送速度Vは、駆動ロール24の直径Dと搬送ベルト28の厚さtの中心値である半径R(=(D+t)/2)に角速度wを乗じて決定される(V=R・w)。図5(B)に示すように、2次元配列ノズルのインクジェット記録ヘッド32について搬送方向Hに隣り合うノズルNのノズル間隔ssであるとき、各ヘッドユニットの搬送方向Hの最縁端ノズル間隔Wは、ノズル数mで決定される(W=m・ss)。ヘッドユニット32A〜32Dの各ノズルNは、基本印字タイミング周波数で駆動される。このとき、図5(D)に示すように、ヘッドユニット32A〜32Dの各列のノズルNについてノズル間隔ssに対応する所定の時間差(dT)による印字タイミングでインク滴の吐出を開始する。従って、各ヘッドユニットの全てのノズルNからインク滴を吐出するまでに要する時間Tは、時間差dTのノズル数倍(m倍)である(T=m・dT)。
これによって、搬送ベルト28(用紙P)を搬送速度Vで時間Tだけ搬送した搬送距離が最縁端ノズル間隔Wと一致すれば、図5(A)にドット形成状態33Sとして示すように、主走査方向に直線状にドット形成することができる。このドット形成状態33Sを得るための搬送速度Vを搬送速度V0とすると、図5(C)に示す搬送速度V0より高速の搬送速度Vaでは、図5(A)のドット形成状態33oのように、各ヘッドユニット毎には直線状にドット形成できるが、最縁端ノズル間距離xを有する搬送方向Hと逆方向に角度を有する直線状となり、ヘッドユニット間では直線状にならない。同様に、搬送速度V0より低速の搬送速度Vbでは、ドット形成状態33uのように、搬送方向Hに角度を有する直線状となり、ヘッドユニット間では直線状にならない。このように搬送速度が変動する要因の一つには、パーツ交換によるパーツの寸法誤差等により駆動ロール外径が変化した場合が考えられる。
そこで、本実施形態では、用紙Pの搬送速度の平均値(平均速度)に応じて、各ノズル列ごとに印字開始タイミングを可変にして、印字開始タイミングと用紙Pの搬送速度を同期させることにより、印字ムラを防止する。詳細には、時間差dT、ノズル間隔ss、搬送速度Vの関係について、式(V=ss/dT)となるように時間差dT(印字開始タイミング)を調整する。
すなわち、図9に示すように、インクジェット記録装置12の各パーツの設計値(具体的には駆動ロール24の直径や搬送ベルト28の厚さ等)から定まる搬送速度(図9では実線で示す)に対して、設計値に変動(例えば駆動ロール24の直径が増加)すると、搬送速度の平均値(図9では2点鎖線で平均速度として示す)が増速する。この場合、直線状のドット形成を指示した印字タイミングであっても、がたついたドット形成となる(図5のドット形成状態33o)。この設計値で予定している搬送速度と平均速度との差から印字開始タイミングを調整することにより、印字むらを解消できる。
次に、図面を参照して、搬送速度変動により発生する印字ムラを解消する、本実施形態に係るインクジェット記録装置12における電気系の記録ヘッドコントローラ78の詳細を説明する。
図6に示すように、記録ヘッドコントローラ78は、画像記録タイミング制御機構60及び印字駆動装置66を含んで構成されており、印字駆動装置66の出力側は、対応する色のインクジェット記録ヘッド32へ接続されている。画像記録タイミング制御機構60は、用紙Pの搬送速度の変動により生じる印字濃度むらを補正するために、用紙Pの予め定めた平均速度に基づいて速度変動を相殺するように、インクジェット記録ヘッド32における画像記録タイミング(印字タイミング)を制御するものである。印字駆動装置66は、制御された画像記録タイミング信号と、画像データを合成した駆動信号を生成し、その駆動信号をインクジェット記録ヘッド32に送る。
画像記録タイミング制御機構60は、印字クロック生成機構62及び各色毎に設けられた印字タイミング生成機構64を含んでいる。画像記録タイミング制御機構60はラインセンサ84に接続され、ラインセンサ84からの信号が入力されるようになっている。
印字クロック生成機構62には、基準クロックから印字クロック信号を生成して、印字タイミング生成機構64の各々へ出力する。この印字タイミング生成機構64の各々には、用紙検出センサ34が接続され、用紙Pの用紙検出信号が入力される。また、印字タイミング生成機構64は、インクジェット記録ヘッド32のノズルの位置関係や距離等のノズル関連データが入力されるようになっている。この印字タイミング生成機構64は、印字クロック生成機構62からの印字クロック信号と基準クロック信号と、ノズル関連データと、用紙検出センサ34からの用紙検出信号(用紙検出信号による用紙先端のタイミング、図8の用紙検出信号の立ち上がり参照)と、に基づき印字タイミング信号を生成し、印字駆動装置66へ出力する。
図7に示すように、印字クロック生成機構62は、基準クロック生成部100と、印字クロック生成部102とを備えている。基準クロック生成部100は、基準印字周波数F(例えば、18kHz)等の各種のタイミング信号を生成するために基準となるクロックを生成するものであり、一例としては、ASIC,FPGA,発振器などがある。この基準クロック生成部100は、例えば基準印字周波数Fの信号を基準クロック信号として印字クロック生成部102及び印字タイミング生成機構64へ出力する構成になっている。印字クロック生成部102は、基準クロック生成部100からの基本クロック信号からインクジェット記録ヘッド32を駆動するための印字クロックを生成するものであり、生成された印字クロック信号を印字タイミング生成機構64へ出力する構成である。
印字タイミング生成機構64は、平均速度データ格納メモリ110と、印字開始タイミング生成部112と、印字信号生成部114と、を備えている。平均速度データ格納メモリ110は、ベルト平均速度に対応するデータ(以下、平均速度データという)を格納するためのメモリであり、出力側は印字開始タイミング生成部112に接続されている。平均速度データには、搬送ベルト28の平均速度(すなわち予め計測等により決定された搬送速度の平均値)、駆動ロール24の直径、駆動ロール24の温度等がある。
印字開始タイミング生成部112の入力側は、基準クロック生成部100,平均速度データ格納メモリ110,用紙検出センサ34に接続されると共に、インクジェット記録ヘッド32の位置関係、ノズルの位置関係や距離等のノズル関連データが入力されるようになっている。この印字開始タイミング生成部112は、ノズル関連データと、基準クロック生成部100からの基準クロック信号と、平均速度データ格納メモリ110からの平均速度データと、用紙検出センサ34からの用紙先端を表す用紙検出信号とから用紙先端を基準として各ノズル列ごとの印字開始タイミング信号を生成するものである。
そして、印字信号生成部114は、入力側が印字クロック生成部102及び印字開始タイミング生成部112に接続され、出力側が印字駆動装置66に接続される。この印字信号生成部114は印字クロック生成部102からの印字クロック信号と、印字開始タイミング生成部112からの印字開始タイミング信号からヘッドのノズル列ごとの印字タイミング信号を作成し、出力するものである。
本実施形態では、印字タイミング生成機構64は、遅延回路64Aを備えており(図6参照)、具体的には印字開始タイミング生成部112において、印字開始タイミングを遅延するのに用いられる。この遅延回路64Aの遅延時間はインクジェット記録ヘッド32の設置位置により、用紙Pが搬送されたときに同一画像が同一の位置に画像記録される位相時間が設定されたり、各ノズル列ごとの印字開始タイミングを遅延するために位相時間が設定されたりする。この印字タイミング生成機構64では、印字クロック生成機構62からの印字クロック信号を、用紙Pを検出してから所定時間経過してから、すなわち遅延回路64Aの遅延時間分だけ遅延させた印字クロック信号を印字タイミング信号として出力するようになっている。
図8には、印字開始タイミング生成部112における印字開始タイミング信号の生成に関係する信号のタイミングチャートを示した。印字クロック生成機構62では基準クロック信号と印字クロック信号が生成される。この基準クロック信号(基本印字周波数F)を基として、用紙検出センサ34からの用紙検出信号により用紙先端が検出されると(図8では正論理の用紙検出信号の立ち上がりで)、所定時間遅延、すなわち用紙先端からインクジェット記録ヘッド32までの距離に対応する時間分だけ遅延したタイミングを、インクジェット記録ヘッド32の最初のノズルN(図8ではY色のヘッドの第1列のノズルN)の印字開始タイミングとする。この最初のノズルNの印字開始タイミングを基準として順次他のノズルの印字開始タイミングを決定する。次の式には、この印字開始タイミングを、基準クロックのパルス数として求めるための一般式を示した。
i,a= round((L(i)+(a−1)ss)/(Tav ))
但し、
i,a :基準クロックパルス数
i :Y,M,C,Kの何れか(記録ヘッドの位置(色))
a :整数(記録ヘッド32内のノズルNの位置)
round():数値を四捨五入して直近の整数に丸める関数
L(i) :最初の記録ヘッドから対象の記録ヘッドまでの距離
例えば、等間隔設置の場合、隣接ヘッド間距離の整数倍
:基準クロックパルス幅(基準クロック信号)
av :平均速度
ss :ノズル間隔
この印字開始タイミング信号は、印字信号生成部114へ出力される。印字タイミング生成機構64では、印字開始タイミング生成部112で生成された印字開始タイミング信号の立ち上がりから印字が開始されるように、印字クロック生成部102で生成される印字クロック信号を調整(合成)し、インクジェット記録ヘッド32の印字タイミング信号として出力する。
図6に示すように、各色の印字駆動装置66の入力側は、画像記録タイミング制御機構60、具体的には各色の印字タイミング生成機構64が接続されると共に、画像データが入力されるように接続される。また出力側は、各色のインクジェット記録ヘッド32に接続される。印字駆動装置66では、画像記録タイミング制御機構60から出力された印字タイミング信号(画像記録タイミング信号)と、画像データとから、用紙Pに所定の画像を記録させるための駆動信号(ここでは、各ノズル毎に液滴を吐出させるための信号)を生成してインクジェット記録ヘッド32へ出力する。
次に、搬送速度の変動により発生する印字濃度ムラを平均速度により補正された印字タイミングによって解消するインクジェット記録装置12の作用を説明する。
本実施形態のインクジェット記録装置12では、給紙トレイ16から取り出された用紙Pが搬送され、搬送ベルト28に至る。そして、帯電ロール35によって搬送ベルト28に押し付けられて帯電ロール35からの印加電圧によって搬送ベルト28に吸着(密着)して保持される。この状態で、搬送ベルトの循環によって用紙Pが吐出領域SEを通過しつつ、記録ヘッドアレイ30からインク滴が吐出されて、用紙P上に画像が記録される。この画像記録時には、平均速度に応じて画像記録タイミングが調整される。1パスのみで画像記録する場合には、剥離プレート40で用紙Pを搬送ベルト28から剥離し、排出ローラ対42で搬送して排紙トレイ46に排出する。一方、マルチパスで画像記録を行う場合には、必要な回数に達するまで用紙Pを周回させて吐出領域SEを通過させた後、剥離プレート40で用紙Pを搬送ベルト28から剥離し、排出ローラ対42で搬送して排紙トレイ46に排出する。
画像記録時には、用紙Pの平均速度に応じた画像記録タイミングの調整が、記録ヘッドコントローラ78の画像記録タイミング制御機構60において実行される。
画像記録タイミング制御機構60では、印字クロック生成機構62において印字クロック信号を生成して、印字タイミング生成機構64へ出力する。印字タイミング生成機構64の平均速度データ格納メモリ110には平均速度データが格納されている。印字開始タイミング生成部112は、用紙検出センサ34の用紙検出信号(用紙先端)をトリガにして平均速度データをもとに印字開始タイミング信号を生成する。これにより、用紙Pの先端位置を起点として生成される印字開始タイミング信号を出力することができる。この印字開始タイミング信号と印字クロックとから印字タイミング信号を生成し、印字駆動装置66を介してインクジェット記録ヘッド32へ出力する。
以上詳細に説明したように、本実施形態に係るインクジェット記録装置12に含まれる画像記録タイミング制御機構60では、駆動ロール24の寸法差等により生じる搬送速度の平均速度変動を、予め平均速度データとして記憶し、その平均速度データを用いて用紙Pの先端位置をトリガとして画像記録タイミングを制御しているので、搬送速度変動により発生する印字濃度ムラを解消するインクジェット記録装置12を提供することができる。
また、本実施形態によれば、搬送速度変動により発生する画像記録タイミングのズレを解消でき、各色のインクジェット記録ヘッド32の間隔に制限を加えることがないので、装置を小型化することができる。
なお、本実施形態の用紙検出センサ34は本発明の先端位置検出手段に対応する。また、本実施形態の記録ヘッドコントローラ78及び画像記録タイミング制御機構60は本発明の制御手段に対応する。また、印字クロック生成機構62は本発明の印字クロック生成手段に対応し、印字タイミング生成機構64は印字タイミング生成手段に対応する。また、平均速度データ格納メモリ110は本発明の記憶手段に対応する。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。第1実施形態は、搬送速度の平均速度変動による印字むらを解消するために、印字タイミング生成機構64の印字開始タイミング生成部112において印字開始タイミングを補正した。本実施形態では、搬送速度の平均速度変動による印字むらを解消するために印字タイミング信号の基準となる印字クロックを生成するときにその印字クロックを調整するものである。なお、本実施の形態は、上記実施の形態と略同様の構成のため、同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図10に示すように、本実施形態では、印字クロック生成機構62に平均速度データ格納メモリ110を備えている。この平均速度データ格納メモリ110は、印字クロック生成部103に接続されている。この印字クロック生成部103は、図7の印字クロック生成部102と同様の構成であるが、基準クロック生成部100からの基準クロックと平均速度データとから印字クロックを生成する。印字クロック生成部103の出力側は印字信号生成部115の入力側に接続される。印字信号生成部115は、図7の印字開始タイミング生成部112と同様の構成の印字開始タイミング生成部113を含んでいる。この印字信号生成部115では、印字開始タイミング生成部112で基準クロック信号を基にして決定された印字開始タイミング信号から印字タイミング信号を生成した図7の印字信号生成部114に対して、印字クロック生成部103からの印字クロック信号を入力とし、内包される印字信号生成部115で印字開始タイミングを決定した印字タイミング信号を生成する。すなわち、印字クロック信号と、ノズル関連データと、用紙検出センサ34の用紙検出信号(用紙先端を表す用紙検出信号)とから各ノズル列ごとの印字タイミング信号を生成する。
印字クロック生成部103では、入力されるデータに従って次に示す式に従って、印字クロック信号(印字クロックfの信号)が生成される。
= f / (dn+n)
但し、
n =Tint /T
=Tint +dn・T
dn=round((T’−Tint )/T
ss=m・Tint V=m・n・TV=m・VavT’

:印字クロック
:印字クロックパルス幅
:基準クロック
:基準クロックパルス幅
int :初期印字クロック(設計値)
int :初期印字クロックパルス幅(設計値)
f’ :仮印字クロック
T’ :仮印字クロックパルス幅
av :搬送速度の平均値(平均速度、例えば、平均ベルト表面速度)
V :搬送速度(設計値)
ss :ノズル間隔(隣接ノズル間隔)
n :基準クロックパルス数(整数)
m :ノズル間数(整数)
すなわち、図11に示すように、基準クロック信号から基準クロックパルス数nのパルス幅(初期印字クロックパルス幅Tint )を有するパルス信号を初期印字クロック信号として生成する。次に、平均速度Vav、搬送速度、ノズル間隔ss、ノズル間数mから、設計値からの印字ずれを相殺する、そのズレに相当する基準クロックのパルス数(増分dn)を求める。そして、初期印字クロック信号からパルス幅を調整した、つまり基準クロックパルス数nに増分dnを加算(n+dn)したパルス幅(印字クロックパルス幅T)の印字クロックを求めて、印字クロック信号を生成する。
具体的な計算例を以下に記す。基準クロックf=40MHz、初期印字クロックfint =20kHz,平均速度Vav=410mm/s、搬送速度V=400mm/s、隣接ノズル間隔ss=0.5mmとすると、
基準クロックパルス幅T=25ns、初期印字クロックパルス幅Tint =50μs、ノズル間数m=25,基準クロックパルス数n=2000となり、
仮印字クロックf’=20.5kHz,仮印字クロックパルス幅T’=48.781μs、増分dn=49,で、
印字クロックf=20.502kHz、印字クロックパルス幅T=48.775μs、が得られる。
上記のようにして生成した印字クロック信号を、印字クロック生成部103は印字信号生成部115へ出力する。なお、この出力は、アナログ信号、数値データ等のデジタル信号何れでも良い。印字信号生成部115では、平均速度に応じて調整された印字クロック信号、ノズル関連データ、及び用紙検出センサ34の用紙検出信号(用紙先端を表す用紙検出信号)を入力として、印字開始タイミングを決定し、各ノズル列ごとの印字タイミング信号を生成する。
図12には、印字信号生成部115において生成される印字タイミング信号の生成に関係する信号のタイミングチャートを示した。印字クロック生成機構62において基準クロック信号や平均速度等を基として生成された印字クロック信号が入力されている。印字信号生成部115では、用紙検出センサ34からの用紙検出信号により用紙先端のタイミング(図12では正論理の用紙検出信号の立ち上がりのタイミング)から、所定時間遅延、すなわち用紙先端から対象となるインクジェット記録ヘッド32のノズルNまでの距離に対応する時間分だけ遅延したタイミングを、インクジェット記録ヘッド32のノズルNの印字開始タイミングとし、その遅延時間を経過するまでは印字クロック信号を出力しない。従って、対象となるインクジェット記録ヘッド32のノズルNについて、用紙先端のタイミングからノズルNの遅延時間を経過してから印字クロック信号を出力する印字信号を、印字タイミング信号として印字駆動装置66へ出力する。
上記用紙先端のタイミング(図12では正論理の用紙検出信号の立ち上がりのタイミング)から、所定時間遅延したタイミングを、インクジェット記録ヘッド32のノズルNの印字開始タイミングとすることは、印字開始タイミング生成部113の印字開始タイミングを生成する処理に対応する。
このように、本実施形態では、基準クロックから印字タイミング信号の基準となる印字クロックを生成するときに、搬送速度の平均速度に対応する印字クロックに調整するので、搬送速度の平均速度の変動による印字むらを解消することができる。
次に、本発明の第3実施形態を説明する。本実施形態は、搬送速度の周期的な変動により発生する印字濃度ムラをも解消する画像記録タイミングを生成するインクジェット記録装置に本発明を適用したものである。なお、本実施形態は、上記第1実施形態及び第2実施形態の何れにも適用可能であり、上記実施形態と略同様の構成のため、同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
まず、印字濃度ムラの要因となる紙送り速度のムラ等の搬送速度の変動は、例えば、駆動ロールの偏芯、ギア精度、ギアバッククラッシュ、周回するベルトの厚さの不均一性などによって周期性を有する場合がある。図13には、駆動ロールによる搬送ベルト28の搬送速度に関する各種特性を示した。縦軸は、搬送速度を正規化したものであり、横軸は、駆動ロール24の基準位置からの距離を示したものである。図中、実線は、インクジェット記録装置12の各パーツの設計値(具体的には駆動ロール24の直径や搬送ベルト28の厚さ等)から定まる搬送速度の理想特性を示したものである。また、点線は、偏芯した駆動ロールによる搬送ベルト28の搬送速度に関する特性を示したものである。この点線で示した特性の平均値、すなわち2点鎖線で示した特性が実際のインクジェット記録装置12における搬送速度の平均速度を示す特性である。
図からも理解されるように、周期的な搬送速度むらを有する場合、印字タイミング信号に平均速度による調整を施しても、周期的な変動による印字濃度ムラが残存することになる。すなわち、直線状のドット形成を指示した印字タイミングであっても、周期的にがたついたドット形成となり、印字濃度むらが生じる。そこで、本実施形態では、上記実施形態における印字タイミングの平均速度による調整に加えて、周期的な速度変動を印字タイミングに施すものである。
上記のように搬送速度変動の特性は、周期性を有しており、インクジェット記録ヘッド32毎に位相が異なるものの、特性の曲線形状は一致する。従って、搬送速度変動は、基準となる特性について1周期分の補正のみでよく、各インクジェット記録ヘッド32の位置による位相を調整(印字開始タイミングを調整)するのみで、継続的に補正することができる。
次に、図面を参照して、搬送速度の周期的な変動により発生する印字濃度ムラをも解消する、本実施形態に係るインクジェット記録装置12における電気系の記録ヘッドコントローラ78の詳細を説明する。
図14に示すように、本実施形態のインクジェット記録装置12は、駆動ロール24の基準位置を検出するための基準位置検出センサ38を備えている。この基準位置検出センサ38は、記録ヘッドコントローラ78(画像記録タイミング制御機構60,印字クロック生成機構62)に接続されている。
図15に示すように、本実施形態の画像記録タイミング制御機構60の印字クロック生成機構62は、上記印字クロック生成部102,103に代えて、補正印字クロック生成部160を備えており、この補正印字クロック生成部160には基準位置検出センサ38が接続される。補正印字クロック生成部160では、基準クロック生成部100からの基準クロック信号を基にして基準位置検出センサ38による駆動ロール24の基準位置信号を用いて印字クロックを生成開始する。
図16に示すように、補正印字クロック生成部160は、補正データ格納メモリ162と,補正クロック生成部166と,アドレス制御部164とを備えている。補正データ格納メモリ162には、駆動ロール基準位置を起点に1周期分(駆動ロール24の1回転分)の補正データが予め格納されている。この補正データは、基準クロックから印字クロックを生成するときのパルス幅の補正量である。この補正データは、駆動ロールの回転位置に対応するものを予め実測により求めたデータを格納しても良く、装置の電源投入時等に、実測したデータを格納しても良い。
補正データの生成の一例は、テスト印字を行い、これを計測して求めることで可能である。インクジェット記録ヘッド32の各色について1つのノズルのみを用いてグレイパターンまたはラダーパターンを印字し、テストチャートを作成する。搬送速度変動を有する場合、印字されたグレイパターンまたはラダーパターンは、搬送方向に周期的な濃淡となって現れる。このため、搬送方向について濃度分布を計測することで、その周期的な濃度分布に対応することになる。
補正データ格納メモリ162は、駆動ロール基準位置に対応する補正データから順にアドレス格納する。すなわち、アドレスが駆動ロール24の回転位置に対応することになる。アドレス制御部164は補正データ格納メモリ162にアクセスするアドレスを生成する。アドレス制御部164は、補正クロック生成部166が出力する補正データ要求信号をトリガとして最初のアドレスから順に補正データを出力するアドレスを生成し出力する。補正クロック生成部104は、駆動ロール基準位置信号をトリガにして、補正データ要求信号を出力すると共に、補正データ格納メモリ162からの補正データをもとに補正印字クロック信号を生成する。
以上の構成による補正クロック生成部166では、まず基準位置検出センサ38からの駆動ロール基準位置信号によりアドレス制御部164へ補正データ要求信号を出力する。これを受けて補正データ格納メモリ162から補正データが出力される。補正クロック生成部166では、て補正印字クロック信号が生成され出力される。この補正印字クロック信号は、搬送速度の周期的な変動を相殺するように印字クロックが調整される。
このように、本実施形態に係るインクジェット記録装置12に含まれる画像記録タイミング制御機構60では、駆動ロール24の偏心等により生じる周期性を有する搬送速度変動を、予め補正データとして記憶し、その補正データを用いて駆動ロール基準位置から画像記録タイミングをさらに制御しているので、駆動ロール24の寸法誤差により生じる平均速度の変動と取り付け誤差等による駆動ロール24の偏心等により生じる周期的な搬送速度変動との双方により発生する印字濃度ムラを解消するインクジェット記録装置12を提供することができる。
上記では、基準位置検出センサ38により駆動ロール基準位置を検出した場合を説明したが、駆動ロール24にエンコーダ等の検出器を取り付けて、その検出値から駆動ロール基準位置を検出してもよい。
なお、本実施形態の基準位置検出センサ38は本発明の基準位置検出手段の一例に対応する。補正データ格納メモリ162は、補正データ記憶手段に対応する。
次に、本発明の第4実施形態を説明する。上記実施形態は、搬送速度の平均速度変動による印字むらを解消するために、平均速度データを平均速度データ格納メモリ110に予め格納したが、本実施形態では、キーボード等の入力装置による入力値を平均速度データとして用いるものである。なお、本実施形態は、上記実施形態の何れにも適用可能であり、上記実施形態と略同様の構成のため、同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図17に示すように、本実施形態のインクジェット記録装置12は、平均速度データを入力するためのキーボード等の入力装置170を備えている。また、本実施形態の画像記録タイミング制御機構60は、図18に示すように、平均速度データ格納メモリ110を不要とし、入力装置170で入力された平均速度データが印字開始タイミング生成部112に入力されるようになっている。なお、入力された平均速度データは一時的に保持するため、メモリを備えて格納するようにしてもよい。なお、入力するデータは平均速度データに限定されるものではなく、例えば、駆動ロール等の仕上がり寸法データ等の平均速度の要因となる特性のデータであればよい。
このように、本実施形態では、平均速度データを入力装置170により入力可能にする構成にしたので、部品交換等による平均速度の変化に対しても容易に対処することが可能となる。
次に、本発明の第5実施形態を説明する。本実施形態は、第4実施形態の変形例である。本実施形態は、上記実施形態と略同様の構成のため、同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図19に示すように、本実施形態のインクジェット記録装置12は、平均速度データを計測するための計測装置180を備えている。また、本実施形態の画像記録タイミング制御機構60は、図20に示すように、平均速度データ格納メモリ110を不要とし、入力装置170で入力された平均速度データが印字開始タイミング生成部112に入力されるようになっている。なお、入力された平均速度データは一時的に保持するため、メモリを備えて格納するようにしてもよい。
計測装置180は、平均速度を計測するもので、例えばベルト表面の平均速度を計測し、その平均速度データを記録ヘッドコントローラ78に出力する。計測装置180の一例としては、レーザードップラー速度計がある。レーザードップラー速度計が平均速度演算機能を有している場合には、演算値をそのまま出力すればよい。また、計測装置による速度値を所定時間(例えば駆動ロール24の1回転分)平均する演算器を備えて出力してもよい。
また、駆動ロール24や従動ロール26に速度検出ロール等の回転センサを当接し、駆動ロール24の1回転当りの速度検出ロール(回転センサ)の回転量と計測時(駆動ロール24の1回転の時間)から平均速度を求めても良い。また、搬送ベルト28上に予めマーク付与し、そのマークを計測装置180で計測(例えばラインセンサ84で検出)してもよい。この場合の計測装置180の簡易的なものとしては、ベルト上のマークを検出可能な複数のセンサをインクジェット記録装置12に設け(センサ間距離は駆動ロール周長が好適である)、搬送による搬送ベルト28上のマークの通過時間とセンサ間距離から算出することができる。
さらに、用紙Pにサンプル印字して計測することもできる。この場合、用紙P(またはベルト)に平均速度検出用サンプル(マーク)を印字し、上記と同様のセンサで検出して算出することがっできる。
このように、本実施形態では、平均速度データを計測装置180により入力可能にする構成にしたので、リアルタイムで変動する平均速度の変化に対しても容易に対処することが可能となる。
次に、本発明の第6実施形態を説明する。本実施形態は、温度変動による平均速度の変動を考慮して印字タイミングを調整するものである。なお、本実施形態は、上記実施形態の何れにも適用可能であり、上記実施形態と略同様の構成のため、同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図21に示すように、本実施形態のインクジェット記録装置12は、温度センサ190を備えている。温度センサ190は、駆動ロール24の近傍に設置され、駆動ロール24自体または駆動ロール24の近傍の温度を検出する。温度センサ190の一例としては、熱電対や抵抗温度計等がある。この温度センサ190は、温度データとして抵抗値や電流値等を記録ヘッドコントローラ78(に含まれる画像記録タイミング制御機構60の印字タイミング生成機構64)へ出力する。また、図22に示すように、本実施形態の画像記録タイミング制御機構60は、平均速度データ格納メモリ110に代えて平均速度データ格納メモリ110を有した平均速度データ生成部192を備えている。この平均速度データ生成部192で生成された平均速度データが印字開始タイミング生成部112に入力されるようになっている。
平均速度データ生成部192では、駆動ロール24の温度変化による駆動ロール径の変化を推定する。この推定結果から搬送速度の平均速度(搬送ベルト28や駆動ロール24の表面の平均速度)を推定する。推定した平均速度を含むデータを、平均速度データとして印字開始タイミング生成部112へ出力する。平均速度データ格納メモリ110には、駆動ロール径の基準値と、駆動ロールの熱膨張率(温度特性)とが予め記憶される。平均速度データ生成部192における駆動ロール径の推定は、温度センサ190による温度データから、その温度による駆動ロールの熱膨張率を求めて、駆動ロール径の基準値から変動として、駆動ロール径を推定する。そして、この推定結果の駆動ロール径で平均速度を求める。
なお、上記の演算結果、すなわち、温度と、該温度に対応する平均速度との対応関係を、予め測定し、測定結果の対応関係をテーブルとして平均速度データ格納メモリ110に格納しておき、温度センサ190からの温度データに対応する平均速度を読み取るようにしても良い。
このように、本実施形態では、温度変化に応じて平均速度変更可能にする構成にしたので、装置内の温度変動に応じた平均速度の変化に対しても容易に対処することが可能となる。
なお、本実施形態の温度センサ190は本発明の温度検出手段の一例に対応し、平均速度データ生成部192において平均速度を推定する処理は制御手段の機能の一部に対応する。
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、上記の実施形態は、請求項にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組合せにより種々の発明を抽出できる。実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
例えば、上記実施形態では、印字クロック生成機構62に備えた補正データ格納メモリ102への補正データの格納を、例えばインクジェット記録装置12の工場出荷前等の事前に行う場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた期間毎に自動的に行う形態や、ユーザによって実行指示が行われた任意のタイミングで行う形態等、他のタイミングで行う形態とすることもできる。この場合も、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
その他、上記実施形態で説明したインクジェット記録装置12、インクジェット記録ヘッド32、及び記録ヘッドコントローラ78の構成は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
また、上記実施形態では、本発明の液滴としてインクを用いる場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、インクに代えて、例えば、反応液を用いることもできる。詳細には、記録媒体上でインク液滴と反応液滴とを混合することにより画質がさらに向上するため、反応液滴をノズルで吐出させる際、本発明を上記と同様に適用することができる。その他、インクジェット方法により、液晶表示素子の配向膜形成材料の塗布、フラックスの塗布、接着剤の塗布、プリント基板の配線材料の塗布、などにも本発明を上記と同様に適用することができる。
実施形態に係るインクジェット記録装置の構成を画像記録状態で示す正面断面図である。 実施形態に係るインクジェット記録ヘッドのノズル群を示す底面図である。 実施形態に係る複数のノズル群によるインクジェット記録ヘッドの構成を示す底面図である。 実施形態に係るインクジェット記録装置の電気系の要部構成を示すブロック図である。 実施形態に係るインクジェット記録装置における搬送速度変動によるドット形成状態の説明図であり、(A)は駆動ロール周辺の模式図、(B)はインクジェット記録ヘッドの配列とドット形成状態のイメージ図、(C)は搬送速度の関係図、(D)は印字タイミングチャートである。 第1実施形態に係るインクジェット記録装置の電気系の記録ヘッドコントローラ周辺について要部構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る画像記録タイミング制御機構の概略構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る印字開始タイミング生成部における印字開始タイミング信号の生成に関係する信号のタイミングチャートである。 第1実施形態に係るインクジェット記録装置における搬送速度についての理想値と平均速度の関係を示す線図である。 第2実施形態に係る画像記録タイミング制御機構の概略構成を示すブロック図である。 第2実施形態に係る印字クロック生成部における動作説明のためのタイミングチャートである。 第2実施形態に係る印字信号生成部における動作説明のためのタイミングチャートである。 第3実施形態に係るインクジェット記録装置における搬送速度についての理想値、平均速度、周期的な速度変動の関係を示す線図である。 第3実施形態に係るインクジェット記録装置の電気系の記録ヘッドコントローラ周辺について要部構成を示すブロック図である。 第3実施形態に係る画像記録タイミング制御機構の概略構成を示すブロック図である。 第3実施形態に係る補正印字クロック生成部の概略構成を示すブロック図である。 第4実施形態に係るインクジェット記録装置の電気系の記録ヘッドコントローラ周辺について要部構成を示すブロック図である。 第4実施形態に係る画像記録タイミング制御機構の概略構成を示すブロック図である。 第5実施形態に係るインクジェット記録装置の電気系の記録ヘッドコントローラ周辺について要部構成を示すブロック図である。 第5実施形態に係る画像記録タイミング制御機構の概略構成を示すブロック図である。 第6実施形態に係るインクジェット記録装置の電気系の記録ヘッドコントローラ周辺について要部構成を示すブロック図である。 第6実施形態に係る画像記録タイミング制御機構の概略構成を示すブロック図である。
符号の説明
12 インクジェット記録装置
32 インクジェット記録ヘッド(記録ヘッド)
32A,32B,32C,32D ヘッドユニット(単位構造体)
34 用紙検出センサ
38 基準位置検出センサ
60 画像記録タイミング制御機構
62 印字クロック生成機構
64 印字タイミング生成機構
70 CPU
76 メモリ
78 記録ヘッドコントローラ
G ノズル群
N ノズル
P 用紙(記録媒体)

Claims (8)

  1. 画像記録用の複数の記録単位部が所定方向に対して所定角度を有して直線状に所定間隔で配置された記録単位群を有する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドへ記録媒体を前記所定方向に搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段による記録媒体の搬送速度の平均値である平均速度と、設計値から定まる搬送速度と、の差を算出し、前記記録ヘッドの各記録単位部によって、前記記録媒体に対し、主走査方向に直線状にドット列が形成されるように、前記記録ヘッドの前記所定方向と交差する方向に含まれる記録単位部を記録列として該記録列毎に画像記録開始タイミングを前記差に基づいて補正する制御手段と、
    を備えた画像記録装置。
  2. 前記制御手段は、
    予め定めた基準クロックから前記記録ヘッドの印字クロックを生成する印字クロック生成手段を備え、前記印字クロック生成手段において前記記録ヘッドの前記記録列毎に画像記録開始タイミングを前記差に基づいて補正する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 前記制御手段は、
    予め定めた印字クロックに基づいて前記記録ヘッドの画像記録タイミング信号を生成する印字タイミング生成手段を備え、前記印字タイミング生成手段において、前記記録ヘッドの前記記録列毎に画像記録開始タイミングを前記差に基づいて補正する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  4. 前記搬送手段により記録媒体を搬送するときの基準位置を検出する基準位置検出手段と、
    前記搬送手段の搬送速度が周期的に変動するときに、前記基準位置を検出した時期から開始する変動について、前記搬送速度の変動範囲の所定値からの変動量と、該変動量に対応する前記印字クロックの補正量との関係を表す補正データを記憶する補正データ記憶手段とを備え、
    前記印字クロック生成手段は、前記基準位置を検出してから前記補正データに基づいて、略一定の搬送速度で画像記録がなされるように、予め定めた基準クロックから前記記録ヘッドの印字クロックを生成する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像記録装置。
  5. 前記搬送手段により搬送される記録媒体の先端位置を検出する先端位置検出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記先端位置を検出したときに、前記先端位置からの前記記録ヘッドの配設位置までの距離に基づいて前記記録ヘッドの画像記録開始タイミングを設定する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の画像記録装置。
  6. 前記記録ヘッドは、前記記録単位部として各々画像記録用の液滴を吐出する複数のノズルが所定方向に対して所定角度を有して直線状に所定間隔で配置されたノズル群を有する単位構造体を記録単位群として該単位構造体を前記所定方向に交差する方向に複数配列された液滴吐出ヘッドであることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の画像記録装置。
  7. 前記記録ヘッドは、予め定めた複数色の各々に対応して独立して設けられた複数の記録ヘッドであることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の画像記録装置。
  8. 前記制御手段は、複数の各記録ヘッドについて予め定めた所定位置からの配設位置に基づいて画像記録開始タイミングを設定することを特徴とする請求項7に記載の画像記録装置。
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