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JP5074101B2 - マルチスペクトル画像処理装置およびこれを用いる色再現システム - Google Patents
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マルチスペクトル画像処理装置およびこれを用いる色再現システム Download PDF

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Description

本発明は、マルチスペクトルカメラ等により取得された3バンド以上の分光感度特性を有するマルチバンド画像を、遠隔地への伝送用または記録媒体への記録用の画像データに変換するマルチスペクトル画像処理装置、特に、既存の3原色機器との互換性を保ちつつ、さらに観察側における高精度な照明変換にも対応可能な画像データに変換するマルチスペクトル画像処理装置およびこれを用いる色再現システムに関するものである。
従来、画像の色(明度、色相、彩度)や分光反射率情報を表現する手段として、画像の画素毎に3バンド以上の分光感度特性を有するマルチスペクトル画像が利用されている。このマルチスペクトル画像は、撮影被写体の撮影波長領域を複数のバンド帯域に分割し、バンド帯域毎に撮影被写体を撮影した複数のバンド画像から構成されるマルチバンド画像に基づいて分光反射率分布を画像毎に推定して得られるものであり、赤(R)、緑(G)および青(B)画像からなる既存のRGBカラー画像では十分に表現できない被写体の分光反射率情報を表現することができる。
したがって、観察側の照明環境が撮影側における被写体の照明環境と異なる場合でも、マルチスペクトル画像に基づいて推定される被写体の分光反射率情報から、観察側の照明環境下で被写体の色を正確に再現することが可能となり、例えば、異なる観察環境下で正確な被写体の色再現が望まれる遠隔医療、ウェブショッピング等において非常に有効となる。
しかしながら、上記のマルチスペクトル画像は、多原色モニタ等の専用の出力機器で受信すれば、マルチスペクトル画像を有効に活用して被写体の色を正確に再現することができるが、既存のRGBカラー画像出力機器で受信した場合には、マルチスペクトル画像のうち3バンド分の情報しか処理できないため、被写体の色を正確に再現できないことになる。
この既存の3バンドシステムとの互換性を考慮したマルチスペクトル画像の符号化方法として、マルチスペクトル画像を、CIE(国際照明委員会)で規格化された等色関数で展開した3バンド信号と、これとはスペクトル空間上で直交する残りの主成分とに分離して符号化することが知られている(例えば、特許文献1および非特許文献1参照)。
この符号化方法によると、既存のRGBカラー画像出力機器においては、等色関数で展開された3バンド信号を用いることにより、ある所定の観察環境条件(照明および観察者の目の特性の条件)下で画像を観察することが可能となり、また、専用機器においては、残りの主成分も含めて使用することにより、マルチスペクトル情報を有効に活用して、被写体の色を正確に再現することが可能となる。
特開2004−159045号公報 Keusen,"Multispectral color system with an encoding format compatible with the conventional tristimulus model",J.IS&T, vol.40,no.6,pp.510-515,Nov./Dec.1996
上記の特許文献1や非特許文献1に開示の符号化方法では、等色関数を用いて3バンド信号を生成しているが、いずれも等色関数を直交化した基底関数を用いてマルチスペクトル画像を展開している。このため、既存のRGBカラー画像出力機器に画像を表示するには、生成された3バンド信号をそのまま使用しても表示できないため、生成された3バンド信号を、RGBカラー画像出力機器側において、直交化されていない等色関数で展開された信号に変換しなければならず、その分、互換性が低くなるとともに、RGBカラー画像出力機器においては、余分な変換処理が必要となって、コストアップを招くことが懸念される。
したがって、かかる点に鑑みてなされた本発明の目的は、マルチスペクトル画像を、既存の3バンドシステムとの互換性の高い画像データに変換するマルチスペクトル画像処理装置およびこれを用いる色再現システムを提供することにある。
上記目的を達成する請求項1に係るマルチスペクトル画像処理装置の発明は、入力された被写体のマルチバンド画像を基底ベクトルに基づいて展開して基底画像に変換する基底画像変換手段と、
上記基底ベクトルを算出する基底ベクトル算出手段と、
上記基底画像変換手段で変換された基底画像に基づくマルチスペクトル画像を出力する出力手段とを備え、
上記基底ベクトル算出手段は、
上記基底ベクトルとして、所定のレンダリング照明スペクトルと等色関数との積により求められた3原色用基底ベクトルと、該3原色用基底ベクトルとは直交し、かつ上記被写体の分光反射率の統計情報に基づく直交基底ベクトルとを算出することを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のマルチスペクトル画像処理装置において、
上記基底画像変換手段は、
上記基底ベクトル算出手段で算出された基底ベクトルに基づいて、上記マルチバンド画像を基底画像に変換するための変換マトリクスを作成して記憶する変換マトリクス作成・記憶手段を有することを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載のマルチスペクトル画像処理装置において、
上記基底ベクトル算出手段は、
上記3原色用基底ベクトルおよび該3原色用基底ベクトルを直交化した基底ベクトルに基づいて復元用基底ベクトルを算出する手段を有し、
上記出力手段は、
上記マルチスペクトル画像として、上記復元用基底ベクトルおよび上記直交基底ベクトルを付加して出力することを特徴とするものである。
さらに、上記目的を達成する請求項4に係る色再現システムの発明は、
請求項1,2または3に記載のマルチスペクトル画像処理装置と、
上記マルチスペクトル画像処理装置から出力されたマルチスペクトル画像に対して、上記基底ベクトルに基づいて色再現処理を行ってモニタに画像を表示するマルチスペクトル色再現装置と、
を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、入力された被写体のマルチバンド画像を、所定のレンダリング照明スペクトルと等色関数との積により求められた3原色用基底ベクトルと、該3原色用基底ベクトルとは直交し、かつ被写体の分光反射率の統計情報に基づく直交基底ベクトルとに基づいて基底画像に展開し、その展開した基底画像に基づくマルチスペクトル画像として出力するようにしたので、観察側において既存のRGBカラー出力機器を用いる場合には、3原色用基底ベクトルを特別な変換なしにそのまま用いることにより、所定の観察環境条件下の画像を観察することができ、また、マルチスペクトル情報をフルに活用したい場合には、残りの直交基底ベクトルをも用いることにより、被写体の色を正確に再現して観察することが可能となる。したがって、既存の3バンドシステムとの互換性を高めることができ、特に、残りの直交基底ベクトルを用いる場合には、該直交基底ベクトルを、所定のレンダリング照明スペクトルおよび被写体の分光反射率の統計情報に基づいて作成するので、照明変換に対して精度の高い成分の画像を作成でき、照明変換に適したマルチスペクトル画像を作成することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して説明する。
(第1実施の形態)
図1は、本発明の第1実施の形態に係るマルチスペクトル画像処理装置の要部の構成を示す機能ブロック図である。本実施の形態のマルチスペクトル画像処理装置1は、基底ベクトル算出部2、変換用基底ベクトル格納部3、復元用基底ベクトル格納部4、変換マトリクス作成・記憶部5、基底画像変換部6、表示色信号変換部7および送信・記録部8を有しており、例えばマルチスペクトルカメラ9からのマルチバンド画像を、伝送・記録用のマルチスペクトル画像に変換して、図示しない伝送装置へ出力したり、記憶媒体に出力したりするものである。
基底ベクトル算出部2は、等色関数および所定のレンダリング照明スペクトルを用いて既存の3原色用画像に変換する基底ベクトルを算出するとともに、被写体分光反射率の統計情報を用いて、残りの直交成分の画像に変換する基底ベクトルを算出し、これら算出した変換用の基底ベクトルを変換用基底ベクトル格納部3へ出力する。さらに、基底ベクトル算出部2は、上記変換用の基底ベクトルにより変換された画像から、被写体の分光反射率を復元するための基底ベクトルとして、上記変換用の基底ベクトルとは異なる基底ベクトルを算出し、その算出した復元用の基底ベクトルを復元用基底ベクトル格納部4へ出力する。なお、この基底ベクトル算出部2の詳細については、後述する。
変換用基底ベクトル格納部3は、基底ベクトル算出部2において算出された変換用基底ベクトルを格納する。この変換用基底ベクトル格納部3に格納された変換用基底ベクトルは、後段の変換マトリクス作成・記憶部5において使用される。
復元用基底ベクトル格納部4は、基底ベクトル算出部2において算出された復元用基底ベクトルを格納する。この復元用基底ベクトル格納部4に格納された復元用基底ベクトルは、後段の送信・記録部8において使用される。
変換マトリクス作成・記憶部5は、変換用基底ベクトル格納部3に格納された変換用基底ベクトル、およびマルチスペクトルカメラ9により被写体の撮影を行った際の撮影時の照明スペクトル、マルチスペクトルカメラ9の分光感度特性、被写体の分光反射率の統計情報を用いて、マルチバンド画像から既存の3原色用および残りの直交成分の基底画像に変換するための変換マトリクスを作成して、記憶する。この変換マトリクス作成・記憶部5で作成する変換マトリクスの具体的な内容については、後述する。
基底画像変換部6は、マルチスペクトルカメラ9からのマルチバンド画像を、変換マトリクス作成・記憶部5に記憶されている変換マトリクスを用いて既存の3原色用および残りの直交成分の基底画像に変換して、表示色信号変換部7へ出力する。
表示色信号変換部7は、基底画像変換部6で変換された基底画像を、モニタ等にて画像表示を行うための表示用色空間の画像信号に変換して、3原色用信号C1、C2、C3と、残りの直交成分信号C4、C5,C6とを得、これらの表示色信号を送信・記録部8へ出力する。ここで、表示用色空間としては、一般的な規格として定義されているsRGB、YCCに変換することもできるが、本実施の形態におけるように、マルチスペクトル画像変換後に再び画像を復元することを考慮すると、色空間の色域が広い拡張色空間であるbg−sRGB、sYCC、xv−YCC等に変換する方が望ましい。
送信・記録部8は、表示色信号変換部7で変換された表示色用信号を符号化して、伝送装置や記憶媒体へ出力する。この送信・記録部8の詳細については、後述する。
本実施の形態のマルチスペクトル画像処理装置1は、以上の構成により、等色関数、レンダリング照明スペクトル、被写体分光反射率統計情報、撮影照明スペクトルおよびカメラ分光感度特性の各種特性情報に基づいて、予め基底ベクトルおよび変換マトリクスを算出して記憶しておき、入力されたマルチバンド画像に対して、記憶されている変換マトリクスを用いて高速に伝送・記録用のマルチスペクトル画像を作成することが可能となる。
図2は、図1に示した基底ベクトル算出部2の構成を示す機能ブロック図である。基底ベクトル算出部2は、乗算部11、直交成分算出部12、復元用基底ベクトル算出部13および主成分分析部14を有する。この基底ベクトル算出部2では、先ず、乗算部11において、下記の(1)式に従って、所定のレンダリング照明スペクトルE(λ)と、等色関数x(λ)、y(λ)、z(λ)の各々とを乗算して、T(λ)〜T(λ)を算出する。
Figure 0005074101
上記(1)式で得られるT(λ)〜T(λ)を、N次元のベクトル表記で表すと、下記(2)式で示すような第1基底ベクトルt〜第3基底ベクトルtとなる。なお、Tは転置を表す。
Figure 0005074101
このように算出された第1基底ベクトル〜第3基底ベクトルは、変換用基底ベクトル格納部3に格納するとともに、直交成分算出部12および復元用基底ベクトル算出部13において使用される。
直交成分算出部12では、乗算部11で算出された第1基底ベクトル〜第3基底ベクトルを入力し、予め与えられた被写体分光反射率の統計情報に対して、第1基底ベクトル〜第3基底ベクトルとは直交する成分による統計情報を算出して、主成分分析部14へ出力する。具体的には、被写体分光反射率の統計情報として、予め幾つかのサンプルによる被写体の分光反射率から求められた共分散行列CCOVが与えられた場合には、以下に示す方法で直交化を行う。
先ず、第1基底ベクトル〜第3基底ベクトルと直交する補空間へ写像するための行列をPとすると、行列Pは、一般的によく知られているグラム・シュミットの直交化法を用いて、下記(3)式で求められる。
Figure 0005074101
ここで、P、P、Pは、下記(4)、(5)、(6)式により漸化的に求められる。
Figure 0005074101
上記(3)式の直交補空間へ写像する行列Pを用いて、被写体の分光反射率の共分散行列CCOVを、下記(7)式で示すように、第1基底ベクトル〜第3基底ベクトルとは直交する成分による共分散行列C COVに変換し、その変換した共分散行列C COVを、直交化された統計情報として主成分分析部14へ出力する。
Figure 0005074101
また、上記(4)〜(6)で求めらる直交基底ベクトルt 、t 、t を、復元用基底ベクトル算出部13へ出力する。
なお、上記の説明では、共分散行列CCOVは、幾つかのサンプルによる被写体の分光反射率から求めるとしたが、予め被写体の統計情報として分光反射率の基底関数が与えられている場合には、その基底関数から共分散行列CCOVを作成してもよい。
復元用基底ベクトル算出部13では、乗算部11で変換用基底ベクトルとして算出された第1基底ベクトル〜第3基底ベクトルと、直交成分算出部12で算出された直交基底ベクトルt 、t 、t とを用いて、下記(8)式により、復元用基底ベクトルの第1基底ベクトル〜第3基底ベクトルu(k=1〜3)を算出する。
Figure 0005074101
ここで、変換用基底ベクトルとして算出される第1基底ベクトル〜第3基底ベクトルは、直交基底ではないため、これにより展開される展開係数から被写体の分光反射率成分を復元するためには、展開係数を直交基底空間に写像する必要がある。そのため、上記(8)式では、写像が行列(・)−1で表されるものであり、これにより直交基底でない第1基底ベクトル〜第3基底ベクトルの展開係数から、被写体の分光反射率成分を復元するためのベクトルを求めることができる。
以上により求められたu(k=1〜3)は、復元用基底ベクトルの第1基底ベクトル〜第3基底ベクトルとして、復元用基底ベクトル格納部4へ格納する。
主成分分析部14では、直交成分算出部12で算出された共分散行列の直交成分C COVを用いて、下記(10)式による固有値を満たす固有ベクトルのうち展開寄与率の高い上位3つの固有ベクトルを選択して、基底ベクトルt(k=4〜6)を算出する。
Figure 0005074101
以上により算出された第4基底ベクトル〜第6基底ベクトルは、変換用および復元用として両方に用いられるので、変換用基底ベクトル格納部3および復元用基底ベクトル格納部4の双方に格納する。
なお、ここでは、算出する基底ベクトルとして、3原色用の基底ベクトル3つと、残りの直交基底ベクトル3つとの計6個とするが、伝送・記録の容量に余裕がある場合には、上記(10)式におけるkをより高次元まで拡張して、基底ベクトルを6つ以上に増やすこともできる。
次に、図1に示した変換マトリクス作成・記憶部5において作成する変換マトリクスについて、詳細を説明する。
先ず、マルチスペクトルカメラ9により撮影されたマルチバンド画像の画素値を、g(i=1〜M、Mは撮影バンド数)としたとき、画素値gは、撮影された被写体の分光反射率f(λ)、撮影時の照明スペクトルE(λ)、カメラの分光感度特性S(λ)を用いて、下記(11)式のように表すことができる。
Figure 0005074101
さらに、被写体の分光反射率f(λ)は、被写体の分光反射率の統計情報として、基底関数O(λ)(j=1〜J、Jは基底本数)が与えられている場合には、下記(12)式により表される。
Figure 0005074101
したがって、上記(11)式は、上記(12)式を用いると、下記の(13)式のように表すことができる。
Figure 0005074101
また、上記(13)式は、行列表記すると、下記の(14)式のようになる。
Figure 0005074101
ここで、ベクトルgは、g=(g、g、・・・、g、ベクトルaは、a=(a、a、・・・、aである。また、行列Hは、下記(15)式で表される。
Figure 0005074101
一方、被写体の分光反射率f(λ)が与えられたとき、上述した変換用基底ベクトル格納部3に格納されている第1基底ベクトル〜第6基底ベクトルを用いて、下記(16)式により、基底画像の画素値I(k=1〜6)に変換することができる。
Figure 0005074101
ここで、t(λ)は、ベクトルtを関数表記したものである。なお、上記(16)式も、上記(12)式を用いると、下記の(17)式のように表すことができる。
Figure 0005074101
また、上記(17)式は、行列表記すると、下記の(18)式のようになる。
Figure 0005074101
以上により、上記(14)式および(18)式を用いて、マルチスペクトルカメラ9により撮影されたマルチバンド画像の画素値gから基底画像の画素値Iに変換するためのマトリクスMは、下記(20)式のように導出される。
Figure 0005074101
ここで、行列Hは、行列Hの一般化逆行列を表す。したがって、一般化逆行列の算出方法として最小2乗推定を用いた場合には、上記(20)式は、下記(21)式のようになる。
Figure 0005074101
なお、上記(21)式において、<aa>は、ベクトルaのアンサンブル平均を表しており、これは上述した基底関数O(λ)に対する統計量(寄与率)から求めることができる。
以上のように、変換マトリクス作成・記憶部5では、(20)式〜(21)式に基づいて、マルチスペクトルカメラ9により撮影されたマルチバンド画像の画素値gから、基底画像の画素値Iに変換するためのマトリクスMを算出して、記憶する。
図3は、図1に示した送信・記録部8の構成を示す機能ブロック図である。送信・記録部8は、チャンネル分離部21、第1符号化部22、第2符号化部23、信号合成部24および記録部25を有する。
チャンネル分離部21は、前段の表示色信号変換部7にて変換された表示色信号C1,C2,・・・,C6を入力して、既存の3原色用信号C1、C2、C3と、残りの直交成分信号C4、C5,C6とに分離し、3原色用信号C1、C2、C3を第1符号化部22へ、直交成分信号C4、C5,C6を第2符号化部23へそれぞれ出力する。
第1符号化部22は、チャンネル分離部21により分離された3原色用信号C1,C2,C3を、所定の符号化アルゴリズムを用いて符号化する。また、第2符号化部23は、チャンネル分離部21により分離された直交成分信号C4、C5,C6を、所定の符号化アルゴリズムを用いて符号化する。なお、第1符号化部22および第2符号化部23における符号化は、同じアルゴリズムもしくはパラメータを用いて行うこともできるし、異なるアルゴリズムもしくはパラメータを用いて行うこともできる。
信号合成部24は、直交成分信号C4,C5,C6の符号化された信号と、画像信号とは別に復元用基底ベクトル格納部4から入力される復元用基底ベクトルu,u,u,t,t,tとを合成する。ここで、復元用基底ベクトルの情報は、画像信号1フレーム毎に毎回合成する必要はなく、復元用基底ベクトルが更新されたタイミングのみ復元用基底ベクトルを合成し、それ以外は、例えば復元用基底ベクトルを格納するフレームのアドレスのみ付加してもよい。
第1符号化部22で符号化された信号(C1,C2,C3)および信号合成部24で合成された信号(C4,C5,C6,u,u,u,t,t,t)は、記録部25で記録媒体に記録したり、別経路で出力して伝送装置により伝送したりする。
このように、符号化した3原色用信号(C1,C2,C3)と、符号化した直交成分信号および復元用基底ベクトルを合成した信号(C4、C5,C6,u,u,u,t,t,t)とを別経路で出力することにより、マルチスペクトル画像を既存の3原色用伝送システムを利用して、複数チャンネル(2チャンネル)で並列に送ることができる。これにより、伝送された側(画像を観察する側)では、複数チャンネルで送られた信号のうちC1,C2,C3のチャンネルのみを受信することで、既存の汎用的な3原色機器にて画像を観察することが可能となり、また、2チャンネル両方受信することで、専用の出力機器を用いて、照明環境の変換等、マルチスペクトル画像を有効に利用したカラー画像出力が可能となる。
また、記録部25により記録媒体に記録する場合にも、符号化した3原色用信号(C1,C2,C3)と、当該3原色用信号(C1,C2,C3)および合成した信号(C4、C5,C6,u,u,u,t,t,t)の全ての信号とを、選択的に読み取り可能に記録する。
以上、本実施の形態によれば、マルチスペクトル画像を伝送・記録するに際して、3原色表示用信号と、残りの信号とに分離した変換処理を行うようにしたので、既存の3原色機器との互換性の高い伝送・記録を行うことができる。また、残りの信号をレンダリング照明スペクトルおよび被写体の分光反射率の統計情報を利用して作成するようにしたので、被写体の分光反射率の復元精度が高く、観察側での照明変換に最適なマルチスペクトル画像信号を伝送・記録することができる。なお、上記の説明では、レンダリング照明スペクトルと撮影照明スペクトルとは異なるものとして説明したが、レンダリング照明スペクトルは撮影照明スペクトルと同じであってもよい。
(第2実施の形態)
図4は、本発明の第2実施形態に係る色再現システムの要部の構成を示す機能ブロック図である。本実施の形態の色再現システムは、第1実施の形態で説明したマルチスペクトルカメラ9およびマルチスペクトル画像処理装置1の他に、伝送装置27、マルチスペクトル色再現装置31、多原色モニタ32および通常のRGBモニタ33を有し、マルチスペクトル画像処理装置1で処理したマルチスペクトルカメラ9によるマルチスペクトル画像を、伝送装置27によりインターネットあるいは無線等により観察側に伝送して、観察側でマルチスペクトル色再現装置31を用いて照明変換して多原色モニタ32に表示したり、所定の観察環境条件下における画像として通常のRGBモニタ33に表示したり、するものである。
なお、図4では、マルチスペクトル画像処理装置1から得られるマルチスペクトル画像を、伝送装置27により観察側へ伝送するようにしたが、第1実施の形態で説明したように、マルチスペクトル画像処理装置1から得られるマルチスペクトル画像を記録媒体に記録して、観察側へ提供するようにしてもよい。
以下、マルチスペクトル色再現装置31について説明する。マルチスペクトル色再現装置31は、受信・再生部35、基底画像復元部36、照明変換マトリクス作成・記憶部37、照明変換部38、および表示色信号補正部39を有している。
受信・再生部35は、図5に示すように、再生部41、信号分離部42、第1復号化部43、第2復号化部44、およびチャンネル合成部45を有している。再生部41は、記録媒体に記録されたC1,C2,C3の3原色用信号およびC4,C5,C6の直交成分信号を、各々同期を合わせて再生するものである。なお、直交成分信号C4,C5,C6には、復元用基底ベクトルu,u,u,t,t,tも合成されて再生される。
信号分離部42は、伝送装置27により伝送もしくは再生部41により再生された直交成分信号C4,C5,C6と復元用基底ベクトルu,u,u,t,t,tとが合成された信号を、直交成分信号と復元用基底ベクトルとに分離して、直交成分信号C4,C5,C6を第2復号化部44へ、復元用基底ベクトルu,u,u,t,t,tを照明変換マトリクス作成・記憶部37へそれぞれ出力する。
第1復号化部43は、伝送装置27により伝送もしくは再生部41により再生された3原色用信号C1,C2,C3を復号化して3原色用の表示色用信号に戻す。ここでは、図3に示したマルチスペクトル画像処理装置1の送信・記録部8の第1符号化部22で行った符号化処理の逆変換による復号化処理を行う。
第2復号化部44も同様であり、伝送装置27により伝送もしくは再生部41から信号分離部42を介して入力された直交成分信号C4,C5,C6に対して、図3に示した送信・記録部8の第2符号化部23で行った符号化処理の逆変換による復号化処理を行って、表示色用信号を生成し、出力する。
チャンネル合成部45は、第1復号化部43および第2復号化部44により復号化されて別々に入力されるC1,C2,C3およびC4,C5,C6の表示色信号を合成して、後段の基底画像復元部36へ出力する。
図4において、基底画像復元部36は、受信・再生部35から入力される表示色信号を基底画像信号に復元する。ここでは、図1に示した表示色信号変換部7において行われる変換処理の逆変換処理を行う。
照明変換マトリクス作成・記憶部37は、受信・再生部35の信号分離部42において分離された復元用基底ベクトルを入力し、さらに外部より入力される観察照明スペクトルおよび等色関数に基づいて、3原色用信号において想定されたレンダリング照明から上記観察照明へ画像の照明環境を変換するための照明変換マトリクスQを作成し、記憶する。なお、照明変換マトリクスQ(3×6の行列)は、具体的には下記(22)式により作成する。
Figure 0005074101
ここで、E(λ)およびx(λ)、y(λ)、z(λ)は観察照明スペクトルおよび等色関数であり、U(λ)〜U(λ)およびT(λ)〜T(λ)は復元用基底ベクトルu〜uおよびt〜tを関数表記したものである。
照明変換部38は、照明変換マトリクス作成・記憶部37に記憶された照明変換マトリクスQを用いて、基底画像復元部36から入力される基底画像を、観察照明スペクトル環境下のXYZ画像にマトリクス変換する。
表示色信号補正部39は、多原色モニタ32の原色特性および多原色モニタ32のトーンカーブ特性(γ特性)に基づいて、照明変換部38にて変換された観察照明スペクトル環境下のXYZ画像を、公知の方法により表示色信号に変換して、多原色モニタ32へ出力する。具体的には、例えば、特開平11−85952公報の(9)式および(10)式を適用して、下記(23)式により、R′,G′,B′を出力する。なお、(23)式において、Ox、Oy,Ozはモニタオフセット光によるXYZ値を示しており、Lx,Ly,Lzは外光によるXYZ値を示している。
Figure 0005074101
本実施の形態によれば、上述した第1実施の形態におけるマルチスペクトル画像処理装置1で処理した伝送・記録用マルチスペクトル画像を、マルチスペクトル色再現装置31で受信して、任意の観察照明環境下において多原色モニタ32に高精度に色再現して表示することが可能となる。また、図4に示すように、マルチスペクトル画像処理装置1で処理された伝送・記録用マルチスペクトル画像の片方の3バンド(C1,C2,C3)をそのまま使って、通常のRGBモニタ33により所定の観察照明環境下で表示することができる。
(第3実施の形態)
図6は、本発明の第3実施形態に係る色再現システムの要部の構成を示す機能ブロック図である。本実施の形態の色再現システムは、第2実施の形態の色再現システムにおいて、伝送・記録用マルチスペクトル画像を作成する際に、レンダリング照明スペクトル、等色関数および被写体分光反射率統計情報を、標準的に決められた、もしくは公開された情報を用いて作成することにより、復元用基底ベクトルを画像信号に付加して送信することを省略し、C1〜C6の画像信号のみを伝送・記録するようにしたものである。
このため、マルチスペクトル画像処理装置51は、図1に示した構成において、基底ベクトル算出部2に代えて変換用基底ベクトル算出部52を設けるとともに、復元用基底ベクトル格納部4を省略して、基底ベクトルとして変換用基底ベクトルのみを算出・格納するように構成する。その他の構成は、図1に示したマルチスペクトル画像処理装置1と同様である。
また、マルチスペクトル色再現装置55は、図4に示した構成において、さらに、復元用基底ベクトル算出部56および復元用基底ベクトル格納部57を付加して、レンダリング照明スペクトル、等色関数および被写体分光反射率統計情報に基づいて復元用基底ベクトルを算出・格納するようにする。その他の構成は、図4に示したマルチスペクトル色再現装置31と同様である。
図7は、図6に示したマルチスペクトル画像処理装置51における変換用基底ベクトル算出部52の要部の構成を示す機能ブロック図である。この変換用基底ベクトル算出部52は、図2に示した基底ベクトル算出部2の構成において、復元用基底ベクトル算出部13を省いた構成となっており、変換用基底ベクトルとして、上述した(2)式および(10)式によるベクトルt1〜t6を算出して変換用基底ベクトル格納部3へ格納する。
図8は、図6に示したマルチスペクトル色再現装置55における復元用基底ベクトル算出部56の要部の構成を示す機能ブロック図である。この復元用基底ベクトル算出部56は、図2に示した基底ベクトル算出部2の構成において、変換用基底ベクトルを算出する部分の構成を省いた構成となっており、復元用基底ベクトルとして上述した(8)式および(10)式によるu1〜u3およびt4〜t6を算出して、復元用基底ベクトル格納部57へ格納する。なお、ここで算出する復元用基底ベクトルは、変換用基底ベクトルと比較して、最初の3つの基底ベクトルは異なり、残りの3つの基底ベクトルt4〜t6は同じベクトルを共有する。
本実施の形態によれば、伝送・記録用マルチスペクトル画像のレンダリング照明スペクトル、等色関数および被写体分光反射率統計情報を、標準的に決められた、もしくは公開された情報を用いて、画像信号のみを伝送・記録し、マルチスペクトル画像を配信、活用することができる。したがって、復元用基底ベクトルを画像信号に付加する必要がないので、従来の伝送機器、伝送フォーマットを利用した汎用的な色再現システムを構築することができる。なお、ここで規定されるレンダリング照明スペクトル、等色関数および被写体分光反射率統計情報は、マルチスペクトル画像処理装置51およびマルチスペクトル色再現装置55内に、予め記憶されておいてもよいし、外部公開サーバーに記録されていて必要なときに利用できるようなものであってもよい。
(第4実施の形態)
図9は、本発明の第4実施の形態に係る色再現システムの要部の構成を示す機能ブロック図である。本実施の形態の色再現システムは、例えば、第1実施の形態で説明したマルチスペクトル画像処理装置1で生成されたマルチスペクトル画像を、放送局100から例えば地上波デジタルTV電波で放送し、その放送電波を固定受信部200で受信して再現するものである。ここでは、マルチスペクトル画像として、6バンド(色)で撮像された画像を放送するものとする。
6バンドで撮像されたマルチスペクトル画像は、現在の地上波デジタルTV放送における一つの放送チャンネル(物理チャンネル)では帯域が狭く送信できないので、ここでは、二つの物理チャンネルを使用し、一方の物理チャンネル(第1チャンネル)で既存のRGBの3原色用信号C1,C2,C3を放送し、他方の物理チャンネル(第2チャンネル)で直交成分信号C4,C5,C6と復元用基底ベクトルu,u,u,t,t,tとを合成した信号を放送する。
放送局100は、図10に要部の機能ブロック図を示すように、編集システム部101およびデータセンタ部102を有している。本実施の形態では、第1実施の形態で説明したマルチスペクトル画像処理装置1で生成されたマルチスペクトル画像を記録媒体103に記録し、この記録媒体103に記録されているマルチスペクトル画像を含むコンテンツを編集システム部101で読み出して編集し、その編集したコンテンツをデータセンタ部102により、RGBの3原色用信号C1,C2,C3は第1チャンネル用に、残りの直交成分信号C4,C5,C6および復元用基底ベクトルu,u,u,t,t,tを合成した信号は第2チャンネル用に分離する。
データセンタ部102で分離された各チャンネル用の信号は、図示しないが、対応する送信部で各チャンネルのRF信号に増幅した後、個々の送信アンテナあるいは共用の送信アンテナから放射する。なお、第2チャンネルから送信する復元用基底ベクトルのデータは、例えば図11に示すように、直交成分信号C4,C5,C6の画像データの最下行ラインに書き込んだり、あるいは画像データ中に電子透かしにより書き込んだりして、送信する。
一方、図9において、固定受信部200は、受信アンテナ201、ナチュラルビジョン(NV)受信部202、地上波デジタルチューナ203、多原色受像機(TV)204およびRGB受像機(TV)205を有している。
NV受信部202には、図12に示すように、チャンネル信号抽出部210、マルチスペクトル色再現装置211およびRGB出力端子212を設ける。また、多原色TV204には、モニタ原色特性およびモニタトーンカーブ特性(γ特性)の記憶部(図示せず)を設けるとともに、照明スペクトル検出センサ215を設け、記憶部に記憶されているモニタ原色特性およびモニタγ特性、並びに、照明スペクトル検出センサ215で検出される観察照明スペクトルをマルチスペクトル色再現装置211に供給する。
この固定受信部200では、受信アンテナ201で受信されたRF信号を、NV受信部202および地上波デジタルチューナ203に供給する。NV受信部202は、チャンネル信号抽出部210において、受信アンテナ201の受信信号から第1チャンネルおよび第2チャンネルの信号を抽出し、これら抽出した第1チャンネルおよび第2チャンネルの信号をマルチスペクトル色再現装置211へ供給するとともに、第1チャンネルの信号をRGB出力端子212へ出力する。
マルチスペクトル色再現装置211は、第2実施の形態に示したマルチスペクトル色再現装置31と同様に構成して、受信したマルチスペクトル画像を、等色関数、観察照明スペクトル、モニタ原色特性およびモニタγ特性に基づいて照明変換して多原色TV204に表示する。また、NV受信部202のRGB出力端子212には、RGBTV205を選択的に接続して、第1チャンネルで受信した3原色用信号C1,C2,C3により所定の観察環境条件下で画像を表示する。
一方、地上波デジタルチューナ203は、受信アンテナ201の受信信号から、ユーザ等によるチャンネル選択操作に応じて、上述したマルチスペクトル画像の直交成分信号および復元用基底ベクトルを送信する第2チャンネルを除く所望のチャンネルをチューニングし、そのチューニングしたチャンネルの信号を、通常のRGBTV205に所定の観察環境条件下で画像として表示する。
本実施の形態によれば、マルチスペクトル色再現装置211を内蔵するNV受信部202に多原色TV204を接続することにより、第1チャンネルおよび第2チャンネルの二つの放送チャンネルで放送されたマルチスペクトル画像を含むコンテンツを、任意の観察照明環境下において高精度に色再現して視聴することができる。また、NV受信部202のRGB出力端子212に通常のRGBTV205を接続したり、あるいは、地上波デジタルチューナ203に通常のRGBTV205を接続したり、することで、マルチスペクトル画像を含むコンテンツや、マルチスペクトル画像を含まないコンテンツを、所定の観察環境条件下で表示して視聴することができる。
(第5実施の形態)
図13は、本発明の第5実施の形態に係る色再現システムで使用する受像機(TV)の要部の構成を示す機能ブロック図である。このTV230は、概略的には、第4実施の形態において、NV受信部202および地上波デジタルチューナ203を内蔵させたものである。
すなわち、図13に示す受像機(TV)230は、地上波デジタルチューナ231、チャンネル信号抽出部232、マルチスペクトル色再現装置233、色補正処理部234、モード切替部235、表示素子駆動部236、および多原色表示可能な表示素子237を有している。なお、本実施の形態では、放送局側から二つの放送チャンネルを使用してマルチスペクトル画像を含むコンテンツを送信する際は、例えば、使用する二つのチャンネルの各々において、対を成す他方のチャンネルが把握できる情報を付加して送信する。
このようにして、地上波デジタルチューナ231では、ユーザ等によるチャンネル選択操作に応じて、マルチスペクトル画像を含むコンテンツを放送しているチャンネルの場合には、対を成す二つのチャンネルをチューニングして、各チャンネルの信号をチャンネル信号抽出部232へ供給し、マルチスペクトル画像を含まないコンテンツを放送しているチャンネルの場合には、当該チャンネルのみをチューニングして、チューニングしたチャンネルの信号をチャンネル信号抽出部232へ供給する。
チャンネル信号抽出部232は、マルチスペクトル画像を含むコンテンツの場合には、一方のチャンネルで受信した3原色用信号をRGBチャンネル信号とし、他方のチャンネルで受信した残りの直交成分信号および復元用基底ベクトルをマルチスペクトルチャンネル信号として、両者を分離してマルチスペクトル色再現装置233に供給するとともに、RGBチャンネル信号を色補正処理部234に供給する。また、マルチスペクトル画像を含まないコンテンツの場合には、当該チャンネルの信号を、RGBチャンネル信号として、マルチスペクトル色再現装置233に供給するとともに、色補正処理部234に供給する。
マルチスペクトル色再現装置233は、第2実施の形態のマルチスペクトル色再現装置31と同様に構成して、RGBチャンネル信号およびマルチスペクトルチャンネル信号として受信したマルチスペクトル画像を、等色関数、観察照明スペクトル、表示素子237の原色特性およびγ特性に基づいて照明変換して表示色信号を生成し、その表示色信号をモード切替部235に供給する。
色補正処理部234は、チャンネル信号抽出部232からのRGBチャンネル信号を、表示素子237のRGBの原色特性およびγ特性に応じて補正して、表示色信号としてモード切替部235に供給する。
モード切替部235は、例えば、TV230やリモコンに設けられたモード選択部238からのユーザによるモード選択操作に応じて、マルチスペクトル色再現装置233からの表示色信号または色補正処理部234からの表示色信号を選択する。これにより、TV230は、モード切替部235で選択された表示色信号を、表示素子駆動部236を経て表示素子237に供給して表示する。
本実施の形態によれば、マルチスペクトル画像を含むコンテンツの場合には、モード切替部235において、マルチスペクトル色再現装置233からの表示色信号を選択することにより、第4実施の形態の場合と同様に、マルチスペクトル画像を任意の観察照明環境下において表示素子237に高精度に色再現して表示して、コンテンツを視聴することができる。また、マルチスペクトル画像を含まないコンテンツの場合には、モード切替部235において、色補正処理部234からの表示色信号を選択することにより、表示素子237に適合した所定の観察環境条件で画像を表示して、コンテンツを視聴することができる。
なお、マルチスペクトル画像を含むコンテンツの場合でも、モード切替部235において、色補正処理部234からの表示色信号を選択することにより、あるいは、マルチスペクトル画像を含まないコンテンツの場合でも、モード切替部235において、マルチスペクトル色再現装置233からの表示色信号を選択することにより、表示素子237に所定の観察環境条件で画像を表示して、コンテンツを視聴することができる。
本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、幾多の変形または変更が可能である。例えば、第4実施の形態および5実施の形態は、CATV放送によりコンテンツを放送する場合にも有効に適用することができるとともに、第3実施の形態のように、レンダリング照明スペクトル、等色関数および被写体分光反射率統計情報を、標準的に決められた、もしくは公開された情報を用いて作成することにより、復元用基底ベクトルを送信することなく、C1〜C6の画像信号のみを伝送する場合にも有効に適用することができる。
本発明の第1実施の形態に係るマルチスペクトル画像処理装置の要部の構成を示す機能ブロック図である。 図1に示した基底ベクトル算出部の構成を示す機能ブロック図である。 図1に示した送信・記録部の構成を示す機能ブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る色再現システムの要部の構成を示す機能ブロック図である。 図4に示したマルチスペクトル色再現装置における受信・再生部35の要部の構成を示す機能ブロック図である。 本発明の第3実施形態に係る色再現システムの要部の構成を示す機能ブロック図である。 図6に示したマルチスペクトル画像処理装置における変換用基底ベクトル算出部の要部の構成を示す機能ブロック図である。 図6に示したマルチスペクトル色再現装置における復元用基底ベクトル算出部の要部の構成を示す機能ブロック図である。 本発明の第4実施の形態に係る色再現システムの要部の構成を示す機能ブロック図である。 図9に示した放送局の要部の構成を示す機能ブロック図である。 第4実施の形態において第2チャンネルから送信する復元用基底ベクトルの送信態様を説明するための図である。 図9に示した固定受信部におけるNV受信部の要部の構成を示す機能ブロック図である。 本発明の第5実施の形態に係る色再現システムで使用する受像機(TV)の要部の構成を示す機能ブロック図である。
符号の説明
1 マルチスペクトル画像処理装置
2 基底ベクトル算出部
3 変換用基底ベクトル格納部
4 復元用基底ベクトル格納部
5 変換マトリクス作成・記憶部
6 基底画像変換部
7 表示色信号変換部
8 送信・記録部
9 マルチスペクトルカメラ
27 伝送装置
31 マルチスペクトル色再現装置
32 多原色モニタ
33 RGBモニタ
35 受信・再生部
36 基底画像復元部
37 照明変換マトリクス作成・記憶部
38 照明変換部
39 表示色信号補正部
51 マルチスペクトル画像処理装置
52 変換用基底ベクトル算出部
55 マルチスペクトル色再現装置
56 復元用基底ベクトル算出部
57 復元用基底ベクトル格納部
100 放送局
101 編集システム部
102 データセンタ部
103 記録媒体
200 固定受信部
201 受信アンテナ
202 ナチュラルビジョン(NV)受信部
203 地上波デジタルチューナ
204 多原色受像機(TV)
205 RGB受像機(TV)
210 チャンネル信号抽出部
211 マルチスペクトル色再現装置
212 RGB出力端子
215 照明スペクトル検出センサ
230 受像機(TV)
231 地上波デジタルチューナ
232 チャンネル信号抽出部
233 マルチスペクトル色再現装置
234 色補正処理部
235 モード切替部
236 表示素子駆動部
237 表示素子
238 モード選択部

Claims (4)

  1. 入力された被写体のマルチバンド画像を基底ベクトルに基づいて展開して基底画像に変換する基底画像変換手段と、
    上記基底ベクトルを算出する基底ベクトル算出手段と、
    上記基底画像変換手段で変換された基底画像に基づくマルチスペクトル画像を出力する出力手段とを備え、
    上記基底ベクトル算出手段は、
    上記基底ベクトルとして、所定のレンダリング照明スペクトルと等色関数との積により求められた3原色用基底ベクトルと、該3原色用基底ベクトルとは直交し、かつ上記被写体の分光反射率の統計情報に基づく直交基底ベクトルとを算出することを特徴とするマルチスペクトル画像処理装置。
  2. 上記基底画像変換手段は、
    上記基底ベクトル算出手段で算出された基底ベクトルに基づいて、上記マルチバンド画像を基底画像に変換するための変換マトリクスを作成して記憶する変換マトリクス作成・記憶手段を有することを特徴とする請求項1に記載のマルチスペクトル画像処理装置。
  3. 上記基底ベクトル算出手段は、
    上記3原色用基底ベクトルおよび該3原色用基底ベクトルを直交化した基底ベクトルに基づいて復元用基底ベクトルを算出する手段を有し、
    上記出力手段は、
    上記マルチスペクトル画像として、上記復元用基底ベクトルおよび上記直交基底ベクトルを付加して出力することを特徴とする請求項1または2に記載のマルチスペクトル画像処理装置。
  4. 請求項1,2または3に記載のマルチスペクトル画像処理装置と、
    上記マルチスペクトル画像処理装置から出力されたマルチスペクトル画像に対して、上記基底ベクトルに基づいて色再現処理を行ってモニタに画像を表示するマルチスペクトル色再現装置と、
    を有することを特徴とする色再現システム。
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