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JP5072066B2 - プラズマ形成方法 - Google Patents
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Description

本発明は、真空槽内に形成した電場と磁場の結合によりプラズマを形成するプラズマ形成方法に関し、更に詳しくは、プラズマ源の大型化に伴うプラズマ密度分布の不均一性を改善できるプラズマ形成方法に関する。
近年、プラズマを利用して基板、ターゲット等の被処理物にコーティング、エッチング、スパッタリング、CVD等の処理を行うようにした放電プラズマ処理装置が広く普及している。この種の放電プラズマ処理装置としては、プラズマを形成するプラズマ源の構成に応じて幾つかの方式に分類され、中でも、真空槽内に形成した電場と磁場との結合によりプラズマを形成するようにした有磁場放電プラズマ処理装置が知られている。
有磁場放電プラズマ処理装置には、電場形成手段としてプラズマ形成空間の周囲に配置された高周波コイルと、磁場形成手段として高周波コイルの外周側に配置された磁気コイルとを備えたものがある。更に、磁場形成手段の構成として、磁場形成手段が、真空槽内において磁場ゼロとなる磁気中性線を連続して形成する複数の磁気コイルからなるもの(例えば下記特許文献1参照)と、磁気形成手段が、真空槽内において発散磁場を形成する磁気コイルからなるもの(例えば下記特許文献2参照)が知られている。
これらの有磁場放電プラズマ処理装置は、真空槽内において、高周波コイルに例えば10MHz以上の高周波電力を印加することにより形成される誘導電場と磁気コイルにより形成される磁場とを結合させることでプラズマを形成させ、プラズマ中のイオンによるスパッタ作用やラジカル源との反応を利用して、半導体ウエハ、ガラス基板等の被処理基板に対するエッチングあるいはプラズマCVDによる成膜等の各種処理を行うようにしている。
特許第2705897号公報 特開平7−169595号公報 節原裕一「次世代メートルサイズ大面積プロセス用プラズマ源」 J.Plasma Fusion Res. Vol.81,No.2 (2005) 85-93
近年、生産性の向上と低コスト化を実現するため、被処理基板の大型化が進められている。基板の大型化は、これを処理する真空処理装置の大型化を招き、上述した放電プラズマ処理装置においては、真空槽の大型化に加えて、プラズマを形成するための高周波コイルおよび磁気コイルの大径化が要求される一方、大面積の基板の全面にわたって均一かつ高品質のプロセスを実現できるプラズマ形成技術が要求される。
しかしながら、周波数が10MHz以上の高周波電力を用いたプラズマ形成の場合、プラズマ源の大型化に伴って、誘導結合に用いられるアンテナ導体の長さが、高周波電力の伝播波長に対して無視できない程度となり、アンテナ導体上での定在波形成のために電圧あるいは電流分布の不均一性が顕在化して、形成されるプラズマの密度分布を均一にすることが困難になる(上記非特許文献1参照)。プラズマの密度分布の不均一性は、エッチングの場合、基板面内におけるエッチングレートの分布を生じさせ、大面積の基板の全面にわたって均一なエッチング処理を実現することが不可能となる。
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、プラズマ源の大型化に伴うプラズマ密度分布の不均一性を改善し、基板の全面にわたって均一なプラズマ処理を実現することができるプラズマ形成方法を提供することを課題とする。
以上の課題を解決するに当たり、本発明のプラズマ形成方法は、真空槽内で、電場形成手段により形成される電場と磁場形成手段により形成される磁場とを結合させてプラズマを形成するプラズマ形成方法であって、前記電場形成手段に対する前記磁場形成手段の相対位置を変化させることによって、前記真空槽内における前記プラズマの密度分布を調整することを特徴とする。
真空槽内において、プラズマは、電場形成手段により形成される電場と磁場形成手段により形成される磁場との結合により形成される。電場形成手段に対して磁場形成手段の相対位置を変化させると、真空槽内において電場と磁場の分布密度が変化する。本発明は、上記のように電場形成手段と磁場形成手段との間の相対位置を変化させて、真空槽内に形成されるプラズマの密度分布の調整を図ることにより、プラズマ源の大型化に伴うプラズマ密度分布の不均一性を改善し、基板の全面にわたって均一なプラズマ処理を実現するようにしている。
具体的に、電場形成手段は高周波コイルで構成され、磁場形成手段は磁気コイルで構成される。このとき、高周波コイルを構成するアンテナ導体が、高周波電力の伝播波長に対して無視できない程度の長さになると、アンテナ導体上に高周波の定在波が形成されることで、高周波コイルの周回領域で電流あるいは電圧の高密度領域と低密度領域が発生する。この高周波電力の密度分布は、真空槽内に形成されるプラズマの密度分布に不均一性をもたらす。すなわち、高周波電力の高密度領域に対応してプラズマの高密度領域が形成され、高周波電力の低密度領域に対応してプラズマの低密度領域が形成される。
そこで、本発明では、高周波コイルの中心軸に対して磁気コイルの中心軸を相対移動させることによって、高周波電力の高密度領域においては電場と磁場との結合を弱めてプラズマ密度の低下を図る一方、高周波電力の低密度領域においては電場と磁場との結合を強めてプラズマ密度の向上を図るようにしている。これにより、高周波コイル上に形成される高周波電力の定在波を原因とするプラズマ密度分布の不均一性が改善され、基板の全面にわたって均一なプラズマ処理が実現可能となる。
高周波コイルに対する磁気コイルの相対移動によって生じるプラズマ密度分布の変化の態様は、プラズマ源を構成する磁気コイルの形態によって異なる。例えば、磁場形成手段が、真空槽内において磁場ゼロの磁気中性線を連続して形成する複数の磁気コイルからなる場合、高周波コイルに対して磁気コイルを相対移動させて、高周波コイルと磁気コイルとの間の距離が遠くなった領域についてプラズマの形成密度を高くすることができる。一方、磁場形成手段が、真空槽内に発散磁場を形成する磁気コイルからなる場合は、高周波コイルに対して磁気コイルを相対移動させて、高周波コイルと磁気コイルとの間の距離が近くなった領域についてプラズマの形成密度を高くすることができる。
以上述べたように、本発明のプラズマ形成方法によれば、プラズマ源の大型化に伴うプラズマ密度分布の不均一性を改善でき、これにより、基板の全面にわたって均一なプラズマ処理を実現することができる。
以下、本発明の各実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の一実施形態によるプラズマ形成方法に用いられるプラズマ処理装置20の概略構成図である。図示するプラズマ処理装置20は、NLD(magnetic Neutral Loop Discharge)型のプラズマエッチング装置を構成している。
図1において、21は真空槽であり、内部にプラズマ形成空間21aと基板処理部21bとを形成している。真空槽21にはターボ分子ポンプ(TMP)等の真空ポンプが接続され、真空槽21の内部が所定の真空度に真空排気されている。
プラズマ形成空間21aを構成するベルジャ22の周囲には、例えば周波数13.56MHzの第1高周波電源RF1に接続されたプラズマ発生用の高周波コイル(アンテナ)23と、この高周波コイル23の外周側に配置された三つの磁気コイル(電磁コイル)24(24A,24B,24C)がそれぞれ配置されている。磁気コイル24Aと磁気コイル24Cにはそれぞれ同一方向に電流が供給され、磁気コイル24Bには他の磁気コイル24A,24Cと逆方向に電流が供給される。その結果、プラズマ形成空間21aにおいて、磁場ゼロとなる磁気中性線25がリング状に連続して形成され、高周波コイル23により磁気中性線25に沿って誘導電場が印加されることで、磁気中性線25に放電プラズマが形成される。
一方、基板処理部21bには、半導体ウエハやガラス基板等の被処理基板(図示略)を支持するステージ26が設置されている。このステージ26は、ブロッキングコンデンサ27を介してバイアス電源として例えば周波数12.5MHzの第2高周波電源RF2に接続されている。また、ステージ26の対向電極としてプラズマ形成空間21aの上部に形成された天板28には、コンデンサ29を介して例えば周波数12.5MHzの第3高周波電源RF3が接続されている。
エッチングガスは、天板28の近傍に設置されたガス導入部30を介してプラズマ形成空間21aに導入される。エッチングガスは、例えばSF系、CF系、CHF系などのハロゲン系ガスが用いられるが、特に制限されない。導入されたエッチングガスは、プラズマ形成空間21aでプラズマ化し、生成されたイオンとラジカルによりステージ26上の被処理基板(図示略)をエッチング処理する。高周波電源RF2は、基板バイアスによりイオンをステージ26側に加速させ、被処理基板上のラジカル生成物をスパッタ除去してエッチング性を高める。高周波電源RF3は、エッチング領域の正イオンによるチャージアップを抑制し、高アスペクト比のエッチング加工を実現する。
さて、周波数が10MHz以上の高周波電力を用いたプラズマ形成の場合、プラズマ源の大型化に伴って、誘導結合により用いられるアンテナ導体(高周波コイル)の長さが、高周波電力の伝播波長に対して無視できない程度となり、アンテナ導体1上での定在波形成のために電圧あるいは電流分布の不均一性が顕在化して、図2A,Bに示すように、アンテナ導体1上に高周波電力の高密度領域2が形成される。この高周波電力の高密度領域2の形成位置は不定であり、アンテナ導体長や高周波電力の周波数などによって変化する。従って、図1に示したプラズマ処理装置20においても同様に、被処理基板の大型化に伴い、プラズマ源を構成する高周波コイル23が大径化することで、上述したような高周波電力の定在波が形成され易くなる。
図3および図4は、プラズマ処理装置20のプラズマ形成空間21aを上方から見たときの構成を模式的に示す要部断面図である。なお、ベルジャ22等の図示は省略している。図3Aに示すように、プラズマ源を構成する電場形成手段としての高周波コイル23と磁場形成手段としての磁気コイル24は、互いに同心円状に配置されている。この状態で、高周波コイル23に第1高周波電源RF1を接続する一方、磁気コイル24(24A,24B,24C)へ所定の直流電流を供給することで、プラズマ形成空間21a内の磁気中性線25に沿ってプラズマが形成される。
そして、高周波コイル23が大径化しアンテナ導体長が高周波電力の伝播波長に対して無視できない程度の長さになると、図3Bに示すように、アンテナ導体上の所定の周回領域において高周波電力の定在波形成による電圧あるいは電流の高密度領域23aと低密度領域23bが形成される。この高周波電力の密度分布は、プラズマ形成空間21aに形成されるプラズマの密度分布に不均一性をもたらす。すなわち、図4Aに示すように、高周波電力の高密度領域に対応してプラズマの高密度領域(以下「高密度プラズマ領域」という。)31aが形成され、高周波電力の低密度領域に対応してプラズマの低密度領域(以下「低密度プラズマ領域」という。)31bが形成される。なお、本例では、高周波コイル23の入出力端近傍に高周波電力の低密度領域23bが形成され、そこから180°隔てた位置に高周波電力の高密度領域23aが形成される例を示している。
そこで、本実施形態においては、電場形成手段である高周波コイル23に対して、磁場形成手段である磁気コイル24の相対位置を変化させることによって、プラズマ形成空間21aにおけるプラズマの密度分布を調整するようにしている。高周波コイル23と磁気コイル24の相対位置を変化させることにより、プラズマ形成空間21aにおける電場と磁場の分布密度が変化するので、プラズマ形成空間21aに形成されるプラズマの分布密度の調整を図ることが可能となる。これにより、プラズマ源の大型化に伴うプラズマ密度分布の不均一性を改善し、基板の全面にわたって均一なプラズマ処理(本例ではエッチング処理)を実現することができる。
本実施形態では、高周波コイル23の中心軸に対して磁気コイル24の中心軸を相対移動させるようにしている。具体的に、NLD型のプラズマ処理装置においては、図4Aに示したように、プラズマ形成空間21aにおいて図中下方側に高密度プラズマ領域31aが形成され、図中上方側に低密度プラズマ領域31bが形成される場合には、図4Bに示すように、高周波コイル23の中心軸23Xに対して磁気コイル24の中心軸24Xが上方側に相対移動するように磁気コイル24を移動させる。これにより、プラズマ形成空間21aにおけるプラズマ密度の分布勾配が緩和され、磁気コイル24を移動させる前に存在していた高密度プラズマ領域31aおよび低密度プラズマ領域31bが消失して、図4Bに示したような互いに同等の密度のプラズマ領域31cが形成される。
特に、本実施形態のプラズマ処理装置20においては、磁気コイル24によってプラズマ形成空間21aに磁場ゼロの磁気中性線25を形成し、この磁気中性線25と高周波コイル23によって形成される誘導電場のカップリング作用を利用してプラズマを形成している。磁気中性線25の形成領域は磁場勾配の大きい領域であるためプラズマ密度が高く、従って、これら磁気中性線25と誘導電場の結合が強いほど高い密度のプラズマが形成されることになる。そこで、高周波コイル23に対して磁気コイル24を相対移動させることにより、プラズマ形成空間21aにおける磁気中性線25の形成領域を移動させて、図5A,Bに示すように、高周波電力の高密度領域23aについては磁気中性線25とのカップリングが弱まるように、また、高周波電力の低密度領域23bについては磁気中性線25のカップリングが強まるように、磁気コイル24を高周波コイル23に対して相対移動させる。
従って、NLDプラズマ処理装置20においては、高周波コイル23に対して磁気コイル24を相対移動させて、高周波コイル23と磁気コイル24との間の距離が遠くなった領域についてプラズマの形成密度を高くすることができる。これにより、プラズマ形成空間21aにおけるプラズマの高密度領域と低密度領域の偏在をなくして、全体的に均一なプラズマ領域31cを形成することができる。
また、本実施形態によれば、磁気コイル24の位置調整を行うに当たり、高密度プラズマ領域31aと低密度プラズマ領域31bの存在位置を確認した後、高密度プラズマ領域31aに関して低密度プラズマ領域31bが存在する方向に磁気コイル24を移動させることで、プラズマ密度の均一化を図ることができる。図6Aは、上述の例のように、低密度プラズマ領域31bが高密度プラズマ領域31aに関して図中上方側に存在する場合を示し、図6Bは、低密度プラズマ領域31bが高密度プラズマ領域31aに関して図中右方側に存在する場合を示している。これらの場合、磁気コイル24は、アンテナコイル23に対して、図6Aに関しては図中上方側に、また、図6Bに関しては図中右方側に、それぞれ最適な距離だけ移動させればよい。
特に、NLDプラズマ処理装置20においては、磁気コイル24A〜24Cに流す電流の大きさによって、磁気中性線25の形成位置および大きさを調整することができる。すなわち、磁気コイル24A,24B,24Cに流す電流をそれぞれIA、IB、ICとしたとき、IA>ICの場合は磁気中性線25の形成位置は磁気コイル24C側へ下がり、逆に、IA<ICの場合は磁気中性線25の形成位置は磁気コイル24A側へ上がる。また、中間の磁気コイル24Bに流す電流IBを増していくと、磁気中性線25のリング径は小さくなると同時に、磁場ゼロの位置での磁場の勾配が緩やかになる。従って、磁気コイル24の位置調整に加えて、これらの特性を利用することで、プラズマ密度分布の最適化を図ることも可能となる。
なお、高周波コイル23に対する磁気コイル24の相対位置の調整は、図1に示したように、高周波コイル23に対する磁気コイル24の相対位置を調整する調整機構32を用いて行うことができる。この調整機構32は、ねじ機構やシリンダ機構などの磁気コイル24の外周部の少なくとも一部を押動する精密送り機構や、高周波コイル23の外周部と磁気コイル24の内周部の間に挿入され、これら高周波コイル23と磁気コイル24の偏心量に対応して複数種用意されたスペーサなどで構成することができる。
図7A,Bは、磁気コイル24の位置調整前および位置調整後におけるエッチングレートの面内分布の一例を模式的に示しており、Aは磁気コイル24の位置調整前、Bはその位置調整後をそれぞれ示している。磁気コイル24の位置調整前は、図7Aに示すように高エッチングレート領域41aと低エッチングレート領域41bが偏在していたのに対して、磁気コイル24の位置調整を最適化することで、図7Bに示すように基板の全面にわたってほぼ均一なエッチングレート領域41cを得ることができる。本発明者らの実験によれば、ウエハサイズが200mmの場合において、磁気コイル24の位置調整前におけるエッチングレート面内均一性が±2.73%であったのに対し、磁気コイル24の位置調整後はエッチングレート面内均一性を±1.62%にまで改善できたことが確認されている。
(第2の実施形態)
図8および図9は本発明の第2の実施形態を示している。本実施形態では、磁場形成手段としてプラズマ形成空間21aに発散磁場を形成する磁気コイル34を備えたプラズマ処理装置33を例に挙げて、本発明に係るプラズマ形成方法について説明する。なお、図において上述の第1の実施形態と対応する部分については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略するものとする。
図8Aに示すように、本実施形態のプラズマ処理装置33は、プラズマ源として、高周波コイル23と、この高周波コイル23の外周側に配置された磁気コイル34を備えている。この磁気コイル34は、上述の第1の実施形態と異なり、プラズマ形成空間21aに発散磁場を形成する電磁コイルで構成されている。
図8Aにおいて、高周波コイル23と磁気コイル34とは互いに同心円状に配置され、各々の中心軸23X,34Xは互いに同一直線上に位置している。この状態において、プラズマ形成空間21aには、高周波コイル23により形成される誘導電場と磁気コイル34により形成される磁場との結合によりプラズマが形成される。このとき、高周波コイル23に高周波電力を印加した際、当該高周波コイル23上における高周波電力の定在波形成のため、プラズマ形成空間21aにおけるプラズマ分布密度が不均一となり、図8Aにおいて左方側に高密度プラズマ形成領域31aが形成され、図8Bにおいて右方側に低密度プラズマ領域31bが形成される場合を考える。
この場合においても、高周波コイル23に対する磁気コイル34の相対位置を変化させることにより、プラズマ分布密度の均一化を図ることができる。本実施形態では、磁気コイル34で形成される磁場が発散磁場であり、磁気コイル34に近づくほど磁束密度が高くなり、磁気コイル34から遠ざかるほど磁束密度が低くなる。従って、本実施形態の場合は、高密度プラズマ領域31aについては磁束密度が低下し、逆に、低密度プラズマ領域31bについては磁束密度が大きくなる方向に、磁気コイル34を高周波コイル23に対して相対移動させる。
具体的には、図8Bに示すように、磁気コイル34を高周波コイル23に対して左方側に相対移動させる。これにより、プラズマ形成空間21aにおけるプラズマ密度の分布勾配が緩和され、磁気コイル34を移動させる前に存在していた高密度プラズマ領域31aおよび低密度プラズマ領域31bが消失して、図8Bに示したような互いに同等の密度のプラズマ領域31cに調整される。
従って、本実施形態においては、高周波コイル23に対して磁気コイル34を相対移動させて、高周波コイル23と磁気コイル34との間の距離が近くなった領域についてプラズマの形成密度を高くすることができる。これにより、プラズマ形成空間21aにおけるプラズマの高密度領域と低密度領域の偏在をなくして、全体的に均一なプラズマ密度分布31cに調整することができる。図9Aは、上述の例のように、低密度プラズマ領域31bが高密度プラズマ領域31aに関して図中上方側に存在する場合を示し、図9Bは、低密度プラズマ領域31bが高密度プラズマ領域31aに関して図中右方側に存在する場合を示している。これらの場合、磁気コイル34は、アンテナコイル23に対して、図9Aに関しては図中下方側に、また、図9Bに関しては図中左方側に、それぞれ最適な距離だけ移動させればよい。
以上、本発明の各実施形態について説明したが、勿論、本発明はこれらに限定されることはなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
例えば、以上の第1の実施形態では磁場形成手段として、プラズマ形成空間21aにおいて磁場ゼロとなる磁気中性線25を連続して形成する複数本の磁気コイル24(24A〜24C)で構成し、第2の実施形態では磁場形成手段として、プラズマ形成空間21aにおいて発散磁場を形成する磁気コイル34で構成したが、これに限られず、例えば、プラズマ形成空間において、一様磁場、収束磁場、カスプ磁場、ミラー磁場などを形成する磁場形成手段を用いてもよい。
また、以上の各実施形態では、プラズマエッチング装置を例に挙げて説明したが、これに限られず、例えば、プラズマCVD装置やスパッタ装置などのプラズマ源に対しても、本発明は適用可能である。
本発明の第1の実施形態において説明するプラズマ処理装置の概略構成図である。 高周波コイル上における高周波電力の定在波形成により、高周波コイルの周回上に局所的に発生する高周波電力の高密度領域を説明する模式図である。 図1のプラズマ処理装置を上から見たときの様子を模式的に示す要部断面図である。 図1のプラズマ処理装置のプラズマ密度分布の調整方法を説明する要部平面断面図である。 図1のプラズマ処理装置のプラズマ密度分布の調整方法を説明する概略側断面図である。 図1のプラズマ処理装置における磁気コイルの移動方向を説明する要部平面断面図である。 図1のプラズマ処理装置において磁気コイルの位置調整前後にわたるプラズマ密度分布を模式的に示す図である。 本発明の第2の実施形態におけるプラズマ処理装置のプラズマ密度分布の調整方法を説明する概略側断面図である。 図8のプラズマ処理装置における磁気コイルの移動方向を説明する要部平面断面図である。
符号の説明
20,33 プラズマ処理装置
21 真空槽
21a プラズマ形成空間
22 ベルジャ
23 高周波コイル
24,34 磁気コイル
25 磁気中性線
26 ステージ
30 ガス導入部
31a 高密度プラズマ領域
31b 低密度プラズマ領域
32 調整機構

Claims (1)

  1. 真空槽内で、電場形成手段により形成される電場と磁場形成手段により形成される磁場とを結合させてプラズマを形成するプラズマ形成方法であって、
    前記電場形成手段は、プラズマ形成空間の周囲に配置された高周波コイルであり、
    前記磁場形成手段は、前記高周波コイルの外周側に前記高周波コイルと同心円状に配置され、前記真空槽内において磁場ゼロの磁気中性線を連続して形成する複数の磁気コイルであって、
    前記高周波コイルの中心軸に対して前記複数の磁気コイルの中心軸を相対移動させることによって、前記高周波コイルと前記磁気コイルとの間の距離が遠くなった領域について前記プラズマの形成密度を高くすることを特徴とするプラズマ形成方法。
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