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JP5065779B2 - X線荷物検査装置の評価方法 - Google Patents
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Description

本発明は、X線荷物検査装置の評価方法、X線荷物検査装置の評価装置およびX線荷物検査装置評価プログラムに係り、X線荷物検査装置で撮影された画像の歪みの発生量を評価する技術に関する。
X線荷物検査装置で撮影した画像には、歪みがある。これは空港荷物の検査官に取って、検査の見逃しや誤判定の原因になる。X線荷物検査装置の画像歪みを解決する技術の1つとして、特許文献1がある。特許文献1の技術は、L字型のラインセンサのデータを、X線の射出方向に垂直な直線上にあるように補正しているので、画像歪みを大きく低減することが可能である。
しかし、実際に空港で荷物の検査に使用しているX線検査装置は、直線上に補正している装置と、歪みの低減する工夫をしていないと推定される装置がある。これについて、図1を参照して説明する。ここで、図1はX線検査装置の歪み補正方式と補正の特徴をまとめた図である。図1において、Aモデルは、X線センサーをモニター画面側の側壁と天上とに逆L字型に配置し、トンネルの奥側からX線を照射(輝点位置:画面奥側)として、X線センサのデータをX線の射出方向に垂直な直線上にあるように補正している。Bモデルは、X線センサーをモニター画面奥側の側壁と天上とに逆L字型に配置し、トンネルの手前側からX線を照射(輝点位置:画面手前)として、X線センサのデータをX線の射出方向に垂直な直線上にあるように補正している。
一方、Cモデルは、Bモデルと同じX線センサとX線管の配置であるが、天上投影に補正した装置である。さらに、Dモデルは、Cモデル、Bモデルと同じX線センサとX線管の配置であるが、X線センサ直線補正をしていない装置である。なお、いずれのモデルでも、X線センサを逆L字型に配置するのは、X線検査装置を大型化させないためである。
ここで、AモデルとBモデルの補正の特徴は、立体像においても違和感は少なめの画像が得られる。また、Cモデルの補正の特徴は、平面像の違和感が少ない。一方、補正のないDモデルでは、平面物においても、歪み違和感が多い画像となっている。
空港では、ゲートによって異なったAモデルないしDモデルのX線検査装置が使用されている。また、検査官は、常に同じゲートに配置されているわけではない。したがって、検査官は、X線検査装置の画像の見え方まで考慮しながら、検査する必要がある。しかし、補正が不十分な場合は、検査官にとって、検査の見逃しや誤判定の原因になる。具体的には、本来まっすぐという認識のある包丁等が曲がった画像として見えるとき、見逃す虞が大きい。
図2を参照して、画像歪みの発生のメカニズムを説明する。ここで、図2(a)は、X線源と検査対象物とX線センサの配置を説明する図である。図2(b)は、水平X線センサにおける歪みを説明する図である。図2(c)は垂直X線センサにおける歪みを説明する図である。図2(d)は検査対象物とX線出射方向との傾きによる歪みを説明する図である。
図2(a)に示すモデルBないしモデルDのX線源423とX線センサ421、422と荷物の配置の関係として以下説明する。なお、ブリーフケースを想定する荷物は、水平に置かれ、X線源423のX線出射方向は鉛直方向と30°角度を有する。また、図2(a)の左を手前、右を奥と呼ぶ。
図2(b)において、矢印で示す荷物がX線の出射方向に垂直に置かれたとき、X線検査装置の上部に配置された水平のX線センサ421へ投影された状態で、投影像は、手前側が縮み、奥側が伸びた像となる。
図2(c)において、矢印で示す荷物がX線の出射方向に垂直に置かれたとき、X線検査装置の奥部に配置された垂直のX線センサ422へ投影された状態で、投影像は、手前側が伸び、奥側が縮んだ像となる。
図2(b)(c)では、矢印で示す荷物がX線の出射方向に垂直に置かれたとしたが、荷物とX線の出射方向は、実際には30°傾いている。したがって、図2(d)に示すようにX線の出射方向に垂直なスクリーンに変換したとしても、手前側が伸び、奥側が縮んだ像となる。
図1において、Dモデルは、図2(b)〜図2(d)の各歪みが重畳した像である。また、Cモデルは、図2(b)の歪みと図2(d)の歪みが重畳した像である。さらに、AモデルとCモデルとにわずかに認められる歪みは図2(d)の説明に起因するものである。これらの説明から、定性的には、Aモデル/Bモデル>Cモデル>Dモデルの順に性能が高いことがわかる。しかし、X線検査装置のメーカは、どのような補正を加えているのか/いないのか明らかにしないため、画像からの主観的な判断とも取られていた。
特開昭63−079043号公報
本発明は、異なるX線荷物検査装置の画像歪みの発生量を定量評価するX線荷物検査装置の評価方法、X線荷物検査装置の評価装置およびX線荷物検査装置評価プログラムを提供することにある。
上述した課題は、X線荷物検査装置に複数辺からなる歪み評価テストチャートを流すステップと、X線荷物検査装置が出力する歪み評価テストチャートの透過画像から複数辺の長さを計測するステップと、計測された複数の長さと複数辺の実寸法とからX線荷物検査装置の平均縮小率を演算するステップと、複数の実寸法と平均縮小率とを乗算し、対応する複数の長さとの差分を演算するステップと、複数の差分から評価値を演算するステップと、からなるX線荷物検査装置の評価方法により、達成できる。
また、X線荷物検査装置に複数辺からなる歪み評価テストチャートを流すことによって得た歪み評価テストチャートの透過画像から複数辺の長さを計測する画像処理部と、計測された複数の長さと複数辺の実寸法とに基づいて、X線荷物検査装置による画像の歪みの評価値を演算する歪み計算部と、からなるX線荷物検査装置の評価装置により、達成できる。
さらに、コンピュータを、X線荷物検査装置に複数辺からなる歪み評価テストチャートを流すことによって得た歪み評価テストチャートの透過画像から複数辺の長さを計測する画像処理部、計測された複数の長さと複数辺の実寸法とに基づいて、X線荷物検査装置の画像の歪み評価値を演算する歪み計算部、として機能させるためのX線荷物検査装置評価プログラムにより、達成できる。
画像の歪み発生量を数値評価することにより、検査官は、より歪み発生量の少ないX線荷物検査装置を選択することで、検査の見逃しや誤判定のリスクを減らせることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、実施例を用い図面を参照しながら説明する。なお、実質同一部分には同じ参照番号を振り、説明は繰り返さない。
図3ないし図10を参照して、実施例を説明する。ここで、図3はX線荷物検査装置とその評価装置を説明する斜視図である。図4は荷物X検査装置の評価装置を説明するハードウェアブロック図である。図5は荷物X検査装置の評価装置を説明する機能ブロック図である。図6はテストチャートフレームを説明する図である。図7は平面用テストチャートフレームを説明する図である。図8はX線撮影画像からの寸法測定を説明する図である。図9はテストフレームチャートの実寸法と縮尺率とから歪み誤差の抽出を説明する図である。図10は歪み誤差の抽出手順を説明するフローチャートである。
図3において、X線荷物検査装置400は、前方スライダ410と、後方スライダ430と、前方スライダ410と後方スライダ430に挟まれたX線検査装置本体420と、X線荷物検査撮影結果表示ディスプレー440とから構成される。X線検査装置本体420には、図示しないX線源と、逆L字型に配置されたX線センサと、荷物を移動するコンベアとが配置される。X線検査装置本体420は、コンベアによる荷物の移動により2次元画像を生成し、X線荷物検査撮影結果表示ディスプレー440に表示する。通常、前方スライダ410から挿入された手荷物(図示せず)について、検査官は、X線荷物検査撮影結果表示ディスプレー440の画像を見ながら荷物の検査を実施する。
X線荷物検査装置の評価装置100は、制御装置110と、通信インタフェース120と、表示ディスプレー130と、LANケーブル140とから構成される。制御装置110は、X線荷物検査装置本体420と、撮影結果画像を伝送するLANケーブル140を介して接続されている。制御装置110は、X線荷物検査装置400の撮影結果が、実物に対してどの程度歪みんで撮影されているかを自動的に数値測定する評価装置本体である。
X線荷物検査装置400の前方スライダ410上に置かれたテストフレームチャート200は、X線荷物検査装置400の画像歪みの把握に用いる。具体的には、テストフレームチャート200をX線検査装置本体420に挿入して、得られた画像を評価装置100で評価する。
図4を参照して、荷物X検査装置の評価装置を説明するハードウェアブロックを説明する。図4において、評価装置100は、図3を参照して説明したように、制御装置110と、通信インタフェースであるIEEE802 IFU(Interface Unit)120と、表示ディスプレー130と、IFU120に接続されたLANケーブル140とから構成される。また、制御装置110は、バス111に接続されたMPU(Micro Processor Unit)112と、MMU(Main Memory Unit)113と、GDU(Graphic Display Unit)114と、DCU(Disk Controller Unit)115と、DCU115に接続されたハードディスク116とから構成される。なお、IFU120は、図4では制御装置110の一部として図示している。また、GDU114には、表示ディスプレー130が接続される。
ここで、制御装置110は、コンピュータであり、ハードディスク116からロードしたMMU113上のプログラムを、MPU112が実行することにより、荷物検査装置の評価装置100の一部として、動作する。図5において、制御装置110は、画像処理部117と、歪計算部118とから構成される。画像処理部117と歪計算部118とは、いずれもプログラムを実行することで実現する。
図6と図7を参照して、歪み評価用テストチャートフレームを説明する。図6(a)は直方体形状の歪み評価用テストチャートフレームの斜視図である。また、図6(b)はその組み立て用の部品の平面図である。図7は平面形状の歪み評価用テストチャートフレームの平面図である。
図6において、直方体形状の歪み評価用テストチャートフレーム200は、3種類の長さの金属角棒210、220、230を各4本づつ、合計12本の棒を使用してねじ止めして組み立てる。なお、3種類が同じ長さの場合は、立方体の歪み評価用テストチャートフレームとなる。また、金属の種類は、16mm角のアルミ材を使用するのが軽量で望ましい。ここで、アルミ材を使うのは、アルミのX線透過率が高く、X線検査装置における呈色が有機物と鉄との中間であるからである。
図7において、平面形状の歪み測定用テストチャートフレーム300は、薄いアクリル板に、アルミの3種類の長さの角棒を各4本づつ、合計12本使用して、ねじ止めして組み立てる。
このように、平面形状の歪み測定用テストチャートフレーム300だけでなく、直方体形状の歪み評価用テストチャートフレーム200を用いるのは、平面形状の歪み測定用テストチャートフレーム300で好成績なX線検査装置でも、直方体形状の歪み評価用テストチャートフレーム200で好成績とは限らないからである。
図8を参照して、画像処理部におけるX線撮影画像から寸法計測部分を抽出し、寸法を計測する画像処理手順を説明する。図8A(a)は、撮影された画像を探し出すためのテンプレート画像501である。画像処理部117は、撮影された画像を探し出す為に、パターンマッチング画像処理で探し出す。オペレータは、図8A(b)において、テンプレート画像502の中から、測長したい部分を、マスクパターン511で指定する。
図8A(c)は、X線荷物検査装置で歪み評価用テストチャートフレームを撮影した結果画像503である。画像処理部117は、テンプレート画像501と、テストチャートフレームの撮影結果画像503との間で、パターンマッチング画像処理にて、画像一致演算処理を行う。この演算結果を図8A(d)に示す。画像処理部117は、一致した画像504として表示する。撮影結果画像504の中で、パターンマッチング画像処理にて画像一致した画像の、マスクパターン対応部分が符号512である。画像処理部117は、撮影結果画像504のなかで、画像一致したマスクパターン対応部分をAND演算にて切り出し、図8A(e)にしめす測長対象部分画像505とする。画像処理部117は、切り出された測長対象部分画像505から、長さを測長する為に、次の段階として細線化画像処理を行う。細線化画像処理結果の画像は、図8B(f)に示す細線化画像506となる。
細線化画像506には、マスクパターン512の幅に相当する部分のヒゲが残る。この残ったヒゲは除去する必要がある。画像処理部117は、方向コード抽出演算処理にて、不要なヒゲを除去し、必要な測長線分のみを残す。不要なヒゲを除去した結果が、図8B(g)の測長線分画像507である。測長線分画像507は、傾きがあるため、この傾きの角度を算出して画像を回転させる必要がある。画像処理部117は、測長線分画像507を回転して、図8B(h)の水平にした画像508を得る。この水平にした画像508から線分長の長さを測定するためには、ヒストグラム画像処理による座標抽出処理が必要である。画像処理部117による、ヒストグラム処理画像509のヒストグラム結果を符号510に示す。
以上の一連の画像処理にて、測長したい歪み評価用テストチャートフレームを撮影した結果画像の、測長したい部分をマスクパターンで指定した撮影画像部分の測長が完了する。同様にしてマスクパターンの位置を変えたテンプレート画像を複数枚準備しておくことで、複数の部位を測長する。なお、一般的には、X線出射方向にほぼ垂直な面内の異なる4箇所を測長する。
図9を参照して、歪み評価用テストチャートフレームの実物の寸法と縮尺率から、X線撮影画像の歪み誤差の抽出を説明する。歪み評価用テストチャートフレーム200の金属棒でできた3本のフレームの実寸法L1、L2、L3(=L1)は、既知である。しかし、X線検査装置のメーカは、実寸法からディスプレー表示への縮尺率を公表していないので、歪計算部118は、3本のフレームの平均縮尺率を演算する。歪み評価用テストチャートフレーム200をX線荷物検査装置で撮影した画像は、歪みが全く無ければ、理想的な縮尺率で決まる撮影画像寸法に等しい筈である。しかし、実際には歪みがあるため、L1部分、L2部分、L3部分の画像は、それぞれ歪み誤差を持つことになる。この歪み誤差は、実寸法に平均縮尺率を乗算し、画像測長値との差とする。図9では、測長部位は3箇所として説明したが、図8の説明と同様に、X線出射方向にほぼ垂直な面内の異なる4箇所を測長してもよい。
図10を参照して、測長した部位の値を基に、処理手順を説明する。図10において、制御装置100の画像処理部117は、撮影画像の線分の長さ(3点)を測長する(S701)。歪計算部118は、既知の実寸法(3点)と、測長した計測寸法(3点)の比を演算する(S702)。歪計算部118は、3点の縮尺率(比)の平均値を演算する(S703)。歪計算部118は、平均値を撮影画像の縮尺率にセットする(S704)。歪計算部118は、セットした縮尺率と、実寸法(3点)を掛け合わせ、計測寸法(3点)との差(歪み誤差)を演算する(S705)。歪計算部118は、最後に歪み誤差の絶対値を平均して、撮影結果の平均歪み率とする(S706)。以上で、撮影結果の歪み率評価結果が得られた。
なお、上述した実施例では、画像の寸法を自動的に測長しているが、画面上または画面のハードコピーから測長しても良い。また、歪み誤差の絶対値の平均は、自乗平均でも良い。
上述した実施例に拠れば、X線荷物検査を行う検査官は、この評価結果をメーカ機種毎に比較することで、画像歪みがより少ないX線荷物検査装置を選択することができる。
X線検査装置の補正方式と補正の特徴をまとめた図である。 画像歪みの発生のメカニズムを説明する図である。 X線荷物検査装置とその評価装置を説明する斜視図である。 荷物X検査装置の評価装置を説明するハードウェアブロック図である。 荷物X検査装置の評価装置を説明する機能ブロック図である。 テストチャートフレームを説明する図である。 平面用テストチャートフレームを説明する図である。 X線撮影画像からの寸法測定を説明する図である(その1)。 X線撮影画像からの寸法測定を説明する図である(その2)。 テストフレームチャートの実寸法と縮尺率とから歪み誤差の抽出を説明する図である。 歪み誤差の抽出手順を説明するフローチャートである。
符号の説明
100…測定装置、110…制御装置、111…バス、112…MPU、113…MMU、114…GDU、115…DCU、116…ハードディスク、117…画像処理部、118…歪計算部、120…インタフェースカード、130…表示ディスプレー、140…LANケーブル、200…歪み評価用テストチャートフレーム、300…歪み評価用テストチャートフレーム、400…X線荷物検査装置、410…前方スライダ、420…X線検査装置本体、430…後方スライダ、440…X線荷物検査撮影結果表示ディスプレー。

Claims (3)

  1. X線荷物検査装置に複数辺からなる歪み評価テストチャートを流すステップと、
    前記X線荷物検査装置が出力する前記歪み評価テストチャートの透過画像から前記複数辺の長さを計測するステップと、
    計測された複数の長さと前記複数辺の実寸法とから前記X線荷物検査装置の平均縮小率を演算するステップと、
    複数の前記実寸法と前記平均縮小率とを乗算し、対応する複数の前記長さとの差分を演算するステップと、
    複数の前記差分から評価値を演算するステップと、からなるX線荷物検査装置の評価方法。
  2. 請求項1に記載のX線荷物検査装置の評価方法であって、
    前記複数辺は、金属であることを特徴とするX線荷物検査装置の評価方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載のX線荷物検査装置の評価方法であって、
    前記評価値を演算するステップは、前記差分の絶対値の平均値を演算するステップであることを特徴とするX線荷物検査装置の評価方法。
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