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JP5074259B2 - 無線端末及び無線通信方法 - Google Patents
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Description

本発明は、無線基地局に直接接続する無線端末を最上位とした木構造ネットワークを構成する無線端末及び無線通信方法に関する。
従来、無線端末は、接続可能な無線基地局を周期的にサーチする基地局サーチを実行している。基地局サーチでは、例えば無線基地局から受信する無線信号(例えば、パイロット信号)の受信品質を測定し、測定した受信品質が所要品質を上回る場合、当該無線基地局に接続可能であると判定される。
一方、中継機能を有する複数の無線端末によって自律的に構成される無線ネットワークであるアドホックネットワークが知られている。また、アドホックネットワークを構成する無線端末が無線基地局と通信する手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、無線端末は、他の無線端末を介して無線基地局と通信する。すなわち、複数の無線端末によって、無線基地局に直接接続する無線端末を最上位とした木構造ネットワークが構成される。
このような木構造ネットワークにおいて、無線端末は、自局の下位に位置する下位無線端末と自局の上位に位置する上位無線端末との間で送受信されるデータを中継するため、下位無線端末は、無線基地局の電波到達範囲外であっても無線基地局とデータを送受信することができる。このような木構造ネットワークを構成する無線端末においては、消費電力を低減するために、上述した基地局サーチを停止することが好ましい。
特開2003−324443号公報(第1図)
しかしながら、上述した木構造ネットワークにおいては、次のような問題がある。具体的には、上位無線端末と下位無線端末との間で送受信されるデータを中継する無線端末において、上位無線端末との通信の状態が劣化すると、中継障害が発生する。すなわち、上位無線端末と下位無線端末との間で送受信されるデータを中継不可となり、下位無線端末においてデータ送受信が不可になる。特に、下位無線端末が多数存在する場合には、当該多数の下位無線端末においてデータ送受信が不可になる問題がある。
そこで、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、複数の無線端末によって構成される木構造ネットワークにおいてデータを中継する場合に、消費電力を低減しつつ、上位無線端末との通信の状態が劣化しても中継障害の発生を回避可能な無線端末及び無線通信方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は以下のような側面を有している。まず、本発明の第1の側面は、接続可能な無線基地局(例えば無線基地局BS)を周期的にサーチし、前記無線基地局に直接接続する基地局接続部(基地局通信部110、基地局通信制御部134)と、他の無線端末と直接接続して木構造ネットワーク(アドホックネットワークAH)を構成するアドホック接続部(アドホック通信部120、アドホック通信制御部132)とを有し、前記アドホック接続部により、前記無線基地局に直接接続する無線端末(無線端末MS1)を最上位とした木構造ネットワークを構成する他の無線端末の下位に接続した場合に、前記基地局接続部による前記サーチを停止する無線端末(無線端末MS2)であって、前記無線基地局と前記木構造ネットワークにおいて自局の下位に位置する下位無線端末(無線端末MS3、無線端末MS4)との間の送受信データを、前記アドホック接続部を介して前記木構造ネットワークにおいて自局の上位に位置する上位無線端末(無線端末MS1)との間で中継している際に、前記上位無線端末との通信の状態が劣化したか否かを判定する劣化判定部(状態劣化判定部133)をさらに備え、前記劣化判定部により、前記通信の状態が劣化したと判定された場合、前記基地局接続部は、前記サーチを再開し、該サーチの結果、前記無線基地局に接続した場合、前記アドホック接続部により前記上位無線端末との間で中継している前記無線基地局と前記下位無線端末との間の送受信データを、前記無線基地局との間で直接送受信することを要旨とする。
このような無線端末によれば、上位無線端末との通信の状態が劣化しても、中継障害が発生せず、下位無線端末においてデータ送受信が継続可能となる。また、上位無線端末との通信の状態が劣化するまでは基地局サーチが実行されずに停止されているため、常に基地局サーチを実行する場合と比較して消費電力を低減することができる。
本発明の第2の側面は、本発明の第1の側面に係り、前記劣化判定部は、所定期間に渡って前記上位無線端末とのデータ送受信が不可である場合、前記通信の状態が劣化したと判定することを要旨とする。
本発明の第3の側面は、本発明の第1の側面に係り、前記劣化判定部は、前記上位無線端末とのデータ送受信の速度が所定速度を下回る場合、前記通信の状態が劣化したと判定することを要旨とする。
本発明の第4の側面は、本発明の第1の側面に係り、前記上位無線端末へ送信すべきデータを、前記上位無線端末への送信が完了するまで保持する送信バッファ部(バッファ部136)をさらに備え、前記劣化判定部は、前記送信バッファ部に保持されている前記データの量が所定データ量を上回る場合、前記通信の状態が劣化したと判定することを要旨とする。
本発明の第5の側面は、本発明の第1の側面に係り、前記アドホック接続部は、前記基地局接続部が前記無線基地局に直接接続した場合、前記上位無線端末との接続を切断することを要旨とする。
本発明の第6の側面は、本発明の第1の側面に係り、前記基地局接続部が前記無線基地局に直接接続した場合、前記無線基地局に直接接続した旨を前記上位無線端末に通知する接続通知部(メッセージ処理部135)をさらに備えることを要旨とする。
本発明の第7の側面は、本発明の第1の側面に係り、前記サーチの結果、前記無線基地局に直接接続不可であった場合、前記無線基地局への直接接続が可能であるか否かを問い合わせるメッセージを前記下位無線端末に送信するメッセージ送信部(メッセージ処理部135)をさらに備えることを要旨とする。
本発明の第8の側面は、本発明の第7の側面に係り、前記メッセージ送信部は、前記無線基地局への直接接続が可能である旨の応答メッセージを前記下位無線端末から受信した場合、前記無線基地局への直接接続を指示する指示メッセージを前記下位無線端末に送信することを要旨とする。
本発明の第9の側面は、本発明の第7の側面に係り、前記無線基地局への直接接続が可能である旨の応答メッセージを前記下位無線端末から受信した場合、前記下位無線端末を前記木構造ネットワークにおける上位に位置する無線端末として登録する上位無線端末登録部(マスタ・スレーブ管理部131)をさらに備えることを要旨とする。
本発明の第10の側面は、接続可能な無線基地局を周期的にサーチし、前記無線基地局に直接接続する基地局接続部と、他の無線端末と直接接続して木構造ネットワークを構成するアドホック接続部とを有し、前記アドホック接続部により、前記無線基地局に直接接続する無線端末を最上位とした木構造ネットワークを構成する他の無線端末の下位に接続した場合に、前記基地局接続部による前記サーチを停止する無線端末に用いられる無線通信方法であって、前記無線基地局と前記木構造ネットワークにおいて自局の下位に位置する下位無線端末との間の送受信データを、前記アドホック接続部を介して前記木構造ネットワークにおいて自局の上位に位置する上位無線端末との間で中継している際に、前記上位無線端末との通信の状態が劣化したか否かを判定するステップと、前記通信の状態が劣化したと判定された場合、前記基地局接続部による前記サーチを再開するステップと、前記基地局接続部による前記サーチの結果、前記無線基地局に接続した場合、前記アドホック接続部により前記上位無線端末との間で中継している前記無線基地局と前記下位無線端末との間の送受信データを、前記無線基地局との間で直接送受信するステップとを備えることを要旨とする。
本発明によれば、複数の無線端末によって構成される木構造ネットワークにおいてデータを中継する場合に、消費電力を低減しつつ、上位無線端末との通信の状態が劣化しても中継障害の発生を回避可能な無線端末及び無線通信方法を提供することができる。
次に、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の実施形態における図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
以下においては、(1)無線通信システムの全体概略構成、(2)無線通信システムの全体概略動作、(3)無線端末の構成、(4)無線通信システムの詳細動作、(5)作用及び効果、(6)その他の実施形態について説明する。
(1)無線通信システムの全体概略構成
図1は、本実施形態に係る無線通信システム10の全体概略構成図である。図1に示すように、無線通信システム10は、無線基地局BS、及び無線端末MS1〜MS6を有する。無線基地局BSは、図示を省略する携帯電話網などの広域通信網(WAN)に接続されている。
無線端末MS1〜MS6のそれぞれは、無線基地局BSと直接接続する機能と、無線基地局BSと他の無線端末との通信を中継する機能とを有する。すなわち、無線端末MS1〜MS6のそれぞれは、無線基地局BSとの直接通信(シングルホップ通信)、あるいは、少なくとも1つの他の無線端末を介して無線基地局BSと間接通信(マルチホップ通信)することができる。本実施形態では、無線端末MS1〜MS6のそれぞれは、携帯電話システムなどの広域無線通信システムによる無線通信を無線基地局BSとの間で実行する。
無線基地局BSは、無線端末MS1〜MS6と直接通信可能なエリアであるサービスエリアSA(電波到達エリア)を構成する。図1の例では、無線端末MS1は、サービスエリアSA内に位置しており、無線基地局BSに直接接続している。
また、無線端末MS1〜MS6によって、自律的な無線ネットワークであるアドホックネットワークAHが形成されている。無線端末MS1〜MS6のそれぞれは、アドホックネットワークAH内では、無線LAN(IEEE802.11など)又はBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信システムによる無線通信を無線端末間で実行する。
無線端末MS1〜MS6は、アドホックネットワークAHを構成中において、基地局サーチを停止している。すなわち、無線端末MS1〜MS6は、アドホックネットワークAH加入時に、省電力のために無線基地局BSからの電波の補足を中止する。
アドホックネットワークAHは、無線基地局BSに直接接続する無線端末MS1を最上位の階層(ルートノード)とした木構造を有する。アドホックネットワークAHにおいて、無線端末MS3、MS4及びMS6は、最下位の階層(リーフノード)に位置している。
無線端末MS1〜MS6のそれぞれは、自局の上位に位置する無線端末をマスタ(上位無線端末)として記憶し、自局の下位に位置する無線端末をスレーブ(下位無線端末)として記憶する。
例えば、図1に示す無線端末MS2は、無線端末MS1をマスタとして記憶し、無線端末MS3及び無線端末MS4をスレーブとして記憶している。無線端末MS2は、マスタである無線端末MS1と、スレーブである無線端末MS3,MS4との間で送受信されるデータを中継する。また、無線端末MS2は、無線端末MS1を介して無線基地局BSとデータを送受信している。すなわち、無線端末MS1は、無線基地局BSと無線端末MS2との間で送受信されるデータを中継している。
無線端末MS3,MS4は、無線端末MS1及び無線端末MS2を介して無線基地局BSとデータを送受信している。これにより、無線端末MS3及び無線端末MS4は、サービスエリアSA外であっても無線端末MS1及び無線端末MS2を介して無線基地局BSとデータを送受信することができる。
各無線端末は同様の構成であるため、以下の説明においては各無線端末を無線端末MSと適宜総称する。また、本実施形態では、主に無線端末MS2について説明する。
(2)無線通信システムの全体概略動作
次に、図2を用いて、無線通信システム10の全体概略動作について説明する。
図2(a)では、無線端末MS2及び無線端末MS5が、サービスエリアSA外からサービスエリアSA内に移動している。
図2(a)において、無線端末MS1と無線端末MS2との通信の状態が劣化すると、中継障害が発生する。すなわち、無線端末MS2は、無線端末MS1と、無線端末MS3,MS4との間で送受信されるデータを中継不可となり、無線端末MS3,MS4においてデータ送受信が不可になる。
無線端末MS1と無線端末MS2との通信の状態が劣化する原因としては、例えば以下の(a)〜(c)が挙げられる。
(a)無線端末MS1においてデータの輻輳が発生したこと。
(b)無線端末MS1又は無線端末MS2の移動や干渉源からの干渉などによって無線品質が劣化し、無線端末MS1と無線端末MS2との通信に使用可能な通信帯域が狭くなったこと。
(c)無線端末MS1が無線基地局BSから通信速度制限の制御メッセージを受信したために、無線端末MS1と無線基地局BSとの無線通信が継続不可になったこと。このようなメッセージとしては、例えば1xEV-DO(C.S0024)システムで規定された、BroadcastReverseRateLimit Message、UnicastReverRateLimit Message等がある。
そこで、無線端末MS2は、無線端末MS1との通信の状態が劣化した場合、アドホックネットワークAHに加入時に停止していた基地局サーチを再開する。無線端末MS2は、基地局サーチに成功した場合、具体的には、無線基地局BSからの受信品質が所要品質を上回ると判定した場合、無線基地局BSに直接接続する。
図2(b)は、無線端末MS2が基地局サーチに成功した場合を示している。無線端末MS2は、無線基地局BSに直接接続すると、無線基地局BSと、無線端末MS3,MS4との間で送受信されるデータを中継する。この結果、中継障害が回避され、無線端末MS3,MS4においてデータ送受信が継続可能となる。
(3)無線端末の構成
次に、無線端末MSの構成、具体的には、(3.1)無線端末のハードウェア構成、(3.2)無線端末の機能ブロック構成、(3.3)状態劣化判定処理について説明する。
(3.1)無線端末のハードウェア構成
図3は、無線端末MSのハードウェア構成図である。図3に示すように、無線端末MSは、基地局通信部110、アドホック通信部120、制御部130、表示部143、入力部144、マイク141、スピーカ142、及びバッテリ150を有する。
基地局通信部110は、無線基地局BSに接続し、無線基地局BSとの直接通信を実行する。基地局通信部110は、例えば、第3世代携帯電話システムの一種であるcdma 2000 n x evolution - data only(EV−DO)に準拠した構成を有している。基地局通信部110は、例えばCDMA方式に従った無線信号(RF信号)を無線基地局BSと送受信する。また、基地局通信部110は、無線信号とベースバンド信号との変換を実行し、ベースバンド信号を制御部130と送受信する。
アドホック通信部120は、アドホックネットワークAHを構成する無線端末に接続し、当該無線端末を介して無線基地局BSと通信する。アドホック通信部120は、例えば無線LAN(IEEE802.11など)又はBluetooth(登録商標)に準拠した構成を有している。アドホック通信部120は、無線信号とベースバンド信号との変換を実行し、ベースバンド信号を制御部130と送受信する。
表示部143は、制御部130を介して受信した画像を表示したり、操作内容(入力電話番号やアドレスなど)を表示したりする。入力部144は、テンキーやファンクションキーなどによって構成され、ユーザの操作内容を入力するために用いられる。
マイク141は、音声を電気信号に変換し、当該電気信号を制御部130に入力する。スピーカ142は、制御部130からの電気信号を音声に変換し、当該音声を出力する。
制御部130は、CPUやメモリによって構成され、無線端末MSが具備する各種機能を制御する。メモリは、無線端末MSにおける制御などに用いられる各種情報を記憶する。バッテリ150は、無線端末MSを動作させるための電力を蓄積し、蓄積した電力を各ブロックに供給する。
基地局通信部110は、アンテナ111、基地局通信RF処理部112、符号化部113、及び復号部114を含む。
符号化部113は、制御部130からのベースバンド信号を符号化する。基地局通信RF処理部112は、符号化されたベースバンド信号のアップコンバート及び増幅を実行する。これにより、無線信号が生成される。生成された無線信号は、アンテナ111を介して外部に送出される。
また、基地局通信RF処理部112は、アンテナ111を介して入力される無線信号の増幅及びダウンコンバートを実行し、ベースバンド信号を生成する。復号部114は、生成されたベースバンド信号を復号し、復号したベースバンド信号を制御部130に入力する。
アドホック通信部120は、アンテナ121、アドホック通信RF処理部122、符号化部123、及び復号部124を含む。アンテナ121、アドホック通信RF処理部122、符号化部123、及び復号部124については、アンテナ111、基地局通信RF処理部112、符号化部113、及び復号部114と同様であるため、重複する説明を省略する。
(3.2)無線端末の機能ブロック構成
図4は、無線端末MSの機能ブロック構成図、具体的には、制御部130によって実行される各機能を示すブロック図である。
図4に示すように、制御部130は、マスタ・スレーブ管理部131、アドホック通信制御部132、状態劣化判定部133、基地局通信制御部134、メッセージ処理部135、バッファ部136、及びアプリケーション処理部137を有する。
マスタ・スレーブ管理部131は、無線端末MSのマスタを識別する識別情報と、無線端末MSのスレーブを識別する識別情報とを記憶・管理する。識別情報としては、端末ID、又はアドレス(IPアドレスやMACアドレス)が使用できる。
アドホック通信制御部132は、アドホック通信部120を制御する。本実施形態では、アドホック通信制御部132は、マスタとスレーブとの間で送受信されるデータを中継する。
状態劣化判定部133は、マスタとスレーブとの間で送受信されるデータをアドホック通信制御部132が中継する場合において、マスタとの通信の状態が劣化したか否かを判定する。
基地局通信制御部134は、基地局通信部110を制御する。また、基地局通信制御部134は、基地局通信部110を用いて基地局サーチを実行することができる。
具体的には、基地局通信制御部134は、無線端末MSがアドホックネットワークAHに加入した際に基地局サーチを停止させる。基地局通信制御部134は、状態劣化判定部133によってマスタとの通信の状態が劣化したと判定された場合に、基地局サーチを再開させる。本実施形態において、基地局通信制御部134は、基地局サーチにより、無線基地局BSに直接接続可能であるか否かを判定する。
さらに、基地局通信制御部134は、無線基地局BSに直接接続可能であるか否かを判定した場合に、基地局通信部110を用いて、無線基地局BSに直接接続する。具体的には、無線基地局BSとの間に無線通信チャネルを設定する。本実施形態において、基地局通信部110及び基地局通信制御部134は、無線基地局BSに直接接続する基地局接続部を構成する。
メッセージ処理部135は、主に以下のメッセージをマスタやスレーブと送受信する。基地局サーチを指示するサーチ指示(問い合わせメッセージ)。基地局サーチの結果であるサーチ結果(応答メッセージ)。無線基地局BSとの直接通信を指示する接続指示(指示メッセージ)。なお、各メッセージには、メッセージの送信元の無線端末を識別する識別情報が含まれている。
アプリケーション処理部137は、例えばVoIP(Voice over Internet Protocol)アプリケーションなどを処理し、アプリケーションデータを生成する。生成されたアプリケーションデータは、バッファ部136において保持される。
バッファ部136は、送信バッファ及び受信バッファを有する。送信バッファは、アドホック通信制御部132によってスレーブからマスタに中継される中継データと、アプリケーション処理部137によって生成されたアプリケーションデータとを、マスタへの送信が完了するまで保持する。受信バッファは、アドホック通信制御部132によってマスタからスレーブに中継される中継データと、アプリケーション処理部137が処理すべきアプリケーションデータ(受信データ)とを保持する。
(3.3)状態劣化判定処理
本実施形態では、状態劣化判定部133は、次の条件の少なくとも1つが成立した場合に、マスタとの通信の状態が劣化したと判定する。
・所定期間に渡ってマスタとのデータ送受信が不可である(判定パターン1)
・マスタとのデータ送受信の速度が所定速度を下回る(判定パターン2)
・送信バッファに保持されているデータの量が所定データ量を上回る(判定パターン3)
判定パターン2については、単位時間当たりのデータ送受信量からデータ送受信の速度が容易に計算可能であるため、以下では判定パターン1及び3について詳細に説明する。
(3.3.1)判定パターン1
図5は、状態劣化判定部133による判定パターン1を説明するための図である。ここでは、マスタからの受信確認応答(Ack)が所定期間に渡って検出されない場合について説明する。また、アドホック通信部120がIEEE802.11に準拠して構成されているものとする。
図5(a)の例では、無線端末MS2によるビーコン信号の報知に続いて、トラフィック発生通知メッセージ(Announcement Traffic Indication Message: ATIM)ウィンドウと呼ばれる時間ウィンドウが開始されている。ATIMウィンドウにおいて、無線端末MS2はマスタである無線端末MS1に対し、送信データがあることを示すATIMメッセージを送信する。また、無線端末MS5も、マスタである無線端末MS1に対し、ATIMメッセージを送信している。この場合、無線端末MS1は、各ATIMメッセージを同時に受信し、デコードに失敗してしまうため、ATIM Ackを無線端末MS1,MS5に返せない。この結果、無線端末MS2,MS5は、ATIM Ackが返ってこないのでデータを無線端末MS1に送信することができない。
図5(b)の例では、ATIMウィンドウにおいて、無線端末MS2は、マスタである無線端末MS1に対してATIMメッセージを送信し、無線端末MS1からATIM Ackを受信する。同時に、無線端末MS3は、マスタである無線端末MS2にATIMメッセージを送信している。この場合、無線端末MS2は、ATIMメッセージとATIM Ackとを同時に受信し、デコードに失敗してしまうため、無線端末MS1からのATIM Ackを検出できない。
状態劣化判定部133は、ATIMウィンドウにおいてマスタからのATIM Ackを検出できない状態が一定回数連続して発生した場合には、マスタとの通信の状態が劣化したと判定する。
(3.3.2)判定パターン3
図6は、状態劣化判定部133による判定パターン3を説明するための図である。
上述したように、バッファ部136の送信バッファには、マスタに送信すべきアプリケーションデータ及び中継データが一時的に保存される。アドホック通信制御部132は、送信バッファに保存されているデータを読み出し、読み出したデータをアドホック通信部120によりマスタへと送信する。
図6(a)に示すように、送信バッファに保存されるデータINが、送信バッファから読み出されるデータOUTよりも小さい場合には、送信バッファにデータが殆ど蓄積されない。
しかしながら、図6(b)に示すように、送信バッファに保存されるデータINが、送信バッファから読み出されるデータOUTよりも大きい場合には、送信バッファ内のデータが増加する。状態劣化判定部133は、送信バッファ内のデータがデータ量閾値THを超えた場合に、マスタとの通信の状態が劣化したと判定する。ここで閾値THは、例えば送信バッファの上限の80%〜90%程度に設定されている。
(4)無線通信システムの詳細動作
次に、無線通信システムの動作、具体的には、(4.1)アドホックネットワークの構築動作、(4.2)状態劣化判定動作、(4.3)基地局サーチ処理、(4.4)基地局サーチ処理の具体例について説明する。
(4.1)アドホックネットワークの構築動作
図7は、無線端末MSによって実行されるアドホックネットワークAHの構築動作を示すフローチャートである。
ステップS101において、無線端末MSは、直接接続可能な無線基地局BSを発見するために、基地局サーチを実行する。無線端末MSは、無線基地局BSから受信する無線信号(例えば、パイロット信号)の受信品質を測定し、測定した受信品質が所要品質を上回る場合、無線基地局BSに接続可能であると判定する。
ステップS102において、無線端末MSは、直接接続可能な無線基地局BSを発見したか否かを判定する。直接接続可能な無線基地局BSを発見すると、無線端末MSは、ステップS103において待ち受け状態になる。無線端末MSは、待ち受け状態となると、自らマスタとなってアドホックネットワークAHの構築を行う。
一方、直接接続可能な無線基地局BSが発見されない場合、無線端末MSは、ステップS104においてアドホックネットワークAHをサーチする。例えば、無線端末MSは、一定の範囲内に接続要求信号を報知し、アドホックネットワークAH内の他の無線端末MSが応答したか否かを判定する。
ステップS105において、無線端末MSは、アドホックネットワークAHを発見したか否かを判定する。
無線端末MSは、アドホックネットワークAHを発見すると、ステップS106において、発見したアドホックネットワークAHに加入する。無線端末MSは、アドホックネットワークAHに加入すると、省電力のために無線基地局BSからの電波の補足を中止する。一方、アドホックネットワークAHが発見されない場合、ステップS101に処理が戻る。
ステップS107において、無線端末MSは、アドホックネットワークAHを構築する。具体的には、無線端末MSは、無線基地局BSに接続した場合には、当該無線基地局BSをマスタとして登録する。また、無線端末MSは、他の無線端末MSに接続した場合には、当該他の無線端末MSをマスタとして登録する。
ステップS108において、無線端末MSは、他の無線端末MSから接続要求を受信したか否かを判定する。無線端末MSは、他の無線端末MSから接続要求を受信すると、ステップS109において、当該他の無線端末MSをスレーブとして登録する。
(4.2)状態劣化判定動作
次に、状態劣化判定部133によって実行される状態劣化判定動作、具体的には、(4.2.1)判定パターン1、(4.2.2)判定パターン2、(4.2.3)判定パターン3について説明する。
(4.2.1)判定パターン1
図8は、状態劣化判定部133によって実行される状態劣化判定動作の判定パターン1を示すフローチャートである。
ステップS201において、状態劣化判定部133は、マスタ(上位無線端末)と送受信すべきデータが存在するか否かを判定する。具体的には、状態劣化判定部133は、送信バッファにデータが保存されているか否か、及びマスタにデータの送信を要求しているか否かを判定する。マスタと送受信すべきデータが存在する場合には処理がステップS202に進む。
ステップS202において、状態劣化判定部133は、一定期間に渡ってマスタとデータ送受信が実行できていないか否かを判定する。一定期間に渡ってマスタとデータ送受信が実行できていない場合には処理がステップS300(基地局サーチ処理)に進む。ステップS300の詳細については後述する。
このように、判定パターン1では、送受信すべきデータがあるにも拘わらずデータ送受信が一定期間に渡って実行できていない場合に、基地局サーチ処理が実行される。
(4.2.2)判定パターン2
図9は、状態劣化判定部133によって実行される状態劣化判定動作の判定パターン2を示すフローチャートである。
ステップS211において、状態劣化判定部133は、マスタ(上位無線端末)にデータの送信を要求しているか否かを判定する。マスタにデータの送信を要求している場合には処理がステップS212に進む。
ステップS212において、状態劣化判定部133は、実際のデータ受信の速度が一定期間に渡って一定値以下であるか否かを判定する。例えば、受信を要求しているデータ量から定まる受信速度を一定値として、実際に受信したデータの受信速度が当該一定値以下であるか否かが判定される。実際のデータ受信の速度が一定期間に渡って一定値以下である場合には処理がステップS300に進む。
(4.2.3)判定パターン3
図10は、状態劣化判定部133によって実行される状態劣化判定動作の判定パターン3を示すフローチャートである。
ステップS221において、状態劣化判定部133は、マスタ(上位無線端末)に送信すべきデータを保存する送信バッファ内のデータ量が閾値THを超えたか否かを判定する。送信バッファに保存されているデータの量が閾値THを超えた場合には処理がステップS300に進む。
(4.3)基地局サーチ処理
次に、図11を用いて、基地局サーチ処理、すなわち図8〜図10のステップS300の詳細について説明する。
ステップS301において、基地局通信制御部134は、基地局通信部110を用いて基地局サーチを実行する。
ステップS302において、基地局通信制御部134は、直接接続可能な無線基地局BSが検出されたか否かを判定する。直接接続可能な無線基地局BSが検出された場合には処理がステップS303に進み、直接接続可能な無線基地局BSが検出されない場合には処理がステップS305に進む。
ステップS303において、基地局通信制御部134は、基地局通信部110を用いて、基地局サーチによって検出された無線基地局BSに直接接続する。
ステップS304において、メッセージ処理部135は、無線基地局BSに直接接続した旨のメッセージをマスタに送信する。具体的には、メッセージ処理部135は、当該メッセージの送信をアドホック通信制御部132に依頼し、アドホック通信制御部132がアドホック通信部120を用いて当該メッセージを送信する。
一方、直接接続可能な無線基地局BSが検出されない場合、処理がステップS305に進む。ステップS305において、メッセージ処理部135は、基地局サーチを指示するサーチ指示をスレーブに送信する。
ステップS306において、メッセージ処理部135は、直接接続可能な無線基地局BSが検出された旨のサーチ成功通知をスレーブから受信したか否かを判定する。サーチ成功通知をスレーブから受信した場合、処理がステップS307に進む。
ステップS307において、マスタ・スレーブ管理部131は、サーチ成功通知を送信したスレーブを新たなマスタとして登録する。ステップS308において、メッセージ処理部135は、元のマスタに対し、接続を切断する旨の接続切断通知を送信する。ステップS309において、アドホック通信制御部132は、元のマスタとの接続を切断する。
(4.4)基地局サーチ処理の具体例
次に、基地局サーチ処理の具体例について説明する。本具体例においては、図12に示すような状況において、基地局サーチが行われるものとする。図13は、本具体例を示すシーケンス図である。
図12では、無線端末MS1,MS3は、無線基地局BSのサービスエリアSA内に存在しており、無線基地局BSに直接接続可能である。一方、無線端末MS2,MS4は、無線基地局BSのサービスエリアSA外に存在しており、無線基地局BSに直接接続不可である。また、無線端末MS1は無線端末MS2のマスタである。無線端末MS2は、無線端末MS3,4のマスタである。
図13に示すように、無線端末MS2は、無線端末MS1との通信の状態が劣化したと判定し、基地局サーチを実行するが(ステップS401)、基地局サーチに失敗する(ステップS402)。
ステップS403において、無線端末MS2は、サーチ指示をスレーブ(すなわち、無線端末MS3,MS4)に送信する。無線端末MS3,MS4は、サーチ指示を受信すると、基地局サーチを実行する(ステップS405,S406)。
ステップS406において、無線端末MS3は、基地局サーチに成功する。一方、無線端末MS4は、基地局サーチに失敗する(ステップS407)。
ステップS408において、無線端末MS3は、基地局サーチに成功した旨のサーチ結果を無線端末MS2に報告する。また、無線端末MS4は、基地局サーチに失敗した旨のサーチ結果を無線端末MS2に報告する(ステップS409)。
無線端末MS2は、基地局サーチに成功した無線端末MS3に対し、無線基地局BSとの直接接続を指示し(ステップS410)、無線端末MS3は無線基地局BSに直接接続する(ステップS412)。
ただし、ステップS410の処理は省略可能である。つまり、基地局サーチに成功した無線端末MS3は、その旨を報告した後直ちに無線基地局BSに直接接続してもよい。
ステップS411において、無線端末MS2は、無線端末MS3を新たなマスタとして登録する。また、無線端末MS1のマスタ登録を解除する。
ステップS413において、元のマスタである無線端末MS1に対して切断通知を送信し、無線端末MS1との接続を切断する(ステップS414)。
ステップS415において、無線端末MS3は、無線端末MS2をスレーブとして登録する。この結果、無線端末MS3は、新たなスレーブである無線端末MS2と無線基地局BSとの間で送受信されるデータを中継することになる。
(5)作用及び効果
以上説明したように、本実施形態に係る無線端末MSによれば、マスタとスレーブとの間で送受信されるデータを中継する場合において、マスタとの通信の状態が劣化した場合、無線基地局BSに直接接続可能であるか否かを判定し、無線基地局BSに直接接続可能であれば無線基地局BSに直接接続し、無線基地局BSとスレーブとの間で送受信されるデータを中継する。したがって、マスタとの通信の状態が劣化しても、中継障害が発生せず、スレーブにおいてデータ送受信が継続可能となる。また、無線端末MS自身も無線基地局BSとのデータ送受信が継続可能となる。
さらに、無線端末MSにおいては、マスタとの通信の状態が劣化するまでは基地局サーチが実行されずに停止されているため、常に基地局サーチを実行する場合と比較して消費電力を低減することができる。特に、基地局通信部110の基地局通信RF処理部112は、パワーデバイスを含むアナログ部品によって構成されており、消費電力が大きいため、基地局サーチを停止することによって、無線端末MSの消費電力を大幅に削減可能となる。
本実施形態では、無線端末MSは、所定期間に渡ってマスタとのデータ送受信が不可である場合、基地局サーチを実行する。すなわち、マスタにおいてデータの輻輳が発生した場合や、無線品質の劣化などによりマスタとの通信が不可となった場合でも、中継障害が発生することが回避される。
また、本実施形態では、無線端末MSは、マスタとのデータ送受信の速度が所定速度を下回る場合、基地局サーチを実行する。これにより、無線端末MSとマスタとの通信に使用可能な通信帯域が狭くなった場合でも、無線端末MSとマスタとのデータ送受信が完全に不可になる前に、基地局サーチを実行することができ、より確実に中継障害を回避できる。
さらに、本実施形態では、無線端末MSは、送信バッファに保持されているデータの量が所定データ量を上回る場合、基地局サーチを実行する。このため、マスタにおいて輻輳が発生したことや、無線端末MSとマスタとの通信に使用可能な通信帯域が狭くなったことを精度良く検出可能となる。また、無線端末MSとマスタとのデータ送受信が完全に不可になる前に、基地局サーチを実行することができ、より確実に中継障害を回避できる。
本実施形態では、無線端末MSは、無線基地局BSに直接接続した場合、マスタとの接続を切断する。このため、マスタにおいて中継すべきデータ量が削減されるため、マスタの処理負荷が低減される。
本実施形態では、無線端末MSは、無線基地局BSに直接接続不可である場合、無線基地局BSへの直接接続が可能であるか否かを問い合わせるメッセージをスレーブに送信する。これにより、無線端末MSが無線基地局BSに直接接続不可である場合に、無線基地局BSとの直接接続が可能なスレーブを検索することができる。
本実施形態では、無線端末MSは、無線基地局BSへの直接接続が可能である旨の応答メッセージをスレーブから受信する場合、無線基地局BSへの直接接続を指示する指示メッセージをスレーブに送信する。無線基地局BSとの直接接続が可能なスレーブに対し、無線基地局BSへの接続を指示することによって、無線端末MSが無線基地局BSに直接接続不可である場合でも、中継障害を回避できる。
本実施形態では、無線基地局BSへの直接接続が可能である旨の応答メッセージをスレーブから受信する場合、スレーブを木構造ネットワークにおける上位に位置する無線端末(マスタ)として登録する。この結果、無線端末MSは、マスタ・スレーブの入れ替えによってスレーブとなり、新たなマスタを介して無線基地局BSとデータ送受信することができる。
(6)その他の実施形態
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
上述した実施形態では、無線端末MSは、無線基地局BSに直接接続する場合にマスタとの接続を切断していたが、必ずしも当該マスタとの接続を切断しなくてもよい。例えば、無線端末MSは、無線基地局BSに直接接続した後にマスタとの接続を一定時間維持し、マスタにおいてデータ送受信が不可又は困難となった場合に、当該マスタをスレーブとして登録することによって、当該マスタにおいてデータ送受信を継続可能となる。このような場合には、無線端末MSは、無線基地局BSに直接接続した場合、無線基地局BSに直接接続した旨をマスタに通知することが好ましい。
上述した実施形態では、無線端末MSとして携帯電話端末を例示していたが、無線通信機能を有するノートPC又はパーソナル・デジタル・アシスタンス(PDA)等であっても構わない。可搬型の無線端末に限らず、固定型の無線端末を含むアドホックネットワークAHが構成されてもよい。
このように本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲の発明特定事項によってのみ限定されるものである。
本発明の実施形態に係る無線通信システムの全体概略構成図である。 本発明の実施形態に係る無線通信システムの全体概略動作を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る無線端末のハードウェア構成図である。 本発明の実施形態に係る無線端末の機能ブロック構成図である。 本発明の実施形態に係る状態劣化判定部による判定パターン1を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る状態劣化判定部による判定パターン3を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る無線端末によって実行されるアドホックネットワークの構築動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る状態劣化判定部によって実行される状態劣化判定動作の判定パターン1を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る状態劣化判定部によって実行される状態劣化判定動作の判定パターン2を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る状態劣化判定部によって実行される状態劣化判定動作の判定パターン3を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る基地局サーチ処理、すなわち図8〜図10のステップS300の詳細を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る基地局サーチ処理の具体例を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る基地局サーチ処理の具体例を説明するためのシーケンス図である。
符号の説明
AH…アドホックネットワーク、BS…無線基地局、MS…無線端末、10…無線通信システム、110…基地局通信部、111…アンテナ、112…処理部、113…符号化部、114…復号部、120…アドホック通信部、121…アンテナ、122…処理部、123…符号化部、124…復号部、130…制御部、131…マスタ・スレーブ管理部、132…アドホック通信制御部、133…状態劣化判定部、134…基地局通信制御部、135…メッセージ処理部、136…バッファ部、137…アプリケーション処理部、141…マイク、142…スピーカ、143…表示部、144…入力部、150…バッテリ

Claims (10)

  1. 接続可能な無線基地局を周期的にサーチし、前記無線基地局に直接接続する基地局接続部と、他の無線端末と直接接続して木構造ネットワークを構成するアドホック接続部とを有し、前記アドホック接続部により、前記無線基地局に直接接続する無線端末を最上位とした木構造ネットワークを構成する他の無線端末の下位に接続した場合に、前記基地局接続部による前記サーチを停止する無線端末であって、
    前記無線基地局と前記木構造ネットワークにおいて自局の下位に位置する下位無線端末との間の送受信データを、前記アドホック接続部を介して前記木構造ネットワークにおいて自局の上位に位置する上位無線端末との間で中継している際に、前記上位無線端末との通信の状態が劣化したか否かを判定する劣化判定部をさらに備え、
    前記劣化判定部により、前記通信の状態が劣化したと判定された場合、前記基地局接続部は、前記サーチを再開し、該サーチの結果、前記無線基地局に接続した場合、前記アドホック接続部により前記上位無線端末との間で中継している前記無線基地局と前記下位無線端末との間の送受信データを、前記無線基地局との間で直接送受信する無線端末。
  2. 前記劣化判定部は、所定期間に渡って前記上位無線端末とのデータ送受信が不可である場合、前記通信の状態が劣化したと判定する請求項1に記載の無線端末。
  3. 前記劣化判定部は、前記上位無線端末とのデータ送受信の速度が所定速度を下回る場合、前記通信の状態が劣化したと判定する請求項1に記載の無線端末。
  4. 前記上位無線端末へ送信すべきデータを、前記上位無線端末への送信が完了するまで保持する送信バッファ部をさらに備え、
    前記劣化判定部は、前記送信バッファ部に保持されている前記データの量が所定データ量を上回る場合、前記通信の状態が劣化したと判定する請求項1に記載の無線端末。
  5. 前記基地局接続部が前記無線基地局に直接接続した場合、前記アドホック接続部は、前記上位無線端末との接続を切断する請求項1に記載の無線端末。
  6. 前記基地局接続部が前記無線基地局に直接接続した場合、前記無線基地局に直接接続した旨を前記上位無線端末に通知する接続通知部をさらに備える請求項1に記載の無線端末。
  7. 前記サーチの結果、前記無線基地局に直接接続不可であった場合、前記無線基地局への直接接続が可能であるか否かを問い合わせるメッセージを前記下位無線端末に送信するメッセージ送信部をさらに備える請求項1に記載の無線端末。
  8. 前記メッセージ送信部は、前記無線基地局への直接接続が可能である旨の応答メッセージを前記下位無線端末から受信した場合、前記無線基地局への直接接続を指示する指示メッセージを前記下位無線端末に送信する請求項7に記載の無線端末。
  9. 前記無線基地局への直接接続が可能である旨の応答メッセージを前記下位無線端末から受信した場合、前記下位無線端末を前記木構造ネットワークにおける上位に位置する無線端末として登録する上位無線端末登録部をさらに備える請求項7に記載の無線端末。
  10. 接続可能な無線基地局を周期的にサーチし、前記無線基地局に直接接続する基地局接続部と、他の無線端末と直接接続して木構造ネットワークを構成するアドホック接続部とを有し、前記アドホック接続部により、前記無線基地局に直接接続する無線端末を最上位とした木構造ネットワークを構成する他の無線端末の下位に接続した場合に、前記基地局接続部による前記サーチを停止する無線端末に用いられる無線通信方法であって、
    前記無線基地局と前記木構造ネットワークにおいて自局の下位に位置する下位無線端末との間の送受信データを、前記アドホック接続部を介して前記木構造ネットワークにおいて自局の上位に位置する上位無線端末との間で中継している際に、前記上位無線端末との通信の状態が劣化したか否かを判定するステップと、
    前記通信の状態が劣化したと判定された場合、前記基地局接続部による前記サーチを再開するステップと、
    前記基地局接続部による前記サーチの結果、前記無線基地局に接続した場合、前記アドホック接続部により前記上位無線端末との間で中継している前記無線基地局と前記下位無線端末との間の送受信データを、前記無線基地局との間で直接送受信するステップと
    を備える無線通信方法。
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