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JP5069332B2 - 通信装置、通信システム、変換方法、及びそのプログラム - Google Patents
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JP5069332B2 - 通信装置、通信システム、変換方法、及びそのプログラム - Google Patents

通信装置、通信システム、変換方法、及びそのプログラム Download PDF

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Description

本発明は、本発明は、マルチキャストフレームの中継技術に関する。
無線LAN技術は、IEEE802.11規格がスタンダードとなっている。このIEEE802.11規格では、アクセスポイントがマルチキャストフレームを転送する場合、規定の通信レート(BSS basic rate set)のいずれかを用いるように規定されている。一般的に、マルチキャストフレームの転送には、BSS basic rate setの最小値が固定的に用いられる。これは、マルチキャストフレームには再送制御がないことなどに基づく。かかるアクセスポイントでは、大容量のデータ、例えば、IPTVのマルチキャストストリームを無線端末に十分な品質で転送できないことがある。このようなことから、アクセスポイントが、受信したマルチキャストフレームをユニキャストフレームに変換して、マルチキャストフレームの通信レートとして規定された通信レートよりも速い通信レートで無線端末に転送する技術が開発されている(例えば、下記特許文献1)。
しかしながら、マルチキャストフレームからユニキャストフレームに変換して送信されたフレームを受信しても、マルチキャストフレームの受信を前提に構築されたアプリケーションを用いる無線端末では、受信したユニキャストフレームを当該アプリケーションで利用できないことがあった。かかる問題は、無線LANのアクセスポイントに限らず、PLC(Power Line Communications)のモデムなどにも共通する問題であった。
特開2009−268124号公報 特開2008−187626号公報
上述の問題の少なくとも一部を考慮し、本発明が解決しようとする課題は、通信装置において、マルチキャストフレームからユニキャストフレームに変換されたフレームを受信した際に、ユニキャストフレームを確実に利用できるようにすることである。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
すなわち、本発明の通信装置は、ユニキャストフレームを受信した際に、該ユニキャストフレームを転送した中継装置が該ユニキャストフレームに付加した変換情報に基づいて、該ユニキャストフレームがマルチキャストフレームから変換されたフレームであるか否かを判断する変換判断手段と;前記変換判断手段が前記変換されたユニキャストフレームであると判断し、かつ、前記変換されたユニキャストフレームを前記通信装置自身のアプリケーションに直接的に受け渡し可能でない場合に、前記受信したユニキャストフレームをマルチキャストフレームに再変換して、前記アプリケーションに受け渡す再変換手段と;を備えることを要旨とする。
[適用例1]受信したマルチキャストフレームを所定の通信レートで他の通信装置に転送する中継装置であって、
前記受信したマルチキャストフレームをユニキャストフレームに変換して、前記所定の通信レートよりも相対的に速い通信レートを設定して、該通信レートで前記他の通信装置に転送するユニキャスト転送手段と、
前記ユニキャスト転送手段が前記変換したユニキャストフレームを転送する際に、前記変換を行ったことを示す変換情報を該ユニキャストフレームに付加する付加手段と
を備えた中継装置。
かかる構成の中継装置は、受信したマルチキャストフレームをユニキャストフレームに変換して、所定の通信レートよりも相対的に速い通信レートを設定して、他の通信装置に転送するので、大容量のデータを受信する場合であっても、マルチキャスト通信を好適に実現することができる。しかも、ユニキャストフレームへの変換を行ったことを示す変換情報を付加してユニキャストフレームを送信することができる。このユニキャストフレームを受信した通信装置は、変換の有無に応じた処理を行えば、ユニキャストフレームを確実に利用することができる。
[適用例2]通信装置であって、
ユニキャストフレームを受信した際に、該ユニキャストフレームを転送した中継装置が該ユニキャストフレームに付加した変換情報に基づいて、該ユニキャストフレームがマルチキャストフレームから変換されたフレームであるか否かを判断する変換判断手段と、
前記変換判断手段が前記変換されたユニキャストフレームであると判断した場合に、前記受信したユニキャストフレームをマルチキャストフレームに再変換して、アプリケーションに受け渡す再変換手段と
を備えた通信装置。
かかる構成の通信装置は、受信したユニキャストフレームに付加された変換情報に基づいて、このユニキャストフレームがマルチキャストフレームから変換されたフレームであるか否かを判断し、変換されたフレームである場合に、受信したユニキャストフレームをマルチキャストフレームに再変換して、アプリケーションに受け渡す。したがって、マルチキャストフレームの受信を前提に構築されたアプリケーションを用いて、受信したフレームを利用する場合であっても、受信したユニキャストフレームを確実に利用することができる。
[適用例3]前記再変換手段は、前記変換されたユニキャストフレームを前記アプリケーションに直接的に受け渡し可能である場合には、前記再変換を省略する適用例2記載の通信装置。
かかる構成の通信装置は、ユニキャストフレームをアプリケーションに直接的に受け渡し可能である場合には、再変換を省略するので、処理を効率化、高速化することができる。
また、本発明は、上述した中継装置や通信装置のほか、適用例4の通信システム、適用例5,6の方法、適用例7,8のプログラム、当該プログラムを記録した記憶媒体等としても実現することができる。
[適用例4]通信装置と、受信したマルチキャストフレームを所定の通信レートで前記通信装置に転送する中継装置と通信装置とを備えた通信システムであって、前記中継装置は、前記受信したマルチキャストフレームをユニキャストフレームに変換して、前記所定の通信レートよりも相対的に速い通信レートを設定して、該通信レートで前記通信装置に転送するユニキャスト転送手段と、前記ユニキャスト転送手段が変換したユニキャストフレームを転送する際に、前記変換を行ったことを示す変換情報を該ユニキャストフレームに付加する付加手段とを備え、前記通信装置は、前記中継装置から前記ユニキャストフレームを受信した際に、該ユニキャストフレームを転送した中継装置が該ユニキャストフレームに付加した変換情報に基づいて、該ユニキャストフレームがマルチキャストフレームから変換されたフレームであるか否かを判断する変換判断手段と、前記変換判断手段が前記変換されたユニキャストフレームであると判断した場合に、前記受信したユニキャストフレームをマルチキャストフレームに再変換して、アプリケーションに受け渡す再変換手段とを備えた通信システム。
[適用例5]受信したマルチキャストフレームを所定の通信レートで他の通信装置に転送する中継装置が前記受信したマルチキャストフレームを中継する中継方法であって、前記受信したフレームをユニキャストフレームに変換して他の通信装置に転送する際に、前記所定の通信レートよりも相対的に速い通信レートを設定して、該通信レートで前記変換を行ったことを示す変換情報を該ユニキャストフレームに付加して、前記転送を行う中継方法。
[適用例6]通信装置が中継装置から受信したユニキャストフレームを変換する変換方法であって、前記ユニキャストフレームを受信した際に、該ユニキャストフレームを転送した前記中継装置が該ユニキャストフレームに付加した変換情報に基づいて、該ユニキャストフレームがマルチキャストフレームから変換されたフレームであるか否かを判断し、前記変換されたユニキャストフレームであると判断した場合に、前記受信したユニキャストフレームをマルチキャストフレームに再変換して、アプリケーションに受け渡す変換方法。
[適用例7]受信したマルチキャストフレームを所定の通信レートで他の通信装置に転送する中継装置が、該受信したマルチキャストフレームを中継するための中継プログラムであって、前記受信したフレームをユニキャストフレームに変換して、前記所定の通信レートよりも相対的に速い通信レートを設定して、該通信レートで前記他の通信装置に転送する際に、前記変換を行ったことを示す変換情報を該ユニキャストフレームに付加して、前記転送を行う機能をコンピュータに実現させる中継プログラム。
[適用例8]通信装置が中継装置から受信したユニキャストフレームを変換する変換プログラムであって、前記ユニキャストフレームを受信した際に、該ユニキャストフレームを転送した前記中継装置が該ユニキャストフレームに付加した変換情報に基づいて、該ユニキャストフレームがマルチキャストフレームから変換されたフレームであるか否かを判断する変換判断機能と、前記変換されたユニキャストフレームであると判断した場合に、前記受信したユニキャストフレームをマルチキャストフレームに再変換して、アプリケーションに受け渡す再変換機能とをコンピュータに実現させる変換プログラム。
本発明の実施例としての無線LANシステム20の概略構成を示す説明図である。 無線LANシステム20を構成するアクセスポイントAPの概略構成を示す説明図である。 無線LANシステム20を構成する無線端末STA1の概略構成を示す説明図である。 無線LANシステム20におけるストリーム受信処理の流れを示す説明図である。 ストリーム受信処理における転送処理の流れを示すフローチャートである。 無線端末STA1〜STA3がサポートする通信レートと、無線端末STA1〜STA3に設定された通信レートの具体例を示す説明図である。 アクセスポイントAPが受信したマルチキャストフレームをユニキャストフレームに変換して転送する場合の時間占有量の推定方法を概念的に示す説明図である。 ストリーム受信処理における受信処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施例としての転送処理の流れを示す説明図である。 第3実施例としての転送処理の流れを示す説明図である。 第4実施例としての転送処理の流れを示す説明図である。
本発明の実施例について説明する。
A.第1実施例:
A−1.無線LANシステム20の概略構成:
図1は、本発明の通信システムの実施例としての無線LANシステム20の概略構成を示す説明図である。無線LANシステム20は、アクセスポイントAP、無線端末STA1〜STA3を備えており、IEEE802.11規格に準拠して構築される。アクセスポイントAPは、無線子機(無線端末)間の通信を中継する無線親機機能と、有線LANと無線LANとを接続するブリッジ機能とを備えたアクセスポイントであり、有線によって接続されたエッジルータERTを介して、マルチキャスト網MNTに接続されている。マルチキャスト網MNTには、サーバSVが接続されている。サーバSVは、マルチキャストストリームによってIPTV放送を提供するサーバである。アクセスポイントAP及びエッジルータERTは、本実施例では、IGMP(Internet Group Management Protocol)を用いて、マルチキャストフレームの受信制御を行う。
無線端末STA1〜STA3は、本実施例では、無線LANモジュールを内蔵した同一構成の汎用のパーソナルコンピュータである。なお、無線端末STA1〜STA3は、無線LANカードを備えたものであってもよい。この無線端末STA1〜STA3は、アクセスポイントAPとインフラストラクチャモードによる無線通信が可能である。また、無線端末STA1〜STA3は、アクセスポイントAP、エッジルータERT及びマルチキャスト網MNTを介して、サーバSVからIPTV放送のマルチキャストフレームを受信して再生することが可能である。
アクセスポイントAPの概略構成を図2に示す。図示するように、アクセスポイントAPは、CPU30、フラッシュROM41、ROM42、RAM43、有線LANインタフェース44、無線通信インタフェース45を備え、それぞれがバスにより相互に接続されている。
CPU30は、フラッシュROM41やROM42に記憶されたファームウェア等のプログラムをRAM43に展開して実行することで、アクセスポイントAPの動作全般を制御する。また、CPU30は、所定のプログラムにより、ユニキャスト転送部31、判断部32、禁止部36、付加部37としても機能する。判断部32は、取得部33、推定部34としての機能を含んでいる。これらの各機能部の詳細については後述する。
有線LANインタフェース44は、有線LANに接続するためのインタフェースである。有線LANインタフェース44は、ケーブルを介してエッジルータERTに接続されている。無線通信インタフェース45は、無線通信を行うためのインタフェースであり、無線親機として機能して、無線子機としての無線端末STA1〜STA3に対して無線パケットを中継する。
同一構成の無線端末STA1〜STA3を代表して、無線端末STA1の概略構成を図3に示す。無線端末STA1は、所定のプログラムがインストールされた汎用のパーソナルコンピュータであり、図示するように、CPU60、ハードディスクドライブ71、ROM72、RAM73、入力機構76、ディスプレイ77、無線通信インタフェース75を備えており、それぞれがバスで接続されている。
CPU60は、電源投入後、ハードディスクドライブ71やROM72に記憶されたファームウェアやOSをRAM73に展開して実行することで、無線端末STA1全体の制御を司る。また、CPU60は、ハードディスクドライブ71に記憶されたプログラムを実行することで、通知部61、変換判断部62、再変換部63としても機能する。これらの機能部の詳細については後述する。
ハードディスクドライブ71には、上述した機能部の機能を実現するためのプログラムのほか、IPTV放送を再生するためのアプリケーション(以下、単にアプリケーションともいう)が記憶されている(図示せず)。
入力機構76は、キーボードとポインティングデバイスからなり、ユーザは、入力機構76を介して、無線端末STA1に動作指示を与えることができる。ディスプレイ77は、液晶式のディスプレイである。無線通信インタフェース75は、無線通信を行うためのインタフェースであり、無線子機として機能して、無線親機としてのアクセスポイントAPと無線パケットをやりとりする。
A−2.ストリーム受信処理:
無線LANシステム20におけるストリーム受信処理の流れを図4に示す。ここでのストリーム受信処理とは、無線端末STA1〜STA3が、アクセスポイントAPを介してサーバSVからIPTV放送のコンテンツを受信して再生する処理である。以下では、説明を簡単にするために、特に断る場合を除き、無線端末STA1がIPTV放送のコンテンツを受信するものとして説明する。本実施例では、ストリーム受信処理は、ユーザが入力機構76を用いてストリーム受信処理の開始指示を無線端末STA1に与えることで開始される。
ストリーム受信処理が開始されると、無線端末STA1のCPU60は、無線親機であるアクセスポイントAPに対してアソシエーション要求を送信する(ステップS210)。CPU60は、通知部61の処理として、このアソシエーション要求に、機能情報を含ませて送信を行う。機能情報とは、後述する処理によってアクセスポイントAPが、サーバSVから受信したマルチキャストフレームをユニキャストフレームに変換して送信した際に、当該変換したユニキャストフレームを無線端末STA1のアプリケーションで利用(ここでは再生)可能とする機能を有するか否かを表す情報である。具体的には、アソシエーション要求のフレーム構成は、IEEE802.11規格によって規定されており、アソシエーション要求フレームを構成するフレーム要素には、ベンダが自由に定義可能なオプショナル領域が用意されている。CPU60は、このオプショナル領域に、機能情報を含ませてアソシエーション要求を送信する。
ここで、機能情報について具体的に説明する。例えば、無線端末STA1のアプリケーションが、マルチキャストフレームの受信を前提に構築されている場合には、受信したユニキャストフレームを、再生できないことがある。これは、例えば、無線端末STA1のOS(Operating System)のフィルタリング機能によって、アプリケーションに対応しないユニキャストフレームが、アプリケーションに受け渡される前に破棄されることによって生じる。ただし、かかる場合でも、無線端末STA1が受信したユニキャストフレームをマルチキャストフレームに再変換する機能を有していれば、再変換したマルチキャストフレームを再生することが可能である。あるいは、アプリケーションが、マルチキャストフレームによるストリーミングを前提に構築されていなければ、上述した再変換機能の有無に依存することなく、受信したユニキャストフレームを再生することが可能である。機能情報とは、このように無線端末STA1に、ユニキャストフレームを利用可能とする機能があるか否かを示す識別子である。本実施例では、ユニキャストフレームを利用可能とする機能を有する場合に、上述したオプショナル領域に所定のフラグを立てる構成とした。
かかる機能情報を含むアソシエーション要求を無線端末STA1が送信すると、アクセスポイントAPのCPU30は、アソシエーション要求を受信して、無線端末STA1に対してアソシエーション応答を送信する(ステップS110)。一方、無線端末STA1がアソシエーション応答を受信して、無線端末STA1とアクセスポイントAPとの接続関係が確立すると、無線端末STA1のCPU60は、サーバSVに対して、IPTV放送を受信するためのjoinパケットを送信する(ステップS220)。
アクセスポイントAPのCPU30は、このjoinパケットを受信して、エッジルータERTに向けて転送する(ステップS120)。エッジルータERTは、このjoinパケットを受信して、サーバSVに向けて転送すると共に、無線端末STA1をマルチキャストグループに登録する。以後、エッジルータERTは、アクセスポイントAPに向けて、サーバSVがマルチキャスト網MNTに提供するマルチキャストストリームデータを転送する。
こうして、joinパケットを転送すると、アクセスポイントAPのCPU30は、サーバSVが提供するマルチキャストストリームデータとしてのマルチキャストフレームの受信を待機する(ステップS130)。そして、マルチキャストフレームを受信すると(ステップS130:YES)、CPU30は転送処理を行う(ステップS140)。転送処理とは、受信したマルチキャストフレームをユニキャストフレームに変換して無線端末STA1〜STA3に転送した場合の、当該ユニキャストフレームの無線端末STA1〜STA3での利用性に応じた態様で、受信したマルチキャストフレームを転送する処理である。
転送処理の具体的な流れを図5に示す。以下の説明では、無線端末STA1〜STA3の各々が、同一のマルチキャストグループに登録されているものとして説明する。転送処理が開始されると、アクセスポイントAPのCPU30は、まず、判断部32の処理として、アクセスポイントAPが受信したマルチキャストフレームをユニキャストフレームに変換して転送した場合に、無線端末STA1〜STA3がこのユニキャストフレームを利用可能であるか否かを判断する(ステップS141)。この判断は、CPU30が、判断部32の処理として、より具体的には、取得部33の処理として、上記ステップS210によって無線端末STA1〜STA3が送信したアソシエーション要求に含まれる機能情報を取得して、参照することにより行う。本実施例では、無線端末STA1〜STA3の全てがユニキャストフレームを利用可能であるか否かを判断するものとした。
判断の結果、無線端末STA1〜STA3の全てがユニキャストフレームを利用できれば(ステップS141:YES)、CPU30は、判断部32の処理として、より具体的には、推定部34の処理として、デュレーション推定処理を行う(ステップS142)。デュレーション推定処理とは、CPU30が受信したマルチキャストフレームをユニキャストフレームに変換して無線端末STA1〜STA3に送信する場合の、マルチキャストフレームの送信に係る時間占有量D(Duration)を推定する処理である。本実施例においては、時間占有量Dは、次式(1)により算定する。式(1)において、B(t)は、転送するマルチキャストフレームの単位時間(ここでは秒)当たりの帯域(Mb)である。T(n)は、予め設定された無線端末STAn(ここではnは1〜3の整数)へユニキャストフレームを転送する際の設定通信レート(Mbps)である。δ(B(t))は、B(t)におけるCSMA/CA上のオーバヘッド及びヘッダ転送による増分である。
Figure 0005069332
B(t)は、予め定めた期間(例えば、所定時間、所定数のフレームを受信した期間など)に受信したマルチキャストフレームに基づいて算出することができる。δ(B(t))は、予め実験的に求められた関数とすることができる。
T(n)は、アクセスポイントAPが管理している。具体的には、アクセスポイントAPは、無線端末STA1〜STA3との間でやりとりするマネジメントフレームに基づいて、無線端末STA1〜STA3の各々がサポートする通信レートを把握している。そして、アクセスポイントAPは、無線端末STA1〜STA3との通信距離に応じて、最適な通信レートを各々に設定している。アクセスポイントAPが管理する無線端末STA1〜STA3の通信レートの具体例を図6に示す。この例では、無線端末STA1〜STA3の各々について、サポートする通信レートの一覧が作成されている。図中において段階数rは、サポートする通信レートの最も遅い通信レート(ここでは1Mbps)から、それよりも相対的に速い通信レートに対する段階数を示している。図中のハッチングが施された通信レートは、アクセスポイントAPが無線端末STA1〜STA3について最適な通信レートとして設定していることを表している。例えば、無線端末STA1には、最適な通信レートとして、6Mbpsが設定されている。この場合、T(1)=6Mbpsである。
こうして、デュレーション推定処理を行うと、CPU30は、判断部32の処理として、算出した時間占有量Dが、アクセスポイントAPが送信可能な範囲にあるか否かを判断する(ステップS143)。式(1)では、単位時間当たりの帯域を基準に時間占有量Dを算出しているので、図7に示すように、時間占有量Dが単位時間(ここでは1秒)以内であれば、時間占有量Dは、アクセスポイントAPが送信可能な範囲にあるといえる。ただし、本帯域は通信管理に必要なフレームの転送に要するデュレーションも考慮する必要があるため、データ転送に利用可能なデュレーションは実際には単位時間よりも少なくなる。なお、ステップS143の判断は、アプリケーションにおける利用性の判断を行っているといえる。算出した時間占有量Dが、アクセスポイントAPが送信可能な範囲になければ、無線端末STA1が受信するマルチキャストフレームは、著しく欠落が生じたものであるから、実質的にユーザの利用に耐え得るものではない。このことは、アプリケーションにおいて利用できないことと実質的に等しいからである。つまり、本実施例においてフレームの利用性とは、受信したフレームを扱うアプリケーションにおいて、所定以上の品質で、受信したフレームに基づいたアプリケーションの機能が発揮できることをいう。
この判断の結果、時間占有量Dが、アクセスポイントAPが送信可能な範囲にあれば(ステップS143:YES)、CPU30は、ユニキャスト転送部31の処理として、受信したマルチキャストフレームをユニキャストフレームに変換する(ステップS144)。具体的には、CPU30は、受信したマルチキャストフレームを複製して、マルチキャストフレームのヘッダに含まれるマルチキャストアドレスを無線端末STA1〜STA3のアドレスにそれぞれ書き換える。
ユニキャストフレームへの変換を行うと、CPU30は、付加部37の処理として、当該変換を行ったことを示す情報(以下、変換情報ともいう)をユニキャストフレームに含ませて、ユニキャスト転送部31の処理として、無線端末STA1〜STA3にそれぞれ送信する(ステップS145)。このユニキャストフレームの通信レートは、アクセスポイントAPが無線端末STA1〜STA3について最適な通信レートとして設定した通信レート(図のハッチング参照)である。本実施例では、変換情報は、宛先アドレスとして、予め定義された特殊なアドレスを用いることで、ユニキャストフレームに含ませることとした。この特殊なアドレスは、無線端末STA1〜STA3から事前に受け取ってアクセスポイントAPに記憶する構成とすれば、無線端末STA1〜STA3は、この特殊なアドレスが自己宛てであるか否かを判断することができる。また、上述したOSのフィルタリング機能によってユニキャストフレームが破棄されることを回避するように無線端末STA1〜STA3を構成することもできる。なお、変換情報の付加は、かかる態様に限るものではなく、例えば、イーサネット(登録商標)フレーム(DIX仕様)によってフレームを送信するのであれば、イーサタイプフィールドのベンダ定義領域に識別子を含ませることなどによってもよい。
なお、上述の例では、全ての無線端末STA1〜STA3がマルチキャストグループに参加するものとして説明したが、無線端末STA1〜STA3の一部のみがマルチキャストグループに参加する場合には、マルチキャストグループに参加している端末のみを対象にデュレーション推定処理を行い、ユニキャストフレームを送信することとすればよい。かかる構成は、例えば、IGMPスヌーピングにより実現することができる。
一方、上記ステップS141の判断において、ユニキャストフレームを利用できない無線端末が少なくとも1つあれば(ステップS141:NO)、マルチキャストフレームをユニキャストフレームに変換して転送すると、受信したユニキャストフレームを利用(再生)できない無線端末が生じる結果となる。かかる結果は、ユーザの利便性が、かえって低下することとなる。また、上記ステップS143の判断において、時間占有量Dが、アクセスポイントAPが送信可能な範囲になければ(ステップS143:NO)、無線端末STA1〜STA3は、受信すべきフレームが著しく欠落し、実質的に受信したユニキャストフレームを利用(再生)できないことが生じ得る。したがって、これらの場合には、CPU30は、禁止部36の処理として、受信したマルチキャストフレームをユニキャストフレームに変換することを禁止する。すなわち、CPU30は、所定の通信レート(具体的には、マルチキャストフレームの転送用に予め定められた通信レート)でマルチキャストフレームを転送する(ステップS146)。本実施例では、所定の通信レートは、1Mbpsである。
つまり、CPU30は、上記ステップS141及びS143において、変換したユニキャストフレームの無線端末STA1〜STA3での利用性を判断し、利用性が否定される場合には、マルチキャストフレームからユニキャストフレームへの変換を禁止し、マルチキャストフレームのままで無線端末STA1〜STA3に転送する構成としている。こうして、ステップS145またはステップS146でユニキャストフレームまたはマルチキャストフレームを送信すると、CPU30は、無線端末STA1〜STA3がleaveパケットを送信するまで、転送処理を繰り返す。
ここで説明を図4のストリーム受信処理に戻す。joinパケットを送信してマルチキャストグループに参加した無線端末STA1のCPU60は、その後、受信処理を行う(ステップS230)。受信処理とは、アクセスポイントAPからストリームデータを受け取って再生する処理である。
受信処理の具体的な流れを図8に示す。受信処理が開始されると、無線端末STA1のCPU60は、フレームの受信を待機する(ステップS231)。そして、フレームを受信すると(ステップS231:YES)、CPU60は、受信したフレームがユニキャストフレームであるか否かを判断する(ステップS232)。その結果、受信したフレームがユニキャストフレームであれば(ステップS232:YES)、CPU60は、変換判断部62の処理として、受信したユニキャストフレームが、マルチキャストフレームから変換されたユニキャストフレームであるか否かを判断する(ステップS233)。この判断は、上記ステップS145でアクセスポイントAPがユニキャストフレームに付加した変換情報を参照することによって行う。
その結果、マルチキャストフレームから変換されたユニキャストフレームであれば(ステップS233:YES)、CPU60は、当該ユニキャストフレームを再生するために、マルチキャストフレームへの再変換が必要であるか否かを判断する(ステップS234)。この判断は、本実施例では、OSのフィルタリング処理用のデータベースを参照して、アプリケーションのポート番号を含むユニキャストフレームが破棄させるか否かを参照することによって行う。その結果、再変換が必要であれば(ステップS234:YES)、CPU60は、再変換部63の処理として、受信したユニキャストフレームをマルチキャストフレームに再変換する(ステップS235)。再変換を行うと、CPU60は、再変換したマルチキャストフレームを上位層のアプリケーションに受け渡し、ストリームデータの再生を行う(ステップS236)。
一方、上記ステップS232の判断において、受信したフレームがユニキャストフレームでない場合(ステップS232:NO)、すなわち、マルチキャストフレームである場合には、当該マルチキャストフレームの再生は可能であるから、CPU60は、再変換を行わずに、受信したマルチキャストフレームを上位層のアプリケーションに受け渡し、ストリームデータの再生を行う(ステップS236)。また、上記ステップS233の判断において、マルチキャストフレームから変換されたユニキャストフレームでない場合(ステップS233:NO)、受信したユニキャストフレームは、IPTVにかかるものではないから、CPU60は、再変換を行わずに、受信したユニキャストフレームを上位層のアプリケーションに受け渡す(ステップS236)。また、上記ステップS234の判断において再変換が必要でない場合(ステップS234:NO)、アプリケーションはユニキャストに対応できるように構築されているということであるから、CPU60は、再変換を行わずに、受信したユニキャストフレームを上位層のアプリケーションに受け渡す(ステップS236)。こうして、受信したフレームを上位層に受け渡すと、CPU60は、無線端末STA1がleaveパケットを送信するまで、受信処理を繰り返す。
A−3.効果:
かかる構成のアクセスポイントAPは、受信したマルチキャストフレームをユニキャストフレームに変換して、所定の通信レートよりも相対的に速い通信レートを設定して、当該通信レートで無線端末STA1〜STA3に転送するユニキャスト転送部31を備える。したがって、大容量のデータを受信する場合であっても、マルチキャスト通信を好適に実現することができる。
また、アクセスポイントAPは、変換したユニキャストフレームを転送する際に、変換を行ったことを示す変換情報をユニキャストフレームに付加する付加部37を備えるので、変換情報を付加してユニキャストフレームを送信することができる。このユニキャストフレームを受信した無線端末STA1〜STA3は、変換の有無に応じた処理を行えば、ユニキャストフレームを確実に利用することができる。
また、無線端末STA1〜STA3は、ユニキャストフレームを受信した際に、当該ユニキャストフレームを転送したアクセスポイントAPが付加した変換情報に基づいて、当該ユニキャストフレームがマルチキャストフレームから変換されたフレームであるか否かを判断する変換判断部62と、変換されたユニキャストフレームであると判断した場合に、受信したユニキャストフレームをマルチキャストフレームに再変換して、アプリケーションに受け渡す再変換部63とを備える。すなわち、受信したユニキャストフレームに付加された変換情報に基づいて、このユニキャストフレームがマルチキャストフレームから変換されたフレームであるか否かを判断し、変換されたフレームである場合に、受信したユニキャストフレームをマルチキャストフレームに再変換して、アプリケーションに受け渡す。したがって、マルチキャストフレームの受信を前提に構築されたアプリケーションを用いて、受信したフレームを利用する場合であっても、受信したユニキャストフレームを確実に利用することができる。
また、無線端末STA1〜STA3は、ユニキャストフレームをアプリケーションに直接的に受け渡し可能である場合には、再変換を省略するので、処理を効率化、高速化することができる。
また、アクセスポイントAPは、変換したユニキャストフレームの送信に係る時間占有量Dを推定し、推定した時間占有量DがアクセスポイントAPの送信可能な範囲内であるか否かに基づいてユニキャストフレームの利用性の判断を行う。したがって、マルチキャストフレームをユニキャストフレームに変換して転送したために、無線端末STA1〜STA3が受信すべきフレームが著しく欠落することがない。その結果、ユーザの利便性の低下を抑制することができる。
また、アクセスポイントAPは、推定した時間占有量DがアクセスポイントAPの送信可能な範囲内でない場合に、変換したユニキャストフレームの通信レートを、設定した通信レートよりも相対的に速い値に変更して、再度、時間占有量DがアクセスポイントAPの送信可能な範囲内であるか否かの判断を行うので、フレームが著しく欠落することを回避しつつ、推定した時間占有量DがアクセスポイントAPの送信可能な範囲内となる条件で、変換したユニキャストフレームを転送できる機会が増大する。したがって、大容量のデータ通信をマルチキャストで実現する機会が増大し、ユーザの利便性を向上させることができる。
しかも、推定した時間占有量DがアクセスポイントAPの送信可能な範囲内となるまで、設定した通信レートを相対的に速い値に変更する処理を繰り返すので、推定した時間占有量DがアクセスポイントAPの送信可能な範囲内にないことを理由として、ユニキャストフレームへの変換が禁止されることがない。したがって、大容量のデータ通信をマルチキャストで実現する機会が増大し、ユーザの利便性を向上させることができる。
B.第2実施例:
本発明の第2実施例について説明する。第2実施例におけるアクセスポイントAP及び無線端末STA1〜STA3の構成は、基本的には、第1実施例と同様である。第2実施例が第1実施例と異なる点は、アクセスポイントAPにおいて実行される転送処理の流れである。以下、第1実施例と異なる点についてのみ説明し、第1実施例と共通する点については、説明を省略する。第2実施例としての転送処理の流れを図9に示す。図9においては、第1実施例と同一内容の処理については、先に説明した図5と同一の符号を付して説明を省略し、第1実施例と異なる点についてのみ以下に説明する。
第2実施例としての転送処理においては、ステップS143の判断において、時間占有量Dが、アクセスポイントAPが送信可能な範囲になければ(ステップS143:NO)、CPU30は、判断部32の処理として、無線端末STA1〜STA3について設定した最適な通信レートのいずれかを、設定済みの通信レートよりも相対的に速い値に変更する(ステップS310)。具体的には、無線端末STAn(nは1〜3の整数)について既に設定された通信レートがT(n,r)である場合(rは図6に示した段階数r)、CPU30は、無線端末STA1〜STA3の各々について、次式(2)によってΔTnを算出する。式(2)からも明らかなように、ΔTnは、設定済みの通信レートを1段階上げた場合の通信レートと、現状の通信レートとの差分値である。そして、CPU30は、ΔTnが相対的に大きくなる(ここでは最大となる)無線端末STAnに対して、現状のT(n,r)を、1段階上げた値T(n,r+1)に変更する。
ΔTn=T(n,r+1)−T(n,r)・・・(2)
通信レートを変更すると、CPU30は、処理をステップS142に戻して、変更した通信レートに基づいて、デュレーション推定処理をやり直し、ステップS143の判断を繰り返す。CPU30は、このステップS142,S143,S310の処理を、時間占有量Dが、アクセスポイントAPが送信可能な範囲となる(ステップS143:YES)まで繰り返し実行する。
かかる構成のアクセスポイントAPは、推定した時間占有量DがアクセスポイントAPの送信可能な範囲内でない場合に、変換したユニキャストフレームの通信レートを、設定した通信レートよりも相対的に速い値に変更して、再度、時間占有量DがアクセスポイントAPの送信可能な範囲内であるか否かの判断を行うので、フレームが著しく欠落することを回避しつつ、推定した時間占有量DがアクセスポイントAPの送信可能な範囲内となる条件で、変換したユニキャストフレームを転送できる機会が増大する。したがって、大容量のデータ通信をマルチキャストで実現する機会が増大し、ユーザの利便性を向上させることができる。また、アクセスポイントAPは、無線端末STA1〜STA3の各々について設定した通信レートと、無線端末STA1〜STA3がサポートする通信レートのうちの、当該設定した通信レートよりも1段階速い通信レートとの差分値の大きさを基準の1つとして、通信レートの変更対象となる無線端末を決定し、当該決定した無線端末に設定した通信レートを1段階速い値に変更する。したがって、設定した通信レートの値から1段階速い値に変更した場合に、時間占有量Dの減少効果が相対的に大きくなる無線端末を通信レートの変更対象とすることができるので、時間占有量Dの減少効果が大きい。しかも、通信レートが1段階ずつ速くなるように変更するので、通信レートが変更された無線端末におけるユニキャストフレームの利用性への影響を最小限に抑えることができる。しかも、推定した時間占有量DがアクセスポイントAPの送信可能な範囲内となるまで、設定した通信レートを相対的に速い値に変更する処理を繰り返すので、推定した時間占有量DがアクセスポイントAPの送信可能な範囲内にないことを理由として、ユニキャストフレームへの変換が禁止されることがない。したがって、大容量のデータ通信をマルチキャストで実現する機会が増大し、ユーザの利便性を向上させることができる。
C.第3実施例:
本発明の第3実施例について説明する。第3実施例におけるアクセスポイントAP及び無線端末STA1〜STA3の構成は、基本的には、第1実施例と同様である。第3実施例が第1実施例と異なる点は、アクセスポイントAPにおいて実行される転送処理の流れである。以下、第1実施例と異なる点についてのみ説明し、第1実施例と共通する点については、説明を省略する。第3実施例としての転送処理の流れを図10に示す。図10においては、第1実施例と同一内容の処理については、先に説明した図5と同一の符号を付して説明を省略し、第1実施例と異なる点についてのみ以下に説明する。
第3実施例としての転送処理においては、ステップS143の判断において、時間占有量Dが、アクセスポイントAPが送信可能な範囲になければ(ステップS143:NO)、CPU30は、判断部32の処理として、無線端末STA1〜STA3について設定した最適な通信レートが、予め定めた閾値TH以上であるか否かを判断する(ステップS410)。
その結果、無線端末STA1〜STA3に設定されたいずれかの通信レートが閾値THよりも小さければ(ステップS410:NO)、CPU30は、判断部32の処理として、閾値THに満たない通信レートを閾値THに変更する(ステップ420)。通信レートを変更すると、CPU30は、処理をステップS142に戻して、変更した通信レートに基づいて、デュレーション推定処理をやり直し、ステップS143の判断を繰り返す。
一方、無線端末STA1〜STA3に設定された全ての通信レートが閾値THよりも大きければ(ステップS410:YES)、CPU30は、受信したマルチキャストフレームを、マルチキャストフレームの転送用に予め定められた通信レートで転送する(ステップS146)。
かかる構成のアクセスポイントAPは、設定した通信レートが予め定めた閾値THよりも遅い場合に、当該設定した通信レートを閾値THに変更する。したがって、通信レートが極端に遅い無線端末が存在する場合に、その無線端末に起因して、無線LANシステム20全体のマルチキャスト通信の利便性が低下することを抑制することができる。
上述の例では、1つの閾値THを用いて上記ステップS410の判断を行ったが、上記ステップS410では、2以上の閾値THを用いて判断を行ってもよい。すなわち、CPU30は、最も小さい閾値THminから相対的に大きい閾値THを順次選択し、最も大きい閾値THmaxを用いた場合においても、時間占有量Dが、アクセスポイントAPが送信可能な範囲になければ(ステップS143:NO)、受信したマルチキャストフレームを、マルチキャストフレームの転送用に予め定められた通信レートで転送する構成としてもよい。かかる構成とすれば、通信レートが極端に遅い無線端末に対しても、利便性の低下を最小限に抑制することができる。
D.第4実施例:
本発明の第4実施例について説明する。第4実施例におけるアクセスポイントAP及び無線端末STA1〜STA3の構成は、基本的には、第1実施例と同様である。第4実施例が第1実施例と異なる点は、アクセスポイントAPにおいて実行される転送処理の流れである。以下、第1実施例と異なる点についてのみ説明し、第1実施例と共通する点については、説明を省略する。第4実施例としての転送処理の流れを図11に示す。図11においては、第1実施例と同一内容の処理については、先に説明した図5と同一の符号を付して説明を省略し、第1実施例と異なる点についてのみ以下に説明する。
第4実施例としての転送処理においては、ステップS143の判断において、時間占有量Dが、アクセスポイントAPが送信可能な範囲になければ(ステップS143:NO)、CPU30は、判断部32の処理として、無線端末STA1〜STA3について設定した最適な通信レートのいずれかを、設定済みの通信レートよりも相対的に速い値に変更する(ステップS510)。具体的には、無線端末STA1〜STA3に過去の所定期間に送信したフレームの受信成功率が最大の無線端末STAnの通信レートをT(n,r)から1段階上げた値T(n,r+1)に変更する。
この受信成功率は、CPU30が無線端末STA1〜STA3にフレームを送信した際に、無線端末STA1〜STA3が応答するACKの数をカウントすることにより算出する。なお、この受信成功率は、受信エラー率などに置き換えてもよいことは勿論である。
通信レートを変更すると、CPU30は、処理をステップS142に戻して、変更した通信レートに基づいて、デュレーション推定処理をやり直し、ステップS143の判断を繰り返す。CPU30は、このステップS142,S143,S510の処理を、時間占有量Dが、アクセスポイントAPが送信可能な範囲となる(ステップS143:YES)まで繰り返し実行する。
かかる構成のアクセスポイントAPは、転送するフレームに対する無線端末STA1〜STA3の各々における受信成功率を基準の1つとして、通信レートの変更対象となる無線端末を決定し、決定した無線端末に設定した通信レートを相対的に速い値に変更する。したがって、通信レートの変更によって、ユニキャストフレームの利用性に大きく影響を与える程度に受信成功率が低下することを抑制することができる。しかも、この効果は、受信成功率が最も高い、すなわち、無線通信が最も安定している無線端末に対して、順次、通信レートを相対的に速い値に変更することで、顕著なものとなる。
上述した実施形態の変形例について説明する。
E:変形例:
E−1.変形例1:
上述の実施形態においては、時間占有量Dが、アクセスポイントAPが送信可能な範囲にない場合に(ステップS143:NO)、無線端末STA1〜STA3について設定した最適な通信レートのいずれかを、設定済みの通信レートよりも相対的に速い値に変更する種々のアルゴリズムについて示したが、これらは、少なくとも2つを組み合わせることも可能である。例えば、第2実施例と第3実施例の構成を組み合わせてもよい。例えば、まず、閾値TH未満の通信レートを閾値THに変更し、それでも時間占有量Dが、アクセスポイントAPが送信可能な範囲とならない場合に、第2実施例に示したアルゴリズムを適用することも可能である。
また、第2実施例と第実施例の構成を組み合わせてもよい。例えば、受信成功率が所定値を下回らないことを付加的な条件として、第2実施例のアルゴリズムを適用してもよい。あるいは、受信成功率とΔTnとをパラメータとして所定の調整係数で重み付けて評価値を算出し、当該評価値に基づいて、通信レートを変更する無線端末STAnを決定する構成としてもよい。これらのような組み合わせの構成によれば、各々の構成の効果を両立させつつ、より柔軟に利用性の判断を行うことができる。
また、設定済みの通信レートよりも相対的に速い値に変更する種々のアルゴリズムは、上述の例に限られるものではなく、種々の構成とすることができる。例えば、通信レートが最も遅いものから1段階ずつ速い値に変更する構成としてもよい。
E−2.変形例2:
上述の第2実施例及び第4実施例においては、時間占有量Dが、アクセスポイントAPが送信可能な範囲となるまで、通信レートの変更を繰り返す構成について示したが、かかる処理を実行する上限基準を設けてもよい。このような上限基準としては、例えば、通信レートの値であってもよいし、受信成功率の値であってもよい。こうすれば、マルチキャストフレームをユニキャストフレームに変換することによって、過度にストリーミング映像の品質が低下することを防止することができる。
E−3.変形例3:
上述の実施形態においては、上記ステップS141の判断において、ユニキャストフレームを利用できない無線端末が少なくとも1つあれば(ステップS141:NO)、受信したマルチキャストフレームを、ユニキャストフレームに変換せずに転送する構成としたが、かかる構成に限られるものではない。例えば、ユニキャストフレームを利用できる無線端末が少なくとも1つあれば、当該無線端末に対して、ユニキャストフレームに変換して転送すると共に、ユニキャストフレームを利用できない無線端末用に、マルチキャストフレームも併せて転送するとした場合の時間占有量Dを算出して、かかる転送の可否を判断してもよい。この場合、ユニキャストフレームを利用できる無線端末は、ユニキャストフレームとマルチキャストフレームの両方を受信することとなる。したがって、例えば、同一のシーケンス番号を含むフレームは、フレームボディが同一内容であるとして、2回目に受信したフレームを破棄する構成としてもよい。こうすれば、ユニキャストフレームを利用できる無線端末においては、大容量のデータを受信できることとなり、ユーザの利便性が向上する。
E−4.変形例4:
上述の実施形態においては、無線LANシステム20に適用する構成について示したが、本発明の実施形態は、無線LANシステムに限るものではなく、種々のマルチキャスト通信システムとして実現することができる。例えば、PLC(Power Line Communications)システムとして実現してもよい。この場合、上述したアクセスポイントAPの構成をPLCの親機としてのモデムが備え、上述した無線端末STA1〜STA3の構成をPLCの子機としての電子機器が備える構成とすることができる。
また、上述の実施形態においては、IPTVのストリーミング通信について示したが、本発明の実施形態は、IPTVのストリーミングに限るものではない。例えば、VoIP(Voice over Internet Protocol)を利用して三者以上の同時通話を実現するマルチキャスト通信、ネットワークに接続された複数のNAS(Network Attached Storage)に同時にアップロードするためのマルチキャスト通信など、種々のマルチキャスト通信に適用することができる。
E−5.変形例5:
上述の実施形態においては、時間占有量Dが、アクセスポイントAPが送信可能な範囲に収まるように、無線端末STA1〜STA3について設定した最適な通信レートのいずれかを、設定済みの通信レートよりも相対的に速い値に変更する種々のアルゴリズムを適用したが、これらのアルゴリズムは、時間占有量Dを所定値以下に小さくすることを目的としても好適に用いることができる。こうすれば、アクセスポイントAPの帯域を過度に使用することを抑制しつつ、高速なマルチキャスト通信を実現することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上述した実施形態における本発明の構成要素のうち、独立クレームに記載された要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略、または、組み合わせが可能である。また、本発明はこうした実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を脱しない範囲において、種々なる態様で実施できることは勿論である。例えば、本発明は、中継装置、通信装置、通信システムとしての構成のほか、通信の方法、プログラム、当該プログラムを記録した記憶媒体等としても実現することができる。
20…無線LANシステム
30…CPU
31…ユニキャスト転送部
32…判断部
33…取得部
34…推定部
36…禁止部
37…付加部
41…フラッシュROM
42…ROM
43…RAM
44…有線LANインタフェース
45…無線通信インタフェース
60…CPU
61…通知部
62…変換判断部
63…再変換部
71…ハードディスクドライブ
72…ROM
73…RAM
75…無線通信インタフェース
76…入力機構
77…ディスプレイ
AP…アクセスポイント
STA1〜STA3…無線端末
ERT…エッジルータ
SV…サーバ
MNT…マルチキャスト網

Claims (5)

  1. 通信装置であって、
    ユニキャストフレームを受信した際に、該ユニキャストフレームを転送した中継装置が該ユニキャストフレームに付加した変換情報に基づいて、該ユニキャストフレームがマルチキャストフレームから変換されたフレームであるか否かを判断する変換判断手段と、
    前記変換判断手段が前記変換されたユニキャストフレームであると判断し、かつ、前記変換されたユニキャストフレームを前記通信装置自身のアプリケーションに直接的に受け渡し可能でない場合に、前記受信したユニキャストフレームをマルチキャストフレームに再変換して、前記アプリケーションに受け渡す再変換手段と
    を備えた通信装置。
  2. 前記再変換手段は、前記変換されたユニキャストフレームを前記アプリケーションに直接的に受け渡し可能である場合には、前記再変換を省略する請求項1記載の通信装置。
  3. 通信装置と、受信したマルチキャストフレームを所定の通信レートで前記通信装置に転送する中継装置と通信装置とを備えた通信システムであって、
    前記中継装置は、
    前記受信したマルチキャストフレームをユニキャストフレームに変換して、前記所定の通信レートよりも相対的に速い通信レートを設定して、該通信レートで前記通信装置に転送するユニキャスト転送手段と、
    前記ユニキャスト転送手段が変換したユニキャストフレームを転送する際に、前記変換を行ったことを示す変換情報を該ユニキャストフレームに付加する付加手段と
    を備え、
    前記通信装置は、
    前記中継装置から前記ユニキャストフレームを受信した際に、該ユニキャストフレームを転送した中継装置が該ユニキャストフレームに付加した変換情報に基づいて、該ユニキャストフレームがマルチキャストフレームから変換されたフレームであるか否かを判断する変換判断手段と、
    前記変換判断手段が前記変換されたユニキャストフレームであると判断し、かつ、前記変換されたユニキャストフレームを前記通信装置自身のアプリケーションに直接的に受け渡し可能でない場合に、前記受信したユニキャストフレームをマルチキャストフレームに再変換して、前記アプリケーションに受け渡す再変換手段と
    を備えた通信システム。
  4. 通信装置が中継装置から受信したユニキャストフレームを変換する変換方法であって、
    前記ユニキャストフレームを受信した際に、該ユニキャストフレームを転送した前記中継装置が該ユニキャストフレームに付加した変換情報に基づいて、該ユニキャストフレームがマルチキャストフレームから変換されたフレームであるか否かを判断し、
    前記変換されたユニキャストフレームであると判断し、かつ、前記変換されたユニキャストフレームを前記通信装置自身のアプリケーションに直接的に受け渡し可能でない場合に、前記受信したユニキャストフレームをマルチキャストフレームに再変換して、前記アプリケーションに受け渡す
    変換方法。
  5. 通信装置が中継装置から受信したユニキャストフレームを変換する変換プログラムであって、
    前記ユニキャストフレームを受信した際に、該ユニキャストフレームを転送した前記中継装置が該ユニキャストフレームに付加した変換情報に基づいて、該ユニキャストフレームがマルチキャストフレームから変換されたフレームであるか否かを判断する変換判断機能と、
    前記変換されたユニキャストフレームであると判断し、かつ、前記変換されたユニキャストフレームを前記通信装置自身のアプリケーションに直接的に受け渡し可能でない場合に、前記受信したユニキャストフレームをマルチキャストフレームに再変換して、前記アプリケーションに受け渡す再変換機能と
    をコンピュータに実現させる変換プログラム。
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