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JP5073138B2 - 排水処理装置および排水処理方法 - Google Patents
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JP5073138B2 - 排水処理装置および排水処理方法 - Google Patents

排水処理装置および排水処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排水の処理を行う排水処理技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般家庭等から排出される排水を受け入れて浄化し浄化水として排出する排水処理装置(浄化槽)が知られている。この種の排水処理装置の下流部には消毒槽が設けられ、系外へ放流する前の被処理水をこの消毒槽で消毒処理するのが一般的である。この消毒槽の容積は、槽内の被処理水が消毒剤と十分に接触するのに必要な滞留量以上に設定されており、槽内で確実に消毒処理が行われるようになっている。また、この消毒槽に隣接して放流ポンプ槽が設けられ、この放流ポンプ槽には放流ポンプが設置されている。消毒槽から放流ポンプ槽に流入した被処理水は放流ポンプを用いて装置外の放流先へ放流されるようになっている。このように、被処理水を放流するのに放流ポンプを用いる構成の排水処理装置は、放流先の水位が放流ポンプ槽の水位よりも高い場合であっても、被処理水を放流先へ確実に放流するのに有効である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような排水処理装置において、消毒槽以降を小型化し排水処理装置自体をよりコンパクトに構成したいという要請がある。ところが、上記従来の排水処理装置は、被処理水を放流ポンプを介して放流先へ確実に放流することができるものの、消毒槽以降に消毒槽と放流ポンプ槽の両方の配置スペースを要するゆえ、処理槽の処理能力を維持したうえで消毒槽以降を小型化するのには限界があった。
そこで、本発明は以上のような点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、処理槽と、この処理槽内の被処理水を処理槽外へ流出させる流出ポンプとを有する排水処理装置につき、処理槽の処理能力を維持しつつ処理槽自体を小型化するのに有効な技術を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の排水処理装置は請求項1〜に記載の通りに構成される。また、本発明の排水処理方法は請求項に記載の通りである。なお、請求項1〜に係る発明は、処理槽(消毒槽)と、この処理槽内の被処理水を処理槽外へ流出させる流出ポンプとを有する排水処理装置につき、処理槽の基準水位における滞留量をその処理槽の処理能力に基づいて定められる必要滞留量以上に設定し、この処理槽の水位を基準水位に維持することで、処理槽の処理能力を維持しつつ処理槽自体を小型化することができるようにした技術である。
【0005】
請求項1に記載の排水処理装置では、流入した被処理水を槽内において滞留させ消毒処理を行う構成の消毒槽を有している。この消毒槽が排水処理装置における処理領域の一部ないし全体を構成する。そして、槽内で所定の処理なされた被処理水は消毒槽外へ流出される。被処理水を消毒槽外へ流出させる構成としては、水中ポンプ等の流出ポンプを好適に用いることができる。これにより、流出ポンプのポンプ設置槽を消毒槽とは別に設ける必要がなく、流出ポンプと消毒槽とを含めた設置領域の小型化を図ることができる。この流出ポンプは、例えば装置内の処理槽間で被処理水を移送するものであってもよいし、装置内の消毒槽と装置外の処理槽との間で被処理水を移送するものであってもよい
また、請求項1に記載の排水処理装置では、更に、水位維持手段が設けられている。この水位維持手段を用いることによって消毒槽の水位を基準水位に維持することができる。本発明では、被処理水を消毒槽外へ流出させる流出ポンプが、被処理水を吸入するポンプ機構部と、ポンプ機構部を駆動するモータ部と、吐出配管とを有し、ポンプ機構部を基準水位に設けることで水位維持手段が構成されるとともに、ポンプ機構部自体から吸入された被処理水を、吐出配管を通じて前記消毒槽外に吐出する構成である。
また、この水位維持手段を介して維持された基準水位おける滞留量は、消毒槽の処理能力に基づいて定められる必要滞留量に実質的に一致する。すなわち、水位維持手段によって消毒槽の水位が基準水位に設定されると、少なくとも所定の処理を行うのに必要な滞留量、すなわち必要滞留量が確保されることとなる。これにより、消毒槽の処理能力を維持することができる。このような構成によれば、消毒槽における滞留スペースを極力少なくすることができる。
以上のように請求項1に記載した排水処理装置によれば、消毒槽の処理能力を維持しつつ消毒槽自体を小型化することができる。
ここで、請求項1に記載の排水処理装置は、流入部が、基準水位よりも低所の消毒槽の底部まで延びる構成である。これにより、消毒槽内へ流入した被処理水が流入部へ短絡する短絡流れが発生するのを防止することができ、消毒槽における所定の処理をより確実に行うことができる。
【0006】
【0007】
また、請求項1に記載の水位維持手段は、請求項に記載のように区画部材を用いて構成されるのが好ましい。この区画部材は、消毒槽を流出ポンプの設置領域とその上流側領域とに区画するものであり、この区画部材は基準水位に対応した位置に設置されている。例えば、平板状に形成された区画部材を用い、その上端と基準水位とを実質的に一致させる形態、開口を有する区画部材を用い、その開口部下端と基準水位とを実質的に一致させる形態等がある。これにより、流出ポンプによって吸入される前の上流側領域の被処理水を、区画部材によって必要滞留量を確保した状態で貯留することができる。
以上のように請求項に記載した排水処理装置によれば、請求項1に記載した排水処理装置と同様の効果を奏するうえに、消毒槽の水位を基準水位に維持する構成を、区画部材を用いて簡便に実現することができる。
【0008】
また、請求項に記載の排水処理装置では、更に短絡防止手段が設けられている。この短絡防止手段は、被処理水が流入部と吸入部との間に短絡流れが発生するのを防止する構成となっている。ここでいう「短絡流れ」とは、消毒槽内に流入した被処理水が槽内の滞留部への実質的な流入を経ることなく、流入部側と吸入部側とを最短径路で流れる形態をいう。これにより、消毒槽へ流入した被処理水を槽内に十分滞留させることができ、消毒槽における所定の処理をより確実に行うことができる。
また、請求項1,2に記載の排水処理装置は、請求項3に記載のように流入部から流出ポンプに至る被処理水の流れを遮へいする遮へい部材を備えた構成であるのが好ましい。例えば、流入部と吸入部との間に平板状の遮へい部材を設けることで、被処理水はその流れが部分的に遮へいされ、被処理水の誘導径路が形成される。この誘導径路を消毒槽内に好適に形成することによって、被処理総水が流入部から吸入部に到達するまでの滞留時間が増加することとなる。これにより、流入部と吸入部との相対的な配置に関わらず、遮へい部材を介して被処理水の短絡流れを防止することができ、消毒槽における所定の処理をより確実に行うことができる。
【0009】
また、請求項4に記載の排水処理装置では、消毒槽に流入した被処理水を槽内において滞留させ、消毒処理を行ったうえで消毒槽外へ流出させる構成の排水処理装置であって、消毒槽の水位を基準水位に維持する水位維持手段を備え、この水位維持手段によって維持される基準水位における滞留量が、消毒槽の処理能力に基づいて定められる必要滞留量に実質的に一致し、消毒槽を、被処理水を消毒槽外へ流出させる流出ポンプの設置領域とその上流側領域とに区画する平板状の区画部材を備え、この区画部材を基準水位に対応した位置に設けることで水位維持手段が構成され、消毒槽へ被処理水が流入する流入部と、流出ポンプの吸入部との間の短絡流れを防止する短絡防止手段を備えるとともに、流入部から吸入部に至る被処理水の流れを遮へいする平板状の遮へい部材を備え、この遮へい部材を用いて短絡防止手段が構成され、流入部が、基準水位とは異なる消毒槽の最高水位よりも高い位置に配設される。
【0010】
【0011】
また、請求項に記載の排水処理装置によれば、消毒処理を行う消毒槽において、消毒処理能力を維持しつつ消毒槽自体を小型化することができる。
【0012】
請求項に記載の排水処理方法によれば、消毒槽の処理能力を維持しつつ消毒槽自体を小型化することができる。また消毒槽内へ流入した被処理水が流入部へ短絡する短絡流れが発生するのを防止することができ、消毒槽における所定の処理をより確実に行うことができる。
【0013】
【0014】
請求項に記載の排水処理方法によれば、請求項に記載した排水処理方法と同様の効果を奏するうえに、消毒槽の水位を基準水位に維持する構成を、区画部材を用いて簡便に実現することができる。
【0015】
請求項に記載の排水処理方法によれば、消毒槽へ流入した被処理水を槽内に十分滞留させることができ、消毒槽における所定の処理をより確実に行うことができる。また流入部と吸入部との相対的な配置に関わらず、遮へい部材を介して被処理水の短絡流れを防止することができ、消毒槽における所定の処理をより確実に行うことができる。
【0016】
請求項8に記載の排水処理方法では、消毒槽内に流入した被処理水を槽内において滞留させ、消毒処理を行ったうえで消毒槽外へ流出させる構成の排水処理装置につき排水処理を行う排水処理方法であって、消毒槽の基準水位における滞留量をその消毒槽の処理能力に基づいて定められる必要滞留量以上に設定し、この消毒槽の水位を水位維持手段を介して基準水位に維持するステップを有し、消毒槽を、被処理水を消毒槽外へ流出させる流出ポンプの設置領域とその上流側領域とに区画する区画部材を備え、この区画部材を基準水位に対応した位置に設けることで水位維持手段が構成され、消毒槽へ被処理水が流入する流入部と、流出ポンプの吸入部との間の短絡流れを防止する短絡防止手段を備えるとともに、流入部から吸入部に至る被処理水の流れを遮へいする遮へい部材を備え、この遮へい部材を用いて短絡防止手段が構成され、流入部が、基準水位とは異なる消毒槽の最高水位よりも高い位置に配設する。
【0017】
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の第1〜第4実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施の形態は、一般家庭等から排出される排水の処理を行う排水処理装置につき、その排水処理装置を構成する消毒槽に本発明を適用した場合について説明するものである。
【0019】
〔第1実施の形態〕
まず、本発明の第1実施の形態を図1および図2を参照しながら説明する。ここで、図1は本発明の第1実施の形態の排水処理装置1の概略構成図である。図2は第1実施の形態の消毒槽50の模式図である。
図1に示すように、本実施の形態の排水処理装置1は、一つの槽内に上流側から順に、夾雑物除去槽10、嫌気濾床槽20、担体流動生物濾過槽30、処理水槽40、消毒槽50を備えている。例えば一般家庭から排出された原汚水は、この排水処理装置1の各槽で順次処理され浄化水として所定の放流先へ放流される構成となっている。
【0020】
夾雑物除去槽10では、原汚水中に含まれる大きな固形物や油脂等の固液分離を行う。嫌気濾床槽20には、例えば、嫌気性微生物を着床させた濾材が充填されている。この嫌気濾床槽20では、嫌気性微生物を用いることによって夾雑物除去槽10で処理された被処理水中の有機汚濁物質を嫌気性分解する。担体流動生物濾過槽30には、好気性微生物を着床させた粒状担体が槽内を流動できる程度に充填されている。この担体流動生物濾過槽30では、酸素が存在する好気性条件下において、嫌気濾床槽20で処理された被処理水中の有機汚濁物質を槽内の好気性微生物によって好気分解(酸化)する。処理水槽40では、担体流動生物濾過槽30で処理された被処理水を一時的に貯留し消毒槽50へ移送する一方、その一部を必要に応じて夾雑物除去槽10へ循環させる。消毒槽50では、排水処理装置1から放流する前の被処理水の消毒処理を行う。この消毒槽50が本発明における処理槽に対応している。
【0021】
次に、本発明の特徴部分である消毒槽50の構成等について説明する。
図2に示すように、消毒槽50は、槽本体54、処理水槽40から槽本体54へ被処理水が流入する流入配管55、槽本体54で消毒処理された被処理水を放流領域90へ放流するための放流ポンプ60等を有している。この放流ポンプ60が本発明における流出ポンプに対応している。流入配管55には、その径路途上に薬剤筒57が設けられている。この薬剤筒57には、例えば塩素剤が充填されており、流入配管55を流れる被処理水にこの塩素剤が添加されることにより被処理水の連続的な消毒処理が行われる。また、流入配管55の先端である流入部56は、槽本体54の底部まで延びる構成となっている。
【0022】
放流ポンプ60は、槽本体54のうち下流側領域に設置されており、その上流側領域で消毒処理された被処理水を放流領域90へ放流する構成となっている。この放流ポンプ60は、ポンプ本体62に接続された吸入配管64および吐出配管68を有し、吸入配管64から吸入された被処理水は吐出配管68から吐出されるようになっている。消毒槽50に放流ポンプ60を設置する構成であるため、図2中に示すように放流領域90の水位が消毒槽50の水位よりも高い場合であっても確実に被処理水の放流を行うことができる。消毒槽50では、槽本体54の最高水位(以下、「H.W.L.」という)および最低水位(以下、「L.W.L.」という)が規定されている。このL.W.L.は、その水位に設定された場合の滞留量が、消毒処理を確実に行うのに必要な滞留量、すなわち必要滞留量に実質的に一致する位置に設定されている。これにより、消毒槽50における滞留スペースを極力少なくすることができる。
【0023】
また、本実施の形態では、ポンプ本体62および吸入配管64の先端である吸入部66がこのL.W.L.と一致するようになっている。この吸入部66は、消毒槽50の被処理水を放流領域90へ放流する実質的な流出部となっている。これにより、消毒槽50の水位がL.W.L.よりも低い場合は、放流ポンプ60によって被処理水が吸入されることがなく、従って吸入部66の設置位置によってL.W.L.が規定されることとなる。このL.W.L.が本発明における基準水位に相当し、また吸入部66によって本発明における水位維持手段が構成されている。
【0024】
また、本実施の形態では、流入配管55の流入部56と、吸入配管64の吸入部66とは、槽本体54の深さ方向(水位方向)の位置が異なるように配置されている。これにより、流入部56から流入した被処理水が槽内の滞留部への実質的な流入を経ることなく滞留部の表層領域を吸入部66まで移動するような流れ、いわゆる短絡流れの発生を防止することができる。被処理水の短絡流れを防止することで、流入部56から吸入部66へ至る被処理水の十分な滞留時間を確保することができる。このように、流入部56と吸入部66との相対的な配置によって消毒槽50へ流入した被処理水が槽内に十分滞留することなく流出ポンプ60を介して槽外へ流出するのを防止することができる。この流入部56と吸入部66との相対的な配置によって本発明の短絡防止手段が構成されている。
なお、放流ポンプ60としては、エアリフトポンプや水中ポンプを好適に用いることができる。更には、エアリフトポンプを用いることで、水中ポンプに比して簡便かつ安価な流体移送構造を実現することができる。
【0025】
次に、消毒槽50における処理方法について詳細に説明する。
図2に示すように、処理水槽40から流入配管55を通じて消毒槽50へ流入した被処理水は、槽本体54に貯留され消毒処理がなされる一方、その下流領域に配置された放流ポンプ60を介して放流領域90(放流先)へ放流される。槽本体54の水位がL.W.L.よりも低い場合、すなわち槽本体54の水位が吸入部66よりも低所にある場合には、放流領域90への放流は行われない。槽本体54の水位がL.W.L.をこえてH.W.L.になるまで被処理水の貯留は継続される。そして、槽本体54の水位がH.W.L.になると放流ポンプ60が作動し、その水位がL.W.L.になるまで放流領域90への放流を継続する。そして、槽本体54の水位がL.W.L.になると、放流ポンプ60の作動を停止する。なお、各水位の検出は、例えば検出センサ(図示省略)を用いて行うことができる。
【0026】
槽本体54の水位がL.W.L.になった場合、この水位は吸入配管64の吸入部66と一致するため、たとえ放流ポンプ60の作動が継続されたとしても槽本体54の水位がL.W.L.よりも低下することがない。従って、消毒槽50の水位は、例えばH.W.L.からL.W.L.までの間で推移する。このように、被処理水の必要滞留量を確保したうえで、槽本体54の水位に対応して放流ポンプ60が断続的に作動し、放流領域90への放流が行われることとなる。
【0027】
以上のように、第1実施の形態によれば、消毒槽50に放流ポンプ60の設置領域を設けため、消毒槽とは別に放流ポンプ槽を設ける場合に比して消毒槽以降を小型化することができる。また、ポンプ本体62および吸入部66をL.W.L.に対応した位置に設置し、槽本体54の水位がL.W.L.以下になるのを防止する構成としたため、消毒処理に必要な滞留量を維持することができる。また、消毒槽50の水位をL.W.L.に維持する構成を、放流ポンプ60の既存の構成を用いて簡便に実現することができる。しかも、流入配管55の流入部56と、吸入配管64の吸入部66との深さ方向の位置が異なるため、流入部56から槽本体54へ流入した被処理水が、吸入部66へ短絡して放流されるのを極力回避することができる。従って、消毒槽50へ流入した被処理水を槽内に十分滞留させることができ、消毒槽50における消毒処理をより確実に行うことができる。
【0028】
〔第2実施の形態〕
次に、本発明の第2実施の形態を図3を参照しながら説明する。ここで、図3は本発明の第2実施の形態の消毒槽51の模式図である。なお、図3において図2中の要素と同一の要素には同一の符号を付している。
図3に示す消毒槽51では、第1実施の形態と同様に吸入部66がL.W.L.と一致するように配置される一方、ポンプ本体62が槽本体54の底部に設置され、吸入配管64が槽本体54の底部からL.W.L.までの延びた構成となっている。なお、消毒槽51のそれ以外の構成は、第1実施の形態の消毒槽50と同様である。
以上のような第2実施の形態によれば、ポンプ本体62の設置位置を変更しても、消毒処理に必要な滞留量を維持することができ、第1実施の形態の消毒槽50と同様の効果を奏する。
【0029】
〔第3実施の形態〕
次に、本発明の第3実施の形態を図4を参照しながら説明する。ここで、図4は本発明の第3実施の形態の消毒槽52の模式図である。なお、図4において図2中の要素と同一の要素には同一の符号を付している。
図4に示す消毒槽52では、ポンプ本体62および吸入配管64が槽本体54の底部に設置されている。また、槽本体54を上流側領域(図中の左側)と、下流側領域(図中の右側)とに区画する仕切板70が設けられている。この仕切板70が本発明における区画部材に対応している。この仕切板70の上端72は、L.W.L.と一致するように構成され、このL.W.L.を規定している。従って、この仕切板70をこえた被処理水のみが放流ポンプ60の設置領域へ移流し放流ポンプ60によって放流領域90へ放流されることとなる。
【0030】
また、この第3実施の形態では、流入配管55の流入部56と、仕切板70の上端72とは、槽本体54の深さ方向(水位方向)の位置が異なるように配置されている。これにより、流入部56から流入した被処理水が槽内の滞留部への実質的な流入を経ることなく滞留部の表層領域を仕切板70まで移動するような流れ、いわゆる短絡流れの発生を防止することができる。被処理水の短絡流れを防止することで、流入部56から仕切板70へ至る被処理水の十分な滞留時間を確保することができ、仕切板70よりも上流側の滞留領域を有効に使用することができる。このように、流入部56と仕切板70の上端72との相対的な配置によって消毒槽50へ流入した被処理水が槽内に十分滞留することなく流出ポンプ60を介して槽外へ流出するのを防止することができる。この流入部56と仕切板70の上端72との相対的な配置によって本発明の短絡防止手段が構成されている。なお、消毒槽52のそれ以外の構成は、第1実施の形態の消毒槽50と同様である。
以上のような第3実施の形態によれば、ポンプ本体62や吸入部66の設置位置に関わらず、消毒処理に必要な滞留量を維持することができ、第1実施の形態の消毒槽50と同様の効果を奏する。
【0031】
〔第4実施の形態〕
次に、本発明の第4実施の形態を図5を参照しながら説明する。ここで、図5は本発明の第4実施の形態の消毒槽53の模式図である。なお、図5において図2中の要素と同一の要素には同一の符号を付している。
図4に示す消毒槽53では、流入配管55の流入部56は、H.W.L.よりも上方に設けられている。すなわち、本実施の形態では、第1〜第3実施の形態に比して流入配管55の長さを短く設定している。また、第3実施の形態の消毒槽52における仕切板70に加え、この仕切板70の上流側領域にバッフル板80が設置されている。このバッフル板80が本発明における遮へい部材に対応している。このバッフル板80は、その下方に被処理水の誘導経路が形成されるように配置されている。従って、流入部56から流入した被処理水の流れはバッフル板80によって部分的に遮へいされ、誘導径路にしたがってその下方を潜ったのち仕切板70側へ移流することとなる。
【0032】
また、このバッフル板80の下端と、仕切板70の上端72とは、槽本体54の深さ方向(水位方向)の位置が異なるように配置されている。これにより、流入部56から流入した被処理水が槽内の滞留部への実質的な流入を経ることなく滞留部の表層領域を仕切板70まで移動するような流れ、いわゆる短絡流れの発生を防止することができる。被処理水の短絡流れを防止することで、流入部56から仕切板70へ至る被処理水の十分な滞留時間を確保することができ、仕切板70よりも上流側の滞留領域を有効に使用することができる。このように、バッフル板80の下端と仕切板70の上端72との相対的な配置によって消毒槽50へ流入した被処理水が槽内に十分滞留することなく流出ポンプ60を介して槽外へ流出するのを防止することができる。このバッフル板80の下端と仕切板70の上端72との相対的な配置によって本発明の短絡防止手段が構成されている。
この第4実施の形態の場合、流入配管55を槽本体54の底部まで延在させなくても、流入部56から槽本体54へ流入した被処理水が、吸入部66へ短絡して放流されるのを防止することができるため、流入配管55を簡素化できる。このバッフル板80の形状、数等は必要に応じて種々変更可能である。なお、消毒槽53のそれ以外の構成は、第3実施の形態の消毒槽52と同様である。
以上のような第4実施の形態によれば、流入配管55を簡素化したうえで第1実施の形態の消毒槽50と同様の効果を奏する。
【0033】
〔他の実施の形態〕
なお、本発明は上記第1〜第4実施の形態のみに限定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられる。例えば、上記実施の形態を応用した以下の形態を実施することもできる。
【0034】
【0035】
(B)また、本実施の形態では、消毒槽で消毒処理された被処理水を排水処理装置1の外部へ放流する場合について記載したが、消毒槽で消毒処理された被処理水を排水処理装置1を構成する上流側の処理槽へ流出させる構成であってもよい。
【0036】
(C)また、本実施の形態では、放流ポンプ60の吸入部66や仕切板70の設置位置によってL.W.L.を規定する場合について記載したが、例えば、センサ等で検出された水位とL.W.L.との関係に基づいて放流ポンプ60や吐出バルブの作動を制御することでL.W.L.を規定する構成であってもよい。
【0037】
(D)また、本実施の形態では、流入部56と吸入部66との間の短絡流れを防止するのに、流入部56と吸入部66との配置関係、流入部56と仕切板70との配置関係、流入部56とバッフル板80との配置関係を用いる場合について記載した。これにかえて、槽本体54に被処理水を攪拌する手段、例えば可動式の攪拌羽根を設け、この攪拌羽根によって被処理水を攪拌することで短絡流れを防止する構成を用いることもできる。
【0038】
(E)また、図2に示す第1実施の形態につき、放流ポンプ60とは別の形態の放流ポンプ160(図6参照)を用いることもできる。図6は別の実施の形態の放流ポンプ160の構成を示す模式図である。
図6に示す放流ポンプ160は、ポンプ機構部162、このポンプ機構部162を駆動するモータ部164、吐出配管168等によって構成されている。また、ポンプ機構部162は、L.W.L.に対応した位置に配置されている。例えば、ポンプ機構部162を支持する台座を槽内に設置したり、放流ポンプ160を紐や鎖等で吊るすことによって、所定の位置に設置することができる。
ポンプ機構部162には、被処理水を吸入するプロペラが内蔵されており、その底面に吸入部166が形成されている。すなわち、吸入部166から吸入された被処理水は、吐出配管168を通じて吐出される構成となっている。吸入部166には、例えば異物混入防止用のメッシュ部材が設置される。このような放流ポンプ160を用いても放流ポンプ60を用いた場合と同様の作用効果を得ることができる。なお、放流ポンプ160はポンプ機構部162が吸入配管を兼用するタイプであるため、吸入配管を新たに設置する必要がなく合理的である。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、処理槽と、この処理槽内の被処理水を処理槽外へ流出させる流出ポンプとを有する排水処理装置につき、処理槽の処理能力を維持しつつ処理槽自体を小型化するのに有効な技術を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施の形態の排水処理装置1の概略構成図である。
【図2】 第1実施の形態の消毒槽50の模式図である。
【図3】 第2実施の形態の消毒槽51の模式図である。
【図4】 第3実施の形態の消毒槽52の模式図である。
【図5】 第4実施の形態の消毒槽53の模式図である。
【図6】 別の実施の形態の放流ポンプ160の構成を示す模式図である。
【符号の説明】
1…排水処理装置
10…夾雑物除去槽
20…嫌気濾床槽
30…担体流動生物濾過槽
40…処理水槽
50,51,52,53…消毒槽(処理槽)
55…流入配管
56…流入部
57…薬剤筒
60…放流ポンプ
62…ポンプ本体
64…吸入配管
66…吸入部
68…吐出配管
70…仕切板(区画部材)
80…バッフル板(遮へい部材)
90…放流領域

Claims (8)

  1. 消毒槽に流入した被処理水を槽内において滞留させ、消毒処理を行ったうえで消毒槽外へ流出させる構成の排水処理装置であって、
    前記消毒槽の水位を基準水位に維持する水位維持手段を備え、この水位維持手段によって維持される基準水位における滞留量が、前記消毒槽の処理能力に基づいて定められる必要滞留量に実質的に一致し、
    被処理水を消毒槽外へ流出させる流出ポンプが、被処理水を吸入するポンプ機構部と、ポンプ機構部を駆動するモータ部と、吐出配管とを有し、前記ポンプ機構部を前記基準水位に設けることで前記水位維持手段が構成されるとともに、前記ポンプ機構部自体から吸入された被処理水を、前記吐出配管を通じて前記消毒槽外に吐出する構成であり、
    前記消毒槽へ被処理水が流入する流入部を備えるとともに、前記流入部が、前記基準水位よりも低所の前記消毒槽の底部まで延びる構成であることを特徴とする排水処理装置。
  2. 請求項1に記載した排水処理装置であって、
    前記消毒槽を、前記流出ポンプの設置領域とその上流側領域とに区画する区画部材を備え、この区画部材を前記基準水位に対応した位置に設けることを特徴とする排水処理装置。
  3. 請求項1又は2に記載した排水処理装置であって、
    前記流入部から前記流出ポンプに至る被処理水の流れを遮へいする遮へい部材を備え、この遮へい部材を用いて、前記流入部と前記流出ポンプとの間の短絡流れを防止することを特徴とする排水処理装置。
  4. 消毒槽に流入した被処理水を槽内において滞留させ、消毒処理を行ったうえで消毒槽外へ流出させる構成の排水処理装置であって、
    前記消毒槽の水位を基準水位に維持する水位維持手段を備え、この水位維持手段によって維持される基準水位における滞留量が、前記消毒槽の処理能力に基づいて定められる必要滞留量に実質的に一致し、
    前記消毒槽を、被処理水を消毒槽外へ流出させる流出ポンプの設置領域とその上流側領域とに区画する平板状の区画部材を備え、この区画部材を前記基準水位に対応した位置に設けることで前記水位維持手段が構成され、
    前記消毒槽へ被処理水が流入する流入部と、前記流出ポンプの吸入部との間の短絡流れを防止する短絡防止手段を備えるとともに、前記流入部から前記吸入部に至る被処理水の流れを遮へいする平板状の遮へい部材を備え、この遮へい部材を用いて前記短絡防止手段が構成され、
    前記流入部が、前記基準水位とは異なる前記消毒槽の最高水位よりも高い位置に配設されることを特徴とする排水処理装置。
  5. 消毒槽内に流入した被処理水を槽内において滞留させ、消毒処理を行ったうえで消毒槽外へ流出させる構成の排水処理装置につき排水処理を行う排水処理方法であって、
    前記消毒槽の基準水位における滞留量をその消毒槽の処理能力に基づいて定められる必要滞留量以上に設定し、この消毒槽の水位を水位維持手段を介して前記基準水位に維持するステップを有し
    被処理水を消毒槽外へ流出させる流出ポンプが、被処理水を吸入するポンプ機構部と、ポンプ機構部を駆動するモータ部と、吐出配管とを有し、前記ポンプ機構部を前記基準水位に設けることで前記水位維持手段が構成されるとともに、前記ポンプ機構部自体から吸入された被処理水を、前記吐出配管を通じて前記消毒槽外に吐出する構成とし、
    前記消毒槽へ被処理水が流入する流入部を備えるとともに、前記流入部が、前記基準水位よりも低所の前記消毒槽の底部まで延びる構成であることを特徴とする排水処理方法。
  6. 請求項5に記載した排水処理方法であって、
    前記消毒槽を、流出ポンプの設置領域とその上流側領域とに区画する区画部材を備え、この区画部材を前記基準水位に対応した位置に設けることを特徴とする排水処理方法
  7. 請求項5又は6に記載した排水処理方法であって、
    前記流入部から前記流出ポンプに至る被処理水の流れを遮へいする遮へい部材を備え、この遮へい部材を用いて、前記流入部と前記流出ポンプとの間の短絡流れを防止することを特徴とする排水処理方法
  8. 消毒槽内に流入した被処理水を槽内において滞留させ、消毒処理を行ったうえで消毒槽外へ流出させる構成の排水処理装置につき排水処理を行う排水処理方法であって、
    前記消毒槽の基準水位における滞留量をその消毒槽の処理能力に基づいて定められる必要滞留量以上に設定し、この消毒槽の水位を水位維持手段を介して前記基準水位に維持するステップを有し、
    前記消毒槽を、被処理水を消毒槽外へ流出させる流出ポンプの設置領域とその上流側領域とに区画する平板状の区画部材を備え、この区画部材を前記基準水位に対応した位置に設けることで前記水位維持手段が構成され、
    前記消毒槽へ被処理水が流入する流入部と、前記流出ポンプの吸入部との間の短絡流れを防止する短絡防止手段を備えるとともに、前記流入部から前記吸入部に至る被処理水の流れを遮へいする平板状の遮へい部材を備え、この遮へい部材を用いて前記短絡防止手段が構成され、
    前記流入部が、前記基準水位とは異なる前記消毒槽の最高水位よりも高い位置に配設することを特徴とする排水処理方法。
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