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JP5061475B2 - 表示装置 - Google Patents
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Description

本発明は、2枚の絶縁基板が接着剤を介して貼り合わせられ、これら両絶縁基板の間に表示素子が形成されている表示装置に関する。
従来より、接着剤を介して貼り合わせられた一対の絶縁基板の間に表示素子が形成されてなる表示装置としては、たとえばEL(エレクトロルミネッセンス)表示装置が知られている。
このEL表示装置においては、第1の絶縁基板上に第1電極、第1絶縁層、発光中心を含む発光層、第2絶縁層および第2電極といった各層が順次積層されており、これらの層が積層されてEL表示素子が構成されている。この表示素子においては、第1電極および第2電極間に電圧を印加することによって、発光層を発光させるものである。
そして、このように薄膜の表示素子を形成した第1の絶縁基板と第2の絶縁基板とを、両絶縁基板間に表示素子が挟まるように接着剤を介して貼り合わせることにより、表示装置が構成されている。
ここで、従来より、このような両絶縁基板を接着剤を介して貼り合わせる場合に、基板の歪みや、接着剤中への気泡の発生を防止した基板の接着方法が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
これは、第1の絶縁基板と第2の絶縁基板とを接着剤にて貼合せる表示装置において、一方の絶縁基板にのみ接着剤を滴下し、接着剤を滴下した一方の絶縁基板を反転させて上方より、もう一方の絶縁基板に密着させ、接着剤を2つの絶縁基板間の毛細管現象により両絶縁基板間に延伸させて充填し、硬化させるというものである。
また、この方法では、両絶縁基板間にスペーサを介在させ、かつ両絶縁基板間に挿入する接着剤の量を適当な量に設定することにより、絶縁基板の貼り合わせ面に存在する凹凸の差を緩和し、接着剤の広がりを均一にして残留気泡を防ぐようにしている。
特開2000−133444号公報
しかしながら、本発明者の検討によれば、上記した従来の貼り合わせ方法によっても、両絶縁基板間における接着剤の中に、気泡が発生することがわかった。
この種の絶縁基板を貼り合わせる場合、従来では、第1の絶縁基板の貼り合わせ面と第2の絶縁基板の貼り合わせ面との間の中央部側に接着剤を滴下して介在させるとともに、接着剤の毛細管現象を利用して、両貼り合わせ面における内部側から周辺部側に向けて接着剤を延伸させることで、両貼り合わせ面の間に接着剤を充填する。
このとき、接着剤の延伸が貼り合せ面の周辺部に向かって進行するに従い、例えば、滴下した箇所から最も延伸距離の長い角部では、次のような現象が生じる。
すなわち、滴下した箇所から当該角部に向かって直線的に延伸する接着剤の延伸速度に比べ、先に両貼り合せ面の外縁部に達した接着剤は、表面張力のバランスが崩れて当該外縁部に沿って延伸する作用が働き、角部に向かう延伸速度が速くなる。
このため、上記角部に向かって両外縁部寄りの部位から延伸してきた接着剤同士が、先に接触してしまい、接着剤の形状が乱れ、結果的に気泡を巻き込むことになる。さらに、接着剤が延伸する貼り合わせ面のパターン、凹凸や濡れ性の違いなどによる延伸速度差によって、同様に接着剤の形状が乱れて、気泡を巻き込むといったことが生じる。
また、このような周辺部における接着剤の延伸速度差の違いによる気泡の巻き込みを抑制するためには、絶縁基板の貼り合せ面の中央部だけでなく、周辺部付近にも接着剤を滴下しておくことが考えられる。
しかし、この場合、当該周辺部に滴下された接着剤が、滴下直後の初期の形状すなわち円形状を維持していればよいが、両絶縁基板の貼り合せが開始されるまでに、時間の経過とともに、濡れ性等の貼り合わせ面の状態の違いにより、滴下された接着剤の形状が乱れてしまう。
そして、貼り合せ後に、中央部すなわち内部から周辺部側へ延伸してくる接着剤と、乱れた状態にある周辺部の接着剤とが接触する際に、気泡を巻き込んでしまうということが生じる。
このように、従来では、両絶縁基板の貼り合わせ時において、延伸速度差による接着剤の形状乱れ、あるいは、滴下時の形状を維持できないという形状乱れ、という問題が生じ、両絶縁基板間における接着剤の中に、気泡が発生する。そして、このような気泡は、残留気泡として表示品位を悪化させるという不具合がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、少なくとも一方の貼り合わせ面に表示素子が形成された2枚の絶縁基板を、接着剤を介して貼り合わせてなる表示装置において、両絶縁基板の貼り合わせ時における接着剤の形状乱れによる気泡の巻き込みを抑制することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明者は、上述したように、両絶縁基板の貼り合わせ面の間において接着剤の充填領域のうち延伸速度の速い部位が、両貼り合わせ面の外縁部であることに着目し、延伸速度差の均一化を検討した結果、本発明を創出するに至った。
すなわち、本発明は、両絶縁基板(10、30)の貼り合わせ面(10a、30a)の間にて接着剤(50)を延伸して充填した領域のうち両貼り合わせ面(10a、30a)の外縁部寄りの部位において、両貼り合わせ面(10a、30a)の少なくとも一方に、突起(60)を設け、突起(60)は、両貼り合わせ面(10a、30a)の外縁部に沿った方向の接着剤(50)の延伸を妨げる向きに少なくとも左右各1個または複数個設けられ、当該接着剤の進行を妨げるものとされていることを、第1の特徴とする。
それによれば、接着剤(50)の充填領域のうち延伸速度の速い外縁部寄りの部位に突起(60)を設けることで、当該突起(60)により両絶縁基板(10、30)間の距離がいったん狭くなって再び広がる部位にて、接着剤(50)の毛細管現象の働きが鈍り、接着剤(50)の延伸速度が抑制されるため、接着剤(50)の延伸形状のバランスをとることが可能となる。
そのため、本発明によれば、貼り合わせ時における接着剤の形状乱れによる気泡の巻き込みを抑制することができる。
また、本発明は、両絶縁基板(10、30)の貼り合わせ面(10a、30a)の間にて接着剤(50)を延伸して充填した領域のうち両貼り合わせ面(10a、30a)の外縁部寄りの部位において、両貼り合わせ面(10a、30a)の少なくとも一方に、凹部(70)を設け、凹部(70)は、両貼り合わせ面(10a、30a)の外縁部に沿った方向の接着剤(50)の延伸を妨げる向きに少なくとも左右各1個設けられ、当該接着剤の進行を妨げるものとされていることを、第2の特徴とする。
それによれば、接着剤(50)の充填領域のうち延伸速度の速い外縁部寄りの部位に凹部(70)を設けることで、両絶縁基板(10、30)間の距離が凹部(70)の部分では広がり、この凹部(70)にて接着剤(50)の毛細管現象の働きが鈍り、接着剤(50)の延伸速度が抑制される。
さらに、凹部(70)を設けた部位では、この凹部(70)の分の容量ができることで、延伸する接着剤(50)は、その容量を満たしながら進行する必要があり、凹部(70)の周囲に比べ延伸速度が減速される。
よって、凹部(70)の働きにより、接着剤(50)の延伸形状のバランスをとることが可能となるため、貼り合わせ時における接着剤の形状乱れによる気泡の巻き込みを抑制することができる。
ここで、これら第1の特徴および第2の特徴における突起(60)や凹部(70)は、絶縁基板(10)の貼り合わせ面(10a)に設けられた薄膜(12)により形成することができる。
具体的には、絶縁基板(10)の貼り合わせ面(10a)に、表示素子(11)としてEL素子(11)が設けられている場合、突起(60)や凹部(70)を構成する薄膜(12)としては、EL素子(11)を構成する層(12〜16)から選択されたものを採用することができる。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1において、(a)は本発明の第1実施形態に係る表示装置としての無機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置の概略平面構成を示す図であり、(b)は、(a)中のA−A一点鎖線に沿った概略断面構成を示す図である。
また、図2において、(a)は、上記図1(a)に示される無機EL表示装置における丸で囲んだB部を拡大して示す平面図であり、(b)は、図2(a)の概略断面構成を示す図である。
本表示装置は、第1の絶縁基板である第1のガラス基板10上に順次、以下に述べられる各層12〜16を積層することによって構成された表示素子としてのEL素子11を形成したものである。そして、この表示素子であるEL素子11は、たとえば、総膜厚が2μm程度の非常に薄い膜である。
本表示装置は、さらに、この各層12〜16の積層体としてのEL素子11を挟むような形で、第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aと第2の絶縁基板である第2のガラス基板30の貼り合わせ面30aとを対向させた状態で、接着剤50を介して、両ガラス基板10、30を貼り合わせてなるものである。
なお、両ガラス基板10、30の貼り合わせ面10a、30aは、両ガラス基板10、30が対向して重なり合っている部分の面である。つまり、図1において、第1のガラス基板10のうち第2のガラス基板30と重なっていない部分は、第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aではなく、後述する外部接続面17として構成されている。
本実施形態では、第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aおよび第2のガラス基板30の貼り合わせ面30aのうち、第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aに表示素子であるEL素子11が形成されているものである。まず、EL素子11について説明する。
第1のガラス基板10上には、光学的に透明な、たとえばITO(インジウムチンオキサイド)膜や酸化亜鉛などからなる透明な第1電極12が形成されている。本例では、第1電極12は、ITO膜から構成されている。
第1電極12の上面には、たとえばアルミナとチタニアの積層膜であるATO膜(Al23/TiO2積層構造膜)や五酸化タンタル(Ta25)などからなる第1絶縁層13が形成されている。本例では、第1絶縁層13は、Al23/TiO2積層構造膜から構成されている。
第1絶縁層13の上には、発光中心を含む発光層14が形成されている。ここで、発光層14としては、たとえば、希土類元素などの発光中心を添加したII−VI族化合物半導体が用いられる。
ここで、II−VI族化合物半導体は、旧周期律表におけるCa、Sr、Zn、CdなどのIIA族(現2族)およびIIB族(現12族)とO、SなどのVIB族(現16族)との化合物半導体である。
具体的には、本実施形態の発光層14としては、少なくともZnS、SrS、CaSの1つを母体材料とし、発光中心としてマンガン(Mn)やテルビウム(Tb)、サマリウム(Sm)などの希土類元素を添加したものが使用される。本例では、発光層14は、ZnSを母体材料とし、発光中心としてMnを添加した硫化亜鉛:マンガン(ZnS:Mn)の膜からなる。
発光層14の上には、たとえば上記ATO膜や五酸化タンタルなどからなる第2絶縁層15が形成されている。本例では、第2絶縁層15は、Al23/TiO2積層構造膜から構成されている。
第2絶縁層15の上には、光学的に透明な、たとえばITO膜や酸化亜鉛などからなる透明な第2電極16が形成されている。本例では、第2電極16は、ITO膜から構成されている。
さらに、図1、図2に示されるように、第1のガラス基板10上の各層12〜16を保護するために、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂などの透明な樹脂等からなる接着剤50にて、透明な第2のガラス基板30が貼り合せられている。こうして、本実施形態の無機EL表示装置が構成されている。
なお、本例の無機EL表示装置では、図1に示されるように、第1電極12と第2電極16とは、ストライプ状であって互いに直交している。
この第1電極12と第2電極16とが直交した部分が、これら電極12、16の膜間に挟まれている第1絶縁層13、第2絶縁層15および発光層14とともに画素を構成しており、第1電極12、第2電極16間に電圧を印加することで、この画素が発光可能となっている。
本例の無機EL表示装置は、第1電極12と第2電極16とが光学的に透明であるため、第1のガラス基板10側および第2のガラス基板30側の両方から光の取り出しが可能となっている。
さらに、本無機EL表示装置においては、図1に示されるように、貼り合わせられた両ガラス基板10、30において比較的サイズの大きい第1のガラス基板10は、第2のガラス基板30からはみ出している。
そして、第1のガラス基板10のうち第2のガラス基板30の端部からはみ出している部位は、本無機EL表示装置と外部とを電気的に接続するための上記外部接続面17として構成されている。
この外部接続面17は、フレキシブルプリント基板やワイヤなどの外部配線部材が接続される面であり、表示素子としてのEL素子11から延びる第1電極12の端子12aや第2電極16の端子16aが形成された面である。
そして、これら第1電極12の端子12aや第2電極16の端子16aには、フレキシブルプリント基板などの外部配線部材が電気的に接続されるようになっており、それによって、外部回路などから第1電極12や第2電極16に対して電圧を印加できるようになっている。
このような第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aに形成されるEL素子11や各端子12a、16aは、フォトリソグラフ法やスパッタ、蒸着などの成膜法を用いた従来の一般的なEL素子の形成方法を適用することにより、形成される。
ここで、本表示装置は、上述したように、第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aと第2のガラス基板30の貼り合わせ面30aとを、上記接着剤50を介して貼り合わせてなる。
この接着剤50による貼り合わせは、従来の方法と同様に行われる。すなわち、まず、上記したEL素子11などが形成された第1のガラス基板10および第2のガラス基板30を用意し、これら両ガラス基板10、30の貼り合わせ面10a、30aの両方もしくはいずれか一方の中央部に、接着剤50を滴下する。
そして、この接着剤50を介して、両ガラス基板10、30の貼り合わせ面10a、30aを対向させて接触させる。それによって、両貼り合わせ面10a、30aにおける中央部側すなわち内部側から周辺部側に向かって接着剤50を延伸させることで、両貼り合わせ面10a、30aの間に接着剤50を充填する。その後は、接着剤50を硬化させることで、本無機EL表示装置ができあがる。
ここにおいて、上述したように、本発明者の検討結果によれば、両貼り合わせ面10a、30aの間にて接着剤50を延伸して充填した領域のうち両貼り合わせ面10a、30aの外縁部寄りの部位は、当該外縁部から離れた部位に比べて接着剤50の延伸速度が速くなる。
そこで、本実施形態では、このことを考慮して、図2に示されるような構成を採用している。図2には、この両ガラス基板10、30の貼り合わせ面10a、30aの周辺部、すなわち、両貼り合わせ面10a、30aの間にて接着剤50を延伸して充填した領域が示されている。
なお、図2(a)中には、両ガラス基板10、30、接着剤50および突起60を示し、他の部分は省略してある。また、図2(a)では、突起60、接着剤50には、識別の容易化を図るため便宜上、それぞれ斜線ハッチング、点ハッチングを施してあり、接着剤50は、充填途中の状態にて示してある。
図2(a)に示される例では、両ガラス基板10、30の貼り合わせ面10a、30aの間にて接着剤50を延伸して充填した領域として、両貼り合わせ面10a、30aの角部近傍を示してある。
そして、図2(a)に示されるように、両ガラス基板10、30の貼り合わせ時においては、接着剤50は、角部に向かって直線的に延伸する比較的延伸速度の遅い部分51と、貼り合わせ面10a、30aの外縁部に沿って延伸する比較的延伸速度の速い部分52とが存在する。
従来では、接着剤50のうち比較的延伸速度の速い部分52の方が、比較的延伸速度の遅い部分51に比べて早く進行して角部まで到達するため、この延伸速度の速い部分52の接着剤50同士が先に接触することで気泡を巻き込んでしまう。
そこで、本実施形態では、この図2に示されるように、上記接着剤50を延伸して充填した領域のうち両貼り合わせ面10a、30aの外縁部寄りの部位において、第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aに、突起60を設けている。
本例では、この突起60は、貼り合わせ面10aにEL素子11を有する第1のガラス基板10側の貼り合わせ面10aに設けられ、このEL素子11を構成する薄膜12により形成されている。
つまり、本例では、図2(b)に示されるように、突起60を構成する薄膜12は、EL素子11を構成する層12〜16から選択された第1電極12である。本例の突起60は、この第1電極12すなわち本例ではITO膜により形成されたもので、第1電極12をフォトリソグラフなどによってパターニングしたときに残された残し部12bにより形成されている。
この残し部12bの上に、第1絶縁層13、第2絶縁層15が積層され、そして、第1絶縁層13、第2絶縁層15においては、残し部12bの凸形状を承継することにより、本例の突起部60が構成されている。
このように、接着剤50の充填領域のうち延伸速度の速い外縁部寄りの部位に、突起60を設けることで、両ガラス基板10、30の貼り合わせ時において、接着剤50のうち延伸速度の速い部分52は、その進行を妨げる向きに設けられた突起60を通過することとなる。
この延伸速度の速い部分52は、突起60により両絶縁基板10、30間の距離がいったん狭くなって再び広がる部位にて、接着剤50を延伸させる毛細管現象の働きが鈍り、延伸速度が抑制される。
その結果、接着剤50の延伸速度差は、全体的に均一化され、接着剤50の延伸形状のバランスをとることが可能となる。そのため、本実施形態によれば、貼り合わせ時における接着剤50の形状乱れによる気泡の巻き込みを抑制することができる。
なお、本実施形態では、突起60を構成する薄膜12は、EL素子11を構成する層12〜16から選択されたものであればよく、上記例のように、第1電極12を構成する層以外の層であってもよい。
例えば、装置の構造上、第1電極12で構成できない場合には、突起60を、第2電極16もしくは、第1絶縁層13、第2絶縁層15及び発光層14を構成する層で形成しても、同様の効果が得られる。
さらに、EL素子11を構成する層12〜16の単層で突起60を構成してもよいが、複数層で構成するようにすれば、突起60の高さを増すことができ、より大きな効果が得られる。
このように、突起60を、EL素子11を構成する層12〜16から形成すれば、EL素子11の形成工程において突起60を形成することができ、工程を増加することなく突起60を形成できる。
また、接着剤50は、貼り合わせ面10a、30aの外縁部に沿って進行するので、突起60を接着剤50の進行方向に対し垂直に設けると、接着剤50が貼り合わせ面10a、30aの外に流出する可能性がある。
そのため、突起60の向きは、図2(a)に示されるように、平面的に接着剤50を貼り合わせ面10a、30aの内側に導く向きとなるように配置することが好ましい。また、図2(a)に示される例では、突起60は、左右各1個しか設けられていないが、複数個設けてもよい。
また、本実施形態においては、上記例に示したように、第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aに、突起60を設けているが、第2のガラス基板30の貼り合わせ面30aに突起60を設けてもよいし、両貼り合わせ面10a、30aの両方に突起60を設けてもよい。
例えば、第2のガラス基板30の貼り合わせ面30aに設ける場合には、この貼り合わせ面30aに対して絶縁体よりなる突起を成膜すれば、上記した突起60による効果が得られる。
つまり、本実施形態においては、両貼り合わせ面10a、30aの間にて接着剤50を延伸して充填した領域のうち両貼り合わせ面10a、30aの外縁部寄りの部位に、両貼り合わせ面10a、30aの少なくとも一方に、突起60を設ければよい。
また、突起60の形状については、目的とする両貼り合わせ面10a、30aの外縁部を延伸する接着剤50の速度を抑制させる働きが得られればよく、図2に示される形状の限りではない。
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態に係る無機EL表示装置の要部を示す図である。本実施形態の表示装置は、上記図1に示される無機EL表示装置においてB部を変形したものであり、図3に示されていない部分は、上記図1のものと同様である。
すなわち、図3において、(a)は、上記図1(a)に示される無機EL表示装置における丸で囲んだB部を拡大して示す平面図であり、(b)は、(a)の概略断面構成を示す図である。
なお、図3(a)中には、両ガラス基板10、30、接着剤50および凹部70を示し、他の部分は省略してある。また、図3(a)では、凹部70、接着剤50には、識別の容易化を図るため便宜上、それぞれ斜線ハッチング、点ハッチングを施してあり、接着剤50は、充填途中の状態にて示してある。
そして、図3においても、上記図2と同様に、この両ガラス基板10、30の貼り合わせ面10a、30aの間にて接着剤50を延伸して充填した領域としての上記角部近傍が示されている。
本実施形態の無機EL表示装置は、両貼り合わせ面10a、30aの間にて接着剤50を延伸して充填した領域のうち、両貼り合わせ面10a、30aの外縁部寄りの部位に、両貼り合わせ面10a、30aの少なくとも一方に、凹部70を設けたものである。つまり、上記第1実施形態の突起60に代えて、上記第1実施形態と同じ目的で、凹部70を設けたものである。
本例では、この図3に示されるように、上記接着剤50を延伸して充填した領域のうち両貼り合わせ面10a、30aの外縁部寄りの部位において、第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aに、凹部70を設けている。
本例では、この凹部70は、第1のガラス基板10側の貼り合わせ面10aに設けられ、EL素子11を構成する薄膜12により形成されている。つまり、本例では、、図3(b)に示されるように、凹部70を構成する薄膜12は、EL素子11を構成する層12〜16から選択された第1電極12である。
本例の凹部70は、この第1電極12すなわち本例ではITO膜により形成されたもので、第1電極12をフォトリソグラフなどによってパターニングしたときの穴部12cにより形成されている。
この第1電極12の穴部12cの上に、第1絶縁層13、第2絶縁層15が積層され、そして、第1絶縁層13、第2絶縁層15においては、穴部12cの凹形状を承継することにより、本例の凹部70が構成されている。
このように、接着剤50の充填領域のうち延伸速度の速い外縁部寄りの部位に、凹部70を設けることで、両ガラス基板10、30の貼り合わせ時において、接着剤50のうち延伸速度の速い部分52は、その進行を妨げる向きに設けられた凹部70を通過することとなる。
凹部70により両絶縁基板10、30間の距離が広がるため、延伸速度の速い部分52は、凹部70を通過することで、接着剤50を延伸させる毛細管現象の働きが鈍り、延伸速度が抑制される。
また、凹部70は、その周囲に比べ凹部70の分の容量を持つことから、その周囲に比べて凹部70の容量を満たしながら、接着剤50の延伸が進行するため、凹部70の周囲に比べ、接着剤50の延伸速度を減速させる働きもする。
これらの凹部70の作用によって、接着剤50のうち延伸速度の速い部分52の延伸速度を減速させ、接着剤50の延伸速度差は全体的に均一化され、接着剤50の延伸形状のバランスをとることが可能となる。その結果、本実施形態によれば、貼り合わせ時における接着剤50の形状乱れによる気泡の巻き込みを抑制することができる。
なお、本実施形態では、凹部70を構成する薄膜12は、EL素子11を構成する層12〜16から選択されたものであればよく、上記例のように、第1電極12を構成する層以外の層であってもよい。
例えば、第2電極16もしくは、第1絶縁層13、第2絶縁層15及び発光層14を構成する層に対して、上記図3(b)のような穴部を形成することで、凹部70を形成しても、同様の効果が得られる。
さらに、EL素子11を構成する層12〜16の単層に限らず、複数層で凹部70を構成すれば、凹部70の深さを増すことができ、より大きな効果が期待できる。
このように、凹部70を、EL素子11を構成する層12〜16から形成すれば、EL素子11の形成工程において凹部70を形成することができ、工程を増加することなく凹部70を形成できる。
また、接着剤50は、貼り合わせ面10a、30aの外縁部に沿って進行するので、凹部70においては、図3(b)に示されるように、当該外縁部に近い部位ほど接着剤50の進行方向に対し凹部70が長くなるような形状にすることがよい。
また、図3(a)に示される例では、凹部70は、左右各1個しか設けられていないが、複数個設けてもよい。また、凹部70の形状については、目的とする両貼り合わせ面10a、30aの外縁部を延伸する接着剤50の速度を抑制させる働きが得られればよく、図3に示される形状の限りではない。
また、本実施形態においては、上記例に示したように、第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aに、凹部70を設けているが、第2のガラス基板30の貼り合わせ面30aに凹部70を設けてもよいし、両貼り合わせ面10a、30aの両方に凹部70を設けてもよい。
例えば、第2のガラス基板30の貼り合わせ面30aに設ける場合には、この貼り合わせ面30aに対して、エッチングなどにより窪みを形成すれば、この窪みが凹部となって、上記したものと同様の効果が得られる。
つまり、本実施形態においては、両貼り合わせ面10a、30aの間にて接着剤50を延伸して充填した領域のうち両貼り合わせ面10a、30aの外縁部寄りの部位に、両貼り合わせ面10a、30aの少なくとも一方に、凹部70を設ければよい。
(第3実施形態)
図4は、本発明の第3実施形態に係る無機EL表示装置の要部を示す図である。本実施形態の表示装置も、上記図1に示される無機EL表示装置においてB部を変形したものであり、図4に示されていない部分は、上記図1のものと同様である。
すなわち、図4は、上記図1(a)に示される無機EL表示装置における丸で囲んだB部を拡大して示す平面図である。なお、図4中には、両ガラス基板10、30、接着剤50および濡れ性低下部80を示し、他の部分は省略してある。また、図4では、濡れ性低下部80、接着剤50には、識別の容易化を図るため便宜上、それぞれ斜線ハッチング、点ハッチングを施してあり、接着剤50は、充填途中の状態にて示してある。
そして、図3においても、上記図2と同様に、この両ガラス基板10、30の貼り合わせ面10a、30aの間にて接着剤50を延伸して充填した領域としての上記角部近傍が示されている。
本実施形態の無機EL表示装置は、両貼り合わせ面10a、30aの間にて接着剤50を延伸して充填した領域のうち両貼り合わせ面10a、30aの外縁部寄りの部位に、両貼り合わせ面10a、30aの少なくとも一方に、濡れ性低下部80を設けたものである。つまり、上記第1実施形態の突起60に代えて、上記第1実施形態と同じ目的で、濡れ性低下部80を設けたものである。
本例では、この図4に示されるように、上記接着剤50を延伸して充填した領域のうち両貼り合わせ面10a、30aの外縁部寄りの部位において、第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aに、濡れ性低下部80を設けている。
この濡れ性低下部80は、第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aにおける接着剤50を延伸して充填した領域のうち当該濡れ性低下部80を除く部位よりも、接着剤50に対する濡れ性が小さい部位である。
具体的には、第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aにおける接着剤50を延伸して充填した領域のうち当該濡れ性低下部80を除く部位に対して、紫外線照射やプラズマ処理あるいはサンドブラストなどの表面処理を行うことによって、当該表面上の有機物質を除去する。
それによって、上記表面処理がなされた部位では、濡れ性低下部80よりも接着剤50に対する濡れ性が大きくなる。つまり、接着剤50を延伸して充填した領域に位置する貼り合わせ面10aにおいては、両貼り合わせ面10a、30aの外縁部寄りに位置する一部80を除いて、この除かれた部位80よりも接着剤50に対する濡れ性を向上させた部位が形成されている。
それによれば、もともと接着剤50の延伸速度が速くなりがちな外縁部寄りの部位では、濡れ性低下部80によって濡れ性を小さくすることで相対的に延伸速度を遅くし、遅くなりがちな外縁部から離れた部位では、上記表面処理によって相対的に延伸速度を速くすることになる。
そのため、接着剤50の延伸速度差は全体的に均一化され、接着剤50の延伸形状のバランスをとることが可能となる。その結果、本実施形態によれば、貼り合わせ時における接着剤50の形状乱れによる気泡の巻き込みを抑制することができる。
また、図4に示される例では、濡れ性低下部80は、左右各1個しか設けられていないが、複数個設けてもよい。また、濡れ性低下部80の形状については、目的とする両貼り合わせ面10a、30aの外縁部を延伸する接着剤50の速度を抑制させる働きが得られればよく、図4に示される形状の限りではない。
また、本実施形態においては、上記例に示したように、第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aに、濡れ性低下部80を設けているが、第2のガラス基板30の貼り合わせ面30aに上記表面処理を行って濡れ性低下部80を設けてもよいし、両貼り合わせ面10a、30aの両方に濡れ性低下部80を設けてもよい。
つまり、本実施形態においては、両貼り合わせ面10a、30aの間のうち接着剤50を延伸して充填した領域では、両貼り合わせ面10a、30aの少なくとも一方において、両貼り合わせ面10a、30aの外縁部寄りの部位の方が当該部位に比べて接着剤50に対する濡れ性が小さくなっていればよい。
(第4実施形態)
図5は、本発明の第4実施形態に係る無機EL表示装置の要部を示す図である。本実施形態の表示装置は、上記図1に示される無機EL表示装置においてB部を変形したものであり、図5に示されていない部分は、上記図1のものと同様である。
すなわち、図5において、(a)は、上記図1(a)に示される無機EL表示装置における丸で囲んだB部を拡大して示す平面図であり、(b)は、(a)のC−C概略断面構成を示す図である。
なお、図5(a)中には、両ガラス基板10、30および環状突起90を示し、他の部分は省略してあり、また、環状突起90には、識別の容易化を図るため便宜上、斜線ハッチングを施してある。
上述したように、無機EL表示装置は、無機EL素子11が形成された第1のガラス基板10と第2のガラス基板30とを用意し、これら両ガラス基板10、30の貼り合わせ面10a、30aの少なくとも一方の中央部に、接着剤50を滴下した後、接着剤50を介して両ガラス基板10、30を貼り合わせることで製造される。
ここで、両貼り合わせ面10a、30aにおける中央部側から周辺部側に向かって接着剤50を延伸させることで、両貼り合わせ面10a、30aの間に接着剤50を充填するが、上述したように、貼り合せ面10a、30aの中央部だけでなく、周辺部付近にも接着剤50を滴下しておいてもよい。
しかし、この場合、上述したように、貼り合せ開始前の時間経過により、周辺部に滴下された接着剤の形状が乱れ、貼り合わせ時に内部から延伸してくる接着剤50との接触によって気泡の巻き込みが生じる可能性がある。なお、この周辺部に滴下された接着剤50と同じことが、中央部に滴下された接着剤50についてもいえる。
そこで、本実施形態では、図5に示されるように、両ガラス基板10、30の貼り合わせ面10a、30aのうち接着剤50を滴下する部位に、あらかじめ円形環状の環状突起90を設け、この環状突起90に囲まれた部位に接着剤50を滴下する方法を採用することとしている。
このような環状突起90の形成場所は、貼り合わせ面10a、30aの中央部でも周辺部であってもよく、EL素子11を構成する各層12〜16のパターニング、あるいは各種の絶縁膜の成膜およびパターニング手段を用いることで容易に形成できる。
図5では、両ガラス基板10、30の貼り合わせ面10a、30aの角部近傍が示されており、この角部近傍すなわち両貼り合せ面10a、30aの周辺部に滴下される接着剤50を対象として、環状突起90を設けた例を示している。
本実施形態では、第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aに接着剤50が滴下されるものとしており、環状突起90は、第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aに設けられている。
本例では、この図5に示されるように、環状突起90は、第1のガラス基板10側の貼り合わせ面10aに設けられ、EL素子11における第1電極12を構成する層により形成されている。具体的には、環状突起90は、第1電極12をフォトリソグラフなどによってパターニングしたときの円環状の残し部12dにより形成されている。
この第1電極12の残し部12dの上に、第1絶縁層13、第2絶縁層15が積層され、そして、第1絶縁層13、第2絶縁層15においては、残し部12dの円環形状を承継することにより、本例の環状突起90が構成されている。
このように、本実施形態の製造方法では、第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aのうち接着剤50を滴下する部位に、円形環状の環状突起90を設け、接着剤50の滴下は、この環状突起90に囲まれた部位に行う。
このように環状突起90という円形状の外壁に覆われた領域に、接着剤50を滴下することで、時間経過とともに滴下した接着剤50が乱れても、外壁の内側で一様に広がることで真円に近い形状を維持することができる。
そのため、貼り合わせ時における接着剤50の形状乱れを抑制することが可能となり、この環状突起90内の接着剤50と、これに対して進行してくる接着剤50とが、接触しても気泡の巻き込みを防止することが可能となる。
なお、上記例では、環状突起90は第1電極12により形成されたが、それ以外のEL素子11を構成する層を円形環状にパターニングすることにより形成されたものであってもよい。さらに、単層に限らず、円形環状をなす複数層の積層により環状突起90を構成すれば、環状突起90の高さを増すことができ、より大きな効果が期待できる。
また、環状突起90は、貼り合わせ10aの周辺部でなくても中央部に設けてもよく、さらには、貼り合わせ面10aの各所に複数個設けてもよい。また、環状突起90の形状は円形環状であるが、真円に限らず楕円などの扁平の円も含むものである。
また、本実施形態においては、上記例に示したように、第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aに、環状突起90を設けているが、接着剤50が滴下される部位であるならば、第2のガラス基板30の貼り合わせ面30aに設けてもよいし、両貼り合わせ面10a、30aの両方に設けてもよい。
また、本実施形態の製造方法は、上記した第1〜第3の各実施形態と組み合わせて適用することが可能である。
(第5実施形態)
図6は、本発明の第5実施形態に係る無機EL表示装置の要部を示す図である。本実施形態の表示装置は、上記図1に示される無機EL表示装置においてB部を変形したものであり、図6に示されていない部分は、上記図1のものと同様である。
すなわち、図6において、(a)は、上記図1(a)に示される無機EL表示装置における丸で囲んだB部を拡大して示す平面図であり、(b)は、(a)のD−D概略断面構成を示す図である。
なお、図6(a)中には、両ガラス基板10、30および円形凹部91を示し、他の部分は省略してあり、また、円形凹部91には、識別の容易化を図るため便宜上、斜線ハッチングを施してある。
本実施形態は、上記第4実施形態に示した製造方法において、上記環状突起90に代えて、円形凹部91を設けるものである。すなわち、本実施形態では、図6に示されるように、両ガラス基板10、30の貼り合わせ面10a、30aのうち接着剤50を滴下する部位に、あらかじめ円形状に凹んだ円形凹部91を設け、この円形凹部91内に接着剤50を滴下する方法を採用する。
このような円形凹部91の形成場所は、貼り合わせ面10a、30aの中央部でも周辺部であってもよく、EL素子11を構成する各層12〜16のパターニング、あるいは各種の絶縁膜の成膜およびパターニング手段を用いることで容易に形成できる。
図6では、両ガラス基板10、30の貼り合わせ面10a、30aの角部近傍が示されており、この角部近傍すなわち両貼り合せ面10a、30aの周辺部に滴下される接着剤50を対象として、円形凹部91を設けた例を示している。
そして、本実施形態でも、上記図5と同様、第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aに接着剤50が滴下されるものとしており、円形凹部91は、第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aに設けられている。
本例では、この図6に示されるように、円形凹部91は、第1のガラス基板10側の貼り合わせ面10aに設けられ、EL素子11における第1電極12を構成する層により形成されている。具体的には、円形凹部91は、第1電極12をフォトリソグラフなどによってパターニングしたときの円形の穴部12eにより形成されている。
この第1電極12の穴部12eの上に、第1絶縁層13、第2絶縁層15が積層され、そして、第1絶縁層13、第2絶縁層15においては、穴部12eの円形の穴形状を承継することにより、本例の円形凹部91が構成されている。
このように、本実施形態の製造方法では、第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aのうち接着剤50を滴下する部位に、円形の穴形状をなす円形凹部91を設け、接着剤50の滴下は、この円形凹部91内に行う。
この円形凹部91の内部すなわち円形状の内壁に覆われた領域に、接着剤50を滴下することで、時間経過とともに滴下した接着剤50が乱れても、外壁の内側で一様に広がることで真円に近い形状を維持することができる。そのため、本実施形態においても、貼り合わせ時における接着剤50の形状乱れによる気泡の巻き込みを抑制できる。
なお、上記例では、円形凹部91は第1電極12により形成されたが、それ以外のEL素子11を構成する層を円形穴状にパターニングすることにより形成されたものであってもよい。
さらに、単層に限らず、円形穴状をなす複数層の積層により円形凹部91を構成すれば、円形凹部91の深さを増すことができ、より大きな効果が期待できる。
また、円形凹部91は、貼り合わせ10aの周辺部でなくても中央部に設けてもよく、さらには、貼り合わせ面10aの各所に複数個設けてもよい。また、円形凹部91の形状は円形状であるが、真円に限らず楕円などの扁平の円も含むものである。
また、本実施形態においては、上記例に示したように、第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aに、円形凹部91を設けているが、接着剤50が滴下される部位であるならば、第2のガラス基板30の貼り合わせ面30aに設けてもよいし、両貼り合わせ面10a、30aの両方に設けてもよい。
また、本実施形態の製造方法は、上記した第1〜第3の各実施形態と組み合わせて適用することが可能である。
(第6実施形態)
図7は、本発明の第6実施形態に係る無機EL表示装置の製造方法の要部を示す概略断面図である。なお、図7において、両ガラス基板10、30と接着剤50のみを示し、EL素子など他の部分は省略してあるが、図示されていない部分は、上記図1のものと同様である。
本実施形態の製造方法は、上記第1〜第5の各実施形態に適用できるものである。すなわち、本実施形態の製造方法も、無機EL素子11が形成された第1のガラス基板10と第2のガラス基板30とを用意し、これら両ガラス基板10、30の貼り合わせ面10a、30aの少なくとも一方に、接着剤50を滴下した後、接着剤50を介して両ガラス基板10、30を貼り合わせることで製造される。
ここで、本実施形態では、図7に示されるように、両ガラス基板10、30のうちEL素子が形成された第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aの上に接着剤50を滴下するものとする。
このとき、本実施形態では、この第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aを天側に向けた状態として、当該貼り合わせ面10aの上に、接着剤50を滴下して凸形状に形成する。
そして、図7に示されるように、この接着剤50が滴下された第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aに対して、他方の第2のガラス基板30の貼り合わせ面30aを地側に向けた状態で対向させ、この第2のガラス基板30の貼り合わせ面30aを、凸形状の接着剤50の凸部の頂部に接触させる。
そして、その後は、接着剤50をその外周領域に押し広げるように延伸させることによって、両ガラス基板10、30の貼り合わせ面10a、30aの間に、接着剤50を充填していく。そして、接着剤50の硬化を行うことで表示装置が完成する。
本実施形態の製造方法によれば、滴下して凸形状となっている接着剤50の頂部に第2のガラス基板30の貼り合わせ面30aを接触させるため、この接触が点接触に近い状態となり、接触時に発生する気泡の巻き込みを防止することができる。
また、上記特許文献1に記載の製造方法では、接着剤を滴下した絶縁基板を反転し、自重により接着剤の形状を凸状態にして貼り合せるようにしているが、この場合、滴下する接着剤の量が多いと自重により落滴してしまい、本来、2つの基板間に充填させるために必要とする接着剤量が不足してしまうという不具合も生じてしまう。その点、本実施形態の製造方法では、そのような問題は回避される。
(第7実施形態)
図8は、本発明の第7実施形態に係る無機EL表示装置の製造方法の要部を示す概略断面図である。なお、図8においても、両ガラス基板10、30と接着剤50のみを示し、EL素子など他の部分は省略してあるが、図示されていない部分は、上記図1のものと同様である。
本実施形態の製造方法も、上記第1〜第5の各実施形態に適用できるものである。すなわち、本実施形態の製造方法も、両ガラス基板10、30の貼り合わせ面10a、30aの少なくとも一方に、接着剤50を滴下した後、接着剤50を介して両ガラス基板10、30を貼り合わせることで製造される。
ここで、図8に示されるように、第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aの上に接着剤50を滴下する場合、第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aを天側に向けた状態として、当該貼り合わせ面10aの上に、接着剤50を滴下する。
そして、図8に示されるように、接着剤50が滴下された第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aに対して、第2のガラス基板30の貼り合わせ面30aを地側に向けるとともに水平よりも傾斜させた状態で対向させる。
そして、この第2のガラス基板30の貼り合わせ面30aを、接着剤50に接触させる。その後は、接着剤50をその外周領域に押し広げるように延伸させることによって、両ガラス基板10、30の貼り合わせ面10a、30aの間に、接着剤50を充填していく。そして、接着剤50の硬化を行うことで表示装置が完成する。
本実施形態の製造方法によれば、第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aに滴下された接着剤50において、当該接着剤50の周辺部付近が表面張力によって曲率を持った部分、すなわち凸形状となることに着目したものである。
そして、第2のガラス基板30の貼り合わせ面30aを水平よりも傾斜させることで、滴下した接着剤50の凸形状となった外周部の頂部に接触させることが可能となるため、この接触を点接触に近い状態とすることができ、接触時に発生する気泡の巻き込みを防止することができる。
本実施形態の製造方法は、滴下する接着剤50の量が多く、滴下した接着剤50の外周が中心部に比べ高くなってしまうような場合、すなわち、滴下した接着剤50の形状を中央が盛り上がった凸形状にできない場合などに有効である。
(第8実施形態)
図9は、本発明の第8実施形態に係る無機EL表示装置の製造方法の要部を示す概略断面図である。なお、図9においても、両ガラス基板10、30と接着剤50のみを示し、EL素子など他の部分は省略してあるが、図示されていない部分は、上記図1のものと同様である。
本実施形態の製造方法も、上記第1〜第5の各実施形態に適用できるものである。すなわち、本実施形態の製造方法は、上記第7実施形態において、さらに、下側に位置する第1のガラス基板10も水平方向から傾斜させるものである。
本実施形態では、図9に示されるように、第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aの上に接着剤50を滴下する場合、第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aを天側に向けた状態として、当該貼り合わせ面10aの上に、接着剤50を滴下する。それとともに、この第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aを水平から傾斜させる。
それにより、図9に示されるように、滴下された接着剤50を自重により片寄らせて片寄った部分において天側に向かって凸となった凸形状を形成する。その後は、第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aに対して、第2のガラス基板30の貼り合わせ面30aを地側に向けた状態で対向させる。
その後は、第2のガラス基板30の貼り合わせ面30aを、接着剤50における凸形状となっている凸部の頂部に接触させる。ここでは、図9に示されるように、第2のガラス基板30の貼り合わせ面30aも、水平よりも傾斜させることで、接着剤50の凸部の頂部との接触を容易にしている。
そして、この接触の後は、接着剤50をその外周領域に押し広げるようにして、両貼り合わせ面10a、30aの間に、接着剤50を充填していく。そして、接着剤50の硬化を行うことで表示装置が完成する。
このように、本実施形態の製造方法によれば、接着剤50が滴下された第1のガラス基板10に傾斜を設けることで、接着剤50を自重により一方向に片寄せし、接着剤50に凸形状を作ることができる。
そのため、接着剤50の粘度やガラス基板の表面の濡れ性などにより、接着剤50を凸形状にすることが困難な場合や、貼り合せを行うガラス基板のサイズが大きい場合などに、接着剤50を凸形状にすることが容易になる。
そして、この凸形状を形成した接着剤50の凸部の頂部と、第2のガラス基板30の貼り合わせ面30aとを接触させることで、この接触を点接触に近い状態とすることができ、接触時に発生する気泡の巻き込みを防止することができる。
(他の実施形態)
なお、上記した各実施形態では、第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aおよび第2のガラス基板30の貼り合わせ面30aのうち、第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aに表示素子であるEL素子11が形成されていたが、このEL素子は、第2のガラス基板30の貼り合わせ面30aに形成されていてもよいし、両方の貼り合わせ面に形成されていてもよい。
また、上記第6〜第8の各実施形態では、両ガラス基板10、30のうちEL素子11が形成された第1のガラス基板10の貼り合わせ面10aの上に接着剤50を滴下するものとしたが、第2のガラス基板30側に接着剤50を滴下するようにしてもよく、その場合の各実施形態の適用は、上記手順に準じて容易に行える。
また、上記各実施形態は、上述した以外にも、可能な範囲内で互いに組み合わせて用いてもよい。また、絶縁基板としては、上記したガラス基板10、30以外にも、例えば樹脂などの基板であってもよい。
また、上記の各実施形態に述べられたEL素子11における第1電極12、第1絶縁層13、発光層14、第2絶縁層15および第2電極16は、一具体例を示したものであり、これらに限定されるものではない。また、接着剤50にはスペーサが含有されていてもよい。
また、本発明は、上記した無機EL表示装置に限定されるものではない。つまり、一対の絶縁基板の間に設けられる表示素子としては、上記の無機EL素子11に限定されるものではない。
たとえば、2枚の絶縁基板の間に介在する表示素子として、たとえば陽極、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層、陰極が順次積層された薄膜が採用される有機EL表示装置であっても、本発明は適用することが可能である。さらには、液晶表示装置などにも適用することができる。
(a)は本発明の第1実施形態に係る無機EL表示装置の概略平面図であり、(b)は(a)中のA−A概略断面図である。 (a)は上記図1(a)に示される無機EL表示装置におけるB部拡大の概略平面図であり、(b)は(a)の概略断面図である。 本発明の第2実施形態に係る無機EL表示装置の要部を示す図であり、(a)は概略平面図、(b)は概略断面図である。 本発明の第3実施形態に係る無機EL表示装置の要部を示す概略平面図である。 本発明の第4実施形態に係る無機EL表示装置の要部を示す図であり、(a)は概略平面図、(b)は概略断面図である。 本発明の第5実施形態に係る無機EL表示装置の要部を示す図であり、(a)は概略平面図、(b)は概略断面図である。 本発明の第6実施形態に係る無機EL表示装置の製造方法の要部を示す概略断面図である。 本発明の第7実施形態に係る無機EL表示装置の製造方法の要部を示す概略断面図である。 本発明の第8実施形態に係る無機EL表示装置の製造方法の要部を示す概略断面図である。
符号の説明
10…第1の絶縁基板としての第1のガラス基板、
10a…第1のガラス基板の貼り合わせ面、
11…表示素子としての無機EL素子、12…薄膜としての第1電極、
13…第1絶縁層、14…発光層、15…第2絶縁層、16…第2電極、
30…第2の絶縁基板としての第2のガラス基板、
30a…第2のガラス基板の貼り合わせ面、50…接着剤、
60…突起、70…凹部、90…環状突起、91…円形凹部。

Claims (6)

  1. 少なくとも一方の貼り合わせ面(10a、30a)に表示素子(11)が形成された第1の絶縁基板(10)および第2の絶縁基板(30)を備え、
    前記第1の絶縁基板(10)の貼り合わせ面(10a)と前記第2の絶縁基板(30)の貼り合わせ面(30a)とを接着剤(50)を介して貼り合わせるとともに、前記両貼り合わせ面(10a、30a)における内部側から周辺部側に向けて前記接着剤(50)を延伸させることで前記両貼り合わせ面(10a、30a)の間に前記接着剤(50)を充填してなる表示装置において、
    前記両貼り合わせ面(10a、30a)の間にて前記接着剤(50)を延伸して充填した領域のうち前記両貼り合わせ面(10a、30a)の外縁部寄りの部位では、前記両貼り合わせ面(10a、30a)の少なくとも一方に、突起(60)が設けられており、
    前記突起(60)は、前記両貼り合わせ面(10a、30a)の外縁部に沿った方向の前記接着剤(50)の延伸を妨げる向きに少なくとも左右各1個または複数個設けられ、当該接着剤の進行を妨げるものとされていることを特徴とする表示装置。
  2. 前記突起(60)が設けられる前記絶縁基板(10)は、前記貼り合わせ面(10a)に薄膜(12)が設けられており、前記突起(60)は前記薄膜(12)により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記突起(60)が設けられる前記絶縁基板(10)における前記貼り合わせ面(10a)には、前記表示素子(11)として第1電極(12)、第1絶縁層(13)、発光中心を含む発光層(14)、第2絶縁層(15)および第2電極(16)の各層を順次積層してなるEL素子(11)が設けられており、
    前記突起(60)を構成する前記薄膜(12)は、前記EL素子(11)を構成する層(12〜16)から選択されたものであることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
  4. 少なくとも一方の貼り合わせ面(10a、30a)に表示素子(11)が形成された第1の絶縁基板(10)および第2の絶縁基板(30)を備え、
    前記第1の絶縁基板(10)の貼り合わせ面(10a)と前記第2の絶縁基板(30)の貼り合わせ面(30a)とを接着剤(50)を介して貼り合わせるとともに、前記両貼り合わせ面(10a、30a)における内部側から周辺部側に向けて前記接着剤(50)を延伸させることで前記両貼り合わせ面(10a、30a)の間に前記接着剤(50)を充填してなる表示装置において、
    前記両貼り合わせ面(10a、30a)の間にて前記接着剤(50)を延伸して充填した領域のうち前記両貼り合わせ面(10a、30a)の外縁部寄りの部位では、前記両貼り合わせ面(10a、30a)の少なくとも一方に、凹部(70)が設けられており、
    前記凹部(70)は、前記両貼り合わせ面(10a、30a)の外縁部に沿った方向の前記接着剤(50)の延伸を妨げる向きに少なくとも左右各1個設けられ、当該接着剤の進行を妨げるものとされていることを特徴とする表示装置。
  5. 前記凹部(70)が設けられる前記絶縁基板(10)は、前記貼り合わせ面(10a)に薄膜(12)が設けられており、前記凹部(70)は前記薄膜(12)により形成されていることを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
  6. 前記凹部(70)が設けられる前記絶縁基板(10)における前記貼り合わせ面(10a)には、前記表示素子(11)として第1電極(12)、第1絶縁層(13)、発光中心を含む発光層(14)、第2絶縁層(15)および第2電極(16)の各層を順次積層してなるEL素子(11)が設けられており、
    前記凹部(70)を構成する薄膜(12)は、前記EL素子(11)を構成する層(12〜16)から選択されたものであることを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
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