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JP5066014B2 - エアバッグ - Google Patents
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JP5066014B2 - エアバッグ - Google Patents

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Description

本発明は、車両などに装着され、衝突や横転などの衝撃から乗員を保護するためのエアバッグに関する。さらに詳しくは、メインパネルとそれ以外の基布部材からなり、該基布部材が接着材によってメインパネルに接合されてなるエアバッグであって、該接合部の強度、生産性、さらには収納性に優れたエアバッグに関する。
車両用エアバッグとして、前面衝突に対応する運転席用エアバッグ、助手席用エアバッグ、後席用エアバッグが装着されるようになって久しい。また、近年では、側面衝突に対応するサイドエアバッグやカーテンシールドエアバッグの装着が増加している。これらのなかでもとくに、車両の横転に対応するカーテンシールドエアバッグが注目されており、これには、乗員の頭部への衝撃を吸収するために、車両が横転している数秒間という長時間にわたっての内圧保持が求められている。このように様々な形態や性能を要求されるエアバッグに対応するためには、従来以上に、エアバッグの気密性を高めて、膨張持続時間を長くすることのできるエアバッグの開発が急務である。
従来製造されているエアバッグは、エアバッグの主体となるメインパネルを必須部材とし、用途により、規制布、仕切布など(以下、これらを基布部材という)をエアバッグ内部に有し、メインパネル同士、および、メインパネルと基布部材とを、縫合や接着などにより接合することで形成されている。また、基布部材自体も、2枚以上の裁断基布同士の接合により構成されることが多い。そのため、エアバッグの製造において、縫合や接着などの接合工程は生産性に大きく影響し、また、接合性能はエアバッグの機能性に大きく影響する。
基布部材は、エアバッグ展開時の厚さ寸法を規制したり、展開する形状を規制したりするなど、エアバッグの性能を高める上で重要な役割を果たしている。さらに、エアバッグ内部に配置されるため、展開時に受ける圧力、メインパネルが膨張することによりメインパネルと基布部材との接合部にかかる負荷、人や物がエアバッグに衝突することにより外側から受ける衝撃、エアバッグに外から衝撃が加わることによるさらなる内圧増加、および、それにともなう接合部負荷の増加など、様々な負荷が、基布部材にかかることになる。とくに、基布部材とメインパネルとの接合部には大きな負荷がかかることになり、エアバッグ性能を保持するためにはそれらの負荷に耐えうるだけの接合強度が必要とされる。
このようなエアバッグのうち、基布部材とメインパネルとを縫合により接合してなるエアバッグの場合、基布部材を強固に縫い合わせるために多数の針穴が形成され、該縫合部において気密性が低下しやすいという問題がある。さらに、エアバッグが展開する際に、縫い目にかかる負荷によって縫い目が広がる現象、いわゆる目開きが生じ、さらに気密性が低下するという問題もある。このような問題を解決すべく、縫合部に接着シール材を組み合わせることにより縫い目を目止めする方法がとられているが、縫合のみを行う場合に比べて製造工程が複雑になり、製造コストも上昇する問題がある。
一方、基布部材とメインパネルとを接着により接合してなるエアバッグの場合、目開きなどの問題は解決されるが、接合の強度についての保証が困難であるという問題がある。縫製強度は、使用する縫製糸の繊度、強度および運針数にて管理することができ、さらに縫製異常も目視にて判別可能であるため、接合の強度について保証することが容易である。一方、接着の場合は、その強度を接着材の物性、接着材の形状(接着面積)および量にて保証するしか方法がなく、たとえば作業性のよい流動性のある接着材を用いる場合、基布のシワや弛みに追従して接着材の形状変化が発生するため、とくに形状寸法の管理が厳しくなっているのが現状である。
特許文献1には、複数枚の仕切布をメインパネルに接着材により接合することが記載されているが、仕切布のシワや弛みの影響についてまったく考慮されておらず、とくにシワが発生し易い仕切布端部と接着材との位置関係について記載や示唆もない。したがってこの方法では、接着材により仕切布をメインパネルに接合する場合、製造工程において、仕切布にシワがある状態で接着材を配置することになり、接着材の形状が安定せず、圧着後の接着材の厚みや幅にばらつきが生じ、接着材そのものの強度を十分に発揮することができないという問題が考えられる。さらに、とくにシワが発生しやすい仕切布同士の端部がすべて重なっているため、シワが増幅され、接着材形状の変化がより大きくなることが懸念される。
特開2007−290622号公報
本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、接合部の強度、生産性、さらには収納性に優れたエアバッグを提供することである。
すなわち、本発明は、複数のメインパネルと複数の重なり合った裁断基布からなる基布部材とを含み、該複数のメインパネルと基布部材とがそれぞれ接着材を介して接合されてなるエアバッグであって、該複数の裁断基布の端部同士が少なくとも部分的に重なっておらず、かつ、該接着材が各裁断布の端部から5mmより内側に配置され、さらに、前記複数の裁断基布の大きさが異なっていることを特徴とするエアバッグに関する。
前記複数の裁断基布の端部同士が、少なくとも部分的に10〜50mmずれて重なり合っていることが好ましい。
前記各メインパネルと基布部材とを接合する接着材が、それぞれ重ならないように配置されてなることが好ましい。
本発明によれば、複数の裁断基布の端部すべてが重ならないように重ね合わせ、かつ、接着材を基布端部に配置しないようにしたことで、基布に生じるシワが接着材に影響することを防ぎ、接着材形状を安定させることができ、それによって、生産性を損なわずに、基布部材とメインパネルとの接合部における接合強度および強度保証に優れたエアバッグを提供することができる。すなわち、接着材により、基布部材とメインパネルとの接合部において高い接合強度が得られるため、縫合に伴う針穴からのエアリークや、メインパネルの外周縫製にかかる圧力による目開きを抑制することができ、長時間にわたって内圧を保持することができるエアバッグを提供することができる。
さらに、各メインパネルと基布部材とを接合する接着材を、重ならないように配置することで、収納性を損なわずに高い接合強度を有するエアバッグを提供することができる。
また、大きさの異なる複数の裁断基布を用いることで、吸引固定する方法によりメインパネル同士を積層させる場合にも、吸引面とは反対側にある裁断基布を吸引固定することができるためシワが発生しにくくなり、やはり、高い接合強度を有するエアバッグを提供することができる。
以下、理解を容易にするために具体例をあげて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではなく、エアバッグの形状や用途は目的に応じて適宜選択することができる。また、本発明におけるエアバッグについての他の要素、例えばパネルの材料などは特に限定されず、エアバッグ用として通常用いられているものを適宜選択すればよい。
本発明の一態様であるカーテンエアバッグについて、図面を参照して説明する。
本発明のエアバッグの一態様であるカーテンエアバッグ13は、図1に示すように、第1のメインパネル1と第2のメインパネル2の外周縁同士が、たとえば、外縁接着シール材5および外周縫製糸11により接合されている。符号8は、エアバッグを車体に固定するための固定布であり、固定布縫製糸12によりエアバッグ本体と接合されている。符号9は、インフレーター取付部である。このカーテンエアバッグには、基布部材として裁断基布3および4が、それぞれ接着材6および7によりメインパネル1および2とに接合されている。符号10は、裁断基布3と4とを接合している接合部である。
図1では、裁断基布4の幅方向の長さを裁断基布3より長くして、裁断基布の端部が全て重ならないようにしている。また、接着材6は、裁断基布3の四方の端部からそれぞれ5mmより内側に配置されており、接着材7は、裁断基布4の四方の端部からそれぞれ5mmより内側に配置されている。
図2(a)〜(g)に、本発明で用いられる基布部材を構成する裁断基布として2枚使用した場合における、裁断基布の形状、および、接着材の配置パターンについて例示する。裁断基布3と4とは、その端部同士が少なくとも部分的に重なっていない。図2(a)では、矩形の各裁断基布の短辺の端部がすべて重ならないように構成されており、図2(b)および(e)では、矩形各裁断基布の長辺の端部がすべて重ならないように構成されている。また、図2(c)および(d)では、裁断基布4の短辺または長辺に切り欠き部が形成され、裁断基布3の短辺または長辺の端部と完全には重ならないように構成されている(部分的にのみ重なっている)。図2(f)は、各裁断基布がドーナツ状である場合を示しており、外周部がすべて重ならないように構成されている。図2(g)は、各裁断基布が扇型になっている場合を示しており、バッグ形状に合わせて裁断基布も一部切り欠きが形成されている。なお、図2では、裁断基布3と4との大きさまたは形状が異なっている場合を示しているが、同じ大きさ・形状の裁断基布同士をずらして重ね合わせてもよい。なかでも、後述するように、メインパネル同士の積層を吸引により行う場合は、大きさまたは形状が異なる複数の裁断基布を用いることが好ましい。
前記裁断基布同士のズレ(G)は、10〜50mmであることが好ましく、20〜40mmであることがより好ましく、30mmであることがより好ましい。ズレ(G)が10mmより小さいと、裁断基布端部同士が近いため、シワが増幅し、接着材形状の変化が大きくなる傾向にあり、50mmをこえると、接着材などで固定されていない部分が大きくなるためバッグ折り畳み時に形状がバラツキ易く、また、基布面積も大きくなるため費用が高くなる傾向にある。裁断基布3と4との大きさが異なる場合、各辺のズレ(G1およびG2)は均等でなくてもよいが、シワの発生は各辺ともほぼ均等であり、シワの発生に合わせてズレを変更するのも効率的ではないという点で、各辺のズレ(G)が均等になるように重ね合わせることが好ましい。
また、接着材6および7は、それぞれ裁断基布の四方の端部からそれぞれ5mmより内側に配置される。つまり、接着材と裁断基布の端部からの距離(D)は、5mm以上であり、10mm以上であることが好ましい。また、最も外側の接着材から裁断基布端部までの距離は、100mm以下であることが好ましい。前記距離(D)が5mmより小さいと、シワの影響を受け易くなり、さらにインフレーターガスの熱影響を直接的に受け易くなる。また、最も外側の接着材から裁断基布端部までの距離が100mm以上であると、シワの影響はほぼ無くなるが、必要になる基布が大きくなるため費用、重量および収納性の点で不利益になる傾向にある。裁断基布の各辺からの距離(D1およびD2)は、同じであっても異なっていてもよい。
図3に、本発明のエアバッグを構成するメインパネル(1および2)と裁断基布(3および4)との形状および重なり方の一例を示す。裁断基布は、3枚以上使用してもよい。3枚以上の裁断基布を用いる場合とは、例えば、2枚の裁断基布の間に、目開きを防止するための補強布としての裁断基布を挟んだケースなどがあげられる。メインパネルと接合する2枚の裁断基布については、その規制布または仕切布としての役割から、略同型であることが好ましい。メインパネルと接合しない3枚目以降の裁断基布の形状は、とくに制限されるものではなく、役割などに応じて適宜設定することができる。
さらに図4に、図1のA−A断面における断面図を示す。裁断基布3は、4箇所に配置された接着材6によってメインパネル1に接合しており、裁断基布4も、4箇所に配置された接着材7によってメインパネル2に接合している。くわえて、裁断基布3と4とは、縫製による接合部10により接合している。なお、それぞれ4箇所に配置された接着材6および7は、展開状態において互いに重ならないように配置されている。接着材6と7との配置はとくに制限されるものではないが、圧着時に互いの存在が影響しないような配置であること、つまり、重ならないように配置されていることが好ましい。接着材6と7とが重なるように配置されていると、圧着した際に、想定した厚さよりもさらに押し潰されて薄くなり、所望の強度を得ることができなくなる傾向にあり、このことを見越して圧着のギャップを設定すると、全体的に接着材の厚さが大きくなってしまい、収納性が低下してしまう傾向にある。
ここで例示した本発明のカーテンエアバッグは、以下の方法により製造することができる。
まず、後述する不通気処理剤を少なくとも片面に付与した基布を準備する。この基布から、メインパネル1、メインパネル2、裁断基布3および裁断基布4を所望の形状に切り出す。ここで、図5に示すように、裁断基布3および4形状は、ともに矩形の略同型であるが、裁断基布4については、ズレG1およびG2がそれぞれ10〜50mm大きくなるように、長辺について裁断基布3より20〜100mm大きく切り出している。
つぎに、図5に示すように、ズレG1とG2とが均等になるようにして裁断基布3と4とを重ね合わせ、縫製により接合部10を形成して、基布部材14を得る。ここで、接合部10は、とくに限定されず、接着材により形成してもよい。なお、この場合、裁断基布同士を接合し、予め基布部材14を形成しているが、とくに限定されず、各メインパネルに裁断基布をそれぞれ接合した後、その裁断基布同士を接合してもよい。
続いて、接着材を用いて基布部材14と各メインパネル1および2とを接合する。ここでは、特開2003−291220号公報に記載されているような、基布を吸引固定して接着材を配置し、積層することのできる装置を使用するが、とくに限定されない。
まず、裁断基布3側が吸引固定されるように裁断基布3を下にして、回転可能な吸引台に基布部材14をセットする。ここで、裁断基布4は裁断基布3よりも大きいため、裁断基布3からはみ出した部分において、吸引固定されている。ついで、図6に示すような形状に、裁断基布4上に接着材7を配置する。接着材7は接合部10と重ならないように配置され、さらに、裁断基布4の端部を避け、端部から5mmより内側に配置されるようにする。
このように、裁断基布同士の端部が完全に重なることを避け、さらに、接着材が裁断基布端部に配置することを避けることにより、裁断基布端部にとくに生じやすいシワの影響を分散することができるため、この接着材配置時におけるシワの発生を抑制可能となる。そのため、接着材を安定して生産性よく配置することが可能となり、接着材の形状や強度のばらつきを抑えることができる。さらに、吸引固定する積層装置を用いる場合には、2枚の裁断基布を同時に吸引固定することができるため、シワ抑制の効果がさらに向上する。
前記接着材の配置方法としては、液状のものについては、ディスペンサー、スクリーンプリント、スプレーなどにて配置する方法、粉体のものについては、型枠を通して配置する方法、フィルム状やテープ状のものについては、所望の形状に裁断して貼付する方法などがあげられ、適宜選択すればよい。
ついで、接着材7を配置した基布部材14がセットされた吸引台を回転させ、該回転する吸引台の下方に設けられているもう1つの吸引台に予めセットされたメインパネル2に圧着し、接合する。
続いて、前記回転する吸引台に今度はメインパネル1をセットし、接着材6を所定の場所に配置する。このとき、メインパネルの外縁部同士を接合するための接着シール材5を同時に配置してもよい。その後、前記吸引台を回転させ、もう1つの吸引台に待機している基布部材と接合されたメインパネル2に圧着し、接合する。なお、接着材6の配置場所は、接着材7の場合と同様であり、裁断基布と接着材との位置関係のみを示すと図7のようになる。これら接着材6および7は、メインパネルとの接合においてとくに強度を必要とする場所に設けることが好ましい。
最後に、メインパネルの外縁部をさらに縫製糸11により縫製して、本発明の一例であるカーテンエアバッグを得る。なお、メインパネル同士の接合はとくに限定されず、この場合のように接着シール材と縫製とにより接合してもよいし、接着シール材のみにより接合してもよい。
このようにして得られたカーテンエアバッグの基布部材は、エアバッグの展開時には図8に示すような形状となる。
本発明のエアバッグは、メインパネルと基布部材とを接合する接着材が、シワが発生しやすい裁断基布端部の影響を受けないので、該接着材の幅および厚み寸法の変化を防止することができる。接着材の幅および寸法を安定させることにより、接着材の破断時強度と伸びが維持される。とくに、基布部材の端部付近の接着材に対して最も応力が集中する部分の接着材寸法を安定させることで、ひいてはエアバッグ自体の性能を十分に発揮させることができる。
以上に述べたことが本発明における特徴であるが、その他の部位の接合など、エアバッグを形成するために必要な工程を経ることは言うまでもない。
本発明で使用される接着材6、7、および、接着シール材5としては、とくに限定されず、それぞれ異なっていてもよい。たとえば、クロロプレンゴム、ハイバロンゴム、フッ素ゴムなどの含ハロゲンゴム、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレン三元共重合ゴム、ニトリルブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、イソブチレンイソプレンゴム、ウレタンゴムおよびアクリルゴムなどのゴム類、および、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂およびフッ素樹脂などの含ハロゲン樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、エステル樹脂、アミド樹脂、オレフィン樹脂およびシリコーン樹脂などの樹脂類があげられ、これらは単独または併用して使用される。なかでも、可撓性、耐熱性および耐候性に優れる点で、シリコーンゴムおよびシリコーン樹脂が好ましい。
前記接着材および接着シール材の形態としては、一液、二液、三液以上の液状、粉体、フィルム、テープなどがあげられる。なかでも、均一に付与できる点や取り扱いの容易さの点で、液状であることが好ましい。とくに、主剤、硬化剤、触媒および充填剤等の各成分を少なくとも含んでなる組成物が、二液に分かれて保存されている、いわゆる二液型が、取り扱いが容易である点でさらに好ましい。
好ましい接着材および接着シール材としては、たとえば、二液付加反応型シリコーンゴム組成物があげられる。
二液付加反応型シリコーンゴム組成物の主剤としては、1分子中に平均2個以上のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンが用いられる。このアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基をあげることができる。なかでも、ビニル基が好ましい。また、アルケニル基以外のケイ素原子に結合する有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などのアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基などのアリール基;3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基などのハロゲン化アルキル基をあげることができる。なかでも、メチル基が好ましい。前記オルガノポリシロキサンの分子構造としては、たとえば、直鎖状、一部分枝を有する直鎖状、分枝鎖状、網状、樹枝状があげられる。
このようなオルガノポリシロキサンとしては、たとえば、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、式:(CHSiO1/2で示されるシロキサン単位と式:(CH(CH=CH)SiO1/2で示されるシロキサン単位と式:SiO4/2で示されるシロキサン単位からなるオルガノポリシロキサン、これらのオルガノポリシロキサンのメチル基の一部または全部をエチル基、プロピル基などのアルキル基;フェニル基、トリル基などのアリール基;3,3,3−トリフルオロプロピル基などのハロゲン化アルキル基で置換したオルガノポリシロキサン、これらのオルガノポリシロキサンのビニル基の一部または全部をアリル基、プロペニル基などのアルケニル基で置換したオルガノポリシロキサン、およびこれらのオルガノポリシロキサンの二種以上の混合物をあげることができる。
前記シリコーンゴムには、必要に応じて、
シリコーンゴムを架橋して硬化させるための硬化剤として、例えば、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルフェニルシロキシ基封鎖メチルフェニルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、環状メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルハイドロジェンシロキサン単位と式:SiO4/2で示されるシロキサン単位からなるオルガノハイドロジェンポリシロキサンなど;
硬化反応を促進するための触媒として、例えば、白金微粉末、白金黒、塩化白金酸、四塩化白金、塩化白金酸のアルコール溶液、白金のオレフィン錯体、白金のアルケニルシロキサン錯体、白金のカルボニル錯体、これらの白金系触媒をメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、シリコーン樹脂などの熱可塑性有機樹脂中に分散してなる微粉末など;
シリコーンゴムの補強、粘度調整、耐熱性向上、難燃性向上などを目的とする充填剤として、例えば、ヒュームドシリカ、沈降法シリカ、焼成シリカなどの微粉末状のシリカ、ヒュームド酸化チタンなどの補強性充填剤、粉砕石英、珪藻土、酸化鉄、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの非補強性充填材、これらの充填剤を脂肪酸や樹脂酸などの有機酸、またはオルガノシラン、オルガノポリシロキサン、オルガノアルコキシシラン、オルガノハロシラン、オルガノシラザンなどの有機ケイ素化合物で表面処理したものなど;
基布に対する接着性を向上させるための接着付与剤として、例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどのエポキシ基含有オルガノアルコキシシラン、ケイ素原子結合のビニル基とアルコキシ基を有するエポキシ基含有オルガノポリシロキサン、ケイ素原子結合水素原子を有するエポキシ基含有オルガノポリシロキサン、ケイ素原子結合水素原子とアルコキシ基を有するエポキシ基含有オルガノポリシロキサンなどのエポキシ基含有オルガノポリシロキサンなど;
その他、硬化抑制剤、オルガノポリシロキサンレジン、顔料、耐熱剤などの各種添加剤を含有することができる。
本発明で使用される接着材および接着シール材は、破断時伸びが800%以上の弾性を有するものであることが好ましい。破断時伸びが800%以上であると、エアバッグの膨張にも十分対応できるため、破断するおそれがなく、高い気密性が保たれる傾向にある。破断時伸びは、1000%以上であることが好ましい。破断時伸びは大きいほうが好ましいが、現実的には、2000%以下である。
また、そのJIS K6251に準じた硬さは、5〜30であることが好ましい。硬さが5未満であると、接合部を触ったときの変形が大きくなり、エアバッグの気密性が悪くなる傾向にあり、30をこえると、エアバッグ全体の折り畳みがしにくくなり、収納性が悪化する傾向にある。
前記接着材および接着シール材の混合直後の25℃における粘度は、100〜500Pa・sであることが好ましい。粘度が100Pa・sより小さいと、流動しやすく、塗布後に広がったり、気泡が混入したりする傾向にある。また、粘度が500Pa・sをこえると、取扱性や塗布精度が不良となる傾向にある。また、混合前の二液の25℃における粘度は、それぞれ50〜1000Pa・sであることが好ましく、それぞれの粘度がほぼ同等であれば、混合時の取扱性や付与量制御が容易となる点で、より好ましい。
前記接着材および接着シール材の硬化後の幅は、5〜20mmが好ましい。幅が5mmより狭いと、接合部の接着強度が十分でないおそれがあり、幅が20mmより広いと、接合部が嵩高になるため、収納性に劣るものとなるおそれがある。
また、接着材および接着シール材の硬化後の厚みは、0.05〜2mmが好ましい。厚みが0.05mmより薄いと接着材および接着シール材の接合強度および伸びなどの性能が十分に発揮することが出来ないおそれがあり、厚みが2mmをこえるとバッグの収納性が悪くなるおそれがある。
本発明のエアバッグを構成するメインパネルおよび裁断基布には、繊維基布が用いられる。ここで繊維基布とは、繊維糸条を用いて製織される織物、繊維糸条を用いて製編される編物および不織布を意味する。
繊維基布を構成する繊維は、天然繊維、化学繊維、無機繊維など、特に限定するものではない。なかでも、汎用性があり、基布の製造工程、基布物性などの点から、合成繊維フィラメントが好ましい。例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン610、ナイロン612などの単独またはこれらの共重合、混合により得られる脂肪族ポリアミド繊維、ナイロン6T、ナイロン6I、ナイロン9Tに代表される脂肪族アミンと芳香族カルボン酸の共重合ポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどの単独またはこれらの共重合、混合によって得られるポリエステル繊維、超高分子量ポリオレフィン系繊維、ビニリデン、ポリ塩化ビニルなどの含塩素系繊維、ポリテトラフルオロエチレンを含む含フッ素系繊維、ポリアセタール系繊維、ポリサルフォン系繊維、ポリフェニレンサルファイド系繊維(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン系繊維(PEEK)、全芳香族ポリアミド系繊維、全芳香族ポリエステル系繊維、ポリイミド系繊維、ポリエーテルイミド系繊維、ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール系繊維(PBO)、ビニロン系繊維、アクリル系繊維、セルロース系繊維、炭化珪素系繊維、アルミナ系繊維、ガラス系繊維、カーボン系繊維、スチール系繊維などから適宜、1種または2種以上を選定すればよい。なかでも、物理特性、耐久性、耐熱性などの点からナイロン66繊維が好ましい。また、リサイクルの観点からは、ポリエステル系繊維、ナイロン6繊維も好ましい。
これら繊維には、紡糸性や、加工性、耐久性などを改善するために通常使用されている各種の添加剤、例えば、耐熱安定剤、酸化防止剤、耐光安定剤、老化防止剤、潤滑剤、平滑剤、顔料、撥水剤、撥油剤、酸化チタンなどの隠蔽剤、光沢付与剤、難燃剤、可塑剤などの1種または2種以上を使用してもよい。また、カラミ織を製織する上で望ましい場合には、加撚、嵩高加工、捲縮加工、捲回加工、糊付け加工などの加工を施してもよい。さらに、糸条の形態は、長繊維フィラメント以外に、短繊維の紡績糸、これらの複合糸などを用いてもよい。
たとえば、前記繊維基布が織物の場合は、平織、斜子織(バスケット織)、格子織(リップストップ織)、綾織、畝織、絡み織、模紗織、あるいはこれらの複合組織などいずれでもよい。場合によっては、経糸、緯糸の二軸以外に、斜め60度を含む多軸設計としても良く、その場合の糸の配列は、経糸または緯糸と同じ配列に準じればよい。なかでも構造の緻密さ、物理特性や性能の均等性が確保できる点で、平織が好ましい。
織物の製造は、通常の工業用織物を製織するのに用いられる各種織機から適宜選定すればよく、例えばシャトル織機、ウォータージェット織機、エアージェット織機、レピア織機、プロジェクタイル織機などから選定すればよい。
前記繊維基布が編物の場合は、シングルトリコット編、シングルコード編、シングルアトラス編などのたて編や、平編、ゴム編、パール編などのよこ編、などの編組織を単独またはそれらを組み合わせた二重組織などからなるものがあげられる。また、前記繊維基布が不織布の場合は、ケミカルボンド、サーマルボンド、ニードルパンチ、スパンレース、ステッチボンド、スパンボンド、メルトブロー、湿式などにより製造されるものがあげられる。
また、前記繊維基布を構成する糸の単糸太さは、同じでも異なってもいずれでもよく、たとえば、0.5〜6dtexの範囲にあれば好ましい。また、単糸の強度も、5.4cN/dtex以上、好ましくは8cN/dtex以上の糸を用いればよい。また、これら繊維の単糸の断面形状も、円形、楕円、扁平、多角形、中空、その他の異型など、織物の製造、得られた織物の物性に支障のない範囲で適宜選定すればよい。また、太さや断面形状などが異なる複数の糸を、合糸、撚り合わせ、などにより一体化したものを用いてもよい。
これら繊維の総繊度は、150〜1000dtexであることが好ましく、さらに好ましくは235〜700dtexである。150dtex未満ではエアバッグに求められる強度が得られにくい傾向にあり、1000dtexより大きくなると、重量が大きくなりすぎると同時に、基布の厚みが増大しエアバッグの収納性が悪くなるおそれがある。
これらの糸からなる繊維基布は、目付けが190g/m以下、引張強力が650N/cm以上であることが好ましい。目付けと引張強力がこの範囲であれば、軽くて物理特性に優れているといえる。なお、ここでいう目付けは、後述する不通気処理剤を塗布する前の未加工の状態の基布重量をいう。
前記繊維基布が織物である場合のカバーファクターは、1500〜2500であることが好ましい。カバーファクターが1500未満では、織物の開口部が大きくなるためバッグの気密性を得ることが困難となり、またカバーファクターが2500より大きいと、織物の厚みが増大し、エアバッグの収納性が悪くなるおそれがある。ここで、カバーファクターとは基布のタテ糸総繊度をD1(dtex)、タテ糸密度をN1(本/2.54cm)とし、ヨコ糸総繊度をD2(dtex)、ヨコ糸密度をN2(本/2.54cm)とすると(D1×0.9)1/2×N+(D×0.9)1/2×N2で表される。
また、繊維基布は精練および熱処理を施されたものであってもよい。
これらの基布は、耐熱性の向上および通気度の低下を目的として、不通気処理剤を有していることが好ましい。また、その目的から、前記不通気処理剤は、少なくともパネルの片面全面に付着しているが、パネル表面、パネルを構成する糸束の間隙部、または、繊維単糸の間隙部など、いずれに介在していてもよい。エアバッグ基布に外力が加わっても被膜の損傷が抑えられるという理由により、パネルの不通気処理剤を有する面同士を接合して、被覆面が内側になるようにエアバッグを作製することが好ましい。
不通気処理剤とは、実質的に空気を通さないようにする処理剤であり、不通気とは、JIS L1096「一般織物試験方法」における8.27.1 A法(フラジール法)において、測定値0.0のことをいう。
前記不通気処理剤としては、前記接着材および接着シール材に用いられるものと同様な樹脂またはゴムを使用することができる。不通気処理剤と、接着シール材を形成する成分は同一である必要はなく、不通気処理剤としての性能を満たすものであればよい。とくに、これらが類似の成分であると、パネルの不通気処理剤を有する面と接着シール材との界面の相性が向上し、結果的に接着性が良好となるため好ましい。さらに、これらが同一の成分であれば、品質管理や経済性の点で有利である。
このような不通気処理剤の25℃における粘度は、得られる被膜の強度および配合作業性などの点で、1000〜50000mPa・sの範囲内であることが好ましい。
前記不通気処理剤の被覆前の形態は、特に限定されるものでなく、無溶剤型、溶剤希釈型、水分散型などをあげることができる。なかでも、作業性および環境の面で、無溶剤型が好ましい。
また、その被覆方法としては、1)コーティング法(ナイフ、キス、リバース、コンマ、スロットダイおよびリップなど)、2)浸漬法、3)印捺法(スクリーン、ロール、ロータリーおよびグラビアなど)、4)転写法(トランスファー)、5)ラミネート法、および6)スプレーなどにて噴霧する方法などがあげられる。なかでも、設定できる付与量の幅が大きい点で、コーティング法が好ましい。
また、その付着量は、乾燥重量で45g/mより少ないことが好ましい。下限は、5g/mであることが好ましい。付着量が5g/m未満では、基布の通気性が高くなってエアバッグの気密性に問題が発生する傾向にあり、付着量が45g/m以上であると、基布の厚みが増大し、エアバッグの収納性が悪くなる傾向にある。とくに、軽量性、収納性の点で、付着量が35g/m以下であることが好ましく、10〜25g/mであることがさらに好ましい。
さらに、エアバッグを滑らかに展開させる目的で、前記不通気処理剤により得られる被膜の摩擦を低減する処理をおこなうことが好ましい。前記処理としては、具体的には、被膜にタルク等の微粉体を塗布する方法、処理剤に有機チタン化合物等の硬化後の粘着性を低減する物質を配合して被覆をおこなう方法、および、被膜にエンボス加工装置などを用いて凹凸を付与する方法などがあげられる。
なお、前記不通気処理剤と接着材および接着シール材とは、同種類であることが好ましい。つまり、不通気処理剤がシリコーン樹脂である場合には、接着材および接着シール材もシリコーン系であることが好ましく、ウレタン樹脂である場合には、ウレタン系であることが好ましい。
繊維基布同士の縫合に使用する縫い糸は、一般に化合繊縫い糸と呼ばれるものや工業用縫い糸として使用されているものの中から適宜選定すればよい。たとえば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ポリエステル、高分子ポリオレフィン、含フッ素、ビニロン、アラミド、カーボン、ガラス、スチールなどがあり、紡績糸、フィラメント合撚糸またはフィラメント樹脂加工糸のいずれでもよい。
前記縫合は、本縫い、二重環縫い、片伏せ縫い、かがり縫い、安全縫い、千鳥縫い、扁平縫いなどの通常のエアバッグに適用されている縫い目により行えばよい。
縫い糸の太さは700dtex(20番手相当)〜2800dtex(0番手相当)、運針数は2〜10針/cmであることが好ましい。複数列の縫い目線が必要な場合は、縫い目線間の距離は2.2〜8.0mm程度として、多針型ミシンを用いればよいが、縫製部距離が長くない場合には、1本針ミシンで複数回縫合してもよい。エアバッグ本体として複数枚の裁断基布を用いる場合には、複数枚を重ねて縫合してもよいし、1枚ずつ縫合してもよい。
本発明のエアバッグには、乗員側へのエアバッグの突出抑制や膨張時の厚みの制御のために、さらに、内側に吊り紐またはガス流調整布、エアバッグ外側にフラップと呼ばれる帯状布または抑え布などを設けてもよい。
また、使用するインフレーターの特性に応じて、インフレーター噴出口周囲に熱ガスから保護するための耐熱保護布や力学的な補強布を設けてもよい。これらの保護布や補強布は、布自体が耐熱性の材料、例えば、全芳香族ポリアミド繊維、全芳香族ポリエステル繊維、PBO繊維、ポリイミド繊維、含フッ素繊維などの耐熱性繊維材料を用いてもよいし、エアバッグ本体用基布より太い糸を用いて別途作製した基布を用いてもよい。また、基布に耐熱性被覆剤を施したものを用いてもよい。
本発明のエアバッグは、各種の乗員保護用バッグ、たとえば、運転席および助手席の前面衝突保護用、側面衝突保護用、後部座席保護用、追突保護用のヘッドレストバッグおよび着座者保護用、脚部・足部保護用のニーバッグおよびフットバッグ、乳幼児保護用(チャイルドシート)のミニバッグ、エアーベルト用袋体、カウルトップおよびバンパーに装着される歩行者保護用などの乗用車、商業車、バス、トラック、二輪車などの各用途の他、機能的に満足するものであれば、船舶、列車・電車などの鉄道輸送、飛行機・ヘリコプターなどの航空機、遊園地の遊具設備など多用途に適用することができる。
実施例
以下、実施例に基づき本発明をさらに具体的に説明する。なお、実施例の中で行われているエアバッグの性能評価は、以下の方法に従った。
(1)接着材の形状安定性
エアバッグ作成後に、メインパネルと基布部材とを接合している接着材の寸法を測定し、幅10±2mm、厚み1.0±0.2mmの規格に入っているものは○、入っていないものは×とした。
(2)模擬展開試験
エアバッグのインフレーター取り付け部に、固定金具を挿入し、バースト試験機(伊藤精機(株)製)を用いてエアバッグを室温にて展開し、展開後、基布部材接合部の損傷の有無を観察した。
実施例1
総繊度470dtex、単糸繊度3.5dtex、単糸強度8.5cN/dtex、断面形状丸型のナイロン66フィラメント糸を用いて、経糸密度、緯糸密度がともに45本/2.54cmとなるようにウォータージェットルーム織機にて平織物を製織した。カバーファクターは1851、引張強力は650N/cm、目付けは170g/mであった。この平織物を、界面活性剤を含む90℃の熱水中で精練した後、185℃で30秒間熱セットした。ついで、不通気処理剤として、二液付加反応型無溶剤型シリコーンゴム組成物(25℃における粘度15Pa・s、破断伸び200%、硬さ50)をナイフコーターにより、乾燥重量が25g/mになるよう織物の片面にコーティングした後、180℃で2分間熱処理を行い、コーティング基布を得た。
得られたコーティング基布を、ナイフ裁断機にて、カーテンエアバッグの形状に裁断し、同形の2枚のメインパネル、および、大きさが異なる2種類の裁断基布1枚ずつを得た。裁断基布は、縦150mm×横400mmの長方形(A)と、縦150mm×横340mmの長方形(B)の2枚である。この裁断基布同士を両端のズレが均等に30mmになるように、コーティングされていない基布面同士を重ね合わせ、700dtexのナイロン66縫糸を用いて、運針数を3.5針/cmとして本縫いにより縫合し、基布部材とした。ついで、得られた基布部材とメインパネルとを、特開2003−291220号公報に記載された装置にて積層し、エアバッグを得た。すなわち、吸引固定された前記基布部材の片面に、基布部材の短辺端部から50mm、長辺端部から10mmの位置を開始点として、短辺と平行な直線状にディスペンサーにて二液付加反応型シリコーンゴム組成物(接着材、25℃における粘度400Pa・s、破断伸び1500%、硬さ15)を塗布した。終点も同様に、短辺端部から50mm、他方の長辺端部から10mmの位置とした。もう一方の短辺端部にも同様にして接着材を塗布した。さらに、この2本の接着材部分の間に、等間隔になるようにして直線状にもう2本接着材を塗布した。続いて、先ほど裁断したメインパネル1枚のコーティング面と接合し、平板により接着材の厚さが1.0mmになるように圧着した。
ついで、もう一方のメインパネルのコーティング面の基布部材と接合させる部分に前記二液付加反応型接着材を同様に塗布し、さらに、同じ面の外縁部にもメインパネル同士を接合するための接着シール材(前記二液付加反応型接着材と同じもの)を塗布した。続いて、先ほど得られた基布部材と接合されたメインパネルと接合し、平板により外縁部のシール材が1.5mmになるように圧着し、25℃で24時間硬化させた。最後に、メインパネルの外縁部の接着シール材に沿うように1400dtexのナイロン66縫糸を用いて、運針数を3.5針/cmとして本縫いにより縫合し、本発明のカーテンエアバッグを得た。
メインパネルと基布部材とを接合する接着材の硬化後の幅は10mm、厚さは1.0mm、メインパネル外縁部における接着シール材の硬化後の幅は5mm、厚さは1.5mmであった。得られたエアバッグは、接着材の剥離がなく、問題なく展開した。評価結果を表1に示す。
比較例1
基布部材として、形状・大きさが同じもの2枚(縦150mm×横340mmの長方形)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてエアバッグを得た。得られたエアバッグは、展開試験後、接着材に凝集破壊が見られた。これは、接着材を塗布するときに、裁断基布が固定されていないため、接着シール材形状が安定せずに幅と厚みにばらつきが生じたためであると考えられる。評価結果を表1に示す。
Figure 0005066014
本発明の一例であるカーテンエアバッグの展開状態を示す模式側面図である。 裁断基布の形状、および、接着材の配置パターンについて例示する模式図である。 本発明のエアバッグを構成するメインパネル(1および2)と裁断基布(3および4)を示す模式斜視図である。 図1のA−A断面における模式断面図である。 本発明で使用する基布部材を説明する模式斜視図である。 本発明で使用する裁断基布4上に接着材7を配置した模式図である。 本発明で使用する裁断基布と接着材との位置関係を示した模式図である。 本発明のエアバッグが展開したときの基布部材の形状を示す模式斜視図である。
符号の説明
1、2 メインパネル
3、4 裁断基布
5 接着シール材(外縁部)
6、7 接着材
8 固定布
9 インフレーター取り付け部
10 接合部
11 外縁縫製糸
12 固定布縫製糸
13 エアバッグ
14 基布部材
D1、D2 裁断基布端部と接着材との距離
G1、G2 裁断基布同士のズレ幅

Claims (3)

  1. 複数のメインパネルと複数の重なり合った裁断基布からなる基布部材とを含み、該複数のメインパネルと基布部材とがそれぞれ接着材を介して接合されてなるエアバッグであって、該複数の裁断基布の端部同士が少なくとも部分的に重なっておらず、かつ、該接着材が各裁断布の端部から5mmより内側に配置され、さらに、前記複数の裁断基布の大きさが異なっていることを特徴とするエアバッグ。
  2. 前記複数の裁断基布の端部同士が、少なくとも部分的に10〜50mmずれて重なり合っている請求項1記載のエアバッグ。
  3. 前記各メインパネルと基布部材とを接合する接着材が、それぞれ重ならないように配置されてなる請求項1又は2に記載のエアバッグ。
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