本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、家電器具の使用中にスライド棚を格納した際における安全性を確保しながら、家電器具の電子部品の劣化や損傷を回避し、また、収納庫内の温度が常温に戻る時間を短縮できる家電器具収納庫を提供することを課題とするものである。
本発明に係る家電器具収納庫は、家電器具1を載置するスライド棚2と、該スライド棚2を引き出し格納自在に格納する収納部3と、収納部3内に備えた家電器具1に電力を供給する給電部4と、家電器具1への通電を開閉する通電開閉手段5と、スライド棚の格納を検知するスライド棚格納検知手段とを備え、そして、本発明の特徴は、スライド棚格納検知手段でスライド棚2の格納を検知した時、家電器具1への通電を維持するか、もしくはスライド棚2を格納した時点から遅延させて家電器具1への通電遮断をおこなう制御手段6を備えたことである。
このような構成とすることで、家電器具1の加熱運転中にスライド棚2を格納し、格納後直ぐにスライド棚2を引き出して、スライド棚2を格納した直後は家電器具1への通電が遮断されていないので、高電力での加熱運転中における強制停止と、加熱運転開始を短時間に繰り返すことがなく、短時間における大電流の入り切りが行われることによる突入電流の発生や、ハンチングの発生を回避できる。しかも、スライド棚2を格納した時点から遅延して家電器具1への通電遮断が行われるので、家電器具1の使用中にスライド棚2を格納した際の安全性を確保できる。
また、家電器具1の運転状態を検出するか、もしくは収納部3内の温度を検出するか、もしくは前記両方を検出判断する使用状態検出手段7を設け、該使用状態検出手段7による検出結果に基づいて、前述の通電遮断を遅延するタイミングが決められることが好ましい。
家電器具1の使用状態もしくは収納部3内の温度状態に応じた最も好ましい通電遮断のタイミングを決めることができる。
また、使用状態検出手段7が家電器具1の運転電流を検出するものであることが好ましい。
このような構成とすることで、家電器具1に供給する電流(電力)を検出することで、簡単且つ確実に家電器具1の運転状態を検出して家電器具1の運転状態に応じた最も好ましい通電遮断のタイミングを決めることができる。
また、使用状態検出手段7が収納部3内の雰囲気温度もしくは家電器具1の温度を検出するものであることが好ましい。
このような構成とすることで、温度を検出することで、簡単且つ確実に家電器具1の運転状態を検出して家電器具1の運転状態に応じた最も好ましい通電遮断のタイミングを決めることができる。
また、家電器具1の運転状態と相関した電流値が、高低微もしくは高低零あるいは高零であることを判別し、高以外の運転状態である場合に、スライド棚2を格納した際に、前記の運転状態を継続させるように前記遅延時間が決定されることが好ましい。
このような構成とすることで、スライド棚2を格納した際に家電器具1が高以外の運転状態であれば、高以外の運転状態を継続し、家電器具1の温度を低下させることができる。
また、収納部3の排気をするための排気ファン8を設け、スライド棚2を格納した時点における収納部3内の温度により、排気ファン8を運転停止させることが好ましい。
このような構成とすることで、スライド棚2を格納した時点で収納部3内の温度が所定温度より高い場合は、排気ファン8を運転して収納部3内の温度を素早く低下させることができ、一方、スライド棚2を格納した時点で収納部3内の温度よりも低い場合は、排気ファン8の運転を行わず、排気ファン8の不必要な運転をしないようにする。
また、スライド棚2を格納後、家電器具1への通電遮断をした時点で、通電遮断を報知することが好ましい。
このような構成とすることで、通電遮断によりスライド棚2を引き出した時点で”電気器具1が使えない”状態であることを報知できる。
また、スライド棚2を格納後に給電部4の通電を遮断した場合に、再びスライド棚2を引き出した時点で、通電遮断状態を報知することが好ましい。
このような構成とすることで、スライド棚2を引き出して、家電器具1を使用再開する場合に、通電復帰を促すとともに、直前までの通電遮断による調理中断失敗等に対する注意喚起としての報知ができる。
また、スライド棚格納検知手段が、スライド棚2の位置を検出する手段であることが好ましい。
このような構成とすることで、スライド棚2の移動をいち早く検出でき、高温の家電器具1が、収納部3内に移動したことを早く検知できる。
また、スライド棚格納検知手段が、スライド棚2が格納された状態の家電器具1の存在を検知する手段であることが好ましい。
このような構成とすることで、スライド棚2上に家電器具1を含めた物品が無ければ、通電を検知しても収納部3内は安全であると認識し、通電遮断することなく給電部4を使用できる。
本発明は、上記のように、通電開閉手段による家電器具への通電の開閉が、スライド棚を格納した時、家電器具への通電を維持するか、もしくはスライド棚を格納した時点から遅延させて家電器具への通電遮断をおこなうので、家電器具の使用中にスライド棚を格納した際における安全性を確保しながら、短時間における大電流の入り切りが行われることによる突入電流の発生や、家電器具や家電器具収納庫の通電開閉手段の回路開閉手段においてハンチングを回避し、家電器具や家電器具収納庫の通電開閉手段の電気回路部品へのダメージを防ぎ、耐久性に優れ、しかも、家電器具の加熱運転時に、うっかりスライド棚を格納し、直ちにスライド棚を引き出した等の場合にも、通電遮断を遅延させることによって、加熱調理はそのまま継続され、調理の中断失敗がなく、使い勝手上、極めて好適である。
また、家電器具の運転状態を検出するか、もしくは収納部内の温度を検出するか、もしくは前記両方を検出判断する使用状態検出手段を設け、該使用状態検出手段による検出結果に基づいて、前述の遅延して行われる家電器具への通電遮断のタイミングが決められるようにすることで、遅延して行われる家電器具の通電遮断のタイミングを、家電器具の使用状態や収納部内の温度に応じた最も好ましい時点とすることができる。
また、使用状態検出手段が家電器具の運転電流を検出するものであると、電流を検出することで簡単且つ確実に家電器具の運転状態に応じた最も好ましい通電遮断のタイミングを決めることができる。
また、使用状態検出手段が温度を検出するものであると、温度を検出することで、簡単且つ確実に家電器具の運転状態に応じた最も好ましい通電遮断のタイミングを決めることができる。
また、家電器具の運転状態と相関した電流値が、高低微もしくは高低零あるいは高零であることを判別し、高以外の運転状態である場合に、スライド棚を格納した際に、前記の運転状態を継続させるように前記遅延時間が決定されるものにおいては、スライド棚を格納した際に高以外の運転状態であれば、高以外の運転状態を継続して、家電器具の温度及び収納部内の温度を早く低下させることができ、より安全性を向上できると共に使い勝手も向上できる。
また、収納部の排気をするための排気ファンを設け、スライド棚を格納した時点における収納部内の温度により、排気ファンを運転停止させるものにおいては、スライド棚を格納した時点で収納部3内の温度が所定温度より高い場合は、排気ファンを運転して収納部内の温度を素早く低下させることができ、一方、スライド棚を格納した時点で収納部内の温度よりも低い場合は、排気ファンの運転を行わず、排気ファンの不必要な運転せず、使い勝手を向上できる。
また、スライド棚を格納後、家電器具への通電遮断をした時点で、通電遮断を報知するようにしたものにおいては、通電遮断によりスライド棚を引き出した時点で”電気器具が使えない”状態であることを報知して、「通電なしの状態」であるにもかかわらず、調理作業に入ることを回避できる。
また、スライド棚を格納した後に給電部の通電を遮断した場合に、再びスライド棚2を引き出した時点で、通電遮断状態を報知するものにおいては、スライド棚を引き出して、家電器具を使用再開する場合に、通電復帰を促すとともに、直前までの通電遮断による調理中断失敗等に対する注意喚起としての報知ができ、より利便性が高く好適である。
また、スライド棚格納検知手段が、スライド棚の位置を検出する手段であるものにおいては、スライド棚の移動をいち早く検出して、高温の家電器具が、収納部内に移動したことを早く検知できる。
また、スライド棚格納検知手段が、スライド棚が格納された状態の家電器具の存在を検知する手段であるものにおいては、スライド棚上に家電器具を含めた物品が無ければ、通電を検知しても収納部内は安全であると認識し、通電遮断することなく給電部を使用でき、使い勝手が向上できる。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。
図1には本発明の家電器具収納庫9の概略構成図を示し、図2には制御ブロック図を示している。
家電器具収納庫9には、家電器具1を載置するスライド棚2と、該スライド棚2を引き出し格納自在に格納する収納部3と、スライド棚2の格納を検知するスライド棚格納検知手段と、収納部3内に備えた家電器具1に電力を供給するための給電部4(代表的なものとしてコンセント)と、収納部3内の排気をするための排気ファン8を備えた通気構造を有している。
また、家電器具収納庫9には更に、家電器具1の運転状態を検出するための使用状態検出手段7と、家電器具1への通電を遮断する通電開閉手段5と、制御手段6とが設けてある。
収納部3の底部にはスライドレール15が設けてあり、該スライドレール15を介してスライド棚2が収納部3に対して移動自在となっており、これによりスライド棚2が収納部3から引き出され、且つ、収納部3内に格納される。
本発明においては、スライド棚2の格納を検知するスライド棚格納検知手段は、更にスライド棚の引き出しを検知する機能を併せもったスライド棚格納・引き出し検知手段として構成してある。以下の説明では、スライド棚格納検知手段を、スライド棚格納・引き出し検知手段を例にして説明する。
添付図面に示す実施形態では、格納・引き出し検知手段は、スライド棚位置検知手段11によりスライド棚の位置を検知することで格納、引き出しを検知するように構成してある。図7にはスライド棚位置検知手段11の一実施形態が示してあり、スライド棚2の前部と後部にそれぞれ第1磁石11a、第2磁石11bを設け、収納部3の上記スライド棚2の移動範囲の前部に第1磁気スイッチ11c、第2磁気スイッチ11dを設けることでスライド棚位置検知手段11を構成している例である。
本実施形態においては、スライド棚2を収納部3内に格納すると第1磁石11aが第1磁気スイッチ11cに近接して第1磁気スイッチ11cを作動することで格納状態を検出し、スライド棚2を収納部3から引き出すと第1磁石11aが第1磁気スイッチ11cから離れ、第2磁石11bが第2磁気スイッチ11dに近接して第2磁気スイッチ11dが作動することで引き出し状態を検出するようになっている。
図7に示す実施形態では、スライド棚位置検知手段11によるスライド棚2の位置検出をスライド方向の2箇所でおこなうように構成してある。そして、この実施形態においては、完全格納状態、完全引き出し状態を検出できるだけでなく、図7のように第2磁石11bが第2磁気スイッチ11dに近接して第2磁気スイッチ11dをオンにしている状態から、スライド棚2を格納方向に移動させることで第2磁石11bが第2磁気スイッチ11dから離れてオフになると、つまり、格納方向への移動の途中位置であっても、「スライド棚2の格納」とみなし、格納を検知したと認識させ、後述の制御を実行させるようにしてもよい。この場合は、格納の途中であっても、素早く後述の制御に以降でき、また、完全にスライド棚2を格納していない場合でも後述の制御を実行することができる。
また、図7のように、スライド棚2を完全に収納部3に格納された状態と完全に引き出された位置で磁気スイッチや磁石が近接する例にのみ限定されず、スライド棚2を完全に収納部3に格納された状態と完全に引き出された状態との間の中間の任意の位置で、上記格納や引き出しを検出するようにしてもよい。例えば、スライド棚2が半分だけ格納されたことを検知して、格納とみなすようにしてもよい。
使用状態検出手段7はスライド棚2を格納した時点における家電器具1が複数の運転段階のうちのどの段階であるかを検出するためのものである。使用状態検出手段7としては、例えば、家電器具1に供給する電流(電力)を検出する通電電流(電力)検出手段12や、収納部3内の温度もしくは家電器具1の温度(表面温度)を検出する温度検出手段13や、収納部3内に家電器具1等の収納物が存在するか否かを検出するための近接センサなどの収納物検出手段10があり、使用状態検出手段7としては、例えば、通電電流(電力)検出手段12と温度検出手段13と収納物検出手段10を用いる場合と、通電電流(電力)検出手段12と収納物検出手段10を用いる場合と、温度検出手段13と収納物検出手段10を用いる場合と、通電電流(電力)検出手段12と温度検出手段13を用いる場合と、通電電流(電力)検出手段12又は温度検出手段13又は収納物検出手段10のいずれか一つを用いる場合とがある。
図1に示す実施形態では、温度検出手段13は、家電器具1の表面温度を検出する赤外線による物体表面温度検出センサにより構成してある。該家電器具1の表面温度を検出するための温度検出手段13は収納部3の天井部に設けてあり、スライド棚2を格納した状態、引き出した状態のいずれの場合も、該収納部3の天井部に設けた温度検出手段13によりスライド棚2上に載置してある家電器具1の表面温度を検出できるように、その検出エリアを設定してある。
上記通電電流(電力)検出手段12は、例えば給電部4であるコンセントのコンセント回路でスライド棚2の引き出し・格納前後の電流(電力)を検知する。
スライド棚2に載置されて収納部3に収納される家電器具1とは電子レンジやオーブントースター等の加熱機能を備えたものである。
上記スライド棚2に載置して家電器具収納庫9の収納部3内に収納している家電器具1の使用に当たっては、スライド棚2を引き出して家電器具1に通電して家電器具1を使用する。また、家電器具1の非使用時にはスライド棚2を格納して、家電器具1が収納部3内に収納されるようにしている。
ここで、本発明においては、スライド棚2を格納した時、家電器具1の運転状態により家電器具1への通電を維持するか、もしくは、家電器具1への通電遮断をスライド棚2を格納した時点から遅延して行われるように、通電開閉手段5を制御手段6により制御するようになっている。
このようにして行われる通電開閉手段5による家電器具1への通電の開閉制御は使用状態検出手段7による家電器具1の運転状態の検出結果により決定される。
図3乃至図6には具体的制御例の一実施形態が示してある。本実施形態においては、冷却用ファン14を備えた家電器具1が、加熱運転状態、保温/冷却状態、待機状態、切・通電なし状態を有している場合の例である。ここで、本実施形態においては、保温/冷却状態、待機状態はいずれも非加熱運転状態である。
本例においては、加熱運転状態の際の電力Whが例えば000W、保温/冷却状態の際の電力Wmが例えば20W、待機状態の電力Wlが例えば2W、切・通電なし状態の際の電力Woが0Wの場合である。
つまり、本例においては、家電器具1の運転状態と相関した電流値が、加熱運転状態では「高」、保温/冷却状態では「低」、待機状態では「微」、切・通電なし状態では「零」である。
図3には本実施形態の基本制御の制御フロー図が示してある。
図3に示すように、通電電流(電力)検出手段12による家電器具2への通電電流(電力)の電流値を常時監視して状態監視をおこなうようになっており、電流値の検知に基づいて家電器具1の状態判断が行われる。ここで、上記状態判断(例えば、上記のように、加熱運転状態、保温/冷却状態、待機状態、切・通電なし状態(つまり電流値が高、低、微、零)の認識は、家電器具1により異なる値であるため、このように段階があることを制御手段6は学習記憶して上記複数段階のどの段階であるかを認識するようになっている。
そして、使用開始時に、上記電流値が「高」、「低」、「微」、「零」のいずれであっても、温度検出手段13により収納部3内の温度もしくは家電器具1の温度が「高」と検知されると、スライド棚2の位置が「引き出し」、「格納」、あるいは「中間位置」のいずれであるかにかかわらず、また、収納物検出手段10による収納物の検知の有無にかかわらず、排気ファン8をオンにし、通電開閉手段5により通電遮断を行い、後述の報知手段16により通電遮断を報知するようになっている。つまり、使用開始時に、収納部3内の温度もしくは家電器具1の温度が「高」と検知されれば、いかなるモードであっても安全制御に移って、即時通電遮断するようになっている。
また、使用開始時に電流値が「高」と検知され、収納部3内の温度もしくは家電器具1の表面温度が「中(〜T1)」、「低(〜T0)」、「室温」のいずれかであると検知された場合は、スライド棚2の位置が「引き出し」、「格納」、あるいは「中間位置」のいずれであるかにかかわらず、収納物が「有」と検知されると通常運転となる。また、収納物が「無」と検知されると、家電器具収納庫9以外の所に設置した家電器具1の電源として家電器具収納庫9に設けた給電部4を使用しているとみなす。
また、軽負荷使用時に電流値が「低」、「微」、「零」のいずれかであると検知され、収納部3内の温度もしくは家電器具1の表面温度が「中(〜T1)」、「低(〜T0)」、「室温」のいずれかであると検知された場合は、スライド棚2の位置が「引き出し」、「格納」、あるいは「中間位置」のいずれであるかにかかわらず、収納物が「有」と検知されると保温等の軽負荷運転であるとみなし、また、収納物が「無」と検知されると、家電器具収納庫9以外の所に設置した家電器具1の電源として家電器具収納庫9に設けた給電部4を使用しているとみなす。
図3の制御フローにおいて、通常運転時に、電流値が「高」と検知され、収納部3内の温度もしくは家電器具1の表面温度が「高」と検知され、スライド棚2が「格納」と検知され、収納物が「有」と検知されると、排気ファン8をオンにし、通電開閉手段5により通電遮断を行い、後述の報知手段16により通電遮断を報知する。この場合、排気ファン8は、収納部3内の温度もしくは家電器具1の表面温度が安全温度(例えばT0)になるとオフにする。
一方、通常運転時に、電流値が「低」、「微」、「零」のいずれかであると検知され、収納部3内の温度もしくは家電家具1の表面温度が「中(〜T1)」、「低(〜T0)」、「室温」のいずれかであると検知され、スライド棚2が「格納」と検知され、収納物が「有」と検知されると、使用者によるスライド棚2の格納動作であると検出し、終了制御に移行する。
終了制御に移行した場合、収納部3内の温度もしくは家電器具1の表面温度が一時的に「高」となる場合がある。
このように、終了制御において、収納部3内の温度もしくは家電器具1の表面温度が「高」と検知されると、排気ファン8をオンにし、また、この終了制御において、収納部3内の温度もしくは家電器具1の表面温度が「中(〜T1)」、「低(〜)T0」、「室温」のいずれかであると検知されると、排気ファン8をオフにし、通電遮断をするか、もしくは、通電遮断をすることなく使用開始時に戻る。
図4には、図3に示す制御フローにおける通常運転時に、家電器具1に通電して1000Wで加熱運転状態中にスライド棚2を格納した場合のタイムチャートが示してある。
すなわち、通常運転時に、家電器具1が加熱運転のまま該加熱運転中の家電器具1を載置したスライド棚2を収納部3に格納すると、格納した時点における電流値が「高」(つまり家電器具1の運転状態が加熱運転状態)であると検出される。このように格納した時点における電流値が「高」であると検出されると、収納部3内の温度もしくは家電器具1の表面温度(図3の実線においては家電器具1の表面温度)が「高」(例えばT1以上)であると検出され、この場合は、図4の実線に示すように格納した時点から所定時間t1遅延させて、給電部4から家電器具1への通電を通電開閉手段5で強制的に遮断するように制御する。
このように、家電器具1の加熱運転状態時にスライド棚2を格納した際に、家電器具1への通電遮断がスライド棚2を格納した時点から遅延して行われるように制御することで、家電器具1の加熱運転状態中にスライド棚2を格納した直後に、スライド棚2を引き出しても、上記のようにスライド棚2を格納した直後は家電器具1への通電が遮断されていないので、高電力での加熱運転中における強制停止と、加熱運転開始を短時間に繰り返すことがなく、家電器具1の電子部品にストレスがかかるのを回避することができる。
また、加熱運転状態の家電器具1を載置したスライド棚2を格納すると、家電器具1の表面温度がある設定温度T1を超えているので、図4に示すように、スライド棚2を格納すると同時に排気ファン8の運転を開始して排気口18から収納部3内の熱気を排気すると共に収納部3の前開口から外部の空気を収納部3内に吸込み、家電器具1の温度を低下させ、同時に収納部3内の温度も低下させる。実施形態においては、家電器具1の表面温度が安全温度である所定温度(例えば、待機状態における家電器具1の表面温度Toである40℃)以下となると排気ファン8の運転を停止する。
このように、排気ファン8を運転することで、素早く収納部3内に格納した家電器具1の温度を安全温度である所定温度以下にし、同時に収納部3内の温度も低下させて安全温度以下とする。
上記図4の説明では、温度検出手段13で家電器具1の表面温度を検出し、該温度検出手段13による検出結果に基づいて上記制御をおこなうようにした例を示したが、温度検出手段13で収納部3内の温度を検出して上記制御をおこなうようにしてもよい。
なお、図4のタイムチャートにおいて2点鎖線は上記した加熱運転状態の家電器具1を載置したスライド棚2を格納する場合の収納部3内の温度(雰囲気温度)の変化を示している。この収納部3内の温度の変化に基づいて上記制御をおこなうようにしてもよい。
また、図4に示すタイムチャートで破線は排気ファン8がない場合の例を示している。このように排気ファン8がない場合は、通電遮断以降も家電器具1や収納部3の温度低下が極めて緩やかであり、高温による不安全不具合が長く継続するため好ましくない。
図5には、図3に示す制御フローにおける通常運転時に、家電器具1を引き出した状態で通電して例えば加熱運転(例えば、1000Wの運転)が終り、続いて冷却用ファン14を運転している冷却運転状態(例えば20Wの運転)中にスライド棚2を収納部3に格納した場合のタイムチャートが示してある。
すなわち、通常運転時に、家電器具1が冷却運転状態中に格納すると、格納した時点における電流値が「低」であると検出される。
このように格納した時点における電流値が「低」であると検出されても、温度検出手段13により収納部3内の温度もしくは家電器具1の表面温度が「高」と検出されることがある。図5には家電器具1の表面温度がある設定温度T1を超えている例が示してある。
この場合は、格納後T1を超えているのを検知した時点(図5では格納と同時)で排気ファン8を運転し、温度検出手段13により収納部3内の温度もしくは家電器具1の表面温度が安全温度(例えばT0)になるとオフにする。
また、図5においては、通電電流(電力)検出手段12で検出した電流(電力)により、スライド棚2を格納した時点における家電器具1の運転状態が冷却運転状態であると検出されると、図5のタイムチャートのように収納部3内の温度もしくは家電器具1の表面温度が安全温度である所定温度(例えば、温度Toである40℃)以下となると、通電開閉手段5で家電器具1への通電を強制的に通電遮断するようにした例が示してあるが、図3の制御フローでも説明したように、この場合は、通電遮断しなくて待機状態を継続するようにしてもよい。つまり、この場合は、スライド棚2を格納した時点から家電器具への通電遮断時間を∞とする制御であり、通電遮断をすることなく待機状態となったままの状態で小電流の通電を継続するようにするのである。
図6には、図3に示す制御フローにおける通常運転時に、冷却用ファン14の運転が終り、続いて待機状態(例えば2Wの運転)となっている際にスライド棚2を収納部3に格納した場合のタイムチャートが示してある。
図6においては、スライド棚2を格納した時点における収納部3内の温度が安全温度である所定温度(例えば、待機状態における収納部3内の温度Toである40℃)以下であるため、スライド棚2を格納しても排気ファン8は運転しない。
また、図6においては、通電電流(電力)検出手段12で検出した電流(電力)により、スライド棚2を格納した時点における家電器具1の運転状態が待機状態であると検出されると、図6のタイムチャートのようにスライド棚2を格納した時点から所定時間t2遅延させて通電開閉手段5で家電器具1への通電を強制的に通電遮断するようにした例が示してあるが、図3の制御フローでも説明したように、この場合、上記と同様に通電遮断しなくて待機状態のまま維持するようにしてもよい。
また、図示は省略しているが、スライド棚2を格納した時に家電器具1の運転状態が切・通電なしの場合は、スライド棚2を格納した以降も通電遮断を継続するようになっている。
また、本発明の家電器具収納庫9にランプ又はブザー、あるいはこの両方よりなる報知手段16を設け、スライド棚2を格納後、前述のように家電器具1への通電遮断をした時点で、制御手段6により報知手段16で通電遮断を報知するように制御する。
すなわち、家電器具1への通電が遮断されたことを使用者に早く報知することにより、加熱調理の不完全失敗などへの注意喚起をすることができる。報知後、上記のように通電遮断された後の復帰を手動で行って再び家電器具1に通電可能とする。
また、スライド棚2を格納後、家電器具1への通電遮断後、再びスライド棚2が引き出された時に、報知手段16により、通電が遮断継続された状態であることを報知することができる。この場合も、報知後、上記のように通電遮断された後の復帰を手動で行って再び家電器具1に通電可能とする。
これによりスライド棚2を引き出して、家電器具1を使用再開する場合に、通電復帰を促すとともに、直前までの通電遮断による調理中断失敗等に対する注意喚起としての報知ができ、より利便性が高く好適である。
また、上記実施形態においては、図5において通電遮断のタイミングが、温度検出手段13で検出した収納部3内の温度もしくは家電器具1の表面温度が安全温度である所定温度(例えば、待機状態における温度Toである40℃)となった時点、又は、所定温度以下の任意の温度となった時点としているが、通電遮断のタイミングがスライド棚2を格納して一定時間経過後の時点であってもよい。
また、上記実施形態においては、スライド棚2を格納した時点における家電器具1の運転状態を通電電流(電力)検出手段12で検出した例を示したが、スライド棚2を格納した時点における収納部3内の温度もしくは家電器具1の表面温度を温度検出手段13で検出することで、スライド棚2を格納した時点における家電器具1の運転状態を検出するようにしてもよい。
図3乃至図6に示す実施形態においては、加熱運転状態、保温/冷却状態、待機状態、切・通電なし状態を持った家電器具1を収納する家電器具収納庫9に対して説明したが、本発明は、加熱運転状態、保温/冷却状態、切・通電なし状態をもった家電器具1、加熱運転状態、待機状態、切・通電なし状態をもった家電器具1、加熱運転状態、切・通電なし状態をもった家電器具にも適用できるものである。
収納物検出手段10としては上記例にのみ限定されず、例えば、スライド棚2の棚面の重量を検知することで収納物検知をおこなうようにしてもよい。
なお、図7に示す実施形態のように、スライド棚位置検知手段11によるスライド棚2の位置検出をスライド方向の2箇所でおこなうものにおいては、簡単な構成でスライド棚2の格納、引き出しの動作認識が確実に行え、前述のスライド棚2の格納後に家電器具1への通電遮断をした時点における報知手段16による報知や、再びスライド棚2が引き出された時に、報知手段16により、通電が遮断継続された状態であることの報知がやり易くなる。また、本実施形態においては、引き出し位置での多少のスライド棚2の移動程度では、通電を継続させる等の使用利便性が付加できる。
特に、スライド棚2が中間位置にあることを検知することにより格納であるとみなすようにしたものにおいてはスライド棚2の移動をいち早く検出でき、高温の家電器具1が収納部3側に移動したことをいち早く検知でき、上記スライド棚2の格納後の通電遮断をした時点における報知手段16による報知や、再びスライド棚2が引き出された時に、報知手段16による、通電が遮断継続された状態であることの報知を早めることができ、また、排気ファン8の運転開始を早めることができる。また、スライド棚2が少し引き出した状態で家電器具1の運転が行われても、前述の安全制御がおこなうことができる。
なお、本実施形態では、発熱手段を備えた加熱調理家電器具をスライド棚2に載置してスライド棚2を収納部3内に格納する場合の安全保護手段としているが、ジューサーミキサーや電機掃除機や電気除湿機等の、回転や冷却手段を有した家電器具の収納時に、電源プラグがコンセントに差し込まれた状態で放置されても、一定時間もしくは、一定の運転状態の経過後に通電を全て遮断することができ、使用時の利便性を残しつつ安全な収納状態を提供でき、好適である。
いずれによっても、家電器具1の電流と収納状態の温度を監視することで、通常の家電器具運転をできる限り維持継続した後に、正規の器具停止させることで、より安全快適で且つ、家電器具1へのダメージの少ない家電器具収納庫を提供できる。