[0026] 図1は、本発明の一実施形態によるリソグラフィ装置を概略的に示したものである。この装置は、放射ビームB(例えば、UV放射又はDUV放射)を調節するように構成された照明システム(イルミネータ)ILと、パターニングデバイス(例えば、マスク)MAを支持するように構成され、特定のパラメータに従ってパターニングデバイスMAを正確に配置するように構成された第1の位置決めデバイスPMに接続されたパターニングデバイス支持体又は支持構造(例えば、マスクテーブル)MTとを含む。この装置は、また、基板(例えば、レジストコートウェーハ)Wを保持するように構成され、特定のパラメータに従って基板Wを正確に配置するように構成された第2の位置決めデバイスPWに接続された基板テーブル(例えば、ウェーハテーブル)WTを含む。さらに、この装置は、基板Wのターゲット部分C(例えば、1つ又は複数のダイを含む)上にパターニングデバイスMAによって放射ビームBへ付与されたパターンを投影するように構成された投影システム(例えば、屈折投影レンズシステム)PSを含む。
[0027] 照明システムは、放射の誘導、整形、又は制御を行うための、屈折、反射、磁気、電磁気、静電気型等の光学コンポーネント、又はその任意の組合せなどの種々のタイプの光学コンポーネントを含んでいてもよい。
[0028] パターニングデバイス支持体は、パターニングデバイスの方向、リソグラフィ装置の設計等の条件、例えばパターニングデバイスが真空環境で保持されているか否かに応じた方法で、パターニングデバイスを保持する。このパターニングデバイス支持体は、パターニングデバイスを保持するために、機械的、真空、静電気等のクランプ技術を使用することができる。パターニングデバイス支持体は、例えばフレーム又はテーブルでよく、必要に応じて固定式又は可動式でよい。パターニングデバイス支持体は、パターニングデバイスが例えば投影システムに対して確実に所望の位置にくるようにできる。本明細書において「レチクル」又は「マスク」という用語を使用した場合、その用語は、より一般的な用語である「パターニングデバイス」と同義と見なすことができる。
[0029] 本明細書において使用する「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分にパターンを生成するように、放射ビームの断面にパターンを与えるために使用し得る任意のデバイスを指すものとして広義に解釈されるべきである。ここで、放射ビームに与えられるパターンは、例えばパターンが位相シフトフィーチャ又はいわゆるアシストフィーチャを含む場合、基板のターゲット部分における所望のパターンに正確には対応しないことがある点に留意されたい。一般的に、放射ビームに与えられるパターンは、集積回路などのターゲット部分に生成されるデバイスの特定の機能層に相当する。
[0030] パターニングデバイスは透過性又は反射性でよい。パターニングデバイスの例には、マスク、プログラマブルミラーアレイ、及びプログラマブルLCDパネルがある。マスクはリソグラフィにおいて周知のものであり、これには、バイナリマスク、レベンソン型(alternating)位相シフトマスク、ハーフトーン型(attenuated)位相シフトマスクのようなマスクタイプ、さらには様々なハイブリッドマスクタイプも含まれる。プログラマブルミラーアレイの一例として、小さなミラーのマトリクス配列を使用し、そのミラーは各々、入射する放射ビームを異なる方向に反射するよう個々に傾斜することができる。傾斜したミラーは、ミラーマトリクスによって反射する放射ビームにパターンを与える。
[0031] 本明細書において使用する「投影システム」という用語は、例えば使用する露光放射、又は液浸液の使用や真空の使用などの他の要因に合わせて適宜、例えば屈折光学システム、反射光学システム、反射屈折光学システム、磁気光学システム、電磁気光学システム及び静電気光学システム、又はその任意の組合せを含む任意のタイプの投影システムを網羅するものとして広義に解釈されるべきである。本明細書において「投影レンズ」という用語を使用した場合、これはさらに一般的な「投影システム」という用語と同義と見なすことができる。
[0032] 本明細書で示すように、本装置は透過タイプである(例えば透過マスクを使用する)。あるいは、装置は反射タイプでもよい(例えば上記で言及したようなタイプのプログラマブルミラーアレイを使用する、又は反射マスクを使用する)。
[0033] リソグラフィ装置は、2つ(デュアルステージ)又はそれ以上の基板テーブル(及び/又は2つ以上のマスクテーブル)を有するタイプでよい。このような「マルチステージ」機械においては、追加のテーブルを並行して使用するか、1つ又は複数の他のテーブルを露光に使用している間に1つ又は複数のテーブルで予備工程を実行することができる。
[0034] 図1を参照すると、イルミネータILは放射源SOから放射ビームを受ける。放射源SOとリソグラフィ装置とは、例えば放射源SOがエキシマレーザである場合に、別々の構成要素であってもよい。このような場合、放射源SOはリソグラフィ装置の一部を形成すると見なされず、放射ビームは、例えば適切な誘導ミラー及び/又はビームエクスパンダなどを備えるビームデリバリシステムBDの助けにより、放射源SOからイルミネータILへと渡される。他の事例では、例えば放射源SOが水銀ランプの場合は、放射源SOがリソグラフィ装置の一体部分であってもよい。放射源SO及びイルミネータILは、必要に応じてビームデリバリシステムBDとともに放射システムと呼ぶことができる。
[0035] イルミネータILは、放射ビームの角度強度分布を調整するアジャスタADを含んでいてもよい。通常、イルミネータILの瞳面における強度分布の外側及び/又は内側半径範囲(一般にそれぞれ、σ-outer及びσ-innerと呼ばれる)を調整することができる。また、イルミネータILは、インテグレータIN及びコンデンサCOなどの他の種々のコンポーネントを備えていてもよい。イルミネータILを用いて放射ビームを調節し、その断面にわたって所望の均一性と強度分布とが得られるようにしてもよい。
[0036] 放射ビームBは、パターニングデバイス支持体MT(例えば、マスクテーブル)上に保持されたパターニングデバイスMA(例えば、マスク)に入射し、パターニングデバイスMAによってパターニングされる。パターニングデバイス(例えばマスク)MAを横断した放射ビームBは、投影システムPSを通過し、投影システムPSは、ビームを基板Wのターゲット部分C上に合焦させる。第2の位置決めデバイスPWと位置センサIF(例えば、干渉計デバイス、リニアエンコーダ又は容量センサ)の助けを借りて、基板テーブルWTは、例えば、様々なターゲット部分Cを放射ビームBの経路に位置決めできるように正確に移動できる。同様に、第1の位置決めデバイスPMと別の位置センサ(図1には明示されていない)を用いて、マスクライブラリからの機械的な取り出し後又はスキャン中などに放射ビームBの経路に対してパターニングデバイス(例えばマスク)MAを正確に位置決めできる。一般に、パターニングデバイス支持体(例えばマスクテーブル)MTの移動は、第1の位置決めデバイスPMの部分を形成するロングストロークモジュール(粗動位置決め)及びショートストロークモジュール(微動位置決め)の助けにより実現できる。同様に、基板テーブルWTの移動は、第2のポジショナPWの部分を形成するロングストロークモジュール及びショートストロークモジュールを用いて実現できる。ステッパの場合(スキャナとは対照的に)、パターニングデバイス支持体(例えばマスクテーブル)MTをショートストロークアクチュエータのみに接続するか、又は固定してもよい。パターニングデバイス(例えばマスク)MA及び基板Wは、パターニングデバイスアライメントマークM1、M2及び基板アライメントマークP1、P2を使用して位置合わせすることができる。図示のような基板アライメントマークは、専用のターゲット部分を占有するが、ターゲット部分の間の空間に位置してもよい(スクライブレーンアライメントマークとして周知である)。同様に、パターニングデバイス(例えばマスク)MA上に複数のダイを設ける状況では、パターニングデバイスアライメントマークをダイ間に配置してもよい。
[0037] 図示のリソグラフィ装置は、以下のモードのうち少なくとも1つにて使用可能である。
1.ステップモードにおいては、パターニングデバイス支持体(例えばマスクテーブル)MT及び基板テーブルWTは、基本的に静止状態に維持される一方、放射ビームBに与えたパターン全体が1回でターゲット部分Cに投影される(すなわち単一静的露光)。次に、別のターゲット部分Cを露光できるように、基板テーブルWTがX方向及び/又はY方向に移動される。ステップモードでは、露光フィールドの最大サイズによって、単一静的露光で像が形成されるターゲット部分Cのサイズが制限される。
2.スキャンモードにおいては、パターニングデバイス支持体(例えばマスクテーブル)MT及び基板テーブルWTは同期的にスキャンされる一方、放射ビームBに与えられるパターンがターゲット部分Cに投影される(すなわち単一動的露光)。パターニングデバイス支持体(例えばマスクテーブル)MTに対する基板テーブルWTの速度及び方向は、投影システムPSの拡大(縮小)及び像反転特性によって求めることができる。スキャンモードでは、露光フィールドの最大サイズによって、単一動的露光におけるターゲット部分Cの(非スキャン方向における)幅が制限され、スキャン動作の長さによってターゲット部分Cの(スキャン方向における)高さが決まる。
3.別のモードでは、パターニングデバイス支持体(例えばマスクテーブル)MTはプログラマブルパターニングデバイスを保持して基本的に静止状態に維持され、基板テーブルWTを移動又はスキャンさせながら、放射ビームBに与えられたパターンをターゲット部分Cに投影する。このモードでは、一般にパルス状放射源を使用して、基板テーブルWTを移動させる毎に、又はスキャン中に連続する放射パルスの間で、プログラマブルパターニングデバイスを必要に応じて更新する。この動作モードは、以上で言及したようなタイプのプログラマブルミラーアレイなどのプログラマブルパターニングデバイスを使用するマスクレスリソグラフィに容易に利用できる。
[0038] 上述した使用モードの組合せ及び/又は変形、又は全く異なる使用モードも利用できる。
[0039] 投影システムPSの最終要素と基板との間に液体を提供する構成は、3つの一般的なカテゴリに分類できる。これらは、浴槽タイプの構成と、いわゆる局所液浸システムと、オールウェット液浸システムである。浴槽タイプの構成では、実質的に基板Wの全体と、任意選択で基板テーブルWTの一部が液体の浴槽に浸される。
[0040] 局所液浸システムは、液体が基板の局所領域にのみ提供される液体供給システムを使用する。液体によって充填された空間は、基板の上面より平面視で小さく、液体によって充填される領域は、その領域の下を基板Wが移動している間、投影システムPSに対して静止している。図2〜図5は、そのようなシステムで使用することができる異なった供給デバイスを示す。液体を局所領域に封止する封止特徴部が存在する。提案されているこれを配置する方法の1つが、PCT特許出願公開第WO99/49504号に開示されている。
[0041] オールウェット構成では、液体は閉じ込められない。基板上面の全体と基板テーブルの全部又は一部が液浸液に覆われる。少なくとも基板を覆う液体の深さは小さい。液体は、ウェーハ上の液体の薄膜などの液膜であってもよい。液浸液は、投影システムと投影システムに対向する対向面(そのような対向面は基板及び/又は基板テーブルの表面であってもよい)の領域に、又はその領域内に供給することができる。また、図2〜図5の液体供給デバイスのいずれもそのようなシステムで使用することができる。しかし、封止特徴部は存在せず、活性化されず、通常より有効でなく、又はその他の点で液体を局所領域にのみ封止する効果がない。
[0042] 図2及び図3に図示されているように、液体は、少なくとも1つの入口によって基板上に、好ましくは最終要素に対する基板の動作方向に沿って供給される。液体は、投影システムPSの下を通過した後に少なくとも1つの出口によって除去される。すなわち、基板が−X方向にて要素の下でスキャンされると、液体が要素の+X側にて供給され、−X側にて取り上げられる。図2は、液体が入口を介して供給され、低圧源に接続された出口によって要素の他方側で取り上げられる構成を概略的に示したものである。図2の図では、液体が最終要素に対する基板Wの動作方向に沿って供給されるが、こうである必要はない。最終要素の周囲に配置された入口及び出口の様々な方向及び数が可能であり、一例が図3に図示され、ここでは両側に出口を持つ4組の入口が最終要素の周囲に規則的パターンで設けられる。液体のフローの方向は、図2及び図3に矢印で示されていることに留意されたい。
[0043] 局所液体供給システムを備える液浸リソグラフィのさらなる解決法が、図4に図示されている。液体が、投影システムPSのいずれかの側にある2つの溝入口によって供給され、入口の半径方向外側に配置された複数の別個の出口によって除去される。入口は、投影される投影ビームが通る穴が中心にあるプレートに配置することができる。液体は、投影システムPSの一方側にある1つの溝入口によって供給され、投影システムPSの他方側にある複数の別個の出口によって除去されて、投影システムPSと基板Wの間に液体の薄膜の流れを引き起こす。どの組合せの入口と出口を使用するかの選択は、基板Wの動作方向によって決定することができる(他の組合せの入口及び出口は動作しない)。流体のフローの方向と基板Wの方向は図4に矢印で示されていることに留意されたい。
[0044] 提案されている別の構成は、液体供給システムに液体閉じ込め構造を提供する構成である。液体閉じ込め構造は、投影システムの最終要素と基板テーブルとの間の空間の境界の少なくとも一部に沿って延在する。そのような構成を図5に示す。
[0045] 図5は、投影システムPSの最終要素と対向面(例えば、カバープレート100又は基板W)との間の空間11の境界の少なくとも一部に沿って延在する液体閉じ込め構造12を備えた局所液体供給システム又は流体ハンドリング構造を概略的に示す。以下の説明で、基板Wの表面という表現は、明示的に断りのない限り、追加的に又は代替的に、カバープレート100の表面も意味することに留意されたい。液体閉じ込め構造12は、投影システムPSに対してXY平面で実質的に静止しているが、Z方向(光軸方向)には相対的に多少動くことができる。ある実施形態では、液体閉じ込め構造12と基板Wの表面との間には封止が形成され、封止は、ガスシール(ガスシールを備えたそのようなシステムは、EP−A−1,420,298号に開示されている)又は液体シールなどの非接触封止でよい。
[0046] 液体閉じ込め構造12は、投影システムPSの最終要素と基板Wとの間の空間11内に少なくとも部分的に液体を封じ込める。液体が基板Wの表面と投影システムPSの最終要素との間の空間11内に閉じ込められるように、基板Wへのガスシール16などの非接触封止を投影システムPSのイメージフィールドの周囲に形成することができる。空間11は、投影システムPSの最終要素の下に位置しそれを取り囲む液体閉じ込め構造12によって少なくとも部分的に形成される。液体は、投影システムPSの下の空間11、及び液体入口13によって液体閉じ込め構造12内に流し込まれる。液体は、液体出口13によって除去することができる。液体閉じ込め構造12は、投影システムPSの最終要素から上に少し延在することができる。液体のバッファが提供されるように、液面は最終要素より上に上昇する。ある実施形態では、液体閉じ込め構造12は、上端で、投影システムPS又はその最終要素の形状にぴったりと一致する、例えば円形の内周を有する。底部で、内周は、イメージフィールドの形状、例えば矩形にぴったりと一致するが、これはそうでなくてもよい。
[0047] 液体は、使用時に、液体閉じ込め構造12の底部と基板Wの表面との間に形成されるガスシール16によって空間11内に封じ込められる。ガスシール16は、ガス、例えば、空気又は合成空気によって形成されるが、ある実施形態では、N2又はその他の不活性ガスによって形成される。ガスシール16内のガスは、入口15を介して液体閉じ込め構造12と基板Wとの間のギャップに加圧下で提供される。ガスは、出口14を介して抽出される。内側に液体を閉じ込める高速のガスのフローが存在するように、ガス入口15上の過圧、出口14上の真空レベル及びギャップの幾何構造が配置されている。液体閉じ込め構造12と基板Wとの間の液体上のガスの力で、液体は空間11内に封じ込められる。入口/出口は、空間11を取り囲む環状の溝であってもよい。環状の溝は、連続的であっても又は不連続的であってもよい。ガスのフローは、液体を空間11内に封じ込める効果がある。そのようなシステムは、参照により全体を本明細書に組み込むものとする米国特許出願公開US2004−0207824号に開示されている。別の実施形態では、液体閉じ込め構造12はガスシールを有さない。
[0048] 本発明が適用可能なその他のタイプの液体閉じ込め構造は、参照により本明細書に組み込むものとする2009年5月25日出願の米国特許出願第61/181,158号に記載されるようないわゆるガス抵抗液体閉じ込め構造を含む。米国特許出願第2008/0212046号は詳細内容を記載し、その内容も参照により全体を本明細書に組み込むものとする。
[0049] 図5の例は、液体が任意の一時点で基板Wの上面の局所領域にのみ提供される、いわゆる局所領域構成である。液体閉じ込め構造12の下面40上の単相抽出器を使用する構成などのその他の構成も使用することができる。多孔質の部材を備えた単相抽出器を含む抽出器アセンブリが参照によりその全体を本明細書に組み込むものとする米国特許出願US2006/0038968号に記載されている。そのような抽出器アセンブリが凹部とガスナイフを組み合わせて使用する構成が、参照によりその全体を本明細書に組み込むものとする米国特許出願公開US2006/0158627号に詳細に開示されている。本発明のある実施形態は、オールウェット液浸装置で使用する流体ハンドリング構造に適用することができる。オールウェット実施形態では、例えば、液体を閉じ込めている閉じ込め構造から投影システムの最終要素と基板との間に液体を漏出させることで、流体は基板の上面の全体と基板を囲む表面とを覆うことができる。オールウェット実施形態の流体ハンドリング構造の一例は、2008年9月2日出願の米国特許出願US61/136,380号に記載されている。
[0050] 上記の液体閉じ込め構造のいずれにおいても、液体は、投影システムPSと基板W及び/又は基板テーブルWTとの間の空間11に提供される。図5の例では、これは排出口13を通して提供される。
[0051] 液浸液が液浸装置の損傷を受けやすい部分に到達することを防止することが望ましい。具体的な例は、制御回路、電子回路及び基板テーブルWT、すなわち基板Wを投影システムPSの下に配置するポジショナPWのアクチュエータである。これを実行する1つの方法は、そうでなければ液浸液に接触しかねないポジショナPWの部分の上にカバープレート100を提供する方法である。
[0052] 図6は、ある実施形態による基板テーブルWT、カバープレート100及びポジショナPWの平面図を示す。カバープレート100は、オールウェット液浸装置での使用に最適化されている。しかし、カバープレート100は、上記の局所領域液体供給策のいずれか又はその他の任意のタイプの装置、特に任意のタイプの液浸装置と組み合わせて使用することもできる。本発明の各実施形態のカバープレート100の両方のタイプの液浸装置の利点は同じである。すなわち、カバープレート100と基板テーブルWTとの間で伝達される力が低減される。さらに、ポジショナのショートストロークモジュール120の質量が低減される。これによって、ショートストロークモジュール120にかかる静電力が低下するため、ショートストロークモジュール120の面積を低減でき、ショートストロークモジュール120を位置決めするアクチュエータのサイズも低減される。ショートストロークモジュール120の固有振動数は増加させることができ、コントローラの帯域幅が増大する。
[0053] ポジショナPWは、基板テーブルWTの粗動位置決めを実行するように構成されたロングストロークモジュール110を含む。ショートストロークモジュール120は、ロングストロークモジュール110によって支持されている。ショートストロークモジュールは、基板テーブルWTの微動位置決めを実行するように構成されている。ショートストロークモジュール120は、ロングストロークモジュール110に対して移動することができる。基板テーブルWTは、ショートストロークモジュール120上に固定された関係で保持されている。センサ140をショートストロークモジュール120上に保持することができる。ショートストロークモジュール120上のセンサ140は、透過型又はスルー画像センサ(TIS)、ILIASセンサ、スポットセンサ及びエンコーダグリッド150を含んでいてもよいが、これらに限定されない。
[0054] 基板テーブルWTは、基板Wを支持する。一実施形態では、基板テーブルWTは、いわゆるピンプルテーブルである。ピンプルテーブルは、複数の突起を備えた表面を含む。突起と突起上に支持される基板Wとの間に加圧が加えられる。これによって、基板は、基板テーブルWTに確実に保持される。その他のタイプの基板テーブルWTも静電クランプを含む。
[0055] カバープレート100は、ロングストロークモジュール110に装着される。カバープレート100は、ショートストロークモジュール120やショートストロークモジュール120に装着されたいかなるアイテムにも接触していない。したがって、カバープレート100は、ショートストロークモジュール120と同様に基板テーブルWTからも実質的に機械的に分離されている。以下に説明するように、ショートストロークモジュール120は、カバープレート100に対して移動することができる。カバープレート100は、ロングストロークモジュール110に対して固定位置にある。
[0056] ロングストロークモジュール110の剛性は、カバープレート100の存在とカバープレートがロングストロークモジュール110に装着されていることによって改善される。
[0057] 第1の貫通穴101は、カバープレート100内に提供されている。貫通穴101は、投影ビームをカバープレート100に通過させることなく投影システムPSからの投影ビームによって基板テーブルWT上に位置する基板Wを結像できる大きさである。すなわち、投影ビームは、投影システムPSから第1の貫通穴101を通って基板W上に到達する。図7から分かるように、第1の貫通穴101は、基板テーブルWTの縁部を収容することができる大きさであってもよい。基板テーブルWTの縁部は、使用時に基板Wによって覆われなくてもよい。
[0058] カバープレート100内には、投影システムPSからそこを通過してそれぞれのセンサ140に到達する投影ビームなどの放射ビームを通過させる別の貫通穴102が提供されている。
[0059] したがって、カバープレート100は、基板W、基板テーブルWT及びセンサ140を取り囲む。
[0060] カバープレート100内に貫通穴101、102が提供されることで、カバープレート100を通過しなければならない投影ビームによって結像及び測定のエラーが導入されることが回避される。貫通穴101、102の提供によって、カバープレート100とショートストロークモジュール120又はショートストロークモジュール120上に配置又は保持されたアイテムとの直接の接触が確実に回避することができる。それによってカバープレート100からショートストロークモジュール120への有害な力の伝達も回避することができる。
[0061] ショートストロークモジュール120の位置は、位置測定システムによってモニタできる。位置測定システムは、1つ又は複数のセンサ150又は1つ又は複数のグリッドプレートを含んでいてもよい。センサ150とグリッドプレートの一方は、周知の関係で投影システムPSに装着されている。センサ150とグリッドプレートの他方は、ショートストロークモジュール120上に装着されている。
[0062] センサ150は、送信機と、受信機とを含む。送信機からグリッドプレートへ放射ビームが通過し、反射して受信機に到達する。受信機が受信する信号を分析することで、グリッドプレートに対するセンサ150の位置を計算することができる。こうして、投影システムPSに対するショートストロークモジュール120の位置が計算することができる。
[0063] 図6に示す実施形態では、位置測定システムのセンサ150は、ショートストロークモジュール120上に装着されている。図6の実施形態では、ショートストロークモジュール120の四隅に4つのセンサ150が装着されている。投影システムPSに対して固定された関係で対応する1つ又は複数のグリッドプレートが基板テーブルWTの上に装着されている。代替実施形態では、センサ150の代わりにグリッドプレートをショートストロークモジュール120に取り付けられてもよく、投影システムPSに対して周知の関係でセンサを基板テーブルWT上に装着してもよい。ある実施形態では、カバープレート100は、センサ150又はグリッドプレートを取り囲む。ある実施形態では、センサ150又はグリッドプレートは、カバープレート100の付近又はその縁部に配置されてもよい。カバープレート100は、センサ150又はグリッドプレートを取り囲むことなくセンサ150又はグリッドプレートを収容する形状であってもよい。
[0064] 図から分かるように、カバープレート100は、センサ150を覆っていない。したがって、位置測定システムのいかなる放射ビームもカバープレート100を通過することなくセンサ150とグリッドプレートとの間を直接通過する。
[0065] 基板テーブルWT、基板W、センサ140又はショートストロークモジュール120及びカバープレート100又はロングストロークモジュール110の間にはギャップが存在する。そのようなギャップは、ショートストロークモジュール120のストロークを収容するのに十分な大きさがある。ギャップのサイズが実質的に存在しない状態からショートストロークモジュール120の最大ストロークのサイズとなっている状態までギャップのサイズが変化するように、ギャップを可能な限り小さくすることが望ましい。液浸液がそのようなギャップを制御されずに通過することは有害である。一実施形態では、ギャップを覆うためにステッカを提供してもよい。こうして、液浸液がギャップ内に進入することが防止できる。カバープレート100(及びロングストロークモジュール110)からショートストロークモジュール120へ(擾乱)力が伝達されることを回避するように、ステッカは柔軟で、及び/又は剛性が小さい(弾性率が小さい)ことが望ましい。代替的に又は追加的に、1つ又は複数のギャップを図9及び図10に示し、以下に説明する封止の1つで処理することができる。十分な寿命を達成するには、より大きい最大弾性歪みが望ましい。所与の範囲の動的ギャップサイズで、より大きい最大弾性歪みを備えた材料であればより小さいステッカを使用することができる。
[0066] オールウェットタイプの液浸装置と局所領域タイプの液浸装置の両方で、液体は、基板テーブルWT、基板W、センサ140又はショートストロークモジュール120及びカバープレート100又はロングストロークモジュール110の間などのギャップ上を流れることができる。例えば、局所領域液浸装置で基板Wの縁部を結像する時には、液体閉じ込め構造は、一部が基板W上にあり一部がカバープレート100上にあってもよい。さらに、センサ140が投影システムPSの下に来るように図6に示すアセンブリが投影システムPSの下を移動すると、液体閉じ込め構造は、基板テーブルWTとカバープレート100との間の、またカバープレート100とセンサ140との間のギャップ上を移動することができる。オールウェット液浸装置では、液体は、望ましくはカバープレート100の全体を覆い、カバープレート100の縁部の周囲の側溝180内に回収される(図7及び図8に詳細を示す)。側溝180は、カバープレート100を取り囲んでいてもよい。
[0067] 図7は、線VII−VIIで切り取った図6のアセンブリの断面図を示す。図から分かるように、カバープレート100は、ロングストロークモジュール110の端部に取り付けられている。ショートストロークモジュール120とカバープレート100との間に接触はない。基板テーブルWTが内部にある貫通穴101が存在する。望ましくはカバープレート100の上面の平面は、基板Wの上面の平面の±40μm以内である。この高さの差の大きさは、液体供給システムの底面が基板Wの上面の平面から100〜300μm上にあれば対処可能である。これが可能でない場合、カバープレート100の上面の高さは、基板テーブルWT及び基板Wの上面よりも低くなる(図を参照)。すなわち、投影システムPSからカバープレート100の上面の平面までの距離と投影システムPSから基板Wの上面の平面までの距離には差がある。この距離の差は、最大100又は最大300μmであってよい。これは、流体のフローの所望の方向を確保する際の助けになる。センサ140の上面は、基板Wの上面と同じ平面内にあってもよい。
[0068] ロングストロークモジュール110とショートストロークモジュール120との間には、ロングストロークモジュール110からショートストロークモジュール120を効果的に分離するポジショナが配置される。貫通穴101を画定するカバープレート100の縁部と基板テーブルWTとの間のギャップは、ショートストロークモジュール120のストロークを収容するのに十分な大きさがある。ギャップは、ショートストロークモジュール10の通常のストロークである1mm程度であってもよい。図7には液体供給システム12も示されている。図から分かるように、液体供給システムは、オールウェットタイプである。したがって、液体は、液体供給システム12によって閉じ込められない。基板Wとカバープレート100が投影システムPS及び/又は液体供給システム12の下に位置するか否かにかかわらず、液膜210が基板Wとカバープレート100の上面を覆う。
[0069] 液膜210がカバープレート100の縁部に達すると、側溝180によって回収される。カバープレート100の縁部は屈曲している(例えば、米国特許出願第60/996,737号及び米国特許出願第61/176,802号の記述によれば)。カバープレート100の縁部は、投影システムPSから下方に屈曲している。これは、液体をカバープレートの縁部から離れて流すと同時に、カバープレートの縁部を濡らした状態に保つ助けになる。側溝は、カバープレート100の外縁の周囲で連続していてもよく非連続であってもよい。図示のように、カバープレート100は、基板テーブルWTに対して側溝180の半径方向外向きの突起182を含み、それによって、いかなる液体も側溝から除去される前に側溝180からこぼれないようにする。カバープレート100の縁部の曲線は、側溝180内まで延在し、そこから液浸液が除去される。カバープレート100の縁部の曲線を側溝180内まで延在させることで、液体がカバープレート100から側溝180へ効率的に確実に流れるようにする助けになる。例えば、液浸液は、側溝180内に流入する際に滴下又は飛沫は発生しない。液浸液は、1つ又は複数の開口を通して側溝180から除去できる。例えば、加圧源に取り付けられた開口を通して液浸液を吸引することができる。
[0070] 図8は、線VIII−VIIIで切り取った図6に示すアセンブリの断面図である。センサ150は、ショートストロークモジュール120上に装着された基板テーブルWT及びセンサ140と同様に、カバープレート100の貫通穴の内部に囲まれている。液体がセンサ150上を流れるか又はその上に飛び散ることを回避するために、センサ150を取り囲む溝又は側溝をカバープレートに含むことが必要な場合がある。代替実施形態では、センサ150を囲まないようにカバープレート100は隅で短くなっている。側溝180は、センサ150の前を走っている。
[0071] カバープレート100がショートストロークモジュール120、基板テーブルWT、基板W及び任意のセンサ140から機械的に分離されるように、カバープレート100とそれらのオブジェクトとの間には物理的なギャップが設けられている。ギャップによってショートストロークモジュール120は、カバープレート100の平面内でカバープレート100に対して移動することができる。上記のように、それらのギャップは、いくつかの事例では、ステッカで覆われていてもよい。別の事例では、それは許容されない。それらの例では、図9又は図10に示すような封止を採用することができる。さらに、図9及び図10に示すような封止は、液体が第2のオブジェクトと第1のオブジェクトとの間のギャップ内にしみ出すことがあるような他の環境で採用することができる。例えば、液浸液がショートストロークモジュール120又はショートストロークモジュール120に取り付けられたカバープレート100の上面の上を流れる事例では、ショートストロークモジュール120又はカバープレート100の縁部から液浸液を回収するあらゆる側溝をロングストロークモジュール110が備えていてもよい。この事例では、ショートストロークモジュール120又はカバープレート100と側溝を形成する表面との間にギャップが存在する。
[0072] 封止の2つの実施形態の断面図である図9及び図10に示すように、ロングストロークモジュール110の表面とショートストロークモジュール120との間にギャップ250が存在する。したがって、上面に液浸液が提供される(膜210の形態で)第1のオブジェクトと第2のオブジェクトとの間にギャップ250が存在する。あるいは、ギャップ250は、図7及び図8に示す、又は上記の任意のギャップであってもよく、又はその他の任意のギャップであってもよい。
[0073] 図9の実施形態では、液浸液は、ギャップ250を通過するように意図されている。しかし、ギャップ250を実際に通過する任意の液体がギャップ250の下に位置する副側溝252内に回収できるようにフローの位置が制御される。ロングストロークモジュール110(カバープレート100又は側溝180を含む)の表面255とショートストロークモジュール120の表面256がギャップを画定する。これらの表面255、256は互いに対向し、液浸液は、両者との30°未満の、望ましくは25°未満の、より望ましくは20°未満の前進接触角を有する。すなわち、ギャップ250を画定する表面は液浸液に対して親液性がある。
[0074] ギャップ250を画定する表面255、256の一方は、延在する表面257の形態で副側溝252まで延在する。ギャップを画定する表面255と延在する表面257との間の角度に急激な変化はない。すなわち、表面は滑らかである。副側溝252まで延在する表面257は、ギャップ250を画定する表面255、256と同じ特性を有することが望ましい。すなわち、液浸液は、副側溝252まで延在する延在表面257との30°未満の、望ましくは25°未満の、より望ましくは20°未満の前進接触角を有する。こうして、ギャップ250を通過する液体は、副側溝252まで延在する延在表面257を流れ落ちて副側溝252に到達し、そこで液体を除去するか又は主側溝180へ渡すことができる。副側溝252は、望ましくはロングストロークモジュール110上に装着されるが、これはそうでなくてもよい。
[0075] 延在表面257を介して副側溝252まで延在する表面255の反対側のギャップ250を画定する表面256は、ギャップ250の端部に画定された縁部258を有する。すなわち、表面256には、急激な角度変化がある。例えば、ギャップを画定する表面256の平面は、縁部258の他方の側にある、隣接する表面259の平面に対して90°未満の角度をなす。その角度は図9では90°として示されているが、それより小さくてもよく、望ましくはできるだけ小さくてもよく、例えば、10°未満、50°未満、60°未満、70°未満又は80°未満であってもよい。すなわち、角度は、90°未満の、好ましくは50°未満の、又は10°〜90°の範囲内であってもよい。
[0076] 一実施形態では、液浸液は、縁部258の他方の側にあり、かつギャップを画定する表面256に隣接する表面259との90°を超える、望ましくは100°を超える、より望ましくは110°を超える前進接触角を有する。これによって、表面259は、疎液性を有し、液体がギャップ250の端部でショートストロークモジュール120を離れるように促進するため、このことは有益である。
[0077] 図10の封止は、以下の点を除いて図9の封止と同じである。ギャップの幅は1mm程度(例えば、ショートストロークモジュール120に対するロングストロークモジュール110の不正確さ)のため、液体がギャップ内に残るように液体に作用するギャップ内の液体にかかる大きい表面張力を生成することができる。ギャップ250を画定する表面255、256が共に、液浸液が大きい前進接触角、例えば90°を超える、望ましくは100°を超える、より望ましくは130°を超える、最も望ましくは150°を超える前進接触角を有する縁部258及び/又は表面259を有する場合には上記のことが可能である。そのような封止内の液浸液は、約1mBarの圧力に耐えることができる。すなわち、縁部258をつなぐメニスカスの表面張力は、約10mmの液体(水)柱に等しいこの圧力に耐える。図10に示すように、封止内で圧力を生成することができ、封止によって液体は、ギャップ250を通過することができない。しかし、封止に打ち勝つだけの力が液浸液210上に生成されることがあり(例えば、局所液体供給システムの事例で、ギャップ250を超えて下方に向けられたガスナイフ)、あらゆる液滴を捕捉するために副側溝252が提供される。図9の実施形態と同様に、副側溝252は、ロングストロークモジュール110に接続され、擾乱力がショートストロークモジュール120内に導入されることを回避する。
[0078] オールウェット液浸装置では、基板Wを取り囲む表面のディウェッティングは有害である。カバープレート100のディウェッティングは、液浸液がカバープレート100を離れる縁部で発生することが最も多いことが分かっている。特に、カバープレート100の前縁は、ディウェッティングの状態になりやすいことが分かっている。これは、カバープレート100の運動によって液浸液に力が加わることが原因とも考えられる。液浸液の慣性とは、カバープレート100が移動した時に液浸液が後に残される傾向があるということを意味する。前縁の液膜は薄くなり、液膜は、厚さが約30μm未満の液滴に分解する。図11及び図12は、この問題に対処するために講じることができる2つの手段を示す。一実施形態では、これは、例えば前縁の膜厚が約30μm未満になることを防止することによって実行される。
[0079] 図11では、液浸液がその上を流れる表面(液浸液に対して親液性であってもよい)の縁部に隣接して開口300が設けられる。図11に示すように、これは、側溝180付近のロングストロークモジュール110の表面である。しかし、カバープレート100の縁部に隣接して、又はロングストロークモジュール110の表面(又はカバープレート100)とセンサ140が位置する領域に隣接するショートストロークモジュール120の表面の縁部の間に開口300を設けてもよい。開口300は、単一のスリット又は穴あるいはスリットなどの複数の離散的な開口であってもよい。
[0080] 開口300は、コントローラ310の制御下で液体源に取り付けられている。
[0081] その上を液浸液が流れる表面へ開口300を通して液体を連続して提供することができる。コントローラ300は、開口300を通した流体の供給を制御して、表面の移動中に前縁であるその上を液浸液が流れる表面の外縁の周囲の複数の地点で開口300を通した液体の供給を開始するか又は液体の供給を増加させる。逆に、コントローラ310は、その上を液浸液が流れる表面の外縁の後縁への開口300を通した流体の供給を低減するか又は阻止することができる。したがって、その上を液浸液が流れる表面の外周(例えば、カバープレート100)付近に様々な量で開口300を通して液体を提供することができることが分かる。こうして、表面のディウェッティングが最も発生しやすい領域にディウェッティングが最も発生しやすい時に液体が提供される。追加の流体を提供することが、ディウェッティングの発生を確実に防止する助けになる。
[0082] 図12は、図6、図7及び図8の実施形態と併用できる別の実施形態を示す。この実施形態では、カバープレート100は、ショートストロークモジュール120から独立して移動する。したがって、ショートストロークモジュール120は、コントローラ310の制御下で正常に移動する(例えば、基板Wの上面は投影ビームPB又は投影システムPSの光軸に対して実質的に垂直である)。しかし、カバープレート100の角度を基板の上面に対して平行な状態から傾けて特定の方向に液体フローを誘導し、それによってディウェッティングを回避することができる。したがって、カバープレートは、特にロングストロークモジュール110に取り付けられていることで、ショートストロークモジュール120に装着された基板テーブルWTから独立して傾けることができる。コントローラ310は、ロングストロークモジュール110を制御して基板テーブルWTとカバープレート100の移動中に投影システムPSの光軸に対してカバープレート100を傾けることができる。カバープレート100の前縁が後縁よりも低くなるようにカバープレート100が傾いた場合、液体は、前縁へ向かって流れ、前縁でのディウェッティングの危険を低減する。ディウェッティングが最も発生しやすいのは前縁である。
[0083] 本文ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用に特に言及しているが、本明細書で説明するリソグラフィ装置には他の用途もあることを理解されたい。例えば、これは、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用誘導及び検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどの製造である。こうした代替的な用途に照らして、本明細書で「ウェーハ」又は「ダイ」という用語を使用している場合、それぞれ、「基板」又は「ターゲット部分」という、より一般的な用語と同義と見なしてよいことが、当業者には認識される。本明細書に述べている基板は、露光前又は露光後に、例えばトラック(通常はレジストの層を基板に塗布し、露光したレジストを現像するツール)、メトロロジーツール及び/又はインスペクションツールで処理することができる。適宜、本明細書の開示は、以上及びその他の基板処理ツールに適用することができる。さらに基板は、例えば多層ICを生成するために、複数回処理することができ、したがって本明細書で使用する基板という用語は、既に複数の処理済み層を含む基板も指すことができる。
[0084] 本明細書で使用する「放射」及び「ビーム」という用語は、紫外線(UV)放射(例えば、365nm、248nm、193nm、157nm若しくは126nm、又はこれら辺りの波長を有する)を含むあらゆるタイプの電磁放射を網羅する。コンテキストが許容する場合、「レンズ」という用語は、屈折光学コンポーネントおよび反射光学コンポーネントを始めとする様々なタイプの光学コンポーネントのうちの任意の1つまたは組合せを意味することができる。
[0085] 以上、本発明の特定の実施形態を説明したが、説明とは異なる方法でも本発明を実践できることが理解される。例えば、本発明の実施形態は、上記で開示したような方法を述べる機械読み取り式命令の1つ又は複数のシーケンスを含むコンピュータプログラム、又はこのようなコンピュータプログラムを内部に記憶したデータ記憶媒体(例えば半導体メモリ、磁気又は光ディスク)の形態をとることができる。さらに機械読み取り式命令は、2つ以上のコンピュータプログラムで実現することができる。2つ以上のコンピュータプログラムを、1つ又は複数の異なるメモリ及び/又はデータ記憶媒体に記憶することができる。
[0086] 1つ又は複数のコンピュータプログラムがリソグラフィ装置の少なくとも1つのコンポーネント内にある1つ又は複数のコンピュータプロセッサによって読み出される時に、本明細書に記載するコントローラは各々、又は組み合わせて動作可能になる。コントローラは各々、又は組み合わせて、信号を受信、処理、送信するのに適した任意の構成を有する。1つ又は複数のプロセッサは、コントローラの少なくとも1つと通信するように構成されている。例えば、各コントローラは、上記方法のための機械読み取り式命令を含むコンピュータプログラムを実行する1つ又は複数のプロセッサを含むことができる。コントローラは、そのようなコンピュータプログラムを記憶するデータ記憶媒体及び/又はそのような媒体を収容するハードウェアを含むことができる。したがって、コントローラは、1つ又は複数のコンピュータプログラムの機械読み取り式命令に従って動作することができる。
[0087] 本発明の1つ又は複数の実施形態は、任意の液浸リソグラフィ装置に、特に液浸液が槽の形態で提供されるか、基板の局所的な表面領域のみに提供されるか、閉じ込められないかにかかわらず、上述したタイプに適用することができるが、それに限定されない。閉じ込められない構成では、液浸液は基板及び/又は基板テーブルの表面上に流れることができ、したがって実質的に基板テーブル及び/又は基板の覆われていない表面全体が濡れる。このように閉じ込められていない液浸システムでは、液体供給システムが液浸液を閉じ込めることができない、又はある割合の液浸液閉じ込めを提供することができるが、実質的に液浸液の閉じ込めを完成しない。
[0088] 本明細書で想定するような液体供給システムは広義に解釈されたい。特定の実施形態では、これは液体を投影システムと基板及び/又は基板テーブルの間の空間に提供する機構又は構造の組合せでよい。これは、1つ又は複数の構造、1つ又は複数の液体開口を含む1つ又は複数の流体開口、1つ又は複数の気体開口あるいは1つ又は複数の2相流用の開口の組合せを含んでよい。これらの開口は、各々、液浸空間への入口(又は流体ハンドリング構造からの出口)あるいは液浸空間からの出口(又は流体ハンドリング構造への入口)であってもよい。実施形態では、空間の表面が基板及び/又は基板テーブルの一部でよいか、空間の表面が基板及び/又は基板テーブルの表面を完全に覆ってよいか、空間が基板及び/又は基板テーブルを囲んでよい。液体供給システムは任意選択で、液体の位置、量、品質、形状、流量又は任意の他の特徴を制御する1つ又は複数の要素をさらに含むことができる。
[0089] 一実施形態では、基板テーブルと、ポジショナと、カバープレートとを備えるリソグラフィ装置が提供される。基板テーブルは、基板を保持するように構成される。ポジショナは、基板テーブルを投影システムに対して位置決めするように構成される。ポジショナは、微動位置決め移動を実施するように構成されたショートストロークモジュールを備える。ショートストロークモジュールは、基板テーブルを保持し、かつ粗動位置決め移動を実施するように構成されたロングストロークモジュール上に支持される。カバープレートは、ショートストロークモジュールの上面を少なくとも部分的に覆うように構成される。カバープレートは、ロングストロークモジュールに取り付けられる。
[0090] カバープレートは、ショートストロークモジュールから実質的に機械的に切り離すことができる。カバープレートは、ショートストロークモジュールに対して可動とすることができる。カバープレートの位置を、ロングストロークモジュールに対して固定することができる。
[0091] カバープレートは、基板テーブルから機械的に切り離すことができる。
[0092] リソグラフィ装置は、液浸リソグラフィ装置とすることができる。
[0093] 一実施形態では、基板テーブルと、ポジショナと、カバープレートとを備える液浸リソグラフィ装置が提供される。基板テーブルは、基板を保持するように構成される。ポジショナは、基板テーブルを投影システムに対して移動させるように構成される。カバープレートは、ポジショナの少なくとも一部を覆うように構成され、カバープレートは、基板テーブルから実質的に機械的に切り離される。
[0094] カバープレートは、投影システムからの投影ビームをその中を経由して基板上に通過させるための貫通孔を備えることができる。
[0095] ポジショナは、基板テーブルを上に保持する、微動位置決め移動を実施するように構成されたショートストロークモジュールを備えることができる。
[0096] カバープレートは、投影システムからの投影ビームをその中を経由してセンサ上に通過させるための貫通孔を備えることができ、センサは、ショートストロークモジュール上に取り付けられる。
[0097] 貫通孔は、センサおよび/または基板の任意の部分がカバープレートによって覆われずに、ショートストロークモジュールのストロークに対応するのに十分なほど大きくてよい。
[0098] この装置はさらに、ショートストロークモジュールに取り付けられた、位置測定システムからのセンサまたはグリッドプレートを備えることができる。位置測定システムからのどんな放射ビームも、カバープレートを通過せずに、直接センサとグリッドプレートの間を通ることができる。
[0099] カバープレートの上面の平面は、基板および/またはセンサの上面の平面が投影システムから離れているよりも、投影システムから遠くにあってよい。
[00100] カバープレートの上面の平面の投影システムからの距離と、センサおよび/または基板の上面の平面の投影システムからの距離との差を、最大100μmとすることができる。
[00101] 液浸リソグラフィ装置はさらに、カバープレートの外側部分から液浸液を収集するためのガターを備えることができる。
[00102] この装置はさらに、カバープレートと、カバープレートが取り囲むが覆わないオブジェクトとの間に入り込む液浸液を収集するための、1つまたは複数のガターを備えることができる。
[00103] カバープレートの外縁部は、下方に湾曲してよい。
[00104] この装置はさらに、カバープレートの外縁部に隣接する、その中を通って液浸液を供給するように構成された出口を備えることができる。
[00105] この装置はさらに、基板の上面およびカバープレートの上面を覆うように液体を供給するように構成された、液体供給システムを備えることができる。
[00106] 一実施形態では、ポジショナのショートストロークモジュールの上面を覆うためのカバープレートが提供される。ポジショナは、液浸リソグラフィ装置内で基板を位置決めするように構成される。カバープレートは、基板および/または基板テーブルを中に配置するために少なくとも1つの貫通孔が開いた、1枚の材料シートを備える。
[00107] 一実施形態では、基板テーブル上に基板を保持することを含む、デバイス製造方法が提供される。この方法はさらに、ポジショナを用いて、基板テーブルを投影システムに対して位置決めすることを含む。ポジショナは、微動位置決め移動用のショートストロークモジュールを備える。ショートストロークモジュール上に、基板テーブルが保持される。この方法はさらに、ショートストロークモジュールを、粗動位置決め移動用のロングストロークモジュール上に支持することを含む。この方法はさらに、ショートストロークモジュールの上面を、ロングストロークモジュールに取り付けられたカバープレートを用いて少なくとも部分的に覆うことを含む。
[00108] 上記の記述は、説明を意図したものであり、限定するものではない。したがって、以下に詳述される特許請求の範囲から逸脱することなく、説明された本発明に対して変更形態が作成され得ることが当業者には明白であろう。